JP2652871B2 - アルカリセルラーゼおよびその製造法 - Google Patents

アルカリセルラーゼおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なセルラーゼに関し、更に詳細にはアル
カリ側に最適pHを有する新規なアルカリセルラーゼおよ
びその製造法に関する。
〔従来の技術〕
セルラーゼはセルロースとその類似多糖をグルコー
ス、セロビオース又はセロオリゴ糖まで分解する酵素反
応を触媒する複雑な酵素系から成り、その作用機構によ
り、C1酵素、CX酵素、エキソ−β−グルカナーゼ、エン
ド−β−グルカナーゼ、エンド−β−1,4−グルカナー
ゼ(EC 3.2.1.4)〔カルボキシメチルセルラーゼ(CMC
アーゼ)又はCXセルラーゼ〕、エキソ−β−1,4−グル
カナーゼ(EC 3.2.1.91)(C1セルラーゼ又はセロビオ
ヒドロラーゼ)、β−1,4−グルコシダーゼ(EC 3.2.1.
21)(セロビアーゼ又はβ−グルコシダーゼ)などの名
称で呼ばれる酵素の総称と理解されている。長年、セル
ラーゼ研究の歴史は専らバイオマス資源の有効利用を図
る目的から進められてきており、例えばトリコデルマ
属、アスペルギルス属、アクレモニウム属、フミコーラ
属などのカビの類にその供給源を求めてきた。然るに、
カビを含めて微生物起源のセルラーゼには、その構成酵
素群の作用特異性や物理化学的諸性質等の多様性が有
り、その実態は未だ明確化されたとは言い難い。
最近、セルラーゼの新規な産業用途として、例えば、
衣料用洗浄剤組成物の添加成分としての用途が開発され
つつある。しかしながら、自然界において微生物の産生
するセルラーゼは、上述の微生物起源のものをみるかぎ
り、大部分がアルカリpHにおいて失活する、いわゆる酸
性セルラーゼ(最適作用pHが4〜6)であって、衣料用
洗浄剤組成物の要件であるアルカリ側で最大活性を有
し、且つ耐性を有する、いわゆるアルカリセルラーゼの
存在は極めて少ないのが実情であった。
すなわち、衣料用洗浄剤組成物として使用し得るアル
カリセルラーゼに関しては、好アルカリ性微生物起源の
アルカリセルラーゼを生産する方法として、バチルスに
属する細菌を培養して培地よりセルラーゼAを採取する
方法(特公昭50−28515号公報)、セルロモナス属に属
する好アルカリ性細菌を培養してアルカリセルラーゼ30
1−Aを生産する方法(特開昭58−224686号公報)、好
アルカリ性バチルスNo.1139を培養してカルボキシメチ
ルセルラーゼを生産する方法〔Horikoshiら、J.Gen.Mic
robiol.,131巻,3339頁(1985年)〕、及びストレプトマ
イセス属の種を用いてアルカリセルラーゼを生産する方
法(特開昭61−19483号公報)が知られているにすぎな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って、アルカリ側において至適pHを有し、衣料洗浄
用酵素としての機能を有するアルカリセルラーゼを新た
に提供することが要望されていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、アルカリセルラーゼを生産する微生物を
自然界に求め、鋭意探索を続けて来たが、今般、栃木県
芳賀郡の土壌より採取したバチルス属に属する微生物
が、衣料用洗浄剤組成物の添加成分として有効な新規な
アルカリセルラーゼを生産することを見出し、本発明を
完成した。
したがって、本発明は新規なアルカリセルラーゼ及び
分子量的に多成分性を有するアルカリセルラーゼの製造
法を提供するものである。
本発明のアルカリセルラーゼを生産する上記微生物
は、次のような菌学的性状を示す。なお、以下において
菌株の分類に用いた培地は次の培地A〜Xの24種類であ
り、これらは何れも別途滅菌した炭酸ナトリウム(Na2C
O3)を1.0%含有する。
使用した培地の組成(表示は重量%): 培地A:バクトペプトン,0.5;肉エキス,0.3;バクト寒天,
1.5 培地B:バクトペプトン,0.5;肉エキス,0.3 培地C:バクトペプトン,0.5;肉エキス,0.3;食塩,7.0 培地D:バクトペプトン,0.5;肉エキス,0.3;バクトゼラチ
ン,20.0 培地E:バクトリトマスミルク,10.5 培地F:バクトペプトン,0.5;肉エキス,0.3;KNO3,0.1 培地G:バクトペプトン,0.7;グルコース,0.5;食塩,0.5 培地H:バクトペプトン,3.0;肉エキス,0.3;チオ硫酸ナト
リウム,0.005;塩酸システイン,0.02;クエン酸鉄アンモ
ニウム,0.05;バクト寒天,0.5 培地I:バクトペプトン,1.5;肉エキス,0.4;乳糖,1.0;蔗
糖,1.0;グルコース,1.0;食塩,0.5;チオ硫酸ナトリム,0.
008;亜硫酸ナトリウム,0.04;硫酸第一鉄,0.02;フェノー
ル・レッド,0.002;バクト寒天,1.5 培地J:バクトペプトン,1.5;酵母エキス,0.5;可溶性澱
粉,2.0;K2HPO4,0.1;バクト寒天,1.5;MgSO4・7H2O,0.02 培地K:リン酸アンモニウム,0.1;塩化カリウム,0.02;酵
母エキス,0.05;MgSO4・7H2O,0.02;糖類,1.0(濾過滅
菌) 培地L:リン酸−水素カリウム,0.1;リン酸二水素アンモ
ニウム,0.1;クエン酸ナトリウム,0.2;MgSO4・7H2O,0.0
3;食塩,0.5;ブロム・チモール・ブルー,0.0024;バクト
寒天,1.5 培地M:酵母エキス,0.05;塩酸システイン,0.01;クエン酸
ナトリウム,0.3;食塩,0.5;チオ硫酸ナトリウム,0.008;
クエン酸鉄アンモニウム,0.04;グルコース,0.02;リン酸
二水素カリウム,0.15;フェノール・レッド,0.0012;バク
ト寒天,1.5 培地N:リン酸アンモニウム,0.1;リン酸二水素カリウム,
0.05;クエン酸ナトリウム,0.2;バクト寒天,1.5;MgSO4
7H2O,0.02 培地O:酵母エキス,0.05;NaSO4,0.1;KH2PO4,0.1;グルコ
ース,1.0;無機窒素源,適当量 *硫酸ナトリウムは0.25%,亜硝酸ナトリウムは0.2025
%,塩化アンモニウムは0.158%,リン酸アンモニウム
は0.195%(各々0.0412N%に相当)になるように加え
た。
培地P:酵母エキス,0.05;Na2SO4,0.1;KH2PO4,0.1;グルコ
ース,1.0;無機窒素源,適当量**;CaCl2・2H2O,0.05;M
nSO4・4〜6H2O,0.001;FeSO4・7H2O,0.001(濾過滅
菌);MgSO4・7H2O,0.02(濾過滅菌) **硝酸ナトリウムは0.25%,亜硝酸ナトリウムは0.20
25%,塩化アンモニウムは0.158%,リン酸アンモニウ
ムは0.195%(各々0.0412N%に相当)になるように加え
た。
培地Q:キングA培地“栄研”(栄研化学社製),指示量 培地R:キングB培地“栄研”(栄研化学社製),指示量 培地S:ポテトデストロース寒天培地“栄研”(栄研化学
社製),指示量 培地T:バクトペプトン,0.25;食塩,0.25;酵母エキス,0.2
5;マンニット,0.5;バクト寒天,2.0 培地U:尿素培地“栄研”(栄研化学社製),指示量 培地V:バクトペプトン,0.1;食塩,0.5;KH2PO4,0.2;酵母
エキス,0.05;グルコース,0.1;尿素,2.0;フェノール・レ
ッド,0.001 培地W:バクトペプトン,0.5;酵母エキス,0.5;K2HPO4,0.
1;グルコース,1.0;MgSO4・7H2O,0.02 培地X:酵母エキス,0.5;グルコース,1.0;カゼイン(ハー
マーシュタイン,メルク社製),0.5;K2HPO4,0.1;MgSO4
・7H2O,0.02;バクト寒天,1.5 (菌学的性状) 1.顕微鏡的観察結果 本菌体は0.5〜1.2μm×1.5〜4.0μmの大きさの桿菌
であり、菌体の一端に内生胞子(0.7〜1.2μm×1.0〜
2.0μm)を形成する。又、周鞭毛を有して運動性があ
り、グラム染色では陽性を示す。
2.各種培地における生育状態 肉汁寒天培地(培地A) 集落の形状は円形であり、集落の表面は偏平状であ
る。又、集落の色調は白色乃至黄色の半透明であり、光
沢がある。
肉汁液体培地(培地B) 生育し、混濁する。培地を中性pHにすると、ほとんど
生育しない。
7%食塩肉汁液体培地(培地C) 生育し、混濁する。
肉汁ゼラチン穿刺培養(培地D) 生育しない。
リトマスミルク培地(培地E) ミルクの凝固、ペプトン化は認められず、又培地Eが
アルカリ性のため、リトマスの変色は無い。
3.生理学的性質 硝酸塩の還元及び脱窒反応(培地F) 硝酸還元するが、脱窒反応は陰性。
MRテスト(培地G) 培地がアルカリ性のため、メチルレッドの変化は認め
られない。
VPテスト(培地G) 陽性。
インドールの生成(培地H) インドール産生試験用濾紙(「ニッサン」,日水製薬
社製)に対する反応、コバックの試薬に対する呈色のい
ずれに対しても陰性。
硫化水素の生成(培地I) 陰性。
澱粉の加水分解 平板寒天培地、培地Jを4N塩酸で酸性にしても通常の
ヨウ素反応による検出法では陰性といえる。又、液体培
地Kにおいても可溶性澱粉の資化性は認められない。
クエン酸の利用 培地K;クエン酸を利用する。
コーサ(シモンズ)のクエン酸寒天平板培地(培地
L);育成せず。培地Lから寒天を除き0.05%の酵母エ
キスを加えた液体培地では、クエン酸の資化が認められ
る。
クリステンセンの寒天平板培地(培地M);生育する
が、アルカリ性のためフェノールレッドの変化なし。
培地N;クエン酸を利用しない。培地Nから寒天を除き0.
05%の酵母エキスを加えた液体培地では、クエン酸の資
化が認められる。
無機窒素源の利用 培地O;硝酸、亜硝酸、アンモニアのいずれも陰性ないし
微弱である。
培地P;硝酸と亜硝酸は旺盛に資化される。一方、塩化ア
ンモニウムの利用性は微弱であるが、リン酸アンモニウ
ムは利用する。
色素の生成 キングA培地(培地Q)では生育しない。
キングB培地(培地R)では淡黄色を呈するが、蛍光
性はない。又、ポテトデキストロース寒天培地(培地
S)とマンニット酵母エキス寒天培地(培地T)では生
育するが、色素の生成は認められない。
ウレアーゼ 培地U;生育せず。培地Uからフェノール・レッドを除
き、本菌を培養後、ネスラー試薬でアンモニアの生成を
確認したが、陰性。
培地V(クリステンセンの尿素培地に酵母エキスを添
加);培地からフェノール・レッドを除き、本菌を培養
後、ネスラー試薬でアンモニアの生成を確認したが、陰
性。培地Vの尿素濃度を0.1,0.2,0.5,1.0,2.0%と変化
させて試験しても、ウレアーゼ活性は陰性を示す。
オキシダーゼ 陽性、陰性ははっきりしない。
カタラーゼ 陽性。
生育の範囲(培地W) 生育温度範囲は20〜45℃にあり、生育最適温度範囲は
29〜37℃である。
培地Wの初発pHをNa2CO3で変化させると、生育pH範囲
は8〜11にあり、生育最適pHは9.5〜10.2である。一
方、K2CO3で培地のpHを調整すると、生育量は著しく少
なく、生育至適pHは、約9である。
酸素に対する態度 好気的。
O−Fテスト アルカリ性のため変色せず。好気のみ生育する。
糖類の利用性(培地K) 利用できる炭素源:D−リボース、L−アラビノース、D
−キシロース、D−グルコース、D−マンノース、D−
フラクトース、麦芽糖、ショ糖、トレハロース、D−マ
ンニット、イノシット、グリセリン。
利用できない炭素源:D−ガラクトース、乳糖、D−ソル
ビット、デンプン、デキストリン、ラフィノース。
ガゼインの加水分解(培地X) 寒天平板培地Xに、菌を生育せしめ、30%トリクロロ
酢酸処理による菌体集落周囲の透明帯形成は認められ
ず、カゼインの分解性は陰性と思われる。
栄養要求性 ビオチン(又はデスチオビオチン)を生育に必要とす
る。
GC含量(Tm法) 本発明にかかる菌のGC含量は約39.5mol%である。
以上の菌学的性質について、バージーズ・マニュアル
・オブ・ディタミネイティブ・バクテリオロジー(Berg
ey's Mannual of Determinative Bacteriology)第8版
を参照した結果、本菌株は有胞子桿菌であるバチルス
(Bacillus)属の一種であると認められる。しかし、本
菌株は中性pHでは生育できず、専ら高アルカリpHを良好
な生育で示すことから、最近、掘越と秋葉(“Alkaloph
ilic Microorganisms",Japan Scientific Society Pres
s(Tokyo),1982年刊)の主張する、いわゆる好アルカ
リ性(alkalophilic)微生物に属し、従来の中性で生育
するバチルスと区別される。
そして、本菌株の上記菌学的性質は、公知の好アルカ
リ性バチルスのいずれとも一致しないので、これを新規
菌株と判断して、バチルス エスピー KSM−635と命名
し、工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研条寄第
1485号(FERM BP−1485)として寄託した。
本発明のアルカリセルラーゼは、例えば、上記の好ア
ルカリ性バチルス エスピー KSM−635(FERM BP−148
5)を用いる発酵法により製造することができる。
本発明方法には、上記微生物のほかに、これより高力
価の当該酵素生産性を有する各種突然変異株を使用する
こともできる。
本発明方法を実施するには、適当な培地を加熱等によ
り殺菌し、これにバチルス エスピー KSM−635を接種
し、22℃〜40℃、好ましくは26℃〜37℃で、1〜4日間
振盪又は通気撹拌培養する。培地のpHは8〜11に調整す
るのが好ましい。培養中に発泡することがあるが、これ
は適当な消泡剤を添加することによって解消される。
培養培地としては、資化し得る窒素源と炭素源を適宜
組み合わせて含有せしめたものが使用される。両栄養源
は特に制限されず、例えば、窒素源としては、硝安、硫
安、塩安、リン酸アンモニウム、硝酸ソーダ、コーング
ルテンミール、大豆粉、コーンスチープリカー、カザミ
ノ酸、酵母エキス、ファーマメディア、イワシミール、
肉エキス、ぺプトン、ハイプロ、アジパワー、コーンソ
イビーンミール、コーヒー粕、綿実油粕、カルチベー
タ、アジプロン、ゼストなどが;また炭素源としては、
籾殻、麩、濾紙、一般紙類、おが屑などの植物繊維質、
廃糖蜜、転化糖、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、アビセル、セルロース綿、キシラン、ペクチン、
リボース、アラビノース、キシロース、グルコース、マ
ンノース、フラクトース、麦芽糖、ショ糖、トレハロー
ス、マンニット、イノシット、グリセリン、酢酸、クエ
ン酸などが挙げられる。すなわち、本発明方法では、ビ
チオン又はその誘導体を含有する培地であれば、これら
の窒素源と炭素源を適宜組み合わせたいかなる培地も使
用できる。その他に、リン酸、Mg2+,Ca2+,Mn2+,Zn2+,Co
2+,Na+,K+などの無機塩や、必要であれば、無機、有機
微量栄養源を添加することもできる。
斯くして得られた栄養物中から目的物質のアルカリセ
ルラーゼを単離、取得するには、後記実施例に示す如
く、一般の酵素の分離及び精製手段が採用される。
例えば、培養物を遠心分離又は濾過等によって菌体と
培養濾液に分離し、その菌体及び培養濾液から通常の分
離手段、例えば、塩析法、等電点沈澱法、溶媒沈澱法
(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)など
によって蛋白を沈澱させる方法、また限外濾過(例えば
ダイアフローメンブレンYC、アミコン社製)により濃縮
させる方法などによってアルカリセルラーゼを分離採取
する。塩析法としては硫安法(30〜70%飽和画分)、溶
媒沈澱法としてはエタノール法(75%濃度)が好まし
い。斯くして沈澱させたアルカリセルラーゼは濾過、遠
心分離などによって採取し、脱塩後凍結乾燥などによっ
て乾燥する。脱塩には、透析、セファデックスG−25等
を用いるゲル濾過法等の一般的方法が採用される。
更にアルカリセルラーゼを精製するには、例えばヒド
ロキシアパタイトクロマトグラフィー、DEAE−セファデ
ックス又はDEAE−セルロース等のイオン交換クロマトグ
ラフィー及びセファデックス、バイオゲルのような分子
篩ゲルクロマトグラフィーを適宜組み合わせて行うこと
ができる。
斯くして得られた本発明のアルカリセルラーゼは、以
下に示すような物理化学的性質を有する。
(1) 作用 本酵素は、カルボキシメチルセルロース(CMC)に作
用するCX酵素活性を有する。更に、リン酸膨潤セルロー
ス、セルロース綿、アビセル、濾紙にも作用する。セロ
ビオース、セロオリゴ糖、人工基質であるp−ニトロフ
ェニルセロビオキシド等を若干ながら水解する。
(2) 基質特異性 アルカリセルラーゼの基質特異性の一例を第1表に示
した。本発明のアルカリセルラーゼは、CMCに対して主
たる活性を有するが、アビセル(SF)、濾紙、セルロー
ス綿、リン酸膨潤セルロース、ペクチン(Citrus)、可
溶性澱粉(ジャガイモ)およびパラニトロフェニル−β
−D−セロビオシドに対しても若干の水解酵素活性を有
する。
一方、アルカリ(NaOH)膨潤セルロース、キシラン
(カラマツ)、イヌリン(ダリヤの塊茎)、カードラン
(Alcaligenes feacalisvar.myxogenes)、デキストリ
ン(トウモロコシ)及びパラニトロフェニル−β−D−
グルコシドに対しては、ほとんど水解活性を有しない。
(3) 作用pH及び至適作用pH 本酵素の作用pHは4〜12、至適作用pHは大凡9〜10で
ある。
(4) 安定pH pHの異なる緩衝液の下、40℃で10分間及び30分間放置
した時の安定pHは、それぞれ4.5〜10.5及び6.8〜10であ
る(第2図)。5℃で放置すると、pH4〜11で少なくて
も一ケ月は安定である。
(5) 作用温度範囲及び作用至適温度 本酵素は低温で10℃、高温で65℃の広い範囲で作用す
るが、グリシン緩衝液(pH9)の下で20分間反応させた
時の作用至適温度は約40℃である(第3図)。
(6) 熱安定性 グリシン緩衝液(pH9)の下で、各温度で20分間加熱
処理した結果、本酵素は約40℃では全く失活せず、60℃
で約50%、70℃で約25%の残存活性を有する(第4
図)。
(7) 酵素活性測定法 CMCアーゼ活性 CMC(2.5%)0.2ml、0.5Mグリシン緩衝液(pH9.0)0.
1ml及び脱イオン水0.1mlからなる基質溶液に酵素液0.1m
lを加え、40℃、20分間反応させ、反応後、3,5−ジニト
ロ−サリチル酸(DNS)法にて還元糖の定量を行った。
すなわち、反応液0.5mlにDNS試薬1mlを加え、5分間100
℃で加熱発色させ、冷却後、4.5mlの脱イオン水を加え
て希釈し、これを波長535nmで比色定量した。酵素力価
は、上記の条件下で1分間に1μmolのグルコースに相
当する還元糖を生成する酵素量を1単位とした。
p−ニトロフェニルセロビオシド分解活性 100μmolリン酸緩衝液(pH7.0)、0.1μmol p−ニト
ロフェニルセロビオシド(シグマ社)を含む反応液1.0m
l中に適当量の本酵素を30℃で作用させた後、1M Na2Co3
を0.3ml、脱イオン水を1.7ml順次加え、遊離するp−ニ
トロフェノールを400nmで比色定量した。この条件で1
分間に1μmolのp−ニトロフェノールを遊離させる酵
素量を1単位とした。
アビセラーゼ及びFPアーゼ活性 アビセル(メルク社)又は塊状にした幅0.5cm、長さ5
cmの濾紙片(セルラーゼ活性度検定用濾紙、東洋No.51
−特)20mgを水0.8mlに加えたもの、0.5Mグリシン緩衝
液(pH9.0)0.4ml、及び脱イオン水0.4mlからなる基質
溶液に酵素液0.4mlを加え、40℃で20分間反応させた。
この反応液を、のCMCアーゼ活性の測定と同様に操作
してアビラーゼ及びFPアーゼ活性を測定した。この条件
で1分間にグルコース換算で1μmolの還元糖を遊離さ
せる酵素量を1単位とした。
その他の活性は、に準じて測定した。
蛋白定量法は、バイオ・ラド プロテイン アッセ
イ キット(バイオ・ラド社)を用いて、牛血清アルビ
ミンを標準蛋白として算出した。
(8) キレート剤の影響 洗浄剤用酵素として、その反応組成物であるビルダー
の中でキレート剤に対する耐性は最も重要な因子であ
る。アルカリセルラーゼをEDTA(0.5mM)、EGTA(0.5m
M)、NTA(0.5mM)、ゼオライト(0.05%)、トリポリ
リン酸(0.05%)で前処理した後、残存活性を測定した
ところ、全く阻害は認められない。
(9) プロテアーゼの影響 洗浄組成物として、プロテアーゼは洗浄力を向上せし
める作用がある。従って、プロテアーゼ入り洗浄剤にセ
ルラーゼを共存させて、更なる洗浄力の向上を求めるの
は当然である。このためには洗浄剤用セルラーゼがプロ
テアーゼで加水分解せず、活性が安定に保持される要件
をみたす必要がある。アルカリセルラーゼは実用されて
いる洗浄剤用プロテアーゼ(例えば、API−21、マクサ
ターゼ、アルカラーゼ等)や一般のプロテアーゼ(例え
ば、パパイン、トリプシン、プロナーゼ)に対して強力
な耐性を有している(第2表)。
(10) 金属等の影響 適当な濃度の2価の金属イオン(Hg2+,Cu2+等)は阻
害効果を与える。モノヨード酢酸、パラマーキュリ安息
香酸によって若干の阻害を受ける。
(11) 界面活性剤の影響 アルカリセルラーゼは0.5%の各種界面活性剤、例え
ば、綿状アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LA
S)、アルキル硫酸エステルナトリウム塩(ES)、ポリ
オキシエチレンアルキル硫酸エステルナトリウム塩(E
S)、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム(AOS)、α
−スルフォン化脂肪酸エステルナトリウム塩(α−SF
E)、アルキルスルホン酸ナトリウム(SAS)、ポリオキ
シエチレンセカンダリーアルキルエーテル、脂肪酸塩
(ナトリウム塩)及びジメチルジアルキルアンモニウム
クロライド等の界面活性剤によって殆んど活性阻害は受
けない。
(12) 分子量 本発明のアルカリセルラーゼの分子量は、分子篩ゲル
クロマトグラフィーによれば、約3万、4.5万、9万、1
5万、18万、21万、24万または30万である。本発明にか
かる微生物は、このように分子量的に多成分性のアルカ
リセルラーゼを生産する。この分子量的多成分性は、
(i)高分子量セルラーゼが分解されることによるもの
か、(ii)個々が異種蛋白であるか、(iii)低分子量
セルラーゼの会合によるものか、(iv)異種蛋白の会合
によるものかのいずれかによるものであると考えられ
る。本酵素は、ポリアクリルアミド電気泳動的に単一な
CMCアーゼI(分子量145,000±10,000)とCMCアーゼII
(分子量170,000±20,000)(特願昭61−257777号およ
び特願昭61−257778号)を含有するが、通常のSDS電気
泳動を行うと第6図に示したように、更に30,000±2,00
0〜120,000±15,000の範囲に入る分子量の蛋白が多数階
段状(ladder)に染色される。一方、アルカリセルラー
ゼの標品をポリアクリルアミド電気泳動にかけた後、CM
Cとコンゴーレッドを含む寒天平板にレプリカさせる
と、CMCアーゼ活性部位は少なくとも5個以上の透明帯
として検出される(第7図)。第7図は、本発明のアル
カリセルラーゼの多成分性を示すものである。
上記した、本発明のアルカリセルラーゼの諸性質を公
知のセルラーゼと比較すれば次の通りである。
本アルカリセルラーズは、高pH領域に最適pHを有する
ものであり、トリコデルマ属、ペニシリウム属、アスペ
ルギルス属(西沢一俊)、「セルラーゼ」(東京南江
堂、昭和49年刊))、アクレモニウム属(特公昭59−16
6081号)、フミコーラ属(特公昭61−16316号)などに
代表されるカビの中性ないし酸性側に最適pHを有するセ
ルラーゼと区別される。
また、特公昭50−28515号に開示のアルカリセルラー
ゼと比較した場合は、本アルカリセルラーゼが分子量的
に30万〜3万の少なくとも5種以上の多成分性を有する
ものであるのに対し、上記セルラーゼの分子量が1.5万
ないし3万、バチルスNo.1139のセルラーゼの分子量が
9.2万である点並びに他の物理化学的性質が異なる点に
おいて明らかに区別される。
〔作用及び発明の効果〕
本発明のアルカリセルラーゼは、pH11においても最適
pHの約75〜80%の相対活性を有しており、過去に研究さ
れたアルカリセルラーゼの中でも最もアルカリ側で充分
活性が発揮される酵素群であることがわかる。又、最適
PHが高アルカリ側に強く発揮されるにも拘らず、pH4前
後の強酸性側でも活性を有するという点でも特異的であ
る。このように広いpH領域において安定なセルラーゼは
従来存在しないものである。また、このものは低温でも
充分活性を発揮する特徴を有する。更に、界面活性剤及
びキレート剤や、各種プロテアーゼに対して強力な耐性
を併せ有するアルカリセルラーゼは本発明により初めて
提供されるものである。
したがって、本発明のアルカリセルラーゼは、衣料用
洗浄剤添加酵素を始め、バイオマスその他の用途に有効
に利用することができるものである。
〔実施例〕
次に参考例及び実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明する。
参考例1. 栃木県芳賀郡市貝町の土壌1gを滅菌生理食塩水10mlに
懸濁し、80℃で30分間熱処理した。この熱処理液を適当
に希釈してマスタープレート〔肉エキス(オキソイド社
製)1%、バクトペプトン(ディフコ社製)1%、NaCl
1%、KH2PO4 0.1%、Na2CO3 0.5%、バクト寒天1.5
%〕に塗沫し30℃で3日間培養し、集落を形成させた。
レプリカ法により、マスタープレートと同じ組成の培地
に2%CMCを加えた滅菌寒天培地に移植し、30℃で3〜
4日間培養して集落を形成させた後、コンゴ−レッド色
素溶液を流し込み、寒天が赤色化した中で周囲が染色さ
れない集落を検出した。当該する集落をマスタープレー
トから選出し、高力価CMCアーゼ生産菌をスクリーニン
グした。
上述の手法により、本発明のバチルス エスピー KS
M−635(FERM BP−1485)を取得することができた。
実施例1. バチルス エスピー KSM−635(FERM BP−1485)を
1.5%肉エキス、0.5%酵母エキス、1%CMC、0.1%KH2P
O4と0.75%Na2CO3からなる液体培地中で、34℃にて2日
間好気培養した。その培養上清液1に対して3の冷
エタノール(−10℃)を徐々に加えて蛋白沈澱を生じさ
せ、得られる沈澱物を最小量の滅菌脱イオン水に溶解
し、希酢酸で中和した後、流水に対して15時間透析し、
凍結乾燥粉末としてアルカリセルラーゼ9.8gを得た。
実施例2. CMC 1%、ポリペプトン2%、KH2PO4 0.1%、酵母
エキス0.1%、Na2CO3 0.75%を含む培地100mlを500ml容
三角フラスコに入れ、常法により殺菌後、バチルス エ
スピー KSM−635(FERM BP−1485)を接種し、30℃で
4日間振盪培養した。培養後、遠心分離により菌体を除
去した上清についてCMCアーゼ活性を測定した結果、3,1
00単位/であった。
この上清を実施例1と同様に処理してアルカリセルラ
ーゼ9.2gを得た。
実施例3. CMCを4%庶糖におきかえ、実施例2に従ってバチル
ス エスピー KSM−635(FERM BP−1485)を30℃で2
日間振盪培養する操作を4回行い、それぞれの培養液を
遠心分離して、上清標品I、II、III、IVを得た。あら
かじめ調製してあったセファクリルS−300のカラム
(1.0×115cm)を用い、これらの標品を個別にゲル濾過
(流速13ml×cm2・hr)し、溶出活性画分と分子量の相
関を観察した。標準蛋白として、フェリチン(分子量44
0,000),カタラーゼ(分子量232,000),アルドラーゼ
(分子量158,000),アルブミン(分子量67,000),オ
バルブミン(分子量43,000),キモトリフロシノーゲン
A(分子量25,000),リボヌクレアーゼA(分子量13,7
00)を用いて、溶出量と分子量の関係を示す標準曲線を
