JP2797434B2 - 通気性脱臭又は芳香フィルム - Google Patents

通気性脱臭又は芳香フィルム

Info

Publication number
JP2797434B2
JP2797434B2 JP1131096A JP13109689A JP2797434B2 JP 2797434 B2 JP2797434 B2 JP 2797434B2 JP 1131096 A JP1131096 A JP 1131096A JP 13109689 A JP13109689 A JP 13109689A JP 2797434 B2 JP2797434 B2 JP 2797434B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
weight
density polyethylene
parts
deodorant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1131096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02309969A (ja
Inventor
稔 柏野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP1131096A priority Critical patent/JP2797434B2/ja
Priority to KR1019900000967A priority patent/KR0147284B1/ko
Priority to CA 2008625 priority patent/CA2008625A1/en
Priority to EP19900300823 priority patent/EP0380353B1/en
Priority to ES90300823T priority patent/ES2062326T3/es
Priority to DE69012358T priority patent/DE69012358T2/de
Priority to US07/470,893 priority patent/US5015521A/en
Publication of JPH02309969A publication Critical patent/JPH02309969A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2797434B2 publication Critical patent/JP2797434B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2023/00Use of polyalkenes or derivatives thereof as moulding material
    • B29K2023/04Polymers of ethylene
    • B29K2023/06PE, i.e. polyethylene

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、通気性脱臭又は芳香フィルム又はシート
(フィルムと略す場合がある)に関する。詳しくは、医
療用等の通気性脱臭又は芳香フィルム又はシートとして
用いて好適なポリオレフィン樹脂に充填剤ラジカル発生
剤及び脱臭剤又は芳香剤を配合してなる組成物を用いて
作られた通気性と脱臭性または芳香性をもつフィルム又
はシートに関するものである。
〔従来の技術及びその課題〕
従来の通気性をもつフィルム又はシートにあってはフ
ィルム強度が低く、したがって実用上フィルムの薄肉化
が困難であり、また脱臭剤や芳香剤を混入しても多孔化
したフィルムとは言え、比較的厚い樹脂層に脱臭剤や芳
香剤が被覆されて、十分な効果を発揮できなかった。併
せて、柔軟性に劣る等々という問題点があった。
〔課題を解決するための手段〕 本発明者等は、こうした従来の通気性脱臭又は芳香フ
ィルムまたはシートの欠点を改良し、一軸延伸に於いて
引っ張り強度と透湿性の物性バランスが良好で、面強度
が強い為従来のものよりも薄肉化が可能な通気性があ
り、且つ脱臭性又は芳香性をもつフィルムまたはシート
を提供する事を目的に、鋭意検討した結果本発明に到達
したものである。
すなわち、本発明の要旨は、線状低密度ポリエチレン
100〜50重量部と分岐状低密度ポリエチレン50〜0重量
部の合計100重量部に対し、充填剤50〜400重量部、ラジ
カル発生剤0.0001〜0.1重量部、脱臭剤又は香料が0.1〜
40重量部を含むポリオレフィン樹脂組成物を溶融成形後
延伸加工して成る通気性脱臭又は芳香フィルムである。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
上記線状低密度ポリエチレンとは、エチレンと他のα
−オレフィンとの共重合物であり、従来の高圧法により
製造された分岐状低密度ポリエチレン樹脂とは異なる。
線状低密度ポリエチレンは、例えばエチレンと、他のα
−オレフィンとしてブテン、ヘキセン、オクテン、デセ
