JP5470118B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

トレッド部に、溝によって区画されたブロックを多数備える空気入りタイヤに関し、より詳細には、ウエット路面で優れた制動性能を発揮する空気入りタイヤに関するものである。
主として舗装路面を走行する車両には、水膜で覆われたウエット路面のような低μ路で優れた制動性能を発揮する空気入りタイヤの使用が求められるが、低μ路においては、リブパターンに比べてブロック系のパターンの方が制動性能に優れることが知られている。
一般に、低μ路での制動性能を高めるには、例えば特許文献1に開示されるように、ブロックを大きくしてブロックによる路面への接触面積を大きくするとともに、幅方向溝を設けてパターンエッジを多く形成することが良いとされている。
特開2008−222162号公報
しかしながら、従来のブロックパターンでは、ブロックの配列について充分な検討がなされておらず、それゆえ所定の制動性能を得ようとすると、耐ハイドロプレーニング性能が低下したり転がり抵抗が増大したりするといった不具合を有していた。
それゆえこの発明は、上述した問題点を解決し、耐ハイドロプレーニング性能および低転がり抵抗性能を損なうことなく、ウエット路面で優れた制動性能を発揮する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、この発明の空気入りタイヤは、トレッド部に、溝によって区画されたブロックを多数備える空気入りタイヤにおいて、タイヤ赤道面を中心としたトレッド幅の30〜50%の領域であるセンター領域および、該センター領域よりもタイヤ幅方向外側の領域であるショルダー領域のそれぞれに、上記ブロックがタイヤ周方向に間隔を置いて並べられたブロック列を三列以上設け、上記センター領域および上記ショルダー領域の各々において、タイヤ幅方向で隣合う上記ブロック列に属する上記ブロックを、一方の上記ブロック列に属する上記ブロックのタイヤ周方向位置が、他方の上記ブロック列に属する、タイヤ周方向で隣合う上記ブロック同士の間に位置されるとともに、上記一方のブロック列に属する上記ブロックと上記他方のブロック列に属する上記ブロックとがタイヤ周方向視およびタイヤ幅方向視の双方において部分的に重なるよう千鳥状に配列し、上記センター領域における、タイヤ幅方向で隣合う上記ブロック列のうち上記一方のブロック列に属する上記ブロックと上記他方のブロック列に属する上記ブロックとのタイヤ周方向視における重なり量を、タイヤ幅方向で隣合う上記ブロック列のうち上記ショルダー領域における、上記一方のブロック列に属する上記ブロックと上記他方のブロック列に属する上記ブロックとのタイヤ周方向視における重なり量よりも大きくし、前記ショルダー領域におけるタイヤ周方向視での前記ブロックの重なり量の、該ブロックの幅に対する割合は、5〜15%の範囲内にあり、前記センター領域におけるブロックと、前記ショルダー領域におけるブロックの形状が同一であることを特徴とするものである。ここで、「トレッド幅」とは、空気入りタイヤをJATMAYEAR BOOKに規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときの、タイヤ幅方向の接地端間の直線距離を指す。
かかる空気入りタイヤにあっては、センター領域およびショルダー領域の各々において、タイヤ幅方向で隣合うブロック列に属するブロックを、一方のブロック列に属するブロックのタイヤ周方向位置が、他方のブロック列に属する、タイヤ周方向で隣合うブロック同士の間に位置されるとともに、一方のブロック列に属するブロックと他方のブロック列に属するブロックとがタイヤ周方向視およびタイヤ幅方向視の双方において部分的に重なるよう千鳥状に配列したので、ブロック同士が密集して配置されることとなる。これにより適度なブロック剛性が確保されブロックの接地性が向上するとともに、パターンエッジが増大し、ウエット路面での優れた制動性能が得られる。
