JPH0550522A - 微細多孔性エラストマーフイルムの製造方法 - Google Patents

微細多孔性エラストマーフイルムの製造方法

Info

Publication number
JPH0550522A
JPH0550522A JP3230927A JP23092791A JPH0550522A JP H0550522 A JPH0550522 A JP H0550522A JP 3230927 A JP3230927 A JP 3230927A JP 23092791 A JP23092791 A JP 23092791A JP H0550522 A JPH0550522 A JP H0550522A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
weight
ethylene
propylene
vinyl acetate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3230927A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsugunari Nagaki
嗣也 永木
Soichiro Yamaguchi
総一郎 山口
Koichi Hirayama
浩一 平山
Hideaki Toda
英明 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Sekiyu Kagaku KK, Tonen Chemical Corp filed Critical Tonen Sekiyu Kagaku KK
Priority to JP3230927A priority Critical patent/JPH0550522A/ja
Publication of JPH0550522A publication Critical patent/JPH0550522A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エチレン−プロピレン−ジエン共重合体と、
エチレン−酢酸ビニル共重合体とを含有する組成物から
柔軟性、透湿性、伸縮性を有する薄膜の微細多孔性フィ
ルムを製造する方法を提供する。 【構成】 エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(a)20〜70重量%と、酢酸ビニル含有量が5〜3
0重量%でメルトインデックスが0.2 〜25g/10分
のエチレン−酢酸ビニル共重合体(b)80〜30重量
%と、前記成分(a)と成分(b)の和100重量部に
対して無機充填剤(c)20〜70重量部を含有する組
成物を空冷インフレーション法により製膜したエラスト
マーフィルムを延伸することを特徴とする微細多孔性エ
ラストマーフィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微細多孔性エラストマー
フィルムの製造方法に関する。さらに詳しくいえば、エ
チレン−プロピレン−ジエン共重合体とエチレン−酢酸
ビニル共重合体と無機充填剤とを含有する組成物から、
微細多孔性で透湿性に優れた柔軟なエラストマーフィル
ムを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】エラストマーと熱可塑性
樹脂とからなる熱可塑性エラストマー組成物のフィルム
は、熱可塑性樹脂フィルムにはない弾性や伸縮性を有
し、多くの分野での用途が期待されている。このような
熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルムとして、
本出願人は先にエチレン−プロピレン−ジエン共重合体
とエチレン−酢酸ビニル共重合体を空冷式インフレショ
ーン法により二軸延伸してなる薄膜フィルムの製造方法
と装置を提案した(特開平3−49930号)。すなわ
ち、空冷式インフレーション成形法において、エラスト
マーフィルムのバブルのネック部からフロストラインに
かけて、インフレーション装置の長手方向(MD方向)
のみでなく横方向(TD方向)にも十分延伸できるよう
に、熱可塑性エラストマー組成物の溶融張力を最適レベ
ルに調整することができる冷却手段を設け、十分なTD
方向の延伸ができるようにネック部を長くして延伸領域
の温度を低下させることにより二軸延伸された均一で薄
いフィルムが得られるものである。
【0003】この二軸延伸フィルムを織布あるいは不織
布などの基材に加熱圧着するとエラストマーフィルムは
繊維該基材の繊維の交差点で微細な亀裂を生じ、さらに
エラストマーフィルムは熱収縮を起こしてその亀裂が拡
大されて、多数の微細な孔が形成されるとともに、伸縮
性と高い防滑性が付与され、通気性、防水性等の性質を
付与することができ、従ってその性質に合わせて種々の
用途に利用できるものである。
【0004】一般に、熱収縮によらずにポリマーフィル
ムを微細多孔化する技術として、微粉末状無機充填剤を
配合したポリマー組成物を、シート化した後延伸する方
法が知られている。これは無機微粉末が樹脂中に均等に
分散した状態で延伸することにより、樹脂は伸びて配向
するが無機物は樹脂の伸びに対応しないためで無機物の
縁部に微細孔を生じる現象を利用するものである。
【0005】この方法により、ポリオレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物から、カレンダー成形、プレス成
形あるいは押出し成形などによりシ−トを得た後延伸し
て孔径10μ以下の多孔性シートを製造する方法が提案
されているが(特開昭60−166436号)、そこで
