JPH0560924A - 柔軟な複合光伝送体 - Google Patents

柔軟な複合光伝送体

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JPH0560924A
JPH0560924A JP3250485A JP25048591A JPH0560924A JP H0560924 A JPH0560924 A JP H0560924A JP 3250485 A JP3250485 A JP 3250485A JP 25048591 A JP25048591 A JP 25048591A JP H0560924 A JPH0560924 A JP H0560924A
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JP
Japan
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core
refractive index
present
chemical formula
structural formula
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JP3250485A
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Inventor
Tomoji Honda
智士 本田
Isao Kaetsu
勲 嘉悦
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TOKYO KEIKAKU KK
Original Assignee
TOKYO KEIKAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下式(1)で示されるアクリル又は、メタク
リルエステル30〜70重量部、下式(2)で示される
ジアクリルエステル又は、ジメタクリルエステル2〜3
0重量部、及びこれらの単量体と共重合可能な芳香族基
を有する単量体5〜30重量部を共重合して得られる屈
折率が1.50〜1.55の範囲の架橋共重合体をコア
とし、このコアの屈折率がこのコアの被覆材料としての
クラッド層の屈折率より少なくとも1.3%以上高く、
且つコア径が0.3cm以上有する樹脂でできた柔軟な
採光に適した大口径を特徴とする。 (RはC〜C18のアルキル基、XはH又はCH
基) (XはH又はCH基、RはC〜C10のアルキル
基又は nは1〜5の整数) 【効果】 自然の太陽光を比較的効率よく採光出来る口
径の大きい、建築資材として用いるにたる充分な柔軟性
を有する光伝送体を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟な光伝送体に関す
るものである。更に詳しく述べると、樹脂でできた柔軟
な採光に適した大口径の光伝送体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光を伝送する方式として、周囲の状況に
よって、光の伝搬状態が影響を受けにくい導波路型の光
ファイバーが用いられている。最近の光技術の進歩はめ
ざましく現状の石英系光ファイバーの伝送損失は、一キ
ロメートル当り0.2デシベルにも達し、光ファイバー
は、長距離通信になくてはならない存在になっている。
これらの急速な進歩は、同時に発展してきた光源として
の半導体レーザーの進歩と光通信技術のニ−ズの高まり
に依存していることは間違いのない事実である。石英系
光ファイバーは、伝送損失が小さい他、細線軽量、電磁
誘導を受けない等の特徴を有しているが、一方、脆く、
破断するまでの歪が小さい等の欠点も有している。この
為、短距離の光伝送用として、アクリルを材料とする樹
脂性光学繊維も用いられいる。この樹脂性光学繊維は、
石英系光ファイバーに比べ、伝送損失は大きいが、繊維
接続方法が比較的簡便であり、軽量で、可とう性があり
最近多方面で、使用が拡大している。
【0003】この様に、石英系、樹脂系とも それぞれ
の特徴を生かし、光伝送媒体として、有用に用いられて
いるが、これらは主に光源として半導体レーザーが用い
られ、その目的が通信や各種の産業上の応用に限られる
場合が多く、直接太陽光を人間の環境問題に有用に応用
しようとする試みは少ない。即ち、現状の石英系、樹脂
系光ファイバーとも目的とする各種の産業上の応用に適
