JPH075778B2 - 熱処理部を有する方向性多孔質フィルム - Google Patents

熱処理部を有する方向性多孔質フィルム

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JPH075778B2
JPH075778B2 JP61161082A JP16108286A JPH075778B2 JP H075778 B2 JPH075778 B2 JP H075778B2 JP 61161082 A JP61161082 A JP 61161082A JP 16108286 A JP16108286 A JP 16108286A JP H075778 B2 JPH075778 B2 JP H075778B2
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directional porous
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本発明は気体や液体の透過性を有し、且つ強度が著しく
改善された、熱処理部を有する方向性多孔質フィルムに
関するものである。
(b)従来の技術 従来、通気性袋、加圧瀘過用膜或いは濾過用支持体等に
用いられる多孔質フィルムは、以下の方法で製造されて
いる。
即ち、 ポリオレフィン樹脂に、酸、アルカリ又は水
で溶出可能な無機充填剤とHLBが9〜15の非イオン界面
活性剤を混合し、フィルム状に形成後、延伸し、次い
で、上記無機充填剤を上記酸等で溶出して多孔質フィル
ムを製造するものである(特開昭50-74667号公報)。
上記において、HLBが9〜15の非イオン界面活性
剤を用いるのに代えてエチレン−酢酸ビニル共重合体を
用い、上記と同様にして多孔質フィルムを製造するも
のである(特開昭54-43982号公報)。
ポリオレフィン樹脂に充填剤と液状ゴムを配合して
なる組成物を溶融成形して得たフィルムを延伸して多孔
質フィルムを製造するものである(特開昭57-47334号公
報)。
上記において、液状ゴムに代えてポリヒドロキシ
飽和炭化水素を用い、上記と同様にして多孔質フィル
ムを製造するものである(特開昭57-203520号公報)。
特定の中、低圧法ポリエチレンおよび結晶性ポリプ
ロピレンから選ばれるポリオレフィン樹脂、充填剤、ポ
リヒドロキシ飽和炭化水素およびエポキシ基含有有機化
合物を配合してなる組成物を溶融成形して得たフィルム
を延伸して多孔質フィルムを製造するものである(特開
昭59-136334号公報)。
(c)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記の方法では、いずれも、延伸により
直接多孔質フィルムを得るか、又は延伸して得られた多
孔質フィルムにおいて、当該多孔質フィルム中の無機充
填剤を酸等で溶出して透過性が一層大である多孔質フィ
ルムを得るものであり、この延伸の際に、分子を配向さ
せてフィルムの強度が向上するのであるが、貫通孔の形
成によって、分子の配向が不均一となり、しかも、この
延伸の際に、フィルム本体における貫通孔箇所に微細な
亀裂が入るのである。そして、この現象は、フィルム本
体(樹脂)と充填剤とのなじみが悪い場合や充填剤の量
を増加したり、延伸率が増加すると一層顕著になり、そ
の結果として延伸方向の引き裂き力が低下し、特に、こ
の種の薄い方向性多孔質フィルムを用い、例えば通気性
袋や加圧用瀘過膜等を作成した場合、引き裂き力に対す
る抵抗力が小さいため、使用時に破裂を生じる等の種々
の問題が発生する。
(d)問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討を重ね
た結果、上記の如く延伸して得られた方向性多孔質フィ
ルムにおいて、熱処理部を形成すると、引き裂き強度が
著しく向上することを見い出し、本発明を完成するに至
ったものである。
即ち、本発明は、熱可塑性の方向性多孔質フィルムであ
って、該方向性多孔質フィルムには熱処理部を有し、こ
の熱処理部の面積が方向性多孔質フィルムの全面積の5
〜80%であることを特徴とするものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる熱可塑性の方向性多孔質フィルムと
しては、一軸延伸又は二軸延伸により形成された多孔質
の熱可塑性フィルムであれば特に限定されるものではな
く、延伸により直接方向性多孔質フィルムを形成したも
の或いは延伸により方向性多孔質フィルムを得、次い
で、これを更に、酸、アルカリ又は水等で充填剤を溶出
して形成した方向性多孔質フィルムでもよいのである。
上記熱可塑性の方向性多孔質フィルムは、熱可塑性樹脂
で形成された方向性多孔質フィルムであれば特に限定さ
れるものではないが、例えばポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド
樹脂等からなる群より選ばれた少なくとも一種の樹脂で
形成されたフィルム、つまりこれらの樹脂で形成された
