JP2711394B2 - 形状記憶型ループヤーン - Google Patents

形状記憶型ループヤーン

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    • D02GCRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
    • D02G3/00Yarns or threads, e.g. fancy yarns; Processes or apparatus for the production thereof, not otherwise provided for
    • D02G3/22Yarns or threads characterised by constructional features, e.g. blending, filament/fibre
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  • Textile Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、後工程の弛緩加熱時に初期加工時で記憶さ
せたループ形態に近づくための復元挙動を有する形状記
憶型ループヤーンに関するものである。
[従来の技術] 一般に熱可塑性合成繊維を使用した芯鞘構造からなる
ループヤーンは、古くから知られており、編織物を中心
に幅広く使用されているが、風合あるいは表面タッチを
ソフト化し、紡績糸様の外観を出すためには、ループの
形状を高くし、また密度の高いループ数を作ることが必
要である。
しかるに、これらの高密度、高ループヤーンは、風合
あるいは表面タッチは良好であるが、パッケージからの
立上りがループによる引掛りや、摩擦力のアップにより
極めて悪く、取扱い上大きな問題があった。
また、織物の経糸として使用した場合、織機上でのも
つれげ起り、開口性が問題となるため、タテ密度を極め
て粗くするなどしなければならない欠点を有していた。
これらを向上させるために、鞘糸のフィラメントを細
くするなどの試みがなされたり、各種糸立ち補助装置を
必要としたりしている。しかしかかる補助手段を使用し
てもタテ密度に制限があり、高密度のものは得られなか
った。
一方、パッケージからの立上りを良好とし、編織工程
あるいはこれらの前後の準備工程の高次通過性を良好と
するために、あるいは織物の経糸として使用する場合
は、特にループを消滅させることや、最初から糸長差を
極めて少なくして高密度、高ループを最初から作らず、
少ループで製品化せざるを得ない等の制約がつきまとっ
ているため、風合面や表面タッチの面で満足の得られる
ものができず、比較的高密度の織物の経糸としては使用
できないのが現状であった。
また、従来のループヤーンは、パッケージから糸を取
り出すか、熱を加える前の生機から糸条を取り出して、
無緊張熱水処理を施した場合、糸表面から突出したルー
プ数は、芯糸の収縮分を差引いた単位長さ当りの個数と
ほとんど変化しないか、むしろ減少することが通常であ
り、仮に芯、鞘の糸条に収縮差があっても、ループの数
はほんのわずか増加する程度であった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上記従来の欠点であるパッケージか
らの糸条の立上りを良好とし、高速時の糸解舒を可能に
すると同時に、編織工程あるいはこれらの前後の工程の
高次加工工程を極めて良好とし、なおかつ織物の経糸と
して使用できるばかりか、かなり高密度の組織でも可能
とし、さらに最終製品での風合や表面タッチを起毛等の
特殊加工を施さないでも極めて良好とすることのできる
形状記憶型ループヤーンを提供せんとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記の目的を達成するため、次の構成から
なる。
すなわち、収縮率差および糸長差を有する少なくとも
2種の構成糸を芯糸と鞘糸に用いた複合糸であって、芯
糸の収縮率が鞘糸の収縮率に比較して1.5倍以上であ
り、芯糸の構成繊維の単繊維繊度が鞘糸の構成繊維の単