また、上記センター領域における、上記一方のブロック列に属する上記ブロックと上記他方のブロック列に属する上記ブロックとのタイヤ周方向視における重なり量を、上記ショルダー領域における、上記一方のブロック列に属する上記ブロックと上記他方のブロック列に属する上記ブロックとのタイヤ周方向視における重なり量よりも大きくしたことにより、センター領域では耐ハイドロプレーニング性能を向上させることが可能となり、ショルダー領域では低転がり抵抗性能を向上させることが可能となる。
すなわち、タイヤ周方向視におけるブロックの重なり量を小さくすると径方向の剛性が低下して接地時に小さい力で変形するようになり、接地時のエネルギ損失が減少し、また、特にショルダー領域はベルト端に近いことからトレッド部のなかでも負荷転動時の変形が大きい部位であり、このような部位の剛性を低下させることで、効果的に転がり抵抗を低下させることができる。一方で、タイヤ周方向視におけるブロックの重なり量を大きくすると、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向で隣合う四つのブロックで囲まれた溝部分(以下、「ポケット」と称する。)の幅が小さくなるので、ウエット路面に接地した際に該ポケット内で生じる水の乱流(渦)による抵抗が小さくなり、また特にトレッド部のセンター領域は耐ハイドロプレーニング性能に影響の大きい部位であり、このような部位で水の抵抗を低減することで、効果的に耐ハイドロプレーニング性能を向上させることができる。
したがって、この発明の空気入りタイヤによれば、ブロックの配列を適正化することにより、耐ハイドロプレーニング性能および低転がり抵抗性能を損なうことなく、ウエット路面で優れた制動性能を発揮することができる。
なお、この発明の空気入りタイヤにあっては、上記センター領域におけるタイヤ周方向視での上記ブロックの重なり量の、該ブロックの幅に対する割合は、10〜45%の範囲内にあることが好ましい。
さらに、この発明の空気入りタイヤにあっては、上記三列以上のブロック列に属する上記ブロックの集まりの各々をブロック群とし、該ブロック群内の単位実接地面積当たりの上記ブロックの個数であるブロック個数密度を、0.003〜0.04個/mmの範囲内とすることが好ましい。なお、ここでいう「単位接地面積」は、空気入りタイヤをJATMAYEAR BOOKに規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときのものである。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
この発明によれば、耐ハイドロプレーニング性能および低転がり抵抗性能を損なうことなく、ウエット路面で優れた制動性能を発揮する空気入りタイヤを提供することが可能となる。
この発明にしたがう実施の形態の空気入りタイヤのトレッドパターンの展開図である。 この発明の比較例としての空気入りタイヤ(比較例1のタイヤ)のトレッドパターンの展開図である。 この発明の比較例としての空気入りタイヤ(比較例2のタイヤ)のトレッドパターンの展開図である。 この発明の比較例としての空気入りタイヤ(比較例3のタイヤ)のトレッドパターンの展開図である。 従来技術にしたがう空気入りタイヤ(従来例1のタイヤ)のトレッドパターンの展開図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、この発明による空気入りタイヤのトレッドパターンの展開図である。図中、Eはタイヤ赤道面を示し、TEはトレッド接地端を示している。
空気入りタイヤは、図示を省略したが、慣例に従い一対のビード部および一対のサイドウォール部と、トレッド部とを有し、これら各部を、各ビード部に埋設したビードコア相互間に亘り補強するカーカスを有する。カーカスはラジアルプライ、バイアスプライのいずれでも良い。ラジアルプライの場合は、カーカス外周でトレッド部を補強するベルトを備える。