具体的に開示されているポリオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーは、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−ブテン−1
共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体などのゴム
物質であり、実際に作られているシートの膜厚は0.15mm
〜0.16mm(150〜160 μm )であって、十数μm から数
十μm の薄膜で、かつ微細多孔性のシートは記載されて
いない。
【0006】特開昭60−166436号に記載のエチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体などのゴム物質の組成物は、薄膜にすると
ブロッキングするため薄肉での製膜は困難であリ、上記
公報でも0.15mm〜0.16mm程度のものが限界のようであ
る。一方、ポリオレフィン組成物は薄膜に製膜できる
が、柔軟性に欠けるフィルムしか得られない。
【0007】なお、前記特開昭60−166436号に
は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーに対して、
必要に応じて熱可塑性プラストマーを添加でき、熱可塑
性プラストマーとしてはポリオレフィン系の比較的高結
晶性樹脂が好ましく、例えばエチレン、プロピレン、ブ
テン−1等の単独重合体、共重合体が使用できることが
記載されているが、具体的に開示されているのはエチレ
ン−ブテン−1共重合体とポリプロピレンとの組合わせ
(前者60〜80重量%、後者20〜40重量%)であ
り、この組合わせでも配合比(前者45重量%、後者5
5重量%)によっては、柔軟なシートとはならないこと
が記載されている。
【0008】ポリオレフィンとしてエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体をゴム物質に配合すること、およびそのよう
な組成物での薄膜の多孔性シートを示唆する記載は上記
公報にはない。従って、本発明の課題は、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体と、エチレン−酢酸ビニル共
重合体とを含有する組成物から、延伸されたフィルムの
基材への加熱圧着時の熱収縮を利用せずに、無機微粉末
の配合と製膜後の延伸によって微細多孔し、柔軟性で透
湿性を有し、かつ薄膜のフィルムを製造する方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1)エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(a)20
〜70重量%と、酢酸ビニル含有量が5〜30重量%で
メルトインデックスが0.2 〜25g/10分のエチレン
−酢酸ビニル共重合体(b)80〜30重量%と、前記
成分(a)と成分(b)の和100重量部に対して無機
充填剤(c)20〜70重量部を含有する組成物を空冷
インフレーション法により製膜したエラストマーフィル
ムを延伸することを特徴とする微細多孔性エラストマー
フィルムの製造方法に関するものである。
【0010】以下、本発明の構成を詳細に説明する。本
発明の微多孔性エラストマーフィルムを構成する原料組
成物のうち、(a)成分のエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体(EPDM)とはエチレン、プロピレンおよ
びジエン化合物を含む共重合体である。前記ジエン化合
物としては、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサ
ジエン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。上記
EPDMは、エチレン含有率が60〜70モル%、プロ
ピレン含有率が30〜40モル%、およびジエン化合物
含有率が1〜10モル%であるものが好ましい。より好
ましい範囲は、エチレンが62〜66モル%、プロピレ
ンが33〜37モル%、およびジエン化合物が3〜6モ
ル%である。EPDMの数平均分子量は40万〜60万
が好ましく、密度は0.87g/cm3 以下が好ましい。さら
にEPDMのメルトインデックス(190℃、2.16kg荷
重)としては0.1 〜5.0 g/10分の範囲が好ましく、
より好ましくは0.3 〜1.0 g/10分である。
【0011】また、微多孔性エラストマーフィルムを構
成する原料組成物のうち、(b)成分のエチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)は、酢酸ビニル含有率が5〜
30重量%であり、かつメルトインデックス(190
℃、2.16kg荷重)が0.2 〜25g/10分の共重合体で
ある。酢酸ビニルの含有量が5重量%未満であるとゴム
弾性が劣り、一方30重量%を越えるとフィルムがブロ
ッキングして製膜が困難となる。好ましい酢酸ビニルの
含有量は15〜30重量%である。またメルトインデッ
クスについては0.2 g/10分未満であると製膜加工性
が劣り、25g/10分を越えると空冷インフレーショ
ン法による製膜が困難となる。好ましいメルトインデッ
クスは15〜25g/10分である。
【0012】微多孔性エラストマーフィルムの原料熱可
塑性組成物中のEPDMの配合割合は、樹脂成分を基準
(100重量%)として20〜70重量%であり、特に
30〜50重量%の範囲が好ましい。上記EPDMの配
合割合が70重量%より高いと、製膜段階で加工しにく
く、また延伸時において樹脂自体が伸び、無機充填剤と
樹脂界面での孔(ボイド)の発生が起こりにくくなるた
