JP2696521B2 - 光ファイバー鞘材用重合体 - Google Patents
光ファイバー鞘材用重合体Info
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- JP2696521B2 JP2696521B2 JP63047375A JP4737588A JP2696521B2 JP 2696521 B2 JP2696521 B2 JP 2696521B2 JP 63047375 A JP63047375 A JP 63047375A JP 4737588 A JP4737588 A JP 4737588A JP 2696521 B2 JP2696521 B2 JP 2696521B2
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- methacrylate
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- polymer
- optical fiber
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光フアイバー心線、光フアイバーコード、
光フアイバーケーブルなどとして利用することのできる
プラスチツク光フアイバー鞘材用重合体に関する。
光フアイバーケーブルなどとして利用することのできる
プラスチツク光フアイバー鞘材用重合体に関する。
心がプラスチツクから成る光フアイバーは無機ガラス
系のものに比べて光伝送損失、耐熱性に劣る一方で、大
口径で開口数が大きく軽量であつて、かつ可撓性に極め
て優れている。中でもポリメチルメタクリレート系樹脂
を心成分とした光フアイバーは短距離の光通信用途に使
用されはじめている。心−鞘構造を有する光フアイバー
において、これら心成分の特性を生かす鞘成分の選択が
重要である。特公昭53−21660号公報には、鞘が弗化ビ
ニリデンとテトラフルオロエチレンの共重合体から成る
光フアイバーが記載されている。しかし弗化ビニリデン
系共重合体は心材との密着性は良好であり、加工性も優
れているが、本質的に結晶性高分子であり、加熱又は冷
却により容易に結晶化して、球晶を生長せしめ、その結
果、心材を通過する光はその鞘の結晶化状態による散乱
を受け、光伝送性能が低下するという欠点がある。
系のものに比べて光伝送損失、耐熱性に劣る一方で、大
口径で開口数が大きく軽量であつて、かつ可撓性に極め
て優れている。中でもポリメチルメタクリレート系樹脂
を心成分とした光フアイバーは短距離の光通信用途に使
用されはじめている。心−鞘構造を有する光フアイバー
において、これら心成分の特性を生かす鞘成分の選択が
重要である。特公昭53−21660号公報には、鞘が弗化ビ
ニリデンとテトラフルオロエチレンの共重合体から成る
光フアイバーが記載されている。しかし弗化ビニリデン
系共重合体は心材との密着性は良好であり、加工性も優
れているが、本質的に結晶性高分子であり、加熱又は冷
却により容易に結晶化して、球晶を生長せしめ、その結
果、心材を通過する光はその鞘の結晶化状態による散乱
を受け、光伝送性能が低下するという欠点がある。
一方、例えば特公昭56−8321号公報に示されるような
弗化アルキルメタクリレートを主成分とする重合体は、
本質的に非晶性高分子であり、光フアイバーの鞘材とし
て用いたとき、良好な透明性を保持するが、心材との密
着性及び屈曲性が劣り、また加工性も劣るという欠点が
ある。また特開昭61−66706号公報に示されるような長
鎖と短鎖のフルオロアルキル基を有する弗化アルキルメ
タクリレート共重合体を主成分とする重合体は、ある程
度は屈曲性に優れているが耐熱性が劣るものであつた。
弗化アルキルメタクリレートを主成分とする重合体は、
本質的に非晶性高分子であり、光フアイバーの鞘材とし
て用いたとき、良好な透明性を保持するが、心材との密
着性及び屈曲性が劣り、また加工性も劣るという欠点が
ある。また特開昭61−66706号公報に示されるような長
鎖と短鎖のフルオロアルキル基を有する弗化アルキルメ
タクリレート共重合体を主成分とする重合体は、ある程
度は屈曲性に優れているが耐熱性が劣るものであつた。
前記のように、従来の光フアイバーの鞘材には一長一
短があり、それぞれ改良すべき点を有していた。そこで
本発明者らは、フルオロアルキルメタクリレート系重合
体の特色である良好な透明性を有し、屈曲性及び加工性
に優れた光フアイバー鞘材用重合体を開発するため研究
を進めた結果、本発明を完成した。
短があり、それぞれ改良すべき点を有していた。そこで
本発明者らは、フルオロアルキルメタクリレート系重合
体の特色である良好な透明性を有し、屈曲性及び加工性
に優れた光フアイバー鞘材用重合体を開発するため研究
を進めた結果、本発明を完成した。
本発明は、(イ)一般式 (式中mは5〜11の整数を示す)で表わされる長鎖フル
オロアルキルメタクリレート10〜80重量%、(ロ)一般
式 (式中Xは水素原子又は弗素原子、nは1〜4の整数を
示す)で表わされる短鎖フルオロアルキルメタクリレー
ト10〜90重量%、(ハ)一般式 (式中Rfはフルオロアルキル基又はメチル基を示す)で
表わされる単量体0.5〜50重量%、(ニ)親水性単独重
合体を形成し得るビニル単量体0.05〜10重量%及びそれ
らと共重合可能なビニル単量体0〜49.5重量%からなる