単層フィルム、2層或いは3層以上に積層された複合フ
ィルム、のいずれの方向性多孔質フィルムでもよいので
ある。
上記ポリエチレン樹脂において、特に線状低密度ポリエ
チレン樹脂が方向性多孔質フィルムの生産・加工性に優
れ生産コストが安価であり、しかも、得られた方向性多
孔質フィルムの強度が大きいことより最も好ましい。
上記線状低密度ポリエチレン樹脂はエチレンとα−オレ
フィンとの共重合体であり、α−オレフィンとしては、
ブテン、ヘキセン、オクテン等が挙げられる。
上記熱可塑性の方向性多孔質フィルムには、所望によ
り、充填剤が配合されたものも含まれるが、かかる充填
剤としては炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリ
ン、シリカ、硫酸バリウム、硫酸カオリン、水酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化チタン、ア
ルミナ、マイカ等が挙げられる。
この充填剤の平均粒径は30μm以下のものが用いられ、
好ましくは0.1〜10μmの範囲のものが望ましい。
粒径が大き過ぎると貫通孔が大きくなり、逆に小さ過ぎ
ると凝集が起こり分散性が劣るから好ましくない。
又、本発明に用いられる熱可塑性の方向性多孔質フィル
ムには、充填剤の混練性、分散性を向上させたり、成形
・加工性を向上させたり、或いはフィルムの機能的強度
を向上させるために、オレフィンターポリマーや軟化剤
が配合されていてもよいのである。
上記オレフィンターポリマーとしては、数平均分子量が
5000〜200000のゴム状物質であれば、特に限定されるも
のではなく、具体的な代表例としては、エチレン、α−
オレフィンおよび非共役二重結合を有する環状または非
環状からなる共重合物(以下EPDMという)が用いられ
る。
上記EPDMはエチレン、プロピレンもしくはブテン−1お
よび以下に列挙するポリエンモノマーからなるターポリ
マーであり、該ポリエンモノマーとしては、ジシクロペ
ンタジエン、1,5−シクロオクタジエン、1.1−シクロオ
クタジエン、1,6−シクロドデカジエン、1,7−シクロド
デカジエン、1,5,9−シクロドデカトリエン、1,4−シク
ロヘプタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,6−ヘプ
タジエン、ノルボルナジエン、メチレンノルボルネン、
2−メチルペンタジエン−1,4、1,5−ヘキサジエン、メ
チル−テトラヒドロインデン、1,4−ヘキサジエンなど
である。各モノマーの共重合割合は好ましくはエチレン
が30ないし80モル%、ポリエンが0.1ないし20モル%で
残りがα−オレフィンとなるようなターポリマーでムー
ニー粘度ML1+4(100℃)1ないし60のものがよい。
又、上記軟化剤としては、数平均分子量が1000〜30000
の軟化剤であれば特に限定されるものではなく、具体的
な代表例としては、低粘度軟化剤として石油系プロセス
オイル、流動パラフィン、脂肪族系油、低分子量可塑性
剤があり、比較的高粘度軟化剤として、ポリブテン、低
分子量ポリイソブチレン、液状ゴムなどの軟化剤が好適
に用いられる。
尚、上記熱可塑性の方向性多孔質フィルムには、通常用
いられる酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、顔
料、滑剤、蛍光剤等を添加して成るものでもよいのであ
る。
そして、本発明の最も大きな特徴は、上記方向性多孔質
フィルムにおいて、熱処理部が形成されており、しかも
この熱処理部の面積が方向性多孔質フィルムの全面積の
5〜80%である点にある。
この場合、熱処理部の面積が方向性多孔質フィルムの全
面積の5〜80%、より好ましくは20〜60%の範囲に亘っ
て全面に略均一に且つ好ましくは連続して形成されてい
るものが、強度が一層向上するので望ましい。
熱処理部の面積が、5%未満ではフィルムの強度が不充
分となる場合があり、また、逆に80%を超えると延伸に
より形成した貫通孔をつぶしたり、或いは孔径が小さく
なって、気体や液体の透過性が損なわれる場合があり、
いずれの場合も好ましくないのであり、特に、熱処理部
の面積は20〜60%の範囲とするのが最も望ましい。
本発明の熱処理部を有する多孔質フィルムは、例えば以
下の方法で製造される。
この方法では、先ず熱可塑性樹脂に充填剤とオレフィン
ターポリマーまたは軟化剤を配合する工程Aを実施す
る。
この方法は、本発明の熱処理部を有する方向性多孔質フ
ィルムを製造するのに好適な方法であり、従って、ここ
で用いられる、熱可塑性樹脂、充填剤、ポリオレフィン
ターポリマーおよび軟化剤としては、各々本発明で説明
したものが挙げられる。
又、ここにおいては、熱可塑性樹脂に、充填剤とオレフ
ィンターポリマーまたは軟化剤が配合されるが、その各
々の配合割合は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、充填
