JP4610524B2 - 光ファイバ融着接続方法及びその装置 - Google Patents

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この発明は、光ファイバ融着接続方法及びその装置に関し、特に通信用光ファイバから部品用光ファイバまで、あらゆる光ファイバの融着接続に適用することができ、接続パラメータの1つである「押し込み」が大きい融着接続において特に有効な光ファイバ融着接続方法及びその装置に関する。
従来、光ファイバ融着接続方法においては、例えば、図6(A)〜(E)に示されているように、左右の光ファイバ101,103の先端部をその長手方向に渡って被覆除去した左右の裸光ファイバ105,107を突き合わせて、相対する1対の放電電極109,111による放電で融着接続する際に、突き合わせる裸光ファイバ105,107に対する放電を最適な状態にコントロールするために、融着接続の放電パワーや突き合わせ位置を最適にしている。
相対する1対の放電電極109,111の間を結ぶ直線を放電中心線O−O’とすると、放電前では、図6(A)において左右の裸光ファイバ105,107の先端面が放電中心線O−O’にくるように左右の長手方向に前進させる。なお、放電中心線O−O’は予め最適化されている。
次いで、図6(B)に示されているように予備放電が行われる。この予備放電の状態で図6(C)に示されているように左側の裸光ファイバ105を右側の裸光ファイバ107に向けて前進せしめて押し込みが行われる。この時、右側の裸光ファイバ107は固定されている。押し込み後の仮接続点TCPは、図6(D)に示されているように放電中心線O−O’の位置から右側へ移動している。
左右の裸光ファイバ105,107の仮接続点TCPが放電中心線O−O’から右側へずれた状態で本放電が行われて左右の裸光ファイバ105,107が融着接続される。したがって、左右の裸光ファイバ105,107の融着接続点CPは、図6(E)に示されているように放電中心線O−O’から右側へずれた位置になる。
なお、上述したように左右の裸光ファイバ105,107を放電中心線O−O’からずれた位置にセットする方法に関しては、例えば特許文献1〜特許文献4が知られている。また、放電時に、左右の裸光ファイバ105,107同士を互いに押し込みあう方法としては、例えば特許文献5及び特許文献6が知られている。
特開2002−48935号公報 特開2002−318320号公報 特開2003−21745号公報 US6652163号公報 特開2000−98171号公報 特開平11−119049号公報
ところで、従来の光ファイバ融着接続方法において、特許文献1〜特許文献4のように、図6(C)の押し込みについては、押し込み後に左右の裸光ファイバ105,107の仮接続点TCPが放電中心線O−O’からずれた位置に押し込まれた状態で本放電を行うために、裸光ファイバ105,107に左右均等に熱量を加えることができない。特に、大口径の光ファイバ接続などのように押し込み量を大きくしなければならない接続では、左右の裸光ファイバ105,107の仮接続点TCPの位置の動きは大きくなるために、左右の裸光ファイバ105,107の熱量の不均一が大きくなるという問題点があった。
また、特許文献5及び特許文献6のように、左右の裸光ファイバ105,107同士を互いに押し込みあう方法では、融着接続時に左右の裸光ファイバ105,107の材料蒸発による材料欠損がほぼ同じであるという前提で、前記材料欠損を補充するように押し込まれるのであるが、厳密に言えば、左右の裸光ファイバ105,107が押し込まれる速度や裸光ファイバ105,107にかかる放電による熱量などの条件の微妙な違いが、左右の裸光ファイバ105,107の材料欠損量を異ならせる。そのために、左右の裸光ファイバ105,107の押し込み量を精密に制御することが容易ではないという問題点があった。
上記発明が解決しようとする課題を達成するために、この発明の光ファイバ融着接続方法は、前もって、一方側の第1の光ファイバと他方側の第2の光ファイバの先端部をその長手方向に渡って被覆除去した外径Dの第1,第2の裸光ファイバを突き合わせて、この第1,第2の裸光ファイバに対して直交して相対する1対の放電電極で少なくとも予備放電および本放電の工程を含んで融着接続する光ファイバ融着接続方法において、
前記1対の放電電極の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、
予備放電前に、突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線からみて両側にそれぞれ偏位dずつずらしてセットする工程と、
前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電中に、可動する第1の裸光ファイバを固定された第2の裸光ファイバに向けて押し込んで仮接続する工程と、
予備放電後に、前記放電中心線から前記仮接続された仮接続点までの偏位dを検出する工程と、
次いで、前記仮接続点の放電中心線O−O’からの偏位dをゼロとするように前記第1,第2の裸光ファイバを前記偏位dの分だけ上記の押込み方向とは反対方向に戻す工程と、
しかる後に、前記1対の放電電極間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの仮接続点付近を高温雰囲気にして融着接続する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
また、この発明の光ファイバ融着接続方法は、前記光ファイバ融着接続方法において、前記偏位dが偏位dより小さく、かつ、d/Dが0.01〜0.20の範囲にあり、かつ、d/Dが0.02〜0.30の範囲にあることが好ましい。
また、この発明の光ファイバ融着接続方法は、前記光ファイバ融着接続方法において、前記第1,第2の裸光ファイバの外径Dがほぼ125μmであり、前記偏位dがほぼ10μmであり、前記偏位dがほぼ15μmであることが好ましい。
