JP2001131867A - 繊維構造物とその加工方法 - Google Patents
繊維構造物とその加工方法Info
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Abstract
織布の吸湿特性を改善し、発汗時の吸汗性と気心地を改
善した編織布とその加工方法を提供する。 【解決手段】セルロース繊維とポリエステル繊維よりな
る編織布を、水酸化ナトリウム、モノクロール酢酸或い
はそのアルカリ塩と少量の界面活性剤よりなる浸透剤よ
りなる水溶液に浸漬し、余剰処理液を絞り湿熱或いは乾
熱処理を行い、セルロース繊維のカルボキシメチール化
処理を行うと共に、ポリエステル繊維のアルカリ減量処
理も同時に行い、次いで温湯洗浄と水洗処理を行う。
Description
リエステル繊維よりなる編織布の吸湿特性を改善し、発
汗時の吸汗性と着心地を改善した繊維構造物とその加工
方法に関するものである。
紡糸或いは混繊糸よりなる編織布は、100%綿、麻、
ビスコースよりなる編織布より、嵩高性、防皺性、引張
り強力、引裂き強力などの力学的性能において優れてい
るが、発汗により生じる水蒸気、汗等を処理するために
必要な吸湿性、吸水性などにおいて劣るため、ムレが生
じ、着衣、特に肌着としての着心地性能に劣り、その改
善のために従来より編織布を構成するセルロース繊維の
吸湿性、吸水性能をより一層改善するため、セルロース
繊維に吸水性・吸湿性のアクリル酸系モノマー、ポリメ
タクリ酸系モノマーやスルホン酸及び又はスルホン酸塩
を含有するビニール系モノマーを(グラフト)重合せし
めして(特開平9ー209268号公報)、編織布の吸
湿性、吸水性能を改善して用いる方法や、又編織布を構
成するポリエステル繊維の繊維形態(デニールや断面形
状)或いは表面特性などを改修し編織布の吸湿性、吸水
性能を改善して用いる方法や、或いはこれ等両方の方法
を順次別個に施して(特開平9ー209269号公報)
編織布の吸湿性・吸水性能を改善する方法が講じられて
来た。
セルロース繊維の吸湿性、吸水性能をより一層改善して
編織布の吸湿性、吸水性能に基づく着心地特性を改善す
る方法において生じる、親水性ビニール系モノマーの
(グラフト)重合による風合いの悪化(脆硬化)や、親
水性、吸湿性、吸水性能の改善処理(加工)による混紡
・混繊相手繊維へのダメージが発生する。
吸水性能の改善処理の煩雑さ、工程数の増大に伴う生産
性が悪化し、加工コストが増大する問題点があった。
親水性、吸湿性、吸水性能を改善処理(加工)しても、
構成繊維のダメージがなく、風合い劣化も生じず、生産
性の悪化、加工コストの増大を伴わない、優れた吸湿性
・吸水性能と風合いが付与でき、一浴一工程での親水
性、吸湿性、吸水性能が改善された繊維構造物とその加
工方法を提供するものである。
維とポリエステル繊維よりなる編織布であって、セルロ
ース繊維のカルボキシメチール化処理とポリエステル繊
維のアルカリ減量処理とを一浴一工程処理を行うことに
より得られた繊維構造物及びセルロース繊維とポリエス
テル繊維の混紡糸或いは混繊糸よりなる編織布に、一浴
一工程での親水性、吸湿性、吸水性能を改善するための
加工手段として、セルロース繊維とポリエステル繊維の
混紡糸或いは混繊糸よりなる編織布を、水酸化ナトリウ
ム、モノクロール酢酸或いはそのアルカリ塩と少量の界
面活性剤よりなる浸透剤よりなる水溶液に浸漬し、余剰
処理液を絞り、湿熱或いは乾熱処理を行い、セルロース
繊維のカルボキシメチール化処理を行うと共に、ポリエ
ステル繊維のアルカリ減量処理も同時に行い、次いで温
湯洗浄と水洗処理を行うことにより、一浴一工程処理に
てセルロース繊維とポリエステル繊維よりなる編織布に
優れた吸汗性能を付与する方法を構成するものである。
よりなる編織布を構成するセルロース繊維に親水性、吸
湿性、吸水性能を付与する手段としてのカルボキシメチ
ール化の処理条件と、又ポリエステル繊維の微細デニー
ル化による毛管現象活性化による吸水性、保水性能改善
手段としてアルカリ減量処理が、15〜25%の水酸化
ナトリウム、20〜30%のモノクロール酢酸ナトリウ
ム及び数%の浸透剤(界面活性剤)を含有する処理液を
含浸させ、スチーミング等の加熱処理をすることにより
効率よく最適条件下に進行するという、各々の最適処理
条件が合致することに注目し、本発明に至ったのであ
る。
エステル繊維よりなる編織布を、水酸化ナトリウム、モ
ノクロール酢酸或いはそのアルカリ塩と少量の界面活性
剤よりなる浸透剤よりなる水溶液[一浴]に浸漬し、そ
れを湿熱或いは乾熱し、温湯洗浄及び水洗を行う一連の
工程を通すという一工程で、各々の構成繊維のダメージ
を伴わずに、セルロース繊維にはカルボキシメチール化
による優れた親水、吸湿性能の付与が行え、一方のポリ
エステル繊維には、繊維自体の解重合等の劣化を伴わず
に外周部よりポリエステルポリマーの加水分解による可
溶化進行による繊維径の減少微細デニール化、所謂アル
カリ減量処理が進行し、編織布構成繊維の毛管現象によ
る保液、保湿性能の改善と編織布の風合い改善が行え、
一液一浴加工で目的が達成出来るのである。
に記述すると、一液一浴による親水、吸湿能付与加工は
下記の如くに行われる。即ち、処理浴処方は、セルロー
ス繊維、ポリエステル繊維ともにダメージを与えず、前
者には効率よく必要レベルのカルボキシメチール化処理
が行え、後者には効率よく必要なレベルのアルカリ減量
処理が行える処理浴処方を選定する。
qeeze-steam(or cure)法で実施するには処理液は、1
5〜25%の水酸化ナトリウム、20〜30%のモノク
ロール酢酸ナトリウム及び、数%(〜2%)の浸透剤
(界面活性剤)を含有する水溶液で構成させる。
わりにモノクロール酢酸を用いてもよいが、この場合
は、モノクロール酢酸の中和によりナトリウム塩を形成
するに必要な分だけ水酸化ナトリウム量(濃度)を増し
ておく。
ル化処理とポリエステル繊維の減量処理を同時に行う最
適の処理条件としては、セルロース繊維とポリエステル
繊維よりなる編織布を該処理液に浸漬し、マングルで水
分率100〜150%となるように絞り、飽和蒸気10
0℃の蒸熱装置で10〜15分間蒸熱処理し、次いで6
0℃の温湯で20分間3回洗浄し、更に25℃で10分
間の水洗を行い乾燥する。
う場合のセルロース繊維のカルボキシメチール化処理の
最適の処方であり、且つポリエステル繊維のアルカリ減
量処理を行うためにも最適の処方であり、かくして一
浴、一連工程で効率よくセルロース繊維とポリエステル
繊維よりなる編織布に、親水性、吸湿性、吸水性能の改
善された加工を施すことが出来、それぞれ別個にセルロ
ース繊維の親水性、吸湿性、吸水性能の改善処理を行
い、又ポリエステル繊維の親水性、吸湿性、吸水性能の
改善処理を行う方法に比べて何等遜色なく極めて効率的
である。
テル繊維よりなる編織布とは、セルロース繊維とポリエ
ステル繊維よりなる混紡糸のみならず、綿やビスコース
レーヨンなどのセルロース短繊維よりなるスライバー
と、ポリエステル繊維のステープルヤーンよりなるスラ
イバー或いはポリエステル繊維のマルチフィラメントヤ
ーンとでサイロスパン紡績法等により製造される複合紡
績糸や、又該構成粗糸を用いエアージェットスピンドル
などを用いて製造される所謂結束紡績糸を対象とした、
各種混紡糸、複合紡績糸、混繊糸よりなる各種織り又は
編み組織の織物或いは編物の他、セルロース繊維からな
る糸条とポリエステル繊維からなる糸条とで複合して編
成した編物であってもよい。
るセルロース繊維としては、綿及びビスコースレーヨ
ン、キュープラアンモニウムレーヨンなどが挙げられ、
ポリエステル繊維としてはポリエチレンテレフタレート
繊維、ポリエチレンテレ/イソフタレート共重合体繊
維、ポリブチレンテレフタレート繊維等の市販のポリエ
ステル繊維のステープルファイバー及びマルチフィラメ
ントヤーンが挙げられる。
の複合編物のセルロース繊維/ポリエステル繊維の好適
な比率は、セルロース繊維の含有比率は60〜80重量
%、ポリエステル繊維の含有比率は20〜40重量%で
ある。
効果をより詳細且つ具体的に示す。 [実施例1]綿70%/ポリエステル繊維(単糸デニー
ル1.25d.繊維カット長38mm)30%の重量混
紡比率の42番手の紡績糸を用い、編み組織1×1リブ
で編み立てた漂白ニットを、モノクロール酢酸ナトリウ
ム20%、水酸化ナトリウム15%、及び浸透剤として
の界面活性剤2%を含む水溶液に常温で浸漬し、マング
ルで絞り率120%に絞り、飽和水蒸気温度100℃の
スチーマーに入れ、10分間スチーミングし、綿繊維の
カルボキシメチール化反応と、ポリエステル繊維のアル
カリ減量処理(表層部の加水分解反応)を進行させる。
ついで、スチマーから取り出し、60℃の温湯に20分
間浸漬して洗浄を3回繰り返し、その後、25℃で10
分間水洗し乾燥して、吸湿特性を改善し吸汗性能を付与
した綿、ポリエステル混紡糸よりなる編物を得た。
状態で24時間コンディショニング後の、バイレック法
吸水性及び吸湿性能は、表1に示す通りであり未処理布
に比べ優秀であった。
一の編物を用い、水酸化ナトリウム20%、浸透剤とし
ての界面活性剤5%を含む水溶液に常温で浸漬し、マン
グルで絞り率120%に絞り、90℃で30分間加熱処
理を行い次いで、60℃の温湯に20分間浸漬して洗浄
を3回繰り返し、次いで25℃で10分間水洗し乾燥し
て、先ずポリエステル繊維のアルカリ減量処理を行っ
た。次いで、この編物をメタクリルアミド15%、過硫
酸アンモニウム1%を含む水溶液に常温で浸漬し、マン
グルで絞り率120%に絞り、飽和水蒸気温度100℃
のスチーマーに入れ、10分間スチーミングし、次いで
60℃の温湯に20分間浸漬して洗浄を3回繰り返し、
25℃で10分間水洗し乾燥して、セルロース繊維にメ
タクリルアミドを(グラフト)重合させ親水性付与加工
を施した。得られた編物の20℃、65%RHの標準状
態で24時間コンディショニング後の、バイレック法吸
水性及び吸湿性能は、表1に示す通りであり、未処理布
に比べ優秀で実施例1並の性能を示したが、実施例1の
方法に比し性能付与工程が長く、煩雑で生産性悪く又、
コスト高についた。
30重量%の混紡糸よりなる漂白ニットの、カルボキシ
メチール化の処理条件をモノクロール酢酸ナトリウム2
0%、水酸化ナトリウム15%、及び浸透剤としての界
面活性剤2%を含む水溶液に常温で浸漬し、マングルで
絞り率120%に絞り、25℃で24時間反応させ、次
いで飽和水蒸気温度100℃のスチーマーに入れ、10
分間スチーミングする方法に変更する以外は全て実施例
1と同様にして、吸湿特性を改善した吸汗性能を付与し
た綿、ポリエステル混紡糸よりなる編物を得、又実施例
1と同様にして得られた製品のばイレック法吸水性及び
吸湿性能を試験評価した。
果と同様に優れた吸汗性能を示した。
び吸湿性能は、JIS L−1096 一般織物試験法、
即ち、 (1)製品のばイレック法吸水性 : JIS L−1
096 6.26.1.B (2)製品の吸湿性能 : JIS L−1096 6.
