JPH0693048B2 - 光フアイバの融着接続方法 - Google Patents

光フアイバの融着接続方法

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JPH0693048B2
JPH0693048B2 JP61026010A JP2601086A JPH0693048B2 JP H0693048 B2 JPH0693048 B2 JP H0693048B2 JP 61026010 A JP61026010 A JP 61026010A JP 2601086 A JP2601086 A JP 2601086A JP H0693048 B2 JPH0693048 B2 JP H0693048B2
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    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/255Splicing of light guides, e.g. by fusion or bonding
    • G02B6/2551Splicing of light guides, e.g. by fusion or bonding using thermal methods, e.g. fusion welding by arc discharge, laser beam, plasma torch

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光ファイバを高強度に融着接続する方法に関す
るものである。
[従来の技術] 従来光ファイバの融着接続は、予加熱法によりなされて
いた(特開昭53-39143号公報)。この予加熱法は、接続
すべき2本の光ファイバ端を微小な間隔をおいて保持
し、2本の光ファイバのそれぞれの端面を放電加熱によ
り溶融ないし軟化させ、加熱を継続しつつ、一方または
双方の光ファイバを接続軸線に沿って移動せしめて、端
面を弱い圧力で圧接して、接続するものである。この予
加熱法による接続の後に、接続部全体を放電加熱して、
接続部の整形および強化が図られる。前段を予加熱工
程、後段を主加熱工程とよぶ。各工程の加熱時間には最
適値が存在し、接続すべき光ファイバが単一モード光フ
ァイバである場合には特に主加熱工程の時間設定に考慮
を必要とした。
第2図は、単一モード光ファイバについての従来方法の
接続における予加熱時間(tp)に対する接続損失の依存
性を示すものである。図には放電間隔g=0.7mm,放電電
流I=18mAとした時のサンプル数N=5個の接続損失の
ばらつきと平均値を示してある。図示のように予加熱時
間tpが0.2秒の時に接続損失が最低となるので、従来方
法では予加熱時間tp=0.2秒と定めている。一方、主加
熱時間に関しては、全放電時間(予加熱時間+主加熱時
間)の最適値から求められている。
第3図は単一モード光ファイバの接続損失のコア偏心量
に対する依存性を、全放電時間(t)をパラメータとし
て示したものである。予加熱の放電時間は0.2秒に固定
し、放電時間、放電電流は第2図の場合と同じである。
図には各10個のサンプルのばらつきと平均値を示してあ
る。図示のように全放電時間tが長いほど接続損失に対
するコア偏心量の影響が大きい。光ファイバの融着接続
はコアで軸合せをして行うが、コアの偏心のある光ファ
イバではファイバの外径がずれた状態で融着することに
なるので、融着時に溶融ガラスの表面張力によって外径
の自己調心作用によりファイバの外径を一致させるよう
な変形が起り、結果としてコアがずれて軸ずれ損が生ず
る。そのため、コアの偏心があると、全放電時間すなわ
ちガラスの溶融時間の長い程接続損失が大きくなる。従
ってこの面からは全放電時間は短い方が良い。
第4図に従来方法による接続点の引張り強度と全放電時
間tとの関係を示す。引張り強度は全放電時間の増加と
共に増加する。従来方法の全放電時間は第3図および第
4図に示した結果から、引張り強度をある程度犠牲にし
て、接続損失の増加量の小さいt=1秒と定められてい
た。すなわち予加熱時間0.2秒、主加熱時間0.8秒として
いた。従って十分な主加熱を行うことができるマルチモ
ード光ファイバに比較して、約半分の接続強度しか得ら
れなかった。偏波保持光ファイバでは、コア径が単一モ
ード光ファイバと同等であるために同様の問題点があ
る。さらに加えて、偏波保持光ファイバは、内部応力に
よる複屈折によって偏波を保持し、伝搬させるものであ
り、第5図に示すようにファイバ断面内にコア部分をは
さんで応力付与部が存在する。
第5図は偏波保持光ファイバ内部の長手方向の応力を光
学的なコンピュータトモグラフィを用いて測定し、それ
を3次元的に表わしたものである。図において1はクラ
ッド部、2は応力付与部、3はコア部にそれぞれ対応す
る。応力付与部は高濃度のドーパントを含有しており、
周囲のクラッド部との熱膨張率の差により、図に示すよ
うな応力を発生している。光ファイバの材料として使用
される石英はドーパント濃度が高くなるにつれて融点が
低くなるため、応力付与部の融点は周囲のクラッド部分
よりもかなり低い値となっている。従来方法のように、
クラッド部が全て石英のマルチモード光ファイバの場合
と同一の条件で融着すると、融点の低い応力付与部が大
きく変形してしまう。そのために偏波保持性を表わす消