ン、4メチルペンテン−1等を4〜17重量%程度、好ま
しくは5〜15重量%程度共重合したものであり中低圧法
高密度ポリエチレン製造に用いられるチーグラー型触媒
又はフィリップス型触媒を用いて製造されたものであ
り、従来の高密度ポリエチレンを共重合成分により短い
枝分かれ製造とし、密度もこの短鎖枝分かれを利用して
適当に低下させ0.91〜0.95g/cm3程度としたものであ
り、従来の分岐状低密度ポリエチレンより直鎖状があ
り、高密度ポリエチレンより枝分かれが多い構造のポリ
エチレンである。
この線状低密度ポリエチレンは高温高圧下でラジカル
重合により製造される高圧法低密度ポリエチレンに比べ
て引張り強さ、衝撃強度、剛性等の強度特性、耐環境応
力亀裂性(ESCR)耐熱性、ヒートシール性等に優れた特
性を有しており、近年様々な分野で用いられている。特
にフィルム分野では、その物性上の優位性から高圧法低
密度ポリエチレンから線状低密度ポリエチレンへの代替
が急速に進んでいる。
上記の線状低密度ポリエチレンはメルトインデックス
が20g/10分以下好ましくは10g/10分以下、より好ましく
は0.1〜5g/10分の範囲であり、また流動比は70以下、好
ましくは10〜50の範囲のものが好適に用いられる。メル
トインデックスが上限より高いと、引っ張り強度及び面
強度が低下するので好ましくない。流動比が上限より高
いと、面強度て低下するので好ましくない。さらに上記
線状低密度ポリエチレンは密度0.910〜0.965g/cm3、好
ましくは0.915〜0.930g/cm3の範囲である事が望まし
い。密度が上限より高いと耐衝撃性及び柔軟性が低下す
る。逆に下限未満では製品フィルム又はシートの柔軟性
は優れるものの通気性、寸法安定性及び耐抗張力が低下
する。
本発明方法においてメルトインデックスとはJIS K 67
60の引用規格であるJIS K 7210の表1の条件4に準拠し
て測定した値であり、流動比とは、上記メルトインデッ
クス測定器を用い、せん断力106ダイン/cm2(荷重1113
1g)と105ダイン/cm2(荷重1113g)の押出量(g/10
分)であり、 で算出される。また、密度はJIS K 6760に準拠して測定
した値である。
流動比は用いられる樹脂の分子量分布の目安であり、
流動比の値が小さければ分子量分布は狭く、流動比の値
が大きければ分子量分布は広いことを表わしている。
本発明においては、上述した線状低密度ポリエチレン
のみを用いてもよいが、線状低密度ポリエチレンを主成
分とし、これに分岐状低密度ポリエチレンを特定量配合
することもフィルム成形性及び延伸性が向上するので好
都合である。
上記線状低密度ポリエチレンに配合される分岐状低密
度ポリエチレンとは、エチレンホモポリマー及びエチレ
ンと他の共重合成分との共重合体を含むものである。
共重合成分としては酢酸ビニル、エチルアクリレー
ト、メチルアクリレート等のビニル化合物、ヘキセン、
プロピレン、オクテン、4−メチルペンテル−1等の炭
素数3以上のオレフィン類等が挙げられる。共重合成分
の共重合量としては0.5〜18重量%、好ましくは2〜10
重量%程度である。これらの分岐状低密度ポリエチレン
は通常の高圧法(1000〜3000kg/cm2)により、酸素、有
機過酸化物等のラジカル発生剤を用いラジカル重合によ
り得たものであるのが望ましい。
上記分岐状低密度ポリエチレンはメルトインデックス
が20g/10分以下、好ましくは10〜1g/10分の範囲、流動
比が70以下、好ましくは30〜70の範囲のものが用いられ
る。メルトインデックスが上記範囲以上では、フィルム
の面強度が低下するので好ましくない。また、流動比が
上記範囲以上では、フィルムの面強度が低下するので好
ましくない。さらに上記の分岐状低密度ポリエチレンは
密度が0.930g/cm3以下、特に0.915〜0.925g/cm3の範囲
であるのが、面強度の向上の点から望ましい。
上記線状低密度ポリエチレンと分岐状低密度ポリエチ
レンとの配合量は線状低密度ポリエチレン100〜50重量
部、好ましくは95〜80重量部に対し分岐状低密度ポリエ
チレン0〜50重量部、好ましくは5〜20重量部の範囲内
で用いられる。
次に線状低密度ポリエチレン及び分岐状低密度ポリエ
チレンに配合するラジカル発生剤としては、半減期1分
となる分解温度が130℃〜300℃の範囲のものが好まし
く、例えばジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシル−3、
α,α′−ビス(1−ブチルパーオキシイソプロピル)
ベンゼン、ジベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド等が挙げられる。
ラジカル発生剤の配合量は、上記線状低密度ポリエチ
レン及び分岐状低密度ポリエチレンの合計量100重量部
に対し0.0001〜0.1重量部の範囲内から選ばれるが、こ
の配合量が0.0001重量部より少ない場合には得られるフ
ィルムの面強度が無添加のものと殆んど変らず、また、
0.1重量部より多い場合に、メルトインデックスが低く
