JP2737206B2 - 電気・電子機器用銅合金細線 - Google Patents
電気・電子機器用銅合金細線Info
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- JP2737206B2 JP2737206B2 JP1035678A JP3567889A JP2737206B2 JP 2737206 B2 JP2737206 B2 JP 2737206B2 JP 1035678 A JP1035678 A JP 1035678A JP 3567889 A JP3567889 A JP 3567889A JP 2737206 B2 JP2737206 B2 JP 2737206B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、強度・導電性および曲げ特性に優れた銅
合金細線に関し、より詳細には電気機器、計測機器、医
療機器および情報通信機器等に用いられる信頼性の高い
細線導体に関するものである。
合金細線に関し、より詳細には電気機器、計測機器、医
療機器および情報通信機器等に用いられる信頼性の高い
細線導体に関するものである。
［従来の技術］ 電子機器、計測機器、医療機器および情報通信機器等
に用いられる導体としては、従来より、タフピッチ銅お
よび無酸素銅などの純銅が主に用いられており、一部に
は、銅−錫系合金および銅−ベリリウム系合金等が使用
されている。
に用いられる導体としては、従来より、タフピッチ銅お
よび無酸素銅などの純銅が主に用いられており、一部に
は、銅−錫系合金および銅−ベリリウム系合金等が使用
されている。
［発明が解決しようとする課題］ 最近の電気・電子ならびに通信産業の発展に伴い、使
用される導体に対する要求特性も一段と厳しくなってき
ており、さらに導体のサイズに対してもより細いものが
要求されるようになってきた。
用される導体に対する要求特性も一段と厳しくなってき
ており、さらに導体のサイズに対してもより細いものが
要求されるようになってきた。
このような状況の中で、導電率等の電気的特性と、引
張特性や曲げ特性などの機械的特性の両方の特性におい
て信頼性の高い導体が要望されるようになってきてい
る。
張特性や曲げ特性などの機械的特性の両方の特性におい
て信頼性の高い導体が要望されるようになってきてい
る。
この発明の目的は、このような従来からの要望を満足
すべく、引張強さや屈曲特性等の機械的特性および導電
率等の電気的特性に優れた電気・電子機器用銅合金細線
を提供することにある。
すべく、引張強さや屈曲特性等の機械的特性および導電
率等の電気的特性に優れた電気・電子機器用銅合金細線
を提供することにある。
［課題を解決するための手段］ 本願発明の銅合金細線は、Co、Al、SiおよびNiの各金
属をそれぞれ0.01重量％以上含有し、かつ前記金属を合
計で1.0〜2.5重量％含有し、残部がCuおよび不可避不純
物からなることを一部の特徴としている。
属をそれぞれ0.01重量％以上含有し、かつ前記金属を合
計で1.0〜2.5重量％含有し、残部がCuおよび不可避不純
物からなることを一部の特徴としている。
本願発明の銅合金細線は、Co、Al、SiおよびNiの各金
属の重量比が、 Ni/Si＝２〜６ Ni/Al＝２〜９ Co/Si＝１〜４ Co/Al＝１〜４ となるように、各金属を合計1.0〜2.5重量％含有し、残
部がCuおよび不可避不純物からなることをも特徴として
いる。
属の重量比が、 Ni/Si＝２〜６ Ni/Al＝２〜９ Co/Si＝１〜４ Co/Al＝１〜４ となるように、各金属を合計1.0〜2.5重量％含有し、残
部がCuおよび不可避不純物からなることをも特徴として
いる。
［作用］ 本願発明では、Co、Al、SiおよびNiの各金属をそれぞ
れ0.01重量％以上含有し、かつ各金属を合計で1.0〜2.5
重量％含有させることにより、Cu母相中において固溶す
る元素を少なくし、かつ微細な析出物を均一に分布させ
て、導電率等の電気的特性と、引張特性および曲げ特性
などの機械的特性とを両立させている。この発明におい
て、微細な析出物が均一に分布するのは、NiとAlおよび
Si、ならびにCoとAlおよびSiとの相互作用によるもので
あり、この発明で規定する範囲内で含有させることによ
り、このような均一分布状態が達成される。
れ0.01重量％以上含有し、かつ各金属を合計で1.0〜2.5
重量％含有させることにより、Cu母相中において固溶す
る元素を少なくし、かつ微細な析出物を均一に分布させ
て、導電率等の電気的特性と、引張特性および曲げ特性
などの機械的特性とを両立させている。この発明におい
て、微細な析出物が均一に分布するのは、NiとAlおよび
Si、ならびにCoとAlおよびSiとの相互作用によるもので
あり、この発明で規定する範囲内で含有させることによ
