JPH101555A - 多孔質フィルム - Google Patents

多孔質フィルム

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JPH101555A
JPH101555A JP6100397A JP6100397A JPH101555A JP H101555 A JPH101555 A JP H101555A JP 6100397 A JP6100397 A JP 6100397A JP 6100397 A JP6100397 A JP 6100397A JP H101555 A JPH101555 A JP H101555A
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elongation
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less
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JP6100397A
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Toshiaki Nakamaru
敏明 中丸
Takao Yoshida
孝夫 吉田
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶化度が20%未満または非晶質性のエチ
レンα−オレフィン共重合体、1,2−ポリブタジエ
ン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レンからなる群から選ばれた熱可塑性樹脂100重量部
に対して、充填剤25〜400重量部を配合してなる組
成物をフィルム成形し、次いで延伸処理することによ
り、空孔率が5〜60%、初期弾性率が4.5kg/m
2 以下、20%伸張時の応力が破断時の応力の0.4
倍以下でかつ50%の伸張を10分間続けたのち伸長を
開放してから10分後の残留変形量が5%以下である多
孔質フィルム。 【解決手段】 連続気孔を有するため透湿性に優れ、撥
水性であるので耐水性も良好である。高い柔軟性と弾性
を有しながら優れた強度を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い柔軟性と弾
性、および良好な機械的強度を有し、撥水性で透湿性を
有する多孔質フィルムに関する。詳しくは低結晶性熱可
塑性樹脂と充填剤を主成分とする組成物からなる、高い
柔軟性と弾性、および良好な機械的強度を有し、撥水性
で透湿性を有する多孔質フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリプロピレン、ポリエチレン
などの結晶性熱可塑性樹脂に充填剤を配合し、溶融成形
して得られたフィルムを一軸ないし二軸に延伸する試み
は、多孔質フィルムを製造する手段として数多く実施さ
れてきた。また、これらの中には、この撥水性および透
湿性を生かした用途に、実用化されているものもある。
しかしながら、これらのフィルムにおいては、多孔質を
達成することにより、強度が弱くなると同時に、柔軟性
が損なわれるという欠点を有しており、多孔性の機能と
強度および柔軟性とは、相反する傾向にあった。また、
これらのフィルムにおいては、大きな変形または繰り返
しの変形を受けると癖が付きやすく、弾性に乏しいとい
う欠点を有していた。
【0003】強度については、延伸方法の検討および配
合組成の検討などにより、限られた分野での実用に耐え
得る強度を有している。しかしながら、柔軟性について
は、その目安となる初期弾性率が高く、しなやかさを感
じられる多孔質フィルムはない。このためフィルムを薄
くして使用する場合があるが、破れ易くなり、取り扱い
に注意を払わねばならなかった。然るに、従来の多孔質
フィルムは、衣類用などもしくは、人体の関節部などの
運動性を有する部位に、密着させるなどの高度の柔軟性
および弾性を要求される用途には、風合いを損ねること
となり、物性面で、充分に満足されるものではなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フィルムに柔軟性をも
たせる方法としては、低融点ポリマー、ゴム状物質、可
塑剤および界面活性剤などを添加する方法が考えられ
る。しかしながら、このような方法では、弾性または強
度を低下させる傾向にあり、多孔性、延伸性、強度、柔
軟性、および弾性などの物性のバランスを満足したもの
は未だ見出されていない。多孔性の機能の応用範囲を広
げるためにも、従来より柔軟性および弾性が改善された
多孔質フィルムが望まれていた。本発明者らは、こうし
た従来の多孔質フィルムの欠点を改良し、強度と透湿性
のバランスが良好で、なおかつ、優れた柔軟性と弾性を
有する多孔質フィルムを提供することを目的に、鋭意検
討した結果本発明に到達したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、結晶化度が2
0%未満または非晶質性の熱可塑性樹脂100重量部に
対して、充填剤25〜400重量部を配合してなる組成
物をフィルム成形し、次いで延伸処理することにより、
空孔率が5〜60%、初期弾性率が4.5kg/mm2
以下、20%伸張時の応力が破断時の応力の0.4倍以
下でかつ50%の伸張を10分間続けたのち伸張を開放
してから10分後の残留変形量が5%以下であり、上記
熱可塑性樹脂がエチレンα−オレフィン共重合体、1,
2−ポリブタジエン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレンの群から選ばれる少なくとも1種
または2種以上の混合物であることを特徴とする多孔質
フィルムである。結晶性の低い熱可塑性樹脂を特定組成
で配合し、延伸処理することにより、従来相反する物性
と考えられていた多孔性、強度、柔軟性および弾力性な
どの物性のバランスを満足されることができる。
【0006】また、本発明は、結晶化度が20%未満ま
たは非晶質性の熱可塑性樹脂100重量部に対して充填
剤25〜400重量部と液状重合物1〜10重量部を配
合してなる組成物をフィルム成形し、次いで延伸処理す
ることにより、空孔率が5〜60%、初期弾性率が4.
5kg/mm2 以下、20%伸張時の応力が破断時の応
力の0.4倍以下でかつ50%の伸張を10分間続けた
のち伸張を開放してから10分後の残留変形量が5%以
下であり、上記熱可塑性樹脂がエチレンα−オレフィン
共重合体、1,2−ポリブタジエン、高圧法低密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレンの群から選ばれる
少なくとも1種または2種以上の混合物であることを特
徴とする多孔質フィルムである。そして、この発明は、
前述の多孔質フィルムの組成に液状重合物を添加するこ
とにより、延伸に必要な応力を低下させることができる
ので、前述の物性に影響を与えることなく、延伸操作を
安定化させることができる。以下に本発明をさらに詳し
く説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用される熱可塑性樹脂
は、低結晶性であることが必要である。高い結晶性を有
する熱可塑性樹脂は、延伸処理により多孔化を行うと、
分子の配向が進み、柔軟性は延伸処理により損なわれ、
柔軟性の目安となる初期弾性率が4.5kg/cm2
下にならない。また、20%伸張時の応力も増加し、破
断時の応力が低下するので、20%伸張時の応力が、破
断時の応力の0.4倍以下であるというしなやかさと強
度を兼ね備えることができない。また、添加剤により柔
軟性を付与したとしても、強度も低下してしまい、実用
に耐え得る強度を維持しながら、20%伸張時の応力
が、破断時の応力の0.4倍以下であるというしなやか
さと強度とを兼ね備えることが困難である。また、高い
結晶性を有する熱可塑性樹脂を用いると、大きな変形ま
たは繰り返しの変形を受けると癖が付きやすくなり、5
0%の伸張を10分間続け、伸張を開放してから10分
間後の残留変形量が5%を越えてしまう。なお、通常、
上記熱可塑性樹脂の融点温度における少なくとも一軸方
向の収縮率は30%以上である。また、本発明における
多孔質フィルムの厚みは通常10〜500μm程度であ
る。
【0008】本発明に使用される熱可塑性樹脂の結晶化
度は20%未満である。結晶化度は高分子固体の諸性質
に重要な関係をもっているものであり、X線法により測
定される。本発明の多孔質フィルムは、空孔率が5〜6
0%であることが必要である。空孔率が5%以下では、
防水透湿性フィルムとして充分な透湿度が得られないか
らであり、60%を越えると実用に耐え得る強度を有す
ることが困難となる。本発明に使用される熱可塑性樹脂
は、20%以上の結晶化度を有しない低結晶性ポリオレ
フィン樹脂であり、エチレンα−オレフィン共重合体、
1,2−ポリブタジエン、高圧法低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレンの群から選ばれた少なくとも
1種または2種以上の混合物である。なかでも結晶化度
が20%以下のエチレンα−オレフィン共重合体が好ま
しい。
【0009】充填剤としては、無機および有機の充填剤
が用いられ、無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タ
ルク、クレー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネ
シウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、ガ
ラス粉、シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土、珪酸
カルシウム、チタン酸カルシウムなどが使用され、特に
炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、珪藻土、硫
酸バリウムなどが好適である。有機充填剤としては、木
粉、パルプ粉などのセルロース系粉末などが使用され
る。これらは単独または混合して用いられる。
【0010】充填剤の平均粒径としては、30μm以下
のものが好ましく、10μm以下のものがさらに好まし
く、0.1〜5μmのものが最も好ましい。粒径が大き
すぎると延伸物の緻密性が悪くなり、また粒径が小さす
ぎると、樹脂への分散性が悪くなり、成形性も劣る。充
填剤の表面処理は、樹脂への分散性、さらには延伸性の
点で実施されていることが好ましく、脂肪酸またはその
金属塩での処理が好ましい結果を与える。液状重合物は
延伸に必要な応力を低下する目的に、また延伸操作の安
定性を向上する目的で使用するものである。液状重合物
としては、液状ポリイソブチレン、液状ポリイソプレ
ン、液状ポリブデン、液状ポリブタジエンなどが使用さ
れる。これらは単独または混合して用いられる。特に重
量平均分子量が5000〜20000の液状ポリイソブ
チレンが好ましい。特に重量平均分子量が10000〜
15000の液状ポリイソブチレンが延伸性の点から好
ましい。
【0011】なお、低結晶性ポリオレフィン樹脂には、
常法にしたがい、熱および紫外線安定剤、顔料、帯電防
止剤、蛍光剤などを添加しても差し支えない。低結晶性
ポリオレフィン樹脂と充填剤を配合するに当たり配合割
合は、低結晶性ポリオレフィン樹脂100重量部に対し
て充填剤25〜400重量部が好ましい。充填剤の割合
が、25重量部に満たないと、延伸したフィルムに気孔
が充分形成されず、多孔化度合いが低くなる。また、充
填剤の割合が400重量部を越えると混練性、分散性、
フィルムまたはシート成形性が劣る。本発明において、
特に好ましい配合割合は、低結晶性ポリオレフィン樹脂
100重量部に対して充填剤60〜250重量部であ
る。延伸性を向上する目的で液状重合物を使用する場合
の液状重合物の配合割合は、1〜10重量部である。1
0重量部を越えると低結晶性ポリオレフィン樹脂のもつ
特性が薄れ、液状重合物特有の粘着性によりフィルムま
たはシート成形性を損ねることとなる。
【0012】低結晶性ポリオレフィン樹脂と充填剤との
混練には従来公知の装置、例えば、通常のスクリュー押
出機、二軸スクリュー押出機、ミキシングロール、バン
バリーミキサー、二軸型押出機などにより適宜実施され
る。液状重合物を使用する場合には、充填剤と液状重合
物とをヘンシェルミキサーなどの高速攪拌型の混合機に
入れ、充分攪拌し、充填剤表面に液状重合物を展着させ
る。この状態で粉体としての流動性を有する混合物が得
られる。この混合物と低結晶性ポリオレフィン樹脂との
混練は、従来公知の装置、例えば、通常のスクリュー押
出機、二軸スクリュー押出機、ミキシングロール、バン
バリーミキサー、二軸型押出機などにより適宜実施され
る。フィルムの成形については、通常のフィルムの成形
装置および成形方法に準じて行えばよく、円形ダイによ
るインフレーション成形、TダイによるTダイ成形など
を適宜使用すればよい。
【0013】延伸については、ロール延伸などの一軸延
伸、または、同時延伸、2段延伸などの二軸延伸を適宜
使用すればよい。延伸温度は常温でも差し支えない。こ
のことは、設備面での省エネルギーの点で、非常に有利
であり、本発明における大きな特徴である。また、延伸
は一段でも二段以上の多段でも差し支えない。また、一
軸延伸、二軸延伸とも、延伸後に熱処理を実施すること
により、フィルム精度を安定化することができる。ま
た、公知のコロナ処理、フレーム処理などの表面処理を
施すこともできる。
【0014】本発明の多孔質フィルムは次に述べる性能
を示す。 連続気孔を有するため、透湿性、ガス透湿性に優れ
る。また、撥水性であるので耐水性も良好である。 高い柔軟性と弾性を有しながら優れた強度を有する。 残留変形が小さく変形による癖が付きにくい。 熱融着、収縮包装、ラップ包装が可能である。 焼却に際し有毒ガスを発生しない。
【0015】本発明により得られたフィルムは前記性能
を生かし、種々の用途に利用されよう。例えば、撥水性
と透湿性を生かした衣料用(防水用品、雨具、スポーツ
ウェアーなど)、濾過材用(空気除塵、ミスト除去、工
業排水など)、医療用(人工皮膚、バンデイジ、エアー
ベントなど)が挙げられる。以下、本発明を実施例に基
づいて、さらに詳細に説明するが、本発明は実施例に限
