JP2742791B2 - 多孔質シート - Google Patents

多孔質シート

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JP2742791B2 JP62306675A JP30667587A JP2742791B2 JP 2742791 B2 JP2742791 B2 JP 2742791B2 JP 62306675 A JP62306675 A JP 62306675A JP 30667587 A JP30667587 A JP 30667587A JP 2742791 B2 JP2742791 B2 JP 2742791B2
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【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本発明は気体や液体の透過性を有する多孔質シートに
関するものである。 (b)従来の技術 従来、通気性袋、加圧瀘過用膜或いは瀘過用支持体等
に用いられる多孔質シートとしては、ポリオレフィン樹
脂に、酸等で溶出可能な無機質充填剤を配合してシート
化し、これを酸等で溶出除去して形成したもの(特開昭
50−74667号公報、特開昭54−43982号公報)、或いはポ
リオレフィン樹脂に充填剤等を配合してシート化し、こ
れを延伸して形成したもの(特開昭57−47334号公報、
特開昭57−203520号公報、特開昭59−13634号公報)な
どが知られている。 (c)発明が解決しようとする問題点 しかし、これらの多孔質シートは、接着性を有さない
ために、当該多孔質シートを多孔質基材とラミネート等
する場合には、実開昭62−43731号公報に開示されてい
るように、点状の如く、部分的に接着剤等を塗布して接
着する必要があった。 ところで、多孔質基材と多孔質シートとを粘着剤を用
いて部分的に接合したものは、粘着剤の粘着強度が低
く、その加工や使用時の際に層間剥離を生ずる場合があ
り、充分な補強効果が得られないことがあり、信頼性に
欠ける等の問題があった。 一方、多孔質基材と多孔質シートとをホットメルト型
の接着剤で部分的に接合するばあいには、上記のような
問題は生じないが、この種の接着剤を塗装した箇所をエ
ンボスロール等の加熱体を用いて加熱、接着するもので
あるから、この加熱体が正確に加熱部位に接当するよう
に、当該加熱体をコントロールする必要があり、この結
果、製造装置が複雑で高価になったり、シートの製造が
繁雑になって製造コストが高くなる等の問題があった。 本発明の多孔質シートは、ポリオレフィン系樹脂層の
両面にそれぞれホットメルト系樹脂層が形成されるよう
に3層共押出しをして積層し、延伸してなることによ
り、ポリオレフィン系多孔質シートの両面にホットメル
ト系樹脂製多孔質体が積層されていることにより、多孔
質シートや多孔質体更に多孔質基材の相互間を簡単且つ
強固に接着でき、しかも液体や気体などの流体の透過性
の優れた多孔質シートを提供することを目的とするもの
である。 (d)問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討を重
ねた結果、多孔質シートとして特にポリオレフィン系樹
脂層の両面にそれぞれホットメルト系樹脂層が形成され
るように3層共押出しをして積層し、延伸することによ
って、ポリオレフィン系多孔質シートの両面にホットメ
ルト系樹脂製多孔質体が積層された多孔質シートを得た
り、或いは、かくして得られた多孔質シートの少なくと
も一方の表面に多孔質基材を積層し、部分的に加熱、積
層してもシートの引張り強度や降伏点応力等の機械的強
度が低下することのないとを見い出し、本発明を完成す
るに至ったものである。 即ち、本願第1の発明の多孔質シートは、ポリオレフ
ィン系樹脂層の両面にそれぞれホットメルト系樹脂層が
形成されるように3層共押出しをして積層し、延伸して
なることにより、ポリオレフィン系多孔質シートの両面
にホットメルト系樹脂製多孔質体が積層されているもの
である。 又、本願第2の発明の多孔質シートは、ポリオレフィ
ン系樹脂層の両面にそれぞれホットメルト系樹脂層が形
成されるように3層共押出してをして積層して、延伸す
ることにより、ポリオレフィン系多孔質シートの両面に
ホットメルト系樹脂製多孔質体が積層されている多孔質
シートの少なくとも一方の表面に多孔質基材を積層し、
これを部分的接合部よって接着したものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、
ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフ
ィン系樹脂が挙げられるが、特に線状低密度ポリエチレ
ン樹脂が多孔質シートの生産・加工性に優れ生産コスト
が安価であるので望ましい。 上記線状低密度ポリエチレン樹脂としては、エチレン
とα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィン
としては、ブテン、ヘキサン、オクテン等が挙げられ
る。 上記線状低密度ポリエチレン樹脂には、所望により、
充填剤が配合されたものも含まれるが、かかる充填剤と
しては炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、シ
リカ、硫酸バリウム、硫酸カオリン、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化チタン、アルミ
ナ、マイカ等が挙げられる。 この充填剤の平均粒径は30μm以下のものが用いられ
るが、特に0.1〜10μmの範囲のものが望ましい。 粒径が大き過ぎると貫通孔が大きくなり、逆に小さ過
ぎると凝集が起こり分散性が劣るから好ましくない。 又、上記線状低密度ポリエチレン樹脂には、充填剤の
混練性、分散性を向上させたり、成形・加工性を向上さ
せたり、或いは得られた多孔質シートの機能的強度を向
上させるために、オレフィンターポリマー、エチレン−
プロピレン共重合体の如きエチレン−プロピレン系ポリ
マーや軟化剤が配合されていてもよいのである。 上記オレフィンターポリマーとしては、数平均分子量
が5000〜800000のゴム状物質であれば、特に限定される
ものではなく、具体的な代表例としては、エチレン、α
−オレフィンおよび非共役二重結合を有する環状または
非環状からなる共重合体(以下、EPDMという)が用いら
れる。 上記EPDMはエチレン、プロピレンもしくはプテン−1
及び以下に列挙するポリエンモノマーからなるターポリ
マーであり、該ポリエンモノマーとしては、ジシクロベ
ンタジエン、1,5−シクロオクタンジエン、1,1−シクロ
オクタンジエン、1,6−シクロドデカジエン、1,7−シク
ロドデカジエン、1,5,9−シクロドデカトリエン、1,4−
シクロヘプタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,6−
ヘプタジエン、ノルボルナジエン、メチレンノルボルネ
ン、エチリデンノルボルネン、2−メチルペンタジエン
−1,4、1,5−ヘキサジエン、メチル−テトラヒドロイン
デン、1,4−ヘキサジエンなどである。 各モノマーの共重合割合は、好ましくはエチレンが30
〜80モル%、ポリエンが0.1〜20モル%で残りがα−オ
レフィンとなるようなターポリマーでムーニー粘度M1+4
(温度100℃)1〜60のものがよい。 又、上記軟化剤としては、数平均分子量が1000〜3000
0の軟化剤であれば特に限定されるものではなく、具体
的な代表例としては、低粘度軟化剤として石油系プロセ
スオイル、流動パラフィン、脂肪族系油、低分子量可塑
剤があり、比較的高粘度軟化剤として、ポリブテン、低
分子量ポリイソブチレン、液状ゴムなどの軟化剤が好適
に用いられる。 本発明においては、上記のように線状低密度ポリエチ
レン樹脂に、充填剤とポリマー又は軟化剤が配合される
ばあいがあるが、その各々の配合割合は、線状低密度ポ
リエチレン樹脂100重量部に対し、充填剤100〜300重量
部、エチレン−プロピレン系ポリマー又は軟化剤が5〜
100重量部の範囲とするのが望ましく、かかる配合割合
とすることにより、機械的強度および気体や液体の透過
性の優れた多孔質シートを容易に製造しうるのである。 又、線状低密度ポリエチレン樹脂、充填剤及びエチレ
ン−プロピレン系ポリマーまたは軟化剤の混合には特殊
な装置を要するものではなく、公知の混合機が用いられ
るが、これらの素材を均一に混合してフィルムの成形性
を一層向上させるために、ミキシングロール、バンバリ
ーミキサー、二軸型混練機、ヘンシェルミキサー等の混
合機を用いるのが望ましい。 尚、上記ポリオレフィン系樹脂組成物には、通常用い
られる酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、滑剤、
蛍光剤等を配合してもよいのである。 かくして得られたポリオレフィン系樹脂組成物は、所
望により、常法により造粒される。 本発明で用いられるホットメルト系樹脂としては、加
熱によって上記の線状低密度ポリエチレ樹脂製多孔質シ
ートと接着しうるものであれば特に限定されるものでは