した機能、構造が極限まで求められてはいるが、それが
かえって、恵の多い太陽光を直接人類に有用に応用しよ
うとしても応用しにくい構造を作り上げている場合が多
い。人間にとって、太陽光は、不可欠のものである。屋
内においてもこの自然の太陽光を有効に利用出来ればす
ばらしいことと言える。具体的な例として採光を取り上
げることが出来る。屋内の暗い場所においても昼間の自
然の太陽光を導き入れる事が容易に行えたなら人間の健
康という面からみても大いに意義のあることである。し
かしながら、現状の光ファイバーは、石英系、樹脂系と
もに口径が小さく、建築資材として用いるには、精巧で
はあるが柔軟性に欠け自然の太陽光の採光用には、とて
も適しているとは言えない。即ち、自然の太陽光の採光
に適した有用な、光伝送体の出現が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、人間の健康という面からみても大いに意義のある
自然の太陽光を比較的効率よく採光出来る口径の大き
い、建築資材として用いるにたる充分な柔軟性を有する
光伝送体を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような人
間の健康という面からみても大いに意義のある自然の太
陽光を比較的効率よく採光出来る口径の大きい、建築資
材として用いるにたる充分な柔軟性を有する光伝送体を
得べく検討を重ねた結果得られたもので、具体的には、
適度に架橋した特定の構造の柔軟な屈折率が1.50〜
1.55の範囲のアクリルエステル重合体を0.3cm
以上の径のコアとし、このコアの屈折率がこのコアの被
覆材料としてのクラッド層の屈折率より少なくとも、
1.3%以上高い導波路型の樹脂製伝送体とすることに
より、本目的を達成することが出来た。
【0006】以下、本発明を詳述する。従来、樹脂製
導波路型の 光ファイバーは、PMMA等の透明性が高
い非晶性の重合体を繊維状に成形し、これをコアとし、
これより屈折率の低い樹脂をクラッド層としてコアを被
覆することにより光を伝送させている。一般に、これら
樹脂製 導波路型の光ファイバーのコア径は、2mm以
下程度が常用されている。比較的大きいコア径のものが
用いられない理由は、コア径が大きいと多モードファイ
バーとなり、単位時間に送れる情報量に制限が出ること
や、パルス波形に変形が生じ易いためである。そのほ
か、コアの製造時に、コア径が大きいと、生産性も悪
く、内部歪も生じ易い。又、特にPMMA等は、径が大
きい程柔軟性に欠け、通信用途には、全く不向きになる
ためである。しかしながら、本発明は、その目的が、自
然の太陽光を比較的効率よく採光出来る口径の大きい、
光伝送体を得る事である。目的を採光と言うことに限定
するなら、多くの情報量を送るための制限はいらず多モ
ードでもパルス波形に変形が生じてもいっこう差し支え
ない。かえって、おおくのモードが効率よく採光出来る
ほど好ましいことである。この意味から本発明の光伝送
体のコア径は、0.3cm以上のものが用いられる。
【0007】さて、本発明で用いられるコアとしての材
料として要求される物性は、次のものである。一つは、
透明で伝送損失ができるだけ小さいこと。次に、建築資
材として用いるにたる充分な柔軟性を有すること。屈折
率が、クラッド被覆材料の屈折率より大きいこと。コア
径が0.3cm以上に、容易に成形できること。等であ
る。この様な要求物性を満足するコア材料として、本発
明では、下記化3(構造式1)で示されるアクリルエス
テルまたは、メタクリルエステル 30〜70重量部、
下記化4(構造式2)で示されるジアクリルエステルま
たは、ジメタクリルエステル2〜30重量部、これら化
3(構造式1)及び化4(構造式2)と共重合可能な芳
香族基を置換基として持つ単量体5〜30重量部を共重
合して得られる屈折率が1.50〜1.55の範囲の共
重合体樹脂である。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】化3(構造式1)で示されるアクリルエス
テルまたは、メタクリルエステルは、置換基として長鎖
のアルキル基を有しており、これを指定量含有する共重
合体は、柔軟で、比較的自由な屈曲性に富む樹脂を得る
ことが出来る。この性質を有するようにするため、本発
明では、化3(構造式1)で示されるアクリルエステル
または、メタクリルエステルの長鎖のアルキル基R1と
して、C6〜C18のアルキル基が用いられる。C6に満た
