JP2718633B2 - アモルファス金属薄膜積層体 - Google Patents
アモルファス金属薄膜積層体Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アモルファス金属薄膜
積層体に関するものである。更に詳しく述べるならば、
本発明は、積層された複数層のアモルファス金属薄膜
と、それをパックしている可撓性樹脂パックシートから
なる積層体に関するものである。この積層体は電磁波に
対してすぐれたシールド効果を有する。 【0002】 【従来の技術】近年エレクトロニクス機器の発達および
普及に伴い、これらの機器および、磁気記録体などを、
静電気、および電磁波の悪影響から保護することが必要
になり、この保護材料として、シート材料、例えば、被
覆用シート材料および包装用シート材料の需要が大きく
なってきている。 【0003】従来エレクトロニクス機器を静電気の影響
から保護するために、カーボン粉末、カーボン繊維、金
属箔、又は金属粉末を含有する導電性材料を含む導電性
シートが用いられている。しかし、このような従来の導
電性シートは、エレクトロニクス機器を電磁波の影響か
ら保護する目的には十分に効果があるとは云えないもの
である。例えば、MRI(核磁気共鳴診断装置)などに
おいては、外部の電磁波によって強い障害を受けやす
く、このためMRIは厚さ2cmの鉄板でシールドされて
いる。このような厚いシールド材料を用いると、装置の
重量が極めて大きなものとなり、かつ、その製作や加工
に困難を生ずる。更に、上記鉄板シールドの最も重大な
欠点は、鉄板自身が磁気を帯び易いという点にある。 【0004】上記のような従来の電磁波シールド材料の
欠点を解消するためにアモルファス金属の利用が試みら
れた。アモルファス金属は、すぐれた電磁波に対するシ
ールド効果を有し、かつ負荷を除くと、直ちにもとの状
態に復帰し、磁気を帯びることがないという利点を有し
ている。 【0005】しかしながら、アモルファス金属は、従来
の電磁波シールド材料(例えば鉄板)に対し、下記のよ
うな問題点を有している。 (イ)一般にアモルファス金属材料の厚さは、100μ
m以下(市販アモルファス金属薄膜の大部分は50μm
以下の厚さを有する)に限定され、これ以上の厚さを有
するアモルファス金属材料を得ることが困難である。 【0006】(ロ)一般に、アモルファス金属材料は1
00mm以下の幅(最も一般には20mm以下)で供給され
ており、これ以上に広い幅を有するものを入手すること
が困難である。 (ハ)従って、広幅の、かつかなりの厚さ、例えば、1
00μmより大きな厚さを有するアモルファス金属材料
を得ることは困難である。 (ニ)アモルファス金属材料が積層され、接着されてい
る場合、この積層接着体は屈曲しにくゝ、破断しやす
い。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、アモルファ
ス金属薄膜リボンを用いて、屈曲が容易で破断しにくい
アモルファス金属薄膜積層体を提供しようとするもので
ある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明のアモルファス金
属薄膜積層体は、複数のアモルファス金属薄膜が、互い
に接着されることなく積層され、この積層物が互いに対
向する2枚の可撓性樹脂パックシートの間にパックされ
ており、前記2枚の可撓性樹脂パックシートが、その縁
端部において、互いに連続していることを特徴とするも
のである。 【0009】 【作用】最近アモルファス金属を、その特性に基いて、
種々の用途に使用することが試みられている。一般にア
モルファス金属薄膜は、幅:2.54〜10.16cmの
リボン状材料として供給されており、その幅の拡大に関
しては近い将来、幅:20.32cmの小幅シートが、供
給されることが期待されている程度である。また、供給
されているアモルファス金属薄膜は、一般に5〜50μ
mの厚さを有するもので、極く稀に100μm程度の厚
さを有するものがあるに過ぎない。 【0010】従来は、上述のようなリボン状、又は小
(細)幅材料は、カードケース、或は小物用包装収納材
料としてのみ使用可能であって、これを100〜300
cmの広幅が要求される被覆シートなどに利用することは
殆んど不可能と考えられていた。 【0011】本発明の積層体においては、アモルファス
金属薄膜は、その供給幅のまゝ、または、必要に応じ、
これを所望の幅に接合して使用される。 【0012】上述のエレクトロニクス機器の保護効果と
は、電磁波シールド手段により電磁波エネルギーを吸収
したり、或は反射したりして、エレクトロニクス機器に
電磁波エネルギーの影響が及ばないようにする効果を云
う。この電磁波シールド手段による電磁波エネルギー減
衰の程度は単位デシベル(dB)で表わされ、電磁波シー
ルド材料としてはこの数値が大きい程減衰効果が大き
く、好ましいことになる。 【0013】本発明の積層体において、その電磁波シー
ルド効果は、それに含まれている金属薄膜のシールド効
果にほぼ依存し、一般に、30dB以上であることが好ま
しく、60dB以上であることが更に好ましく、90dB以
上であることがより一層好ましい。 【0014】本発明において有用なアモルファス金属薄
膜としては、一般には鉄を主成分とし、これにホウ素、
珪素、炭素、ニッケル、コバルト、および、モリブデン
などから選ばれた1種以上を添加して得られるアモルフ
ァス合金から選ばれることが好ましい。例えば、アライ
ド社の商品名METGLAS No.2605SC(Fe:
81%,B:13.5%,Si:3.5%,C:2%の
アモルファス合金)、No.2605S−2(Fe:78
%,B:13%,Si:9%のアモルファス合金)、 N
o.2605−Co(Fe:87部、B:14部、Si:
1部、Co:18部のアモルファス合金)、 No.282
6−MB(Fe:40%,Ni:38%,Mo:4%,
B:18%のアモルファス合金)などを用いることがで
きる。 【0015】また、上記の鉄を主成分とする合金系の外
に、コバルトを主成分とする合金系(例えばCo90Zr
10,Co78Si10B12,Co56Cr26C18,Co44Mo
36C 20,Co34Cr28Mo20C18)、ニッケルを主成分
とする合金系(例えばNi90Zr10,Ni78Si
10B12,Ni34Cr24Mo24C18およびその他の金属を
主成分とする合金系(例えばPd80Si20,Cu80Zr
20,Nb50Ni50,Ti50Cu50)等も利用できる。 【0016】また、アモルファス金属薄膜は、その電磁
波シールド性に実質的な影響のない範囲内で、有孔薄膜
であってもよい。 【0017】これらのアモルファス金属薄膜は、前述の
ようにリボン又は細幅シートの形状で供給されている場
合が多いので、本発明の積層体に、これらを使用すると
き、必要に応じて複数のリボン状、又は、細幅シート状
のアモルファス金属薄膜を互に並列に配列して、広幅薄
膜とするか、または、必要によりそれらの対向する側縁
部を導電性接着剤又は半田により接合して、所望の幅を
