JP3136374B2 - ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用固形処理剤

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JP3136374B2 JP17435192A JP17435192A JP3136374B2 JP 3136374 B2 JP3136374 B2 JP 3136374B2 JP 17435192 A JP17435192 A JP 17435192A JP 17435192 A JP17435192 A JP 17435192A JP 3136374 B2 JP3136374 B2 JP 3136374B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料用固形処理剤(写真処理剤)に関し、詳しくは充分
な強度をもち、かつ溶解性に優れた、定着能を有する、
固形化された写真処理剤に関するものである。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀感光材料は、通常、黒白現
像液、定着液、発色現像液、漂白液、漂白定着剤、安定
液等の処理液を使って現像処理が行われ、イメージワイ
ズな画像が得られる。ここで、使用される各処理液は、
使い易さのために一つ又は複数の濃厚液のパートの形で
プラスチックボトルに入れられ、処理剤キットとしてユ
ーザーに供給されている。ユーザーはこれら処理剤キッ
トを水に溶解して、使用液(スタート液ないし補充液)
を作成し使用している。
【0003】近年、写真処理業界においては、ミニラボ
と呼ばれる小型自動現像機を用いた小規模現像所が急増
しており、このようなミニラボ化の進行に伴い処理剤用
プラスチックボトルの使用量も年々急激に増加してきて
いる。
【0004】このプラスチックは、軽くて強い性質の故
に、写真処理剤用ボトル以外にも広く使用されてきてい
る。プラスチックの全世界の生産量は年々増加の一途を
辿り、1988年には年間1億トンを超す量にまで増加して
きている。その一方で、廃棄されるプラスチックも膨大
な量であり、日本を例にとっても、生産量の約40%が年
々廃棄されている。このような廃プラスチックは、海洋
に投棄されると、海洋生物の生息環境の悪化を引き起こ
しているし、又、ヨーロッパ地域では、排ガス処理設備
の不備な焼却炉で燃焼処理するため、酸性雨等の問題も
引き起こしており、大きな問題となってきている。
【0005】このため、早急な対策の実施が迫られてお
り、欧米地域ではプラスチックのリサイクルや使用禁
止、又は分解性プラスチックの使用の義務化など法規制
の動きが活発となってきているのが実状である。
【0006】このような状況の中で、一部とは言え写真
用途の処理剤にプラスチックボトルを多量に使用するこ
とは極めて好ましくない状況である。
【0007】そこで、写真処理剤の濃厚液を粉剤化する
ことが考えられるが、その際には溶解時に微粉が舞い上
がり作業者が吸い込んだりする可能性が高く、健康への
影響が懸念される問題が生じたり、或は舞い上がった処
理剤成分が別の写真処理液に混入してしまい、これによ
って汚染されトラブルが発生するという問題が生じる。
このため、写真処理剤を造粒化し、粒状混合物とする技
術が、例えば特開平2-109042号、同2-109043号、米国特
許2,843,484号等で提案されたが、依然として飛散薬剤
粉塵による労働安全衛生上の問題、他種処理液への不純
物としての混入、或は溶解時に容器底への沈降・凝結す
るケーキング現象、自らの湿潤被膜で粉末を被膜し、溶
解不良を生じる等による調合作業性への支障等の問題を
再来させ、粉末化、顆粒化に適した薬剤の範囲は極めて
制約されているのが実状である。
【0008】このような背景の中で、特開平3-39735
号、同3-39739において、顆粒化された写真漂白剤及び
写真定着剤が示されている。これらは従来の粉末にくら
べ粉塵が少なく、自由に注加でき水中への溶解性も改良
させてはいるがまだ十分ではなく、特に輸送時に摩砕し
て微粉末ができ、さらに秤量、溶解作業中に飛散した
り、処理剤の保存により不溶解物が生成する等さらに改
良が望まれる問題がある。
【0009】これらの問題に対して、特開昭51-61837
号、カナダ特許第831,928号等において処理剤を錠剤に
する方法が提案されている。しかしながらこれらの方法
によっても実用上の強度が充分でなかったり、溶解に時
間がかかるという欠点を有していた。
【0010】本発明者等は鋭意検討の結果、チオ硫酸塩
とチオシアン酸塩を混合することにより上記問題が全て
解決することを見い出し本発明を成すに至ったものであ
る。加えて定着液、漂白定着液の保存安定性が数段向上
した。これは今までの知見からは全く予想できない驚く
べき成果である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、溶解性、耐摩損性に優れ、粉塵飛散性がなく、保存
安定性が改良され、さらに液保存性が向上した、定着能
を有する固形化された写真用処理剤を提供することにあ
る。
【0012】さらに、本発明の別の目的はプラスチック
ボトルを含めた包装材料総量の低減化により社会環境適
性を向上しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下によ
り達成された。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】()少なくともチオ硫酸塩及び又はチオ
シアン酸塩を一錠当たり90wt%以上含有することを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料用錠剤型処理剤。
【0018】(2)処理剤中のトータルカチオンに対す
るアンモニウムカチオンの比率が50モル%以下であるこ
とを特徴とする(1)に記載のハロゲン化銀写真感光材
料用錠剤型処理剤。
【0019】(3)造粒後、打錠して製造されたことを
特徴とする(1)、(2)のいずれかに記載のハロゲン
化銀写真感光材料用錠剤型処理剤。
【0020】以下本発明を詳しく説明する。
【0021】本発明のハロゲン化銀写真感光材料用錠
型処理剤の製造方法は、例えば特開昭51-61837号、同54
-155038号、同52-88025号、英国特許1,213,808号等に記
載される一般的な方法で製造できる
【0022】本発明において錠剤の製造法としては、
各薬剤の粉末を混合して打錠する方法、各粉末を混合
し、造粒して顆粒としたものを打錠する方法、各粉末
を夫々造粒し顆粒としたものを打錠時に混合する方法が
挙げられるがの方法が、錠剤の溶解性、耐摩砕性及び
保存安定性の面から最も好ましい。
【0023】尚、顆粒の粒径は150〜3000μmが好まし
く、特に好ましくは500〜2000μmである。
【0024】本発明の錠剤型処理剤一錠中のチオ硫酸塩
又はチオシアン酸塩又はそれらの混合物の含有率は、錠
剤の強度が向上するので90wt%以上が好ましく、特に好
ましくは90〜95wt%である。
【0025】本発明の固形写真処理剤の嵩密度は、その
溶解性の観点と、本発明の目的の効果の点から、0.5〜
3.0g/cm3のものが好ましく、特に錠剤は1.0〜2.5g/cm3
のものが好適に用いられ、顆粒は0.5〜0.8g/cm3のもの
が好ましく用いられる。
【0026】本発明に用いられる漂白剤としては、鉄
(III)、コバルト(III)、銅(II)など多価金属化合
物、とりわけ、これらの多価金属カチオンと有機酸の錯
塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、
N-ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸のようなアミノポ
リカルボン酸、マロン酸、酒石酸、りんご酸、ジグリコ
ール酸、ジチオグリコール酸などの金属錯塩等が挙げら
れる。
【0027】本発明に係る漂白定着液に好ましく用いら
れる漂白剤は下記一般式〔A〕,〔B〕,〔C〕又は
〔D〕で示される化合物の第二鉄錯塩であることにより
本発明の目的が有効に達成できる。
【0028】特に〔C〕は容易に生分解される性状を有
するもので環境保存上も有効な化合物である。
【0029】
【化1】
【0030】式中、A1〜A4はそれぞれ、同一でも異な
ってもよく、−CH2OH,−COOM又は−PO3M1M2を表す。
M,M1,M2はそれぞれ、水素原子、アルカリ金属原子
又はアンモニウム基を表す。Xは炭素数3〜6の置換さ
れていてもよいアルキレン基を表す。
【0031】
【化2】
【0032】式中、A1〜A4は前記一般式〔A〕で定義
したものと同義であり、nは1〜8の整数を表す。又B
1及びB2は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素
数2〜5の置換されていてもよいアルキレン基を表す。
【0033】次に一般式〔A〕で示される化合物につい
て詳述する。
【0034】A1〜A4はそれぞれ同一でも異っていても
よく、−CH2OH、−COOM又は−PO3M1M2を表し、M、
1、M2はそれぞれ水素原子、アルカリ金属原子(例え
ばナトリウム、カリウム)又はアンモニウム基を表す。
Xは炭素数3〜6の置換されていてもよいアルキレン基
(例えばプロピレン、ブチレン、ペンタメチレン等)を
表す。
【0035】置換基としてはヒドロキシル基、炭素数1
〜3のアルキル基が挙げられる。
【0036】以下に、前記一般式〔A〕で示される化合
物の好ましい具体例を示す。
【0037】(A−1)1,3-プロパンジアミン四酢酸 (A−2)2-ヒドロキシ-1,3-プロパンジアミン四酢酸 (A−3)2,3-プロパンジアミン四酢酸 (A−4)1,4-ブタンジアミン四酢酸 (A−5)2-メチル-1,3-プロパンジアミン四酢酸 (A−6)N-(2-ヒドロキシエチル)-1,3-プロパンジア
ミン三酢酸 (A−7)1,3-プロパンジアミンテトラキスメチレンホ
スホン酸 (A−8)2-ヒドロキシ-1,3-プロパンジアミンテトラ