剤100〜300重量部、オレフィンターポリマーまたは軟化
剤が5〜100重量部の範囲とするのが望ましく、かかる
配合割合とすることにより、機械的強度および気体や液
体の透過性の優れた方向性多孔質フィルムを容易に製造
しうるのである。
又、熱可塑性樹脂、充填剤及びオレフィンターポリマー
または軟化剤の混合には特殊な装置を要するものではな
く、公知の混合機が用いられるが、これらの素材を均一
に混合してフィルムの成形性を一層向上させるために、
ミキシングロール、バンバリーミキサー、二軸型混練
機、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いるのが望まし
い。
次に、上記工程Aで得られた組成物を溶融成形して得ら
れたフィルムを1軸又は2軸に延伸して方向性多孔質フ
ィルムを形成する工程Bを実施する。
フィルムの成形には通常の成形装置および成形方法を用
いればよく、インフレーション成形機、Tダイ成形機な
どが適用されるのであり、かくして得られたフィルムは
1軸又は2軸に延伸されて方向性多孔質フィルムが形成
されるが、この延伸の方法も通常の延伸装置を用いて常
法で行えばよく、例えばロール延伸、同時二軸延伸、逐
次二軸延伸等が採用される。
そして、この延伸処理において、1軸延伸の場合にはそ
の延伸率が100〜400%、2軸延伸の場合にはその延伸率
が10〜200%とするのが、方向性多孔質フィルムの強度
や貫通孔の大きさ、つまり気体や液体の透過性等の観点
より、好ましいのである。特に、1軸延伸の場合、延伸
率が、100%未満では延伸された部分と未延伸部が混在
して延伸が不均一となり、一方、400%を超えると延伸
中破断するばあいがあるから好ましくない。
なお、延伸率とは、下記式により求めた値である。
この方法では、最後に、上記工程Bで得られた方向性多
孔質フィルムに熱処理部を形成する工程Cを実施する。
上記工程Bで得られた方向性多孔質フィルムに熱処理部
を形成するには、通常、加熱することが可能なエンボス
ロールを用いることができる。
即ち、加熱された金属製凹凸ロール間に方向性多孔質フ
ィルムを通過させると、当該金属製凹凸ロールにおける
凸部の頂点に方向性多孔質フィルムが接触し、この凸部
箇所でフィルムは熱処理されるが、凹部箇所では方向性
多孔質フィルムと金属製凹凸ロールとの接触がないため
当該方向性多孔質フィルムに熱処理部は形成されないの
である。
このように、熱処理部を形成するに当たり、加熱温度は
方向性多孔質フィルムを構成するポリマーの融点以下、
好ましくは融点よりも少なくとも5℃低い温度で、且つ
1〜10kg/cm2の圧力条件で行うのが望ましいのである。
このような条件下で熱処理を行うことにより、この熱処
理部の方向性多孔質フィルムのポリマーの分子配向は喪
失又は低減され、未処理部に比して通気性が1/2〜1/4の
範囲に低下するが通気性は残存するものである。
そして、この熱処理部の面積は、多孔質フィルムの強度
および気体や液体の透過性を考慮すると、多孔質フィル
ムの全面積の5%〜80%、より好ましくは20〜60%の範
囲にするのが望ましい。この熱処理部の面積は、例えば
金属製凹凸ロールにおける凸部の占める割合によって調
節しうるのである。
(e)作用 本発明は、上記構成を有し、延伸の際に生じた貫通孔箇
所のフィルムの亀裂や、フィルムにおける貫通孔箇所の
分子の不均一な配向が、熱処理部を多孔質フィルムの全
面積の5〜80%の範囲に形成することによって、極度に
減少される作用を有するのである。
又、本発明においては、方向性多孔質フィルムに熱処理
部が存在するため、当該方向性多孔質フィルムにおいて
その使用の際や取扱い中に発生した裂けの伝播が当該熱
処理部箇所で停止し、その先へのフィルムの裂けが停止
する作用を有するのである。
(f)実施例 以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
熱処理部を有する多孔質フィルムの構造 第1図ないし第3図において、(1)は熱処理部を有す
る熱可塑性の方向性多孔質フィルムであり、該方向性多
孔質フィルム(1)は、多孔質部(2)と熱処理部
(3)で構成され、該多孔質部(2)は延伸フィルム
(方向性フィルム)と該延伸フィルム(方向性フィル
ム)に形成された貫通孔、更に、充填剤等で構成されて
成る。
上記熱処理部(3)は延伸フィルムの全面積の5〜80
%、特に20〜60%とするのが透過性およびフィルムの強
度の両面から最も望ましい。
この場合、上記熱処理部(3)を方向性多孔質フィルム
の全面に亘って均一に形成するにあたり、第1図に示す
ように、正六角形状に連続的に連設して形成してもよ
く、これに代えて、第2図に示すように、まんじ巴模様
状に形成してもよく、更にこれらに代えて第3図に示す
ように、略格子状に形成してもよいのである。
方向性多孔質フィルムの製造 第1表及び第2表に各々示すように、熱可塑性樹脂とし
て線状低密度ポリエチレン(MI 2.0、密度0.93)、オレ
フィンターポリマーとしてEPDM(商品名、EPT9720、三