り、このような均一分布状態が達成される。
Co、Al、SiおよびNiの各金属が合計で2.5重量％を越
えると、固溶または析出する元素が増加し、著しく導電
率等の電気的特性が低下する。また合計量が1.0重量％
未満になると、析出する粒子が少なくなるため、十分な
引張特性、曲げ特性等の機械的特性を得るのが困難にな
る。
えると、固溶または析出する元素が増加し、著しく導電
率等の電気的特性が低下する。また合計量が1.0重量％
未満になると、析出する粒子が少なくなるため、十分な
引張特性、曲げ特性等の機械的特性を得るのが困難にな
る。
本願発明ではまた、Co、Al、SiおよびNiの各金属の重
量比を特定の範囲内に規定している。このように重量比
を規定したのは、上述のNiとAlおよびSi、ならびにCoと
AlおよびSiの相互作用を考慮したものであり、このよう
な範囲に規定することにより、より硬い析出物を微細で
均一に析出することができ、引張特性および曲げ特性等
の機械的特性をより向上させることができる。
量比を特定の範囲内に規定している。このように重量比
を規定したのは、上述のNiとAlおよびSi、ならびにCoと
AlおよびSiの相互作用を考慮したものであり、このよう
な範囲に規定することにより、より硬い析出物を微細で
均一に析出することができ、引張特性および曲げ特性等
の機械的特性をより向上させることができる。
本願発明の銅合金細線は、より微細な析出粒子が均一
に分布しているので、極細線への加工性も良好であり、
極細線でも十分な機械的特性を得ることができる。
に分布しているので、極細線への加工性も良好であり、
極細線でも十分な機械的特性を得ることができる。
また、Sn、Ag、Ni、Au等の他の金属のめっきを施して
も、特性が劣化することはなく、十分な電気的および機
械的特性を得ることができる。このようなめっきは、最
終の線径で行なってもよいし、途中のサイズでめっきし
た後に、伸線加工してもよい。さらに、これらの発明の
合金線は、複数本の撚線として使用した場合、機械的特
性の向上がより一層期待できる。
も、特性が劣化することはなく、十分な電気的および機
械的特性を得ることができる。このようなめっきは、最
終の線径で行なってもよいし、途中のサイズでめっきし
た後に、伸線加工してもよい。さらに、これらの発明の
合金線は、複数本の撚線として使用した場合、機械的特
性の向上がより一層期待できる。
［実施例］ 表１に示す組成の合金を、黒鉛鋳型を用いて半連続鋳
造し、直径8mmの棒材を得た。この棒材を940℃で３時間
加熱保持し、水中で急冷した。この棒材をさらに、以下
に示すような冷間伸線と熱処理を繰返し、直径0.12mmの
導体を得た。
造し、直径8mmの棒材を得た。この棒材を940℃で３時間
加熱保持し、水中で急冷した。この棒材をさらに、以下
に示すような冷間伸線と熱処理を繰返し、直径0.12mmの
導体を得た。
冷間伸線：直径8mm→1.6mm 減面率96％ 熱処理:460℃×３時間 徐冷 冷間伸線：直径1.6mm→0.12mm 減面率99.4％ 熱処理:420℃×３時間 徐冷 なお、従来例23および25については、熱処理を行なう
ことなく、直径8mmから直径0.12mmに、冷間伸線加工し
た。
ことなく、直径8mmから直径0.12mmに、冷間伸線加工し
た。
得られた各導体について、引張強さおよび導電率を測
定し、屈曲試験を行なった。得られた結果を表２に示
す。
定し、屈曲試験を行なった。得られた結果を表２に示
す。
屈曲試験については第１図に示すような装置を用い
た。すなわち、第１図に示すように、導体のサンプル１
の下方端に重り２を取付け、このサンプル１をホイール
３とホイール４の間に通し、サンプル１の上方端を想像
線で示すように、左右に交互に90°傾けて屈曲し、サン
プルが切断するまでの屈曲回数を測定した。なおホイー
ル３および４の直径は30mmであり、重り２は、素線の場
合150gとし、撚線の場合1050gとした。撚線は、７本撚
り合わせたものを用い、屈曲試験結果は表２に併せて示
した。
た。すなわち、第１図に示すように、導体のサンプル１
の下方端に重り２を取付け、このサンプル１をホイール
３とホイール４の間に通し、サンプル１の上方端を想像
線で示すように、左右に交互に90°傾けて屈曲し、サン
プルが切断するまでの屈曲回数を測定した。なおホイー
ル３および４の直径は30mmであり、重り２は、素線の場
合150gとし、撚線の場合1050gとした。撚線は、７本撚
り合わせたものを用い、屈曲試験結果は表２に併せて示
した。
表１および表２から明らかなように、本願発明に従う
実施例１〜12の銅合金細線は、比較例および従来例の細
線に比べ、導電率が高く、しかも引張強さおよび屈曲特
性が優れていることがわかる。また、本願発明に従う実
施例１〜４の銅合金細線は、特に優れた屈曲特性を示す
ことがわかる。
実施例１〜12の銅合金細線は、比較例および従来例の細