ないアルキル基では、本発明の特徴である建築資材とし
て用いるにたる充分な柔軟性に欠ける。又、C18を超え
る大きなアルキル基では、樹脂製 導波路として耐熱性
に欠けるものとなり、好ましくは、本発明では、C6
18のアルキル基が用いられる。
【0011】この様な、本発明で用いられる化3(構造
式1)で示されるアクリルエステルまたは、メタクリル
エステルの例としては、nーヘキシルアクリレート(メタ
クリレート)、2ーエチルブチルアクリレート(メタクリ
レート)、2、2ージメチルブチルアクリレート(メタクリ
レート)、nーヘプチルアクリレート(メタクリレー
ト)、2ーエチルペンチルアクリレート(メタクリレー
ト)、2、2ージメチルペンチルアクリレート(メタクリレ
ート)、2、2ージエチルブチルアクリレート(メタクリレ
ート)、n-オクチルアクリレート(メタクリレート)、
2ーエチルヘキシルアクリレート(メタクリレート)、nー
ラウリルアクリレート(メタクリレート)、トリデシル
アクリレート(メタクリレート)、イソデシルアクリレ
ート(メタクリレート)、n-ステアリルアクリレート
(メタクリレート)、イソステアリルアクリレート(メ
タクリレート)、等を挙げることができるが、本発明で
は、これらのみに限定されない。
【0012】次に、化4(構造式2)で示されるジアク
リルエステルまたは、ジメタクリルエステルは、重合性
の官能基が化3(構造式1)で示されるアクリルエステ
ルまたは、メタクリルエステルと同様であるので、共重
合性に富み、しかも、二つの重合性の官能基を有するこ
とから、架橋構造の共重合体を与える。この架橋構造の
導入は、この共重合体が単に柔軟であるだけでなく、樹
脂に耐熱性を付与する意味に於て極めて重要であり、本
発明では欠かすことは出来ない。この化4(構造式2)
で示されるジアクリルエステルまたは、ジメタクリルエ
ステルは、本発明では、2〜30重量部が用いられる。
この使用量は、目的とする柔軟度によって変化させうる
が、2重量部に満たないと架橋効果に乏しく、耐熱性が
付与されない。30重量部を超えて使用された場合は、
逆に、架橋が行き過ぎ、柔軟性に欠けることになる。こ
の意味から、本発明では、2〜30重量部が好ましい範
囲として用いられる。
【0013】又、この化4(構造式2)で示されるジア
クリルエステルまたは、ジメタクリルエステルの中で、
主鎖の一部である R2は、C4〜C10のアルキル基また
は、下記化5でnは、1〜5の整数が本発明では用いら
れる。本発明でR2の構造は、非常に重要な意味を有し
ている。即ち、R2の構造によって、本発明のコアが柔
軟性や、耐熱性の両方の良好な特性を有することが出来
るためである。即ちR2がC4のアルキルに満たない小さ
い場合には、コアは架橋が進みすぎ、柔軟性に欠けるも
のとなる。逆に、C10を超える大きいアルキルでは、架
橋効果に乏しく耐熱性に欠ける単に脆くやわらかいコア
になる。同様に、nが5を上回ると、架橋効果が乏しい
耐熱性に欠けるコアになる。この意味から、化4(構造
式2)で示されるジアクリルエステルまたは、ジメタク
リルエステルの主鎖の一部であるR2は、C4〜C10のア
ルキル基または、化5で n は、1〜5の整数が本発明
では好ましい範囲として用いられる。
【0014】
【化5】
【0015】本発明で用いられる化4(構造式2)のモ
ノマ−の具体例を示すと、1、4ーフ゛チレンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛
メタクリレ-ト)、1、5ーヘ゜ンテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、8-
オクテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、3ーフ゛チレンク゛リコ-ルシ゛アク
リレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、1、4ーヘ゜ンテンク゛リコ-ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-
ト)、1、9ーノナングリコールジアクリレート(ジメタクリ
レート)シ゛エチレンク゛リコ -ルシ゛アクリレ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、トリエチレンク゛リコ-ルシ゛アクリ