有する広幅薄膜とする。複数のリボンから広幅薄膜を作
成するとき、リボンは、得られる積層体の長手軸方向に
平行に伸びるように配置されてもよいし、或は、これに
直角な方向に伸びるように配置されていてもよい。ま
た、アモルファス金属薄膜は、アモルファス金属の粉末
を利用して形成してもよい。或は、アモルファス金属か
らなる細線から編織物状、又は不織布状シートとして、
これをアモルファス金属薄膜として用いてもよい。上記
のように、アモルファス金属薄膜が互に接合されたアモ
ルファス金属薄膜リボンからなる場合、複数のアモルフ
ァス金属薄膜が、前記リボン接合域が重複しないように
積層されることが好ましい。 【0018】アモルファス金属薄膜は電界に対するシー
ルド効果を有するが、特に磁界に対しすぐれたシールド
効果を有している。 【0019】本発明の積層体においてアモルファス金属
薄膜は、アモルファス金属薄膜単独から形成されたもの
であってもよいし、或は、アモルファス金属薄膜からな
る基体と、その少なくとも一面を被覆している導電性金
属メッキ層とからなるものであってもよい。メッキ用導
電性金属としては、例えば銅、ニッケル、コバルト、
鉄、アルミニウム、金、銀、錫、亜鉛およびこれらから
選ばれた2種以上の合金などを用いることができる。こ
のようにして、アモルファス金属薄膜からなる基体の少
なくとも一面上に導電性金属をメッキすると、得られる
アモルファス金属薄膜は前記磁界シールド性に、メッキ
層による電界シールド性が加算され、アモルファス金属
薄膜全体として、低周波から高周波までの広範囲の電磁
波に対して、すぐれたシールド効果を示すことができ
る。また、導電性金属メッキ層は、アモルファス金属薄
膜の半田接合性を向上させ、アモルファス金属薄膜リボ
ンから、広巾薄膜の形成を容易にする効果もある。 【0020】また、アモルファス金属薄膜中に含まれる
導電性金属メッキ層は、0.1μm以上の厚さを有する
ことが好ましく、0.1〜5μm程度の厚さを有するこ
とがより好ましい。またアモルファス金属薄膜又はその
金属メッキ層表面に、防錆剤その他の薄い保護膜を形成
してもよい。 【0021】アモルファス金属薄膜は前述のようにそれ
ぞれ5〜50μmの厚さを有するものであるが、本発明
のアモルファス金属薄膜の積層体は全体として50μm
以上の厚さを有することが好ましく、100〜5,00
0μmの厚さを有することがより好ましい。このため
に、本発明のアモルファス金属薄膜積層体においては好
ましくは2〜200枚のアモルファス金属薄膜が厚さ方
向に積層されている。積層体のシールド効果を強化し、
安定化させるためには、多数のアモルファス金属薄膜を
積層することが望ましい。すなわち、アモルファス金属
薄膜を広く大きな面積に接合して使用する場合、面積が
大きくなればなる程、シールド効果に不均一を生じ、効
果が低下し、或は不安定になるおそれがある。このよう
な問題点を解消し、安定したシールド効果を得るために
は、多数の薄膜を積層することが望ましい。 【0022】本発明の積層体は、少なくとも1個のメッ
キ層付きアモルファス金属薄膜と、少なくとも1個のメ
ッキ層を有しないアモルファス金属薄膜とを含むもので
あってもよい。このようにアモルファス金属薄膜の一部
からメッキ層を省略することにより製品コストを低下さ
せながら、所要の電磁波シールド性を得ることができ
る。 【0023】本発明のアモルファス金属薄膜積層体にお
いて、複数のアモルファス金属薄膜が互に接着されるこ
となく積層され、この積層体が互に対向する2枚の可撓
性樹脂からなるシート(フィルム)の間にパックされ、
この2枚の可撓性樹脂パックシートが、その縁端部にお
いて互に連続している。また、これらのパックされ一体
化されたものを複数個重ね合わせてもよい。 【0024】前記可撓性樹脂パックシートは導電性又は
半導電性であることが望ましい。このようにすると、複
数のメッキされた又はメッキされていないアモルファス
金属薄膜積層体の全体が導電性となり好ましい結果が得
られる。特に、メッキしていないアモルファス金属薄膜
が用いられる場合、導電性又は半導電性可撓性樹脂パッ
クシートを用いることにより、磁界シールド性とともに
電界シールド性も改善され、性能の良好な積層体が得ら
れる。 【0025】上記可撓性樹脂パックシートの少なくとも
1枚が、多孔質であってもよい。 【0026】可撓性樹脂パックシートは、本発明の積層
体に、所望の柔軟性、圧縮弾性、および衝撃や押圧に対
する緩衝性、耐破断性などを与えることができる。すな
わち、積層体に屈曲などの外力が作用したとき、この可
撓性樹脂パックシートが、変形することによってこの外
力を吸収し、アモルファス金属薄膜の伸びおよび圧縮を
少なくし、これによってアモルファス金属薄膜の裂断や
折損を防止し、かつ永久変形(折れ目の形成)を防止す
るという緩衝作用を発揮する。このような積層体は、核
磁気共鳴診断装置(MRI)などの磁気シールドシー
ト、エレクトロニクス機器の被覆シート、包装収納用シ
ート、床シート、壁シート、或は建築用シート等として
有用なものである。 【0027】本発明に用いられる可撓性樹脂としては、
天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、シリコ
ーンゴム、ハイパロンその他の合成ゴム、またはPVC
樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹
脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(P
P)樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素含有樹脂その他の
合成樹脂を用いることができる。このような樹脂材料
は、また、良好な防水性を有し、得られる積層体に所望
の防水性並びに難燃性や機械的強度を与えることができ
る。可撓性樹脂パックシートは、0.05mm以上の、よ
り好ましくは0.05〜1.0mmの厚さを有することが
好ましく、また導電性物質を含んでいることが好まし
い。 【0028】これらの可撓性樹脂パックシートは、上記
の如きゴム又は樹脂のフィルム、溶液、ペースト又はス
トレートなどを用い、公知の方法、例えば、トッピン
グ、カレンダリング、コーティング、ディッピングなど
の方法によって、アモルファス金属薄膜積層体の表面上
に形成することができる。これらのゴム又は樹脂中に
は、可塑剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤などや他の
機能付与剤、例えば防炎剤、難燃化剤などが含まれてい
てもよい。 【0029】従来、金属箔の表面に対し、防錆、および
腐食防止の目的で1〜10μm程度の厚さの樹脂層を形
成することが知られているが、本発明の積層体において
は、可撓性樹脂パックシートは一般に50μm以上の厚
さに形成され、この厚さは、好ましくは50〜5000
μmであり、更に好ましくは100〜3000μmであ
り、より一層好ましくは200〜2000μmである。