線に比べ、導電率が高く、しかも引張強さおよび屈曲特
性が優れていることがわかる。また、本願発明に従う実
施例１〜４の銅合金細線は、特に優れた屈曲特性を示す
ことがわかる。
また、本願発明に従う銅合金細線は、特に撚線とした
場合にその屈曲特性の向上が著しいものとなる。
場合にその屈曲特性の向上が著しいものとなる。
また。実施例の直径0.12mmの銅合金細線に、Snおよび
Agめっきしたものを作製し、引張強さ、導電率および屈
曲特性を測定したが、めっきを施してないものとほとん
ど同程度の結果を示した。
Agめっきしたものを作製し、引張強さ、導電率および屈
曲特性を測定したが、めっきを施してないものとほとん
ど同程度の結果を示した。
［発明の効果］ 以上説明したように、本願発明に従う銅合金細線は、
引張強さおよび屈曲特性等の機械的特性と、導電率等の
電気的特性とが両立して優れているため、電子機器、計
測機器、医療機器、および情報通信機器等の分野で利用
すると効果的である。
引張強さおよび屈曲特性等の機械的特性と、導電率等の
電気的特性とが両立して優れているため、電子機器、計
測機器、医療機器、および情報通信機器等の分野で利用
すると効果的である。
第１図は、この発明の実施例において行なわれた屈曲試
験の装置を示す概略図である。 図において、１サンプル、２は重り、3,4はホイールを
示す。
験の装置を示す概略図である。 図において、１サンプル、２は重り、3,4はホイールを
示す。
Claims (1)
- 【請求項１】Co、Al、SiおよびNiの各金属をそれぞれ0.
01重量％以上含有し、かつ前記金属を合計で1.0〜2.5重
量％含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなり、 Co、Al、SiおよびNiの各金属の重量比が、 Ni/Si＝２〜６ Ni/Al＝２〜９ Co/Si＝１〜４ Co/Al＝１〜４ となるように、前記各金属を含んでいる電気・電子機器
用銅合金細線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1035678A JP2737206B2 (ja) | 1989-02-15 | 1989-02-15 | 電気・電子機器用銅合金細線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1035678A JP2737206B2 (ja) | 1989-02-15 | 1989-02-15 | 電気・電子機器用銅合金細線 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02213436A JPH02213436A (ja) | 1990-08-24 |
| JP2737206B2 true JP2737206B2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=12448543
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1035678A Expired - Fee Related JP2737206B2 (ja) | 1989-02-15 | 1989-02-15 | 電気・電子機器用銅合金細線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2737206B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101541987B (zh) | 2007-09-28 | 2011-01-26 | Jx日矿日石金属株式会社 | 电子材料用Cu-Ni-Si-Co系铜合金及其制造方法 |
| EP2219193A4 (en) * | 2007-11-01 | 2012-07-04 | Furukawa Electric Co Ltd | LADDER MATERIAL FOR AN ELECTRONIC ARRANGEMENT AND ELECTRICAL WIRING FOR WIRING USING THEREOF |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63266033A (ja) * | 1987-04-23 | 1988-11-02 | Mitsubishi Electric Corp | 銅合金 |
-
1989
- 1989-02-15 JP JP1035678A patent/JP2737206B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02213436A (ja) | 1990-08-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |