JP2659212B2 - 界面活性剤及びその製造方法 - Google Patents

界面活性剤及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は2級アミドアミノスルホン酸又はその特定の
塩を主成分とする界面活性剤、更に詳細には水溶性ポリ
マー等の各種添加剤との相溶性がよく、しかも水溶液と
した時の定温安定性に優れた界面活性剤並びにその製造
方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
近年、安全性、低刺激性に対する要求の高揚に伴っ
て、皮膚や眼等に対する刺激が温和な活性剤が好まれる
ようになり、かかる性質を具備したイミダゾリン系界面
活性剤がシャンプー基剤、各種洗浄剤等に広く使用され
ている。
イミダゾリン系界面活性剤はアルキルイミダゾリンに
モノクロロ酢酸又はそのアルカリ金属塩を反応させて両
性化する方法によって製造される。そして、この反応に
よって得られるイミダゾリン系界面活性剤は、これまで
の長い間、イミダゾリン骨格を有するものと考えられて
いたが、最近の研究によって、イミダゾリンが開環した
例えば次の(III)又は(IV)で表される構造のもので
あることが明らかにされた。
(式中、Mはアルカリ金属を示し、Rは炭素数7〜23の
アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アラルキル基又は
アルケニル基をを示す。) またモノクロロ酢酸ソーダの代わりに3−クロロ−2
−ヒドロキシスルホン酸ソーダを用いると次の構造の活
性剤(II)(V)が得られ、(III),(IV)に比べ洗
浄力・起泡力に優れることが知られている。
(式中、R,Mは前記の意味を有する) このアミドアミノスルホン酸型活性剤はその構造か
ら、アルキルイミダゾリン又はその加水分解物であるア
ミドアミンに3−クロロ−2−ヒドロキシスルホン酸又
はそのアルカリ金属塩を反応させることにより製造する
ことが出来る。しかしこの反応は反応収率を高めるため
に、酸を中和するアルカリ(例えばNaOH)の存在下行わ
れる。その結果、得られるアミドアミノスルホン酸型界
面活性剤中に、反応によって副生する無機塩(例えばNa
Cl)が多量に混入されることは避けられない。
かかる無機塩を多量に含有するアミドアミノスルホン
酸型活性剤は製品の粘度上昇、配合製品の定温安定
性低下、他の活性剤との配合が困難(乳化破壊)とい
った欠点を有し製品に配合する場合に種々の制約があっ
た。
従って、このアミドアミノスルホン酸型活性剤につい
て副生無機塩を低減させるため種々の方法を検討した。
例えば溶媒抽出の方法が考えられるが、抽出溶媒の除
去、回収が必要でコスト的に不利なうえ、得られる生成
物が必ずしも各種添加剤との相溶性や定温安定性を満足
させるものではなかった。
〔課題を解決するための手段〕
かかる実状において、本発明者は、上記課題を解決せ
んと鋭意研究を行った結果、従来アルカリ金属塩として
製造、使用されている式(II)で表されるアミドアミノ
スルホン酸型活性剤の対イオンを特定の方法によって水
素、アンモニウム又はトリエタノールアンモニウムイオ
ンにすると共に無機塩の含有量を一定以下にすることに
より上記欠点が解決されることを見出し、本発明を解決
した。
即ち、本発明は一般式(I) (式中、Rは炭素数7〜23のアルキル基、ヒドロキシア
ルキル基、アラルキル基又はアルケニル基を、Xは水素
原子、アンモニウムイオン又はトリエタノールアンモニ
ウムイオンを示す。)で表される2級アミドアミノスル
ホン酸又はその塩を主成分とし、無機塩の含有量が当該
酸型の2級アミドアミノスルホン酸に換算して100g当た
り0.2モル以下であることを特徴とする界面活性剤を提
供するものである。
2級アミドアミノスルホン酸アルカリ金属塩(II)の
アルカリ金属イオンをXで表される対イオンに変換する
ことは極めて困難であり、例えば(II)を塩酸等の鉱酸
を用いて中和しても、得られるものは次の(II),(V
I),(VII)の混合物であり、(VII)式〔(I)式の
X=Hのもの〕の化合物は50%程度しか得られない。こ
のことはアンモニウム、トリエタノールアミン等の対イ
オンの化合物を得ようとする場合も同様である。
(式中、R及びMは前記の意味を有する) 而して本発明者は2級アミドアミノスルホン酸アルカ
リ金属塩(II)を、鉱酸又は鉱酸とトリエタノールアミ
ンもしくはアンモニアの存在下、電気透析に付すること
によって有利に対イオンをXに変換し、且つ無機塩を低
減させることに成功した。
従って、本発明は2級アミドアミノスルホン酸アルカ
リ金属塩(II)を鉱酸又は鉱酸とトリエタノールアミン
もしくはアンモニアの存在下、電気透析に付して無機塩