キスメチレンホスホン酸 (A−9)2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン四酢酸 (A−10)2,4-ブタンジアミン四酢酸 (A−11)2,4-ペンタンジアミン四酢酸 (A−12)2-メチル-2,4-ペンタンジアミン四酢酸 これら(A−1)〜(A−12)の化合物の第二鉄錯塩と
しては、これらの第二鉄錯塩のナトリウム塩、カリウム
塩又はアンモニウム塩を任意に用いることができる。好
ましくはナトリウム塩、カリウム塩が用いられる。
【0038】前記化合物例の中で、本発明において特に
好ましく用いられるものは、(A−1)、(A−3)、
(A−4)、(A−5)、(A−9)であり、とりわけ
特に好ましいのは(A−1)である。
【0039】次に一般式〔B〕で示される化合物につい
て詳述する。
【0040】A1〜A4は前記と同義であり、nは1〜8
の整数を表す。B1及びB2は同一でも異っていてもよ
く、それぞれ炭素数2〜5の置換されていてもよいアル
キレン基(例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペ
ンタメチレン等)を表す。置換基としてはヒドロキシル
基、炭素数1〜3の低級アルキル基(メチル基、エチル
基、プロピル基)等が挙げられる。
【0041】以下に、前記一般式〔B〕で示される化合
物の好ましい具体例を示す。
【0042】
【化3】
【0043】これら(B−1)〜(B−7)の化合物の
第二鉄錯塩は、これらの化合物の第二鉄錯塩のナトリウ
ム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩を任意に用いるこ
とができる。好ましくはナトリウム塩、カリウム塩であ
る。
【0044】本発明の有機酸第二鉄錯塩の中でも一般式
〔A〕又は〔B〕で示される有機酸の第二鉄錯塩が本発
明の効果を奏する上で最も好ましく用いられ、特に(A
−1)、(A−3)、(A−4)、(A−5)、(A−
9)、(A−1)、(A−2)、(B−7)であり、と
りわけ特に好ましいのは(A−1)又は(B−1)であ
る。
【0045】次に一般式〔C〕で表される化合物を示
す。
【0046】
【化4】
【0047】式中、R1は水素原子又はヒドロキシル基
を示し、nは1又は2であり、xは2又は3であり、y
は0又は1であり、そしてxとyの和は常に3である。
【0048】一般式〔C〕によって表される好ましい化
合物は〔C−1〕、及び〔C−2〕である。
【0049】
【化5】
【0050】次に一般式〔D〕で表される化合物を示
す。
【0051】
【化6】
【0052】式中、A1〜A4は前記一般式〔A〕で定義
したものと同義であり、Xは炭素数2〜6の、置換され
ていてもよいアルキレン基又は−(B1O)n−B2−を表
す。又、B1及びB2は同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれ炭素数1〜5の置換されていてもよいアル
キレン基を表す。
【0053】Xで表されるアルキレン基としては、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。
又、B1又はB2で表されるアルキレン基としては、メチ
レン、エチレン、トリメチレン等が挙げられる。X,B
1又はB2が表すアルキレン基の置換基としては、ヒドロ
キシル基、炭素数1〜3のアルキル基(例えばメチル、
エチル等)等が挙げられる。nは1〜8の整数を表し、
好ましくは1〜4である。以下に一般式〔D〕で示され
る化合物の好ましい具体例を挙げるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0054】
【化7】
【0055】
【化8】
【0056】尚、漂白剤として上記一般式〔A〕で示さ
れる化合物の鉄錯塩以外に下記化合物の第二鉄錯塩等を
用いることができる。
【0057】(A′−1)エチレンジアミン四酢酸 (A′−2)トランス-1,2-シクロヘキサンジアミン四
酢酸 (A′−3)ジヒドロキシエチルグリシン酸 (A′−4)エチレンジアミンテトラキスメチレンホス
ホン酸 (A′−5)ニトリロトリスメチレンホスホン酸 (A′−6)ジエチレントリアミンペンタキスメチレン
ホスホン酸 (A′−7)ジエチレントリアミン五酢酸 (A′−8)エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェ
ニル酢酸 (A′−9)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸 (A′−10)エチレンジアミンジプロピオン酸 (A′−11)エチレンジアミン二酢酸 (A′−12)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 (A′−13)ニトリロ三プロピオン酸 (A′−14)トリエチレンテトラミン六酢酸 (A′−15)エチレンジアミン四プロピオン酸 前記有機酸第二鉄錯塩の添加量は、漂白定着液1リットル当
たり0.1〜2.0モルの範囲で含有することが好ましく、よ
り好ましくは0.15〜1.5モル/リットルである。
【0058】漂白定着剤及び定着剤には、特開昭64-295
258号に記載のイミダゾール及び誘導体又は同号記載の
一般式〔I〕〜〔IX〕で示される化合物及びこれらの例
示化合物の少なくとも一種を含有することにより迅速処
理性に効果を発揮する。
【0059】上記の促進剤の他、特開昭62-123459号の
第51〜115頁に記載の例示化合物及び特開昭63-17445号
の第22〜25頁に記載の例示化合物、特開昭53-95630号、
同53-28426号記載の化合物等も同様に用いることができ
る。
【0060】漂白定着剤には、上記以外に臭化アンモニ
ウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化
物、各種の蛍光増白剤、消泡剤あるいは界面活性剤を含
有せしめることができる。本発明に係る定着剤又は漂白
定着剤に用いられる定着主剤としては、チオシアン酸塩
及びチオ硫酸塩が用いられる。チオシアン酸塩の含有量
は少なくとも0.1モル/リットル以上が好ましく、カラーネ
ガフィルムを処理する場合、より好ましくは0.5モル/リ
ットル以上であり、特に好ましくは1.0モル/リットル以上であ
る。又、チオ硫酸塩の含有量は少なくとも0.05モル/リッ
トル以上が好ましく、カラーネガフィルムを処理する場
合、より好ましくは0.1モル/リットル以上である。
【0061】又、本発明においては、チオシアン酸塩と
チオ硫酸塩を併用することにより更に効果的に本発明の
目的を達成できる。
【0062】チオ硫酸塩とチオシアン酸塩の合計重量に
対してチオシアン酸塩を2wt%以上含有することが本発
明の目的を達成するために好ましく、より好ましくは4
wt%以上であり、最も好ましくは10wt%以上である。
【0063】本発明に係る定着剤又は漂白定着剤には、
これら定着主剤の他に各種の塩から成るpH緩衝剤を単独
あるいは二種以上含むことができる。特に漂白定着剤の
場合、作業環境の臭気の点より実質的に酢酸を含有しな
いことが好ましい。更にアルカリハライド又はアンモニ
ウムハライド、例えば臭化カリウム、臭化ナトリウム、
塩化ナトリウム、臭化アンモニウム等の再ハロゲン化剤
を多量に含有させることが望ましい。又、アルキルアミ
ン類、ポリエチレンオキシド類等の通常定着剤又は漂白
定着剤に添加することが知られている化合物を適宜添加
することができる。
【0064】該定着剤中のトータルカチオンに対するア
ンモニウムカチオンの比率は50モル%〜0モル%であ
り、好ましくは20モル%〜0モル%、特に好ましくは10
モル%〜0モル%である。比率が50モル%をこえるとケ
ーキングによる溶解性の悪化、定着液の硫化、カラー感
光材料を現像処理する際の色画像濃度低下、未露光部の
残留銀増加等の傾向が顕著である。
【0065】又、アンモニウムカチオンの比率が50モル
%をこえると錠剤型写真処理剤の強度が著しく劣化す
る。又、チオシアン酸塩を併用すると本発明の効果を良
好に奏する。
【0066】定着剤又は漂白定着剤には、特願昭64-295
258号第56頁に記載の一般式〔FA〕で示される化合物
及びこの例示化合物を添加するのが好ましく、本発明の
効果をより発揮するばかりか、少量の感光材料を長期間
に亘って処理する際に定着能を有する処理液中に発生す
るスラッジも極めて少ないという別な効果が得られる。
【0067】同号記載の一般式〔FA〕で示される化合
物は、米国特許3,335,161号及び同3,260,718号に記載さ
れている如き一般的な方法で合成できる。これら一般式
〔FA〕で示される化合物は、それぞれ単独で用いても
よく、又、二種以上組み合わせて用いてもよい。又、こ
れら化合物の添加量は、処理液1リットル当たり0.1〜200g
の範囲で好結果が得られる。
【0068】本発明において、安定液には第二鉄イオン
に対するキレート安定度定数が8以上であるキレート剤
を含有することが好ましい。ここにキレート安定度定数
とは、L.G.Sillen・A.E.Martell 著“Stability Constan
ts of Metal-ion Complexes”,The Chemical Society,L
ondon (1964)、S.Chaberek・A.E.Martell 著“Organic S
equestering Agents”,Wiley(1959)等により一般に知
られた定数を意味する。
【0069】第二鉄イオンに対するキレート安定度定数
が8以上であるキレート剤としては、特願平2-234776
号、同1-324507号等に記載のものが挙げられる。これら
キレート剤の使用量は、安定液1リットル当たり0.01〜50g
が好ましく、より好ましくは0.05〜20gの範囲で良好な
結果が得られる。
【0070】又、安定液に添加する好ましい化合物とし
て、アンモニウム化合物が挙げられる。これらは各種の
無機化合物のアンモニウム塩によって供給される。アン
モニウム化合物の添加量は、安定液1リットル当たり0.001
〜2.0モルの範囲が好ましく、より好ましくは0.002〜1.
