JP2700841B2 - ハロゲン化銀カラー感光材料処理用錠剤及びその製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー感光材料処理用錠剤及びその製造方法

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JP2700841B2 JP3305075A JP30507591A JP2700841B2 JP 2700841 B2 JP2700841 B2 JP 2700841B2 JP 3305075 A JP3305075 A JP 3305075A JP 30507591 A JP30507591 A JP 30507591A JP 2700841 B2 JP2700841 B2 JP 2700841B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料用処理剤(写真処理剤)及びその製造方法に関し、詳
しくは保存安定性,不溶解物,スティッキング,社会環
境適性,作業環境適性等が改良されたハロゲン化銀写真
感光材料処理用錠剤に関するものである。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀写真感光材料は、通常、黒
白現像液、定着液、発色現像液、漂白液、漂白定着液、
安定液等の処理液を使って現像処理が行われ、イメージ
ワイズな画像が得られる。ここで使用される各処理液
は、使い易さのために一つ又は複数の濃厚液パートの形
でプラスチックボトルに入れられ、処理剤キットとして
ユーザーに供給されている。ユーザーはこれら処理剤キ
ットを水に溶解して、使用液(スタート液ないし補充
液)を作成し、使用している。
【0003】近年、写真処理業界においては、ミニラボ
と呼ばれる小型自動現像機を用いた小規模現像所が急増
しており、このようなミニラボ化の進行に伴い処理剤用
プラスチックボトルの使用量も年々急激に増加してきて
いる。
【0004】このプラスチックは、軽くて強い性質の故
に、写真処理剤用ボトル以外にも広く使用されてきてい
る。プラスチックの全世界の生産量は年々増加の一途を
辿り、1988年には年間1億トンを超す量にまで増加して
きている。その一方で、廃棄されるプラスチックも膨大
な量であり、日本を例にとっても、生産量の約40%が年
々廃棄されている。このような廃プラスチックは、海洋
に投棄されると、海洋生物の生息環境の悪化を引き起こ
しているし、又、ヨーロッパ地域では、排ガス処理設備
の不備な焼却炉で燃焼処理するため、酸性雨等の問題も
引き起こしており、大きな問題となってきている。
【0005】このため、早急な対策の実施が迫られてお
り、欧米地域ではプラスチックのリサイクルや使用禁
止、又は分解性プラスチックの使用の義務化など法規制
の動きが活発となってきているのが実状である。
【0006】このような状況の中で、一部とは言え写真
用途の処理剤にプラスチックボトルを多量に使用するこ
とは極めて好ましくない状況である。
【0007】そこで、写真処理剤の濃厚液を粉剤化する
ことが考えられるが、その際には溶解時に微粉が舞い上
がり作業者が吸い込んだりする可能性が高く、健康への
影響が懸念される問題が生じたり、或は舞い上がった処
理剤成分が別の写真処理液に混入してしまい、これによ
って汚染されトラブルが発生するという問題が生じる。
このため、写真処理剤を造粒化し、粒状混合物とする技
術が、例えば特開平2-109042号、同2-109043号、米国特
許2,843,484号及び特開平3-39735号等で提案されたが、
依然として飛散薬剤粉塵による労働安全衛生上の問題、
他種処理液ヘの不純物としての混入、或は溶解時に容器
底へ沈降・凝結するケーキング現象、自らの湿潤被膜で
粉末を被膜し、溶解不良を生じる等による調合作業性へ
の支障等の問題を再来させ、粉末化、顆粒化に適した薬
剤の範囲は極めて制約されているのが実状である。
【0008】そこで、これら乾燥状態の持つ利点を生か
す処理剤の好ましい形状として錠剤化が特開昭51-61837
号、特開平2-109042号、同2-109043号等に提案されてい
る。
【0009】処理剤の錠剤化は調液の信頼性、調合作業
性或は労働衛生上甚だ有用であるが、小詰分包数を極力
減し高々数種の錠剤分包に止め包材総量の減少を図れば
錠剤中に数種の薬剤を共存させることになり、かつこの
1粒の錠剤中に、保存中の安定性及び調液時の相互反応
性、溶解性、溶解順序、pll、酸化に対する挙動、発熱
性、吸熱性、成分溶解濃度変化及び溶解総量に対する技
術的処置、或は錠剤としての溶解速度、耐摩砕性、更に
錠剤形態を保つための写真特性には無関係の結着剤、崩
壊剤、滑沢剤の選択、使用量等に対する技術的配慮が相
互矛楯なく総て盛込まれていなければならない。
【0010】なかでも、保存安定性についても、顆粒
化、錠剤化等固形化によっても、なお、完全には解決し
得ていないのが現状で、経時保存時の性能の安定化、現
像剤では現像主薬の酸化体、漂白定着剤、定着剤ではイ
オウや硫化物等の不溶解物の生成の防止等のうえから、
そのさらなる改良が望まれている。
【0011】本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の粒
径に造粒した後に加圧圧縮、錠剤化することにより、上
記問題が解決されることを見出し、本発明を達成するに
至った。加えて、特定の粒度分布にすることにより、打
錠機杵への微粉の付着(以後、スティッキングと云う)
が無く、連続打錠時の障害が極めて少なくなることが判
った。これは今までの知識からは予想できず、驚くべき
ことであった。
【0012】
【発明の目的】従って本発明の目的は、保存安定性が改
良された、不溶解物の生成が防止された、スティッキン
グを無くして連続打錠時の障害が極めて少なくなるよう
に改良された、プラスチックボトルを使用することがな
く社会環境適性を有し、更に作業環境適性を有するハロ
ゲン化銀カラー感光材料処理用錠剤及びその製造方法を
提供することにある。
【0013】
【発明の構成】本発明者らは、上記目的を達成するた
め、鋭意検討を重ねた結果、少なくとも2種の化合物を
含有するハロゲン化銀カラー感光材料処理用錠剤におい
て、該錠剤の組成物を平均粒径100〜800μmであ
り、且つ粒度分布が±100〜150μmの偏差内に粒
子の60%以上がある粒子に造粒した後、加圧圧縮して
固化することを特徴とする該錠剤及びその製造方法によ
って上記目的が達成されることを見出した。
【0014】本発明の錠剤型処理剤は、例えば特開昭51