9. に従い試験評価した。
工方法により、セルロース繊維とポリエステル繊維より
なる編織布を構成するセルロース繊維に親水性、吸湿
性、吸水性能を付与する手段としてのカルボキシメチー
ル化の処理条件と、又ポリエステル繊維の微細デニール
化による毛管現象活性化による吸水性、保水性能改善手
段としてアルカリ減量処理が、15〜25%の水酸化ナ
トリウム、20〜30%のモノクロール酢酸ナトリウム
及び数%の浸透剤(界面活性剤)を含有する処理液を含
浸させ、スチーミング等の加熱処理をすることにより効
率よく最適条件下に進行するという、各々の最適処理条
件が合致することができたので、一浴一工程処理にてセ
ルロース繊維とポリエステル繊維よりなる編織布に極め
て効率よく優れた吸汗性能を付与することが出来る。
4)
リエステル繊維よりなる編織布の吸湿特性を改善し、発
汗時の吸汗性と着心地を改善した繊維構造物とその加工
方法に関するものである。
紡糸或いは混繊糸よりなる編織布は、100%綿、麻、
ビスコースよりなる編織布よりも、嵩高性、防皺性、引
張り強力、引裂き強力などの力学的性能において優れて
いるが、発汗により生じる水蒸気、汗等を処理するため
に必要な吸湿性、吸水性などにおいて劣るため、ムレが
生じ、着衣、特に肌着としての着心地性能に劣り、その
改善のために従来より編織布を構成するセルロース繊維
の吸湿性、吸水性能をより一層改善するため、セルロー
ス繊維に吸水性・吸湿性のアクリル酸系モノマー、ポリ
メタクリ酸系モノマーやスルホン酸及び又はスルホン酸
塩を含有するビニール系モノマーを(グラフト)重合せ
しめして(特開平9ー209268号公報)、編織布の
吸湿性、吸水性能を改善して用いる方法や、又編織布を
構成するポリエステル繊維の繊維形態(デニールや断面
形状)あるいは表面特性などを改修し編織布の吸湿性、
吸水性能を改善して用いる方法や、或いはこれ等両方の
方法を順次別個に施して(特開平9ー209269号公
報)編織布の吸湿性・吸水性能を改善する方法が講じら
れて来た。
セルロース繊維の吸湿性、吸水性能をより一層改善して
編織布の吸湿性、吸水性能に基づく着心地特性を改善す
る方法において生じる、親水性ビニール系モノマーの
(グラフト)重合による風合いの悪化(脆硬化)や親水
性、吸湿性、吸水性能の改善処理(加工)による混紡・
混繊相手繊維へのダメージが発生する。
吸水性能の改善処理の煩雑さ、工程数の増大に伴う生産
性が悪化し、加工コストが増大する問題点があった。
親水性、吸湿性、吸水性能を改善処理(加工)しても、
構成繊維のダメージがなく、風合い劣化も生じず、生産
性の悪化、加工コストの増大を伴わない、優れた吸湿性
・吸水性能と風合いが付与でき、一浴一工程での親水
性、吸湿性、吸水性能が改善された繊維構造物とその加
工方法を提供するものである。
維とポリエステル繊維よりなる編織布であって、セルロ
ース繊維のカルボキシメチール化処理とポリエステル繊
維のアルカリ減量処理とを一浴一工程処理を行うことに
より得られた繊維構造物及びセルロース繊維とポリエス
テル繊維の混紡糸或いは混繊糸よりなる編織布に、一浴
一工程での親水性、吸湿性、吸水性能を改善するための
加工手段として、セルロース繊維とポリエステル繊維の
混紡糸或いは混繊糸よりなる編織布を、水酸化ナトリウ
ム、モノクロール酢酸或いはそのアルカリ塩と少量の界
面活性剤よりなる浸透剤よりなる水溶液に浸漬し、余剰
処理液を絞り、湿熱或いは乾熱処理を行い、セルロース
繊維のカルボキシメチール化処理を行うと共に、ポリエ
ステル繊維のアルカリ減量処理も同時に行い、次いで温
湯洗浄と水洗処理を行うことにより、一浴一工程処理に
てセルロース繊維とポリエステル繊維よりなる編織布に
優れた吸汗性能を付与する方法を構成するものである。
よりなる編織布を構成するセルロース繊維に親水性、吸
湿性、吸水性能を付与する手段としてのカルボキシメチ
ール化の処理条件と、又ポリエステル繊維の微細デニー
ル化による毛管現象活性化による吸水性、保水性能改善
手段としてアルカリ減量処理が、15〜25%の水酸化
ナトリウム、20〜30%のモノクロール酢酸ナトリウ
ム及び数%の浸透剤(界面活性剤)を含有する処理液を
含浸させ、スチーミング等の加熱処理をすることにより
効率よく最適条件下に進行するという、各々の最適処理
