JP2925525B2 - アモルファス金属薄膜積層複合シート - Google Patents
アモルファス金属薄膜積層複合シートInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アモルファス金属
薄膜積層複合シートに関するものである。更に詳しく述
べるならば、本発明は、互に平行に配置された複数枚の
アモルファス金属薄膜リボンから形成された複数層のア
モルファス金属薄膜を積層一体化して得られた積層体と
可撓性樹脂被覆層とを含み、前記アモルファス金属薄膜
リボンからなる複数のアモルファス金属薄膜が、そのリ
ボン接合域が互に重複しないように積層されているアモ
ルファス金属薄膜積層複合シートに関するものである。
この積層複合シートは電磁波に対してすぐれたシールド
効果を有する。 【0002】 【従来の技術】近年エレクトロニクス機器の発達および
普及に伴い、これらの機器および、磁気記録体などを、
静電気、および電磁波の悪影響から保護することが必要
になり、この保護材料として、シート材料、例えば、被
覆用シート材料および包装用シート材料の需要が大きく
なってきている。 【0003】従来エレクトロニクス機器を静電気の影響
から保護するために、カーボン粉末、カーボン繊維、金
属箔、又は金属粉末を含有する導電性材料を含む導電性
シートが用いられている。しかし、このような従来の導
電性シートは、エレクトロニクス機器を電磁波の影響か
ら保護する目的には十分に効果があるとは云えないもの
である。例えば、MRI(核磁気共鳴診断装置)などに
おいては、外部の電磁波によって強い障害を受けやす
く、このためMRIは厚さ2cmの鉄板でシールドされて
いる。このような厚いシールド材料を用いると、装置の
重量が極めて大きなものとなり、かつ、その製作や加工
に困難を生ずる。更に、上記鉄板シールドの最も重大な
欠点は、鉄板自身が磁気を帯び易いという点にある。 【0004】上記のような従来の電磁波シールド材料の
欠点を解消するためにアモルファス金属の利用が試みら
れた。アモルファス金属は、すぐれた電磁波に対するシ
ールド効果を有し、かつ負荷を除くと、直ちにもとの状
態に復帰し、磁気を帯びることがないという利点を有し
ている。 【0005】しかしながら、アモルファス金属は、従来
の電磁波シールド材料(例えば鉄板)に対し、下記のよ
うな問題点を有している。 (イ)一般にアモルファス金属材料の厚さは、100μ
m以下(市販アモルファス金属薄膜の大部分は50μm
以下の厚さを有する)に限定され、これ以上の厚さを有
するアモルファス金属材料を得ることが困難である。 【0006】(ロ)一般に、アモルファス金属材料は1
00mm以下の幅(最も一般には20mm以下)で供給され
ており、これ以上に広い幅を有するものを入手すること
が困難である。 (ハ)従って、広幅の、かつかなりの厚さ、例えば、1
00μmより大きな厚さを有するアモルファス金属材料
を得ることは困難である。 (ニ)アモルファス金属材料は引裂強度などの機械的強
度が低く折損しやすい。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、アモルファ
ス金属薄膜リボンを用いて、その接合域の重複による凹
凸が少なく機械的強度が高く、耐久性のすぐれた広幅の
アモルファス金属薄膜積層複合シートを提供しようとす
るものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明のアモルファス金
属薄膜積層複合シートは、互に平行に配置された複数の
アモルファス金属薄膜リボンを含んでなる複数のアモル
ファス金属薄膜を積層してなる少なくとも1個の積層体
と、この積層体に積層されており、かつ可撓性樹脂を主
成分として含む少なくとも1個の被覆層とを含み、前記
アモルファス金属薄膜リボンからなる複数のアモルファ
ス金属薄膜が、そのリボン接合域が互に重複しないよう
に積層されていることを特徴とするものである。 【0009】 【発明の実施の形態】最近アモルファス金属を、その特
性に基いて、種々の用途に使用することが試みられてい
る。一般にアモルファス金属薄膜は、幅:2.54〜1
0.16cmのリボン状材料として供給されており、その
幅の拡大に関しては近い将来、幅:20.32cmの小幅
シートが、供給されることが期待されている程度であ
る。また、供給されているアモルファス金属薄膜は、一
般に5〜50μmの厚さを有するもので、極く稀に10
0μm程度の厚さを有するものがあるに過ぎない。 【0010】従来は、上述のようなリボン状、又は小
(細)幅材料は、カードケース、或は小物用包装収納材
料としてのみ使用可能であって、これを100〜300
cmの広幅が要求される被覆シートなどに利用することは
殆んど不可能と考えられていた。 【0011】本発明の積層複合シートにおいては、アモ
ルファス金属薄膜は、必要に応じ、これを所望の幅に接
合して使用される。 【0012】上述のエレクトロニクス機器の保護効果と
は、電磁波シールド手段により電磁波エネルギーを吸収
したり、或は反射したりして、エレクトロニクス機器に
電磁波エネルギーの影響が及ばないようにする効果を云
う。この電磁波シールド手段による電磁波エネルギー減
衰の程度は単位デシベル(dB)で表わされ、電磁波シ
ールド材料としてはこの数値が大きい程減衰効果が大き
く、好ましいことになる。 【0013】本発明の積層複合シートにおいて、その電
磁波シールド効果は、それに含まれている金属薄膜のシ
ールド効果にほぼ依存し、一般に、30dB以上である
ことが好ましく、60dB以上であることが更に好まし
く、90dB以上であることがより一層好ましい。 【0014】本発明において有用なアモルファス金属薄
膜としては、一般には鉄を主成分とし、これにホウ素、
珪素、炭素、ニッケル、コバルト、および、モリブデン
などから選ばれた1種以上を添加して得られるアモルフ
ァス合金から選ばれることが好ましい。例えば、アライ
ド社の商品名METGLAS No.2605SC(F
e:81%、B:13.5%、Si:3.5%、C:2
%のアモルファス合金)、No.2605S−2(F
e:78%、B:13%、Si:9%のアモルファス合
金)、No.2605−Co(Fe:87部、B:14
部、Si:1部、Co:18部のアモルファス合金)、
No.2826−MB(Fe:40%、Ni:38%、
Mo:4%、B:18%のアモルファス合金)などを用
いることができる。 【0015】また、上記の鉄を主成分とする合金系の外
に、コバルトを主成分とする合金系(例えばCo90Zr
10,Co78Si10B12,Co56Cr26C18,CO44Mo
36C 20,Co34Cr28Mo20C18)、ニッケルを主成分
とする合金系(例えばNi90Zr10,Ni78Si
10B12,Ni34Cr24Mo24C18およびその他の金属を
主成分とする合金系(例えばPd80Si20,Cu80Zr
20,Nb50Ni50,Ti50Cu50)等も利用できる。 【0016】また、アモルファス金属薄膜は、その電磁
波シールド性に実質的な影響のない範囲内で、有孔薄膜
であってもよい。 【0017】これらのアモルファス金属薄膜は、前述の
ようにリボン又は細幅シートの形状で供給されるので、