また、本発明に用いられる可撓性樹脂パックシートは、
上記の厚さを有していても使用上十分な可撓性を示すこ
とができる。 【0030】可撓性樹脂パックシートは、可撓・防水性
重合体の単一層から形成されていてもよいが、その少な
くとも1枚が可撓・防水性重合体からなる基礎層と、こ
の基礎層の上に形成され、防汚・耐候性重合体からなる
表面層とを含んでなるものであってもよい。 【0031】本発明に用いられる防汚・耐候性重合体と
しては、弗素含有樹脂およびアクリル樹脂を用いること
ができる。すなわち防汚・耐候性重合体表面層は、基礎
層上に、弗素含有樹脂、又は、アクリル樹脂からなるフ
ィルムを貼着することによって形成される。 【0032】一般に弗素含有樹脂は、難燃性かつ防汚、
耐候性であるが、通常のプラスチック接着剤になじまな
いためそのままでは、基礎層の表面に貼着することは困
難である。そこで、弗素含有樹脂フィルムの表面をプラ
イマー処理、コロナ放電又は低温プラズマ処理等を施し
て、これをできるだけ接着容易化活性化することによ
り、例えばポリ塩化ビニル、ポリエポキシ、ポリアクリ
ル、およびポリエステル樹脂などの接着剤との親和性を
増加せしめている。通常上記の処理によって、弗素含有
樹脂フィルムの表面部分について活性化が行われること
となる。このために、例えば100〜200V、40〜
100μF、短絡電流1〜2Aの条件でコロナ放電処理
が行われる。かかる放電処理により、弗素含有樹脂フィ
ルムに所望の接着能が与えられるが、本発明に用いられ
る弗素含有樹脂フィルムの表面処理はこれに限定される
ものではなく、他の表面処理等により同等以上の効果を
奏するものであればよい。 【0033】弗素含有樹脂フィルムを構成する樹脂とし
ては、エチレンの水素原子の1個以上が弗素原子と置換
されている単量体から合成される各種のポリフルオルエ
チレン、例えば、ポリテトラフルオルエチレン、又は一
部塩素を含む各種のポリフルオルクロルエチレン、例え
ばポリトリフルオルクロルエチレン等があるが、このほ
かポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリジクロル
ジフルオルエチレン、その他も包含される。フィルムの
厚みは、一般に0.001mm〜0.5mm、好ましくは5
〜50μm程度であるが、耐候性・防汚性並びに耐久性
の目的を達成するものであれば、より厚く、又は、より
薄くすることができ特に限定はない。また、弗素含有樹
脂フィルムには、他の樹脂、例えばMMA等が混合又は
貼着複合される等混用されていても本発明の目的を達成
するものであれば差支えない。本発明に使用される弗素
含有樹脂フィルムの市販品としては、テドラーフィルム
(デュポン社の商標)、アフレックスフィルム(旭硝子
社の商標)、KFCフィルム(呉羽化学工業社の商標)
等がある。 【0034】本発明において、表面が実質的に平滑なフ
ィルム状の弗素含有樹脂が、基礎層の上面に貼着される
のが好ましいが、弗素含有樹脂溶液、又はエマルジョン
等を塗布する方法もある。本発明に用いられる弗素含有
樹脂フィルムは、100kg/cm2 以上の引張り強度を有
することが好ましい。 【0035】本発明において防汚・耐候性重合体表面層
は、ポリアクリル樹脂によって形成されてもよい。この
ために一般にはアクリル樹脂フィルムを用いるが、アク
リル樹脂の溶液又は、エマルジョンを、基礎層の上に塗
布し乾燥する方法を用いてもよい。 【0036】本発明に用いられるアクリル樹脂フィルム
は、100kg/cm2 以上の引張り強度を有することが好
ましく、1〜50g/m2 、好ましくは3〜30g/m
2 の重量、又は、3μm以上(通常は3〜50μm)
の、更に好ましくは4〜30μmの厚さを有するもので
あることが好ましい。 【0037】本発明に適用されるアクリル樹脂フィルム
は、Tダイ法又はインフレーション法、その他いずれの
方法で製造されたものでもよい。また、延伸フィルム、
未延伸フィルムのいずれでもよいが、フィルムの伸度は
100〜300%程度のものが好ましい。また、前述の
ように厚みは通常3〜50μm程度であるが、十分な耐
候性・防汚性を達成するならば多少厚く又は薄くしても
よい。フィルム素材は、ポリアルキルメタクリレート系
フィルム、例えばメチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート等を主材料とするもの、又は、アクリレート、酢酸
ビニル、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等のホモモノマー又はコモノマーを成
分とするホモポリマー又はコポリマーをフィルム状に成
型したものがよい。かかるフィルムは基礎層の表面に接
着剤を用いて接着するか又はその他の方法により貼着さ
れる。 【0038】本発明において、可撓・防水性重合体基礎
層上に形成される防汚・耐候性重合体表面層は、上述の
ような弗素含有樹脂およびアクリル樹脂の他に、ポリ弗
化ビニリデン樹脂層とアクリル樹脂層との積層体、又は
ポリ弗化ビニリデン樹脂層と、アクリル樹脂層と、ポリ
塩化ビニル樹脂層との積層体(KFCフィルム)からな
るものであってもよい。これらの積層体においては、ポ
リ弗化ビニリデン樹脂層の厚さは2〜3μm、アクリル
樹脂層の厚さは2〜4μmおよび、ポリ塩化ビニル樹脂
層の厚さは40〜45μmであることが好ましい。これ
らの可撓性樹脂層は、多孔質、すなわち発泡層であって
もよい。このような発泡多孔質層は所望の可撓性を有す
る限り硬質フォームであってもよいが、一般には軟質フ
ォームであることが好ましい。 【0039】発泡多孔質層の気孔率は、50〜99%
(発泡倍率:2〜100倍)であることが好ましく、8
0〜98%(発泡倍率:5〜50倍)であることがより
好ましい。通常は発泡倍率20〜60倍のものが用いら
れる。また、発泡多孔質層の圧縮抵抗は、25%圧縮に
おいて、10kg/cm2 以下であれば用途によっては実用
可能であるが、一般に0.5kg/cm2 以下であることが
好ましく、0.1kg/cm 2 以下であることがより好まし
い。発泡多孔質層の厚さには、格別の制限はなく、積層
体の用途に応じて任意に設定することができるが、一般
に、0.5〜100mmの範囲内にあることが好ましく、
1〜50mmの範囲内にあることがより好ましい。 【0040】発泡多孔質層は、アモルファス金属薄膜積
層体をパックしているが、発泡多孔質シートを予じめ作
成しておき、これを接着剤を用いて結着してもよく、或
は、発泡多孔質シートの接着表面部分を熱溶融して、融
着してもよい。また、発泡多孔質層は、アモルファス金
属薄膜積層体上で化学発泡させて形成してもよいし、或
は、気泡を含有する重合体塗料をアモルファス金属薄膜
積層体上に塗布し、これを固化する、所謂、機械発泡法
により形成してもよい。 【0041】上述のような可撓性樹脂発泡多孔質層を含
む被覆層は、アモルファス金属薄膜積層体の両面に形成
されてもよく、或は、その片面のみに、或は中間に形成
されてもよい。片面のみに形成された場合、アモルファ
ス金属薄膜積層体の他の片面に、或は任意の部分に、前