条件が合致することに注目し、本発明に至ったのであ
る。
エステル繊維よりなる編織布を、水酸化ナトリウム、モ
ノクロール酢酸或いはそのアルカリ塩と少量の界面活性
剤よりなる浸透剤よりなる水溶液[一浴]に浸漬し、そ
れを湿熱或いは乾熱し、温湯洗浄及び水洗を行う一連の
工程を通すという一工程で、各々の構成繊維のダメージ
を伴わずに、セルロース繊維にはカルボキシメチール化
による優れた親水、吸湿性能の付与が行え、一方のポリ
エステル繊維には、繊維自体の解重合等の劣化を伴わず
に外周部よりポリエステルポリマーの加水分解による可
溶化進行による繊維径の減少微細デニール化、所謂アル
カリ減量処理が進行し、編織布構成繊維の毛管現象によ
る保液、保湿性能の改善と編織布の風合い改善が行え、
一液一浴加工で目的が達成出来るのである。
に記述すると、一液一浴による親水、吸湿能付与加工は
下記の如くに行われる。即ち、処理浴処方は、セルロー
ス繊維、ポリエステル繊維ともにダメージを与えず、前
者には効率よく必要レベルのカルボキシメチール化処理
が行え、後者には効率よく必要なレベルのアルカリ減量
処理が行える処理浴処方を選定する。
qeeze-steam(or cure)法で実施するには処理液は、1
5〜25%の水酸化ナトリウム、20〜30%のモノク
ロール酢酸ナトリウム及び、数%(〜2%)の浸透剤
(界面活性剤)を含有する水溶液で構成させる。
わりにモノクロール酢酸を用いてもよいが、この場合
は、モノクロール酢酸の中和によりナトリウム塩を形成
するに必要な分だけ水酸化ナトリウム量(濃度)を増し
ておく。
ル化処理とポリエステル繊維の減量処理を同時に行う最
適の処理条件としては、セルロース繊維とポリエステル
繊維よりなる編織布を該処理液に浸漬し、マングルで水
分率100〜150%となるように絞り、飽和蒸気10
0℃の蒸熱装置で10〜15分間蒸熱処理し、次いで6
0℃の温湯で20分間3回洗浄し、更に25℃で10分
間の水洗を行い乾燥する。
う場合のセルロース繊維のカルボキシメチール化処理の
最適の処方であり、且つポリエステル繊維のアルカリ減
量処理を行うためにも最適の処方であり、かくして一
浴、一連工程で効率よくセルロース繊維とポリエステル
繊維よりなる編織布に、親水性、吸湿性、吸水性能の改
善された加工を施すことが出来、それぞれ別個にセルロ
ース繊維の親水性、吸湿性、吸水性能の改善処理を行
い、又ポリエステル繊維の親水性、吸湿性、吸水性能の
改善処理を行う方法に比べて何等遜色なく極めて効率的
である。
テル繊維よりなる編織布とは、セルロース繊維とポリエ
ステル繊維よりなる混紡糸のみならず、綿やビスコース
レーヨンなどのセルロース短繊維よりなるスライバー
と、ポリエステル繊維のステープルヤーンよりなるスラ
イバー或いはポリエステル繊維のマルチフィラメントヤ
ーンとでサイロスパン紡績法等により製造される複合紡
績糸や、又該構成粗糸を用いエアージェットスピンドル
などを用いて製造される所謂結束紡績糸を対象とした、
各種混紡糸、複合紡績糸、混繊糸よりなる各種織り又は
編み組織の織物或いは編物の他、セルロース繊維からな
る糸条とポリエステル繊維からなる糸条とで複合して編
成した編物であってもよい。
るセルロース繊維としては、綿及びビスコースレーヨ
ン、キュープラアンモニウムレーヨンなどが挙げられ、
ポリエステル繊維としてはポリエチレンテレフタレート
繊維、ポリエチレンテレ/イソフタレート共重合体繊
維、ポリブチレンテレフタレート繊維等の市販のポリエ
ステル繊維のステープルファイバー及びマルチフィラメ
ントヤーンが挙げられる。
の複合編物のセルロース繊維/ポリエステル繊維の好適
な比率は、セルロース繊維の含有比率は60〜80重量
%、ポリエステル繊維の含有比率は20〜40重量%で
ある。
効果をより詳細且つ具体的に示す。 [実施例1]綿70%/ポリエステル繊維(単糸デニー
ル1.25d.繊維カット長38mm)30%の重量混
紡比率の42番手の紡績糸を用い、編み組織1×1リブ
で編み立てた漂白ニットを、モノクロール酢酸ナトリウ
ム20%、水酸化ナトリウム15%、及び浸透剤として
の界面活性剤2%を含む水溶液に常温で浸漬し、マング
ルで絞り率120%に絞り、飽和水蒸気温度100℃の
スチーマーに入れ、10分間スチーミングし、綿繊維の
