JPH0679838B2 - 補強型着色多孔質シ−ト - Google Patents

補強型着色多孔質シ−ト

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JPH0679838B2
JPH0679838B2 JP20549786A JP20549786A JPH0679838B2 JP H0679838 B2 JPH0679838 B2 JP H0679838B2 JP 20549786 A JP20549786 A JP 20549786A JP 20549786 A JP20549786 A JP 20549786A JP H0679838 B2 JPH0679838 B2 JP H0679838B2
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porous
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sheet
stretching
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健治 池原
悟 郡司
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本発明は気体や液体の透過性を有し、色の濃淡により2
枚以上の多孔質シート相互の接合状態を肉眼で容易に判
別しうるように改善した、補強型着色多孔質シートに関
するものである。
(b)従来の技術 従来、通気性袋、加圧瀘過用膜或いは瀘過用支持体等に
用いられる多孔質シートは、以下の方法で製造されてい
る。
即ち、ポリオレフィン樹脂に、酸、アルカリ又は水で
溶出可能な無機充填剤とHLBが9〜15の非イオン界面活
性剤を混合し、シート状に形成後、延伸し、次いで、上
記無機充填剤を上記酸等で溶出して多孔質シートを製造
するものである(特開昭50-74667号公報)。
上記において、HLBが9〜15の非イオン界面活性剤
を用いるのに代えてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用
い、上記と同様にして多孔質シートを製造するもので
ある(特開昭54-43982号公報)。
ポリオレフィン樹脂に充填剤と液状ゴムを配合してな
る組成物を溶融成形して得たシートを延伸して多孔質シ
ートを製造するものである(特開昭57-47334号公報)。
上記において、液状ゴムに代えてポリヒドロキシ飽
和炭化水素を用い、上記と同様にして多孔質シートを
製造するものである(特開昭57-203520号公報)。
特定の中、低圧法ポリエチレンおよび結晶性ポリプロ
ピレンから選ばれるポリオレフィン樹脂、充填剤、ポリ
ヒドロキシ飽和炭化水素およびエポキシ基含有有機化合
物を配合してなる組成物を溶融成形して得たシートを延
伸して多孔質シートを製造するものである(特開昭59-1
36334号公報)。
ところが、上記の方法では、いずれも、延伸により直接
多孔質シートを得るか、又は延伸して得られた多孔質シ
ートにおいて、当該多孔質シート中の無機充填剤を酸等
で溶出して透過性が一層大である多孔質シートを得るも
のであり、この延伸の際に、分子を配向させてシートの
強度が向上するのであるが、貫通孔の形成によって、分
子の配向が不均一となり、しかも、この延伸の際に、シ
ート本体における貫通孔箇所に微細な亀裂が入るのであ
る。そして、この現象は、シート本体(樹脂)と充填剤
とのなじみが悪い場合や充填剤の量を増加したり、延伸
率が増加すると一層顕著になり、その結果として延伸方
向の引き裂き力や引張り強度が低下したり、降伏点応力
が小さくなる等、シートの機械的強度が低くなり、例え
ば通気性袋や加圧用瀘過膜等を作成した場合、引き裂き
力に対する抵抗力が小さいため、使用時に破裂を生じる
等の種々の問題が発生する。
この問題を解決する方法として他の多孔質シート、例え
ば不織布、布地、多孔質プラスチックシート等、を補強
材として用い、これを合成樹脂製の多孔質シートにラミ
ネートする方法が提案されている。
(c)発明が解決しようとする問題点 ところで、上記ラミネート法としては粘着剤又は接着剤
を多孔質シート及び/又は合成樹脂製多孔質シートに部
分的に塗布し、その部分で接合するものである。
しかしながら、多孔質シートと多孔質シートとを粘着剤
を用いて部分的に接合したものは、粘着剤の粘着強度が
