JP2644873B2 - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

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JP2644873B2
JP2644873B2 JP1021407A JP2140789A JP2644873B2 JP 2644873 B2 JP2644873 B2 JP 2644873B2 JP 1021407 A JP1021407 A JP 1021407A JP 2140789 A JP2140789 A JP 2140789A JP 2644873 B2 JP2644873 B2 JP 2644873B2
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良樹 後藤
栄司 安藤
恵雄 岡畑
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、情報産業分野等に応用される記録媒体潤滑
材およびその製造方法に関するものである。
従来の技術 記録媒体は、現在基板上に直接記録層をメッキ法、ス
パッタリング法、真空蒸着法、イオンブレーティング法
等によって形成する金属薄膜型記録媒体の開発が活発で
ある。
前記の金属薄膜型媒体では、信号の記録再生の際、ヘ
ッド等と接触して摩擦や摩耗を生じ、摩耗粉や損傷が発
生する。このため、記録層そのものまたはその表面を処
理することによって、耐摩擦、耐摩耗性の改良を行うな
どの種々の改善がなされている。このため従来、高級脂
肪酸やフッ素系ポリマー等を単独又は表面処理剤を記録
層上に積層している(特開昭59−172159号公報)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記従来例では、スペーシングロスのた
めに潤滑層はそんなに厚く設けることができない。従っ
て、確かに走行性にやや改良が見られるものの、やがて
は剥離したりあるいは変質するなどの現象が見られるな
ど不十分な点を有している。
本発明は記録層と潤滑層との結合力及び潤滑層分子の
結合力を高めフッ素基の表面低エネルギー化により、耐
摩耗、摩擦特性に優れかつ防湿性にすぐれた記録媒体潤
滑材を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段 基板上に設けた記録層の表面部にフッ素含有のアルキ
ルシランからなる潤滑層を形成する。
作用 前記フッ素含有のアルキルシランは、記録層と強固に
結合しまたアルキルシラン自身がポリマー化し、かつフ
ッ素基を表面に配向させることにより耐摩耗、摩擦性、
および防湿性にすぐれた潤滑膜を実現する。
フッ素含有アルキルシランはラングミュアーブロジェ
ット法あるいは吸着法により形成するとシラン基を基板
に配向しやすい。このように形成された膜は、加水分解
によりそのSi部が記録層表面と共有結合を生じかつシラ
ンどうしがカップリングし、記録層表面に強固なポリマ
ー化された膜を形成する。またフッ素基の低エネルギー
化により水滴の付着を低減する効果も生じる。その結果
潤滑層のせん断応力が大きくなって、繰り返し回数に対
する耐摩耗性が向上し、しかも摩擦特性の小さくかつ防
湿性にすぐれた潤滑層が実現する。
従って、フッ素含有アルキルシランのLB膜は単分子層
でも十分な効果を得、また6〜14までの炭素数の中で全
てまたは部分的にフッ素基置換されたフッ素含有アルキ
ルシランはLB膜を作製し易く、その効果も大きい。特
に、1H,1H,2H,2H−パーフロロデシルアミノ−プロピル
トリエトキシシラン、1H,1Hパーフロロデシルアミノ−
プロピルトリエトキシシラン、パーフロロデシルアミノ
−プロピルトリエトキシシランはLB膜として取扱いやす
くかつカップリングも起こり易いのでその効果も大き
い。
実 施 例 図は、本発明の一実施例における記録媒体の断面図で
ある。図に於て1は基板、2は記録層、3はフッ素含有
アルキルシランの潤滑層である。
本実施例の記録媒体に使用し得る基板1としては、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリカーボネ
ート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリ酢酸セルロース、および塩化ビニル
等の高分子材料、非磁性金属材料、ガラス、磁器等のセ
ラミック材料等周知の材料からなるフィルム、板等があ
る。
また記録層2を形成する磁性材料としては、Fe、Co、
Niから選ばれる少なくとも1種以上の金属、またはこれ
らとMn、Cr、Ti、P、Y、Sm、Bi等またはこれらの酸化
物を組み合わせた合金があり中でもCo、Cr、Niから選ば
れる少なくとも2種以上の元素で構成される記録層2は
高い磁気異方性エネルギーを有していることや耐食性な
どで好ましく、これらは真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンブレーティング法、メッキ法等の方法で形成
させることができる。なお本発明に述べる記録層2は当
然前記以外の組成に限定されないことは言うまでもな
い。
本発明において、潤滑層3は、記録層上に、下記に示
すフッ素含有アルキルシラン (R1は、フッ素含有のアルキル基、あるいはアミノ基、
カルボキシル基、エーテル結合を含むフッ素含有のアル
キル基であり、R2〜R4は、ハロゲン、アルコキシ基、ア
セトキシ基、ヒドロキシ基を含む) をラングミュアーブロジェット法、もしくは吸着法を用
いて積層し、そのSi部が記録層表面と共有結合を形成
し、かつシランどうしがカップリングしている。ここ
で、R1の炭素数は、6〜14が好ましく、6未満であると
耐摩耗性、耐摩擦特性の効果が十分に得られなく、14を
越えると密になりすぎてしまい、やはりこの効果が十分
に得られない。フッ素含有アルキルシランは、1H,1H,2
H,2H−パーフロロデシルアミノ−プロピルトリエトキシ
シラン、1H,1H−パーフロロデシルアミノ−プロピルト
リエトキシシラン、パーフロロデシルアミノ−プロピル
トリエトキシシラン等が一例であり、本発明で述べるフ
ッ素含有アルキルシランは当然前記以外に限定されな
い。
以上述べたような潤滑層3を記録層2上に形成するこ
とにより走行性に優れた記録媒体を得る。そしてこれら
の厚みは信号の記録再生からみれば薄ければ薄いほど良
い。以下、実施例を詳述する。
実施例1 1H,1H,2H,2H−パーフロロデシルアミノ−プロピルト
リエトキシシランをCo−Cr磁性金属のインゴット上に、
表1に示す条件でラングミュアーブロジェット(LB)法
によって1層累積した(サンプルNo.1)。そしてこれと
未処理(サンプルNo.3)および従来からよく知られてい
るステアリン酸{(St)サンプルNo.2}と比較した。
これらの試料で摩擦試験を行い、初期と50pass後のμ
κを調べた。これを表2に示す。
なお、摩擦子は10mm角のSUJ2、荷重10gf、走行速度1.
0mm/sで行った。
表2に示すように、確かにSt(サンプルNo.2)ではμ
κ=0.13→0.33であることから未処理(サンプルNo.3)
よりも改良はなされているものの、若干μκは上昇し摩
耗性が不十分で筋を含む傷が生じていた。これに対し、
フッ素含有シランで処理したサンプルNo.1はμκも小さ
くかつ平滑であり耐摩耗性にすぐれていた。
このことから、本実施例に用いたようなフッ素含有ア
ルキル基あるいはアミノ基、カルボキシル基、エーテル
結合を含むアルキル基を有し、かつ他がアルコキシ基の
ようなアルキルシランで形成して潤滑層3を形成すると
耐摩耗、低摩擦性に有な記録媒体が得られる。
実施例2 次にフッ素含有アルキルシランを1H,1H−パーフロロ
アミノ−プロピルトリエトキシシラン(サンプルNo.
4)、パーフロロアミノ−プロピルトリエトキシシラン
(サンプルNo.5)、1H,1H,2H,2H−パーフロロドデシル
アミノ−プロピルトリエトキシシラン(サンプルNo.6)
を用いて試料作製し、未処理(サンプルNo.7)との効果
を比較した。
これらを摩擦試験機で耐摩耗性を調べ、試験条件は摩
擦子に6R SUJ2を用いた以外は実施例1と同様である。
この時100000passまでのμκを比較し表面観察もおこな
った。その結果を表3に示した。
表3に示すように、記録層2上にフッ素含有アルキル
シラン系化合物を形成した試料はどれも100000passの走
行回数においてもμκは<0.1で小さくまた傷の発生も
ほとんど見られない等耐摩耗性にすぐれていることがわ
かる。
したがって本実施例より、フッ素含有アルキルシラン
で記録層2上に潤滑層3を形成することによって結合力
が強くかつ剥離が小さくなり、膜の凝集力とフッ素基の
表面エネルギーの低下が耐摩耗性を向上していることが
わかる。
実施例3 パーフロロデシルアミノ−プロピルトリエトキシシラ
ンを表4に示す方法で製膜した。
LB法は実施例1に示す条件で累積した。吸着法は、上
記物質の5x10-2Mのベンゼン中に撹はんしながら基板を
浸漬し、20分後に引き上げた後、クロロホルムと純水で
洗浄した後乾燥させて作製した。スピンコート法によ
り、吸着法に用いた溶液をガラスピペットで5cc採取
し、塗布工程を2000rpm、20秒、乾燥工程を3000rpm、20
秒で基板に塗布した後乾燥して作製した。
以上の試料を初期のμκとその経時変動状態を表4に
示す。
スピンコート法で作製した試料は、μκの初期で0.20
と高かったばかりでなく、くりかえしの状態においても
μκの変動が大きく非常に不安定な走行を示していた。
これに対し、LB法、吸着法ではともに初期のμκも<0.
1と小さくまた、μκの変動もみられなかった。このこ
とはおそらく、スピンコートだとシラン基が基板1に配
向せず、また分子同士の架橋状態もよくないからであろ
うと考えられる。
したがって以上の実施例に見られるように、フッ素含
有のアルキルシラン系化合物をLB法または吸着法で積層
すると、安定した潤滑性能を有する記録媒体が得られ
る。
実施例4 厚み25μmのポリイミドフイルム上に、連続蒸着法で
Co−Cr(原子吸光法によって確認した組成比、Co:Cr=
8:2wt%)を厚み1500A形成した磁気媒体を作製し、1H,1
H,2H,2H−パーフロロデシルアミノ−プロピルトリエト
キシシランをLB法で作製した。
試験条件は6RSUJ2、P=10gf、v=1.0mm/sで評価し
た。これを表5に示す。
潤滑材未処理の媒体は初期から摩擦は高くスティック
スリップの現象が見られ50pass後においては傷が激しく
生じていた。これに対し上記潤滑材を積層した記録媒体
はμκが小さくかつ走行後も傷がほとんどないかあって
も痕跡程度で摩耗性にすぐれていた。以上のように、フ
ッ素含有のアルキルシラン系化合物を形成し作製して得
た記録媒体は摩擦・摩耗性にすぐれた特性を有すること
が本実施例から認められる。
発明の効果 本発明によると、記録層の表面にフッ素含有アルキル
シランを形成した潤滑層を形成することにより、記録層
と強固に結合することによりまたフッ素基の表面配向に
より耐摩耗、耐摩擦、および防湿性にすぐれた記録媒体
を提供される。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例における記録媒体の断面図であ
る。 1……フッ素含有アルキルシランの潤滑層、2……記録
層、3……基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡畑 恵雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−43823(JP,A) 特開 昭62−154219(JP,A) 特開 昭62−257623(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録層上に、下記に示すフッ素含有アルキ
    ルシラン (R1は、炭素数が6〜14で、フッ素含有のアルキル基、
    あるいはアミノ基、カルボキシル基、エーテル結合を含
    むフッ素含有のアルキル基であり、R2〜R4は、ハロゲ
    ン、アルコキシ基、アセトキシ基、ヒドロキシ基を含
    む) をラングミュアーブロジェット法、もしくは吸着法を用
    いて積層し、そのSi部が記録層表面と共有結合を形成
    し、かつシランどうしがカップリングしている潤滑材層
    を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】フッ素含有アルキルシランが1H,1H,2H,2H
    −パーフロロデシルアミノ−プロピルトリエトキシラ
    ン、1H,1H−パーフロロデシルアミノ−プロピルトリエ
    トキシラン、パーフロロデシルアミノ−プロピルトリエ
    トキシランであることを特徴とする請求項1記載の磁気
    記録媒体。
  3. 【請求項3】フッ素含有アルキルシラン潤滑材層をラン
    グミュアーブロジェット法により形成することを特徴と
    する請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】フッ素含有アルキルシラン潤滑材層を吸着
    法により形成することを特徴とする請求項1記載の磁気
    記録媒体の製造方法。
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