定されるものではない。
【0016】
【実施例】
実施例1 低結晶性ポリオレフィン樹脂であるエチレンα−オレフ
ィン共重合体(三井石油化学工業(株)製タフマーA−
4085、表1中「R−1」で表わす)100重量部に
対して150重量部の炭酸カルシウム(白石カルシウム
工業(株)製ソフトン#2200)を二軸スクリュー押
出機で混練し、造粒した。タフマーA−4085の結晶
化度は、X線法での測定により20%以下であった。ま
た、ソフトン#2200の平均粒径は1.0μmであっ
た。これをφ40の押出機によりTダイ成形し、厚さ1
00μmのフィルムに製膜した。得られたフィルムは、
ロール延伸機により一軸延伸を行った。押出条件および
延伸条件は下記のとおり。 シリンダー温度:150−170−170℃ ヘッド、ダイス温度:170℃ 引取速度:8m/分 延伸温度:常温 延伸倍率:5倍 延伸速度:10m/分
【0017】延伸したフィルムは、多孔化され充分白化
したものであり、延伸むらもなく、滑らかな表面の多孔
質フィルムであった。このフィルムの性能を(表−1)
に示す。なお、(表−1)の性能評価項目の測定方法は
下記のとおり、(以下の実施例、比較例においても同
様) (1)空孔率:下式により、フィルムの密度から計算し
た。
【0018】
【数1】 d:未延伸フィルムの密度(g/cm) s:延伸フィルムの密度(g/cm) (2)初期弾性率:下式により、引張試験の結果より算
出した。 初期弾性率:W・10 /11 ・A W:荷重(kg) 10 :元の長さ(mm) 11 :伸び(mm) A:断面積(mm2 ) (3)破断時の応力JIS P−8113に準ずる (4)20%伸張時:JIS P−8113に準ずる応
力 (5)残留変形:下式により、引張試験の結果より計算
した。
【0019】
【数2】 0 :元の長さ(mm) L1 :50%の伸張を10分間続けたのち、伸張を開放
してから10分後の長さ(mm) (6)透湿度:JIS Z−0208に準ずる
【0020】実施例2 エチレンα−オレフィン共重合体(三井石油化学工業
(株)製タフマーA−4085)100重量部に対し
て、170重量部の炭酸カルシウム(神島化学工業
(株)製カルシーズP)を、二軸スクリュー押出機でエ
チレンα−オレフィン共重合体と混練し、造粒した。カ
ルシーズPの平均粒径は0.12μmであった。これを
実施例1と同様に成形、延伸した。得られたフィルムの
性能を(表−1)に示す。
【0021】比較例1 低結晶性ポリオレフィン樹脂の代わりに、直鎖状低密度
ポリエチレン(三井石油化学工業(株)製ウルトゼック
ス3021F、表1中「R−3」で表わす)を用いて以
下の条件で実施例1と同様にフィルムを作製し、一軸延
伸を行った。この場合常温での延伸では良好な多孔質フ
ィルムが得られなかったので80℃で延伸した。ウルト
ゼックス3021Fの結晶化度は、X線法での測定によ
り約35%であった。得られたフィルムの性能を(表−
1)に示す。押出条件および延伸条件は下記のとおり。 シリンダー温度:150−180−180℃ ヘッド、ダイス温度:180℃ 引取速度:8m/分 延伸温度:80℃ 延伸倍率:5倍 延伸速度:10m/分
【0022】比較例2 直鎖状低密度ポリエチレン(三井石油化学工業(株)製
ウルトゼックス3021F)100重量部に対して、1
50重量部の炭酸カルシウム(白石カルシウム工業
(株)製ソフト#2200)と、25重量部の液状ポリ
イソブチレン(エクソン化学工業(株)製ビスタネック
スLM−MS)とを予めヘンシェルミキサー中で攪拌混
合を行った。得られた混合物を、二軸スクリュー押出機
で直鎖状低密度ポリエチレンと混練し、造粒した。これ
を実施例1と同様に成形し延伸した。得られたフィルム
の性能を(表−1)に示す。押出条件および延伸条件は
下記のとおり。 シリンダー温度:150−180−180℃ ヘッド、ダイス温度:180℃ 引取速度:8m/分 延伸温度:80℃ 延伸倍率:2.5倍 延伸速度:10m/分
【0023】比較例3 低結晶性ポリオレフィン樹脂であるエチレンα−オレフ