低く、その加工や使用等の際に層間剥離が生じるばあい
があり、充分な補強効果が得られず、信頼性に欠ける等
の問題があった。
一方、多孔質シートと多孔質シートとをホットメルト型
の接着剤で部分的に接合するばあいには、この接着剤を
塗布した箇所をエンボスロール等の加熱体を用いて加
熱、接着するものであるが、この加熱体を用いて多孔質
シート同士をラミネートした際、両者が強固に接合され
ているかの判断は肉眼で行うことができず、必ず試料を
サンプリングし、剥離試験等を行う必要があった。
そして、特に、部分的に接着不充分な箇所のある試料
(不良品)から試験片を切り取って剥離試験を行うばあ
い、必ずしもこの接着不充分な箇所をサンプリングでき
るとはいえず、このような不良品が良品と判断される恐
れもある。
そして、このような不良品を上記用途で使用したばあ
い、使用ないし取扱い中に、接着不充分な箇所において
多孔質シート相互間で剥離が発生し、この剥離箇所で多
孔質シートが破壊するなどの事故が発生するばあいがあ
った。
本発明は、2枚以上の多孔質シート相互間の接着状態を
肉眼で容易に確認できるようにした補強型着色多孔質シ
ートを提供することを目的とするものである。
(d)問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討を重ね
た結果、色の異なる2枚以上の多孔質シートを積層し、
これを部分的に加熱して接合すると、当該接合部とそう
でない箇所では色の濃淡の差が生じ、この色の濃淡の差
は接着時の温度や圧力により決定され、これら多孔質シ
ート相互間の接着強度や接着状態と相関性があることを
見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、2枚以上の多孔質シートを積層し、こ
れを部分的に接合して成る補強型多孔質シートであっ
て、上記多孔質シートのうち少なくとも1枚のシートが
他のシートと異なる色に着色されていることを特徴とす
るものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる多孔質シートとしては、多孔質のシ
ート状のものであれば特に限定されるものではなく、具
体的には、例えば一軸延伸又は二軸延伸により直接形成
された多孔質シート或いは延伸により形成された多孔質
シートを得、次いで、これを更に、酸、アルカリ又は水
等で充填剤を溶出して形成した多孔質シートでもよいの
である。
上記多孔質シートの形成には通常の成形装置および成形
方法を用いればよく、インフレーション成形機、Tダイ
成形機などが好適に適用されるのであり、かくして得ら
れたシートは一軸又は二軸に延伸されて多孔質シートが
形成されるが、この延伸方法も通常の延伸装置を用いて
常法で行えばよく、例えばロール延伸、同時二軸延伸、
逐次二軸延伸等が採用される。
そして、この延伸処理において、1軸延伸の場合にはそ
の延伸率が100〜500%、2軸延伸の場合にはその延伸率
が10〜300%とするのが、多孔質シートの強度や貫通孔
の大きさ、つまり気体や液体の透過性等の観点より好ま
しいのである。特に、一軸延伸の場合、延伸率が、100
%未満では延伸された部分と未延伸部が混在して延伸が
不均一となり、一方、500%を超えると延伸中破断する
ばあいがあるから好ましくない。
なお、本明細書において、延伸率とは、下記式により求
めた値である。
上記多孔質シートは、熱可塑性樹脂で形成されたものが
含まれるが、該熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン
樹脂、ポリアミド樹脂、ホットメルト系樹脂等から選ば
れた少なくとも一種の樹脂で形成されたシート、つまり
これらの樹脂で形成された単層シート、2層或いは3層
以上に積層された複合シート、のいずれの多孔質シート
でもよいのである。
上記ポリエチレン樹脂において、特に線状低密度ポリエ
チレン樹脂が多孔質シートの生産・加工性に優れ生産コ
ストが安価であり、しかも、得られた多孔質シートの強
度が大きいことより最も好ましい。
上記線状低密度ポリエチレン樹脂はエチレンとα−オレ
フィンとの共重合体であり、α−オレフィンとしては、
ブテン、ヘキセン、オクテン等が挙げられる。
上記多孔質シートには、所望により、充填剤が配合され
たものも含まれるが、かかる充填剤としては炭酸カルシ
ウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、硫酸バリウ