レ-ト(シ゛メタクリレ-ト)、テトラエチレングリコールジアクリレ
ート(ジメタクリレート)等を挙げることが出来るが、
本発明では、これらのみに限定されない。
【0016】本発明では、コアを形成する樹脂成分とし
てこれら化3(構造式1)及び化4(構造式2)で示さ
れる単量体の他に、化3(構造式1)及び化4(構造式
2)と共重合可能な、芳香族基を置換基として持つ単量
体5〜30重量部が使用される。本発明で、この単量体
が使用される意味は、コアを形成する共重合体の屈折率
を調節する為である。長鎖のアルキル基を有する化3
(構造式1)及び化4(構造式2)の単量体は、一般
に、屈折率は低いものである。しかしながら、本発明の
コアの屈折率はこれを被覆するクラッド層よりも大きく
なくてはならない。しかも、本発明の樹脂製 導波路の
目的が、大量の太陽光を採光することにあるので、コア
とクラッド層の屈折率の差ができるだけ大きい方が望ま
しい。
【0017】一般に、この屈折率の差が大きいと、導波
路の中心軸と入射光のなす角度が大きくとも光は伝搬し
やすい(開口数が大きい)ので、採光の為には有利であ
る。しかし、開口数が大きいと光は多モードになり易
く、パルス波形に変形が生じ易いが、本発明の目的が、
採光にあるので一向に差し支えないことになる。この意
味から、本発明では、コアを形成する共重合体の屈折率
は、大きい方が好ましいが、前述のごとく、長鎖のアル
キル基を有する化3(構造式1)及び化4(構造式2)
の単量体は、一般に屈折率は低いものであるので、これ
を改良するため、比較的屈折率の高い芳香族基を置換基
として持つ単量体が屈折率の調整剤として用いられる。
本発明では、コアを形成する共重合体の屈折率は、これ
を被覆するクラッド層の屈折率より少なくとも1.3%
程度以上高いことが要求される。しかしながら、一般
に、化3(構造式1)及び化4(構造式2)の単量体と
共重合可能な、芳香族基を置換基として持つ単量体は、
化3(構造式1)及び化4(構造式2)の単量体と比
べ、柔軟性に欠け、本発明においては、その使用量に限
定が加えられる。即ち、コアを形成する共重合体の全量
100重量部当り化3(構造式1)及び化4(構造式
2)の単量体と共重合可能な、芳香族基を置換基として
持つ単量体は、5〜30重量部が好ましい範囲として用
いられる。5重量部に満たないと、コアの屈折率を充分
高く、即ち1.50〜1.55の範囲にすることが困難
になる。又、30重量部を超えて用いられると、コアの
柔軟性が欠けることになる。
【0018】本発明で用いられる化3(構造式1)及び
化4(構造式2)と共重合可能な芳香族基を置換基とし
て持つ単量体の具体例を示すと、スチレン、αメチルス
チレン、クロルスチレン、クロルメチルスチレン、パラ
メチルスチレン、パラメトキシスチレン、ジビニルベン
ゼン、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレー
ト、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、
フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタ
クリレート、パラクロルフェニルアクリレート、パラク
ロルフェニルメタクリレート、等を挙げることが出来る
が、本発明では、これらのみに限定されない。
【0019】さて、本発明では、以上述べてきたコアを
形成する化3(構造式1)、化4(構造式2)及び、こ
れらと共重合可能な芳香族基を置換基として持つ単量体
が混合され、共重合される。しかしながら、本発明のコ
アは、三次元に架橋されており、共重合後に溶融して成
形を行うことはできない。そこで、重合時に、導波路に
適した形状に成形しなければならない。具体的には、内
径が0.3cm以上のガラス、金属、各種の合成樹脂か
らできた任意の管の中で、本発明のコアを形成する化3
(構造式1)、化4(構造式2)及び、これらと共重合
可能な芳香族基を置換基として持つ単量体混合物が重合
開始剤を加えられて、重合される。内径が0.3cm以
上のガラス、金属、各種の合成樹脂からできた管の長さ
は、採光を目的とする本発明の導波路の目的により、任
意の長さでありうるが、一般的に言えば、数十cm〜2
0m程度の長さが採用される。この意味から、好ましい
管の材料は、合成樹脂であると言えるが、これに限定は
されない。
【0020】本発明で用いられる重合開始剤は、特に限
定はなく、通常のラジカル重合開始剤が用いられる。重
合方法は、目的とするコアに合致した内径、及び長さの
管の中に、重合開始剤を含むコアを形成する化3(構造
式1)、化4(構造式2)及び、これらと共重合可能な
芳香族基を置換基として持つ単量体混合物が流し込ま
れ、全体を昇温することによってコア共重合体が得られ
る。一般的には、重合により、コア体積は、収縮するの
で、コア共重合体は、管より比較的容易に、取り出すこ
とができるが、しかし、更に好ましくは、管の内面を予
めシリコンやフッ素を素材とする各種の離型剤で処理し
ておくのがよい。しかし場合によっては、取り出しが困
難な場合には、管を破壊して取り出すことも行われる。
この様にして、得られた本発明の屈折率が1.50〜
1.55の径が0.3cm以上のコアの表面にクラッド
層が設けられる。しかし、コアの屈折率がこのコアの被
覆材料としてのクラッド層の屈折率より少なくとも、
1.3%以上高いという条件を満足するものでなくては
ならないことは、言うまでもない。このクラッド材の材
質は、特に制限はない。公知の材料を用いることができ
る。
【0021】この様な、クラッド材の例として次のもの
を挙げることが出来る。各種のシリコン樹脂、テトラフ
ルオロエチレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリ
デン樹脂、側鎖にフッ化アルキル基を有するアクリルエ
ステル、メタクリルエステル樹脂、等である。これらの
樹脂は、単一のモノマーの重合物でも種々のモノマーと
の共重合物であっても制限はない。これら上述の例は、
比較的屈折率の低い材料を挙げたが、本発明では、コア
の屈折率がこのコアの被覆材料としてのクラッド層の屈
折率より少なくとも、1.3%以上高いという条件を満
足するクラッド材であれば良く、その他、各種のアクリ
ル樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、等も用いるこ
とが出来る。ここに挙げたクラッド材は、一例を示すの
みであって、本発明は、これらのみに限定されない。
【0022】次に、本発明では、これらクラッド材が上
述のコアに被覆される。本発明では、一般的な被覆方法
として、クラッド材を有機溶剤に、溶解しておき、この
溶液を、コアの表面に塗布し、乾燥することにより、ク
ラッド材をコア表面に、被覆することが出来る。ここで
用いる溶液の濃度は、任意の濃度で有り得る。しかし、
クラッドは、コアを伝ぱんする光を全反射するためであ
るので、その厚みは、伝送する光の波長の少なくとも数
倍以上で有ればよく、一般には、5〜100ミクロン、
好ましくは、10〜50ミクロン有ればよい。この意味
から、クラッド材の溶液濃度は、乾燥後に、クラッド層
が、この厚みになるような濃度なら、特に、限定はな
い。又、クラッド層を形成させる別の方法として、溶融
した、クラッド材をコアにそのままコート被覆させる方
法も本発明では、有効な方法である。例えば、コア上に
溶融押し出ししたクラッド材を直接被覆する方法であ
る。更に、別のクラッド材の被覆方法として、フィルム
状に成形させたクラッド材をコアに巻き付け、これを加
熱溶融する方法も本発明では、有効な方法と言える。以
上の本発明の方法により作られた光伝送体は、人間の健
康という面からみても大いに意義のある自然の太陽光を
比較的効率よく採光出来る口径の大きい建築資材として
用いるにたる充分な柔軟性を有する有用な伝送体を提供
するものである。以下、本発明を実施例で説明する。
【0023】
【実施例】
実施例(1) コアの製造; ラウリルメタクリレート 55重量部、 トリエチレングリコールジメタクリレート20重量部、 αメチルスチレン 15重量部、 ベンジルメタクリレート 10重量部、 アゾビスイソブチロニトリル 1重量部、 以上を良く混合させ、コア用モノマーとした。次に、こ
のモノマーをポリプロピレン樹脂製の内径、約0.4c
m、長さ3mのチューブの中に流し込み、その後、この
チューブの両端を閉じて、このチューブをオーブンの中
で、47℃10時間、55℃10時間、更に、60℃5
時間、80℃5時間温度をかけて重合させた。次に、ポ
リプロピレンチュ−ブを裂いて中のコア樹脂を取り出
し、これを更に、110℃で1時間加熱し、平均内径約
0.38cmのコアを得た。このコアは、非常に柔軟
で、外形10cmの筒に巻き付けても亀裂を生じる等の
異常は認められなかった。このコアの屈折率はn=1.