また、この発明の光ファイバ融着接続方法は、前記光ファイバ融着接続方法において、前記第1,第2の裸光ファイバの外径Dがほぼ400μmであり、前記偏位dがほぼ50μmであり、前記偏位dがほぼ100μmであることが好ましい。
この発明の光ファイバ融着接続方法は、前もって、一方側の第1の光ファイバと他方側の第2の光ファイバの先端部をその長手方向に渡って被覆除去した外径Dの第1,第2の裸光ファイバを突き合わせて、この第1,第2の裸光ファイバに対して直交して相対する1対の放電電極で少なくとも予備放電および本放電の工程を含んで融着接続する光ファイバ融着接続方法において、
前記1対の放電電極の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、
予備放電前に、突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線からみて同じ一方側に、第1の裸光ファイバを偏位dだけ、及び第2の裸光ファイバを偏位dだけずらしてセットする工程と、
前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電中に、仮接続点と放電中心線O−O’とを略一致させるように、可動する第1の裸光ファイバを固定された第2の裸光ファイバに向けて押し込んで仮接続する仮接続工程と、
しかる後に、前記1対の放電電極間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの仮接続点付近を高温雰囲気にして融着接続する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
また、この発明の光ファイバ融着接続方法は、前記光ファイバ融着接続方法において、前記偏位dが偏位dより大きく、かつ、d/Dが0.02〜0.50の範囲にあり、かつ、d/Dが0.01〜0.30の範囲にあることが好ましい。
また、この発明の光ファイバ融着接続方法は、前記光ファイバ融着接続方法において、前記第1,第2の裸光ファイバの外径Dがほぼ125μmであり、前記偏位dがほぼ15μmであり、前記偏位dがほぼ10μmであることが好ましい。
また、この発明の光ファイバ融着接続方法は、前記光ファイバ融着接続方法において、前記第1,第2の裸光ファイバの外径Dがほぼ400μmであり、前記偏位dがほぼ150μmであり、前記偏位dがほぼ50μmであることが好ましい。
また、この発明の光ファイバ融着接続装置は、一方側の第1の光ファイバと他方側の第2の光ファイバの先端部をその長手方向に渡って被覆除去した外径Dの第1,第2の裸光ファイバを突き合わせて融着接続する光ファイバ融着接続装置において、
突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバに対して直交して相対する1対の放電電極を備え、かつ前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて、前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電と本放電を行う放電加熱装置と、
前記第1の裸光ファイバを前記第2の裸光ファイバに突き合わせる方向とその反対方向に移動せしめる第1光ファイバ移動装置と、
前記第2の裸光ファイバを前記第1の裸光ファイバに突き合わせる方向とその反対方向に移動せしめる第2光ファイバ移動装置と、
突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び予備放電による仮接続点を撮像する撮像手段と、
この撮像手段で撮像された画像から、前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置を判断する画像処理手段と、
制御装置であって、前記1対の放電電極の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、この放電中心線O−O’から前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置までの距離を計算する演算装置と、
この演算装置で計算された前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置までの距離に基づいて、予備放電前に、突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線からみて両側にそれぞれ偏位dずつずらしてセットする指令と、前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電中に、可動する第1の裸光ファイバを固定された第2の裸光ファイバに向けて押し込んで仮接続する指令と、予備放電後に、前記放電中心線から前記仮接続された仮接続点までの偏位dを検出する指令と、次いで、前記仮接続点の偏位dをゼロとするように前記第1,第2の裸光ファイバを前記偏位dの分だけ上記の押込み方向とは反対方向に戻す指令と、しかる後に、前記1対の放電電極間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの仮接続点を高温雰囲気にして融着接続する指令を、それぞれ該当する手段に与える指令部と、を備えた制御装置と、
で構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明の光ファイバ融着接続装置は、一方側の第1の光ファイバと他方側の第2の光ファイバの先端部をその長手方向に渡って被覆除去した外径Dの第1,第2の裸光ファイバを突き合わせて融着接続する光ファイバ融着接続装置において、