0モルである。
【0071】定着液又は漂白定着液には亜硫酸塩及び亜
硫酸放出化合物を用いてもよい。これらの具体的例示化
合物としては、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸水
素カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸カリ
ウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニ
ウム等が挙げられる。さらに特開平1-295258号、明細書
16頁右上欄記載の一般式〔B−1〕又は〔B−2〕で示
される化合物も包含される。これらの亜硫酸塩及び亜硫
酸放出化合物は、定着液又は漂白定着液1リットル当たり亜
硫酸イオンとして少なくとも0.05モル含有していること
が好ましく、0.08モル/リットル〜0.65モル/リットルの範囲が
より好ましく、0.10モル/リットルの範囲が特に好ましい。
とりわけ特に0.12モル/リットル〜0.40モル/リットルの範囲が
好ましい。
【0072】又、漂白定着及び安定液の液保存性より下
記一般式〔I〕で表される化合物の重亜硫酸塩付加物を
保恒剤として添加することが好ましい。
【0073】
【化9】
【0074】式中、R1,R2,R3,R4及びR5は置換
基を表すがヒドロキシル基及びヒドロキシル基を有する
基であることはない。かつ、R1,R2,R3,R4及びR
5のうち少なくとも一つはスルホ基を有する基を表す。
【0075】具体的化合物例は特開平3-157644号の5〜
7頁に1〜37として記載されているがこれらのうち、
1,2及び3の化合物が好ましく用いられる。
【0076】一般式〔I〕で表される化合物の重亜硫酸
付加物は液中の亜硫酸イオンが低下すると亜硫酸を放出
し液中の亜硫酸イオン濃度を一定に保ち液の保存安定性
を向上させる。
【0077】更に又、安定液には前記キレート剤と併用
して金属塩を含有することが好ましい。かかる金属塩と
しては、Ba,Ca,Ce,Co,In,La,Mn,Ni,Bi,Pb,S
n,Zn,Ti,Zr,Mg,Al 又はSr の金属塩があり、ハロ
ゲン化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、燐酸塩、酢酸塩
等の無機塩又は水溶性キレート剤として供給できる。使
用量としては、安定液1リットル当たり1×10-4〜1×10-1
モルの範囲が好ましく、より好ましくは4×10-4〜2×
10-2モルである。
【0078】又、安定液には、有機酸塩(クエン酸、酢
酸、コハク酸、蓚酸、安息香酸等)、pH調整剤(燐酸
塩、硼酸塩、塩酸塩、硫酸塩等)等を添加することがで
きる。
【0079】なお、本発明においては公知の防黴剤を本
発明の効果を損なわない範囲で単用又は併用することが
できる。
【0080】本発明における発色現像液に用いられる発
色現像主薬としては、水溶性基を有するp-フェニレンジ
アミン系化合物が本発明の目的の効果を良好に奏し、か
つ、カブリの発生が少ないため好ましく用いられる。
【0081】水溶性基を有するp-フェニレンジアミン系
化合物は、N,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン等の水
溶性基を有しないパラフェニレンジアミン系化合物に比
べ、感光材料の汚染がなく、かつ皮膚についても皮膚が
カブレにくいという長所を有するばかりでなく、特に本
発明の発色現像剤に組み合わせることにより、本発明の
目的をより効果的に達成することができる。
【0082】前記水溶性基は、p-フェニレンジアミン系
化合物のアミノ基又はベンゼン核上に少なくとも一つ有
するものが挙げられ、具体的な水溶性基としては、−(C
H2)nCH2OH、−(CH2)mNHSO2(CH2)nCH3、−(CH2)mO(CH2)n
CH3、−(CH2CH2O)nCmH2m+1(m及びnは各々、0以上の
整数を表す。)、−COOH基、−SO3H 基等が好ましいもの
として挙げられる。
【0083】本発明に好ましく用いられる発色現像主薬
の具体的例示化合物としては、特願平2-203169号26〜31
頁に記載されている(C−1)〜(C−16)及び特開昭
61-289350号公報記載のp-フェニレンジアミン系化合物
が挙げられる。
【0084】さらに、特に好ましく用いられる発色現像
主薬としては次に示す化合物Dev-1〜Dev-3が挙げら
れる。
【0085】
【化10】
【0086】上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸
塩、p‐トルエンスルホン酸塩等の塩の形で用いられ
る。
【0087】又、前記発色現像主薬は単独であるいは二
種以上併用して、又、所望により白黒現像主薬、例えば
フェニドン、4-ヒドロキシメチル-4-メチル-1-フェニル
-3-ピラゾリドンやメトール等と併用して用いてもよ
い。
【0088】又、本発明においては、本発明に係る発色
現像液中に下記一般式〔II〕及び〔III〕で示される化
合物を含有する際に、本発明の効果をより発揮するばか
りでなく、未露光部に生じるカブリも少ないという効果
も生じるため、好ましい態様の一つである。
【0089】
【化11】
【0090】式中、R11及びR12は各々、アルキル基、
アリール基、R13CO−基又は水素原子を表す。但しR11
及びR12の両方が同時に水素原子であることはない。
又、R11とR12で環を形成してもよい。
【0091】一般式〔II〕において、R11及びR12で表
されるアルキル基は、同一でも異なってもよく、それぞ
れ炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。更にこれらア
ルキル基はカルボキシル基、燐酸基、スルホ基又はヒド
ロキシル基を有してもよい。
【0092】R13はアルコキシ基、アルキル基又はアリ
ール基を表す。R11,R12及びR13のアルキル基及びア
リール基は置換基を有するものも含み、又、R11とR12
で形成してもよい環としては、ピペリジン、ピリジン、
トリアジンやモルホリンの如き複素環が挙げられる。
【0093】
【化12】
【0094】式中、R21,R22,R23は各々、水素原
子、アルキル基、アリール基又は複素環基を表し、R14
はヒドロキシル基、ヒドロキシアミノ基、アルキル基、
アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、カルバモイル基又はアミノ基を表す。複素環基とし
ては、5〜6員環であり、C,H,O,N,S及びハロ
ゲン原子から構成され、飽和でも不飽和でもよい。R25
は−CO−,−SO2−又は−C(=NH)−から選ばれる2価の
基を表し、nは0又は1である。特にn=0の時、R24
はアルキル基、アリール基、複素環基から選ばれる基を
表し、R23とR24は共同して複素環を形成してもよい。
【0095】R21,R22,R23,R24で表されるアルキ
ル基、アリール基、複素環基は置換基を有するものも含
む。
【0096】前記一般式〔II〕で示されるヒドロキシル
アミン系化合物の具体例は、米国特許3,287,125号、 同
3,293,034号及び同3,287,124号等に記載されているが、
特に好ましい具体的例示化合物としては、特願平2-2031
69号36〜38頁記載の(A−1)〜(A−39)及び特開平
3-33845号3〜6頁記載の(1)〜(53)及び特開平3-6
3646号5〜7頁記載の(1)〜(52)が挙げられる。
【0097】次に一般式〔III〕で示される化合物の具
体例は、特願平2-203169号40〜43頁記載の(B−1)〜
(B−33)及び特開平3-33846号4〜6頁記載の(1)〜
(56)が挙げられる。
【0098】これら一般式〔II〕又は一般式〔III〕
で示される化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸
塩、p-トルエンスルホン酸塩、蓚酸塩、燐酸塩、酢酸塩
等の形で用いられている。
【0099】又、下記一般式〔IV〕で示されるヒドロキ
シルアミン系化合物も発色現像液の保恒剤として好まし
く用いられている。
【0100】
【化13】
【0101】式中、Lはアルキレン基(置換基を有して
もよい)を表し、Aはカルボキシル基、スルホ基、ホス
ホノ基、ホスフィン酸残基、ヒドロキシル基、それぞれ
アルキル置換してもよい、アミノ基、アンモニオ基、カ
ルバモイル基又はスルファモイル基等を表し、R26は水
素原子又はアルキル基(置換基を含む)を表す。
【0102】一般式〔IV〕で表される化合物の具体例と
しては、特開平昭3-184044号の4頁左下欄〜6頁右下欄
記載の(1)〜(54)が挙げられるが、中でも(1)及
び(7)で示される下記化合物が好ましい。
【0103】 (1)HON(CH2COOH)2 (7)HON(CH2CH2SO3H)2 一般式〔IV〕で示される化合物は、市販されているヒド
ロキシルアミン類をアルキル化反応することにより得ら
れる。例えば西独特許1,159,634号やインオルガニカ・
キミカ・アクタ(Inorganica Chimica Acta),93(198
4)101〜108頁等に記載の合成法に準じて合成すること