繊維繊度より大であり、かつ、流体乱流初期加工時に形
成されたループが消滅または微細化された状態で存在し
ており、後工程の弛緩加熱時に前記流体乱流初期加工時
で形成させたループ形態に近づくループ復元挙動を有す
ることを特徴とする形状記憶型ループヤーンである。
[発明の実施の形態] 本発明の形状記憶型ループヤーンを以下に説明する。
本発明は収縮率差および糸長差を有する少なくとも2
種の構成糸からなり、芯糸と鞘糸からなる複合糸であっ
て、芯糸の収縮率が鞘糸の収縮率に比較して1.5倍以上
であり、芯糸の構成繊維の単繊維繊度が鞘糸の構成繊維
の単繊維繊度がより大きいものである。
すなわち、本発明は、芯糸と鞘糸の少なくとも2種の
構成糸からなり、芯糸と鞘糸の間で収縮率差および糸長
差を有するのである。
さらに、流体乱流初期加工時に形成されたループが消
滅または微細化された状態で存在しており、後工程の弛
緩加熱時に前記流体乱流初期加工時で形成させたループ
形態に近づくループ復元挙動を有するものである。
本発明は、ループを消滅または微細化された状態で存
在せしめて、パッケージ上での糸条を出来るだけストレ
ートに近い形にすることが重要であり、なおかつ最終製
品の風合や表面タッチを極めて良好なものにすることが
重要であることから、鋭意検討した結果、最終製品で必
要とする形状のループを初期加工時に記憶させておき、
これをストレートに近い形に2次加工した形状記憶型の
ループヤーンに係るものである。
ここで、初期加工時に形成されたループは、ループA
が350個/m以上、ループBが200個/m以上、ループCが10
個/m以上であることが好ましい。また、微細化されて存
在するループは、ループAが300個/以上、ループBが5
0個/m以上、ループCが10個/m以下であることが好まし
い。さらに、流体乱流初期加工時に形成されたループ
が、後工程の弛緩加熱時において、糸の状態で98℃の熱
水中で10分間自由収縮させて熱処理したときにループ
A、ループB、ループCが各々少なくとも20%以上復元
することが好ましい。
ここでいうループA、ループB、ループCとは走行中
の糸のループ数や羽毛数を計測する光電型毛羽測定器
(TORAY FRAY COUNTER)を用い、糸速度50m/min、走
行張力0.1g/dの条件で測定し、糸表面より0.15mm以上突
出したループ個数/mをループA、0.35mm以上突出したル
ープ個数/mをループB、および0.6mm以上突出したルー
プ個数/mをループCとしたものである。
そして、本発明の形状記憶型ループヤーンは、パッケ
ージからの立上りが従来のループヤーンに比較して飛躍
的に向上し、高速解舒性にも対応可能であると同時に、
織物の経糸として使用する場合、綜絖、筬の通過性も良
く、ループ相互の絡みもなく、開口不良を起すことがな
いのである。したがって、高密度の織物がループヤーン
使いで可能になったのである。
本発明に係る形状記憶型ループヤーンは、芯糸と鞘糸
からなる複合糸であって、収縮率差および糸長差を有す
る少なくとも2種の構成糸からなるものである。また、
鞘糸に比較して芯糸の収縮差を1.5倍以上持たせるもの
である。そして、本発明の糸形状は極めてストレートに
近い形が、極めて少ないタルミを有するか、極めて少な
い微小ループを有するものである。
本発明は、鞘糸の単糸繊度や単糸の断面形状等に全く
制限のいらない極めて広範囲の熱可塑性合成繊維の使用
が可能である。
さらに、布帛とした後の染色加工時の熱処理により、
初期に形成したループ形状に近づくためのループ復元挙
動を示す。すなわち、布帛にしてから、次工程で緊張を
加えずに弛緩熱処理を施すことによって、記憶している
初期加工時のループ形状に近づくためのループ復元挙動
を有するため、弛緩熱処理時の条件や方法によって、極
めて多様な風合や表面タッチを得ることが可能である。
本発明に係る形状記憶型ループヤーンをパッケージか
ら取り出すか、生機から取り出し、糸条の段階で無緊張
状態で98℃、10分間の熱処理を施した場合、糸条の表面
より0.15mm以上突出したループ機Aは20%以上、0.35mm
以上突出したループ数Bは50%以上、ループが極めて出
やすい糸構成の場合では、ループ数Bは2.0倍以上、0.6
mm以上突出したループ数Cは2.0倍以上、極めて出やす
い糸構成の場合はループ数Cは5.0倍以上の増加があ
り、最大に復元させた場合は、初期加工時に形成したル
ープ数以上に復元する場合もある。
なお、ループ毎の復元率は、 初期ループ 消滅ループ 復元後ループ (個/m) (個/m) (個/m) ループA a0 a1 a2 ループB b0 b1 b2 ループC c0 c1 c2 とすると、 ループAの復元率a(%)≧20、ループBの復元率b
(%)≧50、ループCの復元率c(%)≧100であるこ
とが好ましい。
但し、a(%)={(a2−a1)/(a0−a1)}×100 b(%)={(b2−b1)/(b0−b1)}×100 c(%)={(c2−c1)/(c0−c1)}×100
である。
次に、本発明の形状記憶型ループヤーンを得るための
好ましい製造方法を図面に基づいて説明する。
図は、本発明に係る形状記憶型ループヤーンの製造方
法の一例を示す概略図である。
図に示すように、芯糸のパッケージ1より解舒された
糸2は第1の供給ローラ3を介して圧空乱流域を形成す
る加工装置4に供給される。
一方、鞘糸のパッケージ5より供給された糸6は第2
の供給ローラ7を介して加工装置4に供給される。これ
らの糸2,6は適当なガイド8,9を介して同時に加工装置4
に供給される。なお、ガイド8から直接加工装置4に供
給することもできる。
加工装置4において発生される圧空乱流域を通過した
両方の糸2,6はループヤーン10となって初期加工時のル
ープ形態を取る。
次に該ループヤーンは、第1引取ローラ11、および第
2引取ローラ12を通過し、更に、巻取装置13を介してパ
ッケージ14に巻き取られる。なお、第1引取ローラ11と
第2引取ローラ12の間で糸は緊張される。
この緊張は、初期加工時のループヤーンの大きなルー
プやタルミを消去するのに効果があり、熱処理によって
顕在させるループやタルミの発生には余り影響を与えな
いので好ましい。この緊張は小さいとループやタルミの
消去効果は小さいし、大きすぎると圧空乱流域で形成さ
れたループヤーンの微細ループまでも著しく消去してし
まうので好ましくない。ループの消去は、肉眼ではほと
んど糸表面にループが存在することが見えない程度(拡
大鏡や顕微鏡では微細なループが存在することが解る)
とすることが好ましい。
本発明の形状記憶型ループヤーンの製造方法は、次の
ような条件でなされることが好ましい。
芯糸に沸騰水収縮率が10%以上で、単繊維繊度が1〜
15dのマルチフィラメント糸を用い、鞘糸に芯糸よりも
沸騰水収縮率が小さく、芯糸との沸騰水収縮率の差が少
なくとも5%ある単繊維繊度0.05〜1.3dのマルチフィラ
メント糸を用いる。
これらの糸を個々の供給ローラから異なったオーバー
フィード率で圧空乱流域を形成している加工装置(圧空
供給量80〜120Nl/min)に供給し、加工装置より排出さ
れ、交絡、混繊処理を施された形状記憶型ループヤーン
を同一の引取ローラによって引取る。
ここでいうオーバーフィード率とは、供給ローラの表
面速度をV1とし、引取ローラの表面速度をV2としたと
き、フィード率をF(%)とすると、F(%)={(V1
−V2)/V2}×100 の値が(+)となった場合にオーバーフィード率とい
う。
そして、芯糸のオーバーフィード率αを2〜15%、鞘
糸のオーバーフィード率βを5〜30%となるように条件
を定めるとよい。
更に好ましい条件としては、第1引取ローラから引き
出された糸を第2の引取りローラにより、前記芯糸のオ
ーバーフィード率αに対し、0.4α〜0.8αのアンダーフ
ィード率で連続的に緊張せしめつつ巻き取ることであ
る。
供給する芯糸の単繊維繊度は1〜15dのものを用いる
ことが好ましい。単繊維繊度が1dよりも細くなると熱処
理されても収縮力が小さいから実質的な収縮率が低下
し、目標とする糸収縮率は得にくくなる。また、15dよ
りも太くなると糸自身の剛性が大きくなり、編織物が粗
硬となり、風合を損ねるので好ましくない。
また芯糸自身の収縮率も大きいのが好ましいものの、
収縮率の大きい糸は寸法安定性や、経時変化を持ち、製