ィン共重合体体(三井石油化学工業(株)製タフマーA
−4085)100重量部に対して、170重量部の炭
酸カルシウム(神島化学工業(株)製カルシーズP)
と、15重量部の液状ポリイソブチレン(エクソン化学
(株)製ビスタネックスLM−MS)とを予めヘンシェ
ルミキサー中で攪拌混合を行った。得られた混合物を、
二軸スクリュー押出機でエチレンα−オレフィン共重合
体と混練し、造粒した。実施例1と同様の方法でフィル
ムを成形したが、巻き取ったフィルムはブロッキングが
激しく、延伸機にかけることは出来なかった。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、低結晶
性ポリオレフィン樹脂に充填剤を配合した組成物から得
た多孔質フィルムは、常温でも延伸性に優れ、撥水性、
透湿性および柔軟性に富むなどの利点を有する。また、
弾性を有する多孔質フィルムまたはシートとして広範囲
な用途が期待される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化度が20%未満または非晶質性の
    熱可塑性樹脂100重量部に対して、充填剤25〜40
    0重量部を配合してなる組成物をフィルム成形し、次い
    で延伸処理することにより、空孔率が5〜60%、初期
    弾性率が4.5kg/mm2 以下、20%伸張時の応力
    が破断時の応力の0.4倍以下でかつ50%の伸張を1
    0分間続けたのち伸張を開放してから10分後の残留変
    形量が5%以下であり、上記熱可塑性樹脂がエチレンα
    −オレフィン共重合体、1,2−ポリブタジエン、高圧
    法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンの群
    から選ばれる少なくとも1種または2種以上の混合物で
    あることを特徴とする多孔質フィルム。
  2. 【請求項2】 結晶化度が20%未満または非晶質性の
    熱可塑性樹脂100重量部に対して充填剤25〜400
    重量部と液状重合物1〜10重量部を配合してなる組成
    物をフィルム成形し、次いで延伸処理することにより、
    空孔率が5〜60%、初期弾性率が4.5kg/mm2
    以下、20%伸張時の応力が破断時の応力の0.4倍以
    下でかつ50%の伸張を10分間続けたのち伸張を開放
    してから10分後の残留変形量が5%以下であり、上記
    熱可塑性樹脂がエチレンα−オレフィン共重合体、1,
    2−ポリブタジエン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖
    状低密度ポリエチレンの群から選ばれる少なくとも1種
    または2種以上の混合物であることを特徴とする多孔質
    フィルム。
  3. 【請求項3】 液状重合物が、液状ポリイソブチレン、
    液状ポリブテン、液状ポリブタジエンの群から選ばれる
    少なく1種または2種以上の混合物である請求項2に記
    載の多孔質フィルム。
JP6100397A 1997-03-14 1997-03-14 多孔質フィルム Pending JPH101555A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005162843A (ja) * 2003-12-01 2005-06-23 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 多孔性フィルム
JP2007145362A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Toyobo Co Ltd 酸素透過性を制御された袋
JP2011063808A (ja) * 2010-11-08 2011-03-31 Mitsubishi Plastics Inc 多孔性フィルム

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