の含有量が当該酸型の2級アミドアミノスルホン酸に換
算して100g当たり0.2モル以下の(I)式で表される2
級アミドアミノスルホン酸又はその塩を製造する方法を
提供するものである。
本発明方法の原料である2級アミドアミノスルホン酸
アルカリ金属塩(II)はアルキルイミダゾリン(VIII)
又はアミドアミン(IX)をアルカリの存在下に3−ハロ
−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸ソーダと反応させ
ることにより得られる。
アルキルイミダゾリン又はアミドアミン(以下これら
を原料アミンと称する)と3−ハロ−2−ヒドロキシプ
ロパンスルホン酸塩を水溶媒又は低級アルコール溶媒中
で反応させる方法は公知の方法に準じて行われる。具体
的に説明すると、原料アミンがイミダゾリンの場合、先
ずイミダゾリンをアルカリ水溶液で80〜90℃で開環を行
いアミドアミン(IX)とする。この原料アミンと3−ハ
ロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸又はその塩を水
又は/及び低級アルコール溶媒中50〜90℃で撹拌しなが
ら反応させ、続いて反応液のpHが8〜9の範囲に保つよ
うにアルカリを滴下するか、又は原料アミン及び3−ハ
ロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸塩をNa2CO3,NaH
CO3の様なアルカリ塩と一緒に仕込んだ後、50〜90℃で
撹拌しながら反応させる。反応温度は50〜90℃の範囲が
好ましく、50℃以下では原料アミンが溶解しにくいため
反応の進行が遅くなるし、90℃以上では両性活性剤の着
色及び分解が激しくなるので好ましくない。反応は常圧
でも加圧でもよい。
本発明方法の原料アミンとしては1−ヒドロキシエチ
ル−2−ヘプチルイミダゾリン、1−ヒドロキシエチル
−2−ウンデシルイミダゾリン、1−ヒドロキシエチル
−2−ヘプタデシルイミダゾリン、N−ラウロイル−
N′−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−ステア
ロイル−N′−ヒドロキシエチルエチレンジアミンなど
を挙げることができる。又3−ハロ−2−ヒドロキシプ
ロパンスルホン酸又はその塩としては3−クロロ−2−
ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−ブロモ−2−ヒド
ロキシプロパンスルホン酸、3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロパンスルホン酸ソーダ、3−ブロモ−2−ヒドロ
キシプロパンスルホン酸カリウムなどを挙げることがで
きる。アルカリとしてはカセイソーダ、カセイカリ、炭
酸ソーダ、炭酸カリ、重炭酸ソーダ、重炭酸カリ等を挙
げることができる。
原料アミンに対する3−ハロ−2−ヒドロキシプロパ
ンスルホン酸又は塩の仕込みモル比は、少なくとも1.0
倍あれば良くそれより低い原料アミンの両性化率が低く
なるので好ましくない。従って、3−ハロ−2−ヒドロ
キシプロパンスルホン酸又はその塩の原料アミンに対す
る仕込みモル比は1.0〜3.0倍が好ましい。アルカリの仕
込みモル比は通常3−ハロ−2−ヒドロキシプロパンス
ルホン酸に対して1.6倍〜2倍当量、3−ハロ−2−ヒ
ドロキシプロパンスルホン酸塩に対しては0.8〜等モル
等量が好ましい。
この様にして得られる反応液中には副生した無機塩
(例えばNaCl)が多量に含まれている。本発明方法で
は、2級アミドアミノスルホン酸アルカリ金属塩を含有
するこの反応液をそのまま電気透析処理に付することが
出来る。
本発明において電気透析とは、陽イオン交換膜と陰イ
オン交換膜を交互に配列し、この2種類の膜に挟まれた
隔室(有機物室)に2級アミドアミノスルホン酸アルカ
リ金属塩と鉱酸又は鉱酸とアンモニウムもしくはトリエ
タノールアミンを存在せしめ膜を界して隣り合う室(電
解質室)には電解質溶液を存在せしめて直流電流を通電
することにより有機物室から電解質室へ酸、塩又は交換
すべき塩を移動させることを指称する。
本発明において、鉱酸は特に制限されず、塩酸、硫
酸、リン酸等が挙げられるが、その中でも塩酸が特に好
ましい。
2級アミドアミノスルホン酸アルカリ金属塩への鉱酸
及びトリエタノールアミン又はアンモニアの添加順序は
いずれが先でも良く、また予めトリエタノールアミン又
はアンモニアと鉱酸との塩を調製したものを添加しても
良い。鉱酸及びトリエタノールアミン又はアンモニアは
最初から2級アミドアミノスルホン酸アルカリ金属塩と
共に有機物室に仕込んでも、また電気透析を行いながら
連続的に滴下しても良い。
トリエタノールアミン又はアンモニアは2級アミドア
ミノスルホン酸アルカリ金属塩に対し1〜3倍モルが好
ましく、これより少ないと対イオンの交換が充分行われ
ず、またこれを越えると電気透析後系内に不純物として
残存するか電気透析に長時間を要し好ましくない。鉱酸
は、トリエタノールアミン又はアンモニアの0.8〜1.5倍
モルが好ましく、これより少ない対イオン交換が充分に
行われず、これを超えると系内に残存し好ましくない。
本発明方法において、電気透析に付す被透析溶液は、
透析中に生成物又は無機塩が析出されないような濃度に
設定することが必要であり、一般には2級アミドアミノ
スルホン酸アルカリ金属塩の濃度が〜30%程度が好まし
い。
第1図はかかる電気透析に使用される槽の一例を模式
的に図示したものであり、これにより本発明方法を更に
詳しく説明する。第1図のように陰イオン交換膜(A)
と陽イオン交換膜(C)を交互に配列しこれを多数組セ
ットする。これら2枚の膜に挟まれた隔室に2級アミド
アミノスルホン酸アルカリ金属塩及び鉱酸及びアンモニ
ア、トリエタノールアミンを存在させる。一方該隔室に
隣り合う隔室には電解質溶液を存在させ、直流電流を通
電させる。使用する電解質は特に限定するものではな
く、水中あるいは電位勾配下で解離する物質であればど
のようなものでも使用可能であるが、一般的には食塩、
芒硝、塩化カリウム、硫酸カリウム、塩化アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム等の無機質が好適に使用される。
また、極板に接する室は、極液として上述の電解質水溶
液等を用いれば良い。これらの各溶液はポンプ等で循環
通液するのが好ましい。また与える電流値は限界電流密
度以下が好ましいが、この限界電流密度は溶液の種類、
濃度、温度、透析槽の形態等により大きく変わる。従っ
て電流密度は特に規定するものではないが、一般には0.
1〜10アンペア/dm2程度が適当である。このような電気
透析を用いて本発明は実施されるが、この場合有機物室
内に電位勾配下で解離し、その解離イオンとして水素イ
オンを含む物質が必要である。この物質としては、例え
ば水、あるいは酢酸、ギ酸、グリコール酸、プロピオン
酸等の有機酸類;硫酸、塩酸、リン酸などの鉱酸類が挙
げられ、特に好ましくは水の存在が適している。この水
又は酸類は、2級アミドアミノスルホン酸アルカリ金属
塩の単独溶媒として存在しても良いし、またアルコール
類などの他の溶媒として存在しても良い。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法により従来、中和や酸性化の方法で
得ることのできなかった酸型、アンモニウム塩及びトリ
エタノールアンモニウム塩の2級アミドアミノスルホン
酸を、簡単な操作で、しかも高収率且つ高品質で得るこ
とが可能となり、しかも工業的に安全且つ容易に製造す
ることが可能になった。
また、本発明方法で原料として用いられる2級アミド
アミノスルホン酸アルカリ金属塩は、一般にその製造時
生成した食塩や未反応ハロゲン化スルホン酸及びそれら
の加水分解物等と不純を多量に含んでいるが、本発明の
方法によれば、これらの不純物の大部分も電気透析によ
って系外に除去され、精製も同時に行えるという利点も
有している。
更にまた、斯くして得られる本発明の界面活性剤は、
イオン強度が低いので水溶性ポリマー等の各種添加物と
の相溶性に優れ、またクラフト点も低いので水溶液にし
た時の定温安定性にも優れている。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて説明する。
<実施例1> 撹拌機、冷却管、滴下漏斗、温度計を付した4つ口フ
ラスコに、1−ヒドロキシエチル−2−ラウリルイミダ
ゾリン268g(1モル)、水90g及び水酸化ナトリウム2g
を入れ撹拌しながら80℃まで昇温し、そのままの温度で
約2時間撹拌を続けイミダゾリンの開環を行った。次に
重亜硫酸ソーダとエピクロロヒドリンから、米国特許3,
304,349号の実施例1と同様にして3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロパンスルホン酸ソーダを製造し、水−エタ
ノールで再結晶して精製したものを393g(2モル)と水
330.9gの溶液をこの容器内に仕込んだ。次に溶液の温度
を70〜80℃に保ちながら40%水酸化ナトリウム水溶液20
0gを4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に75〜80℃
の温度で熟成を行い3−(N−ラウロイルアミノエチル
−N−ヒドロキシエチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1