本発明の積層複合シートに、これらを使用するとき、複
数のリボン状、又は、細幅シート状のアモルファス金属
薄膜を互に平行に配列して、広幅薄膜とするか、また
は、必要によりそれらの対向する側縁部を導電性接着剤
又は半田により接合して、所望の幅を有する広幅薄膜と
する。複数のリボンから広幅薄膜を作成するとき、リボ
ンは、得られる積層体の長手軸方向に平行に伸びるよう
に配置されてもよいが、これに直角な方向に伸びるよう
に配置されていると更に好ましい。また、アモルファス
金属薄膜は、アモルファス金属の粉末を利用して形成し
てもよい。複数のアモルファス金属薄膜リボンからなる
アモルファス金属薄膜において、そのリボン接合域が互
に重複しないように、アモルファス金属薄膜が積層され
ている。 【0018】アモルファス金属薄膜は電界に対するシー
ルド効果を有するが、特に磁界に対しすぐれたシールド
効果を有している。 【0019】本発明の積層複合シートにおいてアモルフ
ァス金属薄膜は、アモルファス金属薄膜単独から形成さ
れたものであってもよいし、或は、アモルファス金属薄
膜からなる基体と、その少なくとも一面を被覆している
導電性金属メッキ層とからなるものであってもよい。メ
ッキ用導電性金属としては、例えば銅、ニッケル、コバ
ルト、鉄、アルミニウム、金、銀、錫、亜鉛およびこれ
らから選ばれた2種以上の合金などを用いることができ
る。このようにして、アモルファス金属薄膜からなる基
体の少なくとも一面上に導電性金属をメッキすると、得
られるアモルファス金属薄膜は前記磁界シールド性に、
メッキ層による電界シールド性が加算され、アモルファ
ス金属薄膜全体として、低周波から高周波までの広範囲
の電磁波に対して、すぐれたシールド効果を示すことが
できる。また、導電性金属メッキ層は、アモルファス金
属薄膜の半田接合性を向上させ、アモルファス金属薄膜
リボンから、広幅薄膜の形成を容易にする効果もある。 【0020】また、アモルファス金属薄膜中に含まれる
導電性金属メッキ層は、0.1μm以上の厚さを有する
ことが好ましく、0.1〜5μm程度の厚さを有するこ
とがより好ましい。またアモルファス金属薄膜又はその
金属メッキ層表面に、防錆剤その他の薄い保護膜を形成
してもよい。 【0021】アモルファス金属薄膜は前述のようにそれ
ぞれ5〜50μmの厚さを有するものであるが、本発明
の積層複合シートに含まれるアモルファス金属薄膜積層
体は全体として50μm以上の厚さを有することが好ま
しく、100〜5,000μmの厚さを有することがよ
り好ましい。このために、本発明に用いられるアモルフ
ァス金属薄膜積層体においては好ましくは2〜200枚
のアモルファス金属薄膜が厚さ方向に積層一体化されて
いる。積層複合シートのシールド効果を強化し、安定化
させるためには、多数のアモルファス金属薄膜を積層す
ることが望ましい。すなわち、アモルファス金属薄膜を
広く大きな面積に接合して使用する場合、面積が大きく
なればなる程、シールド効果に不均一を生じ、効果が低
下し、或は不安定になるおそれがある。このような問題
点を解消し、安定したシールド効果を得るためには、多
数の薄膜を積層することが望ましい。 【0022】本発明に用いられるアモルファス金属薄膜
積層体は、少なくとも1個のメッキ層付きアモルファス
金属薄膜と、少なくとも1個のメッキ層を有しないアモ
ルファス金属薄膜とを含むものであってもよい。このよ
うにアモルファス金属薄膜の一部からメッキ層を省略す
ることにより製品コストを低下させながら、所要の電磁
波シールド性を得ることができる。 【0023】多数のアモルファス金属薄膜を積層し接着
する場合、接着剤又は粘着剤が、得られる積層体中に局
部的に厚さの異なる部分を形成することがないように、
接着剤又は粘着剤を積層体中にほゞ均一に分布させ、そ
れによって厚さ、風合の均一性を維持することが好まし
い。 【0024】接着剤又は粘着剤は、積層された複数のア
モルファス金属薄膜を電気的に互に連結させるために、
導電性、又は半導電性であることが好ましく、更にそれ
が防錆性を有することができる。このような接着剤、又
は粘着剤の種類には格別の限定はなく使用目的に応じ
て、既存のものから任意に選択して使用することができ
る。例えば、使用環境に応じて耐寒性の高いもの、或は
耐熱性の高いものなどを選択して使用すればよい。 【0025】積層体中における複数のアモルファス金属
薄膜は互に接着剤又は粘着剤により接着又は粘着されて
いる。この接着又は粘着において互に上下に隣接し、重
なり合うアモルファス金属薄膜の全面に接着剤又は粘着
剤が塗布固着される。 【0026】本発明のアモルファス金属薄膜積層複合シ
ートは、複数のアモルファス金属薄膜を積層してなる少
なくとも1個の積層体と、この積層体に積層されてお
り、かつ可撓性樹脂を主成分として含む少なくとも1個
の被覆層とを含むものである。このような可撓性樹脂被
覆層は、複数のアモルファス金属薄膜積層体の間に形成
されていてもよく、また任意の間隔をおいて形成されて
いてもよく、或は積層体の少なくとも一つの最外表面上
に配置されていてもよい。 【0027】上記可撓性樹脂被覆層の少なくとも1層
が、可撓性樹脂からなるフィルム、又はシートを貼着す
ることにより形成されていてもよく、このようなフィル
ム又はシートは多孔質であってもよく、或は非多孔質で
あってもよい。 【0028】可撓性樹脂被覆層は、本発明の積層複合シ
ートに、所望の柔軟性、圧縮弾性、および衝撃や押圧に
対する緩衝性、耐破断性などを与えることができる。す
なわち、積層複合シートに屈曲などの外力が作用したと
き、この可撓性樹脂被覆層が、変形することによってこ
の外力を吸収し、アモルファス金属薄膜の伸びおよび圧
縮を少なくし、これによってアモルファス金属薄膜の裂
断や折損を防止し、かつ永久変形(折れ目の形成)を防
止するという緩衝作用を発揮する。このような積層複合
シートは、核磁気共鳴診断装置(MRI)などの磁界シ
ールドシート、エレクトロニクス機器の被覆シート、包
装収納用シート、床シート、壁シート、或は建築用シー
ト等として有用なものである。 【0029】本発明に用いられる可撓性樹脂としては、
天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、シリコ
ーンゴム、ハイパロンその他の合成ゴム、またはPVC
樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹
脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(P
P)樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素含有樹脂その他の
合成樹脂を用いることができる。このような樹脂材料
は、また、良好な防水性を有し、得られる積層複合シー
トに所望の防水性並びに難燃性や機械的強度を与えるこ
とができる。可撓性樹脂被覆層は、0.05mm以上の、
より好ましくは0.05〜1.0mmの厚さを有すること
が好ましい。 【0030】これらの可撓性樹脂被覆層は、上記の如き
ゴム又は樹脂のフィルム、溶液、ペースト又はストレー
トなどを用い、公知の方法、例えば、トッピング、カレ
ンダリング、コーティング、ディッピングなどの方法に
よって、アモルファス金属薄膜積層体の表面上に形成す
ることができる。これらのゴム又は樹脂中には、可塑
剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤などや他の機能付与
剤、例えば防炎剤、難燃化剤などが含まれていてもよ
い。 【0031】従来、金属箔の表面に対し、防錆、および
腐食防止の目的で1〜10μm程度の厚さの樹脂層を形
成することが知られているが、本発明の積層複合シート
においては、可撓性樹脂被覆層は一般に50μm以上の
厚さに形成され、この厚さは、好ましくは50〜500
0μmであり、更に好ましくは100〜3000μmで
あり、より一層好ましくは200〜2000μmであ
る。また、本発明に用いられる可撓性樹脂被覆層は、上
記の厚さを有していても使用上十分な可撓性を示すこと
ができる。 【0032】本発明の積層複合シートにおいて、その最
外表面上に、可撓性樹脂被覆層の少なくとも1層が配置
されていることが好ましい。さらにこの最外可撓性樹脂
被覆層が、可撓・防水性重合体からなる基礎層と、この
基礎層の上に形成され、防汚・耐候性重合体からなる表
面層とを含んでなるものであることが好ましい。 【0033】本発明に用いられる防汚・耐候性重合体と
しては、弗素含有樹脂およびアクリル樹脂を用いること
ができる。すなわち防汚・耐候性重合体表面層は、基礎
層上に、弗素含有樹脂、又は、アクリル樹脂からなるフ
ィルムを貼着することによって形成される。 【0034】一般に弗素含有樹脂は、難燃性かつ防汚・
耐候性であるが、通常のプラスチック接着剤になじまな
いためそのままでは、基礎層の表面に貼着することは困
難である。そこで、弗素含有樹脂フィルムの表面をプラ
イマー処理、コロナ放電又は低温プラズマ処理等を施し
て、これをできるだけ接着容易化活性化することによ
り、例えばポリ塩化ビニル、ポリエポキシ、ポリアクリ
ル、およびポリエステル樹脂などの接着剤との親和性を
増加せしめている。通常上記の処理によって、弗素含有
樹脂フィルムの表面部分について活性化が行われること
となる。このために、例えば100〜200V、40〜
100μF、短絡電流1〜2Aの条件でコロナ放電処理
が行われる。かかる放電処理により、弗素含有樹脂フィ
ルムに所望の接着能が与えられるが、本発明に用いられ
る弗素含有樹脂フィルムの表面処理はこれに限定される
ものではなく、他の表面処理等により同等以上の効果を
奏するものであればよい。 【0035】弗素含有樹脂フィルムを構成する樹脂とし
ては、エチレンの水素原子の1個以上が弗素原子と置換
されている単量体から合成される各種のポリフルオルエ
チレン、例えば、ポリテトラフルオルエチレン、又は一
部塩素を含む各種のポリフルオルクロルエチレン、例え
ばポリトリフルオルクロルエチレン等があるが、このほ
かポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリジクロル
ジフルオルエチレン、その他も包含される。フィルムの
厚みは、一般に0.001mm〜0.5mm、好ましくは5
〜50μm程度であるが、耐候性・防汚性並びに耐久性
の目的を達成するものであれば、より厚く、又は、より
薄くすることができ特に限定はない。また、弗素含有樹
脂フィルムには、他の樹脂、例えばMMA等が混合又は
貼着複合される等混用されていても本発明の目的を達成
するものであれば差支えない。本発明に使用される弗素
含有樹脂フィルムの市販品としては、テドラーフィルム
(デュポン社の商標)、アフレックスフィルム(旭硝子
社の商標)、KFCフィルム(呉羽化学工業社の商標)
等がある。 【0036】本発明において、表面が実質的に平滑なフ
ィルム状の弗素含有樹脂が、基礎層の上面に貼着される
のが好ましいが、弗素含有樹脂溶液、又はエマルジョン
等を塗布する方法もある。本発明に用いられる弗素含有
樹脂フィルムは、100kg/cm2 以上の引張り強度を有
することが好ましい。 【0037】本発明において防汚・耐候性重合体表面層
は、ポリアクリル樹脂によって形成されてもよい。この
ために一般にはアクリル樹脂フィルムを用いるが、アク
リル樹脂の溶液又は、エマルジョンを、基礎層の上に塗
布し乾燥する方法を用いてもよい。 【0038】本発明に用いられるアクリル樹脂フィルム
は、100kg/cm2 以上の引張り強度を有することが好
ましく、1〜50g/m2 、好ましくは3〜30g/m
2 の重量、又は、3μm以上(通常は3〜50μm)
の、更に好ましくは4〜30μmの厚さを有するもので
あることが好ましい。 【0039】本発明に適用されるアクリル樹脂フィルム
は、Tダイ法又はインフレーション法、その他いずれの
方法で製造されたものでもよい。また、延伸フィルム、
未延伸フィルムのいずれでもよいが、フィルムの伸度は
100〜300%程度のものが好ましい。また、前述の
ように厚みは通常3〜50μm程度であるが、十分な耐
候性・防汚性を達成するならば多少厚く又は薄くしても
よい。フィルム素材は、ポリアルキルメタクリレート系
フィルム、例えばメチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート等を主材料とするもの、又は、アクリレート、酢酸
ビニル、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等のホモモノマー又はコモノマーを成
分とするホモポリマー又はコポリマーをフィルム状に成
型したものがよい。かかるフィルムは基礎層の表面に接
着剤を用いて接着するか又はその他の方法により貼着さ
れる。 【0040】本発明において、可撓・防水性重合体基礎
層上に形成される防汚・耐候性重合体表面層は、上述の
ような弗素含有樹脂およびアクリル樹脂の他に、ポリ弗
化ビニリデン樹脂層とアクリル樹脂層との積層体、又は
ポリ弗化ビニリデン樹脂層と、アクリル樹脂層と、ポリ
塩化ビニル樹脂層との積層体(KFCフィルム)からな
るものであってもよい。これら積層体においては、ポリ
弗化ビニリデン樹脂層の厚さは2〜3μm、アクリル樹
脂層の厚さは2〜4μmおよび、ポリ塩化ビニル樹脂層
の厚さは40〜45μmであることが好ましい。 【0041】一般にアモルファス金属薄膜の引裂き強さ
は殆んど0に等しい程低く、低い負荷で容易に裂断す
る。またこのようなアモルファス金属薄膜は引張り強さ
においても比較的弱く、かつ、強度のバラツキが大き
い。例えば厚さ25μmのアモルファス金属薄膜の引張
り強さをJIS−L−1096(1979).「一般織
物試験方法」の6.12、引張り強さ及び伸び率6.1
2.1(1)A法(ストリップ法)に準拠し、幅:3c
m、把み間隔:20cm、引張りスピード:200mm/分
での条件で測定すると、その引張り強さは、65〜12
5kg/3cm、平均100kg/3cm程度の比較的弱いもの
であり、また測定値にバラツキが大きい、また、アモル
ファス金属薄膜は、一般に幅の狭いリボン状で提供され
ているので、これらを平行に配列してシート状にする
と、たとえ、これらを、その対向している側縁部で、半
田により、或は接着剤で接合しても、このシートの横方
向の引張り強さは不十分であり、しかもそのバラツキが
大きいという問題がある。そこで、包装用、被覆用に使