め延伸による微細多孔化効果がでなくなる。これに対し
てEVAの配合割合は、樹脂成分を基準(100重量
%)として80〜30重量%であり、特に70〜50重
量%の範囲が好ましい。上記EVAの配合割合が80重
量%より高いと、エラストマーとしての伸縮性が損なわ
れる。
【0013】また、粉末状の無機充填剤としては、タル
ク、炭酸カルシウム、セッコウ、カーボンブラック、ク
レー、カオリン、シリカ、ケイソウ土、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、
硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、シ
ラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土、セメント、シリ
カフューム等を使用することができるが、タルク、酸化
チタン、炭酸カルシウム、シリカ等が好ましい。特に好
ましいのは炭酸カルシウムである。
【0014】本発明では無機充填剤は、その粒径が最終
製品のフィルムの厚みに比べて小さい微粉末状のものを
使用する。通常、平均粒径は0.1 μm〜5μm、最大粒
径が10μm以下、含有水分は0.2 %以下が好ましい。
さらに好ましくは平均粒径が0.8 μm〜4μmのもので
ある。無機充填剤としては、ステアリン酸を主成分とし
た高級脂肪酸等の処理剤で表面処理したものをも使用す
ることができるが、好ましくは表面処理をしていないも
のが良い。
【0015】これらの粉末状の無機充填剤は、単独であ
るいは組み合わせて使用することができる。上記粉末状
の無機充填剤の添加量は前述のEPDM+EVAの重量
を基準(100重量部)として、20〜70重量部が好
ましい。20重量部未満ではボイドの数が少なくなり微
細多孔化が不充分で透湿性が得られず、また70重量部
を超えると製膜が困難となり伸縮性も低下する。なお、
本発明においては、熱可塑性エラストマー組成物には、
上記必須成分のEPDM、EVAおよび無機充填剤の他
に、フィルム特性を改善する成分を含有せしめてもよ
い。
【0016】他の成分としては、エラストマーフィルム
の成形性などを向上させるポリオレフィン類、および熱
安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、顔
料、色剤などの添加剤を適宜配合することができる。こ
こで、上記のポリオレフィン類としては、エチレン、お
よびプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンの単
独重合体、エチレンとプロピレンまたは他のα−オレフ
ィンとの共重合体、もしくはこれらのα−オレフィンの
2種以上の共重合体等が挙げられる。これらの中では、
低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレンが
好ましい。上記ポリエチレンは密度が0.945 g/cm3
下のものが好ましく、またメルトインデックスは0.1 〜
10g/10分のものが好ましい。上記ポリオレフィン
類の添加量は前述のEPDM+EVAの重量を基準(1
00重量部)として、30重量部までとするのが好まし
い。なお、ポリオレフィンを添加した組成物のメルトイ
ンデックスが0.5〜20g/10分となるように、ポリ
オレフィンの添加量を設定するのが好ましい。ポリオレ
フィンの添加量が30重量部を超えると得られる組成物
のゴム弾性が低下する。
【0017】本発明では、上記熱可塑性エラストマー組
成物から、空冷インフレーション法でエラストマーフィ
ルムを製造し、その後に一軸または二軸延伸を行なう。
空冷インフレーション法による製膜は、通常の押出し
機、環状ダイおよび冷却リングを備えた装置を用いて行
なうことができる。まず、上記エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、無機
充填剤および所望の添加剤などの混練を170℃以下の
樹脂温度で行なう。特に本発明においては、145〜1
65℃の範囲内の樹脂温度で混練を行なうことが好まし
い。混練温度が170℃より高いと、樹脂の熱劣化が進
行し、異臭を発生したり、粘着性を発現したりする。こ
のため、二軸押出機のような押出機中で混練を行なう場
合、発熱しないようなスクリュー構造を有するものを使
用する。なお混練温度の下限については、145℃未満
になると押出し量が不安定となり、好ましくない。
【0018】インフレーション用環状ダイから押し出さ
れた直後の樹脂温度も170℃以下であることが必要で
ある。環状ダイ押出し直後のバブルの温度が170℃を
超えていると、冷却リングによりバブルを45℃以下ま
で冷却することができない。特に好ましくは、環状ダイ
押出し直後のバブルの温度は145〜165℃である。
空冷インフレーション法により製膜された延伸前のフィ
ルムの厚みは20〜200μmである。ついでこのフィ
ルムは通常の延伸装置を用いて、熱可塑性エラストマー
組成物の軟化点(80℃)以下室温以上の温度で、好ま
しくは20〜60℃、さらに好ましくは30〜50℃の
温度で一軸または二軸に延伸する。延伸温度が高いとフ
ィルムの破断が発生し、逆に低いと延伸効果が得られな
い。延伸倍率はフィルムの厚みおよび延伸温度により異
なるが、通常は延伸倍率2〜10、面積倍率3〜8程度
に延伸でき、この延伸によりフィルム内の無機物微粉末
の周辺部に微細多孔を生じ、多孔性フィルムが得られ
る。
【0019】本発明では、空冷インフレーション法によ
る製膜時に延伸行ないながら微細多孔化することができ
る。すなわち、本出願人が特開平3−49930号に開
示したように、空冷式インフレーション成形法におい
て、エラストマーフィルムのバブルのネック部からフロ
ストラインにかけて、インフレーション装置の長手(M
D)方向のみでなく横(TD)方向にも十分延伸できる
ように、熱可塑性エラストマー組成物の溶融張力を最適
レベルに調整することができる冷却手段を設け、十分な
TD方向の延伸ができるようにネック部を長くして延伸
領域の温度を低下させることにより二軸延伸した、微細
多孔性の均一で薄いフィルムを得ることができる。具体
的には、環状ダイより押出されるエラストマー組成物の
温度、エラストマーフィルムのバブルの引取りとバブル
のネック部の長さと環状ダイと口径比との関係の設定お
よび複数の冷却リングによるバルブの各位置における冷
却温度の設定を調節することで、前記バルブのネック部
とフロストラインとの膨脹部において二軸延伸して微細
多孔化することができる。
【0020】
【発明の効果】エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
およびエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる熱可塑性
エラストマー組成物および無機充填剤を特定量配合し、
空冷インフレーション法により製膜し、この製膜を行な
いながら延伸して、あるいは製膜したフィルムを別個の
延伸装置を用いて延伸することにより、従来の熱可塑性
フィルムに比べて柔軟性、透湿性に優れ、かつ薄くて歪
みのない微多孔性エラストマーフィルムを得ることがで
きる。本発明で得られた微多孔性エラストマーフィルム
はその防水性、透湿性、伸縮性、防滑性などの特徴を生
かして各種の分野に利用できる。例えば、微細多孔性エ
ラストマーフィルムを不織布等と各種の方法でラミネー
トすることによりメディカル関連や作業用の衣類等、例
えば使い捨てオムツ、マスク、雨ガッパ等の簡易衣料等
に利用可能である。
【0021】
【実施例】本発明を実施例および比較例により説明する
が、本発明は下記の記載により限定されるものではな
い。。 (1)微細多孔性エラストマー樹脂組成物原料 エラストマー樹脂組成物原料として下記の原料を使用し
た。 エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM):
プロピレン含有量25重量%、ヨウ素価12、ムーニー
粘度(ML1+8 、120℃)45、 エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA): 酢酸ビニル(VA)含量25重量%、メルトインデック
ス(MI)=20g/10分、 無機充填剤:平均粒径3.69μmの炭酸カルシウム。
【0022】(2)空冷インフレーション法による製膜 上記成分を表1に示す割合で配合した各組成物(実施例
1、2および比較例1〜4)を160℃にて押出機によ
り溶融混練し、空冷インフレーション法により下記の条
件で成膜して40μmの無延伸(原反)フィルムを得
た。 ダイ径 ………150mm、 ブロー比 ………3.5 押出し機のシリンダー温度 ………160℃ ダイ出口の樹脂温度 ………165℃ ダイ出口の樹脂圧力 ………350kg/cm2 押出量 ………65kg/時 引取速度 ………10〜20m/分
【0023】(3)延伸 上記で得た原反フィルムを、図1に示すような装置で延
伸した。すなわち、巻取ロール(2)からのフィルム
(1)を、周速を調整して所望の倍率に一軸延伸処理で
きる、加熱ロール対(3a,3b、35℃)(周速
1 )とロール対(4a,4b,4c)(周速R2 )と
の間を通して2倍から8倍まで倍率を変えて延伸した
(R2 /R1 を延伸倍率とした)。
【0024】(4)透湿度、50%2サイクル歪、弾性
率、耐水圧の測定 延伸前および延伸(延伸倍率4.0 および8.0 )後の各フ
ィルムについて透湿度、50%2サイクル歪、弾性率お
よび耐水圧を以下の方法により測定した。延伸フィルム
の膜厚とともにその結果を表1に示す。また比較のた
め、低密度ポリエチレン(三井石油化学工業(株)製ウ
ルトゼックス2020L、メルトインデックス 2.0)1
5重量%と、同じく低密度ポリエチレン(住友化学工業
(株)製スミカセン−LFA201−O、メルトインデ
ックス 2.0)30重量%と、高密度ポリエチレン(昭和
電工(株)製ショーレックス5010FC、メルトイン
デックス 0.6)5重量%と、炭酸カルシウム(平均粒径
1.0μm、比表面積 22000m3 /g、水分量 0.1重量
%)50重量%からなるLDPE組成物とEVA(日本
ユニカー製NUC3145、メルトインデックス10)
50重量%と炭酸カルシウム(平均粒径3.69μm、無処
理)50重量%の組成物から、実施例1および2と同様
の方法でLDPE透湿フィルムと、EVA透湿フィルム
を得た。上記フィルムについて50%2サイクル歪、お
よび弾性率を測定した結果を、実施例1および実施例2
の8倍延伸フィルムについての値と共に表2に示す。 透湿度:JIS−Z0208、 50%2サイクル歪:JIS−L1096、 弾性率:ASTM−D882、 耐水圧:JIS−L1092。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】表1および表2から、本発明によるフィル
ムは延伸して薄膜に成形して微細多孔性となり透湿性に
優れ、薄膜で十分な耐水性を有していることが分かる。
本発明によるフィルムは、50%2サイクル歪測定後の
残留歪の値から明らかなとおり、LDPE透湿フィルム
およびEVA透湿フィルムに比べて伸縮性に優れてお
り、また弾性率の値が示すとおり柔軟性に優れたもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルムを製造するのに使用する一軸
