JP2686564B2 - 塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塩化ビニル系樹脂(以下、PVCという)の
製造方法に関し、詳しくは高いポロシティー(多孔性)
を有し、温水白化性に優れたPVCの製造方法に関する。
ここで温水白化性とはPVCから得られる硬質透明成形
品を水、アルコールまたはアルコール性水溶液等の容器
として用いた場合、あるいは高温多湿の雰囲気下等に長
時間放置した場合に、成形品が白化し不透明となる現象
をいう。
〔従来技術と問題点〕
PVCは比較的安価で物性も優れているため、種々の分
野に利用されている。しかし乍ら、樹脂中に残留する塩
化ビニル単量体の毒性や加工性の問題がある。これらの
問題を解決するためにPVCのポロシティーを高める研究
が行われており、これが達成されるならばPVC産業に多
大な貢献をなすものとなる。PVCのポロシティーを高め
る方法としては、ソルビタン酸エステルを重合時に添加
する方法あるいは重合転化率を低くする方法等が知られ
ている。しかし、ソルビタン酸エステルを添加する方法
はその改良効果が小さく、また重合転化率を低くする方
法は生産性が低下するため好ましい方法とは言い難い。
一方、PVCから得られる硬質透明成形品を水、アルコ
ールまたはアルコール性水溶液等の容器として用いた場
合、あるいは高温多湿の雰囲気下等に長時間放置した場
合において、成形品が白化し不透明となり成形品の価値
が著しく損なわれるという問題がある。この白化を防止
する方法としては、PVCにクエン酸ジアルキルエステル
を配合する方法等が知られているが、その改良の効果は
小さく未だ白化を防止する有効な方法は知られていない
のが実状である。
本発明はかかる実情に鑑み、上記問題点を解消したPV
Cの製造方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、塩化ビニル系単量体の懸濁重合において、
分散剤として平均分子量が5万〜480万のポリエチレオ
キシドを塩化ビニル系単量体100重量部当たり0.05〜2.0
重量部使用することを特徴とするPVCの製造方法であ
る。
本発明でいうPVCは塩化ビニル系単量体の重合体であ
る。
塩化ビニル系単量体として塩化ビニル単量体と共重合
し得る他の単量体とは、エチレン、プロピレン、酢酸ビ
ニル、塩化アリル、アリルグリシジルエーテル、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルエーテル
等の単量体であり、これは単独又は2種以上組み合わせ
て用いられ、その使用量は塩化ビニル単量体100重量部
当たり0〜20重量部程度である。
本発明で用いるポリエチレンオキシドの平均分子量は
5万〜480万であり、好ましくは50万〜380万である。平
均分子量が5万未満あるいは480万を越えると異常重合
を起こしてPVC粒子を取得し難い。ポリエチレンオキシ
ドの使用量は、塩化ビニル系単量体100重量部に対し0.0
5〜2.0重量部であり、好ましくは0.05〜0.5重量部であ
る。この使用量が0.05重量部未満では粒子径が大きくな
り重合が不安定となったり、異常重合を起こしてPVC粒
子を取得し難く、2.0重量部を越えると得られるPVCの粒
子径が非常に小さくなり取り扱いが困難となる。
本発明において、ポリエチレンオキシドと他の公知の
分散剤、例えば部分鹸化ポリ酢酸ビニル、メチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ゼラチ
ン、澱粉等とを併用してもよい。併用する分散剤の使用
量は、塩化ビニル系単量体100重量部当たり0.01重量部
以下が好ましい。
本発明で用いる油溶性ラジカル重合開始剤としては、
アゾビスイソブチロバレロニトリル、アゾビスバレロニ
トリル等の公知のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキ
シジカーボネート、ジ−2−エチレンヘキシルパーオキ
シジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカネー
ト、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオシサイド等
の公知の有機過酸化物等が挙げられ、これらは単独又は
2種以上組み合わせて用いられる。これ等の使用量は塩
化ビニル系単量体100重量部に対し0.001〜2重量部程度
が好適である。
本発明では、塩化ビニル系単量体100重量部当たり水
媒体を50〜300重量部使用し、重合温度30〜80℃で重合
するのが好ましい。また本発明では、重合時に連鎖移動
剤、例えば2−メルカプトエタノール、トリクレン、ブ
チルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシル−
N−メルカプタン等を使用してもよい。更に本発明で
は、重合時に抗酸化剤、例えばジステアリルチオジプロ
ピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート等の含硫