-61837号、同52-88025号、同54-155038号、英国特許1,2
13,808号等の明細書に記載される一般的な方法で製造で
きる。
【0015】即ち、本発明に係る写真処理に用いられる
複数の固形薬剤を混合機で均一に混合した後粉砕し、流
動層噴霧造粒機に用いて造粒する。この造粒物と、上記
方法により別に調製した複数の固形薬剤よりなる造粒物
とを混合し、打錠して錠剤型処理剤に製造する。この場
合に造粒物の平均粒径が100〜800μmのものを用いるの
が、本発明に特に好ましい。平均粒径が100μm以下では
保存性が悪化し、800μm以上では保存性が不充分なの
で、経時保存により有効全量の減少、不溶物の発生等の
障害が増大してきて好ましくない。
【0016】好ましくは200〜750μm、特に好ましくは3
00〜600μmである。
【0017】この造粒(顆粒)物は、例えば特開平2-10
9042号、同2-109043号、同3-39735号及び同3-39739号等
に記載される一般的な方法で製造できる。
【0018】本発明の錠剤型処理剤一錠当たりの水分含
有率は0.5〜10wt%であり、好ましくは1.0〜10wt%、特
に好ましくは2.0〜8.0wt%である。
【0019】水分含有率が0.5wt%未満であると強度が
不足し、10wt%を超えると錠剤中の主剤の含有が低下す
る。
【0020】さらに粒度分布は、粒子の60%以上が±10
0〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。
【0021】錠剤処理剤の製造方法は、例えば特開昭51
-61837号、 同54-155038号、 同52-88025号、 英国特許1,2
13,808号等に記載される一般的な方法で製造でき、更に
顆粒処理剤は、例えば特開平2-109042号、 同2-109043
号、 同3-39735号及び同3-39739号等に記載される一般的
な方法で製造できる。更に又、粉末処理剤は、例えば特
開昭54-133332号、 英国特許725,892号、 同729,862号及
びドイツ特許3,733,861号等に記載されるが如き一般的
方法で製造できる。
【0022】本発明の固形写真処理剤の嵩密度は、その
溶解性の観点と、本発明の目的の効果の点から、0.5〜
6.0g/cm3のものが好ましく、特に1.0〜5.0g/cm3のもの
が好適に用いられる。
【0023】本発明の固形写真処理剤は、発色現像剤、
黒白現像剤、漂白剤、定着剤、漂白定着剤、安定剤等が
挙げられるが、本発明の効果をより良好に奏するもの
は、発色現像剤である。
【0024】本発明における処理剤が発色現像剤の場
合、用いられる発色現像主薬としては、水溶性基を有す
るp-フェニレンジアミン系化合物が本発明の目的の効果
を良好に奏し、かつカブリの発生が少ないため好ましく
用いられる。
【0025】水溶性基を有するp-フェニレンジアミン系
化合物は、N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン等の水
溶性基を有しないパラフェニレンジアミン系化合物に比
べ、感光材料の汚染がなく、かつ皮膚についても皮膚が
カブレにくいという長所を有するばかりでなく、特に本
発明の発色現像剤に組み合わせることにより、本発明の
目的をより効果的に達成することができる。
【0026】前記水溶性基は、p-フェニレンジアミン系
化合物のアミノ基又はベンゼン核上に少なくとも一つ有
するものが挙げられ、具体的な水溶性基としては、−(C
H2)nCH2OH、−(CH2)mNHSO2(CH2)nCH3、−(CH2)mO(CH2)n
CH3、−(CH2CH2O)nCmH2m+1(m及びnは各々、0以上の
整数を表す。)、−COOH基、−SO3H 基等が好ましいもの
として挙げられる。
【0027】本発明に好ましく用いられる発色現像主薬
の具体的例示化合物としては、特願平2-203169号26〜31
頁に記載されている(C−1)〜(C−16)、4-アミノ
-3-メチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)アニリン等が挙
げられる。
【0028】上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸
塩、p-トルエンスルホン酸塩等の塩の形で用いられる。
【0029】又、前記発色現像主薬は単独であるいは2
種以上併用して、又、所望により白黒現像主薬、例えば
フェニドン、4-ヒドロキシメチル-4-メチル-1-フェニル
-3-ピラゾリドンやメトール等と併用して用いてもよ
い。
【0030】又、本発明においては、本発明に係る発色
現像液中に下記一般式[A]及び[B]で示される化合
物を含有する際に、本発明の効果をより発揮するばかり
でなく、未露光部に生じるカブリも少ないという効果も
生じるため、好ましい態様の一つである。
【0031】
【化1】
【0032】式中、R1及びR2は各々、アルキル基、ア
リール基、R3CO−基又は水素原子を表す。但しR1及び
2の両方が同時に水素原子であることはない。
【0033】又、R1とR2で環を形成してもよい。
【0034】一般式[A]において、R1及びR2で表さ
れるアルキル基は、同一でも異なってもよく、それぞれ
炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。更にこれらアル
キル基はカルボキシル基、燐酸基、スルホ基又はヒドロ
キシル基を有してもよい。R3はアルコキシ基、アルキ
ル基又はアリール基を表す。R1,R2及びR3のアルキ
ル基及びアリール基は置換基を有するものも含み、又、
1とR2で形成してもよい環としては、ピペリジン、ピ
リジン、トリアジンやモルホリンの如き複素環が挙げら
れる。
【0035】
【化2】
【0036】式中、R11,R12,R13は各々、水素原
子、置換又は無置換のアルキル基、アリール基又は複素
環基を表し、R14はヒドロキシル基、ヒドロキシアミノ
基、置換又は無置換のアルキル基、アリール基、複素環
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルバモイル基
又はアミノ基を表す。複素環基としては、5〜6員環で
あり、C,H,O,N,S及びハロゲン原子から構成さ
れ、飽和でも不飽和でもよい。R15は−CO−,−SO2
又は−C(=NH)−から選ばれる2価の基を表し、nは0
又は1である。特にn=0の時、R14はアルキル基、ア
リール基、複素環基から選ばれる基を表し、R13とR14
は共同して複素環を形成してもよい。
【0037】前記一般式[A]で示されるヒドロキシル
アミン系化合物の具体例は、米国特許3,287,125号、 同
3,329,034号及び同3,287,124号等に記載されているが、
特に好ましい具体的例示化合物としては、特願平2-2031
69号36〜38頁記載の(A−1)〜(A−39)及び特開平
3-33845号3〜6頁記載の(1)〜(53)及び特開平3-6
3646号5〜7頁記載の(1)〜(52)が挙げられる。
【0038】次に一般式[B]で示される化合物の具体
例は、特願平2-203169号40〜43頁記載の(B−1)〜
(B−33)及び特開平3-33846号4〜6頁記載の(1)〜
(56)が挙げられる。
【0039】これら一般式[A]又は一般式[B]で示
される化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸塩、
p-トルエンスルホン酸塩、蓚酸塩、燐酸塩、酢酸塩等の
形で用いられる。
【0040】又、下記一般式[A′]で示されるヒドロ
キシルアミン系化合物も発色現像液の保恒剤として好ま
しく用いられている。
【0041】
【化3】
【0042】式中、Lは置換してもよいアルキレン基を
表し、Aはカルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ホ
スフィノ基、ヒドロキシル基、それぞれアルキル置換し
てもよいアミノ基、アンモニオ基、カルバモイル基又は
スルファモイル基を表し、Rは水素原子又は置換しても
よいアルキル基を表す。
【0043】一般式[A′]で表される化合物の具体例
としては、特開平3-184044号の4頁左下欄〜6頁右下欄
に記載の(1)〜(54)が挙げられるが、中でも(1)
及び(7)で示される下記化合物が好ましい。
【0044】 (1)HON(CH2COOH)2 (7)HON(CH2CH2SO3H)2 なお上記化合物は、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウ
ム塩でもよい。 一般式[A′]で示される化合物は、市
販されているヒドロキシルアミン類をアルキル化反応す
ることにより得られる。例えば西独特許1,159,634号や
インオルガニカ・キミカ・アクタ(Inorganica Chimica
Acta.),93(1984)101〜108頁等に記載の合成法に準
じて合成することができる。
【0045】本発明に係る発色現像剤及び黒白現像剤中
には、保恒剤として亜硫酸塩を微量用いることができ
る。該亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カ
リウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム等が挙
げられる。
【0046】本発明に係る発色現像剤及び黒白現像剤に
は、緩衝剤を用いることが必要で、緩衝剤としては、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭
酸カリウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三カリウム、燐酸
二ナトリウム、燐酸二カリウム、硼酸ナトリウム、硼酸
カリウム、四硼酸ナトリウム(硼酸)、四硼酸カリウ
ム、o-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナト
リウム)、o-ヒドロキシ安息香酸カリウム、 5-スルホ-2
-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5-スルホサリチル酸
ナトリウム)、5-スルホ-2-ヒドロキシ安息香酸カリウ
ム(5-スルホサリチル酸カリウム)等を挙げることがで
きる。
【0047】現像促進剤としては、特公昭37-16088号、
同37-5987号、 同38-7826号、 同44-12380号、 同45-9019
号及び米国特許3,813,247号等に代表されるチオエーテ
ル系化合物、 特開昭52-49829号及び同50-15554号に代表
されるp-フェニレンジアミン系化合物、特公昭44-30074
号、 特開昭50-137726号、同56-156826号及び同52-43429
号等に代表される4級アンモニウム塩類、米国特許2,61
0,122号及び同4,119,462号記載のp-アミノフェノール
類、米国特許2,494,903号、 同3,128,182号、 同4,230,79
6号、 同3,253,919号、 特公昭41-11431号、米国特許2,48
2,546号、 同2,596,926号及び同3,582,346号等に記載の
アミン系化合物、 特公昭37-16088号、 同42-25201号、 米
国特許3,128,183号、 特公昭41-11431号、 同42-23883号
及び米国特許3,532,501号等に代表されるポリアルキレ
ンオキサイド、 その他1-フェニル-3-ピラゾリドン類、
ヒドラジン類、メソイオン型化合物、イオン型化合物、
イミダゾール類等を必要に応じて添加することができ
る。カブリ防止等の目的で塩素イオン及び臭素イオンが
カラー現像剤中に用いられてもよい。本発明において
は、好ましくは塩素イオンとして1.0×10-2〜1.5×10-1
モル/l、より好ましくは3.5×10-2〜1×10-1モル/
l含有する。塩素イオン濃度が1.5×10-1モル/lより多
いと、現像を遅らせ迅速に高い最大濃度を得るには好ま
しくない。又、3.5×10-2モル/l未満では、ステインが
生じ、連続処理に伴う写真性変動(特に最小濃度)が大
きくなり好ましくない。
【0048】本発明において、カラー現像液中に臭素イ
オンを好ましくは3.0×10-5〜1.0×10-3モル/l含有す
る。より好ましくは5.0×10-5〜5×10-4モル/lであ
る。特に好ましくは1×10-4〜3×10-4モル/lであ
る。臭素イオン濃度が1×10-3モル/lより多い場合、
現像を遅らせ最大濃度及び感度が低下し、3.0×10-5
ル/l未満である場合、ステインを生じ、又、連続処理
に伴う写真特性変動(特に最小濃度)を生じる点で好ま
しくない。
【0049】発色現像剤に直接添加される場合、塩素イ
オン供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化アンモニウム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、
塩化マンガン、塩化カルシウム、塩化カドミウムが挙げ
られるが、そのうち好ましいものは塩化ナトリウム、塩
化カリウムである。
【0050】又、発色現像剤及び現像剤中に添加される
蛍光増白剤の対塩の形態で供給されてもよい。
【0051】臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリ
ウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウ
ム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化マンガ
ン、臭化ニッケル、臭化カドミウム、臭化セリウム、臭
化タリウムが挙げられるが、そのうち好ましいものは臭
化カリウム、臭化ナトリウムである。
【0052】本発明の発色現像剤及び現像剤には、必要
に応じて塩素イオン、臭素イオンに加えて任意のカブリ
防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、沃化カリ
ウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防
止剤が使用できる。有機カブリ防止剤としては、例えば
ベンゾトリアゾール、6-ニトロベンゾイミダゾール、5-
ニトロイソインダゾール、5-メチルベンゾトリアゾー
ル、 5-ニトロベンゾトリアゾール、 5-クロロベンゾトリ
アゾール、2-チアゾリルベンゾイミダゾール、 2-チアゾ
リルメチルベンゾイミダゾール、 インダゾール、ヒドロ
キシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素複素環化
合物を代表例として挙げることができる。本発明の発色
現像剤及び現像剤には、トリアジニルスチルベン系蛍光
増白剤を含有させることが本発明の目的の効果の点から
好ましい。係る蛍光増白剤としては下記一般式[E]で
示される化合物が好ましい。
【0053】
【化4】
【0054】上式において、X1,X2,Y1及びY2は各
々、ヒドロキシル基、塩素又は臭素等のハロゲン原子、
アルキル基、アリール基、−N(R21)(R22)基、
【0055】
【化5】
【0056】又はOR25を表す。ここでR21及びR22は各
々、水素原子、アルキル基(置換体を含む)又はアリー
ル基(置換体を含む)を、R23及びR24はアルキレン基
(置換体を含む)を、R25は水素原子、アルキル基(置
換体を含む)又はアリール基(置換体を含む)を表し、
Mはカチオンを表す。
【0057】なお一般式[E]の各基、又はそれらの置
換基の詳細については、特願平2-240400号の62頁下から
第8行〜64頁下から第3行の記載と同義であり、具体的
化合物も同号65〜67頁に記載のE−1〜E−45を挙げる
ことができる。
【0058】上記の化合物は公知の方法で合成すること
ができる。以下に代表的化合物を例示するが、中でも特
に好ましく用いられるのは、E−4,E−24,E−34,
E−35,E−36,E−37,E−41である。これらの化合
物の添加量は発色現像液1000ml当たり0.2〜10gの範囲
であることが好ましく、更に好ましくは0.4〜5gであ
る。
【0059】
【化6】
【0060】
【化7】
【0061】更に、本発明に用いられる発色現像剤及び
黒白現像剤には、必要に応じてメチルセロソルブ、メタ
ノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、β-シクロ
デキストリン、その他特公昭47-33378号、 同44-9509号
に記載の化合物を、現像主薬の溶解度を上げるための有
機溶剤として使用することができる。
【0062】更に、現像主薬と共に補助現像剤を使用す
ることもできる。これらの補助現像剤としては、例えば
N-メチル-p-アミノフェノールヘキサルフェート(メト
ール)、フェニドン、N,N-ジエチル-p-アミノフェノー
ル塩酸塩、 N,N,N′,N′-テトラメチル-p-フェニレンジ
アミン塩酸塩等が知られており、その添加量としては通
常0.01〜1.0g/lが好ましい。
【0063】更に又、その他ステイン防止剤、スラッジ
防止剤、重層効果促進剤等、各種添加剤を用いることが
できる。
【0064】又、発色現像剤及び黒白現像剤には、特願
平2-240400号69頁下から第9行〜74頁に記載の下記一般
式[K]で示されるキレート剤及びその例示化合物K−
1〜K−22が添加されることが、本発明の目的を効果的
に達成する観点から好ましい。
【0065】
【化8】
【0066】これらキレート剤の中でも、K−2,K−
9,K−12,K−13,K−17,K−19が好ましく用いら
れ、特にK−2及びK−9を発色現像液に添加する際に
本発明の効果をより発揮する。
【0067】これらキレート剤の添加量は、発色現像剤
及び黒白現像剤1000ml当たり0.1〜20gの範囲が好まし
く、より好ましくは0.2〜8gである。
【0068】更に又、発色現像剤及び黒白現像剤にはア
ニオン、カチオン、両性、ノニオンの各界面活性剤を含
有させることができる。又、必要に応じてアルキルスル
ホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香
族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加してもよい。
【0069】本発明に係る処理剤が漂白剤又は漂白定着
剤の場合、好ましく用いられる漂白主剤は下記一般式
[L],[M],[N],[P]で表される有機酸の第
2鉄錯塩である。
【0070】
【化9】
【0071】式中、A1〜A4は各々、同一でも異なって
もよく、−CH2OH,−COOM又は−PO3M1M2を表す。M,M
1,M2は各々、水素原子、アルカリ金属原子又はアンモ
ニウム基を表す。Xは炭素数3〜6の置換、未置換のア
ルキレン基を表す。
【0072】以下、一般式[L]で示される化合物につ
いて詳述する。
【0073】なお、A1〜A4が表す基は特願平1-260628
号12頁第15行〜15頁第3行記載のA1〜A4と同義である
ので詳細な説明は省略する。
【0074】以下に、前記一般式[L]で示される化合
物の好ましい具体例を示す。
【0075】(L−1)1,3-プロパンジアミン四酢酸 (L−2)2-ヒドロキシ-1,3-プロパンジアミン四酢酸 (L−3)2,3-プロパンジアミン四酢酸 (L−4)1,4-ブタンジアミン四酢酸 (L−5)2-メチル-1,3-プロパンジアミン四酢酸 (L−6)N-(2-ヒドロキシエチル)-1,3-プロパンジア
ミン三酢酸 (L−7)1,3-プロパンジアミンテトラキスメチレンホ