ができる。
【0104】本発明に係る発色現像液には、保恒剤とし
て亜硫酸塩を微量用いることができる。該亜硫酸塩とし
ては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナ
トリウム、重亜硫酸カリウム等が挙げられる。
【0105】本発明に係る発色現像液には、緩衝剤を用
いることが必要で、緩衝剤としては、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、燐
酸三ナトリウム、燐酸三カリウム、燐酸二ナトリウム、
燐酸二カリウム、硼酸ナトリウム、硼酸カリウム、四硼
酸ナトリウム(硼酸)、四硼酸カリウム、o-ヒドロキシ
安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o-ヒド
ロキシ安息香酸カリウム、 5-スルホ-2-ヒドロキシ安息
香酸ナトリウム(5-スルホサリチル酸ナトリウム)、5-
スルホ-2-ヒドロキシ安息香酸カリウム(5-スルホサリ
チル酸カリウム)等を挙げることができる。
【0106】現像促進剤としては、特公昭37-16088号、
同37-5987号、 同38-7826号、 同44-12380号、 同45-9019
号及び米国特許3,813,247号等に代表されるチオエーテ
ル系化合物、 特開昭52-49829号及び同50-15554号に代表
されるp-フェニレンジアミン系化合物、特公昭44-30074
号、 特開昭50-137726号、同56-156826号及び同52-43429
号等に代表される4級アンモニウム塩類、米国特許2,61
0,122号及び同4,119,462号記載のp-アミノフェノール
類、米国特許2,494,903号、 同3,128,182号、 同4,230,79
6号、 同3,253,919号、 特公昭41-11431号、 米国特許2,48
2,546号、 同2,596,926号及び同3,582,346号等に記載の
アミン系化合物、 特公昭37-16088号、 同42-25201号、 米
国特許3,128,183号、 特公昭41-11431号、 同42-23883号
及び米国特許3,532,501号等に代表されるポリアルキレ
ンオキシド、 その他1-フェニル-3-ピラゾリドン類、ヒ
ドラジン類、メソイオン型化合物、イオン型化合物、イ
ミダゾール類等を必要に応じて添加することができる。
カブリ防止等の目的で塩素イオン及び臭素イオンが発色
現像液中に用いられてもよい。本発明においては、好ま
しくは1リットルに溶解する発色現像剤当たり塩素イオンと
して1.0×10-2〜1.5×10-1モル/リットル、より好ましくは
3.5×10-2〜1.0×10-1モル/リットル含有する。塩素イオン
濃度が1.5×10-1モル/リットルより多いと、現像を遅らせ
迅速に高い最大濃度を得るには好ましくない。又、3.5
×10-2モル/リットル未満では、ステインが生じ、連続処理
に伴う写真性変動(特に最小濃度)が大きくなり好まし
くない。
【0107】本発明に係る発色現像液中には臭素イオン
を好ましくは3.0×10-5〜1.0×10-3モル/リットル含有する
ようにする。より好ましくは5.0×10-5〜5×10-4モル/
リットルである。特に好ましくは1×10-3〜3×10-4モル/
リットルである。臭素イオン濃度が1×10-3モル/リットルより
多い場合、現像を遅らせ最大濃度及び感度が低下し、3.
0×10-5モル/リットル未満である場合、ステインを生じ、
又、連続処理に伴う写真特性変動(特に最小濃度)を生
じる点で好ましくない。
【0108】発色現像液に直接添加される場合、塩素イ
オン供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化アンモニウム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、
塩化マンガン、塩化カルシウム、塩化カドミウムが挙げ
られるが、そのうち好ましいものは塩化ナトリウム、塩
化カリウムである。
【0109】又、発色現像液中に添加される蛍光増白剤
の対塩の形態で供給されてもよい。
【0110】臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリ
ウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウ
ム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化マンガ
ン、臭化ニッケル、臭化カドミウム、臭化セリウム、臭
化タリウムが挙げられるが、そのうち好ましいものは臭
化カリウム、臭化ナトリウムである。
【0111】本発明に係る発色現像液には、必要に応じ
て塩素イオン、臭素イオンに加えて任意のカブリ防止剤
を添加できる。カブリ防止剤としては、沃化カリウムの
如きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が
使用できる。有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾ
トリアゾール、6-ニトロベンゾイミダゾール、 5-ニトロ
イソインダゾール、5-メチルベンゾトリアゾール、 5-ニ
トロベンゾトリアゾール、 5-クロロベンゾトリアゾー
ル、2-チアゾリルベンゾインダゾール、 2-チアゾリルメ
チルベンゾイミダゾール、 インダゾール、ヒドロキシア
ザインドリジン、アデニンのような含窒素複素環化合物
を代表例として挙げることができる。
【0112】本発明に係る発色現像液には、トリアジニ
ルスチルベン系蛍光増白剤を含有させることが本発明の
目的の効果の点から好ましい。係る蛍光増白剤としては
下記一般式〔E〕で示される化合物が好ましい。
【0113】
【化14】
【0114】上式において、X1,X2,Y1及びY2は各
々、ヒドロキシル基、塩素又は臭素等のハロゲン原子、
アルキル基、アリール基、
【0115】
【化15】
【0116】又はOR31を表す。ここでR27及びR28は各
々、水素原子、アルキル基(置換体を含む)又はアリー
ル基(置換体を含む)を、R29及びR30はアルキレン基
(置換体を含む)を、R31は水素原子、アルキル基(置
換体を含む)又はアリール基(置換体を含む)を表し、
Mはアルカリ金属原子、アンモニウム基を表す。
【0117】なお一般式〔E〕で示される化合物の具体
例としては、特願平2-240400号65〜67頁に記載のE−1
〜E−45が挙げられる。
【0118】上記の化合物は公知の方法で合成すること
ができる。例示化合物の中で特に好ましく用いられるの
は、E−4,E−24,E−34,E−35,E−36,E−3
7,E−41である。これらの化合物の添加量は発色現像
液1リットル当たり0.2〜10gの範囲であることが好まし
く、更に好ましくは0.4〜5gである。
【0119】更に、本発明に用いられる発色現像液に
は、必要に応じてメチルセロソルブ、メタノール、アセ
トン、ジメチルホルムアミド、β-シクロデキストリ
ン、特公昭47-33378号、 同44-9509号に記載の化合物
を、現像主薬の溶解度を上げるための有機溶剤として使
用することができる。
【0120】更に、現像主薬と共に補助現像剤を使用す
ることもできる。これらの補助現像剤としては、例えば
N-メチル-p-アミノフェノールヘキサルフェート(メト
ール)、フェニドン、N,N-ジエチル-p-アミノフェノー
ル塩酸塩、 N,N,N′,N′-テトラメチル-p-フェニレンジ
アミン塩酸塩等が知られており、その添加量としては通
常0.01〜1.0g/リットルが好ましい。
【0121】更に又、ステイン防止剤、スラッジ防止
剤、重層効果促進剤等、各種添加剤を用いることができ
る。
【0122】又、発色現像液には、特願平2-240400号69
頁下から第9行〜75頁に記載の一般式〔K〕で示される
キレート剤及びその例示化合物K−1〜K−22が添加さ
れることが、本発明の目的を効果的に達成する観点から
好ましい。
【0123】これらキレート剤の中でも、K−2,K−
9,K−12,K−13,K−17,K−19が好ましく用いら
れ、特にK−2及びK−9を発色現像液に添加する際に
本発明の効果をより発揮する。
【0124】これらキレート剤の添加量は、発色現像液
1リットル当たり0.1〜20gの範囲が好ましく、より好ましく
は0.2〜8gである。
【0125】更に又、発色現像液にはアニオン、カチオ
ン、両性、ノニオンの各界面活性剤を含有させることが
できる。又、必要に応じてアルキルスルホン酸、アリー
ルスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等
の各種界面活性剤を添加してもよい。
【0126】次に本発明の処理剤が適用される感光材料
について説明する。
【0127】感光材料が撮影用感光材料の場合、ハロゲ
ン化銀粒子としては、平均沃化銀含有率が3モル%以上
の沃臭化銀又は沃塩化銀が用いられるが、特に4〜15モ
ル%までの沃化銀を含む沃臭化銀が好ましい。中でも、
本発明に好ましい平均沃化銀含有率は5〜12モル%、最
も好ましくは8〜11モル%である。
【0128】本発明の写真処理剤で処理される感光材料