述のような可撓性樹脂の非多孔質層を含む被覆層が結着
されていてもよい。 【0042】一般にアモルファス金属薄膜の引裂き強さ
は殆んど0に等しい程低く、低い負荷で容易に裂断す
る。またこのようなアモルファス金属薄膜は引張り強さ
においても比較的弱く、かつ、強度のバラツキが大き
い。例えば厚さ25μmのアモルファス金属薄膜の引張
り強さをJIS−L−1096(1979).「一般織
物試験方法」の6.12、引張り強さ及び伸び率6.1
2.1(1)A法(ストリップ法)に準拠し、巾:3c
m、把み間隔:20cm、引張りスピード:200mm/分
での条件で測定すると、その引張り強さは、65〜12
5kg/3cm、平均100kg/3cm程度の比較的弱いもの
であり、また測定値にバラツキが大きい、また、アモル
ファス金属薄膜は、一般に巾の狭いリボン状で提供され
ているので、これらを並列に配列してシート状にする
と、たとえ、これらを、その対向している側縁部で、半
田により、或は接着剤で接着しても、このシートの横方
向の引張り強さは不十分であり、しかもそのバラツキが
大きいという問題がある。そこで、包装用、被覆用に使
用される場合、或は局部的に摩擦されたり、局部的に外
力が作用する用途に用いられる場合においても、本発明
の積層体は、可撓性樹脂パックシートにより補強されて
いるため十分な実用性を有しうる。 【0043】本発明の積層体において、可撓性樹脂パッ
クシートは、壁紙シートを構成する壁紙状シートであっ
てもよい。この場合、得られる積層体は電磁波シールド
性壁紙として有用である。本発明の積層体において、そ
の最外表面の少なくとも1つが、可撓性樹脂被覆層によ
り被覆されていてもよい。 【0044】 【実施例】以下に本発明のアモルファス金属薄膜積層体
を実施例により更に説明する。実施例1 アモルファス合金(Fe:81%,B:13.5%,S
i:3.5%,C:2%、商標:METGLAS No.2
605SC、アライド社製、巾7.62cm、厚25μ
m)のリボン状体の全表面に、厚さ1μmの銅メッキを
施した。このアモルファス金属薄膜リボンを13枚並列
し、それぞれの側縁端を半田接合して巾約95cmの広巾
薄膜を作成した。 【0045】前記巾95cmの広巾メッキ層付きアモルフ
ァス金属薄膜の10枚を接着することなく積層した。こ
の積層物は、90dBの電磁波シールド効果を示した。 【0046】別に、下記組成: ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 D.O.P.(可塑剤) 70 〃 ホウ酸バリウム(減煙剤) 20 〃 水酸化アルミニウム(難燃剤) 100 〃 硫酸バリウム(難燃剤) 200 〃 バリウム−亜鉛系安定剤 2 〃 ケチンブラックEC 3 〃 の樹脂組成物から、巾100cm、厚さ0.3mmのフィル
ムを作成した。 【0047】上記ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの2枚
を、上記のアモルファス金属薄膜積層物の両面に、カレ
ンダーにより貼着し、アモルファス金属薄膜積層体の両
耳部よりはみ出している部分を互に接着して、2枚のフ
ィルムの間に、アモルファス金属薄膜積層体をパック
し、かつシールした。 【0048】得られた積層体は、多数のアモルファス金
属薄膜を含んでいるにも拘らず、実用上十分な柔軟性、
屈曲性、強度、および作業性を有し、かつ、90dBの電
磁波シールド効果を示した。 【0049】実施例2 実施例1と同様の操作を行った。但し、先ずメッキされ
たアモルファス金属薄膜の広巾シートを作成し、その両
面上に、メッキされていないアモルファス金属薄膜リボ
ンの縁端部を接着剤により接合した広巾シートを積層し
て、3層構造の積層物を形成した。上記のようにして、
メッキを省略したアモルファス金属薄膜を積層して安価
に得られた積層体は、40dBのすぐれた電磁波シールド
性を示した。 【0050】このように、メッキを省略したアモルファ
ス金属細巾リボン状薄膜を広巾基材として多層化するこ
とも、簡単な方法で可能になり安価にアモルファス金属
薄膜積層体を製造することができ、これを積層シート化
することもでき、特にアモルファス金属薄膜を含む広巾
製品の商品化の道が開けた。 【0051】 【発明の効果】本発明の積層体は、複数のアモルファス
金属薄膜を積層してなるアモルファス金属薄膜積層体を
含むものであるが、実用上十分な柔軟性、屈曲性、強
度、衝撃緩衝性、および作業性を有し、更に、すぐれた
電磁波シールド性を有しているので、電磁波シールド性
の被覆、又は、包装シート、敷物、或は壁紙シートなど
として有用なものである。また、本発明の積層体は上記
用途における中間体製品又は完成製品のいづれに組み合
わせて使用することもできる。
積層体に関するものである。更に詳しく述べるならば、
本発明は、積層された複数層のアモルファス金属薄膜
と、それをパックしている可撓性樹脂パックシートから
なる積層体に関するものである。この積層体は電磁波に
対してすぐれたシールド効果を有する。 【0002】 【従来の技術】近年エレクトロニクス機器の発達および
普及に伴い、これらの機器および、磁気記録体などを、
静電気、および電磁波の悪影響から保護することが必要
になり、この保護材料として、シート材料、例えば、被
覆用シート材料および包装用シート材料の需要が大きく
なってきている。 【0003】従来エレクトロニクス機器を静電気の影響
から保護するために、カーボン粉末、カーボン繊維、金
属箔、又は金属粉末を含有する導電性材料を含む導電性
シートが用いられている。しかし、このような従来の導
電性シートは、エレクトロニクス機器を電磁波の影響か
ら保護する目的には十分に効果があるとは云えないもの
である。例えば、MRI(核磁気共鳴診断装置)などに
おいては、外部の電磁波によって強い障害を受けやす
く、このためMRIは厚さ2cmの鉄板でシールドされて
いる。このような厚いシールド材料を用いると、装置の
重量が極めて大きなものとなり、かつ、その製作や加工
に困難を生ずる。更に、上記鉄板シールドの最も重大な
欠点は、鉄板自身が磁気を帯び易いという点にある。 【0004】上記のような従来の電磁波シールド材料の
欠点を解消するためにアモルファス金属の利用が試みら
れた。アモルファス金属は、すぐれた電磁波に対するシ
ールド効果を有し、かつ負荷を除くと、直ちにもとの状
態に復帰し、磁気を帯びることがないという利点を有し
ている。 【0005】しかしながら、アモルファス金属は、従来
の電磁波シールド材料(例えば鉄板)に対し、下記のよ
うな問題点を有している。 (イ)一般にアモルファス金属材料の厚さは、100μ
m以下(市販アモルファス金属薄膜の大部分は50μm
以下の厚さを有する)に限定され、これ以上の厚さを有
するアモルファス金属材料を得ることが困難である。 【0006】(ロ)一般に、アモルファス金属材料は1
00mm以下の幅(最も一般には20mm以下)で供給され
ており、これ以上に広い幅を有するものを入手すること
が困難である。 (ハ)従って、広幅の、かつかなりの厚さ、例えば、1