スホン酸 (L−8)2-ヒドロキシ-1,3-プロパンジアミンテトラ
キスメチレンホスホン酸 (L−9)2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン四酢酸 (L−10)2,4-ブタンジアミン四酢酸 (L−11)2,4-ペンタンジアミン四酢酸 (L−12)2-メチル-2,4-ペンタンジアミン四酢酸 これら(L−1)〜(L〜12)の化合物の第2鉄錯塩と
しては、これらの第2鉄錯塩のナトリウム塩、カリウム
塩又はアンモニウム塩を任意に用いることができる。本
発明の目的の効果及び溶解度の点から、これらの第2鉄
錯塩のアンモニウム塩が好ましく用いられる。
【0076】前記化合物例の中で、本発明において特に
好ましく用いられるものは、(L−1),(L−3),
(L−4),(L−5),(L−9)であり、とりわけ
特に好ましいのは(L−1)である。
【0077】次に一般式〔M〕で示される化合物につい
て詳述する。
【0078】
【化10】
【0079】A1〜A4は前記と同義であり、nは1〜8
の整数を表す。B1及びB2は同一でも異っていてもよ
く、それぞれ炭素数2〜5の置換、未置換のアルキレン
基(例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンタメ
チレン等)を表す。置換基としては水酸基、炭素数1〜
3の低級アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル
基)等が挙げられる。
【0080】以下に、前記一般式〔M〕で示される化合
物の好ましい具体例を示す。
【0081】
【化11】
【0082】これら(M−1)〜(M−7)の化合物の
第2鉄錯塩は、これらの化合物の第2鉄錯塩のナトリウ
ム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩を任意に用いるこ
とができる。
【0083】本発明の有機酸第2鉄錯塩の中でも一般式
〔L〕又は〔M〕で示される有機酸の第2鉄錯塩が本発
明の効果を奏する上で最も好ましく用いられ、特に(L
−1)、(L−3)、(L−4)、(L−5)、(L−
9)、(M−1)、(M−2)、(M−7)であり、と
りわけ特に好ましいのは(L−1)又は(M−1)であ
る。
【0084】次に一般式〔N〕で表される化合物を示
す。
【0085】
【化12】
【0086】式中、R1は水素原子又は水酸基を示し、
nは1又は2であり、xは2又は3であり、yは0又は
1であり、そしてxとyの和は常に3である。
【0087】一般式〔N〕によって表される好ましい化
合物は[N−1]及び[N−2]である。
【0088】
【化13】
【0089】次に一般式〔P〕で表される化合物を示
す。
【0090】
【化14】
【0091】式中、A1〜A4はそれぞれ同一であっても
異っていてもよく、−CH2OH、−PO3M1M2又は−COOM3
表す。M1,M2又はM3は水素原子、アルカリ金属原子
(例えばナトリウム、カリウム)又はその他のカチオン
(例えばアンモニウム、メチルアンモニウム、トリメチ
ルアンモニウム等)を表す。Xは炭素数2〜6の置換若
しくは未置換のアルキレン基又は−(B1O)n−B2−を表
す。又、B1及びB2は同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれ炭素数1〜5の置換又は未置換のアルキレ
ン基を表す。
【0092】Xで表されるアルキレン基としては、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。
又、B1又はB2で表されるアルキレン基としては、メチ
レン、エチレン、トリメチレン等が挙げられる。X,B
1又はB2が表すアルキレン基の置換基としては、ヒドロ
キシル基、炭素数1〜3のアルキル基(例えばメチル
基、エチル基等)等が挙げられる。nは1〜8の整数を
表し、好ましくは1〜4である。以下に一般式〔P〕で
示される化合物の好ましい具体例を挙げるが、これらに
限定されるものではない。
【0093】
【化15】
【0094】
【化16】
【0095】尚、漂白剤として上記一般式〔A〕で示さ
れる化合物の鉄錯塩以外に下記化合物の第2鉄錯塩等を
用いることができる。
【0096】(A′−1)エチレンジアミン四酢酸 (A′−2)トランス‐1,2‐シクロヘキサンジアミン
四酢酸 (A′−3)ジヒドロキシエチルグリシン酸 (A′−4)エチレンジアミンテトラキスメチレンホス
ホン酸 (A′−5)ニトリロトリスメチレンホスホン酸 (A′−6)ジエチレントリアミンペンタキスメチレン
ホスホン酸 (A′−7)ジエチレントリアミン五酢酸 (A′−8)エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 (A′−9)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 (A′−10)エチレンジアミンジプロピオン酸 (A′−11)エチレンジアミン二酢酸 (A′−12)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 (A′−13)ニトリロトリプロピオン酸 (A′−14)トリエチレンテトラミン六酢酸 (A′−15)エチレンジアミンテトラプロピオン酸 前記有機酸第2鉄錯塩の添加量は、漂白液又は漂白定着
液1000ml当たり0.1〜2.0モルの範囲で含有することが好
ましく、より好ましくは0.15〜1.5モル/lである。
【0097】漂白剤、漂白定着剤及び定着剤には、特開
昭64-295258号に記載のイミダゾール及び誘導体又は同
号記載の一般式[I]〜[IX]で示される化合物及びこ
れらの例示化合物の少なくとも1種を含有することによ
り迅速性に効果を発揮する。
【0098】上記の促進剤の他、特開昭62-123459号の5
1〜115頁に記載の例示化合物及び特開昭63-17445号の22
〜25頁に記載の例示化合物、特開昭53-95630号、同53-2
8426号記載の化合物等も同様に用いることができる。
【0099】漂白剤又は漂白定着剤には、上記以外に臭
化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如き
ハロゲン化物、各種の蛍光増白剤、消泡剤あるいは界面
活性剤を含有せしめることができる。本発明に係る処理
剤が定着剤又は漂白定着剤の場合、用いられる定着主剤
としては、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩が好ましく用い