ム、硫酸カオリン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸
化カルシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ等が挙げ
られる。
この充填剤の平均粒径は30μm以下のものが用いられ、
好ましくは0.1〜10μmの範囲のものが望ましい。
粒径が大き過ぎると貫通孔が大きくなり、逆に小さ過ぎ
ると凝集が起こり分散性が劣るから好ましくない。
又、本発明に用いられる多孔質シートには、充填剤の混
練性、分散性を向上させたり、成形・加工性を向上させ
たり、或いはフィルムの機能的強度を向上させるため
に、オレフィンターポリマーや軟化剤が配合されていて
もよいのである。
上記オレフィンターポリマーとしては、数平均分子量が
5000〜200000のゴム状物質であれば、特に限定されるも
のではなく、具体的な代表例としては、エチレン、α−
オレフィンおよび非共役二重結合を有する環状または非
環状からなる共重合物(以下EPDMという)が用いられ
る。
上記EPDMはエチレン、プロピレンもしくはブテン−1お
よび以下に列挙するポリエンモノマーからなるターポリ
マーであり、該ポリエンモノマーとしては、ジシクロペ
ンタジエン、1,5−シクロオクタジエン、1.1−シクロオ
クタジエン、1,6−シクロドデカジエン、1,7−シクロド
デカジエン、1,5,9−シクロドデカトリエン、1,4−シク
ロヘプタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,6−ヘプ
タジエン、ノルボルナジエン、メチレンノルボルネン、
2−メチルペンタジエン−1,4、1,5−ヘキサジエン、メ
チル−テトラヒドロインデン、1,4−ヘキサジエンなど
である。各モノマーの共重合割合は好ましくはエチレン
が30ないし80モル%、ポリエンが0.1ないし20モル%で
残りがα−オレフィンとなるようなターポリマーでムー
ニー粘度ML14(100℃)1ないし60のものがよい。
又、上記軟化剤としては、数平均分子量が1000〜30000
の軟化剤であれば特に限定されるものではなく、具体的
な代表例としては、低粘度軟化剤として石油系プロセス
オイル、流動パラフィン、脂肪族系油、低分子量可塑剤
があり、比較的高粘度軟化剤として、ポリブテン、低分
子量ポリイソブチレン、液状ゴムなどの軟化剤が好適に
用いられる。
本発明においては、上記のように線状低密度ポリエチレ
ン樹脂に、充填剤とオレフィンターポリマーまたは軟化
剤が配合されるばあいがあるが、その各々の配合割合
は、線状低密度ポリエチレン樹脂100重量部に対し、充
填剤100〜300重量部、オレフィンターポリマーまたは軟
化剤が5〜100重量部の範囲とするのが望ましく、かか
る配合割合とすることにより、機械的強度および気体や
液体の透過性の優れた多孔質シートを容易に製造しうる
のである。
又、線状低密度ポリエチレン樹脂、充填剤及びオレフィ
ンターポリマーまたは軟化剤の場合には特殊な装置を要
するものではなく公知の混合機が用いられるが、これら
の素材を均一に混合してシートの成形性を一層向上させ
るために、ミキシングロール、バンバリーミキサー、二
軸型混練機、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いるの
が望ましい。
尚、上記多孔質シートには、通常用いられる酸化防止
剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、滑剤、蛍光剤等を添加
して成るものでもよいのである。
又、上記のホットメルト系樹脂としては、他の多孔質シ
ートと加熱によって接合しうるものであれば特に限定さ
れるものではない。
かかるホットメルト系樹脂としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂、エチレン−イソブチルアクリレート共
重合樹脂などのエチレン−アクリル酸エステル共重合樹
脂等のエチレン系ホットメルト樹脂、ポリアミド系ホッ
トメルト樹脂、ポリエステル系ホットメルト樹脂、ブチ
ラール系ホットメルト樹脂、セルロース誘導体系ホット
メルト樹脂、ポリメチルメタクリレート系ホットメルト
樹脂、ポリビニルエーテル系ホットメルト樹脂、ポリウ
レタン系ホットメルト樹脂、ポリカーボネート系ホット
メルト樹脂等が挙げられる。
又、ホットメルト系樹脂には、種々の酸化防止剤を配合
したものも挙げられる。
本発明において、上記の2枚以上の多孔質シートは積層
され、この積層体は部分的に接合されるが、その積層方
法としてはラミネート法や二層押出し法等が好適に用い
られる。
又、本発明に用いられる多孔質シートの他の例として
は、例えば、布、不織布、パンテングフィルム等の多孔
質プラスチックフィルム、ガラス繊維や金属繊維で形成
した多孔質シート等が挙げられる。
そして、本発明の最も大きな特徴は、2枚以上の上記多
孔質シートを積層し、これに部分的接合部が形成される
が、この2枚以上の多孔質シートのうち少なくとも1枚
のシートが他のシートと異なる色に着色されている点に
ある。
即ち、本発明では、2枚以上の多孔質シートのうち少な
くとも1枚のシートが他のシートと異なる色に着色され
るが、これによって、部分的に接合された部位とそうで
ない部位との色の濃淡の差が、加熱、接合時の温度や圧
力により決定され、この点は、上記接合部が確実に接着
されているかどうか、つまり接着強度と密接に関係して
いる。
例えば、熱可塑性樹脂と無機充填剤の混合物からなる2
枚のシートのうち1枚のみを、染・顔料等で着色する。
この2枚のシートを延伸すると、無着色のシートは白色
化し、一方、着色したシートは延伸前の色より淡い色と
なり、この2枚のシートは多孔質シートとなる。
この2枚の多孔質シートをエンボスロール等により、部
分的に加熱して確実に接合すると、接合部分の白色の層
は半透明となり着色した多孔質シートの色に近似する。
この場合、この色の濃淡は、顔料や染料等の部数、シー
トの厚さ及び延伸率、延伸温度、エンボスロールの温度
や圧力で決定される。又、2枚以上の多孔質シートのう
ち2枚の多孔質シート或いは総ての多孔質シートを染・
顔料等で着色し、上記と同様に接合しても接合部とそう
でない部位との色の変化が生じ、これによって、接着状
態を確認できるのである。
つまり、色の変化がないばあいは、加熱温度や加熱時
間、更に圧力が不充分であり接着強度も低いことにな
る。この様に、色の濃淡により、接着状態(接着強度)
が肉眼により容易に判別できるのである。
そして、本発明の好ましい実施態様としては、部分的接
合部の面積が多孔質シートの全面積の1〜80%、好まし
くは5〜60%、より好ましくは20〜60%の範囲に亘って
全面に略均一に且つ好ましくは連続して形成したものが
挙げられる。
部分的接合部の面積が、1%未満では接合部の面積が少
なくなり過ぎてシートの強度が不充分となる場合があ
り、また、逆に80%を超えると延伸により形成した貫通
孔をつぶしたり、或いは孔径が小さくなって、気体や液
体の透過性が損なわれる場合があり、いずれの場合も好
ましくないのであり、特に、接合部の面積を20〜60%の
範囲とするのが最も望ましい。
本発明において、特に、2枚以上の多孔質シートを積層
して部分的に接合するにあたり、これらの多孔質シート
は融点の異なるものを用い、しかも、低融点の多孔質シ
ートを他の多孔質シートと異なる色に着色するのが、接
着時の色の濃淡の変化が一層明確となり、各多孔質シー
トの接着状態を一層確実且つ容易に肉眼で観察しうるか
ら望ましい。この場合、2枚以上の多孔質シートにおい
て、高融点の多孔質シートと低融点の多孔質シートとの
融点の差を50℃以下とするのが望ましく、50℃を超える
と低融点の多孔質シートが熱で変質したり、流れ過ぎて
多孔質シートの貫通孔をつぶして塞ぎ流体の透過性が悪
くなるから好ましくないのである。
又、本発明に用いられる染・顔料としては、上記の多孔
質シートを着色しうるものであれば特に限定されるもの
ではなく、無彩色、有彩色いずれのものも使用可能であ
る。
(e)作用 本発明は、上記構成を有し、2枚以上の多孔質シートの
うち少なくとも1枚のシートが他のシートと異なる色に
着色されており、これらの多孔質シートを積層し、これ
を部分的に接合すると、この接合部とそうでない部位と
では色の濃淡の差(色の変化)が生じ、この色の変化の
状態で多孔質シート相互間の接合状態が肉眼で容易に且
つ確実に確認できるから常に機械的強度が大であり、し
かも品質が安定且つ優れた多孔質シートが得られる作用
を有するのである。
又、本発明においては、多孔質シートを着色した色によ
って当該多孔質シートの品質、等級を区別し、これによ
り品質管理や在庫管理などを極めて容易になしうるよう
にしたり、美感を向上させうる作用を有するのである。