に用いられるハロゲン化銀乳剤は、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.308119(以下、RD308119と略す)に記載
されているものを用いることができる。以下に記載箇所
を示す。
【0129】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 ヨード組成 993 I−A項 製造方法 993 I−A項及び994 E項 晶癖 正常晶 993 I−A項 双晶 〃 エピタキシャル 〃 ハロゲン組成 一様 993 I−B項 一様でない 〃 ハロゲンコンバージョン 994 I−C項 〃 置換 〃 金属含有 994 I−D項 単分散 995 I−F項 溶媒添加 〃 潜像形成位置 表面 995 I−G項 内部 〃 適用感材 ネガ 995 I−H項 ポジ(内部カブリ粒子含) 〃 乳剤を混合して用いる 995 I−J項 脱塩 995 II−A項 ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学熟成及び分光増感
を行ったものを使用する。このような工程で使用される
添加剤は、リサーチ・ディスクロージャーNo.17643、N
o.18716及びNo.308119(それぞれ、以下RD17643、RD187
16及びRD308119と略す)に記載されている。以下に記載
箇所を示す。
【0130】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV-A-A,B,C,D,E,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV-A-E,J項 23〜24 648〜9 カブリ防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 写真用添加剤も上記リサーチ・ディスクロージャーに記
載されている。以下に関連ある記載箇所を示す。
【0131】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII-I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII-J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII C, XIII C項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルタ染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 X VI 現像剤(感光材料中に含有)1011 XX-B項 本発明の写真処理剤で処理される感光材料には種々のカ
プラーを使用することができ、その具体例は上記リサー
チ・ディスクロージャーに記載されている。以下に関連
ある記載箇所を示す。
【0132】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 イエローカプラー 1001 VII-D項 VII C〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII-D項 VII C〜G項 シアンカプラー 1001 VII-D項 VII C〜G項 DIRカプラー 1001 VII-F項 VII F項 BARカプラー 1002 VII-F項 その他の有用残基放出カプラー 1001 VII-F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII-E項 添加剤は、RD308119 XIVに記載されている分散法などに
より添加することができる。
【0133】本発明においては、前述RD17643第28頁、R
D18716第647〜648頁及びRD308119のXIXに記載されてい
る支持体を使用することができる。
【0134】感光材料には、前述RD308119 VII-K項に記
載されているフィルター層や中間層等の補助層を設ける
ことができる。又、感光材料は、前述RD308119 VII-K項
に記載されている順層、逆層、ユニット構成等の様々な
層構成を採ることができる。
【0135】次に本発明の写真処理剤が適用されるのに
好ましいカラー感光材料について説明する。
【0136】感光材料中のハロゲン化銀粒子としては、
塩化銀を少なくとも80モル%以上含有する塩化銀主体の
ハロゲン化銀粒子が用いられ、好ましくは90モル%以
上、特に好ましくは95モル%以上、最も好ましくは99モ
ル%以上含有するものが用いられる。
【0137】上記塩化銀主体のハロゲン化銀乳剤は、塩
化銀の他にハロゲン化銀組成として臭化銀及び/又は沃
化銀を含むことができ、この場合、臭化銀は20モル%以
下が好ましく、より好ましくは10モル%以下、更に好ま
しくは3モル%以下であり、又、沃化銀が存在するとき
は1モル%以下が好ましく、より好ましくは0.5モル%
以下、最も好ましくはゼロである。このような塩化銀50
モル%以上からなる塩化銀主体のハロゲン化銀粒子は、
少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層に適用されればよ
いが、好ましくは全ての感光性ハロゲン化銀乳剤層に適
用されることである。
【0138】前記ハロゲン化銀粒子の結晶は、正常晶で
も双晶でもその他でもよく、〔100〕面と〔111〕面の比
率は任意のものが使用できる。更に、これらのハロゲン
化銀粒子の結晶構造は、内部から外部まで均一なもので
あっても、内部と外部が異質の層(相)状構造(コア・
シェル型)をしたものであってもよい。又、これらのハ
ロゲン化銀は、潜像を主として表面に形成する型のもの
でも、粒子内部に形成する型のものでもよい。更に平板
状ハロゲン化銀粒子(特開昭58-113934号、特願昭59-17
0070参照)を用いることもできる。又、特開昭64-26837
号、 同64-26838号、 同64-77047号等に記載のハロゲン化
銀を使用できる。
【0139】前記ハロゲン化銀粒子は、酸性法、中性法
又はアンモニア法等のいずれの調製法により得られたも
のでもよい。又、例えば種粒子を酸性法で作り、更に、
成長速度の速いアンモニア法により成長させ、所定の大
きさまで成長させる方法でもよい。ハロゲン化銀粒子を
成長させる場合に、反応釜内のpH,pAg等をコントロー
ルし、例えば特開昭54‐48521号に記載されているよう
なハロゲン化銀粒子の成長速度に見合った量の銀イオン
とハライドイオンを逐次同時に注入混合することが好ま
しい。
【0140】本発明の写真処理剤によって処理される感
光材料がカラー用の場合、ハロゲン化銀乳剤層はカラー
カプラーを含有する。
【0141】赤感光性層は、例えばシアン部分カラー画
像を生成する非拡散性シアンカプラー、一般にフェノー
ル又はα-ナフトール系カプラーを含有することができ
る。
【0142】緑感光性層は、例えばマゼンタ部分カラー
画像を生成する少なくとも一つの非拡散性マゼンタカプ
ラー、通常5-ピラゾロン系及びピラゾロトリアゾール系
カプラーを含むことができる。青感光性層は、例えば黄
部分カラー画像を生成する少なくとも一つの非拡散性イ
エローカプラー、一般に開鎖ケトメチレン基を有するカ
プラーを含むことができる。これらカプラーは、例えば
6、4又は2当量カプラーであることができる。
【0143】本発明の写真処理剤が適用されるカラー感
光材料においては、とりわけ2当量カプラーが好まし
い。
【0144】適当なカプラーは例えば次の刊行物に開示
されている。:アグファの研究報告書(Mitteilungen a
us den Forschungslaboratorien der Agfa),レーフェ
ルクーゼン/ミュンヘン(Leverkusen/Munchen)Vol.I
II,111頁(1961)中ダブリュー・ペルツ(W.Pelz)によ
る「カラーカプラー」(Farbkuppler);ケイ・ベンカ
タラマン(K.Venkataraman),「ザ・ケミストリー・オ
ブ・シンセティック・ダイズ」(The Chemistry of Syn
thetic Dyes)Vol.4,341〜387頁,アカデミック・プ
レス(Academic Press);「ザ・セオリ・オブ・ザ・フ
ォトグラフィック・プロセス」(The Theory of the Ph
otographic Process)4版,353〜362頁;及びRD17643
のVII。
【0145】本発明の写真処理剤が適用されるカラー感
光材料においては、とりわけ特開昭63-106655号26頁に
記載されるが如き一般式〔M−1〕で示されるマゼンタ
カプラー(具体的例示マゼンタカプラーとしては、同号
29〜34頁記載のNo.1〜No.77が挙げられる)、同じく34
頁に記載されている一般式〔C−I〕又は〔C−II〕で
示されるシアンカプラー(具体的例示シアンカプラーと
しては、同号37〜42頁に記載の(C′−1)〜(C′−
82)、(C″−1)〜(C″−36)が挙げられる)、同
じく20頁に記載されている高速イエローカプラー(具体
的イエローカプラーとしては、同号21〜26頁に記載の
(Y′−1)〜(Y′39)が挙げられる)を用いること
が本発明の効果の点から好ましい。