られる。チオシアン酸塩の含有量は少なくとも0.1モル
/l以上が好ましく、カラーネガフィルムを処理する場
合、より好ましくは0.5モル/l以上であり、特に好ま
しくは1.0モル/l以上である。又、チオ硫酸塩の含有
量は少なくとも0.2モル/l以上が好ましく、カラーネ
ガフィルムを処理する場合、より好ましくは0.5モル/
l以上である。なお、本発明においては、チオシアン酸
塩とチオ硫酸塩を併用することにより更に効果的に本発
明の目的を達成できる。
【0100】本発明に係る定着剤又は漂白定着剤には、
これら定着主剤の他に各種の塩から成るpH緩衝剤を単独
あるいは2種以上含むことができる。更にアルカリハラ
イド又はアンモニウムハライド、例えば臭化カリウム、
臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモニウム等
の再ハロゲン化剤を多量に含有させることが望ましい。
又、アルキルアミン類、ポリエチレンオキサイド類等の
通常定着剤又は漂白定着剤に添加する化合物を添加する
ことが知られている化合物を適宜添加することができ
る。
【0101】定着剤又は漂白定着剤には、特開昭64-295
258号56頁に記載の下記一般式[FA]で示される化合
物及びこの例示化合物を添加するのが好ましく、本発明
の効果をより発揮するばかりか、少量の感光材料を長期
間に亘って処理する際に定着能を有する処理液中に発生
するスラッジも極めて少ないという別なる効果が得られ
る。
【0102】
【化17】
【0103】同号記載の一般式[FA]で示される化合
物は、米国特許3,335,161号及び同3,260,718号に記載さ
れている如き一般的な方法で合成できる。これら一般式
[FA]で示される化合物は、それぞれ単独で用いても
よく、又、2種以上組み合わせて用いてもよい。又、こ
れら化合物の添加量は、処理液1000ml当たり0.1〜200g
の範囲で好結果が得られる。
【0104】本発明において、安定剤には第2鉄イオン
に対するキレート安定度定数が8以上のキレート剤を含
有することが好ましい。ここにキレート安定度定数と
は、L.G.Sillen・A.E.Martell 著”Stability Constants
of Metal-ion Complexes”,The Chemical Society,Lon
don (1964)、S.Chaberek・A.E.Martell 著”Organic Seq
uestering Agents”,Wiley(1959)等により一般に知ら
れた定数を意味する。第2鉄イオンに対するキレート安
定度定数が8以上のキレート剤としては、特願平2-2347
76号、同1-324507号等に記載のものが挙げられる。これ
らキレート剤の使用量は、安定液1000ml当たり0.01〜50
gが好ましく、より好ましくは0.05〜20gの範囲で良好な
結果が得られる。
【0105】又、安定剤に添加する好ましい化合物とし
て、アンモニウム化合物が挙げられる。これらは各種の
無機化合物のアンモニウム塩によって供給される。アン
モニウム化合物の添加量は、安定液1000ml当たり0.001
〜2.0モルの範囲が好ましく、より好ましくは0.002〜1.
0モルである。更に安定剤には亜硫酸塩を含有させるこ
とが好ましい。更に又、安定剤には前記キレート剤と併
用して金属塩を含有することが好ましい。かかる金属塩
としては、Ba,Ca,Ce,Co,In,La,Mn,Ni,Bi,Pb,
Sn,Zn,Ti,Zr,Mg,Al 又はSr の金属塩があり、ハロ
ゲン化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、燐酸塩、酢酸塩
等の無機塩又は水溶性キレート剤として供給できる。使
用量としては、安定液1000ml当たり1×10-4〜1×10-1
モルの範囲が好ましく、より好ましくは4×10-4〜2×
10-2モルである。
【0106】又、安定剤には、有機酸塩(クエン酸、酢
酸、コハク酸、蓚酸、安息香酸等)、pH調整剤(燐酸
塩、硼酸塩、塩酸塩、硫酸塩等)等を添加することがで
きる。
【0107】なお、本発明においては公知の防黴剤を本
発明の効果を損なわない範囲で単用又は併用することが
できる。
【0108】次に本発明の処理剤が適用される感光材料
について説明する。
【0109】感光材料が撮影用感光材料の場合、ハロゲ
ン化銀粒子としては、平均沃化銀含有率が3モル%以上
の沃臭化銀又は沃塩化銀が用いられるが、特に4〜15モ
ル%までの沃化銀を含む沃臭化銀が好ましい。中でも、
本発明に好ましい平均沃化銀含有率は5〜12モル%、最
も好ましくは8〜11モル%である。
【0110】本発明の写真処理剤で処理される感光材料
に用いられるハロゲン化銀乳剤は、リサーチ・ディスク
ロージャNo.308119(以下、RD308119と略す)に記載さ
れているものを用いることができる。以下に記載箇所を
示す。
【0111】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 ヨード組成 993 I−A項 製造方法 993 I−A項及び994 E項 晶癖 正常晶 993 I−A項 双晶 〃 エピタキシャル 〃 ハロゲン組成 一様 993 I−B項 一様でない 〃 ハロゲンコンバージョン 994 I−C項 〃 置換 〃 金属含有 994 I−D項 単分散 995 I−F項 溶媒添加 〃 潜像形成位置 表面 995 I−G項 内部 〃 適用感材 ネガ 995 I−H項 ポジ(内部カブリ粒子含) 〃 乳剤を混合して用いる 995 I−J項 脱塩 995 II−A項 ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学熟成及び分光増感
を行ったものを使用する。このような工程で使用される
添加剤は、リサーチ・ディスクロージャNo.17643、No.1
8716及びNo.308119(それぞれ、以下RD17643、RD18716
及びRD308119と略す)に記載されている。以下に記載箇
所を示す。
【0112】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV-A-A,B,C,D,E,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV-A-E,J項 23〜24 648〜9 カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 写真用添加剤も上記リサーチ・ディスクロージャに記載