光比が劣化する。第6図は加熱変形の影響を調べるため
に行った実験結果を示す図で、横軸に1回の放電加熱時
間を従来方法どおり1秒とし、それを繰返し行った時の
放電の累積時間を、縦軸に各放電累積時間における消光
比と接続損失とを示してある。累積時間20秒における消
光比および損続損失の劣化はそれぞれ2.2dBおよび2dBで
ある。元の消光比が30dBの偏波保持光ファイバにおける
2.2dBの消光比の劣化は、理想的な偏波保持光ファイバ
(消光比=∞)においては消光比∞から32dBへの劣化に
相当する。第6図における放電累積時間1秒の結果(す
なわち従来方法による接続結果)は、∞から58dBへの消
光比の劣化に相当する。
第7図および第8図は加熱融着後の接続点の応力分布を
測定したものであり、それぞれ3秒後、20秒後の分布形
状を示す。第5図に示した融着前の応力分布形状と比較
すると、応力付与部が加熱時間とともに大きく変形して
行く様子がわかる。
加熱の影響を顕著に示すために、放電累積時間20秒まで
調べた結果から明らかなように、従来の加熱方法で偏波
保持光ファイバを融着接続すると、応力付与部の変形を
生じ、消光比の劣化をまねく。そして光源および光ファ
イバの偏波保持性が改善される程その影響は大きいこと
が予想される。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、単一モード光ファイバの融着接続において、
接続損失を増加させることなく接続点の強度を確保し、
偏波保持光ファイバにおいても接続損失および消光比を
劣化させない融着接続を実現することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] このような目的を達成するために、本発明においては偏
心のある単一モード光ファイバあるいは偏波保持光ファ
イバの接続すべき端部同士を対向させ微小間隔をおいて
保持し、該2本の光ファイバのそれぞれの端面を放電加
熱によって予加熱して溶融しつつ押し込んで接続する工
程と、該工程に続いて偏心のある単一モード光ファイバ
内のコア接続部の外側部分を、あるいは、偏波保持光フ
ァイバ内に設けられている応力付与部の外側部分を溶融
させるように、光ファイバ接続部を間欠部に放電加熱す
る工程からなることを特徴とする。
[作用] 第9図は本発明の作用を偏波保持光ファイバについて説
明する図であって、接続点における偏波保持光ファイバ
の断面図(同図(A))と断面内の半径方向での加熱時
の温度分布(同図(B))を示す。放電時間1秒の従来
方法では、破線(a)で示すようにファイバ中心部にお
いても石英の溶融温度Tm以上となるのに対し、本発明の
方法によると、ファイバ中心部がTmを越える以前に放電
を停止してしまうために、実線(b)で示すようにファ
イバの温度がTm以上となる領域はファイバ外周部分(斜
線部分4)のみとなり、溶融温度の低い応力付与部のド
ーパント拡散や流動による応力分布の変形を防止するこ
とができる。単一モード光ファイバの場合には、コア部
分が軟化しないために自己調心が起らず、コアも軸ずれ
しない。接続点の強度を必要な値にするためには一定時
間以上の加熱を必要とするが、本発明では予加熱工程後
の主加熱工程において、光ファイバの外周部のみを溶融
する短時間の放電を間欠的に繰返すことによって、応力
付与部より外側のファイバ外周部を融着するので、応力
付与部を変形させることなく、またコアの軸ずれを起す
ことなく必要な強度を得ることができる。
[実施例] 間欠的な放電時間は放電時間と光ファイバの溶融領域と
の関係を測定して定めた。測定法を第10図に示す。図に
おいて、11は偏波保持光ファイバ、12はその端面、13は
放電電極、14は放電アーク、15はファイバの温度監視用
のTV顕微鏡、16はビデオコントローラ、17はモニタテレ
ビである。溶融領域はモニタテレビ17で観察することが
できる。加熱部分は放電アークによるテレビカメラのハ
レーションを避けるため、ファイバ端面より2mm後方と
した。使用したファイバは外径125μmのものである。
放電電流は、加熱部分を端面から2mmずらしたので、従
来法よりやや多い20mAとした。第11図(A),(B)に
このようにして測定したファイバ端面の溶融領域を示
す。第11図(A)は放電時間による溶融領域の変化をフ
ァイバの半径方向に沿って示したもの、同図(B)は放
電時間0.2秒の時の溶融領域を示すファイバの1/4断面図
である。図により、放電時間0.24秒でほぼファイバの全
域が溶融すること、また応力付与部が存在する領域内を
溶融させないようにするためには放電時間をほぼ0.2秒
としなければならないことがわかる。
この加熱時間に設定すれば、単一モード光ファイバにお
いても接続部の全体が溶融することはないので、コアの
軸ずれが生ずることはない。
実施例1 このようにして設定した値0.2秒を、主加熱の1パルス
放電による加熱時間tMとし、予加熱時間tPを0.2秒とし
て、以下のように融着接続を行った。融着開始からの放
電の時間経過と、端面間隔の関係を、第1図に示す。融
着開始時には、端面間隔を約20μmに設定する。予加熱
のための放電を開始すると同時に端面を押し込み、予加
熱の終了時(0.2秒後)には、端面間隔は零となる。予
加熱時にはファイバ端面は直接アークにさらされている
ので溶融しており、予加熱終了時に両端面は融着接合さ