00μmより大きな厚さを有するアモルファス金属材料
を得ることは困難である。 (ニ)アモルファス金属材料が積層され、接着されてい
る場合、この積層接着体は屈曲しにくゝ、破断しやす
い。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、アモルファ
ス金属薄膜リボンを用いて、屈曲が容易で破断しにくい
アモルファス金属薄膜積層体を提供しようとするもので
ある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明のアモルファス金
属薄膜積層体は、複数のアモルファス金属薄膜が、互い
に接着されることなく積層され、この積層物が互いに対
向する2枚の可撓性樹脂パックシートの間にパックされ
ており、前記2枚の可撓性樹脂パックシートが、その縁
端部において、互いに連続していることを特徴とするも
のである。 【0009】 【作用】最近アモルファス金属を、その特性に基いて、
種々の用途に使用することが試みられている。一般にア
モルファス金属薄膜は、幅:2.54〜10.16cmの
リボン状材料として供給されており、その幅の拡大に関
しては近い将来、幅:20.32cmの小幅シートが、供
給されることが期待されている程度である。また、供給
されているアモルファス金属薄膜は、一般に5〜50μ
mの厚さを有するもので、極く稀に100μm程度の厚
さを有するものがあるに過ぎない。 【0010】従来は、上述のようなリボン状、又は小
(細)幅材料は、カードケース、或は小物用包装収納材
料としてのみ使用可能であって、これを100〜300
cmの広幅が要求される被覆シートなどに利用することは
殆んど不可能と考えられていた。 【0011】本発明の積層体においては、アモルファス
金属薄膜は、その供給幅のまゝ、または、必要に応じ、
これを所望の幅に接合して使用される。 【0012】上述のエレクトロニクス機器の保護効果と
は、電磁波シールド手段により電磁波エネルギーを吸収
したり、或は反射したりして、エレクトロニクス機器に
電磁波エネルギーの影響が及ばないようにする効果を云
う。この電磁波シールド手段による電磁波エネルギー減
衰の程度は単位デシベル(dB)で表わされ、電磁波シー
ルド材料としてはこの数値が大きい程減衰効果が大き
く、好ましいことになる。 【0013】本発明の積層体において、その電磁波シー
ルド効果は、それに含まれている金属薄膜のシールド効
果にほぼ依存し、一般に、30dB以上であることが好ま
しく、60dB以上であることが更に好ましく、90dB以
上であることがより一層好ましい。 【0014】本発明において有用なアモルファス金属薄
膜としては、一般には鉄を主成分とし、これにホウ素、
珪素、炭素、ニッケル、コバルト、および、モリブデン
などから選ばれた1種以上を添加して得られるアモルフ
ァス合金から選ばれることが好ましい。例えば、アライ
ド社の商品名METGLAS No.2605SC(Fe:
81%,B:13.5%,Si:3.5%,C:2%の
アモルファス合金)、No.2605S−2(Fe:78
%,B:13%,Si:9%のアモルファス合金)、 N
o.2605−Co(Fe:87部、B:14部、Si:
1部、Co:18部のアモルファス合金)、 No.282
6−MB(Fe:40%,Ni:38%,Mo:4%,
B:18%のアモルファス合金)などを用いることがで
きる。 【0015】また、上記の鉄を主成分とする合金系の外
に、コバルトを主成分とする合金系(例えばCo90Zr
10,Co78Si10B12,Co56Cr26C18,Co44Mo
36C 20,Co34Cr28Mo20C18)、ニッケルを主成分
とする合金系(例えばNi90Zr10,Ni78Si
10B12,Ni34Cr24Mo24C18およびその他の金属を
主成分とする合金系(例えばPd80Si20,Cu80Zr
20,Nb50Ni50,Ti50Cu50)等も利用できる。 【0016】また、アモルファス金属薄膜は、その電磁
波シールド性に実質的な影響のない範囲内で、有孔薄膜
であってもよい。 【0017】これらのアモルファス金属薄膜は、前述の
ようにリボン又は細幅シートの形状で供給されている場
合が多いので、本発明の積層体に、これらを使用すると
き、必要に応じて複数のリボン状、又は、細幅シート状
のアモルファス金属薄膜を互に並列に配列して、広幅薄
膜とするか、または、必要によりそれらの対向する側縁
部を導電性接着剤又は半田により接合して、所望の幅を
有する広幅薄膜とする。複数のリボンから広幅薄膜を作
成するとき、リボンは、得られる積層体の長手軸方向に
平行に伸びるように配置されてもよいし、或は、これに
直角な方向に伸びるように配置されていてもよい。ま
た、アモルファス金属薄膜は、アモルファス金属の粉末
を利用して形成してもよい。或は、アモルファス金属か
らなる細線から編織物状、又は不織布状シートとして、
これをアモルファス金属薄膜として用いてもよい。上記
のように、アモルファス金属薄膜が互に接合されたアモ
ルファス金属薄膜リボンからなる場合、複数のアモルフ
ァス金属薄膜が、前記リボン接合域が重複しないように
積層されることが好ましい。 【0018】アモルファス金属薄膜は電界に対するシー
ルド効果を有するが、特に磁界に対しすぐれたシールド
効果を有している。 【0019】本発明の積層体においてアモルファス金属
薄膜は、アモルファス金属薄膜単独から形成されたもの
であってもよいし、或は、アモルファス金属薄膜からな
る基体と、その少なくとも一面を被覆している導電性金
属メッキ層とからなるものであってもよい。メッキ用導
電性金属としては、例えば銅、ニッケル、コバルト、
鉄、アルミニウム、金、銀、錫、亜鉛およびこれらから
選ばれた2種以上の合金などを用いることができる。こ
のようにして、アモルファス金属薄膜からなる基体の少
なくとも一面上に導電性金属をメッキすると、得られる
アモルファス金属薄膜は前記磁界シールド性に、メッキ
層による電界シールド性が加算され、アモルファス金属
薄膜全体として、低周波から高周波までの広範囲の電磁
波に対して、すぐれたシールド効果を示すことができ
る。また、導電性金属メッキ層は、アモルファス金属薄
膜の半田接合性を向上させ、アモルファス金属薄膜リボ
ンから、広巾薄膜の形成を容易にする効果もある。 【0020】また、アモルファス金属薄膜中に含まれる
導電性金属メッキ層は、0.1μm以上の厚さを有する
ことが好ましく、0.1〜5μm程度の厚さを有するこ
とがより好ましい。またアモルファス金属薄膜又はその
金属メッキ層表面に、防錆剤その他の薄い保護膜を形成
してもよい。 【0021】アモルファス金属薄膜は前述のようにそれ
ぞれ5〜50μmの厚さを有するものであるが、本発明
のアモルファス金属薄膜の積層体は全体として50μm
以上の厚さを有することが好ましく、100〜5,00
0μmの厚さを有することがより好ましい。このため
に、本発明のアモルファス金属薄膜積層体においては好
ましくは2〜200枚のアモルファス金属薄膜が厚さ方
向に積層されている。積層体のシールド効果を強化し、