突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバに対して直交して相対する1対の放電電極を備え、かつ前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて、前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電と本放電を行う放電加熱装置と、
前記第1の裸光ファイバを前記第2の裸光ファイバに突き合わせる方向とその反対方向に移動せしめる第1光ファイバ移動装置と、
前記第2の裸光ファイバを前記第1の裸光ファイバに突き合わせる方向とその反対方向に移動せしめる第2光ファイバ移動装置と、
突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び予備放電による仮接続点を撮像する撮像手段と、
この撮像手段で撮像された画像から、前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置を判断する画像処理手段と、
制御装置であって、前記1対の放電電極の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、この放電中心線O−O’から前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置までの距離を計算する演算装置と、
この演算装置で計算された前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置までの距離に基づいて、予備放電前に、突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線からみて同じ一方側に、第1の裸光ファイバを偏位dだけ、及び第2の裸光ファイバを偏位dだけずらしてセットする指令と、前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電中に、仮接続点と放電中心線とを略一致させるように、可動する第1の裸光ファイバを固定された第2の裸光ファイバに向けて押し込んで仮接続する指令と、しかる後に、前記1対の放電電極間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの仮接続点を高温雰囲気にして融着接続する指令を、それぞれ該当する手段に与える指令部と、を備えた制御装置と、
で構成されていることを特徴とするものである。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明の請求項1による光ファイバ融着接続方法によれば、予備放電後に、第1,第2の裸光ファイバの仮接続点を放電中心線O−O’からずれた偏位d分だけ戻し、しかる後に、本放電の際に、第1,第2の裸光ファイバの仮接続点と放電電極の放電中心線が略一致することで、仮接続点に関して左右対称のほぼ均一な熱エネルギー分布が得られ、良好な融着接続することができる。したがって、従来では、特に、大口径の光ファイバ接続などのように押し込み量を大きくしなければならない場合であっても、この発明では、確実に第1,第2の裸光ファイバの先端部の融着接続点と放電中心線O−O’が略一致するので、良好な融着接続をすることができる。
また、この発明の請求項5による光ファイバ融着接続方法によれば、前もって予捕放電前に、第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線O−O’からみて同じ一方側に、第1の裸光ファイバを偏位dだけ、及び第2の裸光ファイバを偏位dだけずらしてセットし、予備放電中に、一方側の第1の裸光ファイバだけを押し込んで仮接続点を放電中心線O−O’に略一致させることが容易にできるので、上述した方法と同様に、本放電の際に、第1,第2の裸光ファイバの仮接続点と放電電極の放電中心線が略一致することで、仮接続点に関して左右対称のほぼ均一な熱エネルギー分布が得られ、良好な融着接続することができる。なお、この場合は上述した方法よりも少ない工程で行える。
また、この発明の請求項9による光ファイバ融着接続装置によれば、前述した最初の光ファイバ融着接続方法を実施することができ、同様の効果が得られる。
また、この発明の請求項10による光ファイバ融着接続装置によれば、前述した2番目の光ファイバ融着接続方法を実施することができ、同様の効果が得られる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、この発明に適用される光ファイバとは、光ファイバ素線、光ファイバ心線、光ファイバテープ心線などをいうものである。以下、この明細書では単に「光ファイバ」と称している。
図1(A)〜(F)を参照するに、この第1の実施の形態の光ファイバ融着接続方法は、前もって、一方側の第1の光ファイバ1と他方側の第2の光ファイバ3の先端部をその長手方向に渡って被覆除去しており、前記第1の光ファイバ1の第1の裸光ファイバ5(図1において左側)と、前記第2の光ファイバ3の第2の裸光ファイバ7(図1において右側)を突き合わせる。この第1,第2の裸光ファイバ5,7に対して直交して相対する1対の放電電極9,11で少なくとも予備放電および本放電の工程を含んで融着接続するものである。なお、この実施の形態では第1,第2の光ファイバ1,3としては光ファイバ心線が用いられており、第1,第2の裸光ファイバ5,7は外径Dとする。
図1(A)を参照するに、上記の1対の放電電極9,11の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、予備放電前には、突き合わせる第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置が放電中心線O−O’からみて左右の両側にそれぞれ偏位dずつずらしてセットする工程が行われる。
