JP2611334B2 - 再生セルロース系繊維織編物の加工方法 - Google Patents

再生セルロース系繊維織編物の加工方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は再生セルロース系繊維織編物の表(裏)面に
均一に全面にフィブリルを発生させ、主として衣料用の
特殊風合いを得るための加工法に関するものである。
(従来の技術) 従来は一例としてシルクワッシャーなるものが作られ
ているが、これは絹100%を主体にワッシャー又は液流
染色機等の中に石、砂、ガラス玉等と共に攪拌し、絹織
物の表面を傷つける方法、或は織物と缶体、もしくは織
物相互間のスレによるフィブリル化を発生させる方法で
あり、機械の損傷が生じたり、或は織物のフィブリル化
も均一に全面に発生させているとはいいがたい。
一方、再生セルロース系繊維織編物の従来の加工方法
は、毛焼−糊抜精練−アルカリ処理−染色−仕上の工程
が一般的であり、特に染色工程ではパディング工程、例
えば連染、コールドバッチ法が圧倒的に多かった。
これは液流機等による染めは“スレ”“アタリ”が部
分的に発生し、加工欠点となるためであった。特にこれ
はポリノジック繊維に多発したので殆んど用いられなか
った。
このため木綿等に比し風合いがソフトでドレープ性に
優れる再生セルロース系繊維の特徴が充分に発揮されて
いたとは言い難かった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は再生セルロース系繊維織編物の無地染又はプ
リント染に於て、織編物の全面に、且つ均一にフィブリ
ル化現象を発生させることにより、シルクワッシャー調
の特殊風合い、ピーチスキンタッチを得るための加工方
法である。
(課題を解決するための手段) 即ち、本発明は、再生セルロース系繊維織編物中の再
生セルロース系繊維の表面層を毛焼工程で収縮せしめ、
糊抜工程で前記の再生セルロース系繊維の表面層に亀裂
を生じせしめ、その後の揉み工程によって再生セルロー
ス系繊維のフィブリル化を促進せしめる再生セルロース
系繊維織編物の加工方法であり、より具体的には、再生
セルロース系繊維織編物に強度の毛焼を施し、しかるの
ち苛性ソーダー等のアルカリと酸化糊抜剤、その他助剤
を含浸させ、糊抜精練後、液流染色機、ワッシャー等に
よる揉み工程を用いることにより、織物の全面に且つ均
一にフィブリル化現象を発生させ、ピーチスキン調の特
殊な風合いを得る加工方法である。
本発明でいう再生セルロース系繊維とは、レーヨン、
ポリノジック、キュプラ等であり、パルプ等のセルロー
スを原料として湿式紡糸したものである。その重合度
は、通常レーヨン約300、強力レーヨン約350ポリノジッ
ク約500〜700である。
これら再生セルロース系繊維の中で特にポリノジック
が好ましい。ポリノジックがより好ましいのは、重合度
が他のものより高く、強度はもとより結晶化度もこれに
比例して大きく、またその表面層、いわゆるスキン層が
レーヨンに比して緻密で硬いため、フィブリル化を効率
的に促進させることができるためである。
又、本発明でいう毛焼とは、通常の不飽和ガス或は都
市ガスによる毛焼、或は熱板式、電気式の如何を問わず
織物の表面の毛羽を焼く装置であれば、いずれでも良
い。
これらの毛焼機を用いて通常の毛焼を行う場合、水分
約10−5%でスピードは50〜200m/mで表裏各1回焼きで
あるが、これでは表面繊維の収縮を起さないが、本発明
でいう強度の毛焼とは、焔は従来と同じでよいが、スピ
ードを下げ、表裏各1回以上、好ましくは2回以上通
す。これにより織物の表面の毛羽予備軍に大きな収縮を
引き起す。この収縮により、特にポリノジックはスキン
層が硬くて緻密なために亀裂を生じ、後工程でのフィブ
リル化の促進を確実にする。
本発明における糊抜精練としては、アルカリ性物質、
例えば苛性ソーダーの1〜50g/、好ましくは5〜50g/
と、酸化糊抜剤として一般に使用される次亜塩素酸
塩、過酸化水素、亜臭素酸ソーダー等と非イオン系活性
剤の液を含浸させる方法である。ここで苛性ソーダーの
濃度が1g/未満であれば酸化剤の分解速度が遅く、且
つ再生セルロース系繊維の膨潤が充分に行われない。50
g/以上なら分解が急激で均一に処理されないのみでな
く、強力を著しく阻害する。
これらを含浸させた布に温度とタイミングを与える装
置、例えばL−box、J−box等のスチーマーにて温度90
〜100℃、時間5〜120分、好ましくは10〜30分、拡布状
にて処理する。5分未満の処理なら糊抜、膨潤が充分で
なく、120分をこえれば強力低下、折れシワ、生産効率
等の悪影響が出る。
これらの処理により、毛焼で発生した毛羽予備軍のス
キン層の亀裂に苛性ソーダが浸透、湿潤し膨潤して極め
てフィブリル化し易い状態を作り出す。
ここでいう毛羽予備軍とは、毛焼時に焼き切れなかっ
た織物表面に潜在しているもので、後の工程で毛羽とし
て出てくるものをいう。
均一にフィブリルを発生させるには、揉み工程前迄は
