JP2573087B2 - 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents
塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法Info
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Description
す)の製造方法に関し、更に詳しくは、成形加工時の加
熱によってもほとんど着色しない成形体を与える熱安定
性並びに透明性の良好なCPVCの製造方法に関する。
して得られる。CPVCはPVCの良好な特性を持ち、且つPVC
の欠点である耐熱性を改良したものとして広い用途が期
待される。即ち、CPVCはPVCと同様に耐候性、耐火災性
及び耐薬品性等に優れるとともに熱変形温度がPVCより2
0〜40℃も高いためPVCより広い用途が開拓されようとし
ている。
耐熱安定性)が低く、成形加工が困難であるという欠点
を有する。これを改良するための手段としては、CPVCに
ポリヒドロキシカルボン酸を添加する方法(特開昭61−
250047)やニトリロ三酢酸を添加する方法(特開昭64−
6002)等が知られているが、これらの方法には初期着色
の改良効果はあるもののその効果は充分でなく、また耐
熱安定性の改良効果はほとんど見られない。またこれら
の方法においては添加設備が必要であるためコストアッ
プにつながること、更にこれらの添加剤がいわゆるブリ
ード現象を起こす等の欠点もある。また重合転化率が40
〜70重量%のPVCを塩素化したCPVCは熱安定性が良いこ
とも知られているが(特開昭58−103507)その熱安定性
の改良効果は充分でなく、一方では重合転化率を低くす
ると生産性が低くなるという欠点もある。
果、CPVCの原料樹脂であるPVCの製造方法がCPVCの熱安
定性(初期着色性、耐熱安定性)並びに透明性に大きな
影響を与えることを見出し、本発明に至ったものであ
る。
性媒体中で平均分子量が5万〜480万であるポリエチレ
ンオキシドからなる分散剤0.01〜2.0重量部の存在下に
油溶性重合開始剤を用いて重合し、得られたPVCを水性
媒体中で光塩素化することを特徴とする塩素化塩化ビニ
ル系樹脂の製造方法を内容とするものである。
独並びに塩化ビニルと共重合可能な他の単量体と塩化ビ
ニルとの混合物であって塩化ビニルを90重量%以上含む
ものをいう。ここで塩化ビニルと共重合可能な他の単量
体としては、エチレン、プロピレン、塩化アリル、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、
メタクリル酸、酢酸ビニル、無水マレイン酸、イタコン
酸、アクリロニトリル等の公知の単量体が挙げられ、こ
れらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
5万〜480万であり、好ましくは50万〜380万である。平
均分子量が5万未満あるいは480万を越えると、異常重
合を起こしてPVC粒子を取得しがたい。ポリエチレンオ
キシドの使用量は塩化ビニル系単量体100重量部に対
し、0.01〜2.0重量部であり、好ましくは0.05〜0.5重量
部である。この使用量が0.01重量部未満では異常重合を
起こしてPVC粒子を取得しがたく、一方2.0重量部を越え
ると得られるPVCの粒子径が非常に小さくなり取り扱い
が困難となるとともに、これから得られるCPVCの熱安定
性も悪くなる。
エチレンオキシドと他の公知の分散剤を使用してもよ
い。併用する分散剤の使用量は塩化ビニル系単量体100
重量部当たり0.03重量部以下が好ましい。
イソブチロバレロトリル、アゾビスバレロニトリル等の
アゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパー
オキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシネオデカネート、3,5,5−ト
リメチルヘキサノイルパーオキサイド等の有機過酸化物
等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて
用いられる。これ等の使用量は塩化ビニル系単量体100
重量部に対して0.001〜2重量部程度が好適である。
性媒体を50〜300重量部使用し、重合温度30〜80℃で重
合するのが好ましい。また本発明では、PVCの重合時に
連鎖移動剤、例えば2−メルカプトエタノール、トリク
レン、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ド
デシル−N−メルカプタン等を使用してもよい。更に本
発明では、PVC重合時に抗酸化剤、例えばジステアリル
チオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネー
ト等の含硫黄化合物、t−ブチルヒドロキシアニソー
ル、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン等のフェノール
系化合物を添加してもよい。
ことによってCPVCとする。光塩素化の方法は特に限定さ
れず公知の方法が使用できる。例えば前記のようにして
得られる水性媒体中のPVCをそのまま光塩素化してもよ
く、PVCと水性媒体を分離した後、再度PVCを水性媒体中
に懸濁させ光塩素化を行なってもよい。光塩素化は、紫
外線照射装置を設けた塩素化反応装置内にPVCと水性媒
体を仕込み、次いで塩素を導入し、紫外線を照射するこ
とによって行なわれる。これらの方法は特別なものでは
なく、例えば特開昭58−103307や特開昭64−6002等に記
載されている。
はないが62〜70重量%が好ましい。本発明で得たCPVC
は、公知の各種の添加剤、例えば熱安定剤、滑剤、衝撃
強化剤等を添加して各種成形加工機に供し、種々の成形
体とする。
に説明するが、これらは何ら本発明を限定するものでは
ない。
了後に重合器内のスケールを採取し、その乾燥重量を測
定することによった。
った。即ち、CPVCに熱安定剤、滑剤、耐衝撃強化剤を第
1表に従って配合し、この配合物を195℃のロールで3
分間混練して厚さ0.6mmのシートを作製した。このシー
トを重ね合わせて195℃で10分間プレスし、厚み3mmのプ
レス板を得た。このプレス板の初期着色性ならびに透明
性を目視により評価した。一方、前記取得のシートを19
5℃のギアオーブン中で加熱し、シートが黒色になる時
間を測定して耐熱安定性を評価した。
塩化ビニル4kg、t−ブチルパーオキシネオデカネート
0.612g、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイ
ド0.828g及び第2表に示した分散剤を仕込み、重合温度
68℃で7時間重合した。重合後前述の方法でスケール量
を測定した。
のPVC1kg(乾燥品換算)と水3kgを内容積8のガラス
製塩素化反応器に仕込んだ。反応器内の空気を窒素で置
換した後、反応器に塩素ガスを連続的に導入し、反応器
外部から水銀灯〔(株)東芝製SHL−100UV2〕を点灯し
て光塩素化を行なった。PVCの塩素含有量が64重量%に
達した時に水銀灯を消灯し反応を止めた。反応器内の塩
素ガスを窒素で置換後、スラリーを取り出し、脱水、水
洗、乾燥してCPVCを得た。
熱安定性(初期着色性、耐熱安定性)を評価した。結果
を第2表に示す。
オキシドを分散剤として使用して重合すれば安定的にPV
C粒子が得られ、平均分子量が50万〜380万であるときは
重合中に発生するスケールが少ないこと、またこの様に
して得られたCPVCの熱安定性は非常に優れていることが
わかる。
塩化ビニル4kg、t−ブチルパーオキシネオデカネート
0.6g、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド
0.8g及び第3表に示した分散剤を仕込み、重合温度65℃
で9時間重合した。重合後のスラリーを脱水してPVCを
得た。このPVC1kg(乾燥品換算)と水3kgを内容積8
のガラス製塩素化反応器に仕込み、実施例1〜10と同様
にして塩素化反応を行ないCPVCを得た。
を調べた。また併せて透明性も調べた。結果を第3表に
示す。
0.5重量部の場合は特に熱安定性(初期着色性、耐熱安
定性)並びに透明性が良く、且つ粒子径も適度であるこ
とがわかる。
してポリエチレンオキシドを使用することに特徴があ
る。これにより熱安定性並びに透明性が優れたCPVCが得
られる。このポリエチレンオキシドの効果が如何なる機
構によりもたらされるのは定かでないが、ポリエチレン
オキシドが塩素化による劣化を受け難いことによるもの
と考えられる。
が非常に優れているので、高い熱安定性と透明性を要求
される用途に適し、その工業的な価値は極めて高い。
Claims (3)
- 【請求項1】塩化ビニル系単量体100重量部を水性媒体
中で平均分子量が5万〜480万であるポリエチレンオキ
シドからなる分散剤0.01〜2.0重量部の存在下に油溶性
重合開始剤を用いて重合し、得られた塩化ビニル系樹脂
を水性媒体中で光塩素化することを特徴とする塩素化塩
化ビニル系樹脂の製造方法。 - 【請求項2】ポリエチレンオキシドの使用量が0.05〜0.
5重量部である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】ポリエチレンオキシドの平均分子量が50万
〜380万である請求項1又は2記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22548090A JP2573087B2 (ja) | 1990-08-27 | 1990-08-27 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22548090A JP2573087B2 (ja) | 1990-08-27 | 1990-08-27 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04106110A JPH04106110A (ja) | 1992-04-08 |
JP2573087B2 true JP2573087B2 (ja) | 1997-01-16 |
Family
ID=16829984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22548090A Expired - Lifetime JP2573087B2 (ja) | 1990-08-27 | 1990-08-27 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2573087B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006322013A (ja) * | 2006-09-08 | 2006-11-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
CN109071706B (zh) | 2016-03-08 | 2021-08-03 | 氧乙烯有限合伙公司 | 氯化聚氯乙烯的方法 |
JP6638003B2 (ja) * | 2016-03-08 | 2020-01-29 | オキシ ビニルズ, エルピー | 塩素化ポリ塩化ビニルを製造するためのポリ塩化ビニル粒子の提供方法 |
-
1990
- 1990-08-27 JP JP22548090A patent/JP2573087B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04106110A (ja) | 1992-04-08 |
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