(f)実施例 以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
補強型着色多孔質シートの構造例 第1図ないし第4図において、(1)は補強型着色多孔
質シートであり、該補強型着色多孔質シート(1)は、
多孔質部(2)と部分的接合部(3)で構成されて成
る。
又、上記補強型着色多孔質シート(1)は2枚以上の多
孔質シート(1′)、この場合、第1図に示すように、
線状低密度ポリエチレン樹脂製多孔質シート(1′)、
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂製多孔質シート(ホッ
トメルト系樹脂製多孔質シート)(1′)及びポリプロ
ピレン樹脂製不織布から成る3枚の多孔質シート
(1′)で形成され、これらの多孔質シートを積層し、
これに部分的接合部(3)が形成されるが、この3枚の
多孔質シート(1′)のうち少なくとも1枚のシートが
他のシートと異なる色に着色されて成る。
上記部分的接合部(3)は多孔質シート(1′)の全面
積の1〜80%、好ましくは5〜60%、特に20〜60%とす
るのが流体の透過性およびシートの強度の両面から最も
望ましい。
この場合、上記部分的接合部(3)を多孔質シートの全
面に亘って均一に形成するにあたり、第2図に示すよう
に、正六角形状に連続的に連設して形成してもよく、こ
れに代えて、第3図に示すように、まんじ巴模様状に形
成してもよく、更にこれらに代えて第4図に示すよう
に、略格子状に形成してもよいのである。
補強型着色多孔質シートの製造例 熱可塑性多孔質シートの製造 第1表及び第2表に各々示すように、熱可塑性樹脂とし
て線状低密度ポリエチレン樹脂(MI 2.0、密度0.93)、
オレフィンターポリマーとしてEPDM(商品名、EPT972
0、ムーニ粘度20、三井石油化学(製))、軟化剤とし
てポリブテン(数平均分子量1260)、充填剤として炭酸
カルシウム(平均粒径2μm、脂肪酸処理)、滑剤とし
てステアリン酸を、第1表及び第2表に各々示す配合割
合で配合して充分に撹拌混合し、この混合物を二軸混練
機(TEM−50、東芝機械社(製))により充分に混練し
て得た組成物を、常法により造粒する。
一方、ホットメルト系樹脂としてのエチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂(酢酸ビニル含有量25重量%、MI 2、密度
0.95)100重量部と炭酸カルシウム(平均粒径2μm、
脂肪酸処理)200重量部、更に公知の顔料0.5重量部を充
分に攪拌混合し、この混合物を二軸混練機(TEM−50、
東芝機械社(製))により充分に混練して得た組成物
を、常法により造粒する。
上記の各々の線状低密度ポリエチレン樹脂組成物とホッ
トメルト系樹脂組成物を二層の押出し機により共押出し
を行ない、線状低密度ポリエチレン樹脂製シートとホッ
トメルト系樹脂製シートの積層体を得、これをロール延
伸機により一軸延伸(第3表に示す実施例1〜14)、或
いは逐次二軸延伸法により二軸延伸(第4表に示す実施
例15〜22)を行い、これによって第3表及び第4表に各
々示す延伸率の多孔質シートを得た。
この場合、延伸条件としては延伸温度40℃、延伸速度6m
/min、延伸率は、ロールの速度比を変えることにより、
第3表及び第4表の値になるように各々調節した。
得られた熱可塑性多孔質シートには延伸ムラもなく、多
孔質化されたシートであった。
実施例1〜22 得られた各々の熱可塑性多孔質シートにおいて、そのホ
ットメルト系樹脂製多孔質シート側に、厚さ1mmのポリ
プロピレン製不織布からなる多孔質シートを積層し、こ
れを温度80〜100℃のエンボスロールとシリコンゴムロ
ールとの間に導いて加熱し、圧力10kg/cm2の条件下で加
圧して、第5表及び第6表に各々示す、本発明の補強型
着色多孔質シートを得た。
かくして得られた各実施例品の特性を、第5表及び第6
表に示す。
比較例1 上記線状低密度ポリエチレン樹脂組成物で形成したシー
トを延伸(延伸率400%)して厚さ100μmの多孔質シー
トを得、かくして得られた多孔質シートにはその全面積
の10%にアクリル系粘着剤に塗布し、この粘着剤形成面
側に、上記実施例と同様のポリプロピレン製不織布の貼
着したものを試料とした。
比較例2 上記線状低密度ポリエチレン樹脂組成物で形成したシー
トを延伸(延伸率400%)して厚さ100μmの多孔質シー
トを得、かくして得られた多孔質シートにはその全面積