黄化合物、t−ブチルヒドロキシアニソール、ジ−t−
ブチルヒドロキシトルエン等のフェノール系化合物を添
加してもよい。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例及び比較例を挙げて更に詳細に
説明するが、これらは何ら本発明を限定するものではな
い。
尚、以下の記載において、ポロシティーとは、米国AM
INCO社製の水銀圧入式ポロシティーメーター(5−7118
型)によって測定される値であって、絶対圧を31psiか
ら1011psiに高める間にPVC100gに圧入される水銀の容量
(cc)をいう。
温水白化性の評価は次の方法に従った。即ち、PVCに
熱安定剤、滑剤を第1表に従って配合し、この配合物を
170℃のロールで5分間混練して厚さ0.6mmのシートを作
製し、このシートをさらに170℃で15分間加圧して試験
片を得た。得られた試験片を60℃に調節した水中に24時
間浸したのち水中から引き上げ風乾させた。この試験片
の温水浸漬前後の濁度を日本電色工業(株)製の濁度測
定用光学部NDHを接読したΣ80Color Measuning System
によって測定し白化の程度を判定した。白化の程度の尺
度として以下の式から求めた濁度(ΔHaze)を用いた。
(温水浸漬後のHaze)−(温水浸漬前のHaze)=ΔHaze 数字の小さいほうが温水白化性が良いと判定する。
透明性は、温水白化性の試験片を作製したものと同じ
厚さ0.6mmのシートをさらに170℃で15分間加圧して厚さ
3mmとした試験片を用い、目視により評価した。透明性
の評価は下記ランクに従った。
A:透明性良 B:若干濁りあり C:濁りが比較的大 スケール量の評価は、重合後重合器内に付着したスケ
ールを採取し、乾燥後その重量を測定して行った。
実施例1〜13、比較例1〜9 撹拌翼を備えた内容積15の重合器に水媒体8kg、塩
化ビニル4kg、t−ブチルパーオキシネオデカネート0.6
12g、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド0.
828g及び第2表に示した分散剤を仕込み、第2表に示す
重合温度で7時間重合した。重合後のスラリーを脱水し
て乾燥しPVCを得た。得られたPVCのポロシティーを測定
し、またこのPVCを第1表に従って配合物として前記方
法で温水白化性(濁度ΔHaze)を評価した。また併せて
PVCの平均粒子径、試験片の透明性及びスケール量につ
いても評価した。結果を第2表に示す。
(註) (1)ポリエチレンオキシド (2)メチルセルロース (3)部分鹸化ポリ酢酸ビニル (鹸化度78.5〜81.5モル%) (4)塩化ビニル系単量体100重量部に対する部数 (5)異常重合となり粒子は得られなかった。
第2表から、平均分子量が5万〜480万のポリエチレ
ンオキシドを塩化ビニル系単量体100重量部に対し0.05
〜2.0重量部用いて製造したPVCはポロシティーが高く、
このPVCを用いた成形品は温水白化性が良好であること
がわかる。特にポリエチレンオキシドの量が0.05〜0.5
重量部の場合は、平均粒子経も良好であることがわか
る。またポリエチレンオキシドの平均分子量が50万〜38
0万である場合はスケールの発生量も少ないことがわか
る。
“一方、ポリエチレンオキシド以外の分散剤を用いた
場合(比較例1〜4)は、ポロシティーが低く、また、
温水白化も悪くなる。またポリエレンオキシドの使用量
が本発明の範囲よりも少ないと異常重合を起こしたり
(比較例5)、PVCの粒子径が大きくなり重合が不安定
になり(比較例6)、また逆に本発明の範囲よりも多い
とPVCの粒子径が小さくなり取り扱いが困難となる(比
較例9)。更に、ポリエチレンオキシドの平均分子量が
本発明の範囲外となると、異常重合を起こしPVC粒子を
取得できない(比較例7、8)。” 〔作用・効果〕 本発明は、PVC製造時に分散剤として特定の平均分子
量のポリエチレンオキシドを特定量使用することに特徴
がある。これにより選られるPVCはポロシティーが高
く、温水白化性に優れ、工業的に極めて価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−23690(JP,A) 特開 昭54−1397(JP,A) 特開 昭52−152988(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単独又は塩化ビニルとこれと共
    重合可能な他のビニル単量体との混合物(以下、いずれ
    も塩化ビニル系単量体という)を水媒体中で油溶性ラジ
    カル重合開始剤を用いて懸濁重合を行うに際し、分散剤
    として平均分子量が5万〜480万であるポリエチレンオ
    キシドを塩化ビニル系単量体100重量部に対し0.05〜2.0
    重量部使用することを特徴とする塩化ビニル系樹脂の製
    造方法。
  2. 【請求項2】ポリエチレンオキシドの平均分子量が50万
    〜380万である請求項1記載の製造方法。
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