品の品質安定上問題がある。通常10〜30%のものが好ま
しい。
また、鞘糸は単繊維繊度が0.05〜1.3dのものが良い。
単繊維繊度が0.05d以下のものも好ましいが、細くなる
と、毛羽などの発生で糸の取扱いが困難となる。また、
1.3dよりも太くなると、細かいループができにくいし、
布帛とした場合、触感が粗硬となるので好ましくない。
また、鞘糸の収縮率は低い方が良い。しかし、特殊な
糸は糸の加工性や、染色の問題も有り、普通収縮糸(Δ
S=7.5%程度)を用いるのが良い。要はループ、タル
ミの顕在化は芯糸と鞘糸の収縮率差および糸長差に依存
するもので、この値が少なくとも5%あることが好まし
い。また、形状記憶型ループヤーンを製造する過程にお
いては鞘糸のオーバーフィード率βと芯糸のオーバーフ
ィード率αとの差β−αを3〜15%とするのが良い。
この条件は小さなループ、タルミを圧空乱流域で多く
作るのに適した領域である。
なお、本発明の形状記憶型ループヤーンは、嵩増加率
が大幅に増加することが認められる。
以下実施例について説明する。
実施例1 第1図に示した製造法において、芯糸に75D−36F、沸
騰水収縮率15%のポリエステルマルチフィラメント異収
縮糸(高収縮成分(18本)の沸収率20%、低収縮成分
(18本)の沸収率8%)を用い、鞘糸に75D−96F、沸騰
水収縮率8%(芯糸/鞘糸:15/8=1.9倍)のポリエステ
ルマルチフィラメント糸を用い、芯糸のオーバーフィー
ド率を+9%、鞘糸のオーバーフィード率を+20%と
し、タスランノズルを使用し、加工圧は8.0kg/cm2の高
圧加工を行なった後、第1引取ローラと第2引取ローラ
間のアンダーフィード率−6.5%とした巻取った。
ここで得られた糸の特性は次の通りである。
糸の収縮率 14.2% 初期加工時のループ数 ループA 428個/m ループB 360 ループC 15 消滅後のループ数 ループA 317個/m ループB 78 ループC 3 復元後のループ数 ループA 395個/m ループB 320 ループC 45 実施例2 第1図に示した製造法において、芯糸に75D−36F、沸
騰水収縮率20%のポリエステルマルチフィラメントを用
い、鞘糸に75D−96F、沸騰水収縮率10%(芯糸/鞘糸:2
0/10=2倍)のポリエステルマルチフィラメント糸を用
い、芯糸のオーバーフィード率を+12%、鞘糸のオーバ
ーフィード率を+20%とし、圧力6.0kg/cm2で気混繊タ
スラン加工を行ない、第1引取ローラと第2引取ローラ
間のアンダーフィード率−3%とした巻取った。
ここで得られた糸の特性は次りである。
糸の収縮率 10.4% ループ数 初期加工時 ループA 620個/m ループB 430 ループC 165 消滅後 ループA 546個/m ループB 175 ループC 4 復元後 ループA 573個/m ループB 398 ループC 182 嵩高度(cm3/g) 初期加工時 17.5 消滅後 4.51 復元後 19.49 嵩増加率(%) 432 なお、嵩高度の測定はJIS L1059のC法による。
[発明の効果] 本発明は、上記の構成とすることにより、以下の如
き、格別の効果を奏する。すなわち、 イ)流体乱流初期加工時に流体乱流処理により形成され
たループが記憶されており、糸の製造時においては、ル
ープ、タルミは潜在化されているので、糸表面に突出し
ているループCは極めて少なく、糸自身の嵩高は低く、
糸表面は比較的滑らかであるから、糸の走行抵抗が小さ
いので、パッケージからの立上りが飛躍的に向上し、高
速解舒性にも優れている。
ロ)特に、綜絖、筬の通過性もよく、また、ループ相互
の絡みもなく、開口不良を起すこともないので、織物の
タテ糸として使用できるようになった。
ハ)さらに、布帛にしてから弛緩熱処理を施すことによ
って、流体乱流処理により形成されたループが顕在化
し、高密度の織物がループヤーン使いで可能となった。
ニ)また、弛緩熱処理を施すことによって、記憶してい
る初期加工時のループ形状に近づくための復元挙動をす
るため、弛緩熱処理時の条件や方法によって、極めて多
様な風合や表面タッチを得ることができる。
ホ)さらにまた、予め、初期加工時のループ形状が判明