【0146】ハロゲン化銀写真感光材料は露光後、現
像、脱銀、洗浄、安定化等の工程により処理される。現
像には黒白現像液、カラー現像液、脱銀処理には漂白
液、漂白定着液、定着液、洗浄には水道水、又はイオン
交換水、安定化処理には安定液がそれぞれ使用される。
各処理液は通常30〜40℃に温度調節され、感光材料はこ
れらの処理液中に浸漬され処理される。
【0147】このような処理は、通常、自動現像機(以
下、自現機ともいう)等により、上記の処理液を収納し
た処理槽間を感光材料を順次搬送させることによって行
われる。
【0148】このような場合には、処理槽内の処理液の
活性度を一定に保つために、各処理液の補充液を補充す
る方式が採られている。
【0149】具体的には、補充用タンクから、補充液を
適時処理槽内に供給しつつ処理作業を行うようにしてい
る。
【0150】この場合、補充用タンクに貯溜される補充
液自体は別の場所で作製され、必要に応じて補充用タン
ク内に補充される方法と補充タンクで直接作製される方
法がある。
【0151】処理剤は粉末あるいは濃縮液体で供給され
て、一定量の水で溶解あるいは希釈して用いられる。
【0152】自現機により処理される感光材料の仕上が
り品質を安定させるため補充レイトの管理が重要項目と
なる。
【0153】補充レイトの管理については、定期的な補
充量のチェックが必要であるが、最近のミニラボにおい
ては、定期的なチェックは各自現機を販売したメーカー
が担当し、1ケ月に1回程度の巡回時に行なわれている
のが実状である。従って、補充レイトが狂っていても巡
回チェック迄は放置されることになる。
【0154】上記問題を解決した自現機を用い、本発明
の錠剤と組み合わせて処理すると本発明の効果がより良
好に奏する。
【0155】次に、自現機について説明する。
【0156】図1は自現機の一例を示す概略説明図であ
り、カラーネガティブフィルムの処理装置の制御機構を
簡単にあらわしたものである。
【0157】カラーネガティブフィルムが感光材料挿入
部13より搬入され、感光材料面積検出センサー7を通過
し、一定量の面積が検出されると、固形処理剤補給装置
8と補充水補給装置10及び電磁弁12が制御部11の信号を
受けて作動し、補充処理剤と調液用補充水が各処理槽
1,2,3,5にそれぞれ必要量補給される。
【0158】又、自現機を数時間温調しておくと、各処
理槽1〜5の処理液17の蒸発が起こり、一定液面以下に
なると、液面検出センサー9が働き、制御部11の信号を
受けて補充水補給装置10及び電磁弁12を作動させ、液面
検出センサー9の上限検出機構が働く迄、蒸発補正用補
充水が補給される。尚、補充水補給管15によって供給さ
れる補充水である水洗温水14は調液用補充水及び蒸発補
正用補充水共に温調されていることが好ましい。尚ま
た、各処理槽1〜5は、1は発色現像槽、2は漂白槽、
3は定着槽、4,4は水洗槽、5は安定槽を夫々表す。
さらに6は乾燥部である。
【0159】図2に、固形処理剤補給装置8を概略説明
図として示す。
【0160】感光材料面積検出センサー7の信号を受け
て、制御部11が働き、固形処理剤供給ステッピングモー
タ95が作動すると、それに直結して固形処理剤供給用押
し出しプランジャー94のラック94Aに噛合う駆動用ピニ
オン96が1ステップ即ち、処理剤の厚みのピッチ長さP
だけ前記ラック94Aを有すプランジャー94を上昇させ、
補充用固形処理剤24の供給トレー本体91内の最上部の固
形処理剤24Aが投入落下位置に待機されるようになり、
供給トレー91に収納された固形処理剤24を処理剤溶解部
である処理剤補給槽(以下サブタンクという)20内の濾
過装置21の内部に1個投入する準備が完了する。
【0161】このように最上部で待機している固形処理
剤24Aは、ピストン摺動台92上を水平に往復動するプラ
ンジャー99の往動によってサブタンク20の上部のガイド
プレート20Aと天井カバー20Bによって形成されるトン
ネル内を横方向にスライドしてサブタンク20の濾過装置
21の液面上に落下してゆくようにしてある。プランジャ
ー99はその一部にきられているラック99Aがステッピン
グモータ97に直結したピニオン98と噛合っていて、指令
信号により前記ステッピングモータ97が始動することに
よって往復動の作動がなされる。往動で固形処理剤24A
をサブタンク20内に投入し終ったら、ステッピングモー
タ97が逆回転してプランジャー99は復動してもとの位置
に戻って次の指令信号が来るまで待機する。また指令信
号が複数の固形処理剤の供給を指示する場合があるが、
そのときは上述の作動を所定回数繰返すことになる。補
給された固形処理剤24は徐々に溶解し、循環ポンプ18に
よりメイン処理タンク16中に供給される。尚、循環ポン
プ18によりメイン処理タンク16とサブタンク20とを循環
する処理液17の循環流の全部又は大部分をサブタンク20
内の濾過装置21を直接通過するように構成すれば、固形
処理剤24の溶解性がより高まることとなる。図におい
て、19は温調ヒーター、27はメイン処理タンク16とサブ
タンク20とを連絡する連通管、28は処理ラック、29はオ
ーバーフロー口である。
【0162】ここに、固形処理剤補給装置8の供給トレ
ー本体91は四方の垂直壁に囲まれ下部からプランジャー
94が上下往復動を行うようにしてある。そして、このよ
うに固形処理剤24は供給トレー内で、殆んど密閉された
状態で保護され、更に最上部の固形処理剤24Aも前述の
ようにトンネル内をサブタンク20へとほぼ密閉された状
態で押し出されるので、各処理液のはね返りや蒸発の影
響を受けて汚染されてしまうことがない。
【0163】また、プランジャー99の往動速度が適切な
値にセットされて、固形処理剤の投入方向は偏平面が垂
直になるように図2の方向となるので、水しぶきは極度
に減少する。
【0164】感光材料面積検出センサー7の信号を受け
て、制御部11が働き、固形処理剤補給用ステッピングモ
ータ95,97及びそれによって駆動されるピニオン96,98
とそれによって直線移動するラック94Aをもつプランジ
ャー94とラック99Aをもつプランジャー99とが作動し、
固形処理剤24を補給すると同時に補充水補給装置10と電
磁弁12が作動し、調液用補充水が補給される。調液用補
充水の補給量は、固形処理剤24を溶解するに必要な量以
上であればよく、制御部11にあらかじめ電磁弁12と補充
水補給装置10の作動時間をインプットしておくことで解
決できる。
【0165】また、自現機温調中又は停止中に処理槽の
処理液17が蒸発により液面低下を起こした場合は、液面
検出センサー9が低下した液面を検知し、信号を制御部
11に伝達し、電磁弁12と補充水補給装置10を作動させ、
正規の液面レベルまで、蒸発補正用補充水を補給する。
正規の液面に達すると、液面検出センサー9が正規の液
面を検知し、信号を制御部11に伝達し、電磁弁12と補充
水補給装置10の作動を停止させる。
【0166】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定される
ものではない。
【0167】参考例1 漂白定着剤(1リットル用)試料の作 エチレンジアミンテトラ酢酸第二鉄錯塩(a) 0.3モル エチレンジアミン四酢酸 2g チオ硫酸塩(a)及びチオシアン酸塩(a) (表1に記載) マレイン酸 25g コハク酸 15g 亜硫酸塩(a) 22.5g p-トルエンスルフィン酸塩(a) 5g (a);カリウム塩及び/又はアンモニウム塩 上記薬剤を用い特開昭54-133332号記載の方法で粉末試
料1-1〜1-7を作した。
【0168】又、表1に記載してある、全カチオンに対
するアンモニウムイオンの量は、上記薬剤の塩の種類を
かえて調整した。
【0169】これらの試料を、ポリエチレン袋に入れ温
度60℃相対湿度75%の条件で1ケ月間保存した。ポリエ
チレン袋を開封し、内容物をケミカルミキサーを利用し
て溶解し溶解性を目視観察した。
【0170】又、保存による、全鉄のうち第二鉄から第
一鉄への変化率及び亜硫酸イオンの保存前後の変化率を
測定した。又、試料を溶解した処理液1リットルを開口面積
比400cm2/リットルのポリ瓶に入れ、温度35℃で1.5ケ月保存
し結晶折出の状況を目視で観察した。
【0171】これらの結果をまとめて表1に示す。
【0172】
【表1】
【0173】溶解性の評価 ◎ 完全に溶解不要物なし ○ 極微量不溶物(含タール)あり・・・製品として問題
なし △ 微量 不溶物(含タール)あり × 不溶物 (含タール)あり液保存性結晶折出の状況の評価 ◎ 全く折出せず ○ 極微量折出物あり・・・製品として問題なし △ 微量折出物あり × 折出物あり問題である。
【0174】尚、上記の評価基準は参考例1〜5に共通
する。
【0175】
【0176】
【0177】又、カリウムイオンをナトリウムイオンに
替えても同様であった。
【0178】
【0179】
【0180】参考例2参考 例1で用いた漂白定着剤を特願平3-141425号に記載
されている方法に従い、市販の打錠機を改造した機器を
用いて打錠し、30個(1リットル用)の錠剤型処理剤を製造
した。
【0181】参考例1と同様に各特性の評価実験を行っ
たところ、処理剤の溶解性は約10%改良され、第二鉄及