されている。以下に関連ある記載箇所を示す。
【0113】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII-I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII-J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII C, XIII C項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 X VI 現像剤(感光材料中に含有)1011 XX-B項 本発明の写真処理剤で処理される感光材料には種々のカ
プラーを使用することができ、その具体例は上記リサー
チ・ディスクロージャに記載されている。以下に関連あ
る記載箇所を示す。
【0114】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 イエローカプラー 1001 VII-D項 VII C〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII-D項 VII C〜G項 シアンカプラー 1001 VII-D項 VII C〜G項 DIRカプラー 1001 VII-F項 VII F項 BARカプラー 1002 VII-F項 その他の有用残基放出カプラー 1001 VII-F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII-E項 添加剤は、RD308119 XIVに記載されている分散法などに
より添加することができる。
【0115】本発明においては、前述RD17643第28頁、R
D18716第647〜648頁及びRD308119のXIXに記載されてい
る支持体を使用することができる。
【0116】感光材料には、前述RD308119 VII-K項に記
載されているフィルター層や中間層等の補助層を設ける
ことができる。又、感光材料は、前述RD308119 VII-K項
に記載されている順層、逆層、ユニット構成等の様々な
層構成を採ることができる。次に本発明の写真処理剤が
適用されるのに好ましいカラー感光材料について説明す
る。
【0117】感光材料中のハロゲン化銀粒子としては、
塩化銀を少なくとも80モル%以上含有する塩化銀主体の
ハロゲン化銀粒子が用いられ、好ましくは90モル%以
上、特に好ましくは95モル%以上、最も好ましくは99モ
ル以上含有するものが用いられる。
【0118】上記塩化銀主体のハロゲン化銀乳剤は、塩
化銀の他にハロゲン化銀組成として臭化銀及び/又は沃
化銀を含むことができ、この場合、臭化銀は20モル%以
下が好ましく、より好ましくは10モル%以下、更に好ま
しくは3モル%以下であり、又、沃化銀が存在するとき
は1モル%以下が好ましく、より好ましくは0.5モル%
以下、最も好ましくはゼロである。このような塩化銀50
モル%以上からなる塩化銀主体のハロゲン化銀粒子は、
少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層に適用されればよ
いが、好ましくは全ての感光性ハロゲン化銀乳剤層に適
用されることである。
【0119】前記ハロゲン化銀粒子の結晶は、正常晶で
も双晶でもその他でもよく、[1.0.0]面と[1.1.1]面
の比率は任意のものが使用できる。更に、これらのハロ
ゲン化銀粒子の結晶構造は、内部から外部まで均一なも
のであっても、内部と外部が異質の層(相)状構造(コ
ア・シェル型)をしたものであってもよい。又、これら
のハロゲン化銀は、潜像を主として表面に形成する型の
ものでも、粒子内部に形成する型のものでもよい。更に
平板状ハロゲン化銀粒子(特開昭58-113934号、特願昭5
9-170070参照)を用いることもできる。又、特開昭64-2
6837号、 同64-26838号、 同64-77047号等に記載のハロゲ
ン化銀を使用できる。
【0120】前記ハロゲン化銀粒子は、酸性法、中性法
又はアンモニア法等のいずれの調製法により得られたも
のでもよい。又、例えば種粒子を酸性法で作り、更に、
成長速度の速いアンモニア法により成長させ、所定の大
きさまで成長させる方法でもよい。ハロゲン化銀粒子を
成長させる場合に、反応釜内のpH,pAg等をコントロー
ルし、例えば特開昭54-48521号に記載されているような
ハロゲン化銀粒子の成長速度に見合った量の銀イオンと
ハライドイオンを逐次同時に注入混合することが好まし
い。
【0121】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて本発明を更に
詳説するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。
【0122】(実施例1)以下の操作に従って、カラー
ネガフィルム用発色現像錠剤を作成した。
【0123】操作(1) 硫酸ヒドロキシルアミン3.5gを空気ジェット微粉砕機中
で平均粒径10μmになる迄摩砕する。この微粉末を市販
の流動層噴霧造粒機中で室温にて約7分間、水を噴霧す
ることにより平均粒径95μmに造粒した後、造粒物を空
気温度63℃で8分間乾燥する。次に粒状物を真空中で40
℃にて90分間乾燥して粒状物の水分をほぼ完全に除去す
る。
【0124】操作(2) 現像主薬CD-4[4-アミノ-3メチル-(N-エチル-N-β-ヒ
ドロキシルエチル)アニリン硫酸塩]6.2gを操作(1)と
同様、空気ジェット微粉砕機中で粉砕後、水を噴霧しな
がら造粒する。造粒後、60℃で7分間乾燥する。次に粒
状物を真空中で40℃にて90分間乾燥して、水分をほぼ完
全に除去する。
【0125】操作(3) 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸2ナトリウム2.5
g、亜硫酸ナトリウム1.75g、炭酸カリウム15.4g、炭酸
水素ナトリウム0.75g、臭化ナトリウム0.35gを市販の混
合機中で均一化した後、操作(1)と同様、空気ジェッ
ト微粉砕機中で粉砕後、造粒する。造粒後、70℃で10分
間乾燥する。次に粒状物を真空中で40℃にて90分間乾燥
し水分をほぼ完全に除去する。
【0126】操作(4) 亜硫酸ナトリウム1.75g、ジエチレントリアミン5酢酸5
ナトリウム2.0g、炭酸カリウム15.4g、炭酸水素ナトリ
ウム0.75g、臭化ナトリウム0.35gを操作(3)と同様に
造粒する。乾燥温度は80℃で時間は10分間とした。
【0127】操作(5) 上記操作(1)〜(4)で造粒した造粒物を25℃で相対