図1において、トレッド部は、そのトレッドゴム1に、タイヤ周方向に延びる複数本、図示例では二本の周方向溝2を有する。また、タイヤ赤道面Eを中心としたトレッド幅の30〜50%(ここでは36%)の領域をセンター領域CTとし、該センター領域CTよりもタイヤ幅方向外側の領域をショルダー領域SHとしたとき、これらのセンター領域CTおよびショルダー領域SHのそれぞれに、溝3によって区画されたブロック4が多数設けられている。ブロック4は、図示例では周方向溝2に隣接するブロック4を除いて八角形であるが、これに限らず五角形や六角形などの多角形や円形としても良く、八角形とすることが好ましい。八角形とすることで、タイヤ幅方向に延びるエッジを確実に配置できるとともに、ブロックを千鳥状にかつ密に配置しやすくなる。
各ブロック4は、タイヤ周方向に間隔を置いて並べられてブロック列5を形成し、ブロック列5はショルダー領域SHおよびセンター領域CTにそれぞれ三列以上、図示例では、各ショルダー領域SHに四列、センター領域CTに六列設けられている。
センター領域CTおよびショルダー領域SHの各々において、タイヤ幅方向で隣合うブロック列5に属するブロック4は、一方のブロック列5に属するブロック4のタイヤ周方向位置が、他方のブロック列5に属する、タイヤ周方向で隣合うブロック4同士の間に位置されるとともに、一方のブロック列5に属するブロック4と他方のブロック列5に属するブロック4とがタイヤ周方向視およびタイヤ幅方向視の双方において部分的に重なるよう千鳥状に配列されている。すなわち、d>0およびd>0の関係を満たす。
ここに、センター領域CTにおける、タイヤ幅方向で隣合うブロック列5のうち一方のブロック列5に属するブロック4と他方のブロック列5に属するブロック4とのタイヤ周方向視における重なり量dは、ショルダー領域SHにおける、タイヤ幅方向で隣合うブロック列5のうち一方のブロック列5に属するブロック4と他方のブロック列5に属するブロック4とのタイヤ周方向視における重なり量dよりも大きい。すなわち、センター領域CTでのd>ショルダー領域SHでのd、との関係を満たす。
以下、この発明による効果を説明する。センター領域CTおよびショルダー領域SHの各々において、タイヤ幅方向で隣合うブロック列5に属するブロック4を、一方のブロック列5に属するブロック4のタイヤ周方向位置が、他方のブロック列5に属する、タイヤ周方向で隣合うブロック4同士の間に位置されるとともに、タイヤ幅方向で隣合うブロック列5のうち一方のブロック列5に属するブロック4と他方のブロック列5に属するブロック4とがタイヤ周方向視およびタイヤ幅方向視の双方において部分的に重なるよう千鳥状に配列した空気入りタイヤでは、ブロック4同士が密集して配置されることになるため、適度なブロック剛性が確保されブロック4の接地性が向上するとともに、パターンエッジが増大し、ウエット路面での優れた制動性能が得られる。
また、上記センター領域CTにおける、タイヤ幅方向で隣合うブロック列5のうち一方のブロック列5に属するブロック4と他方のブロック列5に属するブロック4とのタイヤ周方向視における重なり量dを、ショルダー領域SHにおける、タイヤ幅方向で隣合うブロック列5のうち一方のブロック列5に属するブロック4と他方のブロック列5に属するブロック4とのタイヤ周方向視における重なり量dよりも大きくしたことにより、センター領域CTでは耐ハイドロプレーニング性能を向上させることが可能となり、ショルダー領域SHでは低転がり抵抗性能を向上させることが可能となる。
すなわち、タイヤ周方向視におけるブロックの重なり量dを小さくすると径方向の剛性が低下して接地時に小さい力で変形するようになり、接地時のエネルギ損失が減少し、また、特にショルダー領域SHはベルト端に近いことからトレッドゴム1のなかでも負荷転動時の変形が大きい部位であり、このような部位の剛性を低下させることで、効果的に転がり抵抗を低下させることができる。一方で、タイヤ周方向視におけるブロックの重なり量dを大きくすると、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向で隣合う四つのブロック4で囲まれたポケット7(図1中、斜線で表示する部分)の幅Wが小さくなるので、ウエット路面に接地した際に該ポケット7内で生じる水の乱流(渦)による抵抗が小さくなり、また特にトレッド部のセンター領域CTは耐ハイドロプレーニング性能に影響の大きい部位であり、このような部位で水の抵抗を低減することで、効果的に耐ハイドロプレーニング性能を向上させることができる。