安定化させるためには、多数のアモルファス金属薄膜を
積層することが望ましい。すなわち、アモルファス金属
薄膜を広く大きな面積に接合して使用する場合、面積が
大きくなればなる程、シールド効果に不均一を生じ、効
果が低下し、或は不安定になるおそれがある。このよう
な問題点を解消し、安定したシールド効果を得るために
は、多数の薄膜を積層することが望ましい。 【0022】本発明の積層体は、少なくとも1個のメッ
キ層付きアモルファス金属薄膜と、少なくとも1個のメ
ッキ層を有しないアモルファス金属薄膜とを含むもので
あってもよい。このようにアモルファス金属薄膜の一部
からメッキ層を省略することにより製品コストを低下さ
せながら、所要の電磁波シールド性を得ることができ
る。 【0023】本発明のアモルファス金属薄膜積層体にお
いて、複数のアモルファス金属薄膜が互に接着されるこ
となく積層され、この積層体が互に対向する2枚の可撓
性樹脂からなるシート(フィルム)の間にパックされ、
この2枚の可撓性樹脂パックシートが、その縁端部にお
いて互に連続している。また、これらのパックされ一体
化されたものを複数個重ね合わせてもよい。 【0024】前記可撓性樹脂パックシートは導電性又は
半導電性であることが望ましい。このようにすると、複
数のメッキされた又はメッキされていないアモルファス
金属薄膜積層体の全体が導電性となり好ましい結果が得
られる。特に、メッキしていないアモルファス金属薄膜
が用いられる場合、導電性又は半導電性可撓性樹脂パッ
クシートを用いることにより、磁界シールド性とともに
電界シールド性も改善され、性能の良好な積層体が得ら
れる。 【0025】上記可撓性樹脂パックシートの少なくとも
1枚が、多孔質であってもよい。 【0026】可撓性樹脂パックシートは、本発明の積層
体に、所望の柔軟性、圧縮弾性、および衝撃や押圧に対
する緩衝性、耐破断性などを与えることができる。すな
わち、積層体に屈曲などの外力が作用したとき、この可
撓性樹脂パックシートが、変形することによってこの外
力を吸収し、アモルファス金属薄膜の伸びおよび圧縮を
少なくし、これによってアモルファス金属薄膜の裂断や
折損を防止し、かつ永久変形(折れ目の形成)を防止す
るという緩衝作用を発揮する。このような積層体は、核
磁気共鳴診断装置(MRI)などの磁気シールドシー
ト、エレクトロニクス機器の被覆シート、包装収納用シ
ート、床シート、壁シート、或は建築用シート等として
有用なものである。 【0027】本発明に用いられる可撓性樹脂としては、
天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、シリコ
ーンゴム、ハイパロンその他の合成ゴム、またはPVC
樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹
脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(P
P)樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素含有樹脂その他の
合成樹脂を用いることができる。このような樹脂材料
は、また、良好な防水性を有し、得られる積層体に所望
の防水性並びに難燃性や機械的強度を与えることができ
る。可撓性樹脂パックシートは、0.05mm以上の、よ
り好ましくは0.05〜1.0mmの厚さを有することが
好ましく、また導電性物質を含んでいることが好まし
い。 【0028】これらの可撓性樹脂パックシートは、上記
の如きゴム又は樹脂のフィルム、溶液、ペースト又はス
トレートなどを用い、公知の方法、例えば、トッピン
グ、カレンダリング、コーティング、ディッピングなど
の方法によって、アモルファス金属薄膜積層体の表面上
に形成することができる。これらのゴム又は樹脂中に
は、可塑剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤などや他の
機能付与剤、例えば防炎剤、難燃化剤などが含まれてい
てもよい。 【0029】従来、金属箔の表面に対し、防錆、および
腐食防止の目的で1〜10μm程度の厚さの樹脂層を形
成することが知られているが、本発明の積層体において
は、可撓性樹脂パックシートは一般に50μm以上の厚
さに形成され、この厚さは、好ましくは50〜5000
μmであり、更に好ましくは100〜3000μmであ
り、より一層好ましくは200〜2000μmである。
また、本発明に用いられる可撓性樹脂パックシートは、
上記の厚さを有していても使用上十分な可撓性を示すこ
とができる。 【0030】可撓性樹脂パックシートは、可撓・防水性
重合体の単一層から形成されていてもよいが、その少な
くとも1枚が可撓・防水性重合体からなる基礎層と、こ
の基礎層の上に形成され、防汚・耐候性重合体からなる
表面層とを含んでなるものであってもよい。 【0031】本発明に用いられる防汚・耐候性重合体と
しては、弗素含有樹脂およびアクリル樹脂を用いること
ができる。すなわち防汚・耐候性重合体表面層は、基礎
層上に、弗素含有樹脂、又は、アクリル樹脂からなるフ
ィルムを貼着することによって形成される。 【0032】一般に弗素含有樹脂は、難燃性かつ防汚、
耐候性であるが、通常のプラスチック接着剤になじまな
いためそのままでは、基礎層の表面に貼着することは困
難である。そこで、弗素含有樹脂フィルムの表面をプラ
イマー処理、コロナ放電又は低温プラズマ処理等を施し
て、これをできるだけ接着容易化活性化することによ
り、例えばポリ塩化ビニル、ポリエポキシ、ポリアクリ
ル、およびポリエステル樹脂などの接着剤との親和性を
増加せしめている。通常上記の処理によって、弗素含有
樹脂フィルムの表面部分について活性化が行われること
となる。このために、例えば100〜200V、40〜
100μF、短絡電流1〜2Aの条件でコロナ放電処理
が行われる。かかる放電処理により、弗素含有樹脂フィ
ルムに所望の接着能が与えられるが、本発明に用いられ
る弗素含有樹脂フィルムの表面処理はこれに限定される
ものではなく、他の表面処理等により同等以上の効果を
奏するものであればよい。 【0033】弗素含有樹脂フィルムを構成する樹脂とし
ては、エチレンの水素原子の1個以上が弗素原子と置換
されている単量体から合成される各種のポリフルオルエ
チレン、例えば、ポリテトラフルオルエチレン、又は一
部塩素を含む各種のポリフルオルクロルエチレン、例え
ばポリトリフルオルクロルエチレン等があるが、このほ
かポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリジクロル
ジフルオルエチレン、その他も包含される。フィルムの
厚みは、一般に0.001mm〜0.5mm、好ましくは5
〜50μm程度であるが、耐候性・防汚性並びに耐久性
の目的を達成するものであれば、より厚く、又は、より
薄くすることができ特に限定はない。また、弗素含有樹
脂フィルムには、他の樹脂、例えばMMA等が混合又は
貼着複合される等混用されていても本発明の目的を達成
するものであれば差支えない。本発明に使用される弗素
