JPS62154219A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は磁気記録媒体に関し、特に磁気ディスク、フロ
ッピーディスク、磁気デーゾまたは磁気カードなどの用
途に適する耐摩耗性に優れた磁気記録媒体に関する。

〔発明の背景〕

一般に磁気記録媒体は２種々の基板上に磁性膜を形成し
たものであるが、記録再生の際に磁性膜の表面が磁気ヘ
ッドなどにより摩擦される。この摩擦時に生ずる磁性膜
の摩耗による性能低下が大きな問題となっている。

このために、従来より磁性膜表面に潤滑剤の層を設ける
ことにより耐摩耗性を付与することが一般に行われてい
る。この潤滑剤として、シリコンオイル、高級脂肪酸、
高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩、あるいは、テ
トラフルオロエチレンテロマー、ペルフルオロポリエー
テル（以下ＰＦＰＥと略称する）などのフッ素系の有機
潤滑剤などが用いられている。中でもフッ素系の潤滑剤
であるＰＦＰＥは、比較的価れた性能を有するものとし
て知られている。例えば、米国特許第３７７８３０８号
には磁気記録媒体の好ましい潤滑剤としてＰＦＰＥの開
示がある。また、最近ではこのＰＦＰＥに末端構造の改
良された潤滑剤も提案されている。例えば、以前より米
国特許第３８４７９７８号などに開示されている極性末
端基をもつＰＦＰＥが知られているが、この種の極性末
端基をもつＰＦＰＥを磁気記録媒体に適用し、イソプロ
ピルアルコールで清掃可能な、磁気記録媒体への付着性
の高い潤滑剤として提案（米国特許第４２６８５５６号
）されている。

しかしながら、ＰＦＰＥ系の有機潤滑剤を含む従来の潤
滑剤を使用することによって、ある程度の耐摩耗性の向
上は認められるが、まだ十分に満足できるものではなく
、より以上の耐摩耗性・の改善が要請されているのが現
状である。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解し、磁
性膜の耐摩耗性が良好で、優れた耐久性を有する信頼性
の高い磁気記録媒体を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明の磁気記録媒体は、磁性膜上あるいはその上に形
成された保護膜上に、フッ素系の潤滑剤と類似の分子構
造をもつシランカップリング剤を結合させた表面処理層
を形成し、この表面処理層自身による潤滑性の向上と、
この表面処理層によって潤滑剤の磁性膜に対する親和性
を高めることにより、磁気記録媒体の潤滑性能の向上を
はかることを基本とするものである。

一般に潤滑剤は摩擦される物体に付着し易く。

また、接触圧により破断し難いものが潤滑剤として有効
に働き、耐摩耗性を付与することが知られている。本発
明の表面処理剤は、基本骨格がフッ素系の潤滑剤と類似
の分子構造をもち２分子中にヒドロキシシリル、アルコ
キシシリル、ハロゲノシリル、イソシアノシリルなどの
官能基をもつため、熱処理などによりシロキシ基を仲立
ちとして磁気記録媒体の表面に強く結合される。また１
表面処理剤中に含まれる不飽和官能基を紫外線あるいは
電子線照射により架橋させている。このため。

上記の表面処理層により磁気ヘッドと磁性膜、あるいは
磁性膜上に設けられている保護膜との直接接触が防がれ
、磁気記録媒体の耐摩耗性が向上するのである。このよ
うに２本発明の表面処理層は。

単独でもある程度の耐摩耗性の向上が認められるが、磁
気ヘッドと磁気記録媒体との接触ｆ！！擦により表面処
理層が破壊される場合もある。それで本発明は、潤滑剤
と類似の分子構造をもつ上記表面処理層上に、さらに上
記潤滑剤を塗布する構造（潤滑剤親和二層構造と呼ぶ）
にすることによって９表面処理層の上に摩擦によりせん
断され易い潤滑層が存在することになり、より低摩擦化
されて表面部Ｊ！１Ｊｆ５が保護されることになる。ま
た、それと同時に潤滑層と表面処理層との分子構造が類
似するため、潤滑層を形成する分子が表面処理層に親和
し強く付着され易く、低摩擦の潤滑状態が長時間にわた
って持続されることになる。

本発明の磁気記録媒体における潤滑剤親和二層構造につ
いて以下に具体的に説明する。

まず１表面処理層を形成するシランカップリング剤は１
例えばペルフルオロアルキルポリエーテル基を基本骨格
とし、少なくとも１つのヒドロキシシリルアルコキシシ
リル、ハロゲノシリル、イソシアノシリルなどの官能基
を有するものである。

なお、紫外線あるいは電子線により架橋反応する不飽和
官能基をもつものはより望ましい。例えば。

以下の一般式で示される有機物質などを用いることがで
きる。

〔ただし、上記（１）〜（３）式において、ｎ＝１〜８
０．１２＝１〜１０．に＝１〜３．ｊ＝１〜３の整数、
Ａは、ＯＨ，ＯＲ（Ｒはアルキル）、ハロゲン、ＮＧＯ
なとの基を表わす。〕 （Ｃ１ｌ、）、−に （４）　ＡｋＳｉ（ＣＨ２）Ｑ−０，、Ｃ−（ＣＦ、Ｃ
Ｆ、０）ｎ（ＣＦ、Ｏ）ｍ−ＣＦ、−ＣＯ，−（ＣＨｉ
）３−ｂ −（ＣＨ２）交５ｉＡｋ （ＣＩｌ３）３−に （５）　ＡｋＳｘＯ（ＣＨｚ）ｕ−ＮＨＣＯ−、（ＣＦ
、ＣＣＦ２０）ｎ（ＣＦ２０）　ＣＦ２−（ＣＨＩ）３
〜に Ｃ０ＮＨ＋ＣＩ（２）　見Ｓｉ　Ａｋ （Ｃ１（３）３−に （６）　ＡｋＳｉ（ＣＩｌ、）ｕ−（ＣＦ、ＣＦ、０）
ｎ（ＣＦ、０）ｍ−ＣＦ２−（ＣＨ３））−に −（Ｃ１ｌ、）ＩｌＳｉＡｋ 〔ただし、上記（４）〜（６）式において１ｍ。

ｎ＝３〜１００．Ｑ＝１〜３．に＝１〜３の整数。

Ａは、ＯＨ，ＯＲ（Ｒは７）ＬＪキ）Ｌ／＞、　ハロゲ
ン。

ＮＧＯなどの基を表わす、） また、電子線、紫外線を用いて架橋させて用いる表面処
理剤として９例えば次の一般式。

（Ｑ（３）４−に−Ｊ 一ω＝ＣＨ（（ＪＩ２）＋ｍ　＋　ＪＳｉＡｋあるいは
。

（ＣＨ，）４−ｈ＝ −Ｃ＝Ｃ−（ＣＨ２）ｍ千Ｊ　５ｉＡｋ〔ただし、上記
（７）〜（８）式において、ｎ＝１〜８０．　ｍ＝１−
１ｏ、　（ｔ＝１−１０．　ｋ＝１〜３゜ｊ＝１〜３（
７）整数、Ａは、○Ｈ，０Ｒ（Ｒは７／Ｌ／キル）、ハ
ロゲン、ＮＧＯなどの基を表わす、〕で示されるような
、ペルフルオロポリエーテルの骨格と、シラノール、ア
ルコギシシランなどの官能基の間に、−ＣＨ＝ＣＨ−、
−Ｃ＝Ｃ−などの不飽和官能基を含む有機物質などを挙
げることができる。

なお、上記の一般式（２）〜（６）で示される有機物質
の分子中に、上記不飽和官能基を含むものも表面処理剤
として用いることができる。

本発明による磁気記録媒体の潤滑剤親和二層構造に用い
られる潤滑剤として。

（ａ）ペルフルオロポリエーテル系の潤滑剤としては２
例えば２次の一般式（ｉ）および（１ｉ）で示される有
機物質を用いることができる。

（ｉｉ）　Ｂ−Ｆ２ＣＯ（ＣＦ、ＣＦ２０）ｎ　（ＣＦ
２０）＋＋＋−ＣＦ、−Ｂ［ただし、上記（ｉ）〜（１
１）式において、ｎ。

ｍは整数、Ｂは、フッ素原子、あるいは−ＣＯＯＨ，−
ＣＯＯＭ　（Ｍは１価の陽イオン）。

−Ｃｏ２ＣＨ）、−ＣＨ２０Ｈなどの極性基で表わされ
る。〕 また、（ｂ）フッ素化アルキル系の潤滑剤としては１例
えば９次に示す一般式（ｉｉｉ）〜（ｖｉｉ）で示され
る有機物質を挙げることができる。式中ｎ　。

ｍは整数である。

（ｍ）　Ｆ（ＣＦ２）ｎＦ （ｌｖ）　Ｆ　（ＣＦｚ）ｎ（ＣＨｚ）ｍＨ（ｖ）Ｆ（
ＣＦＪｎＣ○○Ｈ （ｖｉ）Ｆ（ＣＦ、）ｎＣ○○Ｌｉ （ｖｎ）　Ｆ　（ＣＦｚ）ｎＣ○、　（ＣＨ，ＣＨ，○
）、Ｈ（ｖｍ）　Ｆ（ＣＦ−）ｎ（ＣＨ２ＣＨ−０）、
ｌＩＣ０ＯＨこれらの表面処理剤および潤滑剤を１本発
明の磁気記録媒体に適用する方法としては２例えば表面
処理剤あるいは潤滑剤を適当な溶剤に溶解・分散させた
溶液を用い、スプレー、ディップ、スピンコーティング
などの方法により磁気記録媒体の表面に塗布し付着させ
る。表面処理剤の場合には。

塗布後、必要に応じて熱処理または紫外線もしくは電子
線照射により、シロキシ基による磁気記録媒体表面への
結合、あるいは表面処理剤分子相互の架橋などを行なわ
せる方法を用いる。

本発明における表面処理層の膜厚は、　１０人未満では
被覆状態が良くないために磁性膜との結合効果が十分で
なく、また５００人を超えると磁気ヘッドと磁気記録媒
体間のスペーシングが大となり再生出力損失が増加する
ので、その膜厚は１０〜５００人の範囲が望ましく、２
０〜２５０人の範囲がより好ましい。さらに９本発明に
おける有機潤滑性物質からなる潤滑層の膜厚は、１０人
未満では潤滑剤としての被覆率が低下して十分な効果が
得られず。

また５００人を超えると上記と同じく再生出力損失が増
加するので、その膜厚は１０〜５００人の範囲にあるの
が望ましく、さらに２０〜２５０人の範囲がより好まし
い、また２本発明における表面処理層と潤滑層とを合わ
せた膜厚は、一様性ならびに強度の点から２０Å以上で
あることが望ましく、その上限はヘッドと媒体間のスペ
ーシングによる再生損失の点から５００Å以下であるこ
とが好ましい。

本発明を適用する磁気ｉＥ録媒体としては、磁性膜がＣ
ｏ−Ｃｒ合金、Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｃｏ−Ｆｅ合金。

Ｃｏ−Ｐ合金などの金属磁性膜、および磁性膜中にｙ−
Ｆｅ、Ｏ，、Ｃｏ含有ｙ　−Ｆｅ、ｏ、、Ｆｅ、Ｏ，。

Ｇｏ含有Ｆｅ、０４．ＣｒＯ２などの酸化磁性粉および
Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉや、これらの合金などの金属磁性粉を
含有する磁性膜などが挙げられる。また、上記の磁性膜
上にさらに保護膜を有するものについても適用可能であ
る。

〔発明の実施例〕

以下に本発明の実施例を挙げさらに詳細に説明する。

本実施例において用いた表面処理剤の種類を第１表に示
す。

そして１本実施例において用いた潤滑剤の種類を第２表
に示す。

本実施例の試料Ｎａ　ｌ〜１５においては、磁気記録媒
体として、Ａｒガス中で高周波スパッタリング法により
、　０．３ｕｒａの膜厚のＣｏ−Ｃｒ金属磁性膜をガラ
ス基板上に形成させ、さらにその上に真空蒸着法により
約２００人のＳｉ膜を形成させた磁気ディスフを用い、
第１表に示す表面処理剤をフレオン溶液のかたちでスプ
レー塗布した後、磁気ディスクを回転させながらガーゼ
テープで過剰の表面処理材を拭き取り、約５００人の膜
厚に塗布し、１５０℃の温度で３０分間加熱した。この
表面処理層は、さらにフレオン溶液中で１０分間超音波
洗浄して、未反応の表面処理剤を除去し、磁気記録媒体
表面に直接化学結合する表面処理層を形成させた。なお
。

不飽和官能基（−ＣＨ＝ＣＨ−）を含む場合には。

さらに窒素中で電子線照射処理を行なった。

潤滑剤の塗布は９表面処理剤の場合と同様ように、スプ
レー塗布の後にガーゼテープで拭き取るという方法で潤
滑層を形成させた１、なお９表面処理層および潤滑層の
膜厚は、フーリエ変換型赤外分光器によって測定した。

磁気ヘッドに対する摺動強度の測定は、上記の方法で作
製した磁気ディスクを、２０ｇの荷重を印加したα−ア
ルミナ摺動子（曲率半径３０ｍｍの球面摺動子）を用い
、スライディング速度１０Ｉｌ／９にて繰返し摺動させ
、磁気記録媒体表面に疵が発生するまでの回数をΔ１！
Ｉ定することによって摺動強度を評価した。なお、この
試験法は、実際の磁気ヘッドを用いたＣ３／Ｓ　（コン
タクトスタート　アンド　ストップ）の繰返しに対する
耐久性の評価とよく対応する方法である。

比較例である試料Ｎｕ　１〜７については２表面処理剤
の塗布およびその処理を行なわず、上記の実施例の試料
Ｎａ　１〜１５において示した方法に準じて。

所定の潤滑処理をするか、全く潤滑処理を行なわない磁
気ディスクを作製し、上記の摺動試験法によって摺動強
度の？ｌ１ｌｌ定を行なった。

本実施例の試料Ｎ１１１６〜２２については、磁気記録
媒体として、アルマイト基板上に高周波スパッタリング
法により、０．１−のγ−Ｆｅ、Ｏ，膜を形成した磁気
ディスクを用い、上記本実施例の試料Ｎｏｌ〜１５と同
様の方法で表面処理剤の塗布ならびにその処理および潤
滑剤の塗布を行ない試料を作製した。なお、摺動強度の
測定は上記の摺動試験法により行なった。

比較例である試料Ｎα８，９については、上記実施例の
試料４１６〜２２と同様の方法で作製したγ−Ｆｅ、Ｏ
，スパッタ膜の表面に、比較例の試料Ｈａ　１〜７と同
様の方法で潤滑処理を行なうか、全く潤滑処理をしない
試料を作製した。摺動強度の測定は、上記と同様の方法
で行なった。

本実施例における試験結果を、第３表、第４表および第
５表に示す。

以下余白 第４表 第３表に見られるように、全く潤滑処理を行なわない試
料（比較例試料Ｎα４）に比べ、ペルフルオロポリエー
テルを骨格とする表面処理層を形成させた試料（実施例
試料Ｎａ　６〜１０）と比較すると。

摺動強度が約２桁以上に大幅に向上することが認められ
る。さらに、その上に潤滑剤の層としてペルフルオロポ
リエーテル層を設けることによって摺動強度がさらに向
上することが分かる。また。

表面処理剤としてペルフルオロポリエーテル以外の表面
処理層を形成させた試料（比較例試料Ｎα１゜３）にお
いては上記の表面処理層はどの効果が得られないことを
示している。

さらに、第４表に示す実施例試料Ｎα２，１１〜１５と
比較例試料Ｎａ５〜７を比べると２本発明のフッ素系表
面処理層に非フツ素系の潤滑剤の層を設けた場合には、
比較例試料Ｎａ５〜７に見られるように摺動強度の著し
い改善は見られず、フッ素系の潤滑剤、特にペルフルオ
ロポリエーテル系の潤滑剤との組合せによって、最も摺
動強度の向上効果があることを示している。

また、第５表の実施例試料Ｎα１６〜２２が示すように
２本発明は金属酸化膜を磁性膜とする磁気記録媒体に対
しても上記と同様の優れた効果があることが明らかであ
る。

なお１本実施例においては用いなかったが１本発明に適
用できる表面処理剤として、アルコジシランを加水分解
してヒドロキシル化した化合物。

あるいはＢｒ、Ｃｕ、Ｉのハロゲノシリル化した化合物
、またはＳｉ原子にペルフルオロポリエーテルを基本骨
格とした大部分がフッ素化された官能基を２〜３個有す
る化合物についても、上記本発明の実施例と同等の摺動
強度が得られることを確認している。

以上の実施例において説明したごとく２本発明による磁
気ディスクは、いずれの賜金においても良好な耐ヘツド
摺動強度を示し、磁気記録媒体として優れた耐久性を有
することが分かる。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明したごとく７本宅明の磁気記録媒体にお
いては、潤滑剤と類似の分子構造（ペルフルオロポリエ
ーテル鎖を基本骨格とする有機物質）を有する表面処理
剤が、シロキシ基を介して磁気記録媒体の表面に強固に
化学結合された表面処理層をもつ磁気記録媒体および、
さらにその上にフッ素系の潤滑剤の層を有する磁気記録
媒体は。

磁気ヘッドなどに対して耐摩耗性が良好で、優れた耐久
性を示し信頼性の高い媒体を実現させることができる。

そして、上記本発明の効果は、Ｃｏ−Ｃｒスパッタ磁気
記録媒体のほか、メッキまたは蒸着などにより形成した
金属磁性膜あるいはスパッタ金属酸化膜、塗布型磁性膜
においても極めて有効である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基板上に形成された磁性膜、もしくは上記磁性膜の
   上に保護膜を有する磁気記録媒体において、上記磁気記
   録媒体の表面に、一般式 −（Ｃ＿ｋＦ＿２＿ｋＯ）−＿ｎ、（式中、ｋは１〜４
   の整数、ｎは１〜１００の整数を表わす。）で示される
   ペルフルオロポリエーテル鎖を基本骨格とし、上記磁気
   記録媒体の表面と化学結合が可能な、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ あるいは ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、Ｘ、Ｙ、Ｚは基を表わし、これらの基の中の少
   なくとも１つは、ＯＨ、ＯＲ（Ｒはアルキル基）、ＮＣ
   〇、ハロゲンのうちより選ばれる少なくとも１種の基で
   あり、残部はアルキル基を表わす。〕 で示される官能基を少なくとも１つ有する分子構造の表
   面処理剤の反応生成物からなる表面処理層を設けるか、
   もしくは上記表面処理層の上に、さらにフッ素系の有機
   潤滑剤からなる潤滑層を設けることを特徴とする磁気記
   録媒体。 ２、上記の磁気記録媒体の表面と化学結合可能な官能基
   を有する表面処理剤は、その分子構造中に、−ＣＨ＝Ｃ
   Ｈ−および−Ｃ≡Ｃ−のうちより選ばれる少なくとも１
   種の不飽和基を含み、上記不飽和官能基が、紫外線もし
   くは電子線照射によって反応し架橋した分子構造をもつ
   表面処理層を形成することを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載の磁気記録媒体。 ３、フッ素系の有機潤滑剤が、ペルフルオロポリエーテ
   ルを基本骨格とする物質であることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項または第２項に記載の磁気記録媒体。 ４、表面処理層の膜厚は、１０〜５００Åの範囲である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第３項の
   いずれか１項に記載の磁気記録媒体。 ５、潤滑層の膜厚は、１０〜５００Åの範囲であること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第３項のいず
   れか１項に記載の磁気記録媒体。