したがって、この空気入りタイヤによれば、ブロック4の配列を適正化することにより、耐ハイドロプレーニング性能および低転がり抵抗性能を損なうことなく、ウエット路面で優れた制動性能を発揮することができる。
ところで、センター領域CTにおけるタイヤ周方向視でのブロックの重なり量dの、該ブロック4の幅Wに対する割合は、10〜45%の範囲内とすることで充分な耐ハイドロプレーニング性能が得られる。当該値が10%未満であると、ポケット7の幅Wが大きくなり、その結果、ポケット7内での水の乱流の影響が大きくなって耐ハイドロプレーニング性能が低下する。一方、当該値が45%を超えると、ポケット7の幅Wが小さくなりすぎる結果、ウエット路面に接地した際に当該ポケット7内に水を取り込めなくなり、却って耐ハイドロプレーニング性能が低下するおそれがある。
また、ショルダー領域SHにおけるタイヤ周方向視でのブロックの重なり量dの、ブロック4の幅Wに対する割合は、5〜15%の範囲内とすることで充分な低転がり抵抗性能が得られる。当該値が15%を超えると、ブロック4の剛性が高くなる結果、接地時のエネルギ損失が大きくなり、転がり抵抗が増大するからである。
さらに、この空気入りタイヤにあっては、三列以上のブロック列5、ここではセンター領域CTおよびショルダー領域SHの各領域のブロック列5に属するブロック4の集まりをそれぞれブロック群Gとし、該ブロック群G内の単位実接地面積当たりのブロック4の個数であるブロック個数密度を、0.003〜0.04個/mmの範囲内とすることで、ブロック4が小型化されるとともに充分に密に配置され、その結果、ブロック剛性を確保しつつもパターンエッジ(全ブロック4の総エッジ長さ)を著しく増大させることができ、また各ブロック4の接地性もさらに良好なものとなって、ウエット路面での制動性能をさらに顕著に向上させることができる。
なお、ブロック群G内の単位実接地面積当たりのブロック4の個数であるブロック個数密度は、ブロック群Gの幅をW(mm)、ブロック群G内の任意のブロック列5におけるブロック4の基準ピッチ長さをPL(mm)、該ブロック群Gの幅Wと該基準ピッチ長さPLとで仮想的に区画される基準区域Z(点線で囲まれた区域)内に存在するブロック4の個数をa(個)、該基準区域Z内のネガティブ率をNとしたとき、
Figure 0005470118
から算出することができる。ただし、各ブロック群Gの幅Wは、ブロック群Gをタイヤ幅方向に沿って計測した距離であり、ブロック個数密度Dは、各ブロック群Gの実接地面積(溝分を除いた面積)の単位面積当りに何個のブロック4が存在するかということを密度として表現したものである。ちなみに、例えば通常のスタッドレスタイヤの場合には、この密度Dは概ね0.002以下となる。なお、基準区域Z内のブロック4の個数aをカウントするに際して、ブロック4が基準区域Zの内外に跨って存在し、一個として数えることができない場合は、基準区域Zを跨るブロック4の表面積に対する、基準区域内に残った同ブロック4の残存面積の比率を用いて数えることとする。例えば、基準区域Zの内外に跨り、基準区域Z内にその半分しか存在しないブロック4の場合は、1/2個と数えることができる。
各ブロック群Gにおけるブロック個数密度Dが0.003個/mm未満の場合は、ブロック4が大きくなる結果、パターンエッジが不足するおそれがあり、一方、ブロック個数密度Dが0.04個/mmを超えるとブロック4が小さくなりすぎ、その結果ブロック剛性が低下して接地性が悪化し、制動性能が低下するおそれがある。また、ブロック個数密度Dを、0.0035〜0.03個/mmの範囲内とすれば、ブロック剛性の確保とパターンエッジの増大との両立をより高い次元で達成することができる。