含有樹脂フィルムの市販品としては、テドラーフィルム
(デュポン社の商標)、アフレックスフィルム(旭硝子
社の商標)、KFCフィルム(呉羽化学工業社の商標)
等がある。 【0034】本発明において、表面が実質的に平滑なフ
ィルム状の弗素含有樹脂が、基礎層の上面に貼着される
のが好ましいが、弗素含有樹脂溶液、又はエマルジョン
等を塗布する方法もある。本発明に用いられる弗素含有
樹脂フィルムは、100kg/cm2 以上の引張り強度を有
することが好ましい。 【0035】本発明において防汚・耐候性重合体表面層
は、ポリアクリル樹脂によって形成されてもよい。この
ために一般にはアクリル樹脂フィルムを用いるが、アク
リル樹脂の溶液又は、エマルジョンを、基礎層の上に塗
布し乾燥する方法を用いてもよい。 【0036】本発明に用いられるアクリル樹脂フィルム
は、100kg/cm2 以上の引張り強度を有することが好
ましく、1〜50g/m2 、好ましくは3〜30g/m
2 の重量、又は、3μm以上(通常は3〜50μm)
の、更に好ましくは4〜30μmの厚さを有するもので
あることが好ましい。 【0037】本発明に適用されるアクリル樹脂フィルム
は、Tダイ法又はインフレーション法、その他いずれの
方法で製造されたものでもよい。また、延伸フィルム、
未延伸フィルムのいずれでもよいが、フィルムの伸度は
100〜300%程度のものが好ましい。また、前述の
ように厚みは通常3〜50μm程度であるが、十分な耐
候性・防汚性を達成するならば多少厚く又は薄くしても
よい。フィルム素材は、ポリアルキルメタクリレート系
フィルム、例えばメチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート等を主材料とするもの、又は、アクリレート、酢酸
ビニル、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等のホモモノマー又はコモノマーを成
分とするホモポリマー又はコポリマーをフィルム状に成
型したものがよい。かかるフィルムは基礎層の表面に接
着剤を用いて接着するか又はその他の方法により貼着さ
れる。 【0038】本発明において、可撓・防水性重合体基礎
層上に形成される防汚・耐候性重合体表面層は、上述の
ような弗素含有樹脂およびアクリル樹脂の他に、ポリ弗
化ビニリデン樹脂層とアクリル樹脂層との積層体、又は
ポリ弗化ビニリデン樹脂層と、アクリル樹脂層と、ポリ
塩化ビニル樹脂層との積層体(KFCフィルム)からな
るものであってもよい。これらの積層体においては、ポ
リ弗化ビニリデン樹脂層の厚さは2〜3μm、アクリル
樹脂層の厚さは2〜4μmおよび、ポリ塩化ビニル樹脂
層の厚さは40〜45μmであることが好ましい。これ
らの可撓性樹脂層は、多孔質、すなわち発泡層であって
もよい。このような発泡多孔質層は所望の可撓性を有す
る限り硬質フォームであってもよいが、一般には軟質フ
ォームであることが好ましい。 【0039】発泡多孔質層の気孔率は、50〜99%
(発泡倍率:2〜100倍)であることが好ましく、8
0〜98%(発泡倍率:5〜50倍)であることがより
好ましい。通常は発泡倍率20〜60倍のものが用いら
れる。また、発泡多孔質層の圧縮抵抗は、25%圧縮に
おいて、10kg/cm2 以下であれば用途によっては実用
可能であるが、一般に0.5kg/cm2 以下であることが
好ましく、0.1kg/cm 2 以下であることがより好まし
い。発泡多孔質層の厚さには、格別の制限はなく、積層
体の用途に応じて任意に設定することができるが、一般
に、0.5〜100mmの範囲内にあることが好ましく、
1〜50mmの範囲内にあることがより好ましい。 【0040】発泡多孔質層は、アモルファス金属薄膜積
層体をパックしているが、発泡多孔質シートを予じめ作
成しておき、これを接着剤を用いて結着してもよく、或
は、発泡多孔質シートの接着表面部分を熱溶融して、融
着してもよい。また、発泡多孔質層は、アモルファス金
属薄膜積層体上で化学発泡させて形成してもよいし、或
は、気泡を含有する重合体塗料をアモルファス金属薄膜
積層体上に塗布し、これを固化する、所謂、機械発泡法
により形成してもよい。 【0041】上述のような可撓性樹脂発泡多孔質層を含
む被覆層は、アモルファス金属薄膜積層体の両面に形成
されてもよく、或は、その片面のみに、或は中間に形成
されてもよい。片面のみに形成された場合、アモルファ
ス金属薄膜積層体の他の片面に、或は任意の部分に、前
述のような可撓性樹脂の非多孔質層を含む被覆層が結着
されていてもよい。 【0042】一般にアモルファス金属薄膜の引裂き強さ
は殆んど0に等しい程低く、低い負荷で容易に裂断す
る。またこのようなアモルファス金属薄膜は引張り強さ
においても比較的弱く、かつ、強度のバラツキが大き
い。例えば厚さ25μmのアモルファス金属薄膜の引張
り強さをJIS−L−1096(1979).「一般織
物試験方法」の6.12、引張り強さ及び伸び率6.1
2.1(1)A法(ストリップ法)に準拠し、巾:3c
m、把み間隔:20cm、引張りスピード:200mm/分
での条件で測定すると、その引張り強さは、65〜12
5kg/3cm、平均100kg/3cm程度の比較的弱いもの
であり、また測定値にバラツキが大きい、また、アモル
ファス金属薄膜は、一般に巾の狭いリボン状で提供され
ているので、これらを並列に配列してシート状にする
と、たとえ、これらを、その対向している側縁部で、半
田により、或は接着剤で接着しても、このシートの横方
向の引張り強さは不十分であり、しかもそのバラツキが
大きいという問題がある。そこで、包装用、被覆用に使
用される場合、或は局部的に摩擦されたり、局部的に外
力が作用する用途に用いられる場合においても、本発明
の積層体は、可撓性樹脂パックシートにより補強されて
いるため十分な実用性を有しうる。 【0043】本発明の積層体において、可撓性樹脂パッ
クシートは、壁紙シートを構成する壁紙状シートであっ
てもよい。この場合、得られる積層体は電磁波シールド
性壁紙として有用である。本発明の積層体において、そ
の最外表面の少なくとも1つが、可撓性樹脂被覆層によ
り被覆されていてもよい。 【0044】 【実施例】以下に本発明のアモルファス金属薄膜積層体
を実施例により更に説明する。実施例1 アモルファス合金(Fe:81%,B:13.5%,S
i:3.5%,C:2%、商標:METGLAS No.2
605SC、アライド社製、巾7.62cm、厚25μ
m)のリボン状体の全表面に、厚さ1μmの銅メッキを
施した。このアモルファス金属薄膜リボンを13枚並列
し、それぞれの側縁端を半田接合して巾約95cmの広巾
薄膜を作成した。 【0045】前記巾95cmの広巾メッキ層付きアモルフ
ァス金属薄膜の10枚を接着することなく積層した。こ
の積層物は、90dBの電磁波シールド効果を示した。 【0046】別に、下記組成: ポリ塩化ビニル樹脂 100重量部 D.O.P.(可塑剤) 70 〃 ホウ酸バリウム(減煙剤) 20 〃 水酸化アルミニウム(難燃剤) 100 〃 硫酸バリウム(難燃剤) 200 〃 バリウム−亜鉛系安定剤 2 〃 ケチンブラックEC 3 〃 の樹脂組成物から、巾100cm、厚さ0.3mmのフィル