び亜硫酸イオンの変化率も20〜30%改良された。
【0182】
【0183】参考例3定着剤(1 リットル 用)試料の作製 チオ硫酸塩(a) 表2に記載 チオシアン酸塩(a) 〃 亜硫酸塩(a) 20g エチレンジアミン四酢酸塩(a) 5g (a):カリウム塩及び/又はアンモニウム塩 上記の薬剤を用い、特開昭54-133332号記載の方法で粉
末試料3-1〜3-7を作した。
【0184】表2に記載してある、全カチオンに対する
アンモニウムイオンの量は、上記薬剤の塩の種類を替え
調整した。
【0185】これらの試料をポリエチレン袋に入れ、温
度60℃相対温度75%の条件で1ケ月保存した。ポリエチ
レン袋を開封し内容物をケミカルミキサーを利用して溶
解し溶解性を目視観察した。
【0186】又、保存による亜硫酸イオンの保存前後の
変化率を測定した。試料を溶解した処理液1リットルを開口
面積比400cm2/リットルのポリ瓶に入れ温度35℃で1.5ケ月保
存し折出物の様子を目視で観察した。
【0187】これらの結果をまとめて表2に示す。
【0188】
【表2】
【0189】
【0190】
【0191】又、カリウムイオンをナトリウムイオンに
替えても同様であった。
【0192】
【0193】参考例4参考 例3で用いた定着剤を特願平3-141425号に記載され
る方法に従い市販の打錠器を改造した機器を用いて打錠
し錠剤型処理剤を製造した。
【0194】参考例3と同様に各特性の評価実験を行な
ったところ、処理剤の溶解性は約15%改良され、亜硫酸
イオンの減少率も20〜30%向上した。
【0195】参考例5参考 例1の試料1-1〜1-7で用いた漂白定着剤中の亜
硫酸塩(a)を、表3に示す化合物に置き替え(等モル
量)他は、参考例1と同様にして試料5-1〜5-7を作
し、実験評価を行った。
【0196】結果をまとめて表3に示す。
【0197】
【表3】
【0198】化合物A,B,Cの構造を以下に示す。
【0199】
【化16】
【0200】
【0201】又、カリウムイオンをナトリウムイオンに
替えても同様な結果となった。
【0202】実施例 以下の操作により、定着処理用錠剤を作した。
【0203】操作(1) チオ硫酸塩(表4に記載)、亜硫酸ナトリウム10g、エ
チレンジアミン四酢酸ナトリウム1.0gを空気ジェット微
粉砕機中で平均粒径15μmになるまで摩砕する。この微
粉末を市販の流動層噴霧造粒機中で室温にて約10分間、
15cc.の水を噴霧することにより造粒した後、造粒物を
空気温度65℃で6分間乾燥する。次に粒状物を70℃にて
15分間乾燥した。
【0204】操作(2) 上記操作(1)で造粒した造粒物を菊水製作所社製タフ
プレスコレクト1527Huを改造した打錠機により、圧縮
圧力800kg/cm2で上記混合物10.0gを充填し、成形した。
【0205】この操作を繰り返して前記混合物より各々
10ケの定着用錠剤試料No.1〜6を作成した。
【0206】実験 上記操作によって得られた錠剤試料1ケをビーカーにい
れた水(25℃、50cc.)中に投入し、マグネチックスタ
ーラで撹拌しながら、溶解させた。この時、投入直後か
ら液が透明になるまでの時間を溶解時間とした。次に同
試料を1.5mの高さから落下させ、落下直後の試料の状態
を観察した。
【0207】これらの結果を表4に示す。
【0208】
【表4】
【0209】落下試験評価基準は以下の通りとする。こ
の基準は実施例にも適用される。
【0210】× 三つ以上の部分に崩壊 △ 二つの部分に崩壊 ○ 一部の欠落が見られる ◎ 欠落なし 上記表4より、チオ硫酸塩の含有率が90%以上である本
発明の錠剤は溶解性を損なうことなく充分な強度を有し
ていることがわかる。
【0211】実施例 実施例の操作(1)において使用したチオ硫酸塩の代
わりにチオシアン酸塩(表5に記載)を使用した他は実
施例と同様の操作実験を行った。結果を表5に示す。
【0212】
【表5】
【0213】上記表5より、本発明の錠剤は溶解性を損
なうことなく充分な強度を有していることがわかる。
【0214】実施例 実施例の操作(1)において使用したチオ硫酸塩の代
わりにチオ硫酸塩及びチオシアン酸塩の混合物(表6に
記載)を使用した他は実施例と同様の操作実験を行っ
た。結果を表6に示す。
【0215】
【表6】
【0216】上記表6より、チオ硫酸塩とチオシアン酸
塩の混合物の含有率が90%未満であると錠剤の強度が不
足するが、これに対し、本発明の錠剤は溶解性を損なう
ことなく充分な強度を有していることがわかる。
【0217】実施例 実施例において打錠機の圧縮圧力を1,500kg/cm2に変
更した他は実施例と同様の操作、実験を行った。
【0218】その結果、実施例と同様の結果を得た。
【0219】尚、上記各実施例で得られた定着処理用錠
剤は、粉末状〜顆粒状処理剤と同一の写真性能を示し
た。
【0220】参考 コニカカラーQAペーパーtypeA-5(コニカ(株)製)を
常法により露光後、以下に示す自動現像機、処理剤を用
いてランニングテストを実施した。
【0221】自動現像機はコニカカラーペーパータイプ
QAプロセッサーCL-PP-1711に、錠剤供給機能、水供給
機能等を改造したものを用いた。
【0222】 処理工程 処理温度(℃) 処理時間(秒) 補 水 量 発色現像 38 ±0.3 20 81cc./ m2 漂白定着 38 ±1.0 20 101cc./ m2 安定 1 33 ±3.0 20 安定 2 33 ±3.0 20 安定 3 33 ±3.0 20 249cc./ m2 乾 燥 72.5±5.0 30 安定剤は3槽目に補充され、順次2槽、1槽にオーバー
フロー液が流れ込むカスケード方式となっている。
【0223】(カラーペーパー用漂白定着補充及びタン
ク錠剤)参考例2で作した錠剤を用いた。
【0224】以下の操作に従ってカラーペーパー用処理
錠剤を作成した。
【0225】1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 現像主薬のCD-3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-[β-
(メタンスルホンアミド)エチル]アニリン硫酸塩]100gを
空気ジェット微粉砕機中で平均粒径10μmになるまで粉
砕する。この微粉末を市販の流動層噴霧造粒機中で室温
にて約5分間、4.5cc.の水を噴霧することにより造粒し
た後、造粒物を60℃で8分間乾燥する。次に造粒物を真
空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全
に除去する。
【0226】操作(B) 化合物(A)185gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。この噴霧量は3.0cc.とし、造粒後、50℃で10分間乾
燥する。次に造粒物を真空で40℃にて2時間乾燥して造
粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0227】化合物(A)の構造式はHON(CH2CH2SO3Na)
2である。
【0228】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、炭酸カリウム500g、臭化カリウム0.3
g、ジエチレントリアミン五酢酸25g、p-トルエンスルホ
ン酸ナトリウム100g、水酸化カリウム200gを(A)と同
様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に
(A)と同様にして、水の噴霧量を200cc.にして造粒を
行う。造粒後、造粒物を70℃で15分間乾燥し、次に造粒
物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0229】操作(D) 上記操作(A)〜(C)で調製した造粒物を25℃、40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコ
レクト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填
量を2.93gにして圧縮打錠を行い、300個のカラーペーパ
ー用発色現像補充用錠剤を作成した(10リットル分)。
【0230】2)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(E) 炭酸カリウム10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン
酸ナトリウム200gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の噴霧量は1.0cc.とし、造粒後、70℃で3分間乾
燥する。次に造粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0231】操作(F) チノパールSFP150g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜
鉛七水塩20g、エチレンジアミン四酢酸150gを操作
(A)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は10.0cc.