また、ブロック群G内でのネガティブ率Nは5%〜50%とすることが好ましい。ブロック群G内でのネガティブ率Nが5%未満の場合は、溝容積が小さくなりすぎ排水性が不充分となるとなる他、ブロック4が大きくなりすぎてパターンエッジの増大を図ることができず、一方、50%を超えると接地面積が小さくなりすぎて、ブロック剛性が低下する。
この発明の効果を確かめるために、この発明の範囲に含まれる空気入りタイヤ(実施例1のタイヤ)と、この発明の範囲外である比較としての空気入りタイヤ(比較例1〜3のタイヤ)と、従来技術にしたがう空気入りタイヤ(従来例1のタイヤ)を用意し、それぞれについて、ウエット制動性能、耐ハイドロプレーニング性能および低転がり抵抗性能を評価した。各タイヤは、乗用車用ラジアルプライタイヤで、タイヤサイズが195/65R15である。また、実施例1および比較例1〜3のタイヤはトレッドゴムに周方向溝を各々2本有しており、その溝幅は10mmであり、溝深さは6.5mmである。
実施例1のタイヤは、センター領域における、タイヤ幅方向で隣合うブロック列のうち一方のブロック列に属するブロックと他方のブロック列に属するブロックとのタイヤ周方向視における重なり量を、ショルダー領域における、タイヤ幅方向で隣合うブロック列のうち一方のブロック列に属するブロックと他方のブロック列に属するブロックとのタイヤ周方向視における重なり量よりも大きくしたものである。
従来例1のタイヤは、図5に示すように、トレッド部100に、タイヤ周方向に延びる縦溝101と、この縦溝101に直交して延びる横溝102とによって複数の長方形のブロック103が区画形成されている。縦溝101は、幅が3mm、深さが8.5mmであり、横溝102は、幅が7.9mm、深さが8.5mmである。また各ブロック103は直線状に延びるサイプ104によって4つの部分103aに分割されている。
比較例1および2のタイヤは、センター領域における、タイヤ幅方向で隣合うブロック列のうち一方のブロック列に属するブロックと他方のブロック列に属するブロックとのタイヤ周方向視における重なり量と、ショルダー領域における、タイヤ幅方向で隣合うブロック列のうち一方のブロック列に属するブロックと他方のブロック列に属するブロックとのタイヤ周方向視における重なり量とを共に同等にしたものであるが、比較例1のタイヤよりも比較例2のタイヤの方がその重なり量は大である。
比較例3のタイヤは、センター領域における、タイヤ幅方向で隣合うブロック列のうち一方のブロック列に属するブロックと他方のブロック列に属するブロックとのタイヤ周方向視における重なり量を、ショルダー領域における、タイヤ幅方向で隣合うブロック列のうち一方のブロック列に属するブロックと他方のブロック列に属するブロックとのタイヤ周方向視における重なり量よりも小さくしたものである。
従来例1のタイヤは、図5に示すように、タイヤ幅方向に隣合うブロック列間でブロック同士がタイヤ周方向視およびタイヤ幅方向視で重なり合っていない。
以上の実施例1のタイヤ、比較例1〜3のタイヤおよび従来例1のタイヤの詳細を図面番号も併せて表1に示す。なお、実施例1のタイヤ、比較例1〜3のタイヤおよび従来例1のタイヤはいずれも、トレッド全体のネガティブ率が同等である。
Figure 0005470118
(性能評価)
表1に示す各タイヤを供試タイヤとして、室内試験と実車試験とを実施した。いずれの試験においても、リムサイズを6J×15とし、内圧を210kPa(相対圧)とした。
(1)低転がり抵抗性能に関する性能試験では、ドラム式転がり抵抗試験機にて、各供試タイヤに荷重4.41kNを負荷して転がり抵抗を測定し、その測定結果に基づいて指数評価した。その評価結果を表2に示す。表2中の評価は、従来例1の結果を100とし実施例1のタイヤおよび比較例1〜3のタイヤについて指数で表したものであり、数値が大きいほど低転がり抵抗が良好であることを示す。
(2)ウエット路面での制動性能に関する性能試験