なりすぎてフィルム成形時に膜切れが起り易く、且つ該
フィルムの表面に肌あれを生起するので好ましくない。
本発明において上記線状低密度ポリエチレン及び分岐
状低密度ポリエチレンとの配合物(以下「ポリオレフィ
ン樹脂と呼ぶ場合がある。)にラジカル発生剤を配合し
て、ラジカル発生剤を分解し該ポリエチレンと反応せし
める方法としては特に制限を設けるものではなく、例え
ば以下の方法で実施することができる。
(1)ポリオレフィン樹脂、充填剤、ラジカル発生剤、
及び脱臭剤又は芳香剤を混合後、押出機、バンバリーミ
キサー等の混練機を使用して上記線状ポリエチレン、分
岐状低密度ポリエチレン、ラジカル発生剤、脱臭剤又は
芳香剤及び充填剤を混練して反応せしめた後ペレット化
し、該ペレットを使用してインフレーション成形する。
(2)ラジカル発生剤を多量に含んだマスターバッチす
なわち、線状低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレンに多量の
ラジカル発生剤(通常5000〜10000ppm程度)を配合し、
ポリエチレンの融点以上でラジカル発生剤がポリエチレ
ンとほとんど反応を起さない温度下に溶融混練してペレ
ット状としたマスターバッチをあらかじめ作り、このマ
スターバッチと上記線状ポリエチレン、分岐状低密度ポ
リエチレン、脱臭剤又は芳香剤及び充填剤をブレンド
後、混練、ペレット化してインフレーション成形する。
また、ラジカル発生剤そのものはそのままあるいは溶
剤に溶かして使用される。
上記線状低密度ポリエチレン及び分岐状低密度ポリエ
チレンをラジカル発生剤と反応させることにより上記ポ
リエチレンが分子カップリングを生起して高分子量成分
が増加し、且つメルトインデックスが低下した変性ポリ
エチレンが得られる。該変性ポリエチレンは未変性の線
状ポリエチレンと分岐状低密度ポリエチレンとの配合物
に比べ、インフレーション成形時に横方向の配向がかか
りやすく、このようにして得たフィルムは延伸処理した
場合、引っ張り強度及び衝撃強度が著しく向上する。
なお、ポリオレフィン樹脂には、常法に従い、熱及び
紫外線安定剤、顔料、帯電防止剤、螢光剤等を添加して
も差支えない。
次に充填剤としては、無機及び有機の充填剤が用いら
れ、無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、ク
レー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、
炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
チタン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、ガラス粉、
シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土等が使用され、
特に炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、珪藻
土、硫酸バリウム等が好適である。
有機充填剤としては、木粉、パルプ粉等のセルロース
系粉末等が使用される。これらは単独又は混合して用い
られる。
充填剤の平均粒径としては、30μ以下のものが好まし
く、10μ以下のものが更に好ましく、0.8〜5μのもの
が最も好ましい。
粒径が大きすぎると延伸物の気孔の緻密性が悪くな
り、又粒径が小さすぎると、樹脂への分散性が悪く、成
形性も劣る。
充填剤の表面処理は、樹脂への分散性、更には延伸性
の点で、実施されている事が好ましく、脂肪酸又はその
金属塩での処理が好ましい結果を与える。
ポリオレフィン樹脂と充填剤の配合割合はポリオレフ
ィン樹脂100重量部に対して充填剤50〜400重量部であ
る。
充填剤の割合が、50重量部に満たないと、延伸したフ
ィルムに開孔が充分形成されず、多孔化度合が低くな
る。又充填剤の割合が400重量部を超えると混練性、分
散性、フィルム又はシート成形性が劣り、更に延伸物の
表面強度が低下する。
本発明において、特に好ましい配合割合は、ポリオレ
フィン樹脂100重量部に対して充填剤120〜300重量部で
ある。
脱臭剤としては活性炭、シリカゲル、アルミナゲル、
ゼオライト等大きな比表面積により物理吸着現象を利用
する物理的な脱臭剤、無機金属塩等中和、酸化、還元等
の化学反応を利用した化学的な脱臭剤、樹木の抽出物等
を主成分とする植物系脱臭剤及び細菌の生化学的活性作
用を応用したバイオ脱臭剤等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂(組成物)、脱臭剤又は香料の配
合割合は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して脱臭
剤又は香料が0.1〜40重量部である。
特には脱臭剤又は香料が0.15〜35重量部である。
脱臭剤又は香料の配合量が少なすぎると脱臭性能又は
芳香性が十分発揮されず、多すぎると成形性及びフィル
ム物性の低下を招き好ましくない。更に脱臭剤と香料は