光フアイバー鞘材用重合体である。
オロアルキルメタクリレート10〜80重量%、(ロ)一般
式 (式中Xは水素原子又は弗素原子、nは1〜4の整数を
示す)で表わされる短鎖フルオロアルキルメタクリレー
ト10〜90重量%、(ハ)一般式 (式中Rfはフルオロアルキル基又はメチル基を示す)で
表わされる単量体0.5〜50重量%、(ニ)親水性単独重
合体を形成し得るビニル単量体0.05〜10重量%及びそれ
らと共重合可能なビニル単量体0〜49.5重量%からなる
光フアイバー鞘材用重合体である。
本発明の鞘材用重合体は、従来のフルオロアルキルメ
タクリレート系重合体の特色である良好な透明性を有
し、しかも従来のフルオロアルキルメタクリレート系重
合体に欠けていた良好な耐熱性、屈曲性及び加工性が付
与できる。
タクリレート系重合体の特色である良好な透明性を有
し、しかも従来のフルオロアルキルメタクリレート系重
合体に欠けていた良好な耐熱性、屈曲性及び加工性が付
与できる。
本発明に用いられる長鎖フルオロアルキルメタクリレ
ート(I)としては、1,1,2,2−テトラヒドロパーフル
オロオクチルメタクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロ
パーフルオロデカニルメタクリレート、1,1,2,2−テト
ラヒドロパーフルオロドデカニルメタクリレート、1,1,
2,2−テトラヒドロパーフルオロテトラドデカニルメタ
クリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いても
よく、また2種以上の混合物を用いてもよい。長鎖フル
オロアルキルメタクリレート(I)は10〜80重量%の範
囲で用いる必要がある。この量が10重量%未満である場
合は、充分な機械的特性が得られない。また80重量%よ
り多いと得られた重合体が白濁し伝送損失が増加する。
ート(I)としては、1,1,2,2−テトラヒドロパーフル
オロオクチルメタクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロ
パーフルオロデカニルメタクリレート、1,1,2,2−テト
ラヒドロパーフルオロドデカニルメタクリレート、1,1,
2,2−テトラヒドロパーフルオロテトラドデカニルメタ
クリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いても
よく、また2種以上の混合物を用いてもよい。長鎖フル
オロアルキルメタクリレート(I)は10〜80重量%の範
囲で用いる必要がある。この量が10重量%未満である場
合は、充分な機械的特性が得られない。また80重量%よ
り多いと得られた重合体が白濁し伝送損失が増加する。
短鎖フルオロアルキルメタクリレート(II)として
は、トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,
5−オクタフルオロペンチルメタクリレートなどが好ま
しい。これらは単独で用いてもよく、また2種以上の混
合物を用いてもよい。短鎖アルキルメタクリレート(I
I)は10〜90重量%の範囲内で用いる必要がある。この
量が10重量%未満になると、長鎖フルオロアルキルメタ
クリレート(I)の割合が増え、ガラス転移温度が低下
し、耐熱性が不充分となるか、又は第三成分の単量体
(III)の割合が増え、屈折率が高くなる。
は、トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,
5−オクタフルオロペンチルメタクリレートなどが好ま
しい。これらは単独で用いてもよく、また2種以上の混
合物を用いてもよい。短鎖アルキルメタクリレート(I
I)は10〜90重量%の範囲内で用いる必要がある。この
量が10重量%未満になると、長鎖フルオロアルキルメタ
クリレート(I)の割合が増え、ガラス転移温度が低下
し、耐熱性が不充分となるか、又は第三成分の単量体
(III)の割合が増え、屈折率が高くなる。
第三成分の単量体(III)としては、α−フルオロメ
チルアクリレート、α−フルオロトリフルオロエチルア
クリレート、α−フルオロ−2,2,3,3−テトラフルオロ
プロピルアクリレート、α−フルオロ−2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピルアクリレート、α−フルオロ−2,
2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルアクリレート
などが好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2
種以上の混合物を用いてもよい。単量体(III)は0.5〜
50重量%の範囲内で用いる必要がある。この量が0.5重
量%未満になると、耐熱性、屈曲性等の充分な向上がみ
られず、50重量%より多いと、得られた重合体の耐熱分
解性が悪くなり、溶融時に黄変し、光フアイバー鞘材と
して用いた場合、伝送損失が増加する。
チルアクリレート、α−フルオロトリフルオロエチルア
クリレート、α−フルオロ−2,2,3,3−テトラフルオロ
プロピルアクリレート、α−フルオロ−2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピルアクリレート、α−フルオロ−2,
2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルアクリレート
などが好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2
種以上の混合物を用いてもよい。単量体(III)は0.5〜
50重量%の範囲内で用いる必要がある。この量が0.5重
量%未満になると、耐熱性、屈曲性等の充分な向上がみ
られず、50重量%より多いと、得られた重合体の耐熱分
解性が悪くなり、溶融時に黄変し、光フアイバー鞘材と
して用いた場合、伝送損失が増加する。
親水性単独重合体を形成しうるビニル単量体として
は、(メタ)アクリル酸、グリシジルメタクリレート、
メチルグリシジルメタクリレート、アクリルアミド、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
特にメタクリル酸が好ましい。これらを共重合させるこ
とにより含弗素重合体の撥水、撥油性が低下し、心材重
合体との密着性が良好となり、耐熱分解性も向上する
(特開昭59−12909号公報参照)。
は、(メタ)アクリル酸、グリシジルメタクリレート、
メチルグリシジルメタクリレート、アクリルアミド、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
特にメタクリル酸が好ましい。これらを共重合させるこ
とにより含弗素重合体の撥水、撥油性が低下し、心材重
合体との密着性が良好となり、耐熱分解性も向上する
(特開昭59−12909号公報参照)。
他の共重合可能なビニル単量体としては、鎖状アルキ
ル(メタ)アクリレート、環式炭化水素基を有するメタ
クリル酸エステル、親水性単独重合体を形成しうるビニ
ル単量体が用いられる。鎖状アルキル(メタ)アクリレ
ートとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、
(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸
−n−ブチル、(メタ)アクリル酸二級ブチル等が挙げ
られる。環式炭化水素基を有するメタクリル酸エステル
としては、フエニルメタクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、アダマンチルメタクリレート、(イソ)
ボルニルメタクリレート、メタクリル酸トリシクロ〔5,
2,1,D2,6〕−デカ−8−イル等が用いられる。特にメタ
クリル酸メチルが好ましい。
ル(メタ)アクリレート、環式炭化水素基を有するメタ
クリル酸エステル、親水性単独重合体を形成しうるビニ
ル単量体が用いられる。鎖状アルキル(メタ)アクリレ
ートとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、
(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸
−n−ブチル、(メタ)アクリル酸二級ブチル等が挙げ
られる。環式炭化水素基を有するメタクリル酸エステル
としては、フエニルメタクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、アダマンチルメタクリレート、(イソ)
ボルニルメタクリレート、メタクリル酸トリシクロ〔5,
2,1,D2,6〕−デカ−8−イル等が用いられる。特にメタ
クリル酸メチルが好ましい。
本発明の鞘材用重合体は、懸濁重合法、塊状重合法な
ど公知の方法で製造することができる。
ど公知の方法で製造することができる。
重合に用いられるラジカル重合開始剤としては、例え
ば2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1′−ア
ゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイ
ソブタノールジアセテート、アゾ三級ブタン等のアゾ化
合物ならびにジ三級ブチルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイド、ジ三級ブチルパーフタレート、ジ三級ブ
チルパーアセテート、ジ三級アルミパーオキサイド等の
有機過酸化物が挙げられる。重合開始剤の添加割合は、
単量体に対して0.001〜1モル%が好ましい。
ば2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1′−ア
ゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイ
ソブタノールジアセテート、アゾ三級ブタン等のアゾ化
合物ならびにジ三級ブチルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイド、ジ三級ブチルパーフタレート、ジ三級ブ
チルパーアセテート、ジ三級アルミパーオキサイド等の
有機過酸化物が挙げられる。重合開始剤の添加割合は、
単量体に対して0.001〜1モル%が好ましい。
本発明の光フアイバー鞘材用重合体を用いて光フアイ
バーを製造する場合、心としては、多成分ガラス、石英
ガラス等の無機材料を、ポリメチルメタクリレート系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポ
リ−4−メチルペンテン−1、重水素化されたポリメチ
ルメタクリレート及びポリスチレン等の透明有機高分子
材料などが用いられる。透明有機高分子材料のなかで