井石油化学(製))、軟化剤としてポリブテン(数平均
分子量1260)、充填剤として炭酸カルシウム(平均粒径
2μm、脂肪酸処理)、滑剤としてステアリン酸を、第
1表及び第2表に各々示す配合割合で配合して充分に撹
拌混合し、この混合物を2軸混練機(TEM−50、東芝機
械社(製))により充分に混練して得た組成物を、常法
により造粒する。
この組成物を溶融して65φのインフレーション押出し機
によりフィルム化して、第1表及び第2表に各々示す厚
さのフィルムを製造した。
かくして得られたフィルムをロール延伸機により1軸延
伸(第1表に示す実施例1〜14)、或いは逐次二軸延伸
法により二軸延伸(第2表に示す実施例15〜22)を行
い、これによって第1表及び第2表に各々示す延伸率の
方向性多孔質フィルムを得た。
この場合、延伸条件としては延伸温度60℃、延伸速度6m
/min、延伸率は、ロールの速度比を変えることにより、
第1表及び第2表の値になるように各々調節した。
得られた方向性多孔質フィルムには延伸ムラもなく、多
孔質化されたフィルムであった。
実施例1〜22 得られた各々の多孔質フィルムを温度110℃のエンボス
ロールに導いて加熱し、圧力5kg/cm2の条件で加圧し
て、第1表及び第2表に各々示す、本発明の熱処理部を
有する通気性、透湿性のある方向性多孔質フィルムを得
た。
かくして得られた各実施例の特性を、第1表及び第2表
に示す。
比較例1〜4 上記実施例と同様にして得られた方向性多孔質フィルム
に全く熱処理部を形成しないもの(比較例1,2,4)、或
いは得られた多孔質フィルムにおける全面の4%を熱処
理したもの(比較例3)、を試料とした。
かくして得られた各比較例の特性を、第1表及び第2表
に示す。
第1表に示す結果(実施例1〜4)より、熱処理部の面
積を大きくすると引き裂き力が向上することが判る。
又、第1表に示す、実施例8〜10の特性結果より、フィ
ルムの延伸率を小さくすれば引き裂き力が向上するが透
湿性が低い値となり方向性多孔質フィルムの特性が損な
われる。
又、比較例1〜4に示す結果より、熱処理部が全くない
と引き裂き力が小さく、又熱処理部が4%(比較例3)
では所望の強度、つまり通常の使用ではJIS K 6772に基
づく測定で7g/25μm以上、好ましくは10g/25μm以上
の強度が望まれるが、この強度が得られないことが認め
られる。
(g)発明の効果 本発明の熱処理部を有する方向性多孔質フィルムは、方
向性多孔質フィルムに熱処理部を当該多孔質フィルムの
全面積の5〜80%形成しているだけであるから、気体や
液体の透過性を保持しているのである。
又、本発明の熱処理部を有する方向性多孔質フィルム
は、上記構成を有し、方向性多孔質フィルムに熱処理部
を当該多孔質フィルムの全面積の5〜80%形成している
から、この熱処理部によって、貫通孔箇所に生じた微細
な亀裂が減少したり、フィルムの裂けが阻止され、この
結果、方向性多孔質フィルムの強度が著しく向上する効
果を有するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はそれぞれ本発明の異なる実施例を
示す概略正面図である。 1……熱処理部を有する方向性多孔質フィルム、3……
熱処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 郡司 悟 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−47334(JP,A) 特開 昭49−134755(JP,A) 特公 昭54−21866(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性の方向性多孔質フィルムであっ
    て、該方向性多孔質フィルムには熱処理部を有し、この
    熱処理部の面積が方向性多孔質フィルムの全面積の5〜
    80%であることを特徴とする、熱処理部を有する方向性
    多孔質フィルム。
  2. 【請求項2】熱可塑性の方向性多孔質フィルムがポリエ
    チレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフ
    タレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデ
    ン樹脂、ポリアミド樹脂からなる群より選ばれた少なく
    とも一種の樹脂で形成されている特許請求の範囲第1項
    に記載の熱処理部を有する方向性多孔質フィルム。
  3. 【請求項3】ポリエチレン樹脂が線状低密度ポリエチレ
    ン樹脂である特許請求の範囲第2項に記載の熱処理部を
    有する方向性多孔質フィルム。
JP61161082A 1986-07-09 1986-07-09 熱処理部を有する方向性多孔質フィルム Expired - Lifetime JPH075778B2 (ja)

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