湿度40%以下に調湿された部屋で混合機にて約10分間均
一に混合する。次に混合物を菊水製作所社製タフプレス
コレクト1527HUを改造した処理剤打錠機により錠剤化
する。錠剤化を行うに当たり、上記打錠機の中に上記混
合物を5.00gを充填し、成形した。この操作を繰り返し
て前記混合物より10個のカラーフィルム用発色現像錠剤
試料1を作成した。
【0128】操作(6) 前記操作(1)において造粒物の平均粒径を表1記載の
値になる様に調整した以外は同様の操作を行い、さらに
前記操作(2)〜(5)と同様の操作を繰り返して錠剤
試料2〜11を作成した。
【0129】実験 上記操作で得られた錠剤試料2ヶをポリエチレンの袋に
入れ密栓し、65℃で2ヶ月間保存した。保存後1錠中の
CD−4の含有量を測定し保存前の値を100%として残
存率を求めた。結果を以下に示す。
【0130】
【表1】
【0131】上記表1より、平均粒径が100μm未満ある
いは800μmをこえた造粒物で錠剤を作成すると得られた
錠剤の保存性が悪く、これら錠剤に対して本発明の錠剤
は良好な保存性を有していることがわかる。
【0132】(実施例2) 操作(7) チオ硫酸ナトリウム160g、亜硫酸ナトリウム10g、チオ
シアン酸カリウム37.5g、エチレンジアミン四酢酸ナト
リウム1.0gを操作(3)と同様に造粒する。乾燥後は77
℃で時間は10分間とした。
【0133】操作(8) 上記操作(7)で造粒した造粒物を、操作(5)と同様
に錠剤化を行った。処理剤打錠機への充填量を9.0gとし
た以外は操作(5),(6)と同様にし、各々25個のカ
ラーネガフィルム用定着錠剤試料12〜22を作成した。
【0134】次に得られた試料10ヶを実施例1と同じ条
件で保存した後、250mlの水に溶解し、不溶物の有無を
調べた。
【0135】結果を以下に示す。尚、表中の不溶物の評
価は以下の通りである。
【0136】×:大小様々な不溶物がある。
【0137】(×の数が多い程、不溶物の量が多いこと
を示す) △:微かに不溶物が認められる。
【0138】○:全く不溶物がない。
【0139】
【表2】
【0140】上記表より本発明の定着処理用錠剤は、不
溶物の発生がなく保存性が良いことがわかる。
【0141】(実施例3) 操作(9) ジエチルヒドロキシルアミン・シュウ酸塩200g、炭酸水
素ナトリウム55gを操作(1)と同様に造粒する。乾燥
温度は70℃で時間は70分間とした。
【0142】操作(10) 現像主薬のCD-3[1-(N-エチル-N-メタンスルホンアミ
ドエチル)-3-メチル-p-フェニレンジアミンセスキサル
フェード・1水塩270gを操作(2)と同様に造粒する。
乾燥温度は63℃で時間は8分間とした以外は操作(2)
と同様にした。
【0143】操作(11) 亜硫酸ナトリウム6g、炭酸カリウム450g、炭酸水素ナ
トリウム22.5g、チノパールSFP75gを操作(3)と同
様に造粒する。乾燥温度は73℃で時間は10分間とした以
外は操作(3)と同様にした。
【0144】操作(12) 炭酸カリウム450g、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリ
ウム120g、炭酸水素ナトリウム22.5g、プルロニックF
−68(旭電化製)60gを操作(4)と同様に造粒する。
乾燥温度は73℃で時間は10分間とした以外は操作(4)
と同様にした。
【0145】操作(13) 上記操作(9)〜(12)で造粒した造粒物を操作(5)
と同様に混合後、処理剤打錠機に入れ、錠剤化を行っ
た。処理剤打錠機への充填量を7.0gとした以外は操作
(5),(6)と同様にし、各々50個づつカラーペーパ
ー用発色現像錠剤を作成した。
【0146】次に実施例1と同様の保存試験を行った。
この結果実施例1と同様の結果を得た。
【0147】(実施例4)以下の操作に従ってカラーペ
ーパー用漂白定着錠剤試料を作成した。
【0148】操作(14) エチレンジアミン四酢酸第2鉄ナトリウム600g、エチレ
ンジアミン四酢酸10.8g、炭酸水素ナトリウム6.25gを操
作(3)と同様に造粒する。乾燥温度は80℃で時間は10
分間とした。
【0149】操作(15) チオ硫酸ナトリウム730g、チオシアン酸カリウム271g
、亜硫酸ナトリウム216g、スルフィン酸27g、臭化カリ
ウム54gを操作(3)と同様に造粒する。乾燥温度は77
℃で時間は10分間とした。
【0150】操作(16) 上記操作(14)及び(15)で造粒した造粒物を操作
(5)と同様混合後、錠剤化を行った。処理剤打錠機へ
の充填量を5.0gとした以外は操作(5),(6)と同様
にし、各々100個のカラーペーパー用漂白定着錠剤試料4
2〜51を作成した。
【0151】次に実施例1と同様の保存を行った後、不
溶物の有無、及びチオ硫酸塩の残存率を調べた。結果を
以下に示す。
【0152】
【表3】
【0153】上記表3より本発明の漂白定着用錠剤は保
存性が良好であることがわかる。
【0154】(実施例5)実施例3においてCD−3の
代わりに例示化合物C−17を使用し、又、各造粒操作に
おいて粒径の偏差を表4記載の値になるよう調整した他
は実施例3と同様の操作実験を行った。結果を以下に示
す。
【0155】
【表4】
【0156】上記表4より造粒物の粒度分布を±100〜1
50μm以下、60%以上にすることにより打錠機杵への微
粉の付着(スティッキング)が無く、連続打錠時の障害
が極めて少ないことがわかる。
【0157】
【発明の効果】本発明により、保存安定性(有効含有の
減少、不溶解物の発生防止等)が改良された、スティッ
キングを無くして連続打錠時の障害が極めて少くなるよ
うに改良された、プラスチックボトルを使用することが
なく社会環境適性を有し、更に作業環境適性を有するハ
ロゲン化銀カラー感光材料処理用錠剤及びその製造方法
を提供することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種の化合物を含有するハロ
    ゲン化銀カラー感光材料処理用錠剤において、該錠剤の
    組成物を平均粒径100〜800μmであり、且つ粒度
    分布が±100〜150μmの偏差内に粒子の60%以
    上がある粒子に造粒した後、加圧圧縮して固化すること
    を特徴とする該錠剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法で製造したハロゲン
    化銀カラー感光材料処理用錠剤。
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