拡布状でフィブリル化寸前の状態を作り出すことが肝要
である。
又これらの織物としては、細番手で高密度の平織、編
物としては丸編が効果的である。勿論他の組織でも可能
である。
次に揉み工程としては、浴中で織編物と共に回転する
ワッシャータイプのもの、パドル染色機タイプのもの、
或は織編物がロープ状で液の流れに沿ってエンドレスで
回転する、いわゆる液流染色機タイプのものが望まし
い。
液流機で行う場合は、スパン用ノズル50〜130mmφで
流速100〜500/min浴比1:5〜1:30温度40〜110℃の間で5
〜120分間処理する。これらは生地目付、生地巾、生地
組織、生地量により異なる。無地染としては上記工程を
染色と併用した時は洗い工程、Fix工程で続いて行う。
即ち、毛焼工程で強い熱を毛羽予備軍に与え、この熱
による収縮のためスキン層に亀裂を生じさせ、糊抜工程
でこの亀裂に入り込んだ苛性ソーダ等のアルカリの作用
により膨潤、剥離、割れ、即ちフィブリルが生じ易くな
っていたものを、この揉み工程で一気にフィブリル化を
加速させ完成させるのである。また、この工程に先立
ち、同機で苛性ソーダ5〜20g/等のアルカリ存在下
で、いわゆるシワ加工を行うことは更に好ましいピーチ
スキン効果を生じさせる。
この揉み工程の基本的な作用は、布〜布間のスレが積
極的に行われるようにすべきで、布と缶体のスレは好ま
しくない。これはスレが均一性を欠くためであり、必要
により事前に拡布状relaxを通すことや浴比、流速の調
整が肝要である。
これらの工程を通過した布は、無地染であれば、その
まま染工程に入っても良く、或は揉み工程を染色と同時
に行っても良い。プリント品はこの揉み工程終了後、乾
燥、下巾出しを行ってからプリント工程に入る。
(実施例) 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 水分15%のポリノジック織物ブロード60/1s×60/1s/1
80本×90本を用い、表、裏各2回通常焔にて75m/minで
毛焼後、糊抜精練剤として苛性ソーダ10g/、亜臭素酸
ソーダ10g/、非イオン活性剤1g/液を絞り率100%で
含浸させ、100℃×30分L−boxにて処理した。その後、
液流染色機にて、ノズル径70mmφ、浴比1:10流速150m/m
inにて反応染料で60℃×60分間染色し、水洗、Fix処理
した。その後ショートループドライヤーにて乾燥、仕上
剤としてグリオキザールに系樹脂、ソフナー、スリップ
防止剤にて仕上げした。得られた本発明の加工布の評価
結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同様条件であるが、染色工程前に液流染色
機にて浴比1:5、100℃×20分間押し込みシワ加工を行い
急冷する工程を加えた。得られた本発明の加工布の評価
結果を第1表に示す。
実施例3 ビスコースレーヨンポプリン40s/1×40s/1/120本×80
本について実施例1と同様にして得られた加工布につい
ての評価結果を第1表に示す。
比較例1 水分率14%とポリノジック織物ブロード60/1s×60/1s
/180本×90本を用い、表裏、各1回通常焔にて100m/min
で毛焼後、糊抜、精練として苛性ソーダ5g/、亜臭酸
ソーダ8g/非イオン活性剤1g/の液を絞り率100%含
浸させ、100℃×20分間L−boxで処理した。その後の染
色仕げは、実施例1と同じで通常の加工工程である。得
られた加工布の評価結果を第1表に示す。
参考例としてタテ・ヨコ絹紡糸の羽二重のシルクワッ
シャー市販品についての評価結果も第1表に示した。
テスト法 フィブリル化の有無:走査型電顕200倍ランダムに10ケ
所採取撮影。
フィブリル化の均一性:上述の電顕の外に外観斜視検査
で視認。
風合い:男女各5名が参考例を基準に比較した。
◎最も良い9名以上、○良好8〜7、△普通6〜4、×
悪い3名以下。
強力:JISL1096D法引裂強力ペンジュラム法。
(発明の効果) 本発明は再生セルロース系繊維織編物を用い、毛焼時
の熱効果を上げることにより、織編物表面の毛羽の収縮
を利用し、そのスキン層に亀裂を入れ、その後糊抜工程
に於けるアルカリの作用にて、この亀裂を助長させ、最
後に揉み工程で織編物全体に均一に、フィブリル化現象
を発生させることにより、使用可能範囲の強力を維持し
ながら極めてソフトで張り腰があると共に独特の表面タ
ッチを持ったシルク100%ワッシャー品に近い風合いを
得ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生セルロース系繊維織編物中の再生セル
    ロース系繊維の表面層を毛焼工程で収縮せしめ、糊抜工
    程で前記の再生セルロース系繊維の表面層に亀裂を生じ
    せしめ、その後の揉み工程によって再生セルロース系繊
    維のフィブリル化を促進せしめる再生セルロース系繊維
    織編物の加工方法。
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