図1(B)、(C)を参照するに、上記の1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して放電(アーク発生)させて、前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部付近を高温雰囲気にする予備放電が開始される。この予備放電中に、前記第1の裸光ファイバ5が図1(C)の矢印に示されているように右側に移動されて、予め固定された第2の裸光ファイバ7に向けて押し込んで仮接続される。
図1(D)を参照するに、上記の予備放電後に、放電中心線O−O’から上記の仮接続された仮接続点TCPまでの偏位dが、例えば詳しくは後述するCCDカメラなどの撮像手段にて検出され、測定される。
このように、押し込み動作の後、一旦放電を止めて第1,第2の裸光ファイバ5,7の突き合わせの筋を観察して仮接続点TCPの位置を求める。押し込み動作直後は、仮接続点TCPには微小な軸ずれが残っているために、仮接続点TCPが筋となって確認することができる。この仮接続点TCPの筋は本放電中で消滅するために、この段階でなければ確認することができないものである。
図1(E)を参照するに、次いで、上記の仮接続点TCPの偏位dがゼロとなるように、第1,第2の裸光ファイバ5,7が同時に前記偏位dの分だけ上記の押込み方向とは反対方向の左方向〔図1(E)の矢印方向〕へ移動される。したがって、第1,第2の裸光ファイバ5,7の仮接続点TCPが放電中心線O−O’に略一致することになる。
図1(F)を参照するに、しかる後に、上記の1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して本放電(アーク発生)させて、前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部の仮接続点TCPがほぼ放電中心線O−O’の位置で高温雰囲気にして融着接続される工程が行われる。したがって、第1,第2の裸光ファイバ5,7の融着接続点CPは放電中心線O−O’に略一致した位置になる。
以上のことから、予備放電後に、第1,第2の裸光ファイバ5,7の仮接続点TCPを放電中心線O−O’からずれた偏位d分だけ戻し、しかる後に、本放電の際に、第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部の仮接続点TCPと放電電極の放電中心線O−O’が略一致することで、前記仮接続点TCPに関して左右対称のほぼ均一な熱エネルギー分布が得られた状態で良好な融着接続することができる。したがって、従来では、特に、大口径の光ファイバ接続などのように押し込み量を大きくしなければならない場合であっても、この第1の実施の形態では確実に第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部の仮接続点TCPと放電中心線O−O’が略一致するので、良好な融着接続をすることができる。
なお、上記の偏位dが偏位dより小さく(d<d)、かつ、d/Dが0.01〜0.20の範囲にあり、かつ、d/Dが0.02〜0.30の範囲にあることは、接続強度という点で望ましい。d/D<0.01、d/D<0.02では、接続部の強度が小さく、接続部に補強材を取り付けても強度面の問題が残ることがある。d/D>0.20、d/D>0.30では接続損失が大きくなることがあり好ましくない。
上記の条件の例としては、第1,第2の裸光ファイバ5,7の外径Dがほぼ125μmであるとき、偏位dがほぼ10μmであり、偏位dがほぼ15μmである。
また、上記の条件の他の例としては、第1,第2の裸光ファイバ5,7の外径Dがほぼ400μmであるとき、偏位dがほぼ50μmであり、偏位dがほぼ100μmである。
次に、この第2の実施の形態に係る光ファイバ融着接続方法について説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同様の構成は同じ符号を付して説明する。
図2(A)〜(F)を参照するに、第2の実施の形態の光ファイバ融着接続方法は、前もって、一方側の第1の光ファイバ1と他方側の第2の光ファイバ3の先端部をその長手方向に渡って被覆除去しており、前記第1の光ファイバ1の第1の裸光ファイバ5(図2において左側)と、前記第2の光ファイバ3の第2の裸光ファイバ7(図2において右側)を突き合わせる。この第1,第2の裸光ファイバ5,7に対して直交して相対する1対の放電電極9,11で少なくとも予備放電および本放電の工程を含んで融着接続するものである。なお、第1,第2の裸光ファイバ5,7は外径Dとする。以上は、前述した第1の実施の形態の光ファイバ融着接続方法と同様である。
図2(A)を参照するに、上記の1対の放電電極9,11の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、予備放電前には、突き合わせる第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置が放電中心線O−O’からみて同じ一方側に、この実施の形態では図2において同じ左側に、第1の裸光ファイバ5を偏位dだけずらし、第2の裸光ファイバ7を偏位dだけずらしてセットする工程が行われる。なお、第2の裸光ファイバ7の偏位dは、第1の裸光ファイバ5を押し込んだときに仮接続点TCPが放電中心線O−O’の位置に略一致できるように、予め接続損失推定を行った数値である。
図2(B)〜(D)を参照するに、上記の1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して放電(アーク発生)させて、図2(B)に示されているように前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部付近を高温雰囲気にする予備放電が開始される。この予備放電中に、仮接続点TCPと放電中心線O−O’とを略一致させるように、図2(C)の矢印に示されているように前記第1の裸光ファイバ5が右側に移動されて、予め固定された第2の裸光ファイバ7に向けて押し込んで仮接続される。
この時、例えば詳しくは後述するCCDカメラなどの撮像手段にて観察すると、図2(D)の矢印に示されているように第1,第2の裸光ファイバ5,7の仮接続点TCPが放電中心線O−O’に略一致することになる。その理由は、一方側の第1の裸光ファイバ5だけを押し込むので、仮接続点TCPが放電中心線O−O’の位置に略一致できるように、予め第2の裸光ファイバ7の偏位dの接続損失推定を容易に行うことができることにある。
図2(E)を参照するに、しかる後に、上記の1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して本放電(アーク発生)させて、前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部の仮接続点TCPがほぼ放電中心線O−O’の位置で高温雰囲気にして融着接続する工程が行われるので、第1,第2の裸光ファイバ5,7の融着接続点CPが放電中心線O−O’に略一致した位置になる。
以上のことから、前もって予備放電前に、第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置を前記放電中心線O−O’からみて同じ一方側に、第1の裸光ファイバ5を偏位dだけ、及び第2の裸光ファイバ7を偏位dだけずらしてセットし、予備放電中に、一方側の第1の裸光ファイバ5だけを押し込んで仮接続点TCPと放電中心線O−O’を容易に略一致させることができる。
その結果、前述した第1の実施の形態と同様に、本放電の際に、第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部の仮接続点TCPと放電電極の放電中心線O−O’が略一致することで、前記融着接続点CPに関して左右対称のほぼ均一な熱エネルギー分布が得られた状態で良好な融着接続することができる。したがって、従来では、特に、大口径の光ファイバ接続などのように押し込み量を大きくしなければならない場合であっても、この実施の形態では確実に第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部の仮接続点TCPと放電中心線O−O’が略一致するので、良好な融着接続をすることができる。
なお、上記の偏位dは偏位dより大きく(d>d)、かつ、d/Dが0.02〜0.50の範囲にあり、かつ、d/Dが0.01〜0.30の範囲にあること、接続強度という点で望ましい。d/D<0.02、d/D<0.01では、接続部の強度が小さく、接続部に補強材を取り付けても強度面の問題が残ることがある。d/D>0.50、d/D>0.30では接続損失が大きくなることがあり好ましくない。
上記の条件の例としては、第1,第2の裸光ファイバ5,7の外径Dがほぼ125μmであるとき、偏位dがほぼ15μmであり、偏位dがほぼ10μmである。
また、上記の条件の他の例としては、第1,第2の裸光ファイバ5,7の外径Dがほぼ400μmであるとき、偏位dがほぼ150μmであり、偏位dがほぼ50μmである。
次に、前述した第1,第2の実施の形態に係る光ファイバ融着接続方法で用いられる光ファイバ融着接続装置13について説明する。
図3及び図4を参照するに、この光ファイバ融着接続装置13は、前もって、一方側の第1の光ファイバ1と他方側の第2の光ファイバ3の先端部をその長手方向に渡って被覆除去しており、前記第1の光ファイバ1の第1の裸光ファイバ5(図1〜図4において左側)と、前記第2の光ファイバ3の第2の裸光ファイバ7(図1〜図4において右側)を突き合わせて融着接続するものである。なお、第1,第2の裸光ファイバ5,7は外径Dとする。
また、光ファイバ融着接続装置13には、前記第1,第2の光ファイバ1,3の先端を互いに突合わせるために位置決めすべく収めるための突合わせ用V溝15を有する突合わせ部17,19と、この突合わせ部17,19の後方側に一体的に設けられて、前記第1,第2の光ファイバ1,3の後方側を把持する光ファイバホルダ21,23が設けられている。
より詳しくは、光ファイバホルダ21は、第1の光ファイバ1を載置するホルダベース部21Aと、このホルダベース部21Aの前記第1の光ファイバ1を押さえるためのクランプ部21Bで構成されている。一方、光ファイバホルダ23は、第2の光ファイバ3を載置するホルダベース部23Aと、このホルダベース部23Aの前記第2の光ファイバ3を押さえるためのクランプ部23Bで構成されている。
上記の突合わせ部17,19はほぼ四角形状のブロックで、このブロックの図3及び図4において左右方向の間には幅方向(図4において上下方向)に向けて間隔25が設けられている。また、前述した突合わせ用V溝15は突合わせ部17,19のブロック上面に前後方向(図4において左右方向)に向けて設けられている。なお、両側のブロック上面の互いに対向する各V溝15の中心は、一直線上に配置されている。
また、上記の光ファイバホルダ21,23は、装置本体部27の上にガイド部29を介して図3及び図4において左右方向に可動するように設けられており、第1,第2光ファイバ移動装置31,33を構成するモータ35,37が装置本体部27の上に設けられ、このモータ35,37の回転を直線運動に変換するマイクロメータ39,41などの運動伝達機構により、第1,第2の裸光ファイバ5,7の長手方向(図4において左右方向)に相互に近づき又は離反するように移動される。すなわち、前記第1の裸光ファイバ5は第1光ファイバ移動装置31により第2の裸光ファイバ7に突き合わせる方向とその反対方向に移動可能である。一方、前記第2の裸光ファイバ7は第2光ファイバ移動装置33により第1の裸光ファイバ5に突き合わせる方向とその反対方向に移動可能である。
なお、上記のマイクロメータ39,41及びモータ35,37はそれぞれ制御装置43に接続されている。
また、突合わせ部17,19の間隔25の図4において上下方向の両側には突合わせ部17,19で互いに突き合わされた第1,第2の光ファイバ1,3を融着して接続するための放電加熱装置45が設けられている。
この放電加熱装置45は、突き合わせる第1,第2の裸光ファイバ5,7に対して直交して相対する1対の放電電極9,11と、この1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して放電(アーク発生)させて、前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部付近を高温雰囲気にする予備放電と本放電を行うための放電用電源装置47と、から構成されている。なお、前記放電用電源装置47は突き合わせる第1,第2の裸光ファイバ5,7に対する放電パワーや加熱時間などを最適な状態に制御するために制御装置43に接続されている。
また、上記の突合わせ部17,19の上方には、突き合わせる第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置及び予備放電による仮接続点TCPを観察し、撮像するための撮像手段としての例えばCCDカメラ49が設けられており、CCDカメラ49は撮像された画像を処理するための画像処理手段としての例えば画像処理装置51を介して制御装置43に接続されている。
なお、上記の画像処理装置51では、CCDカメラ49で撮像された画像から上記の第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置及び仮接続点TCPの位置を判断するものである。例えば、第1の裸光ファイバ5の先端位置、第2の裸光ファイバ7の先端位置が位置座標で判断される。
図5を参照するに、制御装置43には、中央処理装置としてのCPU53が備えられており、このCPU53には、種々のデータやプログラム等を入力するキーボードやタッチパネルなどの入力装置55と、CRTや液晶などの表示装置57と、入力装置55から入力されたプログラムやCCDカメラ49により撮像された画像データなどを記憶するメモリ59とが備えられている。
さらに、前記CPU53には、撮像して得られた前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置及び予備放電による仮接続点TCPの画像に基づいて、前述した第1,第2の実施の形態の光ファイバ融着接続方法と同様に、前記1対の放電電極9,11の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、この放電中心線O−O’から前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置及び仮接続点TCPまでの距離を計算する演算装置61と、この演算装置61で計算された前記距離に基づいて、前述した第1,第2の実施の形態の光ファイバ融着接続方法に対応した指令を、それぞれ該当する手段に与える指令部63と、が接続されている。
すなわち、上記の指令部63における前述した第1の実施の形態の光ファイバ融着接続方法に対応する指令としては、図1(A)〜(F)を併せて参照すると、予備放電前に、突き合わせる第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置を前記放電中心線O−O’からみて両側にそれぞれ偏位dずつずらしてセットする指令が、第1,第2光ファイバ移動装置31,33のモータ35,37に与えられる。
さらに、前記1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部付近を高温雰囲気にする予備放電を行う指令が、放電用電源装置47に与えられ、前記予備放電中に、可動する第1の裸光ファイバ5を固定された第2の裸光ファイバ7に向けて押し込んで仮接続する指令が、第1,第2光ファイバ移動装置31,33のモータ35,37に与えられる。
さらに、予備放電後に、前記放電中心線O−O’から前記仮接続された仮接続点TCPまでの偏位dを検出する指令が、画像処理装置51に与えられ、次いで、前記仮接続点TCPの偏位dをゼロとするように前記第1,第2の裸光ファイバ5,7を同時に前記偏位dの分だけ上記の押込み方向とは反対方向に戻す指令が、第1,第2光ファイバ移動装置31,33のモータ35,37に与えられる。
さらに、しかる後に、前記1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部の融着接続点CPを高温雰囲気にして融着接続する指令が、放電用電源装置47に与えられる。
また、上記の指令部63における前述した第2の実施の形態の光ファイバ融着接続方法に対応する指令としては、図2(A)〜(E)を併せて参照すると、予備放電前に、突き合わせる第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端位置を前記放電中心線O−O’からみて同じ一方側に、第1の裸光ファイバ5を偏位dだけ、及び第2の裸光ファイバ7を偏位dだけずらしてセットする指令が、第1,第2光ファイバ移動装置31,33のモータ35,37に与えられる。
さらに、前記1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部付近を高温雰囲気にする予備放電を行う指令が、放電用電源装置47に与えられ、前記予備放電中に、仮接続点TCPと放電中心線O−O’とを略一致させるように、可動する第1の裸光ファイバ5を固定された第2の裸光ファイバ7に向けて押し込んで仮接続する指令が、第1,第2光ファイバ移動装置31,33のモータ35,37に与えられる。
さらに、しかる後に、前記1対の放電電極9,11の間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバ5,7の先端部の融着接続点CPを高温雰囲気にして融着接続する指令が、放電用電源装置47に与えられる。
以上のように、この実施の形態の光ファイバ融着接続装置13が用いられることにより、前述した第1,第2の実施の形態に係る光ファイバ融着接続方法の効果が得られる。
(A)〜(F)は、この発明の第1の実施の形態に係る光ファイバ融着接続方法の各工程を示す概略説明図である。 (A)〜(E)は、この発明の第2の実施の形態に係る光ファイバ融着接続方法の各工程を示す概略説明図である。 この発明の実施の形態に係る光ファイバ融着接続装置の概略的な正面図である。 この発明の実施の形態に係る光ファイバ融着接続装置の概略的な平面図である。 制御装置のブロック構成図である。 (A)〜(E)は、従来の光ファイバ融着接続方法の各工程を示す概略説明図である。
符号の説明
1 第1の光ファイバ
3 第2の光ファイバ
5 第1の裸光ファイバ
7 第2の裸光ファイバ
9,11 放電電極
13 光ファイバ融着接続装置
15 突合わせ用V溝
17,19 突合わせ部
21,23 光ファイバホルダ
27 装置本体部
29 ガイド部
31 第1光ファイバ移動装置
33 第2光ファイバ移動装置
35,37 モータ
39,41 マイクロメータ
43 制御装置
45 放電加熱装置
47 放電用電源装置
49 CCDカメラ(撮像手段)
51 画像処理装置(画像処理手段)
53 CPU
61 演算装置
63 指令部
O−O’ 放電中心線
TCP 仮接続点
CP 融着接続点

Claims (10)

  1. 前もって、一方側の第1の光ファイバと他方側の第2の光ファイバの先端部をその長手方向に渡って被覆除去した外径Dの第1,第2の裸光ファイバを突き合わせて、この第1,第2の裸光ファイバに対して直交して相対する1対の放電電極で少なくとも予備放電および本放電の工程を含んで融着接続する光ファイバ融着接続方法において、
    前記1対の放電電極の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、
    予備放電前に、突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線からみて両側にそれぞれ偏位dずつずらしてセットする工程と、
    前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電中に、可動する第1の裸光ファイバを固定された第2の裸光ファイバに向けて押し込んで仮接続する工程と、
    予備放電後に、前記放電中心線O−O’から前記仮接続された仮接続点までの偏位dを検出する工程と、
    次いで、前記仮接続点の放電中心線O−O’からの偏位dをゼロとするように前記第1,第2の裸光ファイバを前記偏位dの分だけ上記の押込み方向とは反対方向に戻す工程と、
    しかる後に、前記1対の放電電極間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの仮接続点を高温雰囲気にして融着接続する工程と、
    を含むことを特徴とする光ファイバ融着接続方法。
  2. 前記偏位dが偏位dより小さく、かつ、d/Dが0.01〜0.20の範囲にあり、かつ、d/Dが0.02〜0.30の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ融着接続方法。
  3. 前記第1,第2の裸光ファイバの外径Dがほぼ125μmであり、前記偏位dがほぼ10μmであり、前記偏位dがほぼ15μmであることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ融着接続方法。
  4. 前記第1,第2の裸光ファイバの外径Dがほぼ400μmであり、前記偏位dがほぼ50μmであり、前記偏位dがほぼ100μmであることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ融着接続方法。
  5. 前もって、一方側の第1の光ファイバと他方側の第2の光ファイバの先端部をその長手方向に渡って被覆除去した外径Dの第1,第2の裸光ファイバを突き合わせて、この第1,第2の裸光ファイバに対して直交して相対する1対の放電電極で少なくとも予備放電および本放電の工程を含んで融着接続する光ファイバ融着接続方法において、
    前記1対の放電電極の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、
    予備放電前に、突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線O−O’からみて同じ一方側に、第1の裸光ファイバを偏位dだけ、及び第2の裸光ファイバを偏位dだけずらしてセットする工程と、
    前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電中に、仮接続点と放電中心線O−O’とを略一致させるように、可動する第1の裸光ファイバを固定された第2の裸光ファイバに向けて押し込んで仮接続する仮接続工程と、
    しかる後に、前記1対の放電電極間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの仮接続点付近を高温雰囲気にして融着接続する工程と、
    を含むことを特徴とする光ファイバ融着接続方法。
  6. 前記偏位dが偏位dより大きく、かつ、d/Dが0.02〜0.50の範囲にあり、かつ、d/Dが0.01〜0.30の範囲にあることを特徴とする請求項5記載の光ファイバ融着接続方法。
  7. 前記第1,第2の裸光ファイバの外径Dがほぼ125μmであり、前記偏位dがほぼ15μmであり、前記偏位dがほぼ10μmであることを特徴とする請求項5記載の光ファイバ融着接続方法。
  8. 前記第1,第2の裸光ファイバの外径Dがほぼ400μmであり、前記偏位dがほぼ150μmであり、前記偏位dがほぼ50μmであることを特徴とする請求項5記載の光ファイバ融着接続方法。