延伸装置例の概略図である。
【符号の説明】
1 フィルム 2 巻取ロール 3a,3b 加熱ロール対 4a,4b,4c ロール対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/08 LDL 7107−4J 23/16 LCY 7107−4J B29K 23:00 105:04 B29L 7:00 4F C08L 23:02 7107−4J (72)発明者 戸田 英明 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東 燃化学株式会社技術開発センター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
    (a)20〜70重量%と、酢酸ビニル含有量が5〜3
    0重量%でメルトインデックスが0.2 〜25g/10分
    のエチレン−酢酸ビニル共重合体(b)80〜30重量
    %と、前記成分(a)と成分(b)の和100重量部に
    対して無機充填剤(c)20〜70重量部を含有する組
    成物を空冷インフレーション法により製膜したエラスト
    マーフィルムを延伸することを特徴とする微細多孔性エ
    ラストマーフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
    (a)20〜70重量%と、酢酸ビニル含有量が5〜3
    0重量%でメルトインデックスが0.2 〜25g/10分
    のエチレン−酢酸ビニル共重合体(b)80〜30重量
    %と、前記成分(a)と成分(b)の和100重量部に
    対して無機充填剤(c)20〜70重量部を含有する組
    成物を空冷インフレーション法により延伸しながら製膜
    することを特徴とする微細多孔化エラストマーフィルム
    の製造方法。
JP3230927A 1991-08-19 1991-08-19 微細多孔性エラストマーフイルムの製造方法 Pending JPH0550522A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3230927A JPH0550522A (ja) 1991-08-19 1991-08-19 微細多孔性エラストマーフイルムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3230927A JPH0550522A (ja) 1991-08-19 1991-08-19 微細多孔性エラストマーフイルムの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0550522A true JPH0550522A (ja) 1993-03-02

Family

ID=16915467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3230927A Pending JPH0550522A (ja) 1991-08-19 1991-08-19 微細多孔性エラストマーフイルムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0550522A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5445862A (en) * 1993-12-24 1995-08-29 Tokuyama Corporation Porous film and process for production thereof
EP0945244A1 (en) * 1998-03-25 1999-09-29 Lung Meng Environmental Friendly Paper Products Hong Kong (Holdings) Limited Process for the manufacture of environmental friendly papers and compositions therefore
KR100380667B1 (ko) * 2000-05-29 2003-04-18 홍창일 농산물 및 식품포장용 통기성 필름 포장대 및 그 제법
JP2009275191A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Fujikura Ltd 難燃性樹脂組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス
CN102391524A (zh) * 2003-08-25 2012-03-28 陶氏环球技术有限责任公司 水分散体、其生产方法及其用途
JP2016538364A (ja) * 2013-10-25 2016-12-08 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 改善された水蒸気透過速度を有するポリオレフィン系フィルム
JP2016204634A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 日東電工株式会社 伸縮性フィルムおよびそれを含む物品
WO2017164364A1 (ja) 2016-03-25 2017-09-28 三井化学株式会社 伸縮性構造体、多層伸縮シート、紡績糸および繊維構造体
US11305034B2 (en) 2015-04-15 2022-04-19 Nitto Denko Corporation Stretchable film and product including same