は、ポリメチルメタクリレート系樹脂、特にメチルメタ
クリレート単位を少なくとも70重量%含有する共重合
体、又はこれらを重水素化した樹脂が好ましい。メチル
メタクリレートとの共重合成分としては、例えばメチル
アクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート等のアクリル酸エステル、シクロヘキシルメタク
リレート、ベンジルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート
等のメタクリル酸エステルなどが挙げられる。ポリメチ
ルアクリレート系樹脂としては、例えば特公昭53−4226
0号公報に示されるような連続塊状重合方法により製造
されたものが好ましい。
バーを製造する場合、心としては、多成分ガラス、石英
ガラス等の無機材料を、ポリメチルメタクリレート系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポ
リ−4−メチルペンテン−1、重水素化されたポリメチ
ルメタクリレート及びポリスチレン等の透明有機高分子
材料などが用いられる。透明有機高分子材料のなかで
は、ポリメチルメタクリレート系樹脂、特にメチルメタ
クリレート単位を少なくとも70重量%含有する共重合
体、又はこれらを重水素化した樹脂が好ましい。メチル
メタクリレートとの共重合成分としては、例えばメチル
アクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート等のアクリル酸エステル、シクロヘキシルメタク
リレート、ベンジルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート
等のメタクリル酸エステルなどが挙げられる。ポリメチ
ルアクリレート系樹脂としては、例えば特公昭53−4226
0号公報に示されるような連続塊状重合方法により製造
されたものが好ましい。
その他に、次式 (式中Rはメチル基、エチル基、プロピル基等の脂肪
族、脂環式炭化水素基を示す)で表わされる環構造単位
2重量%以上及びメタクリル酸メチルを主成分とする単
量体単位98重量%以下とからなる重合体を心成分とする
こともできる。
族、脂環式炭化水素基を示す)で表わされる環構造単位
2重量%以上及びメタクリル酸メチルを主成分とする単
量体単位98重量%以下とからなる重合体を心成分とする
こともできる。
本発明の光フアイバー鞘材用重合体は、酢酸エチル、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の溶媒
に溶解して浸漬法で石英ガラス心線又は有機重合体から
なる心成分の繊維表面を被覆してもよく、また心−鞘型
複合紡糸ノズルを用い、心成分重合体を紡糸すると同時
に鞘成分を押出賦形してもよい。
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の溶媒
に溶解して浸漬法で石英ガラス心線又は有機重合体から
なる心成分の繊維表面を被覆してもよく、また心−鞘型
複合紡糸ノズルを用い、心成分重合体を紡糸すると同時
に鞘成分を押出賦形してもよい。
本発明の光フアイバー鞘材用重合体は、従来のフルオ
ロアルキルメタクリレート系鞘材に比較して、透明性、
屈曲性及び加工性が良好であり、かつ耐熱性も優れてい
る。このため、この重合体を用いて光フアイバーを製造
すると、透明性能及び信頼性を著しく向上させることが
できる。
ロアルキルメタクリレート系鞘材に比較して、透明性、
屈曲性及び加工性が良好であり、かつ耐熱性も優れてい
る。このため、この重合体を用いて光フアイバーを製造
すると、透明性能及び信頼性を著しく向上させることが
できる。
実施例1 1,1,2,2−テトラヒドロヘプタデカフルオロデシルメ
タクリレート30重量%、2,2,2−トリフルオロエチルメ
タクリレート50重量%、α−フルオロメチルアクリレー
ト10重量%、メチルメタクリレート8重量%及びメタク
リル酸2重量%、更にこれらの単量体に対してn−オク
チルメルカプタン0.03重量%及び2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.1重量%を添加した単量体混合物を70
℃に維持された反応槽で5時間重合したのち、さらに12
0℃で2時間重合し、透明な重合体を得た。この重合体
の屈折率は1.407であり、また動的粘弾性測定のE″の
ピークから求めたガラス転移温度(Tg)は99℃であつ
た。
タクリレート30重量%、2,2,2−トリフルオロエチルメ
タクリレート50重量%、α−フルオロメチルアクリレー
ト10重量%、メチルメタクリレート8重量%及びメタク
リル酸2重量%、更にこれらの単量体に対してn−オク
チルメルカプタン0.03重量%及び2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.1重量%を添加した単量体混合物を70
℃に維持された反応槽で5時間重合したのち、さらに12
0℃で2時間重合し、透明な重合体を得た。この重合体
の屈折率は1.407であり、また動的粘弾性測定のE″の
ピークから求めたガラス転移温度(Tg)は99℃であつ
た。
この重合体を鞘とし、心をポリメタクリル酸メチルと
し、心−鞘紡糸口金を有する複合溶融紡糸機により心の
直径980μ、鞘厚10μの光フアイバーを得た。この光フ