  9. 一方側の第1の光ファイバと他方側の第2の光ファイバの先端部をその長手方向に渡って被覆除去した外径Dの第1,第2の裸光ファイバを突き合わせて融着接続する光ファイバ融着接続装置において、
    突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバに対して直交して相対する1対の放電電極を備え、かつ前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて、前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電と本放電を行う放電加熱装置と、
    前記第1の裸光ファイバを前記第2の裸光ファイバに突き合わせる方向とその反対方向に移動せしめる第1光ファイバ移動装置と、
    前記第2の裸光ファイバを前記第1の裸光ファイバに突き合わせる方向とその反対方向に移動せしめる第2光ファイバ移動装置と、
    突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び予備放電による仮接続点を撮像する撮像手段と、
    この撮像手段で撮像された画像から、前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置を判断する画像処理手段と、
    制御装置であって、前記1対の放電電極の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、この放電中心線O−O’から前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置までの距離を計算する演算装置と、この演算装置で計算された前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置までの距離に基づいて、予備放電前に、突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線からみて両側にそれぞれ偏位dずつずらしてセットする指令と、前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電中に、可動する第1の裸光ファイバを固定された第2の裸光ファイバに向けて押し込んで仮接続する指令と、予備放電後に、前記放電中心線から前記仮接続された仮接続点までの偏位dを検出する指令と、次いで、前記仮接続点の偏位dをゼロとするように前記第1,第2の裸光ファイバを前記偏位dの分だけ上記の押込み方向とは反対方向に戻す指令と、しかる後に、前記1対の放電電極間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの仮接続点を高温雰囲気にして融着接続する指令を、それぞれ該当する手段に与える指令部と、を備えた制御装置と、
    で構成されていることを特徴とする光ファイバ融着接続装置。
  10. 一方側の第1の光ファイバと他方側の第2の光ファイバの先端部をその長手方向に渡って被覆除去した外径Dの第1,第2の裸光ファイバを突き合わせて融着接続する光ファイバ融着接続装置において、
    突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバに対して直交して相対する1対の放電電極を備え、かつ前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて、前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電と本放電を行う放電加熱装置と、
    前記第1の裸光ファイバを前記第2の裸光ファイバに突き合わせる方向とその反対方向に移動せしめる第1光ファイバ移動装置と、
    前記第2の裸光ファイバを前記第1の裸光ファイバに突き合わせる方向とその反対方向に移動せしめる第2光ファイバ移動装置と、
    突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び予備放電による仮接続点を撮像する撮像手段と、
    この撮像手段で撮像された画像から、前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置を判断する画像処理手段と、
    制御装置であって、前記1対の放電電極の中心を結ぶ直線を放電中心線O−O’とするとき、この放電中心線O−O’から前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置までの距離を計算する演算装置と、
    この演算装置で計算された前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置及び仮接続点の位置までの距離に基づいて、予備放電前に、突き合わせる前記第1,第2の裸光ファイバの先端位置を前記放電中心線からみて同じ一方側に、第1の裸光ファイバを偏位dだけ、及び第2の裸光ファイバを偏位dだけずらしてセットする指令と、前記1対の放電電極間に電圧を印加して放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの先端部付近を高温雰囲気にする予備放電中に、仮接続点と放電中心線とを略一致させるように、可動する第1の裸光ファイバを固定された第2の裸光ファイバに向けて押し込んで仮接続する指令と、しかる後に、前記1対の放電電極間に電圧を印加して本放電させて前記第1,第2の裸光ファイバの仮接続点を高温雰囲気にして融着接続する指令を、それぞれ該当する手段に与える指令部と、を備えた制御装置と、
    で構成されていることを特徴とする光ファイバ融着接続装置。
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