ウエット路面での制動性能は、各供試タイヤを実車に装着し、水深10mmの湿潤路面のテストコースにて時速40km/hからフル制動したときの制動距離を測定し、その測定した距離から評価した。その評価結果を表2に示す。表2中の評価は、従来例1の結果を100とし実施例1のタイヤおよび比較例1〜3のタイヤについて指数で表したものであり、数値が大きいほどウエット路面での制動性能が良好であることを示す。
(3)耐ハイドロプレーニング性能に関する性能試験
耐ハイドロプレーニング性能は、各供試タイヤを実車に装着し、水深5mmの湿潤路面を直線走行し、ハイドロプレーニング現象が発生する限界速度を測定し、その測定した限界速度から評価した。その評価結果を表2に示す。表2の評価は、従来例1の結果を100とし実施例1のタイヤおよび比較例1〜3のタイヤについて指数で表したものであり、数値が大きいほど耐ハイドロプレーニング性能が良好であることを示す。
Figure 0005470118
表2が示す結果から、実施例1のタイヤは従来例1のタイヤ対比で、低転がり抵抗性能および耐ハイドロプレーニング性能を高度に保持した上で、ウエット路面での制動性能が向上しており、また、比較例のタイヤ対比でバランス良く低転がり抵抗性能および耐ハイドロプレーニング性能が向上していることが分かる。
かくしてこの発明の適用により、耐ハイドロプレーニング性能および低転がり抵抗性能を損なうことなく、ウエット路面で優れた制動性能を発揮する空気入りタイヤを提供することが可能となった。
1 トレッドゴム
2 周方向溝
3 溝
4 ブロック
5 ブロック列
7 ポケット

Claims (3)

  1. トレッド部に、溝によって区画されたブロックを多数備える空気入りタイヤにおいて、
    タイヤ赤道面を中心としたトレッド幅の30〜50%の領域であるセンター領域および、該センター領域よりもタイヤ幅方向外側の領域であるショルダー領域のそれぞれに、前記ブロックがタイヤ周方向に間隔を置いて並べられたブロック列を三列以上設け、
    前記センター領域および前記ショルダー領域の各々において、タイヤ幅方向で隣合う前記ブロック列に属する前記ブロックを、一方の前記ブロック列に属する前記ブロックのタイヤ周方向位置が、他方の前記ブロック列に属する、タイヤ周方向で隣合う前記ブロック同士の間に位置されるとともに、前記一方のブロック列に属する前記ブロックと前記他方のブロック列に属する前記ブロックとがタイヤ周方向視およびタイヤ幅方向視の双方において部分的に重なるよう千鳥状に配列し、
    前記センター領域における、タイヤ幅方向で隣合う前記ブロック列のうち前記一方のブロック列に属する前記ブロックと前記他方のブロック列に属する前記ブロックとのタイヤ周方向視における重なり量を、前記ショルダー領域における、タイヤ幅方向で隣合う前記ブロック列のうち前記一方のブロック列に属する前記ブロックと前記他方のブロック列に属する前記ブロックとのタイヤ周方向視における重なり量よりも大きくし
    前記ショルダー領域におけるタイヤ周方向視での前記ブロックの重なり量の、該ブロックの幅に対する割合は、5〜15%の範囲内にあり、
    前記センター領域におけるブロックと、前記ショルダー領域におけるブロックの形状が同一であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記センター領域におけるタイヤ周方向視での前記ブロックの重なり量の、該ブロックの幅に対する割合は、10〜45%の範囲内にある、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記三列以上のブロック列に属する前記ブロックの集まりの各々をブロック群とし、該ブロック群内の単位実接地面積当たりの前記ブロックの個数密度を、0.003〜0.04(個/mm)の範囲内とした、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
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