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5445862A (en) * 1993-12-24 1995-08-29 Tokuyama Corporation Porous film and process for production thereof
EP0945244A1 (en) * 1998-03-25 1999-09-29 Lung Meng Environmental Friendly Paper Products Hong Kong (Holdings) Limited Process for the manufacture of environmental friendly papers and compositions therefore
KR100380667B1 (ko) * 2000-05-29 2003-04-18 홍창일 농산물 및 식품포장용 통기성 필름 포장대 및 그 제법
CN102391524A (zh) * 2003-08-25 2012-03-28 陶氏环球技术有限责任公司 水分散体、其生产方法及其用途
JP2009275191A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Fujikura Ltd 難燃性樹脂組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス
JP2016538364A (ja) * 2013-10-25 2016-12-08 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 改善された水蒸気透過速度を有するポリオレフィン系フィルム
JP2016204634A (ja) * 2015-04-15 2016-12-08 日東電工株式会社 伸縮性フィルムおよびそれを含む物品
US10772984B2 (en) 2015-04-15 2020-09-15 Nitto Denko Corporation Elastic porous film and article
US11305034B2 (en) 2015-04-15 2022-04-19 Nitto Denko Corporation Stretchable film and product including same
WO2017164364A1 (ja) 2016-03-25 2017-09-28 三井化学株式会社 伸縮性構造体、多層伸縮シート、紡績糸および繊維構造体
KR20200106092A (ko) 2016-03-25 2020-09-10 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 신축성 구조체, 다층 신축 시트, 방적사 및 섬유 구조체
US11155063B2 (en) 2016-03-25 2021-10-26 Mitsui Chemicals, Inc. Stretchable structure, multilayered stretchable sheet, spun yarn, and fiber structure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4777073A (en) Breathable films prepared from melt embossed polyolefin/filler precursor films
US5008296A (en) Breathable microporous film
AU621048B2 (en) Composite breathable housewrap films
US4923650A (en) Breathable microporous film and methods for making it
AU611459B2 (en) Method for production of gas-pervious composite film
JPH0362738B2 (ja)
JPH0550522A (ja) 微細多孔性エラストマーフイルムの製造方法
US5853638A (en) Process for producing stretched porous film
EP1113039B1 (en) Polypropylene base porous film and production process for the same
JPH10292059A (ja) 通気性フィルムの製造方法
JP3325377B2 (ja) 多孔性フィルム又はシート及びその製造方法
JPS60166436A (ja) 多孔性シ−トの製造方法
JP2505517B2 (ja) 透湿性フィルムもしくはシ―ト用樹脂組成物並びに透湿性フィルムもしくはシ―ト及びその製造方法
JP3461951B2 (ja) ポリオレフィン組成物
JPS6386734A (ja) 多孔質フイルム
JPH0859981A (ja) 透湿性ウレタン系エラストマーフイルム
JP2706822B2 (ja) エラストマーフィルムの製造方法及び装置
JPS63117043A (ja) 通気性プロピレン系樹脂フイルムの製造方法
JPH1135715A (ja) 多孔性フィルムの製造方法
JPH0853561A (ja) 微多孔性エラストマーフイルムの製造方法
JPH101555A (ja) 多孔質フィルム
JPS62201941A (ja) 透気性フイルム、またはシ−トの製造方法
KR100189265B1 (ko) 통기성 필름
JP2888941B2 (ja) 空冷インフレーションエラストマーフィルム
JP2547029B2 (ja) 通気・防水性を有する多孔質シ−ト