用される場合、或は局部的に摩擦されたり、局部的に外
力が作用する用途に用いられる場合においても、本発明
の積層複合シートは、可撓性樹脂被覆層により補強され
ているため十分な実用性を有している。 【0042】本発明の積層複合シートにおいて、可撓性
樹脂被覆層は、壁紙シートを構成する壁紙状シート層で
あってもよい。この場合、得られる積層複合シートは電
磁波シールド性壁紙として有用である。本発明の積層複
合シートにおいて、その最外表面の少なくとも1つが、
可撓性樹脂被覆層により被覆されていてもよい。 【0043】 【実施例】以下に本発明のアモルファス金属薄膜積層複
合シートを実施例により更に説明する。実施例1 アモルファス合金(Fe:81%、B:13.5%、S
i:3.5%、C:2%、商標:METGLAS N
o.2605SC、アライド社製、幅7.62cm、厚さ
25μm)のリボン状体の全表面に、厚さ1μmの銅メ
ッキを施した。このアモルファス金属薄膜リボンを13
枚並列し、それぞれの側縁部を半田接合して幅約95cm
の広幅薄膜を作成した。このようにして作成した3枚の
メッキ層付きアモルファス金属薄膜をリボン接合域が互
に重複しないように積層し、対向する薄膜の一つの全面
に合成ゴム系接着剤(商標:SC12N、ソニーケミカ
ル社製)を塗布し、これらを接着した。得られたアモル
ファス金属薄膜積層体は40dBの電磁波シールド性を
有していた。 【0044】上記のアモルファス金属薄膜積層体の一面
の全面上に、発泡倍率40倍(気孔率:97.5%)、
厚さ5mmのポリウレタンフォームを貼着し、他の一面上
に、PVCフィルムを貼着して包材とした。この積層複
合シートを用いて、鋭角のコーナーを有する機器を包み
込んだところ発泡多孔質シート層は、機器の形状に応じ
て圧縮変形し、アモルファス金属薄膜が伸長したり折損
することは全くなかった。 【0045】実施例2 実施例1と同様の操作を行った。但し、接着剤として、
導電性を有するドータイトFE−102(藤倉化成社
製、Ag−Cu含有、電磁波シールド用アクリル系樹脂
接着剤、体積抵抗:10-4Ω−cm)を用いポリウレタン
フォームの代りにKFCフィルム(商標;呉羽化学工業
(株))をそのポリ塩化ビニル層がアモルファス金属薄
膜積層体上に接着するように貼着した。得られた積層複
合シートは、50dBの電磁波シールド性を示し屋外用
電磁波シールド性シートハウスの膜体として好適なもの
であった。 【0046】実施例3 実施例1と同様の操作を行った。但し、接着剤の代りに
アクリル樹脂系粘着剤を用いた。得られた積層複合シー
トは良好な柔軟性を示し、実施例1と同様の電磁波シー
ルド性を示した。 【0047】実施例4 実施例1で得られた広幅のメッキ層付きアモルファス金
属薄膜の5枚からなり積層体を3組用意し、各組のアモ
ルファス金属薄膜の間に、0.35mmの発泡ポリウレタ
ンシートを挟み込み、最外表面外側にKFCフィルム
を、そのポリ塩化ビニル層が、アモルファス金属薄膜積
層体に接するように積層し、最外裏面外側にPVCフィ
ルムを積層し、下記接着剤の1種を使用して積層接着し
て積層複合シートを得た。 接着剤 (イ)SC−12N (ロ)ドータイトFE−102 【0048】得られた積層複合シートは上記接着剤のい
づれの場合も好ましい弾性を示し床シート(床材)とし
て使用するに好ましいものが得られた。また、得られた
積層複合シートのシールド効果とクッション効果も良好
であった。 これらは良好な電磁波シールド性と、好ま
しい弾性を有し、例えば電磁波シールド性敷物として有
用なものであった。 【0049】実施例5 実施例4と同様の操作を行った。但し最外表裏両層のみ
を、メッキされたアモルファス金属薄膜により構成し、
中間の3層を、メッキなしのアモルファス金属薄膜リボ
ン(実施例1記載のものに同じ)を、隙間のないように
平行配置し、表裏両層と、中間3層相互に粘着接着して
積層複合シートとした。得られた積層複合シートは満足
すべき電磁波シールド効果を示した。 【0050】 【発明の効果】本発明の積層複合シートは、互に平行に
配置された複数のアモルファス金属薄膜を、それらのリ
ボン接合域が重複しないように積層してなるアモルファ
ス金属薄膜積層体を含むものであり実用上十分な表面平
滑性、外観美麗性、柔軟性、屈曲性、強度、衝撃緩衝
性、防汚性、耐候性および好ましい作業性を有し、更
に、すぐれた電磁波シールド性を有しているので、電磁
波シールド性の被覆、又は、包装シート、敷物、或は壁
紙シートなどとして有用なものである。また、本発明の
積層複合シートは上記用途における中間体製品又は完成
製品のいづれに組み合わせて使用することもできる。
薄膜積層複合シートに関するものである。更に詳しく述
べるならば、本発明は、互に平行に配置された複数枚の
アモルファス金属薄膜リボンから形成された複数層のア
モルファス金属薄膜を積層一体化して得られた積層体と
可撓性樹脂被覆層とを含み、前記アモルファス金属薄膜
リボンからなる複数のアモルファス金属薄膜が、そのリ
ボン接合域が互に重複しないように積層されているアモ
ルファス金属薄膜積層複合シートに関するものである。
この積層複合シートは電磁波に対してすぐれたシールド
効果を有する。 【0002】 【従来の技術】近年エレクトロニクス機器の発達および
普及に伴い、これらの機器および、磁気記録体などを、
静電気、および電磁波の悪影響から保護することが必要
になり、この保護材料として、シート材料、例えば、被
覆用シート材料および包装用シート材料の需要が大きく
なってきている。 【0003】従来エレクトロニクス機器を静電気の影響
から保護するために、カーボン粉末、カーボン繊維、金
属箔、又は金属粉末を含有する導電性材料を含む導電性
シートが用いられている。しかし、このような従来の導
電性シートは、エレクトロニクス機器を電磁波の影響か
ら保護する目的には十分に効果があるとは云えないもの
である。例えば、MRI(核磁気共鳴診断装置)などに
おいては、外部の電磁波によって強い障害を受けやす
く、このためMRIは厚さ2cmの鉄板でシールドされて
いる。このような厚いシールド材料を用いると、装置の
重量が極めて大きなものとなり、かつ、その製作や加工
に困難を生ずる。更に、上記鉄板シールドの最も重大な
欠点は、鉄板自身が磁気を帯び易いという点にある。 【0004】上記のような従来の電磁波シールド材料の
欠点を解消するためにアモルファス金属の利用が試みら
れた。アモルファス金属は、すぐれた電磁波に対するシ
ールド効果を有し、かつ負荷を除くと、直ちにもとの状
態に復帰し、磁気を帯びることがないという利点を有し
ている。 【0005】しかしながら、アモルファス金属は、従来
の電磁波シールド材料(例えば鉄板)に対し、下記のよ
うな問題点を有している。 (イ)一般にアモルファス金属材料の厚さは、100μ
m以下(市販アモルファス金属薄膜の大部分は50μm
以下の厚さを有する)に限定され、これ以上の厚さを有
するアモルファス金属材料を得ることが困難である。 【0006】(ロ)一般に、アモルファス金属材料は1
00mm以下の幅(最も一般には20mm以下)で供給され
ており、これ以上に広い幅を有するものを入手すること
が困難である。 (ハ)従って、広幅の、かつかなりの厚さ、例えば、1
