JP2620302B2 - 多心光ファイバの融着接続方法及び融着接続装置 - Google Patents
多心光ファイバの融着接続方法及び融着接続装置Info
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- JP2620302B2 JP2620302B2 JP63112246A JP11224688A JP2620302B2 JP 2620302 B2 JP2620302 B2 JP 2620302B2 JP 63112246 A JP63112246 A JP 63112246A JP 11224688 A JP11224688 A JP 11224688A JP 2620302 B2 JP2620302 B2 JP 2620302B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、多心光ファイバの融着接続方法および融
着接続装置に関するものである。
着接続装置に関するものである。
予加熱融着接続法は、光ファイバの端面の不完全性お
よび接続面の圧力のばらつきの影響を除去する接続法と
して有用である。
よび接続面の圧力のばらつきの影響を除去する接続法と
して有用である。
第3図は、従来の予加熱融着接続方法を示すものであ
る。この予加熱融着接続方法は、予備放電(加熱状
態)、押し込み(加熱状態)、放置(加熱停止状
態)、引き戻し(加熱状態)の順に行われていた(電
子情報通信学会論文誌C、Vol.J70−C、No.6、pp.810
−816 1987年6月、特公昭62−40682)。
る。この予加熱融着接続方法は、予備放電(加熱状
態)、押し込み(加熱状態)、放置(加熱停止状
態)、引き戻し(加熱状態)の順に行われていた(電
子情報通信学会論文誌C、Vol.J70−C、No.6、pp.810
−816 1987年6月、特公昭62−40682)。
以下、第3図に基づき従来の予加熱融着接続方法を説
明する。まず、接続しようとする2本の多心光ファイバ
1、2は、それぞれの端面を突き合わせた状態で光軸方
向に保持されている。その端部を加熱するために、一対
の電極3、4が光軸とほぼ直交する方向に配設されてい
る。電極3、4で多心光ファイバ1、2の端面を予加熱
すると(第3図(a))、端面がわずかに融する。この
融けた光ファイバは表面張力により端面を均一に整形す
るので、端面の不完全性を除去することができる。
明する。まず、接続しようとする2本の多心光ファイバ
1、2は、それぞれの端面を突き合わせた状態で光軸方
向に保持されている。その端部を加熱するために、一対
の電極3、4が光軸とほぼ直交する方向に配設されてい
る。電極3、4で多心光ファイバ1、2の端面を予加熱
すると(第3図(a))、端面がわずかに融する。この
融けた光ファイバは表面張力により端面を均一に整形す
るので、端面の不完全性を除去することができる。
次に、光軸方向に加圧するため、一方の多心光ファイ
バ(たとえば、多心光ファイバ2)を他方の多心光ファ
イバ(たとえば、多心光ファイバ1)へ加熱しながら、
所定の押し込み量L1で押し込む(第3図(b))。多心
光ファイバ2の押し込み量は、電極3、4の放電により
多心光ファイバ1、2の端面に供給される熱量や大気
圧、温度、光ファイバの線径、材質などに依存するもの
であり、実験的、経験的に適切なものが適用される。押
し込み工程が完了すると、放電は一時中断され(同図
(c))放置される。
バ(たとえば、多心光ファイバ2)を他方の多心光ファ
イバ(たとえば、多心光ファイバ1)へ加熱しながら、
所定の押し込み量L1で押し込む(第3図(b))。多心
光ファイバ2の押し込み量は、電極3、4の放電により
多心光ファイバ1、2の端面に供給される熱量や大気
圧、温度、光ファイバの線径、材質などに依存するもの
であり、実験的、経験的に適切なものが適用される。押
し込み工程が完了すると、放電は一時中断され(同図
(c))放置される。
次に、再び放電が開始され、光ファイバの引き戻し工
程がなされる。引き戻し工程では、一方の多心光ファイ
バ(たとえば、多心光ファイバ2)を光軸方向に沿っ
て、他方の多心光ファイバ(たとえば、多心光ファイバ
1)から離れる方向へ加熱しながら所定の引き戻し量L2
で引き戻す(第3図(d))。この引き戻し工程によ
り、押し込み工程で増加した接続損失が緩和され、多心
光ファイバ1、2の融着接続工程は終了する。
程がなされる。引き戻し工程では、一方の多心光ファイ
バ(たとえば、多心光ファイバ2)を光軸方向に沿っ
て、他方の多心光ファイバ(たとえば、多心光ファイバ
1)から離れる方向へ加熱しながら所定の引き戻し量L2
で引き戻す(第3図(d))。この引き戻し工程によ
り、押し込み工程で増加した接続損失が緩和され、多心
光ファイバ1、2の融着接続工程は終了する。
しかしながら、実際に多心光ファイバの端部は不揃い
であり、個々の光ファイバ間隔は区々である。そのた
め、以下のような問題があった。
であり、個々の光ファイバ間隔は区々である。そのた
め、以下のような問題があった。
第4図は、多心光ファイバの端部を示すものである。
テープ状光ファイバのような多心光ファイバの場合に
は、図で示すように完全に端面部を揃えることができな
いので、最も間隔の大きいファイバ1d、2dが接続できる
ように押し込む必要がある。この場合には、間隔の最も
小さいファイバ1b、2bの押し込み量は、著しく増大す
る。
テープ状光ファイバのような多心光ファイバの場合に
は、図で示すように完全に端面部を揃えることができな
いので、最も間隔の大きいファイバ1d、2dが接続できる
ように押し込む必要がある。この場合には、間隔の最も
小さいファイバ1b、2bの押し込み量は、著しく増大す
る。
第5図は、押し込み量の大小による影響を示すもので
ある。押し込み量が大きくなると、線径が接続部でやや
太くなる(同図(b))。このように、太さの程度の異
なる複数のファイバを一定の加熱時間で加熱すると、軟
化状態および変形状態が異なってくる。そのため、特に
押し込み工程で太くなったファイバ1b、2bについては、
引き戻し時に光軸方向の変形が不均一で、表面に凹凸が
生じると共にコアが変形する。押し込み量の増加に伴う
接続損失の増加は、一般的にコアの変形に起因するもの
であるが、コアの変形は放電(加熱)時間に依存するこ
とが実験的に確認されている(単一モード光ケーブルの
接続、研究実用化報告第32巻第3号、1983、電子情報通
信学会創立70周年記念総合全国大会2097,1987)。
ある。押し込み量が大きくなると、線径が接続部でやや
太くなる(同図(b))。このように、太さの程度の異
なる複数のファイバを一定の加熱時間で加熱すると、軟
化状態および変形状態が異なってくる。そのため、特に
押し込み工程で太くなったファイバ1b、2bについては、
引き戻し時に光軸方向の変形が不均一で、表面に凹凸が
生じると共にコアが変形する。押し込み量の増加に伴う
接続損失の増加は、一般的にコアの変形に起因するもの
であるが、コアの変形は放電(加熱)時間に依存するこ
とが実験的に確認されている(単一モード光ケーブルの
接続、研究実用化報告第32巻第3号、1983、電子情報通
信学会創立70周年記念総合全国大会2097,1987)。
第6図は、端面の押し込み量と接続損失との関係を示
すものである。所定の押し込み量について、加熱時間が
異なれば接続損失が変化することがわかる。この実験に
より、放電時間を長くとりファイバの表面張力を十分に
働かせたほうが押し込み量の大きい領域では接続損失が
小さくなること、押し込み量の小さい領域では長時間の
加熱によりコアを含めたファイバ全体の溶融変形が大き
くなり接続損失が大きくなることが確認された。
すものである。所定の押し込み量について、加熱時間が
異なれば接続損失が変化することがわかる。この実験に
より、放電時間を長くとりファイバの表面張力を十分に
働かせたほうが押し込み量の大きい領域では接続損失が
小さくなること、押し込み量の小さい領域では長時間の
加熱によりコアを含めたファイバ全体の溶融変形が大き
くなり接続損失が大きくなることが確認された。
従来は、放電時間を画一的に一定時間で設定してお
り、個々のファイバ間の間隔にかかわらず加熱していた
ので、最小の接続損失で融着接続することができなかっ
た。
り、個々のファイバ間の間隔にかかわらず加熱していた
ので、最小の接続損失で融着接続することができなかっ
た。
また、ファイバ間の間隔は多心光ファイバによりかな
りばらつきがあるので、接続損失のばらつきが大きくな
り、融着接続における安定性および信頼性が悪いという
欠点があった。
りばらつきがあるので、接続損失のばらつきが大きくな
り、融着接続における安定性および信頼性が悪いという
欠点があった。
そこでこの発明は、多心光ファイバの融着接続におけ
る接続損失の低下および信頼性、安定性の向上を目的と
する。
る接続損失の低下および信頼性、安定性の向上を目的と
する。
また、上記目的を最も合理的に達成できる装置を提供
することを目的とする。
することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る多心光ファイ
バの融着接続方法は、光軸方向にそれぞれの端部を突き
合わせて配設された多心光ファイバの端部を接続前に加
熱する予加熱工程と、光軸方向に配設された多心光ファ
イバを加熱しながら当該光軸方向に押し込む押し込み工
程とを備えて構成され、多心光ファイバの端部を撮し出
し、互いに接続されるべき各対のファイバ間それぞれの
端面間隔を検出し、あらかじめ記憶された情報および検
出された各対のファイバ間それぞれの端面間隔に基づ
き、個々の光ファイバの押し込み量において所定の加熱
時間で加熱したときの個々の接続損失の平均値が最も小
さくなるように加熱時間を設定することを特徴とする。
バの融着接続方法は、光軸方向にそれぞれの端部を突き
合わせて配設された多心光ファイバの端部を接続前に加
熱する予加熱工程と、光軸方向に配設された多心光ファ
イバを加熱しながら当該光軸方向に押し込む押し込み工
程とを備えて構成され、多心光ファイバの端部を撮し出
し、互いに接続されるべき各対のファイバ間それぞれの
端面間隔を検出し、あらかじめ記憶された情報および検
出された各対のファイバ間それぞれの端面間隔に基づ
き、個々の光ファイバの押し込み量において所定の加熱
時間で加熱したときの個々の接続損失の平均値が最も小
さくなるように加熱時間を設定することを特徴とする。
また、本発明に係る多心光ファイバの融着接続装置
は、光軸方向で互いに突き合わせられた一対の多心光フ
ァイバの端部を融着接続する多心光ファイバの融着接続
装置であって、多心光ファイバを保持するファイバ保持
手段と、保持された多心光ファイバを固定するファイバ
固定手段と、多心光ファイバを当該光軸方向に所定の移
動量だけ移動させる移動手段と、多心光ファイバの端部
を加熱するため多心光ファイバの配列面上でファイバ固
定手段の両側に配設された加熱手段と、加熱手段におけ
る加熱時間を制御する加熱時間制御手段と、多心光ファ
イバの端部を撮し出し互いに接続されるべき各対のファ
イバ間それぞれの端面間隔を検出する検出手段と、あら
かじめ記憶された情報およひ検出手段により検出された
各対のファイバ間それぞれの端面間隔に基づき、個々の
光ファイバの押し込み量において所定の加熱時間で加熱
したときの個々の接続損失を算出し、それらの平均値が
最も小さくなるように加熱時間を設定するプロセッサと
を備えて構成されることを特徴とする。
は、光軸方向で互いに突き合わせられた一対の多心光フ
ァイバの端部を融着接続する多心光ファイバの融着接続
装置であって、多心光ファイバを保持するファイバ保持
手段と、保持された多心光ファイバを固定するファイバ
固定手段と、多心光ファイバを当該光軸方向に所定の移
動量だけ移動させる移動手段と、多心光ファイバの端部
を加熱するため多心光ファイバの配列面上でファイバ固
定手段の両側に配設された加熱手段と、加熱手段におけ
る加熱時間を制御する加熱時間制御手段と、多心光ファ
イバの端部を撮し出し互いに接続されるべき各対のファ
イバ間それぞれの端面間隔を検出する検出手段と、あら
かじめ記憶された情報およひ検出手段により検出された
各対のファイバ間それぞれの端面間隔に基づき、個々の
光ファイバの押し込み量において所定の加熱時間で加熱
したときの個々の接続損失を算出し、それらの平均値が
最も小さくなるように加熱時間を設定するプロセッサと
を備えて構成されることを特徴とする。
この発明は、以上のように構成されているので、多心
光ファイバの端部におけるコアの変形を極力小さくする
ことができる。
光ファイバの端部におけるコアの変形を極力小さくする
ことができる。
また、簡単な構造で加熱時間を自由に設定することが
できる。
できる。
以下、この発明の一実施例に係る光ファイバの融着接
続方法を添付図面に基づき説明する。なお説明におい
て、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略
する。
続方法を添付図面に基づき説明する。なお説明におい
て、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略
する。
第1図は、この発明に係る多心光ファイバの融着接続
装置を示す斜視図であり、第2図は、多心光ファイバの
融着接続方法を説明するための図である。
装置を示す斜視図であり、第2図は、多心光ファイバの
融着接続方法を説明するための図である。
最初に、第1図に基づきこの発明に係る多心光ファイ
バの融着接続装置を説明する。多心光ファイバ1、2
は、それぞれファイバ保持手段5、6で保持されてい
る。このファイバ保持手段5、6は、ファイバの光軸方
向に移動できるように、当該光軸方向にねじ軸を有する
ボールねじ7にその下端部で結合されている。このボー
ルねじ7は、融着接続がなされる接続部の両側で、反対
の螺旋方向を有するねじ溝7a、7bが形設されている。し
たがって、このボールねじ7が回転すると、多心光ファ
イバ1、2は互いに近づく方向(あるいは、遠ざかる方
向)へ移動する。さらに、このボールねじ7はモータ8
に接続されているので、所定の速度でモータ8が回転す
ることにより、多心光ファイバ1、2は所定の量だけ互
いに押し込まれる。
バの融着接続装置を説明する。多心光ファイバ1、2
は、それぞれファイバ保持手段5、6で保持されてい
る。このファイバ保持手段5、6は、ファイバの光軸方
向に移動できるように、当該光軸方向にねじ軸を有する
ボールねじ7にその下端部で結合されている。このボー
ルねじ7は、融着接続がなされる接続部の両側で、反対
の螺旋方向を有するねじ溝7a、7bが形設されている。し
たがって、このボールねじ7が回転すると、多心光ファ
イバ1、2は互いに近づく方向(あるいは、遠ざかる方
向)へ移動する。さらに、このボールねじ7はモータ8
に接続されているので、所定の速度でモータ8が回転す
ることにより、多心光ファイバ1、2は所定の量だけ互
いに押し込まれる。
なお、多心光ファイバ1、2の先端部は、一部被覆が
除去された状態で多条V溝台11に固定されている。この
場合、この実施例では示されていないが、位置ずれを防
止するため上部からクランプ部材(図示せず)で固定し
てもよい。この多条V溝台11は、断面凹形で構成されて
おり、上部に多条V溝、底部に四角形の穴が形成されて
いる。この多条V溝の両側には、電極3、4が配設され
ており、多心光ファイバ1、2の端部を融着接続できる
ように構成されている。なお、この多条V溝の上方には
光源12が設けられており、多心光ファイバ1、2の端部
を介して四角形の穴に照射光を投じることができる。一
方、撮像装置13aと画像処理部13bを含んでで構成される
検出手段13は、この多条V溝台11の下部に設置されてい
る。撮影装置13aは、光源12からの照射光を受光できる
ように、上述した四角形の穴の下方向に取り付けられて
おり、画像処理部13bへ電気的に接続されている。多心
光ファイバの端部を通過した透過光は、対物レンズなど
で拡大され撮像装置13aに結像される。この画像情報
(アナログ値)は、画像処理部13bによりA/D変換され
る。上述したプロセッサ10は、画像処理部13bでA/D変換
された2値化情報に基づきファイバ間隔を検知し、ファ
イバの移動距離から端面の押し込み量を算出する。これ
らの算出値に基づき、最も平均接続損失が低くなるよう
な加熱時間(放電時間)を設定する。この設定値(加熱
時間)に基づき加熱時間制御手段14が作動し、電極3、
4による放電を電気的あるいは機械的に制御する。
除去された状態で多条V溝台11に固定されている。この
場合、この実施例では示されていないが、位置ずれを防
止するため上部からクランプ部材(図示せず)で固定し
てもよい。この多条V溝台11は、断面凹形で構成されて
おり、上部に多条V溝、底部に四角形の穴が形成されて
いる。この多条V溝の両側には、電極3、4が配設され
ており、多心光ファイバ1、2の端部を融着接続できる
ように構成されている。なお、この多条V溝の上方には
光源12が設けられており、多心光ファイバ1、2の端部
を介して四角形の穴に照射光を投じることができる。一
方、撮像装置13aと画像処理部13bを含んでで構成される
検出手段13は、この多条V溝台11の下部に設置されてい
る。撮影装置13aは、光源12からの照射光を受光できる
ように、上述した四角形の穴の下方向に取り付けられて
おり、画像処理部13bへ電気的に接続されている。多心
光ファイバの端部を通過した透過光は、対物レンズなど
で拡大され撮像装置13aに結像される。この画像情報
(アナログ値)は、画像処理部13bによりA/D変換され
る。上述したプロセッサ10は、画像処理部13bでA/D変換
された2値化情報に基づきファイバ間隔を検知し、ファ
イバの移動距離から端面の押し込み量を算出する。これ
らの算出値に基づき、最も平均接続損失が低くなるよう
な加熱時間(放電時間)を設定する。この設定値(加熱
時間)に基づき加熱時間制御手段14が作動し、電極3、
4による放電を電気的あるいは機械的に制御する。
なお、この実施例では一つのモータ8を使用している
が、2つのモータを使用し、一方の多心光ファイバ(た
とえば、多心光ファイバ2)を他方の多心光ファイバに
向かって移動させてもよい。
が、2つのモータを使用し、一方の多心光ファイバ(た
とえば、多心光ファイバ2)を他方の多心光ファイバに
向かって移動させてもよい。
さらに、撮像装置の代わりに顕微鏡を使用してもよ
い。
い。
以下、この発明に係る光ファイバの融着接続方法を説
明する。まず、接続しようとする2本の光ファイバ1、
2は、それぞれの端面を突き合わせた状態で光軸方向に
保持されている。その端部を加熱するために、一対の電
極3、4が光軸とほぼ直交する方向に配設されている。
明する。まず、接続しようとする2本の光ファイバ1、
2は、それぞれの端面を突き合わせた状態で光軸方向に
保持されている。その端部を加熱するために、一対の電
極3、4が光軸とほぼ直交する方向に配設されている。
予加熱工程では、電極3、4で光ファイバ1、2の端
面を予加熱し、端面をわずかに融かす。この融けた光フ
ァイバが、表面張力により端面を均一に整形するので、
端面の不完全性が除去できる。
面を予加熱し、端面をわずかに融かす。この融けた光フ
ァイバが、表面張力により端面を均一に整形するので、
端面の不完全性が除去できる。
次に、光軸方向に加圧するため、一方の光ファイバ
(たとえば、光ファイバ2)を他方の光ファイバ(たと
えば、光ファイバ1)へ加熱しながら、光軸方向に移動
させる。この移動量は、ファイバの端面間隔、材質、線
径などの融着条件により、最適値が設定される。このと
き、ファイバの移動距離をM、ファイバの端面間隔をd
とすれば、各心の端面押し込み量Lは(M−d)で表さ
れる。この端面押し込み量Lが求まると、所定のデータ
(第6図参照)に基づき、個々のファイバの端面間隔に
おける接続損失が計算できる。したがって、移動量M、
ファイバの端面間隔dおよび接続損失αをあらかじめプ
ロセッサのメモリに記憶させておき、平均接続損失が最
小となるような加熱(放電)時間を設定することができ
る。
(たとえば、光ファイバ2)を他方の光ファイバ(たと
えば、光ファイバ1)へ加熱しながら、光軸方向に移動
させる。この移動量は、ファイバの端面間隔、材質、線
径などの融着条件により、最適値が設定される。このと
き、ファイバの移動距離をM、ファイバの端面間隔をd
とすれば、各心の端面押し込み量Lは(M−d)で表さ
れる。この端面押し込み量Lが求まると、所定のデータ
(第6図参照)に基づき、個々のファイバの端面間隔に
おける接続損失が計算できる。したがって、移動量M、
ファイバの端面間隔dおよび接続損失αをあらかじめプ
ロセッサのメモリに記憶させておき、平均接続損失が最
小となるような加熱(放電)時間を設定することができ
る。
第2図は、放電時間と接続損失の一般的傾向をを示す
ものである。接続損失は、押し込み量と放電時間により
定まる。たとえば、4心の多心光ファイバにおいて、フ
ァイバの移動量をM、端面間隔をd1、d2、d3、d4とすれ
ば、各ファイバの端面押し込み量L1、L2、L3、L4は、そ
れぞれ(M−d1)、(M−d2)、(M−d3)、(M−
d4)で表される。
ものである。接続損失は、押し込み量と放電時間により
定まる。たとえば、4心の多心光ファイバにおいて、フ
ァイバの移動量をM、端面間隔をd1、d2、d3、d4とすれ
ば、各ファイバの端面押し込み量L1、L2、L3、L4は、そ
れぞれ(M−d1)、(M−d2)、(M−d3)、(M−
d4)で表される。
これらの押し込み量L1、L2、L3、L4に対する接続損失
α1、α2、α3、α4は、押し込み量と放電時間に依存す
る(第6図参照)。全心の平均接続損失は、たとえば αm=(1/4)×(α1+α2+α3+α4)で計算できる。
したがって、Mを適当に選択すれば平均接続損失αmが
最小となるように放電時間を特定することができる。
α1、α2、α3、α4は、押し込み量と放電時間に依存す
る(第6図参照)。全心の平均接続損失は、たとえば αm=(1/4)×(α1+α2+α3+α4)で計算できる。
したがって、Mを適当に選択すれば平均接続損失αmが
最小となるように放電時間を特定することができる。
そこで、押し込み量と放電時間との関係をあらかじめ
実験的に求めておき、その近似関数をメモリに記憶させ
ておく。この記憶されたデータに基づき、プロセッサな
どで最小の平均接続損失αmとなる放電時間を演算し設
定する。この放電時間で多心光ファイバ2を加熱すれば
低損失で安定な接続ができる。なお。加熱時間と接続損
失との関係は、放電電流、放電の種類などの接続条件に
より異なるので、実験結果に基づく近似関係をあらかじ
めメモリに記憶しておくことが望ましい。
実験的に求めておき、その近似関数をメモリに記憶させ
ておく。この記憶されたデータに基づき、プロセッサな
どで最小の平均接続損失αmとなる放電時間を演算し設
定する。この放電時間で多心光ファイバ2を加熱すれば
低損失で安定な接続ができる。なお。加熱時間と接続損
失との関係は、放電電流、放電の種類などの接続条件に
より異なるので、実験結果に基づく近似関係をあらかじ
めメモリに記憶しておくことが望ましい。
この実施例において、押し込み量の設定は単に平均値
を下げるだけでなく、種々の制約条件下で最適値に設定
することができる。たとえば、接続損失の最大値αmax
が一定値αt以下になる条件の下で、αmを最小にすると
いう複合化した制約条件においても設定できる。この場
合、αtを越えるものに対して、接続損失が減少するよ
うに押し込み量を増減させ、すべての接続損失がαt以
下となる範囲でαmをが最小になる押し込み量を計算す
ればよい。適当な押し込み量が存在しなければ切断され
たファイバの不揃いが不適として再度切断をやり直すこ
ととし、未然に不良接続を防止することができる。
を下げるだけでなく、種々の制約条件下で最適値に設定
することができる。たとえば、接続損失の最大値αmax
が一定値αt以下になる条件の下で、αmを最小にすると
いう複合化した制約条件においても設定できる。この場
合、αtを越えるものに対して、接続損失が減少するよ
うに押し込み量を増減させ、すべての接続損失がαt以
下となる範囲でαmをが最小になる押し込み量を計算す
ればよい。適当な押し込み量が存在しなければ切断され
たファイバの不揃いが不適として再度切断をやり直すこ
ととし、未然に不良接続を防止することができる。
なお、この場合の設定方法は特定のファイバの接続損
失が一定値以下になることや、実験結果から予想される
接続損失の安定度(ばらつき)に基づき範囲を定めるこ
と等が考慮される。
失が一定値以下になることや、実験結果から予想される
接続損失の安定度(ばらつき)に基づき範囲を定めるこ
と等が考慮される。
この実施例は、さらに放置工程およひ引き戻し工程を
追加してもよい。放置工程では、押し込んだまま加熱し
ない状態(放電を停止した状態)でそのまま放置してお
く。引き戻し工程では、一方の光ファイバ(たとえば、
光ファイバ2)を光軸方向に沿って、他方の光ファイバ
(たとえば、光ファイバ1)から離れる方向へ加熱しな
がら引き戻す。この引き戻し工程により、押し込み工程
で増加した接続損失が緩和され、光ファイバ1、2の融
着接続工程は終了する。
追加してもよい。放置工程では、押し込んだまま加熱し
ない状態(放電を停止した状態)でそのまま放置してお
く。引き戻し工程では、一方の光ファイバ(たとえば、
光ファイバ2)を光軸方向に沿って、他方の光ファイバ
(たとえば、光ファイバ1)から離れる方向へ加熱しな
がら引き戻す。この引き戻し工程により、押し込み工程
で増加した接続損失が緩和され、光ファイバ1、2の融
着接続工程は終了する。
なお、この場合において放置工程は加熱状態ではない
(放電が停止されている)が、押し込み工程から引き戻
し工程までを連続で加熱してもよい。光ファイバが均一
に加熱されると共に軟化領域を十分広くできるので、接
続損失を一層低くすることができる。
(放電が停止されている)が、押し込み工程から引き戻
し工程までを連続で加熱してもよい。光ファイバが均一
に加熱されると共に軟化領域を十分広くできるので、接
続損失を一層低くすることができる。
この場合、押し込み工程終了時点から引き戻し工程が
開始するまでの間隔(放置工程の時間)は、少なくとも
4秒以上の間隔を設けることが望ましい。4秒以上の間
隔を設けることにより、ファイバ接続部における溶融、
軟化状態を安定させることができ、コアの表面張力によ
る調心が十分なされる。
開始するまでの間隔(放置工程の時間)は、少なくとも
4秒以上の間隔を設けることが望ましい。4秒以上の間
隔を設けることにより、ファイバ接続部における溶融、
軟化状態を安定させることができ、コアの表面張力によ
る調心が十分なされる。
さらに、移動量については失敗率を少なくするように
設定してもよい(電子情報通信学会論文誌C、Vo1.J70
−C、No.6、pp.810−816)。また、移動量および放電
時間を可変にし、接続損失の平均値あるいは最大値が最
も小さくなるように設定してもよい。
設定してもよい(電子情報通信学会論文誌C、Vo1.J70
−C、No.6、pp.810−816)。また、移動量および放電
時間を可変にし、接続損失の平均値あるいは最大値が最
も小さくなるように設定してもよい。
この発明は、以上説明したように構成されているの
で、平均接続損失の低い光ファイバを安定して得ること
ができる。
で、平均接続損失の低い光ファイバを安定して得ること
ができる。
さらに、軟化、溶融が十分安定した状態で、融着接続
がなされるので、多心光ファイバ接続における信頼性の
向上が図れる。
がなされるので、多心光ファイバ接続における信頼性の
向上が図れる。
また、簡単な構造なので、装置が小形化し製造が容易
になる。
になる。
第1図は、この発明の一実施例に係る多心光ファイバの
融着接続装置を示す斜視図、第2図は、放電時間と接続
損失との関係を示す図、第3図は、従来の光ファイバの
融着接続方法を説明するための工程図、第4図は、多心
光ファイバの端部を示す図、第5図は、押し込み量によ
る影響を示す図、第6図は、端面押し込み量と接続損失
を示す図である。 1、2…光ファイバ 3、4…電極 5、6…ファイバ保持手段 7…ボールねじ 8…モータ 10…プロセッサ 11…多条V溝台 12…光源 13…検出手段 14…加熱時間制御手段
融着接続装置を示す斜視図、第2図は、放電時間と接続
損失との関係を示す図、第3図は、従来の光ファイバの
融着接続方法を説明するための工程図、第4図は、多心
光ファイバの端部を示す図、第5図は、押し込み量によ
る影響を示す図、第6図は、端面押し込み量と接続損失
を示す図である。 1、2…光ファイバ 3、4…電極 5、6…ファイバ保持手段 7…ボールねじ 8…モータ 10…プロセッサ 11…多条V溝台 12…光源 13…検出手段 14…加熱時間制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石倉 昭彦 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−184403(JP,A) 特開 昭59−228219(JP,A) 特開 昭57−40217(JP,A) 特開 昭62−196604(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】光軸方向にそれぞれの端部を突き合わせて
配設された多心光ファイバの端部を接続前に加熱する予
加熱工程と、 光軸方向に配設された前記多心光ファイバを加熱しなが
ら当該光軸方向に押し込む押し込み工程とを備えて構成
され、 前記多心光ファイバの端部を撮し出し、互いに接続され
るべき各対のファイバ間それぞれの端面間隔を検出し、
あらかじめ記憶された情報および検出された各対のファ
イバ間それぞれの端面間隔に基づき、個々の光ファイバ
の押し込み量において所定の加熱時間で加熱したときの
個々の接続損失の平均値が最も小さくなるように前記加