の10%に上記実施例品と同様のホットメルト系樹脂を塗
布し、この塗布面側に、上記実施例と同様のポリプロピ
レン製不織布を積層し、これを上記実施例と同様に加
熱、加圧して接着したものを試料とした。
かくして得られた各比較例品の特性を、第5表及び第6
表に示す。
注1)第5表及び第6表に示す、延伸率は、下記式によ
り求めた値である。
注2)第5表及び第6表に示す、引き裂き力はJIS K 67
72に基づいて測定した。
注3)第5表及び第6表に示す、透湿度はJIS Z 0208に
おける透湿カップ法で測定した。
注4)第5表及び第6表に示す、通気度は、JIS-P-8117
に基づいて測定した。
注5)第5表及び第6表に示す、層間接着力は、JIS-Z-
0237に基づいて測定した。
第5表に示す結果(実施例1〜4)より、部分的接合部
の面積を大きくすると引き裂き力が向上することが判
る。
又、第5表に示す、実施例8〜10の特性結果より、シー
トの延伸率を小さくすれば引き裂き力が向上するが透湿
性が低い値となり多孔質シートとしての特性が損なわれ
る。
更に、加熱温度や加熱時間、更に圧力を不充分にし、接
合部と多孔質部(非接合部)の色の変化がない状態にす
ると接着強度が弱く、品質にバラツキが生ずるが、各実
施例では、第5表及び第6表より明らかなように色の差
が大きく、優れた層間接着力を保持していることが認め
られる。
即ち、肉眼により色の変化を観察することにより接着状
態を極めて容易に且つ確実に判断しうることが認められ
る。
特に、比較例1に示す結果より、粘着剤で接合したもの
は層間接着力が小さく剥離が生じたり引き裂き力がバラ
ツクことが認められる。
又、比較例2のものは、多孔質シート相互が接合してい
ない箇所があり、この場合でも引き裂き力がバラツクこ
とが認められるが、この点は肉眼では判断できなかっ
た。
(g)発明の効果 本発明の補強型着色多孔質シートは、上記構成を有し、
当該多孔質シートにおいてその部分的接合部と接合して
いない部位との色の変化を肉眼で観察することにより多
孔質シートの接合状態を極めて容易に且つ確実に確認で
きるから常に品質が安定すると共に、気体や液体の透過
性が優れるなどの効果を有するのである。
又、本発明の補強型着色多孔質シートは、2枚以上の多
孔質シート相互が部分的に、しかも強固に接合されて多
孔質シート相互が強化されているから引き裂き力や降伏
点応力等の機械的強度が著しく向上する効果を奏するの
である。
更に、この補強型着色多孔質シートはそれを染・顔料で
着色した色の差異によって、シートの厚さや流体の透過
度等の品質や等級などを区別し、これにより品質管理や
在庫管理などが極めて容易になしうるうえ、当該シート
の美感を向上させる効果を有するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す断面図であり、第2図
ないし第4図はそれぞれ本発明の他の実施例を示す平面
図である。 1……補強型着色多孔質シート、1′……多孔質シー
ト、2……多孔質部、3……部分的接合部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚以上の多孔質シートを積層し、これを
    部分的に接合して成る補強型多孔質シートであって、上
    記多孔質シートのうち少なくとも1枚のシートが他のシ
    ートと異なる色に着色されていることを特徴とする補強
    型着色多孔質シート。
  2. 【請求項2】多孔質シートがポリエチレン樹脂、ポリプ
    ロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
    塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド
    樹脂、ホットメルト系樹脂から選ばれた樹脂で形成され
    ている特許請求の範囲第1項に記載の補強型着色多孔質
    シート。
  3. 【請求項3】ポリエチレン樹脂が線状低密度ポリエチレ
    ン樹脂である特許請求の範囲第2項に記載の補強型着色
    多孔質シート。
  4. 【請求項4】部分的接合部の面積が多孔質シートの全面
    積の1〜80%である特許請求の範囲第1項ないし第3項
    のいずれかに記載の補強型着色多孔質シート。
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