作製した。その結果、第5図に示すようなアルカリセル
ラーゼの溶出プロフィールを得た。
実施例4. 実施例3と同様にして上清液A、B、Cを得た。この
上清液A,B及びCを12%ポリアクリルアミドゲル(7.3×
10.3cm)を用いてスラブ電気泳動(定電流20mA)を行っ
た後、ゲルを2%CMC、100mMグリシン−NaOH緩衝液(pH
9.0)及び500mM NaClを含む0.8%の寒天平板上にレプリ
カした。これを30℃で1時間保温した後、ゲルをはずし
た寒天平板をコンゴ−レッド法に従って1mg/mlコンゴ−
レッド水溶液で15分間染色し、更に1M NaCl水溶液で15
分間洗浄することによってセルラーゼのザイモグラムを
得た(第7図)。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明アルカリセルラーゼの反応pHと相対活性
を示す図面、第2図は熱処理pHと残存活性の関係を示す
図面、第3図は本発明アルカリセルラーゼの反応温度と
相対活性の関係を示す図面、第4図は処理温度と相対活
性の関係を示す図面、第5図はセファクリルS−300ゲ
ルクロマトグラフィー法における分画と活性の関係を示
す図面、第6図はアルカリセルラーゼ成分のCMCアーゼ
IとCMCアーゼIIのSDS電気泳動の結果を示す図面、第7
図は本発明のアルカリセルラーゼをスラブ電気泳動した
後、CMCとコンゴ−レッドを含む寒天平板にレプリカし
て得られる透明帯を示す活性染色の図面である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の物理化学的性質を有するアルカリセル
    ラーゼ。 (1) 作用 カルボキシメチルセルロースに作用するCx酵素活性を有
    するほか、弱いC1酵素活性、β−グルコシダーゼ活性を
    有する。 (2) 基質特異性 カルボキシメチルセルロース、セルロース綿、アビセ
    ル、濾紙、セロビオース及びp−ニトロフェニルセロビ
    オシドに対して作用する。 (3) 作用pH及び至適pH 作用pHは4〜12、至適pHは9〜10である。 (4) 安定pH 40℃で10分間及び30分間放置した時の安定pHはそれぞ
    れ、4.5〜10.5及び6.8〜10である。 (5) 作用温度範囲及び作用至適温度 10〜65℃の広い範囲で作用するが、作用至適温度は約40
    ℃である。 (6) キレート剤の影響 EDTA、EGTA、NTA、STPP及びゼオライトは活性を阻害し
    ない。 (7) 界面活性剤の影響 綿状アルキルベンゼスルホン酸ナトリウム、アルキル硫
    酸エステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキル
    硫酸エステルナトリウム塩、α−オレフィンスルホン酸
    ナトリウム、α−スルフォン化脂肪酸エステルナトリウ
    ム塩、アルキルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチ
    レンセカンダリーアルキルエーテル、脂肪酸ナトリウム
    及びジメチルジアルキルアンモニウムクロライド等の界
    面活性剤によって殆んど活性阻害は受けない。 (8) プロテアーゼの影響 プロテアーゼに対し、強い耐性を有する。 (9)分子量 分子篩ゲルクロマトグラフィーによる分子量は約3万、
    4.5万、9万、21万、24万または30万である。
  2. 【請求項2】バチルス エスピー KSM−635の培養物よ
    り分離取得されたものである特許請求の範囲第1項記載
    のアルカリセルラーゼ。
  3. 【請求項3】バチルス属に属し、エンドセルラーゼ(CM
    Case)活性として分子量的に多成分性を有するアルカリ
    セルラーゼを生産する微生物を培養し、その培養物から
    該アルカリセルラーゼを取得することを特徴とするエン
    ドセルラーゼ(CMCase)活性として分子量的に多成分性
    を有するアルカリセルラーゼの製造法。
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