ないが、具体的には、例えばエチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂やエチレン−イソプレンアクリレート共重合樹脂
などのエチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂等のエ
チレン系ホットメルト樹脂等が挙げられるが、これらの
うち特にエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−
アクリル酸エステル共重合樹脂が優れた粘着力を有し、
しかも安価である上、生産・加工性に優れているから好
ましい。 そして、このホットメルト系樹脂としては、用いられ
る線状低密度ポリエチレン樹脂製多孔質シートの融点よ
り低融点のもの、好ましくはその融点より5℃以上低い
融点のものを選択して使用するのが、当該線状低密度ポ
リエチレン樹脂製多孔質シートを熱劣化させないから望
ましい。 上記エチレン系ホットメルト樹脂において、酢酸ビニ
ル含有量が8〜40重量%、メルトインデックス(MI)が
0.9〜20の範囲のものが接着力が一層大きく、しかもポ
リオレフィン系樹脂層との積層体が得られ易く好ましい
のである。 又、上記ホットメルト系樹脂には、種々の酸化防止剤
を配合したものも挙げられる。 かくして得られたホットメルト系樹脂には、所望によ
り、常法により造粒される。 そして、本発明に係る多孔質シートにおいては、上記
のポリオレフィン系樹脂組成物とホットメルト系樹脂を
用い、ポリオレフィン系樹脂層の両面にそれぞれホット
メルト系樹脂層が形成されるように3層共押出しをして
積層し、延伸してなることにより、ポリオレフィン系多
孔質シートの両面にホットメルト系樹脂製多孔質体が積
層されている。 本発明において、ポリオレフィン系樹脂層の好適な例
としては、上述の理由より、線状低密度ポリエチレン樹
脂層が望ましい。 又、本発明において、ホットメルト系樹脂層の好適な
例としては、上述の理由より、エチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂またはエチレン−アクリル酸エステル共重合樹
脂で形成されている。 本発明に係る多孔質シートにおいては、3層共押出し
によって、ポリオレフィン系樹脂層の両面にそれぞれホ
ットメルト系樹脂層が形成された積層体を延伸してなる
ことにより、ポリオレフィン系多孔質シートの両面にホ
ットメルト系樹脂製多孔質体が積層されてなる。 本発明において、この延伸の条件としては、具体的に
は、例えば一軸延伸又は二軸延伸により直接形成された
もの或いは延伸により、本発明の多孔質シートを得、次
いで、これを、酸、アルカリ又は水等で充填剤を溶出し
て形成したものでもよいのである。 この3層共押出しには通常の成形装置および成形方法
を用いればよく、かくして得られた積層体は一軸又は二
軸に延伸されて多孔質シートが形成されるが、この延伸
の方法も通常の延伸装置を用いて常法で行えばよく、例
えばロール延伸、同時二軸延伸、逐次二軸延伸等が採用
される。 そして、この延伸処理において、一軸延伸の場合には
その延伸率が100〜400%、二軸延伸の場合にはその延伸
率が10〜200%とするのが、多孔質シートの強度や貫通
孔の大きさ、つまり気体や液体の透過性等の観点より好
ましいのである。特に、一軸延伸の場合、延伸率が、10
0%未満では延伸された部分と未延伸部が混在して延伸
は不均一となり、一方、400%を超えると延伸中に破断
するばあいがあるから好ましくない。 なお、本明細書において、延伸率とは、下記式により
求めた値である。 次に、本願第2の発明に係る多孔質シートにおいて
は、上記本願第1の発明の改良にかかるものであり、そ
の要旨は、ポリオレフィン系樹脂層の両面にそれぞれホ
ットメルト系樹脂層が形成されるように3層共押出しを
して積層し、延伸することにより、ポリオレフィン系多
孔質シートの両面にホットメルト系樹脂製多孔質体が積
層されている多孔質シートの少なくとも一方の表面に多
孔質基材を積層し、これを部分的接合部によって接着し
てなることを特徴とするものである。 即ち、本願第2の発明に係る多孔質シートにおいて
は、本願第1の発明に係る多孔質シートの少なくとも片
面、つまり、当該多孔質シートの片面或いは両面に多孔
質基材を積層し、これを部分的接合部によって接着して
なるものである。 従って、本願第1の発明に係る多孔質シートは、上記
と同様のものが挙げられるので、ここでは省略する。 本願第2の発明に係る多孔質シートは、このように本
願第1の発明に係る多孔質シートの少なくとも片面に多
孔質基材を積層し、これを加熱、加圧することによりホ
ットメルト系樹脂製多孔質体を介在させて部分的接合部
により得られた多孔質複合体である。 この多孔質シートは、一方の側にカールすることなく
平坦であり、しかも充分な物理的強度を有するものであ
る。 ところで、多孔質シートの表面に多孔質基材を部分的
接合部によって積層、接着するにあたり、当該多孔質シ
ートの両面のうち、一方面のみに多孔質基材を接着した
多孔質複合体を用いて袋状物を構成する場合には、他方
面のホットメルト系樹脂製多孔質体はヒートシール時の
接着層の機能を発揮する。 本発明で用いられる多孔質材としては、液体や気体な
どの流体を透過するシート状の基材であれば特に限定さ
れるものではなく、具体的には、例えば、布、不織布、
パンチングフィルム等の多孔質プラスチックフィルム、
ガラス繊維や金属繊維で形成したもの等が挙げられる。 そして、本発明において、多孔質シートの両面に多孔
質基材を接合部によって接合するばあいには、同種もし
くは異種のものを組み合わせてもよいのである。 本願第2発明において、上記多孔質シートの片面又は
両面に多孔質基材を部分的接合部によって接着する場合
は、この部分的接合部の面積は全面積の1〜95%の範
囲、好ましくは10〜80%の範囲、より好ましくは20〜60
%の範囲に亘って全面に略均一に且つ好ましくは連続し
て形成されているのが望ましい。 部分的接合部の面積が、1%未満では多孔質基材と多
孔質シートとの接合面積が小さ過ぎて層間剥離が部分的
に生じ、この結果、得られたシートの強度が不充分とな
る場合があり、また、逆に95%を超えると貫通孔をつぶ
したり、或いは孔径が小さくなって、気体や液体の透過
性が損なわれる場合があり、いずれの場合も好ましくな
いのであり、特に、接合部の面積が20〜60%の範囲とす
るのが最も望ましい。 又、多孔質基材と多孔質シートとを積層し、この積層
体に部分的接合部を形成する方法としては、通常、加熱
することが可能なエンボスロール等の加熱体を用いるこ
とができる。 即ち、例えば、加熱された金属製凹凸ロール間(多孔
質基材が片面側のみの場合は多孔質シート側は剥離性ロ
ールが用いられる)に上記の積層したシートを通過させ
ると、当該金属製凹凸ロールにおける凸部の頂点に積層
したシートが接触し、この凸部箇所でホットメルト系樹
脂製多孔質体は加熱され、軟化して部分的な接合部が形
成されるが、凹部箇所では積層体と金属製ロールとの接
触がないため当該箇所において、積層したシートには接
合部が形成されないのである。 ところで、上記部分的な接合部の面積は、例えば金属
製凹凸ロールにおける凸部の占める面積によって調節し
うるのである。 このように、本発明においては、ホットメルト系樹脂
製多孔質体として、ホットメルト系樹脂で形成されたシ
ート状の多孔質体を用いているから、通常の加熱するこ
とが可能なエンボスロール等の加熱装置を用いることが
できるのであり、従って、装置が簡単である上、多孔質
シートの製造がしごく容易で、製造コストの低減を図る
ことができるのである。 そして、本発明で用いられるホットメルト系樹脂製多
孔質体は、ホットメルト系樹脂で形成されたシート状の
多孔質体であり、従って、ポリオレフィン系多孔質シー
トの両面に、ホットメルト系樹脂製多孔質体を積層し、
例えばこの積層シートを単に加熱された金属製凹凸ロー
ル間で加圧、通過させるだけでよいのである。 この際、ホットメルト系樹脂製多孔質体はシート状に
形成されているので、部分的に接着剤が点在しているの
に比較して、金属製凹凸ロールをコントロールする必要
がなく、装置が簡単である上、多孔質シートの製造がし
ごく容易で、製造コストの低減を図ることができるので
ある。 この場合、加熱はポリオレフィン系多孔質シートの融
点以下、好ましくはその融点より5℃低い温度で行うこ
とが必要であり、温度が融点以上になると当該多孔質シ
ートも溶融し、不織布等の多孔質基材とラミネートした
とき、この溶融部で破壊し易い等、実用上問題となるの
で好ましくない。 このように、部分的接合部を形成するに当たり、その
圧力は1〜10kg/cm2の条件下で行うのが望ましいのであ
る。 このような条件下で部分的な接合部を形成することに
より、この部分的接合部の通気性が1/2〜1/4の範囲に低
下するが、通気性はまだ残存するものである。 (e)作用 本発明の多孔質シートは、上記構成を有し、ポリオレ
フィン系樹脂層の両面にそれぞれホットメルト系樹脂層
が形成されるように3層共押出しをして積層し、延伸し
てなることにより、ポリオレフィン系多孔質シートの両
面にホットメルト系樹脂製多孔質体が積層したものであ
り、この多孔質シートの片面又は両面に多孔質基材を積
層し、エンボスロール等の簡単且つ安価な装置を用い
て、当該多孔質基材を部分的に接着して、機械的強度が
大で、気体又は液体の透過性が優れた多孔質シートが至
極容易に、しかも廉価に得られる作用を有する。 又、ポリオレフィン系樹脂層の両面にそれぞれホット
メルト系樹脂層が形成されるように3層共押出しをして
積層し、延伸することにより、ポリオレフィン系多孔質
シートの両面にホットメルト系樹脂製多孔質体が積層さ
れている多孔質シートの少なくとも一方の表面に多孔質
基材を積層し、これを部分的接合部によって接着してな
るものであり、この場合、上記接着シートの両面にはホ
ットメルト系樹脂製多孔質体が積層されているからその
少なくとも片面に多孔質基材を積層し、これを加熱、加
圧することによりホットメルト系樹脂製多孔質体を介在
させて当該多孔質基材を簡単かつ部分的に熱接合するこ
とができる作用を有するのである。 かくして得られた複合体は、一方の側にカールするこ
となく平坦であり、しかも充分な物理的強度を有する。 (f)実施例 以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜8 ポリオレフィン系多孔質シート形成用樹脂組成物(低
密度PEシート形成用樹脂組成物)の製造 第1表に示すように、ポリオレフィン系樹脂として線
状低密度ポリエチレン樹脂(MI2.0、密度0.93)、オレ
フィンターポリマーとしてEPDM(エチレン−プロピレン
−エチリデンノルボルネン、ムーニー粘度20、数平均分
子量400,000)、軟化剤としてポリブテン(数平均分子
量1260)、充填剤として炭酸カルシウム(平均粒径2μ
m、脂肪酸処理)、滑剤としてステアリン酸を、第1表
に示す配合割合で配合して充分に撹拌混合し、この混合
物を2軸混練機(TEM−50、東芝機械社(製))により
充分に混練して得た組成物を、常法により造粒する。 ホットメルト系樹脂製多孔質体形成用樹脂組成物(EV
A製多孔質形成用樹脂組成物)の製造 ホットメルト系樹脂としてはエチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂(酢酸ビニル含有量25重量%、MI2.0、密度0.9
5)100重量部と炭酸カルシウム(平均粒径2μm、脂肪
酸処理)200重量部を第1表に示す配合割合で配合して
充分に撹拌混合し、この混合物を2軸混練機(TEM−5
0、東芝機械社(製))により充分に混練して得た組成
物を、常法により造粒する。 上記の各々の線状低密度ポリエチレン樹脂組成物とホ
ットメルト系樹脂組成物を3層の押出し機により共押出
しを行い、線状低密度ポリエチレン樹脂製シートとこの
両面にホットメルト系樹脂製多孔質体を有する積層体を
得、これをロール延伸機により一軸延伸を行い、これに
よって第2表にそれぞれ示す延伸率の本発明の多孔質シ
ートを得た。 この場合、延伸条件としては延伸温度40℃、延伸速度
6m/min、延伸率はロールの速度比を変えることにより、
第2表の値になるように各々調節した。 得られた多孔質シートには延伸ムラもなく、多孔質化
されたシートであった。 かくして得られた多孔質シートの各種特性試験の結果
を第3表に示す。 実施例9〜15 上記の実施例1〜4(実施例9〜12に対応する。)及
び実施例6〜8(実施例13〜15)で得られた各々の多孔
質シートにおいて、そのホットメルト系樹脂製多孔質体
側に、ポリプロピレン製不織布(目付量50g/m2)からな
る多孔質基材を積層し、これを温度100℃のエンボスロ
ールとシリコンゴムロールとの間に導いて加熱し、圧力
10kg/cm2の条件下で加圧して、本発明の多孔質シートを
得た。 かくして得られた各実施例の各種特性試験結果を第4
表に示す。 比較例1〜3 上記線状低密度ポリエチレン樹脂組成物で形成した、
厚さ100μmのシートを延伸し、かくして得られた多孔
質シートにはその全面積の10%(比較例1)、50%(比
較例2)、100%(比較例3)にアクリル系粘着剤を両
面に塗布し、この粘着剤付きシートに上記と同様の多孔
質基材を貼着したものを試料とした。 比較例4〜6 上記線状低密度ポリエチレン樹脂組成物で形成した厚
さ100μmのシートを延伸し(延伸率200%)、かくして
得られた多孔質シートにはその全面積の10%(比較例
4)、50%(比較例5)、100%(比較例6)に上記と
同様のホットメルト系樹脂を塗布し、上記と同様の多孔
質基材を積層し、これを実施例と同様にして接着したも
のを試料とした。 かくして得られた各比較例の各種特性試験の結果を、
第4表に示す。 注1)第2表に示す、延伸率は、下記式により求めた値
である。 注2)第3表及び第4表に示す、引き裂き力はJIS L 10