れる。さらに接続部の強度を増加させるために、この予
加熱パルス放電と連続して主加熱の第1のパルス放電が
tM(0.2秒間)行われる。こののち、tIの間隔をおい
て、第2,第3のパルス放電がなされる。tIの長さは、第
2のパルス放電までの間にファイバの冷却がなされる時
間として0.2秒以上が必要である。n回の主放電の後の
放電の累積時間tc(=tp+ntM)における接続損失の値
を第12図に示す。
放電の累積時間20秒における接続損失の劣化は0.3dBで
あることが図よりわかる。このように、従来方法で行っ
た第3図の結果と比較して接続損失の増加は著しく小さ
くなる。本実施例の方法によれば、放電の累積時間3秒
で接続損失が最小となるが、放電累積時間に対する接続
損失の劣化が少ないので、放電累積時間を十分に長くし
て接続点の強度を向上させることができる。放電累積時
間3秒での平均引張り強度は520g,5秒では550gが得られ
る。
実施例2 第1図と同様の放電条件で、偏波保持光ファイバの融着
接続を行った。ファイバの外径は125μmである。放電
の累積時間による消光比の劣化を測定したのが、第13図
である。放電の累積時間20秒における消光比の劣化は、
約1.4dBであり、第6図に示した従来法に比較して改善
された。同時に測定した接続損失の変化は、第12図に示
した単一モード光ファイバの接続損失と同等であった。
第14図に累積放電時間を20秒とした時の接続点の応力分
布を示す。従来方法を用いた累積放電時間20秒の結果
(第8図)と比較しても1回の放電時間を短くし、間欠
的に繰返す本融着接続法が応力付与部の変形を押え、モ
ード変換を小さくし、消光比および接続損失劣化の軽減
に適していることがわかる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の方法によれば、コアに偏
心のある単一モードファイバでも、自己調心によるコア
の軸ずれおよびそれに伴う接続損失の増加を伴うことな
く、高強度の融着接続が可能となる。またファイバの中
心付近に溶融温度の低い部分を含む偏波保持光ファイバ
の接続において、端面相互の溶融接合後、ファイバの中
心部を溶さず、外周部を整形加熱することによって、接
続点の強度を確保し、かつ、中心付近の応力付与部の変
形を防止できる利点がある。本発明は、単一モード光フ
ァイバ,偏波保持光ファイバの他にも融点の異なる部分
を含むファイバ例えば、高濃度ドーパントによって波長
分散を小さくした単一モード光ファイバや非線形効果の
大きい光ファイバの接続に適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を説明するタイムチャート図、 第2図は予加熱時間と存続損失の関係を示す図、 第3図は従来方法におけるコア偏心量と接続損失の関係
を示す図、 第4図は従来方法における放電時間と接続点の引張り強
度の関係を示す図、 第5図は偏波保持光ファイバの応力分布を示すコンピュ
ータトモグラフィ図、 第6図は従来方法における放電の累積時間と消光比およ
び接続損失の関係を示す図、 第7図および第8図はそれぞれ従来方法における放電の
累積時間3秒および20秒で接続した偏波保持光ファイバ
の接続部の応力分布を示すコンピュータトモグラフィ
図、 第9図(A),(B)は本発明の作用を示す図であり、
同図(A)は偏波保持光ファイバの断面図、同図(B)
は温度分布を示す図、 第10図は加熱時の端面の溶融領域を測定する方法の一例
を示す図、 第11図(A),(B)は端面の溶融領域を示す図で、同
図(A)は放電時間と溶融領域の関係を示す図、同図
(B)は放電時間0.2秒における端面の状況を示す部分
断面図、 第12図は本発明の方法によって単一モード光ファイバを
接続した時の放電の累積時間と接続損失の関係を示す
図、 第13図は本発明の方法によって偏波保持光ファイバを接
続した時の放電の累積時間と消光比の関係を示す図、 第14図は本発明方法によって接続した偏波保持光ファイ
バの接続部の応力分布を示すコンピュータトモグラフィ
図である。 1……クラッド部、 2……応力付与部、 3……コア部、 11……偏波保持光ファイバ、 12……端面。
フロントページの続き (72)発明者 宮内 充 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内 (56)参考文献 特開 昭53−39143(JP,A) 特開 昭57−78512(JP,A) 特開 昭54−163047(JP,A) 特開 昭59−57211(JP,A) 特開 昭54−1048(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏心のある単一モード光ファイバあるいは
    偏波保持光ファイバの接続すべき端部同士を対向させ微
    小間隔をおいて保持し、該2本の光ファイバのそれぞれ
    の端面を放電加熱によって予加熱して溶融しつつ押し込
    んで接続する工程と、該工程に続いて偏心のある単一モ
    ード光ファイバ内のコア接続部の外側部分を、あるい
    は、偏波保持光ファイバ内に設けられている応力付与部
    の外側部分を溶融させるように、光ファイバ接続部を間
    欠的に放電加熱する工程からなることを特徴とする光フ
    ァイバの融着接続方法。
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