それぞれ単独に入れることはもちろん同時に脱臭剤と香
料とを添加し、不快臭は除去して芳香性をもたせるとい
う通気性の脱臭芳香フィルム又はシートとする場合もあ
る。
ポリオレフィン樹脂、脱臭剤又は香料及び充填剤の配
合は、両者を通常のブレンダー又は混合機に入れ、混合
すればよいが、好ましくは次の方法が混合性充填剤の分
散性、更にはフィルム又はシート成形性の点で良好であ
る。
ポリオレフィン樹脂の形態はパウダーが良く、通常10
〜150メッシュのものが使用されるが、均一性、取扱い
上、20〜60メッシュのものが更に好ましい。
混合機は、ドラム、タンブラー型混合機、リボンブレ
ンダー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等が使
用されるが、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌型の混合
機が望ましい。
次に、混合物の混練には従来公知の装置、例えば、通
常のスクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、ミキシ
ングロール、バンバリーミキサー、二軸型混練機等によ
り適宜実施される。脱臭剤や香料の練り込みについて
は、ポリオレフィン樹脂及び充填剤と一緒にヘンシェル
ミキサー等の高速攪拌機型混合機で混合した後、通常の
単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、ミキシ
ングロール、バンバリーミキサー等により溶融混練する
場合と、ポリオレフィン樹脂と充填剤の二成分より成る
コンパウンドと、次に述べるフィルム成形工程にて直接
ドライブレンドする場合とがある。後者の方がコンパウ
ンド混練時のストランド水冷による水分の吸着を防げる
外、熱覆歴が1回減る分だけ脱臭剤又は香料の性能低下
が少ない等のメリットもあるが、均一にドライブレンド
するためには脱臭剤又は香料をマスターバッチペレット
の形で混合することが好ましい。
本発明においては、上記配合物を用いてインフレーシ
ョン法によって未延伸フィルムを成形し、次いで未延伸
フィルムを縦方向(フィルムの引き取り方向)および、
要すれば、横方向に延伸して延伸フィルムを製造する。
該未延伸フィルムはインフレーション成形法を用い
て、ブローアップ比を2〜8、好ましくは3〜6、フロ
ストライン高さをダイス直径の2〜50倍、好ましくは5
〜20倍の範囲の条件下で行なう。上記ブローアップ比が
下限未満ではフィルムの引っ張り強度及び衝撃強度が低
下し、上限より高いとバブルの成形安定性が低下するの
で好ましくない。また、フロストライン高さが下限未満
ではフィルムの引っ張り強度が低下し、上限より高いと
バブルの成形安定性が低下するので好ましくない。
上記未延伸フィルムは次いで一軸延伸される。一軸延
伸はロール延伸が通常好んで採用されるが、チューブラ
ー延伸で、一軸方向(引取方向)を強調させた形であっ
ても良し、チューブラー又はテンター二軸延伸でも良
い。
又、延伸は一段でも二段以上の多段でも差支えない。
一軸延伸では延伸温度を上記樹脂組成物の融点−100
〜融点−20℃、延伸倍率を1.2〜8倍の条件下に縦方向
に一軸延伸を行う。
延伸温度は好ましくは融点−50℃〜融点−90℃が望ま
しい。範囲以下ではフィルムに延伸斑が発生し、また範
囲以上ではフィルムの通気性が大きく低下する。延伸倍
率は1.2倍以上で、好ましくは1.5倍以上〜4倍以下で延
伸するのが望ましい。延伸倍率が1.2倍未満では延伸に
よる効果が不充分であり、フィルムの多孔性および引っ
張り強度は充分なものとはならない。また8倍以上では
延伸フィルムは縦方向への過度の分子配向を有するもの
になり、フィルムの面強度が低下し好ましくない。
又、一軸延伸後に熱処理を実施する事により、フィル
ム寸法精度を安定化する事が出来る。又、公知のコロナ
処理、フレーム処理等の表面処理を施す事も出来る。
以下、本発明を実施例に基づいて、更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。
尚、以下の実施例及び比較例において使用した脱臭剤
及び香料の一覧を表−1に示す。
実施例1〜17 線状低密度ポリエチレン樹脂 {メルトインデックス(MI):1.0g/10分、密度:0.921g/
cm3、流動比:19、共重合成分:ブテン−1、共重合量:1
0重量%、融点:120℃} を40メッシュのパウダーに粉砕したもの90重量部、分岐
状低密度ポリエチレン樹脂(メルトインデックス:2.0g/
10分、密度:0.924g/cm3、流動比:35)を40メッシュのパ
ウダーに粉砕したもの10重量部、2,6−ジターシャリブ
チル−パラクレゾール0.05重量部、ステアリン酸カルシ
ウム0.05重量部をヘンシェルミキサー中で攪拌混合し、
次いでこれに2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3を0.02重量部攪拌しながら添加、混
合する。
更に炭酸カルシウム(平均粒径1.2μ、脂肪酸処理)
を200重量部及び表−1中の脱臭剤又は香料を表−2の