熱時間を設定することを特徴とする多心光ファイバの融
着接続方法。 - 【請求項2】光軸方向で互いに突き合わせられた一対の
多心光ファイバの端部を融着接続する多心光ファイバの
融着接続装置において、 前記多心光ファイバを保持するファイバ保持手段と、 保持された前記多心光ファイバを固定するファイバ固定
手段と、 前記多心光ファイバを当該光軸方向に所定の移動量だけ
移動させる移動手段と、 前記多心光ファイバの端部を加熱するため、前記多心光
ファイバの配列面上で前記ファイバ固定手段の両側に配
設された加熱手段と、 前記加熱手段における加熱時間を制御する加熱時間制御
手段と、 前記多心光ファイバの端部を撮し出し、互いに接続され
るべき各対のファイバ間それぞれの端面間隔を検出する
検出手段と、 あらかじめ記憶された情報および前記検出手段により検
出された各対のファイバ間それぞれの端面間隔に基づ
き、個々の光ファイバの押し込み量において所定の加熱
時間で加熱したときの個々の接続損失を算出し、それら
の平均値が最も小さくなるように前記加熱時間を設定す
るプロセッサと を備えて構成されることを特徴とする多心光ファイバの
融着接続装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63112246A JP2620302B2 (ja) | 1988-05-09 | 1988-05-09 | 多心光ファイバの融着接続方法及び融着接続装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63112246A JP2620302B2 (ja) | 1988-05-09 | 1988-05-09 | 多心光ファイバの融着接続方法及び融着接続装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01282509A JPH01282509A (ja) | 1989-11-14 |
JP2620302B2 true JP2620302B2 (ja) | 1997-06-11 |
Family
ID=14581899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63112246A Expired - Lifetime JP2620302B2 (ja) | 1988-05-09 | 1988-05-09 | 多心光ファイバの融着接続方法及び融着接続装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2620302B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4610524B2 (ja) * | 2006-06-20 | 2011-01-12 | 株式会社フジクラ | 光ファイバ融着接続方法及びその装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6032162B2 (ja) * | 1981-04-18 | 1985-07-26 | 日本電信電話株式会社 | 光フアイバの接続方法 |
JPS59228219A (ja) * | 1983-06-09 | 1984-12-21 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 光フアイバの融着接続方法 |
JPH0693048B2 (ja) * | 1986-02-10 | 1994-11-16 | 日本電信電話株式会社 | 光フアイバの融着接続方法 |
JPS62196604A (ja) * | 1986-02-24 | 1987-08-31 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光フアイバの多心.単心両用接続装置 |
-
1988
- 1988-05-09 JP JP63112246A patent/JP2620302B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01282509A (ja) | 1989-11-14 |
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