アイバーの光伝送損失は570nmにおいて95dB/km、650nm
において151dB/kmであり、85℃の恒温槽内に300時間放
置したのちの光伝送損失は570nmにおいて97dB/km、650n
mにおいて152dB/kmと良好な耐熱性を有していた。
し、心−鞘紡糸口金を有する複合溶融紡糸機により心の
直径980μ、鞘厚10μの光フアイバーを得た。この光フ
アイバーの光伝送損失は570nmにおいて95dB/km、650nm
において151dB/kmであり、85℃の恒温槽内に300時間放
置したのちの光伝送損失は570nmにおいて97dB/km、650n
mにおいて152dB/kmと良好な耐熱性を有していた。
また屈曲性を調べるため直径10mmのマンドレルに15m
のフアイバーを繰り返し巻き付けたときの透過光量の保
持率を測定すると、100回巻き付けたときの保持率は37
%であり、きわめて良好な値を示した。また巻き付けた
フアイバーの表面を光学顕微鏡で観察しても鞘表層の割
れ等は全くなかつた。
のフアイバーを繰り返し巻き付けたときの透過光量の保
持率を測定すると、100回巻き付けたときの保持率は37
%であり、きわめて良好な値を示した。また巻き付けた
フアイバーの表面を光学顕微鏡で観察しても鞘表層の割
れ等は全くなかつた。
実施例2〜5及び比較例1〜4 鞘成分の単量体組成を変え、その他は実施例1と同様
にして光フアイバーを得た。実施例1と同様に特性評価
を行つた。その結果を下記表に示す。表中の記号は下記
の化合物を示す。
にして光フアイバーを得た。実施例1と同様に特性評価
を行つた。その結果を下記表に示す。表中の記号は下記
の化合物を示す。
17FM:1,1,2,2−テトラヒドロヘプタデカフルオロデシル
メタクリレート 3FM:2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート 4FM:2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート α−FMA:α−フルオロメチルアクリレート α−F3FA:α−フルオロ−2,2,2−トリフルオロエチルア
クリレート α−F5FA:α−フルオロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロピルアクリレート MMA:メチルメタクリレート MAA:メタクリル酸 比較例4では鞘重合体の黄色のため、フアイバー外観
が黄色く見えた。
メタクリレート 3FM:2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート 4FM:2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート α−FMA:α−フルオロメチルアクリレート α−F3FA:α−フルオロ−2,2,2−トリフルオロエチルア
クリレート α−F5FA:α−フルオロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロピルアクリレート MMA:メチルメタクリレート MAA:メタクリル酸 比較例4では鞘重合体の黄色のため、フアイバー外観
が黄色く見えた。
*:波長570nmで測定
Claims (1)
- 【請求項1】(イ)一般式 (式中mは5〜11の整数を示す)で表わされる長鎖フル
オロアルキルメタクリレート10〜80重量%、(ロ)一般
式 (式中Xは水素原子又は弗素原子、nは1〜4の整数を
示す)で表わされる短鎖フルオロアルキルメタクリレー
ト10〜90重量%、(ハ)一般式 (式中Rfはフルオロアルキル基又はメチル基を示す)で
表わされる単量体0.5〜50重量%、(ニ)親水性単独重
合体を形成し得るビニル単量体0.05〜10重量%及びそれ
らと共重合可能なビニル単量体0〜49.5重量%からなる
光フアイバー鞘材用重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63047375A JP2696521B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 光ファイバー鞘材用重合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63047375A JP2696521B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 光ファイバー鞘材用重合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01223104A JPH01223104A (ja) | 1989-09-06 |
JP2696521B2 true JP2696521B2 (ja) | 1998-01-14 |
Family
ID=12773353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63047375A Expired - Fee Related JP2696521B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 光ファイバー鞘材用重合体 |
Country Status (1)
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