組成比で添加し、攪拌混合を行なった。
かくして得られた混合物を、二軸混練機−DSM-65(Do
uble Screw Mixer,日本製鋼所(株)製)に於いて混練
し、造粒した。
これを40mmφ押出機によりインフレーション成形し、
厚さ65μのフィルムに製造した。押出条件は下記のとお
り。
シリンダー温度 :170-190-210-230℃ ヘッド、ダイス温度:200℃ ダイス直径(D) :100mm 引 取 速 度 :8m/min ブ ロ ー 比 :3.0 フロストライン高さ(FLH):700mm 折 り 径 :471mm かくして得られたフィルムを引取方向にスリットした
ものを、ロール延伸機により、一軸延伸を行った。
延伸条件は下記のとおり 延伸温度:50℃ 延伸倍率:2.5倍 延伸速度:11.0m/min 延伸したフィルムは、多孔化され充分白化したもので
あり、延伸ムラもなく、表面美麗で脱臭性又は芳香性を
有する通気性フィルムであった。
このフィルムの性能を表−2に示す。
尚、表−2中の性能評価項目の測定方法は下記のとお
り。
1)延伸性: ◎:切断なし、均一延伸、延伸ムラなし ○:切断なし、延伸ムラ、殆どなし △:切断なし、延伸ムラ、ややあり ×:切断又は延伸ムラ大 2)引っ張り強伸度: ASTM 882-64Tに準ずる 20mm幅×50mm長さ、引張速度:50mm/min 3)透湿度:ASTM E26-66(E)に準ずる。
4)柔軟性:手の感触で、次の基準により判定した。
◎:極めて柔らかい ○:柔らかい △:少し硬い ×:硬い 5)フィルムパンクチャー強度(面強度) フィルムを100mm×100mmの正方形にサンプリングし、
該サンプルを内径80mmの押えリングでフィルム上下より
固定する。
以上の様にセットされたフィルムに対して直径20mmφ
の丸棒状で先端が半径10mmの半球状とされたプランジャ
ーを引っ張り試験機に取り付けクロスヘッドスピード50
0mm/分にてフィルムに押し付ける。
この時の抗張力をもって面強度の大小を判断する。
なお、抗張力は最高強度を示した時点の値を用いた。
6)透気度 JIS P8117に依る。
7)残存ガス濃度 測定法要旨 一定サイズの匂い袋内に本発明の通気性脱臭フィルム
・芳香フィルム又はシートを一定サイズに切り取って入
れた後、該匂い袋をヒートシールし、これに一定濃度の
空気ベース・アンモニアガスを一定量封入した。然る後
該匂い袋を室温(23℃)下で放置し、1時間後の残存ガ
ス濃度をガス検知管により測定した。
具体的条件 イ)試薬及び器具 匂い袋 :近江オドエアーサービス(株)製 アンモニア:標準ガス 太陽酸素(株)製 ガス検知管:(株)ガステック ロ)サンプルサイズ 匂い袋 :3l 本通気性フィルム又はシート :20cm×20cm ハ)封入アンモニアガス(初期条件) ガス濃度 :100ppm 封入ガス量:3l ガス温度 :23℃ 比較例1 脱臭剤又は芳香剤を添加せずに実施例と同様にして成
形した。
脱臭性能はなかった。
このフィルムの性能を表−1に示す。
〔発明の効果〕 i)フィルム又はシート物性 一軸延伸後のフィルム又はシートの異方性を従来の一
軸延伸物よりも大幅に改良できる為、縦、横のバランス
が向上する。
特に横方向(延伸方向と直交する方向)の引っ張り強
度が大きくなる。
ii)多孔性:延伸斑が少なく、且つ均一連続気孔を有す
るため、透湿性、ガス透過性が格段にすぐれ臭気成分の
吸着性及び芳香性の発現にもすぐれる。又耐水圧も良
好。
iii)加工性:ヒートシール強度が向上する。
iv)経済性:液状またはワックス状炭化水素重合体の配
合量の低下ならびに薄肉化ができることにより、大幅な
コストダウンが図れる。
v)焼却性:易焼却性。有害ガスを発生しない。
本発明により得られたフィルムまたはシートは前記性
能を生かし、一層の用途拡大が期待されよう。
例えば透湿性を生かした衣料用(防水用品、雨具等)
過材用(空気除塵、紙オムツ用透湿防漏カバーシー
ト、使い捨てシーツなどの医療用品、衛生用品、包材等
種々の用途に応用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 23:00 105:02 B29L 7:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線状低密度ポリエチレン100〜50重量部と
    分岐状低密度ポリエチレン50〜0重量部の合計100重量
    部に対し、充填剤50〜400重量部、ラジカル発生剤0.000
    1〜0.1重量部、脱臭剤又は香料が0.1〜40重量部を含む
    ポリオレフィン樹脂組成物を溶融成形後延伸加工して成
    る通気性脱臭又は芳香フィルム。
  2. 【請求項2】前記ポリオレフィン樹脂組成物を、ブロー
    アップ比2〜8、フロストラインの高さをダイスの直径
    の2〜50倍としてインフレーション成形し、得られたフ
    ィルムを一軸延伸又は二軸延伸して延伸倍率が一軸方向
    に1.2倍以上として延伸する特許請求の範囲第1項記載
    の通気性脱臭又は芳香フィルム。
JP1131096A 1989-01-27 1989-05-24 通気性脱臭又は芳香フィルム Expired - Fee Related JP2797434B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1131096A JP2797434B2 (ja) 1989-05-24 1989-05-24 通気性脱臭又は芳香フィルム
KR1019900000967A KR0147284B1 (ko) 1989-01-27 1990-01-25 다공성 필름 및 그의 제조방법
EP19900300823 EP0380353B1 (en) 1989-01-27 1990-01-26 Porous film
ES90300823T ES2062326T3 (es) 1989-01-27 1990-01-26 Pelicula porosa.
CA 2008625 CA2008625A1 (en) 1989-01-27 1990-01-26 Porous film
DE69012358T DE69012358T2 (de) 1989-01-27 1990-01-26 Poröse Folie.
US07/470,893 US5015521A (en) 1989-01-27 1990-01-26 Porous film

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1131096A JP2797434B2 (ja) 1989-05-24 1989-05-24 通気性脱臭又は芳香フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02309969A JPH02309969A (ja) 1990-12-25
JP2797434B2 true JP2797434B2 (ja) 1998-09-17

Family

ID=15049885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1131096A Expired - Fee Related JP2797434B2 (ja) 1989-01-27 1989-05-24 通気性脱臭又は芳香フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2797434B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007016064A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Tokuyama Corp ポリエチレン系多孔質フィルムの製造方法
JPWO2023074731A1 (ja) * 2021-10-29 2023-05-04

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02309969A (ja) 1990-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0380353B1 (en) Porous film
JPH0362738B2 (ja)
JP3325377B2 (ja) 多孔性フィルム又はシート及びその製造方法
JPH07206006A (ja) 易焼却性ゴミ袋
JPH10292059A (ja) 通気性フィルムの製造方法
JP3244906B2 (ja) ポリオレフィン製ゴミ袋
JP2797434B2 (ja) 通気性脱臭又は芳香フィルム
JPH0925372A (ja) 透湿性フィルム
JPH07216119A (ja) 多孔性フィルム又はシート及びその製造方法
JPS6210141A (ja) 多孔性フイルムまたはシ−トの製造方法
JP2001294698A (ja) 微多孔フィルム及び積層体
JPS62227932A (ja) 透湿性放香フイルム
JP3369238B2 (ja) 通気シート用フィラー含有樹脂組成物
JPH0284446A (ja) 通気性脱臭又は芳香フィルム
JP2859346B2 (ja) 多孔性フイルム
JP3675612B2 (ja) 多孔性フィルムの製造方法
JPS636038A (ja) ポリエチレン樹脂組成物
JPH0662794B2 (ja) 多孔性フイルムまたはシ−トの製造方法
JP2621456B2 (ja) 多孔性フィルム又はシートの製造方法
JPH10279703A (ja) 鮮度保持包装フィルム
JPS6386734A (ja) 多孔質フイルム
JP2859356B2 (ja) 多孔性フイルム
JP3507114B2 (ja) 多孔性フィルム又はシート及びその製造方法
JPH0598057A (ja) 多孔性フイルム又はシート及びその製造方法
JPH06122780A (ja) 多孔性フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080703

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees