JP2637224B2 - 補助光源装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スロトボ内蔵カメラに装着して用いられる
補助光源装置に関するものである。

〔従来の技術〕 ストロボ内蔵型のカメラでストロボ撮影を行う際、被
写体までの距離が大きい場合などには内蔵ストロボによ
る照明だけでは光量不足になることがある。

このため、従来においては、望遠撮影の場合にのみ増
灯用のストロボを装着したり、あるいは予め増灯用のス
トロボを装着しておき、望遠撮影の場合にのみ電源をON
にすることにより、内蔵ストロボと補助光源を併用して
光量不足を補っていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述したような従来技術においては、
被写体距離に応じてその都度補助光源の操作を行わなけ
ればならず、撮影操作が煩雑になるだけでなく、操作ミ
スを起こし易いという問題点があった。

〔発明の目的〕

本発明はかかる点に鑑みて成されたものであり、操作
性の優れた補助光源装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するために、カメラが望遠撮
影状態にセットされているとき４にのみ内蔵ストロボの
ストロボ光が入射される開口と、この開口の奥で内蔵ス
トロボのストロボ光を検出する受光センサとを設け、こ
の受光センサのストロボ光の検出によりスレーブ発光す
るようにしている。

〔作用〕

上記構成によれば、広角撮影の際には補助光源装置は
作動せず、望遠撮影の場合にのみ補助光源装置が作動す
る。すなわち、確率的に被写体距離が大きくなる望遠撮
影時には自動的に補助光源装置が作動するため、撮影者
は被写体までの距離を考慮しながら補助光源装置の着脱
やスイッチのON,OFF操作をする必要がなくなる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を添付図面を参照しつつ詳細
に説明する。

第２図には、本実施例に係るスレーブストロボユニッ
ト10及びこれを用いたカメラ12の構成が示され、第３図
にはスレーブストロボユニット10をカメラ12に装着した
状態を背面から見た様子が示されている。

スレーブストロボユニット10は、発光部14が組み込ま
れた本体部16,本体部16の底面に一体に設けられた台座
部18,さらに台座部18の一端に軸支された取付けアーム2
0とからなる。台座部18の底面18aは、このスレーブスト
ロボユニット10を装着するカメラ12の上面の形状に対応
した凹曲面となっている。また、台座部18には底面18a
を部分的に取り囲むように、前スカート部22,後スカー
ト部24が一体に形成されている。

前記台座部18の底面18aには、さらにフック26が設け
られている。このフック26は、先端部に爪20aを一体に
設けた取付けアーム20とともに、このスレーブストロボ
ユニット10をカメラ12に装着するときに利用される。

また、第１図にも示されているように、台座部18の底
面18aには、カメラ12に内蔵されたストロボの発光管27
からの光を受光するための受光開口28が形成され、さら
にその奥にはこれを検知する受光センサ30が設けられて
いる。一方、カメラ12の上面には、スレーブストロボユ
ニット10の装着時に前記受光開口28と対向する位置に、
内蔵ストロボからの光を取り出すための投光開口32が形
成されている。

このような構成により、スレーブストロボユニット10
装着時に、発光管27の発光により投光開口32から取り出
された光が受光開口28を通って受光センサ30に達するよ
うになる。

受光センサ30は、発光管27からの光を受けた時に、こ
れと同調してスレーブストロボユニット10の発光管34を
発光させるものである。また、スレーブストロボユニッ
ト10の内部には電源として単三型の電池が装填されてい
る。

カメラ12の背面にはファインダ接眼部36が突出するよ
うに設けられ、その外壁の一部にはフック14を係止する
突片38が一体に形成されている。また、カメラ12の背面
の右端には、広角撮影と望遠撮影（T/W）を切り換える
撮影モード切り換えスイッチ39が設けられ、これを操作
することにより撮影レンズ41が進退するとともに、内蔵
ストロボの発光管27もラック，ピニオン機構37によって
前後に進退する。

すなわち、広角撮影（Ｗ）の際には、第１図（Ａ）の
ように発光管27は前方に位置し、望遠撮影（Ｔ）の際に
は同図（Ｂ）のように、撮影レンズ41が前方に繰り出さ
れると同時に発光管27が後退するようになっている。こ
れにより、望遠撮影の際にも光が周囲に広がらず、遠い
被写体までストロボの光が良好に達するようになる。な
お、この発光管27の光は反射部材27aによって、前方に
のみ導かれ、後方には漏れないようになっている。

スレーブストロボユニット10の装着の際には、台座18
の底面18aをカメラ12の上面に沿わせるようにする。こ
の時、底面18aの凹曲面がカメラ12の上面の凸曲面に当
接するとともに、前スカート22と後スカート24がカメラ
12の前面，背面を上方から覆うことによって容易に位置
決めされる。この際、フック26はファインダ接眼部36の
突片38に係合する。

その後、取付けアーム20をカメラ12の右側面に沿わす
ように回すと、先端部の爪20aがカメラ12の底面に形成
して係合穴（図示せず）に入り込み、スレーブストロボ
ユニット10の取付けが完了する。

次に、以上のようにカメラ12に装着されたスレーブス
トロボユニット10の動作及び作用について説明する。

スレーブストロボユニット10の電源42をONにし、メイ
ンコンデンサ（図示せず）への充電を開始し、充電完了
を示すランプ44が点灯するとスレーブストロボユニット
10を併用したストロボ撮影が可能となる。

その後、撮影に際し、被写体距離に応じて広角撮影か
望遠撮影かを選択するために撮影モード切り換えスイッ
チ39を操作する。

この切り換えスイッチ39の操作により広角撮影を選択
した場合には、内蔵ストロボの発光管27は第１図（Ａ）
の最前位置にくる。その後、シャッタボタン40を押圧す
ると、周知のようにシャッタ羽根の開閉に同期した発光
トリガ信号によって発光管27が発光する。この際、発光
管27の光は投光開口32には到達しないため、スレーブス
トロボユニット10は発光しない。

一方、切り換えスイッチ39の操作によ望遠撮影を選択
した場合には、内蔵ストロボの発光管27は第１図（Ｂ）
の位置まで後退し、シャットボタン40の押圧によって発
光する。そして、発光管27の光はストロボ室46内で反射
し、投光開口32からスレーブストロボユニット10の受光
開口28を介して受光センサ30に達する。この際、受光セ
ンサ30には、前スカート22,後スカート24の作用によ
り、外部からの光は受光されない。

受光センサ30によって発光管27の光を検出すると、ス
レーブストロボユニット10の発光管34は内蔵された周知
のトリガ回路を介してスレーブ同調信号を受け、被写体
に向けてストロボ光を照射する。これによって、被写体
が遠方に存在する場合にも、充分な光量で撮影を行うこ
とができる。なお、望遠撮影は被写体距離が短い場合に
も行われることがあるが、一般には被写体が遠距離にあ
ることが多いため、このような前提のもとで本実施例、
すなわち本発明が有効になる。

以上、広角，望遠撮影に応じて内蔵ストロボを前後に
進退させる構造のカメラについて説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、第４図に示すようにス
トロボ50が上下に移動するカメラ51に適用することもで
きる。この場合には、図のようにストロボ50が望遠撮影
に伴い上昇する位置に、スレーブストロボユニット52の
受光センサ54を配置する。

また、上記実施例に用いたカメラは、撮影モード切替
えスイッチ39によって広角撮影と望遠撮影のどちらか一
方を選択する構成であるが、本発明は撮影レンズを連続
的に進退できるズーム機構を備えたカメラにも適用でき
るものである。この場合には、例えば撮影レンズの焦点
距離が35mm〜105mmの範囲で可変であるとしたときに、
焦点距離が80mm以上になったときに内蔵ストロボの光が
スレーブストロボユニットの受光センサに達するように
構成すればよい。

なお、上記実施例においては、望遠撮影時の補助光源
の同調を、カメラに内蔵されたストロボの変位によって
行うようにしているが、本発明はカメラに内蔵したスト
ロボが固定されているものにも充分適用できるものであ
る。この場合には、例えば、レンズの移動を検知して望
遠撮影時のみスレーブ同調用の海溝が開いて補助光源が
同調するようにする。また、本発明はスレーブ同調タン
プに限らず、レンズ位置検出信号から電気的に同調させ
るようにしてもよい。

〔発明の効果〕

本発明においては、カメラが望遠撮影にセットされて
いる場合にのみ、補助光源装置を発光させるようにして
いるため、自動的に被写体への光量調整を行なえ、操作
性が向上するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ）は、本発明の一実施例の要部の構成及び作
用を示す断面図である。 第１図（Ｂ）は、実施例の要部の構成及び作用を示す断
面図である。 第２図は、実施例に係るスレーブストロボユニット及び
これを装着するカメラの構成を示す斜視図である。 第３図は、実施例に係るスレーブストロボユニットをカ
メラに装着した状態を背面から見た様子を示す斜視図で
ある。 第４図は、本発明の他の実施例の構成を示す側面図であ
る。 10……スレーブストロボユニット 12……カメラ 14……発光部 27……内蔵ストロボの発光管 28……受光開口 30……受光センサ 32……投光開口 34……スレーブストロボユニットの発光管 37……ラック，ピニオン機構 39……T/W切り換えスイッチ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】望遠撮影状態と広角撮影状態との切り替え
   に連動して移動する内蔵ストロボを備えたカメラに装着
   され、この内蔵ストロボと同調して発光する補助光源装
   置において、 前記カメラが望遠撮影状態にセットされているときにの
   み内蔵ストロボのストロボ光が入射される開口と、この
   開口の奥で内蔵ストロボのストロボ光を検出する受光セ
   ンサとを設け、この受光センサのストロボ光の検出によ
   りスレーブ発光することを特徴とする補助光源装置。