96に基づいて測定した。 注3)第3表及び第4表に示す、透湿度はJIS L 1099に
おける透湿カップ法で測定した。注4)第4表に示す、
層間接着力は、JIS Z 0237に基づいて測定した。 第4表に示す結果(実施例9〜13)より、部分的接合
部の面積を大きくすると引き裂き力が向上することが判
る。 又、第3表に示す、実施例1〜8の特性結果より、シ
ートの延伸率を小さくすれば引き裂き力が向上するが透
湿性が低い値となり多孔質シートの特性が損なわれる。 更に、比較例1〜3に示す結果より、粘着剤で接合し
たものは層間接着力が小さく剥離が生じたり引き裂き力
がバラツクことが認められた。 又、比較例4〜6のものは、多孔質基材とポリオレフ
ィン系多孔質シートが接合していない箇所があり、この
場合も引き裂き力がバラツクことが認められた。 (g)発明の効果 本発明の多孔質シートは、上記構成を有し、ポリオレ
フィン系樹脂層の両面にそれぞれホットメルト系樹脂層
が形成されるように3層共押出しをして積層し、延伸し
てなることにより、ポリオレフィン系多孔質シートの両
面にホットメルト系樹脂製多孔質体が積層したものであ
り、この多孔質シートの片面又は両面に多孔質基材を積
層し、エンボスロール等の簡単且つ安価な装置を用い
て、当該多孔質基材を部分的に接着して、機械的強度が
大で、しかも気体又は液体の透過性が極めて優れた多孔
質シートガ至極容易に、しかも廉価に得られる効果を奏
するのである。 又、ポリオレフィン系樹脂層の両面にそれぞれホット
メルト系樹脂層が形成されるように3層共押出しをして
積層し、延伸することにより、ポリオレフィン系多孔質
シートの両面にホットメルト系樹脂製多孔質体が積層さ
れている多孔質シートの少なくとも一方の表面に多孔質
基材を積層し、これを部分的接合部によって接着してな
るものであり、この場合、上記接着シートの両面にはホ
ットメルト系樹脂製多孔質体が積層されているからその
少なくとも片面に多孔質基材を積層し、これを加熱、加
圧することによりホットメルト系樹脂製多孔質体を介在
させて当該多孔質基材を、極めて容易にしかも簡単かつ
部分的に熱接合することができる効果を有するのであ
る。 又、このように構成することにより、本発明に係る多
孔質シートにおいては、カールすることなく平坦であ
り、しかも充分な物理的強度を有する効果を有するもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永海 洋 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電気工業株式会社内 (72)発明者 飯村 満男 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電気工業株式会社内 (72)発明者 池原 健治 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−253635(JP,A) 実開 昭62−43731(JP,U) 高分子学会高分子辞典編集委員会編 「高分子辞典」朝倉書店(昭60−4− 1)第657頁

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ポリオレフィン系樹脂層の両面にそれぞれホットメ
    ルト系樹脂層が形成されるように3層共押出しをして積
    層し、延伸してなることにより、ポリオレフィン系多孔
    質シートの両面にホットメルト系樹脂製多孔質体が積層
    されている多孔質シート。 2.ポリオレフィン系樹脂層が線状低密度ポリエチレン
    樹脂層である特許請求の範囲第1項に記載の多孔質シー
    ト。 3.ホットメルト系樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重
    合樹脂またはエチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂
    で形成されている特許請求の範囲第1項又は第2項に記
    載の多孔質シート。 4.ポリオレフィン系樹脂層の両面にそれぞれホットメ
    ルト系樹脂層が形成されるように3層共押出しをして積
    層し、延伸することにより、ポリオレフィン系多孔質シ
    ートの両面にホットメルト系樹脂製多孔質体が積層され
    ている多孔質シートの少なくとも一方の表面に多孔質基
    材を積層し、これを部分的接合部によって接着してなる
    ことを特徴とする多孔質シート。
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