00μmより大きな厚さを有するアモルファス金属材料
を得ることは困難である。 (ニ)アモルファス金属材料は引裂強度などの機械的強
度が低く折損しやすい。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、アモルファ
ス金属薄膜リボンを用いて、その接合域の重複による凹
凸が少なく機械的強度が高く、耐久性のすぐれた広幅の
アモルファス金属薄膜積層複合シートを提供しようとす
るものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明のアモルファス金
属薄膜積層複合シートは、互に平行に配置された複数の
アモルファス金属薄膜リボンを含んでなる複数のアモル
ファス金属薄膜を積層してなる少なくとも1個の積層体
と、この積層体に積層されており、かつ可撓性樹脂を主
成分として含む少なくとも1個の被覆層とを含み、前記
アモルファス金属薄膜リボンからなる複数のアモルファ
ス金属薄膜が、そのリボン接合域が互に重複しないよう
に積層されていることを特徴とするものである。 【0009】 【発明の実施の形態】最近アモルファス金属を、その特
性に基いて、種々の用途に使用することが試みられてい
る。一般にアモルファス金属薄膜は、幅:2.54〜1
0.16cmのリボン状材料として供給されており、その
幅の拡大に関しては近い将来、幅:20.32cmの小幅
シートが、供給されることが期待されている程度であ
る。また、供給されているアモルファス金属薄膜は、一
般に5〜50μmの厚さを有するもので、極く稀に10
0μm程度の厚さを有するものがあるに過ぎない。 【0010】従来は、上述のようなリボン状、又は小
(細)幅材料は、カードケース、或は小物用包装収納材
料としてのみ使用可能であって、これを100〜300
cmの広幅が要求される被覆シートなどに利用することは
殆んど不可能と考えられていた。 【0011】本発明の積層複合シートにおいては、アモ
ルファス金属薄膜は、必要に応じ、これを所望の幅に接
合して使用される。 【0012】上述のエレクトロニクス機器の保護効果と
は、電磁波シールド手段により電磁波エネルギーを吸収
したり、或は反射したりして、エレクトロニクス機器に
電磁波エネルギーの影響が及ばないようにする効果を云
う。この電磁波シールド手段による電磁波エネルギー減
衰の程度は単位デシベル(dB)で表わされ、電磁波シ
ールド材料としてはこの数値が大きい程減衰効果が大き
く、好ましいことになる。 【0013】本発明の積層複合シートにおいて、その電
磁波シールド効果は、それに含まれている金属薄膜のシ
ールド効果にほぼ依存し、一般に、30dB以上である
ことが好ましく、60dB以上であることが更に好まし
く、90dB以上であることがより一層好ましい。 【0014】本発明において有用なアモルファス金属薄
膜としては、一般には鉄を主成分とし、これにホウ素、
珪素、炭素、ニッケル、コバルト、および、モリブデン
などから選ばれた1種以上を添加して得られるアモルフ
ァス合金から選ばれることが好ましい。例えば、アライ
ド社の商品名METGLAS No.2605SC(F
e:81%、B:13.5%、Si:3.5%、C:2
%のアモルファス合金)、No.2605S−2(F
e:78%、B:13%、Si:9%のアモルファス合
金)、No.2605−Co(Fe:87部、B:14
部、Si:1部、Co:18部のアモルファス合金)、
No.2826−MB(Fe:40%、Ni:38%、
Mo:4%、B:18%のアモルファス合金)などを用
いることができる。 【0015】また、上記の鉄を主成分とする合金系の外
に、コバルトを主成分とする合金系(例えばCo90Zr
10,Co78Si10B12,Co56Cr26C18,CO44Mo
36C 20,Co34Cr28Mo20C18)、ニッケルを主成分
とする合金系(例えばNi90Zr10,Ni78Si
10B12,Ni34Cr24Mo24C18およびその他の金属を
主成分とする合金系(例えばPd80Si20,Cu80Zr
20,Nb50Ni50,Ti50Cu50)等も利用できる。 【0016】また、アモルファス金属薄膜は、その電磁
波シールド性に実質的な影響のない範囲内で、有孔薄膜
であってもよい。 【0017】これらのアモルファス金属薄膜は、前述の
ようにリボン又は細幅シートの形状で供給されるので、
本発明の積層複合シートに、これらを使用するとき、複
数のリボン状、又は、細幅シート状のアモルファス金属
薄膜を互に平行に配列して、広幅薄膜とするか、また
は、必要によりそれらの対向する側縁部を導電性接着剤
又は半田により接合して、所望の幅を有する広幅薄膜と
する。複数のリボンから広幅薄膜を作成するとき、リボ
ンは、得られる積層体の長手軸方向に平行に伸びるよう
に配置されてもよいが、これに直角な方向に伸びるよう
に配置されていると更に好ましい。また、アモルファス
金属薄膜は、アモルファス金属の粉末を利用して形成し
てもよい。複数のアモルファス金属薄膜リボンからなる
アモルファス金属薄膜において、そのリボン接合域が互
に重複しないように、アモルファス金属薄膜が積層され
ている。 【0018】アモルファス金属薄膜は電界に対するシー
ルド効果を有するが、特に磁界に対しすぐれたシールド
効果を有している。 【0019】本発明の積層複合シートにおいてアモルフ
ァス金属薄膜は、アモルファス金属薄膜単独から形成さ
れたものであってもよいし、或は、アモルファス金属薄
膜からなる基体と、その少なくとも一面を被覆している
導電性金属メッキ層とからなるものであってもよい。メ
ッキ用導電性金属としては、例えば銅、ニッケル、コバ
ルト、鉄、アルミニウム、金、銀、錫、亜鉛およびこれ
らから選ばれた2種以上の合金などを用いることができ
る。このようにして、アモルファス金属薄膜からなる基
体の少なくとも一面上に導電性金属をメッキすると、得
られるアモルファス金属薄膜は前記磁界シールド性に、
メッキ層による電界シールド性が加算され、アモルファ
ス金属薄膜全体として、低周波から高周波までの広範囲
の電磁波に対して、すぐれたシールド効果を示すことが
できる。また、導電性金属メッキ層は、アモルファス金
属薄膜の半田接合性を向上させ、アモルファス金属薄膜
リボンから、広幅薄膜の形成を容易にする効果もある。 【0020】また、アモルファス金属薄膜中に含まれる
導電性金属メッキ層は、0.1μm以上の厚さを有する
ことが好ましく、0.1〜5μm程度の厚さを有するこ
とがより好ましい。またアモルファス金属薄膜又はその
金属メッキ層表面に、防錆剤その他の薄い保護膜を形成
してもよい。 【0021】アモルファス金属薄膜は前述のようにそれ
ぞれ5〜50μmの厚さを有するものであるが、本発明
の積層複合シートに含まれるアモルファス金属薄膜積層
体は全体として50μm以上の厚さを有することが好ま
しく、100〜5,000μmの厚さを有することがよ
り好ましい。このために、本発明に用いられるアモルフ
ァス金属薄膜積層体においては好ましくは2〜200枚
のアモルファス金属薄膜が厚さ方向に積層一体化されて
いる。積層複合シートのシールド効果を強化し、安定化
させるためには、多数のアモルファス金属薄膜を積層す
ることが望ましい。すなわち、アモルファス金属薄膜を