ムを作成した。 【0047】上記ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの2枚
を、上記のアモルファス金属薄膜積層物の両面に、カレ
ンダーにより貼着し、アモルファス金属薄膜積層体の両
耳部よりはみ出している部分を互に接着して、2枚のフ
ィルムの間に、アモルファス金属薄膜積層体をパック
し、かつシールした。 【0048】得られた積層体は、多数のアモルファス金
属薄膜を含んでいるにも拘らず、実用上十分な柔軟性、
屈曲性、強度、および作業性を有し、かつ、90dBの電
磁波シールド効果を示した。 【0049】実施例2 実施例1と同様の操作を行った。但し、先ずメッキされ
たアモルファス金属薄膜の広巾シートを作成し、その両
面上に、メッキされていないアモルファス金属薄膜リボ
ンの縁端部を接着剤により接合した広巾シートを積層し
て、3層構造の積層物を形成した。上記のようにして、
メッキを省略したアモルファス金属薄膜を積層して安価
に得られた積層体は、40dBのすぐれた電磁波シールド
性を示した。 【0050】このように、メッキを省略したアモルファ
ス金属細巾リボン状薄膜を広巾基材として多層化するこ
とも、簡単な方法で可能になり安価にアモルファス金属
薄膜積層体を製造することができ、これを積層シート化
することもでき、特にアモルファス金属薄膜を含む広巾
製品の商品化の道が開けた。 【0051】 【発明の効果】本発明の積層体は、複数のアモルファス
金属薄膜を積層してなるアモルファス金属薄膜積層体を
含むものであるが、実用上十分な柔軟性、屈曲性、強
度、衝撃緩衝性、および作業性を有し、更に、すぐれた
電磁波シールド性を有しているので、電磁波シールド性
の被覆、又は、包装シート、敷物、或は壁紙シートなど
として有用なものである。また、本発明の積層体は上記
用途における中間体製品又は完成製品のいづれに組み合
わせて使用することもできる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.複数のアモルファス金属薄膜が、互いに接着される
ことなく積層され、この積層物が互いに対向する2枚の
可撓性樹脂パックシートの間にパックされており、 前記2枚の可撓性樹脂パックシートが、その縁端部にお
いて、互いに連続していることを特徴とする、アモルフ
ァス金属薄膜積層体。 2.前記アモルファス金属薄膜積層体中の、少なくとも
1個のアモルファス金属薄膜が、このアモルファス金属
薄膜と、その少なくとも一面上に形成され、かつ少なく
とも1種の導電性金属からなるメッキ層とを含むもので
ある、請求項1に記載の積層体。 3.前記アモルファス金属薄膜積層体が、少なくとも1
個のメッキ層付きアモルファス金属薄膜と、少なくとも
1個のメッキ層を有しないアモルファス金属薄膜とを含
む、請求項1に記載の積層体。 4.前記導電性金属メッキ層が、銅、ニッケル、コバル
ト、鉄、アルミニウム、金、銀、錫、亜鉛および上記金
属から選ばれた少なくとも1種を含む合金から選ばれた
少なくとも1種を含んでなる、請求項2に記載の積層
体。 5.前記アモルファス金属薄膜が互いに平行に配置され
た複数のアモルファス金属薄膜リボンを含んでなる、請
求項1に記載の積層体。 6.前記アモルファス金属薄膜リボンが、その長手縁端
部において、互いに導電性接着剤又は半田により接合さ
れ、所望の巾を有する一体の薄膜に形成されている、請
求項5に記載の積層体。 7.前記アモルファス金属薄膜リボンが、その長手縁端
部において、互いに接着剤又は粘着剤により接合され、
所望の巾を有する一体の薄膜に形成されている、請求項
5に記載の積層体。 8.前記接合されたアモルファス金属薄膜リボンからな
る複数のアモルファス金属薄膜が、前記リボン接合域が
重複しないように積層されている、請求項5,6又は7
に記載の積層体。 9.前記アモルファス金属薄膜が、Fe,Co,Ni,
Pd,Cu,NbおよびTiから選ばれた少なくとも1
員からなる主成分と、B,Si,C,Co,Ni,C
r,Zr,Nb,Cu,Ti、およびMoから選ばれた
少なくとも1員からなり、但し、前記主成分に含まれる
金属を含まない添加成分とを含んでなる、請求項1に記
載の積層体。 10.前記アモルファス金属薄膜が各々が、5〜100
μmの厚さを有する、請求項1に記載の積層体。 11.前記複数のアモルファス金属薄膜が50〜5,0
00μmの合計厚さを有する、請求項1に記載の積層
体。 12.前記導電性金属メッキ層が、0.1μm以上の厚
さを有する、請求項2に記載の積層体。 13.前記可撓性樹脂パックシートが導電性又は半導電
性である、請求項1に記載の積層体。 14.前記可撓性樹脂パックシートの少なくとも一方が
前記アモルファス金属薄膜積層体上に積層されている可
撓性・防水性重合体基礎層と、この可撓性・防水性重合
体基礎層上に形成された防汚耐候性重合体表面層とを含
んでなる、請求項1に記載の積層体。 15.前記防汚耐候性重合体表面層が、フッ素含有重合
体類およびポリアクリル重合体類から選ばれた少なくと
も1種を含んでなる、請求項14に記載の積層体。 16.前記可撓性樹脂パックシートが50μm以上の厚
さを有する、請求項1に記載の積層体。 17.前記可撓性樹脂パックシートの少なくとも1層が
多孔質である、請求項1に記載の積層体。
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JP62-69179 | 1987-03-25 | ||
JP6158876A JP2718633B2 (ja) | 1987-03-25 | 1994-07-11 | アモルファス金属薄膜積層体 |
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---|---|---|---|
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---|---|
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JPH0684065B2 (ja) * | 1985-02-19 | 1994-10-26 | 株式会社雪ケ谷制御研究所 | 金属薄板の積層法 |
JPS61219465A (ja) * | 1985-03-26 | 1986-09-29 | Masami Kobayashi | アモルフアス合金の接続方法 |
JPS61222675A (ja) * | 1985-03-29 | 1986-10-03 | Masami Kobayashi | アモルフアス合金の積層体を形成する方法 |
-
1994
- 1994-07-11 JP JP6158876A patent/JP2718633B2/ja not_active Expired - Fee Related
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