とし、造粒後、65℃で5分間乾燥する。次に造粒物を真
空中で40℃にて8時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全
に除去する。
【0232】操作(G) 上記操作(E),(F)で調製した造粒物を25℃、40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコ
レクト1527HUを改造した打錠機により一錠当たりの充填
量を0.66gにして圧縮打錠を行い、1000個のカラーペー
パー用安定補充用錠剤を作成した(10リットル分)。
【0233】自現機処理液の準備は下記の方法にて行っ
た。
【0234】発色現像タンク液(23.0リットル) 自現機発色現像タンクに35℃の温水18リットルを入れ、
作成したカラーペーパー用発色現像補充用錠剤を628個
投入、溶解した。次にスターター成分として別に錠剤化
しておいた下記処方のスターターを23個投入、溶解後タ
ンク標線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0235】 カラーペーパー用発色現像スターター 塩化カリウム 4.0g 炭酸水素カリウム 4.8g 炭酸カリウム 2.1g 漂白定着液(23.0リットル) 自現機漂白定着タンクに35℃の温水15リットルを入れ、
参考例2と同様にして作したカラーペーパー用漂白定
着補充用錠剤を720個投入、溶解した。溶解後タンク標
線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0236】安定液(1〜3槽目各々15リットル) 自現機安定タンク1槽目、2槽目、3槽目に35℃の温水
を各々12リットル入れ、作成したカラーペーパー用安定
補充用錠剤を60個ずつ投入、溶解した。次にタンク標線
まで温水を加えタンク液を完成した。
【0237】次に自現機温調中に作成した各補充用錠剤
を自現機に付与した補充用錠剤供給装置に各々20個セッ
トした。この補充用錠剤はカラーペーパーが3200cm2
理されると1個ずつ投入され、同時に水供給装置から補
充水が発色現像槽には25.6cc.、漂白定着槽には32cc.、
安定槽には80cc.供給されるようにセットした。
【0238】ランニングテストは漂白定着タンク液が補
充液及び溶解水で3回交換されるまで実施した。
【0239】ランニング終了後、処理済み感光材料の反
射最低レッド濃度(Dmin)を測定した後、再漂白処理
し、再び反射最低レッド濃度を測定し、その差(ΔDmi
n)を表7にまとめた。
【0240】さらに、ランニング終了後の漂白定着液を
開口面積200cm2/リットルになるように塩化ビニル製の
ビーカーに入れ温度35℃で保存し、結晶及び不溶解物が
発生するまでの月数を観察し使用液の保存性を評価し
た。
【0241】結果を表7にまとめた。
【0242】
【表7】
【0243】
【0244】
【0245】参考 コニカカラーネガフィルムSuperDD100(コニカ株式会社
製)を常法により露光後、以下に示す自動現像機、処理
剤を用いてランニングテストを実施した。
【0246】自動現像機はコニカカラーネガフィルムプ
ロセッサーCL-KP-50QAに錠剤供給機能等を改造したもの
を用いた。
【0247】以下に自現機の処理条件を示す。
【0248】 処理工程 温 度 時 間 発色現像 38±0.3℃ 3分15秒 漂 白 38±1.0℃ 45秒 定着−1 38±1.0℃ 45秒 定着−2 38±1.0℃ 45秒 安定−1 38±3.0℃ 20秒 安定−2 38±3.0℃ 20秒 安定−3 38±3.0℃ 20秒 乾 燥 60℃ 60秒 安定剤は3槽目に補充され、順次2槽、1槽にオーバー
フロー液が流れ込むカスケード方式となっている。
【0249】(カラーネガ用定着補充及びタンク錠剤)
参考例4で作製したものを用いた。
【0250】その他の処理剤は下記のものを用いた。
【0251】1)カラーネガ用発色現像補充用錠剤 操作(1) 現像主薬のCD-4[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-(ヒド
ロキシエチル)アニリン硫酸塩]120gを空気ジェット微
粉砕機中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。この微
粉末を市販の流動層槽噴霧造粒機中で室温にて約7分
間、5.0cc.の水を噴霧することにより造粒した後、造粒
物を63℃で8分間乾燥する。次に造粒物を真空中で40℃
にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。
【0252】操作(2) 化合物(A)〔HON(CH2CH2SO3Na)2〕60gを操作(1)と
同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は2.6cc.とし、造粒
後、60℃で7分間乾燥する。次に造粒物を真空中で40℃
にて2時間乾燥し造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0253】操作(3) 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸ナトリウム58
g、亜硫酸ナトリウム70g、炭酸カリウム618g、炭酸水
素ナトリウム30g、臭化ナトリウム6g、ジエチレントリ
アミン五酢酸40gを(1)と同様粉砕した後、市販の混
合機で均一に混合する。次に(1)と同様にして、水の
噴霧量を200cc.にして造粒を行う。造粒後、造粒物を70
℃で15分間乾燥し、次に造粒物を真空中で40℃にて2時
間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0254】操作(4) 上記操作(1)〜(3)で調製した造粒物25℃、40%R
H以下に調湿された部屋で混合機を用いた10分間均一に
混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコレ
クト1527HUを改造した打錠機により一錠当たりの充填量
を5.0gにして圧縮打錠を行い、160個のカラーネガ用発
色現像補充錠剤を作成した。
【0255】2)カラーネガ用漂白補充用錠剤 操作(5) 1,3-プロパンジアミン四酢酸第二鉄カリウム一水塩237
g、コハク酸60g、マレイン酸73g、1,3-プロパンジアミ
ン四酢酸10gを操作(1)と同様、粉砕、造粒する水の
噴霧量は5.0cc.とし、造粒後、60℃で7分間乾燥する。
次に造粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の
水分をほぼ完全に除去する。
【0256】操作(6) 硝酸ナトリウム100g、臭化カリウム60g、炭酸カリウム6
0gを操作(1)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量
は1.0cc.とし、造粒後、70℃で3分間乾燥する。次に造
粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分を
ほぼ完全に除去する。
【0257】操作(7) 上記操作(5),(6)で調製した造粒物を25℃、40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコ
レクト1527HUを改造した打錠機により一錠当たりの充填
量を6.0gにして圧縮打錠を行い、80個のカラーネガ用漂
白補充用錠剤を作成した。
【0258】3)カラーネガ用安定補充用錠剤 操作(8) m-ヒドロキシベンズアルデヒド200g、エマルゲン985;10
g、炭酸カリウム45gを操作(1)と同様、粉砕、造粒す
る。水の噴霧量は3.0cc.とし、造粒後、造粒物を真空中
で30℃にて8時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除
去する。
【0259】操作(9) 上記操作(8)で調製した造粒物を25℃、40%RH以下
に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合す
る。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコレクト15
27HUを改造した打錠機により一錠当たりの充填量を0.2g
にして圧縮打錠を行い、1060個のカラーネガ用定着補充
用錠剤を作成した。
【0260】自現機処理液の準備は下記の方法にて行っ
た。
【0261】発色現像タンク液(21.0リットル) 自現機発色現像タンクに35℃の温水15リットルを入れ、
作成したカラーネガフィルム用発色現像補充用錠剤を39
9個投入、溶解した。次にスターター成分として別に錠
剤化しておいた下記処方のスターターを21個投入、溶解
後タンク標線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0262】 カラーネガ用発色現像スターター 臭化ナトリウム 0.8g 沃化ナトリウム 2.0mg 炭酸水素ナトリウム 3.0g 炭酸カリウム 0.5g 漂白液(5.0リットル) 自現機漂白タンク35℃の温水3.0リットルを入れ、作成
したカラーネガフィム用漂白補充用錠剤を350個投入、
溶解した。次にスターター成分として別に錠剤化してお
いた下記処方のスターターを10個投入、溶解後タンク標
線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0263】 カラーネガ用漂白スターター 臭化ナトリウム 10g 炭酸水素ナトリウム 1.5g 炭酸カリウム 3.5g 定着液(1槽目4.5リットル、2槽目4.5リットル) 自現機定着タンク1槽目、2槽目に35℃の温水を各々3.
0リットル入れ、参考例4と同様にして作したカラー
ネガフィルム用定着補充用錠剤を112個ずつ投入、溶解
した。次にタンク標線まで温水を加えタンク液を完成し
た。
【0264】安定液(1〜3槽目各々3.2リットル) 自現機安定タンク1槽目、2槽目、3槽目に35℃の温水
を各々3.0リットル入れ、作成したカラーネガフィルム
用安定補充用錠剤を40個ずつ投入、溶解した。次にタン
ク標線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0265】次に自現機温調中に作成した各補充用錠剤
を自現機に付与した補充用錠剤供給装置に各々20個セッ
トした。この補充用錠剤は135サイズ24枚取フィルムが
2本処理されると1個ずつ投入され、同時に水供給装置
から補充水が発色現像槽には40cc.、漂白槽には10cc.、
定着槽には40cc.、安定槽には80cc.供給されるようにセ
ットした。
【0266】ランニングテストは定着タンク液が補充剤
及び溶解水で3回交換されるまで実施した。
【0267】ランニング終了後、処理済み感光材料の透
過最低レッド濃度(Dmin)を測定した後、再定着し、再
び透過最低レッド濃度を測定しその差(ΔDmin)を表8
にまとめた。
【0268】さらにランニング終了後の定着液を開口面
積200cm2/リットルに成るように塩化ビニル製のビーカ
ーに入れ、温度35℃で保存し結晶及び不溶解物が発生す
るまでの日数を観察し使用液の保存性を評価した。結果
を表8にまとめた。
【0269】
【表8】
【0270】
【0271】
【0272】
【発明の効果】本発明により溶解性、耐摩損性に優れ、
保存安定性が改良されさらに液保存性が向上した、定着
能を有する固形化されたハロゲン化銀写真感光材料用処
理剤が得られた。
【0273】さらに、プラスチックボトルを含めた包装
材料総量を低減化し、社会環境適性を向上することがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自現機の概略説明図。
【図2】固形処理剤補給装置付処理槽の概略説明図。
【符号の説明】
1 発色現像槽 2 漂白槽 3 定着槽 4 水洗槽 5 安定槽 6 乾燥部 7 感光材料面積検出センサー 8 固形処理剤補給装置 9 液面検出センサー 10 補充水補給装置 11 制御部 12 電磁弁 13 感光材料挿入部 14 水洗温水 15 補充水補給管 16 メイン処理タンク 17 処理液 18 循環ポンプ 19 温調ヒーター 20 サブタンク 21 濾過装置 20A ガイドプレート 20B 天井カバー 24 補充用固形処理剤 24A 最上部の固形処理剤 27 連通管 28 処理ラック 29 オーバーフロー口 39 濾過フィルター 91 供給トレー本体 92 ピストン摺動台 94,99 プランジャー 94A,99A ラック 95,97 ステッピングモータ 96,98 ピニオン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともチオ硫酸塩及び又はチオシア
    ン酸塩を一錠当たり90wt%以上含有することを特徴とす
    るハロゲン化銀写真感光材料用錠剤型処理剤。
  2. 【請求項2】 処理剤中のトータルカチオンに対するア
    ンモニウムカチオンの比率が50モル%以下であることを
    特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料
    用錠剤型処理剤。
  3. 【請求項3】 造粒後、打錠して製造されたことを特徴
    とする請求項1又は2に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料用錠剤型処理剤。
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