−プロパンスルホン酸ソーダの約31%水溶液を得た。こ
の溶液にトリエタノールアミン149.2g(1モル)を加
え、この溶液を冷却した。溶液は淡黄褐色の液体で、そ
のもののpHは約10.5であった。
この様にして得られた溶液を電気透析にかけた。
電気透析は、第1図において、陰イオン交換膜(A)
と陽イオン交換膜(C)に挟まれた隔室に(有機物室)
に3−(N−ラウロイルアミノエチル−N−ヒドロキシ
エチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホ
ン酸ソーダとトリエタノールアミンの混合溶液をまた隣
り合う隔室(電解質室)には1%NaCl水を、更にまた極
液としては3%芒硝水をそれぞれ循環通液し、直流電流
を印加する方法で行った。この時、この混合溶液に35%
HCl 213.8%(2.05モル)を約4時間かけて均等に加え
ながら電気透析を行った。
尚、本実施例に用いた電気透析装置は一枚0.02m2
陰、陽両イオン交換膜を各10枚ずつ配したものである。
また与えた電流は初期電流密度1.5アンペア/dm2であ
り、11時間通電を行った。11時間後の最終電流密度は0.
1アンペア/dm2であった。
この様にして3−(N−ラウロイルアミノエチル−N
−ヒドロキシエチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1−プ
ロパンスルホン酸トリエタノールアミン塩の約35%溶液
が得られた。この生成物のNa及び液体クロマトグラフィ
ーでのトリエタノールアミンの分析から、対イオンが95
%交換されていることを、またClの分析から3−(N−
ラウロイルアミノエチル−N−ヒドロキシエチル)アミ
ノ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸トリエタ
ノールアミン塩135%(酸型として100g)に対してNaCl
は2.05%(0.035%モル)であることを確認した。得ら
れた生成物の一部を減圧乾燥しIR分析から上記物質であ
ることを確認した。
<実施例2> 撹拌機、冷却管、滴下漏斗、温度計を付した4つ口フ
ラスコに、1−ヒドロキシエチル−2−ラウリルイミダ
ゾリン268g(1モル)、水90g及び水酸化ナトリウム2g
を入れ撹拌しながら80℃まで昇温し、そのままの温度で
約2時間撹拌を続けイミダゾリンの開環を行った。次に
実施例1と同様にして3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
パンスルホン酸ソーダを製造し、水−エタノールで再結
晶して精製したものを393g(2モル)と水732.9gの溶液
をこの容器内に仕込んだ。次に溶液の温度を70〜80℃に
保ちながら40%水酸化ナトリウム水溶液200gを4時間か
けて滴下した。滴下終了後、更に75〜80℃の温度で熟成
を行い3−(N−ラウロイルアミノエチル−N−ヒドロ
キシエチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1−プロパンス
ルホン酸ソーダの約26%水溶液を得た。
この様にして得られた溶液を電気透析にかけた。
電気透析は、第1図において、陰イオン交換膜(A)
と陽イオン交換膜(C)に挟まれた隔室に(有機物室)
に3−(N−ラウロイルアミノエチル−N−ヒドロキシ
エチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホ
ン酸ソーダの溶液をまた隣り合う隔室(電解質室)には
1%NaCl水を、更にまた極液としては3%芒硝水をそれ
ぞれ循環通液し、直流電流を印加する方法で行った。こ
の時、この混合溶液に20%NH4Cl 535g(2.0モル)を約
4時間かけて均等に加えながら電気透析を行った。
尚、本実施例で用いた電気透析装置は一枚0.02m2
陰、陽両イオン交換膜を各10枚ずつ配したものである。
また与えた電流は初期電流密度2.0アンペア/dm2であ
り、18時間通電を行った。18時間後の最終電流密度は0.
1アンペア/dm2であった。
この様にして3−(N−ラウロイルアミノエチル−N
−ヒドロキシエチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1−プ
ロパンスルホン酸アンモニウム塩の約20%溶液が得られ
た。この生成物のNa及びN%の分析から、対イオンが95
%交換されていることを、またClの分析から3−(N−
ラウイルアミノエチル−N−ヒドロキシエチル)アミノ
−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸アンモニウ
ム塩104g(酸型として100g)に対してNaClは1.64%(0.