広く大きな面積に接合して使用する場合、面積が大きく
なればなる程、シールド効果に不均一を生じ、効果が低
下し、或は不安定になるおそれがある。このような問題
点を解消し、安定したシールド効果を得るためには、多
数の薄膜を積層することが望ましい。 【0022】本発明に用いられるアモルファス金属薄膜
積層体は、少なくとも1個のメッキ層付きアモルファス
金属薄膜と、少なくとも1個のメッキ層を有しないアモ
ルファス金属薄膜とを含むものであってもよい。このよ
うにアモルファス金属薄膜の一部からメッキ層を省略す
ることにより製品コストを低下させながら、所要の電磁
波シールド性を得ることができる。 【0023】多数のアモルファス金属薄膜を積層し接着
する場合、接着剤又は粘着剤が、得られる積層体中に局
部的に厚さの異なる部分を形成することがないように、
接着剤又は粘着剤を積層体中にほゞ均一に分布させ、そ
れによって厚さ、風合の均一性を維持することが好まし
い。 【0024】接着剤又は粘着剤は、積層された複数のア
モルファス金属薄膜を電気的に互に連結させるために、
導電性、又は半導電性であることが好ましく、更にそれ
が防錆性を有することができる。このような接着剤、又
は粘着剤の種類には格別の限定はなく使用目的に応じ
て、既存のものから任意に選択して使用することができ
る。例えば、使用環境に応じて耐寒性の高いもの、或は
耐熱性の高いものなどを選択して使用すればよい。 【0025】積層体中における複数のアモルファス金属
薄膜は互に接着剤又は粘着剤により接着又は粘着されて
いる。この接着又は粘着において互に上下に隣接し、重
なり合うアモルファス金属薄膜の全面に接着剤又は粘着
剤が塗布固着される。 【0026】本発明のアモルファス金属薄膜積層複合シ
ートは、複数のアモルファス金属薄膜を積層してなる少
なくとも1個の積層体と、この積層体に積層されてお
り、かつ可撓性樹脂を主成分として含む少なくとも1個
の被覆層とを含むものである。このような可撓性樹脂被
覆層は、複数のアモルファス金属薄膜積層体の間に形成
されていてもよく、また任意の間隔をおいて形成されて
いてもよく、或は積層体の少なくとも一つの最外表面上
に配置されていてもよい。 【0027】上記可撓性樹脂被覆層の少なくとも1層
が、可撓性樹脂からなるフィルム、又はシートを貼着す
ることにより形成されていてもよく、このようなフィル
ム又はシートは多孔質であってもよく、或は非多孔質で
あってもよい。 【0028】可撓性樹脂被覆層は、本発明の積層複合シ
ートに、所望の柔軟性、圧縮弾性、および衝撃や押圧に
対する緩衝性、耐破断性などを与えることができる。す
なわち、積層複合シートに屈曲などの外力が作用したと
き、この可撓性樹脂被覆層が、変形することによってこ
の外力を吸収し、アモルファス金属薄膜の伸びおよび圧
縮を少なくし、これによってアモルファス金属薄膜の裂
断や折損を防止し、かつ永久変形(折れ目の形成)を防
止するという緩衝作用を発揮する。このような積層複合
シートは、核磁気共鳴診断装置(MRI)などの磁界シ
ールドシート、エレクトロニクス機器の被覆シート、包
装収納用シート、床シート、壁シート、或は建築用シー
ト等として有用なものである。 【0029】本発明に用いられる可撓性樹脂としては、
天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、シリコ
ーンゴム、ハイパロンその他の合成ゴム、またはPVC
樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹
脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(P
P)樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素含有樹脂その他の
合成樹脂を用いることができる。このような樹脂材料
は、また、良好な防水性を有し、得られる積層複合シー
トに所望の防水性並びに難燃性や機械的強度を与えるこ
とができる。可撓性樹脂被覆層は、0.05mm以上の、
より好ましくは0.05〜1.0mmの厚さを有すること
が好ましい。 【0030】これらの可撓性樹脂被覆層は、上記の如き
ゴム又は樹脂のフィルム、溶液、ペースト又はストレー
トなどを用い、公知の方法、例えば、トッピング、カレ
ンダリング、コーティング、ディッピングなどの方法に
よって、アモルファス金属薄膜積層体の表面上に形成す
ることができる。これらのゴム又は樹脂中には、可塑
剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤などや他の機能付与
剤、例えば防炎剤、難燃化剤などが含まれていてもよ
い。 【0031】従来、金属箔の表面に対し、防錆、および
腐食防止の目的で1〜10μm程度の厚さの樹脂層を形
成することが知られているが、本発明の積層複合シート
においては、可撓性樹脂被覆層は一般に50μm以上の
厚さに形成され、この厚さは、好ましくは50〜500
0μmであり、更に好ましくは100〜3000μmで
あり、より一層好ましくは200〜2000μmであ
る。また、本発明に用いられる可撓性樹脂被覆層は、上
記の厚さを有していても使用上十分な可撓性を示すこと
ができる。 【0032】本発明の積層複合シートにおいて、その最
外表面上に、可撓性樹脂被覆層の少なくとも1層が配置
されていることが好ましい。さらにこの最外可撓性樹脂
被覆層が、可撓・防水性重合体からなる基礎層と、この
基礎層の上に形成され、防汚・耐候性重合体からなる表
面層とを含んでなるものであることが好ましい。 【0033】本発明に用いられる防汚・耐候性重合体と
しては、弗素含有樹脂およびアクリル樹脂を用いること
ができる。すなわち防汚・耐候性重合体表面層は、基礎
層上に、弗素含有樹脂、又は、アクリル樹脂からなるフ
ィルムを貼着することによって形成される。 【0034】一般に弗素含有樹脂は、難燃性かつ防汚・
耐候性であるが、通常のプラスチック接着剤になじまな
いためそのままでは、基礎層の表面に貼着することは困
難である。そこで、弗素含有樹脂フィルムの表面をプラ
イマー処理、コロナ放電又は低温プラズマ処理等を施し
て、これをできるだけ接着容易化活性化することによ
り、例えばポリ塩化ビニル、ポリエポキシ、ポリアクリ
ル、およびポリエステル樹脂などの接着剤との親和性を
増加せしめている。通常上記の処理によって、弗素含有
樹脂フィルムの表面部分について活性化が行われること
となる。このために、例えば100〜200V、40〜
100μF、短絡電流1〜2Aの条件でコロナ放電処理
が行われる。かかる放電処理により、弗素含有樹脂フィ
ルムに所望の接着能が与えられるが、本発明に用いられ
る弗素含有樹脂フィルムの表面処理はこれに限定される
ものではなく、他の表面処理等により同等以上の効果を
奏するものであればよい。 【0035】弗素含有樹脂フィルムを構成する樹脂とし
ては、エチレンの水素原子の1個以上が弗素原子と置換
されている単量体から合成される各種のポリフルオルエ
チレン、例えば、ポリテトラフルオルエチレン、又は一
部塩素を含む各種のポリフルオルクロルエチレン、例え
ばポリトリフルオルクロルエチレン等があるが、このほ
かポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリジクロル
ジフルオルエチレン、その他も包含される。フィルムの
厚みは、一般に0.001mm〜0.5mm、好ましくは5
〜50μm程度であるが、耐候性・防汚性並びに耐久性
の目的を達成するものであれば、より厚く、又は、より
薄くすることができ特に限定はない。また、弗素含有樹
脂フィルムには、他の樹脂、例えばMMA等が混合又は
貼着複合される等混用されていても本発明の目的を達成
するものであれば差支えない。本発明に使用される弗素
含有樹脂フィルムの市販品としては、テドラーフィルム
(デュポン社の商標)、アフレックスフィルム(旭硝子
社の商標)、KFCフィルム(呉羽化学工業社の商標)
等がある。 【0036】本発明において、表面が実質的に平滑なフ
ィルム状の弗素含有樹脂が、基礎層の上面に貼着される
のが好ましいが、弗素含有樹脂溶液、又はエマルジョン
等を塗布する方法もある。本発明に用いられる弗素含有
樹脂フィルムは、100kg/cm2 以上の引張り強度を有
することが好ましい。 【0037】本発明において防汚・耐候性重合体表面層
は、ポリアクリル樹脂によって形成されてもよい。この
ために一般にはアクリル樹脂フィルムを用いるが、アク
リル樹脂の溶液又は、エマルジョンを、基礎層の上に塗
布し乾燥する方法を用いてもよい。 【0038】本発明に用いられるアクリル樹脂フィルム
は、100kg/cm2 以上の引張り強度を有することが好
ましく、1〜50g/m2 、好ましくは3〜30g/m
2 の重量、又は、3μm以上(通常は3〜50μm)
の、更に好ましくは4〜30μmの厚さを有するもので
あることが好ましい。 【0039】本発明に適用されるアクリル樹脂フィルム
は、Tダイ法又はインフレーション法、その他いずれの
方法で製造されたものでもよい。また、延伸フィルム、
未延伸フィルムのいずれでもよいが、フィルムの伸度は
100〜300%程度のものが好ましい。また、前述の
ように厚みは通常3〜50μm程度であるが、十分な耐
候性・防汚性を達成するならば多少厚く又は薄くしても
よい。フィルム素材は、ポリアルキルメタクリレート系
フィルム、例えばメチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート等を主材料とするもの、又は、アクリレート、酢酸
ビニル、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等のホモモノマー又はコモノマーを成
分とするホモポリマー又はコポリマーをフィルム状に成
型したものがよい。かかるフィルムは基礎層の表面に接
着剤を用いて接着するか又はその他の方法により貼着さ
れる。 【0040】本発明において、可撓・防水性重合体基礎
層上に形成される防汚・耐候性重合体表面層は、上述の
ような弗素含有樹脂およびアクリル樹脂の他に、ポリ弗
化ビニリデン樹脂層とアクリル樹脂層との積層体、又は
ポリ弗化ビニリデン樹脂層と、アクリル樹脂層と、ポリ
塩化ビニル樹脂層との積層体(KFCフィルム)からな
るものであってもよい。これら積層体においては、ポリ
弗化ビニリデン樹脂層の厚さは2〜3μm、アクリル樹
脂層の厚さは2〜4μmおよび、ポリ塩化ビニル樹脂層
の厚さは40〜45μmであることが好ましい。 【0041】一般にアモルファス金属薄膜の引裂き強さ
は殆んど0に等しい程低く、低い負荷で容易に裂断す
る。またこのようなアモルファス金属薄膜は引張り強さ
においても比較的弱く、かつ、強度のバラツキが大き
い。例えば厚さ25μmのアモルファス金属薄膜の引張
り強さをJIS−L−1096(1979).「一般織
物試験方法」の6.12、引張り強さ及び伸び率6.1
2.1(1)A法(ストリップ法)に準拠し、幅:3c
m、把み間隔:20cm、引張りスピード:200mm/分
での条件で測定すると、その引張り強さは、65〜12
5kg/3cm、平均100kg/3cm程度の比較的弱いもの
であり、また測定値にバラツキが大きい、また、アモル
ファス金属薄膜は、一般に幅の狭いリボン状で提供され
ているので、これらを平行に配列してシート状にする
と、たとえ、これらを、その対向している側縁部で、半
田により、或は接着剤で接合しても、このシートの横方
向の引張り強さは不十分であり、しかもそのバラツキが
大きいという問題がある。そこで、包装用、被覆用に使
用される場合、或は局部的に摩擦されたり、局部的に外
力が作用する用途に用いられる場合においても、本発明
の積層複合シートは、可撓性樹脂被覆層により補強され
ているため十分な実用性を有している。 【0042】本発明の積層複合シートにおいて、可撓性
樹脂被覆層は、壁紙シートを構成する壁紙状シート層で
あってもよい。この場合、得られる積層複合シートは電
磁波シールド性壁紙として有用である。本発明の積層複
合シートにおいて、その最外表面の少なくとも1つが、
可撓性樹脂被覆層により被覆されていてもよい。 【0043】 【実施例】以下に本発明のアモルファス金属薄膜積層複
合シートを実施例により更に説明する。実施例1 アモルファス合金(Fe:81%、B:13.5%、S
i:3.5%、C:2%、商標:METGLAS N
o.2605SC、アライド社製、幅7.62cm、厚さ
25μm)のリボン状体の全表面に、厚さ1μmの銅メ
ッキを施した。このアモルファス金属薄膜リボンを13
枚並列し、それぞれの側縁部を半田接合して幅約95cm
の広幅薄膜を作成した。このようにして作成した3枚の
メッキ層付きアモルファス金属薄膜をリボン接合域が互
に重複しないように積層し、対向する薄膜の一つの全面
に合成ゴム系接着剤(商標:SC12N、ソニーケミカ
ル社製)を塗布し、これらを接着した。得られたアモル
ファス金属薄膜積層体は40dBの電磁波シールド性を
有していた。 【0044】上記のアモルファス金属薄膜積層体の一面
の全面上に、発泡倍率40倍(気孔率:97.5%)、
厚さ5mmのポリウレタンフォームを貼着し、他の一面上
に、PVCフィルムを貼着して包材とした。この積層複
合シートを用いて、鋭角のコーナーを有する機器を包み
込んだところ発泡多孔質シート層は、機器の形状に応じ
て圧縮変形し、アモルファス金属薄膜が伸長したり折損
することは全くなかった。 【0045】実施例2 実施例1と同様の操作を行った。但し、接着剤として、
導電性を有するドータイトFE−102(藤倉化成社
製、Ag−Cu含有、電磁波シールド用アクリル系樹脂
接着剤、体積抵抗:10-4Ω−cm)を用いポリウレタン
フォームの代りにKFCフィルム(商標;呉羽化学工業
(株))をそのポリ塩化ビニル層がアモルファス金属薄
膜積層体上に接着するように貼着した。得られた積層複
合シートは、50dBの電磁波シールド性を示し屋外用
電磁波シールド性シートハウスの膜体として好適なもの
であった。 【0046】実施例3 実施例1と同様の操作を行った。但し、接着剤の代りに
アクリル樹脂系粘着剤を用いた。得られた積層複合シー
トは良好な柔軟性を示し、実施例1と同様の電磁波シー
ルド性を示した。 【0047】実施例4 実施例1で得られた広幅のメッキ層付きアモルファス金
属薄膜の5枚からなり積層体を3組用意し、各組のアモ
ルファス金属薄膜の間に、0.35mmの発泡ポリウレタ
ンシートを挟み込み、最外表面外側にKFCフィルム