しているため、弛緩熱処理後のループ形状を予測、制御
することができる。
ヘ)鞘糸の単糸繊度や単糸の断面形状などに全く制限の
いらない極めて広範囲の熱可塑性合成繊維の使用が可能
である。
ト)流体乱流初期加工時に流体乱流処理により、ループ
Aが350個/m以上、ループBが200個/m以上、ループCが
10個/m以上であるループが形成され、後工程の弛緩加熱
時に初期加工時で記憶させたループ形態に近づくための
復元挙動を有するため、嵩高性を著しく増加させること
ができ、高密度、嵩高織物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明に係る形状記憶型ループヤーンの製造方法の
一例を示す概略図である。 1:芯糸パッケージ、2:芯糸 3:第1の供給ローラ、4:加工装置 5:鞘糸パッケージ、6:鞘糸 7:第2の供給ローラ 8:ガイド 9:ガイド 10:ループヤーン 11:第1の引取ローラ 12:第2の引取ローラ 13:巻取装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩島 実 愛知県中島郡平和町上三宅字上屋敷1番 地の1 東レ・テキスタイル株式会社東 海工場内 (72)発明者 鍋島 敬太郎 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番3号 東レ株式会社大阪本社内 (72)発明者 益崎 悟 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番3号 東レ株式会社大阪本社内 (56)参考文献 特開 昭57−77339(JP,A) 特開 昭53−147836(JP,A) 特公 昭59−16010(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】収縮率差および糸長差を有する少なくとも
    2種の構成糸を芯糸と鞘糸に用いた複合糸であって、芯
    糸の収縮率が鞘糸の収縮率に比較して1.5倍以上であ
    り、芯糸の構成繊維の単繊維繊度が鞘糸の構成繊維の単
    繊維繊度より大であり、かつ、流体乱流初期加工時に形
    成されたループが消滅または微細化された状態で存在し
    ており、後工程の弛緩加熱時に前記流体乱流初期加工時
    で形成させたループ形態に近づくループ復元挙動を有す
    ることを特徴とする形状記憶型ループヤーン。
  2. 【請求項2】流体乱流初期加工により、下記に定義する
    ループAが350個/m以上、ループBが200個/m以上、ルー
    プCが10個/m以上形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の形状記憶型ループヤーン。 (ここでいうループA、ループB、ループCとは、走行
    中の糸のループ数や毛羽数を計測する光電型毛羽測定器
    (TORAY FRAY COUNTER)を用い、糸速度50m/min、走
    行張力0.1g/dの条件で測定し、糸表面より0.15mm以上突
    出したループ個数/mをループA、0.35mm以上突出したル
    ープ個数/mをループB、および0.6mm以上突出したルー
    プ個数/mをループCとしたものである)
  3. 【請求項3】微細化された状態で存在するループが、ル
    ープAが300個/以上、ループBが50個/m以上、ループ
    Cが10個/m以下であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の形状記憶型ループヤーン。
  4. 【請求項4】流体乱流初期加工時に形成されたループ
    が、後工程の弛緩加熱時において、糸の状態で98℃の熱
    水中で10分間自由収縮させて熱処理したときにループ
    A、ループB、ループCが各々少なくとも20%以上復元
    することを特徴とする請求項1、2または3に記載の形
    状記憶型ループヤーン。
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