028%モル)であることを確認した。得られた生成物の
一部を減圧乾燥しIR分析から上記物質であることを確認
した。
<実施例3> 撹拌機、冷却管、滴下漏斗、温度計を付した4つ口フ
ラスコに、1−ヒドロキシエチル−2−ラウリルイミダ
ゾリン268g(1モル)水90g及び水酸化ナトリウム2gを
入れ撹拌しながら80℃まで昇温し、そのままの温度で約
2時間撹拌を続けイミダゾリンの開環を行った。次に、
実施例1と同様にして3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
パンスルホン酸ソーダを製造し、水−エタノールで再結
晶して精製したものを393g(2モル)と水843.0gの溶液
をこの容器内に約1時間かけて滴下した。滴下中の溶液
温度は70〜80℃に保った。次に溶液の温度を70〜80℃に
保ちながら40%水酸化ナトリウム水溶液200gを4時間か
けて滴下した。滴下終了後、更に75〜80℃の温度で熟成
を行い3−(N−ラウロイルアミノエチル−N−ヒドロ
キシエチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1−プロパンス
ルホン酸ソーダの約25%水溶液を得た。この溶液を冷却
後、35%塩酸213.8gを約3時間かけて滴下した。こうし
て次式 で表される3−(N−ラウロイルアミノエチル−N−ヒ
ドロキシエチル)アミノ−2−ヒドロキシ−1−プロパ
ンスルホン酸ソーダの塩酸塩約24%の水溶液2223.6gを
得た。この溶液は淡黄褐色の粘稠な液体でその1%水溶
液のpHは3.8であった。この溶液を実施例1と同様な電
気透析設備で11時間電気透析を行った。尚、電解質溶
液、極液共実施例1に同じである。印加した電流値は初
期1.5アンペア/dm2、11時間後の最終値0.1アンペア/dm2
であった。
この様にして電気透析を行った後、電圧、乾燥して水
を完全に除去して白色粉末結晶を得た。この生成物のア
ミン価、AV、IR、NMR分析から3−(N−ラウロイルア
ミノエチル−N−ヒドロキシエチル)アミノ−2−ヒド
ロキシ−1−プロパンスルホン酸が生成していることを
確認した。酸型としての純度は、Na、Clの分析より98%
であり、NaClの割合は、3−(N−ラウロイルアミノエ
チル−N−ヒドロキシエチル)アミノ−2−ヒドロキシ
−1−プロパンスルホン酸100gに対して1.8%(0.031モ
ル)であった。
〔試験例〕
第1表に示す洗浄剤を調製し、水溶性高分子〔メチル
セルロース(クリミナールMC、ヘンケル社製)〕の溶解
性及び定温安定性(−5℃で1週間保存)を調べた。結
果を第1表に示す。
(評価基準) 溶解挙動: ○:完全溶解 △:一部溶解 ×:溶解せず 定温安定性: ○:透明液体 △:半透明液体 ×:析出
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に用いられる電気透析槽の一例を
模式的に示した図である。 1:陽極板,2:陰極板,C:陽イオン交換膜 A:陰イオン交換膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I) (式中、Rは炭素数7〜23のアルキル基、ヒドロキシア
    ルキル基、アラルキル基又はアルケニル基を、Xは水素
    原子、アンモニウムイオン又はトリエタノールアンモニ
    ウムイオンを示す。)で表される2級アミドアミノスル
    ホン酸又はその塩を主成分とし、無機塩の含有量が当該
    酸型の2級アミドアミノスルホン酸に換算して100g当た
    り0.2モル以下であることを特徴とする界面活性剤。
  2. 【請求項2】一般式(II) (式中、Rは炭素数7〜23のアルキル基、ヒドロキシア
    ルキル基、アラルキル基又はアルケニル基を、Mはアル
    カリ金属を示す。)で表される2級アミドアミノスルホ
    ン酸アルカリ金属塩を、鉱酸又は鉱酸とトリエタノール
    アミンもしくはアンモニアの存在下、電気透析に付する
    ことを特徴とする一般式(I) (式中、Rは炭素数7〜23のアルキル基、ヒドロキシア
    ルキル基、アラルキル基又はアルケニル基を、Xは水素
    原子、アンモニウムイオン又はトリエタノールアンモニ
    ウムイオンを示す。)で表される2級アミドアミノスル
    ホン酸又はその塩を主成分とし、無機塩の含有量が当該
    酸型の2級アミドアミノスルホン酸に換算して100g当た
    り0.2モル以下である界面活性剤の製造方法。
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JPH01304190A (ja) 1989-12-07

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