を、そのポリ塩化ビニル層が、アモルファス金属薄膜積
層体に接するように積層し、最外裏面外側にPVCフィ
ルムを積層し、下記接着剤の1種を使用して積層接着し
て積層複合シートを得た。 接着剤 (イ)SC−12N (ロ)ドータイトFE−102 【0048】得られた積層複合シートは上記接着剤のい
づれの場合も好ましい弾性を示し床シート(床材)とし
て使用するに好ましいものが得られた。また、得られた
積層複合シートのシールド効果とクッション効果も良好
であった。 これらは良好な電磁波シールド性と、好ま
しい弾性を有し、例えば電磁波シールド性敷物として有
用なものであった。 【0049】実施例5 実施例4と同様の操作を行った。但し最外表裏両層のみ
を、メッキされたアモルファス金属薄膜により構成し、
中間の3層を、メッキなしのアモルファス金属薄膜リボ
ン(実施例1記載のものに同じ)を、隙間のないように
平行配置し、表裏両層と、中間3層相互に粘着接着して
積層複合シートとした。得られた積層複合シートは満足
すべき電磁波シールド効果を示した。 【0050】 【発明の効果】本発明の積層複合シートは、互に平行に
配置された複数のアモルファス金属薄膜を、それらのリ
ボン接合域が重複しないように積層してなるアモルファ
ス金属薄膜積層体を含むものであり実用上十分な表面平
滑性、外観美麗性、柔軟性、屈曲性、強度、衝撃緩衝
性、防汚性、耐候性および好ましい作業性を有し、更
に、すぐれた電磁波シールド性を有しているので、電磁
波シールド性の被覆、又は、包装シート、敷物、或は壁
紙シートなどとして有用なものである。また、本発明の
積層複合シートは上記用途における中間体製品又は完成
製品のいづれに組み合わせて使用することもできる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.互に平行に配置された複数のアモルファス金属薄膜
リボンを含んでなる複数のアモルファス金属薄膜を積層
してなる少なくとも1個の積層体と、この積層体に積層
されており、かつ可撓性樹脂を主成分として含む少なく
とも1個の被覆層とを含み、前記アモルファス金属薄膜
リボンからなる複数のアモルファス金属薄膜が、そのリ
ボン接合域が互に重複しないように積層されていること
を特徴とするアモルファス金属薄膜積層複合シート。 2.前記可撓性樹脂被覆層が、複数の前記アモルファス
金属薄膜積層体の間に形成されている、請求項1に記載
の積層複合シート。 3.前記可撓性樹脂被覆層が前記アモルファス金属薄膜
積層体の少なくとも1つの最外表面上に配置されてい
る、請求項1に記載の積層複合シート。 4.前記可撓性樹脂被覆層が、50μm以上の厚さを有
する、請求項1に記載の積層複合シート。 5.前記積層された複数のアモルファス金属薄膜が互に
接着剤又は粘着剤により接着一体化されている、請求項
1に記載の積層複合シート。 6.前記接着剤、又は粘着剤が導電性又は半導電性を有
する、請求項5に記載の積層複合シート。 7.前記アモルファス金属薄膜積層体中の、少なくとも
1個のアモルファス金属薄膜が、このアモルファス金属
薄膜と、その少なくとも一面上に形成され、かつ少なく
とも1種の導電性金属からなるメッキ層とを含むもので
ある、請求項1に記載の積層複合シート。 8.前記アモルファス金属薄膜積層体が、少なくとも1
個のメッキ層付きアモルファス金属薄膜と、少なくとも
1個のメッキ層を有しないアモルファス金属薄膜とを含
む、請求項1に記載の積層複合シート。 9.前記導電性金属メッキ層が、銅、ニッケル、コバル
ト、鉄、アルミニウム、金、銀、錫、亜鉛および上記金
属から選ばれた少なくとも1種を含む合金から選ばれた
少なくとも1種を含んでなる、請求項7又は8に記載の
積層複合シート。 10.前記アモルファス金属薄膜リボンが、その長手側
縁部において、互に導電性接着剤又は半田により接合さ
れ、所望の幅を有する1体の薄膜に形成されている、請
求項1に記載の積層複合シート。 11.前記アモルファス金属薄膜リボンが、その長手側
縁部において、互に接着剤又は粘着剤により接合され、
所望の幅を有する一体の薄膜に形成されている、請求項
1に記載の積層複合シート。 12.前記アモルファス金属薄膜が、Fe,Co,N
i,Pd,Cu,NbおよびTiから選ばれた少なくと
も1員からなる主成分と、B,Si,C,Co,Ni,
Cr,Zr,Nb,Cu,Ti,およびMoから選ばれ
た少なくとも1員からなり、但し、前記主成分に含まれ
る金属を含まない添加成分とを含んでなる、請求項1に
記載の積層複合シート。 13.前記アモルファス金属薄膜リボンの各々が、5〜
100μmの厚さを有する、請求項1に記載の積層複合
シート。 14.前記アモルファス金属薄膜積層体が50〜5,0
00μmの合計厚さを有する、請求項1に記載の積層複
合シート。 15.前記導電性金属メッキ層が、0.1μm以上の厚
さを有する、請求項7〜9のいずれか1項に記載の積層
複合シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9328606A JP2925525B2 (ja) | 1987-03-25 | 1997-11-28 | アモルファス金属薄膜積層複合シート |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6917987 | 1987-03-25 | ||
JP62-69179 | 1987-03-25 | ||
JP9328606A JP2925525B2 (ja) | 1987-03-25 | 1997-11-28 | アモルファス金属薄膜積層複合シート |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9027028A Division JP2765826B2 (ja) | 1987-03-25 | 1997-02-10 | アモルファス金属薄膜積層複合シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10163016A JPH10163016A (ja) | 1998-06-19 |
JP2925525B2 true JP2925525B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=26410379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9328606A Expired - Fee Related JP2925525B2 (ja) | 1987-03-25 | 1997-11-28 | アモルファス金属薄膜積層複合シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2925525B2 (ja) |
-
1997
- 1997-11-28 JP JP9328606A patent/JP2925525B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10163016A (ja) | 1998-06-19 |
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