516(D線、20℃)であった。次に、このコアを六
フッ化プロピレンーフッ化ビニリデン共重合体(デユポ
ン社製バイトン 屈折率1.37)のメチルエチルケト
ン10%溶液中に通した後、60℃で2時間乾燥させ、
クラッド層を形成させた。このクラッド層の厚みは、顕
微鏡での観察の結果、約30ミクロンであった。次に、
この光伝送体の伝送損失を求めたところ、20℃で約1
600dB/kmを示した。(測定光源;660nm発
光ダイオード)尚、光伝送体の伝送損失Gは次式数1に
より求めた。
【0024】
【数1】
【0025】ここで、L : 伝送体長さ(km) Ib ; 標準長さLbの時の出口端面の光量 Ia ; 長さLの時の出口端面の光量 この様に、本発明の光伝送体は、口径が大きく柔軟で、
良好な光伝送損失を有する有用な伝送体で有ることが実
証された。
【0026】実施例(2) コアの製造; 2エチルヘキシルメタクリレート 55重量部、 1、9ーノナンジオールジメタクリレート 15重量部、 αメチルスチレン 15重量部、 ベンジルメタクリレート 10重量部、 アゾビスイソブチロニトリル 1重量部、 以上を良く混合させ、コア用モノマーとした。次に、こ
のモノマーをポリエチレン樹脂製の内径、約0.6c
m、長さ5mのチューブの中に流し込み、その後、この
チューブの両端を閉じて、このチューブをオーブンの中
で47℃10時間、55℃20時間、更に、60℃15
間、温度をかけて重合させた。次に、このポリエチレン
樹脂製のチューブを裂いて中のコア樹脂を取り出し、こ
れを更に110℃で1時間加熱し、平均内径約0.52
cmのコアを得た。このコアは、非常に柔軟で、外形1
0cmの筒に巻き付けても亀裂を生じる等の異常は認め
られなかった。このコアの屈折率は、n=1.520
(D線、20℃)であった。次にこのコアを HOCH
2CF2CF2CF2CF3 の構造を有するフッ素系アル
コールのメタクリルエステルとメチルメタクリレートと
の共重合体(重量比4:1屈折率=1.412)の16%
メチルエチルケトン溶液中に通した後、60℃で2時間
乾燥させ、クラッド層を形成させた。このクラッド層の
厚みは、顕微鏡での観察の結果、約38ミクロンであっ
た。次に、この光伝送体の伝送損失を求めたところ、2
0℃で約 G=2000 dB/kmを示した。(測定光
源;660nm発光ダイオード)尚、光伝送体の伝送損
失Gは実施例(1)に準じて求めた。この様に、本発明
の光伝送体は、口径が大きく柔軟で、良好な光伝送損失
を有する有用な伝送体で有ることが実証された。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では人間の
健康という面からみても大いに意義のある自然の太陽光
を比較的効率よく採光出来る口径の大きい、建築資材と
して用いるにたる充分な柔軟性を有する光伝送体を得る
ことができる効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/00 8106−2K

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1(構造式1)で示されるアクリ
    ルまたは、メタクリルエステル30〜70重量部、下記
    化2(構造式2)で示されるジアクリルエステルまた
    は、ジメタクリルエステル2〜30重量部、及びこれら
    の単量体と共重合可能な芳香族基を有する単量体5〜3
    0重量部を共重合して得られる屈折率が1.50〜1.
    55の範囲の架橋共重合体をコアとし、このコアの屈折
    率がこのコアの被覆材料としてのクラッド層の屈折率よ
    り少なくとも1.3%以上高く、且つコア径が0.3c
    m以上有する樹脂でできた柔軟な採光に適した大口径を
    特徴とする柔軟な複合光伝送体 【化1】 【化2】
JP3250485A 1991-09-03 1991-09-03 柔軟な複合光伝送体 Pending JPH0560924A (ja)

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