カルボキシメチール化反応と、ポリエステル繊維のアル
カリ減量処理(表層部の加水分解反応)を進行させる。
ついで、スチマーから取り出し、60℃の温湯に20分
間浸漬して洗浄を3回繰り返し、その後25℃で10分
間水洗し乾燥して、吸湿特性を改善し吸汗性能を付与し
た綿、ポリエステル混紡糸よりなる編物を得た。
状態で24時間コンディショニング後の、バイレック法
吸水性及び吸湿性能は、表1に示す通りであり未処理布
に比べ優秀であった。
一の編物を用い、水酸化ナトリウム20%、浸透剤とし
ての界面活性剤5%を含む水溶液に常温で浸漬し、マン
グルで絞り率120%に絞り、90℃で30分間加熱処
理を行い次いで、60℃の温湯に20分間浸漬して洗浄
を3回繰り返し、次いで25℃で10分間水洗し乾燥し
て、先ずポリエステル繊維のアルカリ減量処理を行っ
た。次いで、この編物をメタクリルアミド15%、過硫
酸アンモニウム1%を含む水溶液に常温で浸漬し、マン
グルで絞り率120%に絞り、飽和水蒸気温度100℃
のスチーマーに入れ、10分間スチーミングし、次いで
60℃の温湯に20分間浸漬して洗浄を3回繰り返し、
25℃で10分間水洗し乾燥して、セルロース繊維にメ
タクリルアミドを(グラフト)重合させ親水性付与加工
を施した。得られた編物の20℃、65%RHの標準状
態で24時間コンディショニング後の、バイレック法吸
水性及び吸湿性能は、表1に示す通りであり、未処理布
に比べ優秀で実施例1並の性能を示したが、実施例1の
方法に比し性能付与工程が長く、煩雑で生産性悪く又、
コスト高についた。
30重量%の混紡糸よりなる漂白ニットの、カルボキシ
メチール化の処理条件をモノクロール酢酸ナトリウム2
0%、水酸化ナトリウム15%、及び浸透剤としての界
面活性剤2%を含む水溶液に常温で浸漬しマングルで絞
り率120%に絞り、25℃で24時間反応させ、次い
で飽和水蒸気温度100℃のスチーマーに入れ、10分
間スチーミングする方法に変更する以外は全て実施例1
と同様にして、吸湿特性を改善した吸汗性能を付与した
綿、ポリエステル混紡糸よりなる編物を得、又実施例1
と同様にして得られた製品のばイレック法吸水性及び吸
湿性能を試験評価した。
結果と同様に優れた吸汗性能を示した。
び吸湿性能は、JIS L−1096 一般織物試験法、
即ち、 (1)製品のばイレック法吸水性 : JIS L−1
096 6.26.1.B (2)製品の吸湿性能 : JIS L−1096 6.
9. に従い試験評価した。
工方法により、セルロース繊維とポリエステル繊維より
なる編織布を構成するセルロース繊維に親水性、吸湿
性、吸水性能を付与する手段としてのカルボキシメチー
ル化の処理条件と、又ポリエステル繊維の微細デニール
化による毛管現象活性化による吸水性、保水性能改善手
段としてアルカリ減量処理が、15〜25%の水酸化ナ
トリウム、20〜30%のモノクロール酢酸ナトリウム
及び数%の浸透剤(界面活性剤)を含有する処理液を含
浸させ、スチーミング等の加熱処理をすることにより効
率よく最適条件下に進行するという、各々の最適処理条
件が合致することができたので、一浴一工程処理にてセ
ルロース繊維とポリエステル繊維よりなる編織布に極め
て効率よく優れた吸汗性能を付与することが出来る。
Claims (4)
- 【請求項1】 セルロース繊維とポリエステル繊維より
なる編織布であって、セルロース繊維のカルボキシメチ
ール化処理とポリエステル繊維のアルカリ減量処理とを
一浴一工程処理を行うことにより得られた繊維構造物。 - 【請求項2】 セルロース繊維のカルボキシメチール化
処理とポリエステル繊維のアルカリ減量処理が、15〜
25%の水酸化ナトリウム、20〜30%のモノクロー
ル酢酸ナトリウム及び数%の浸透剤からなる処理液であ
る請求項1記載の繊維構造物。 - 【請求項3】 セルロース繊維とポリエステル繊維より
なる編織布を、水酸化ナトリウム、モノクロール酢酸或
いはそのアルカリ塩と、少量の界面活性剤よりなる浸透
剤からなる水溶液に浸漬し、余剰処理液を絞り、湿熱或
いは乾熱処理を行い、セルロース繊維のカルボキシメチ
ール化処理を行うと共に、ポリエステル繊維のアルカリ
減量処理も同時に行い、次いで温湯洗浄と水洗処理を行
うことにより、一浴一工程処理を行うことを特徴とする
繊維構造物の加工方法。 - 【請求項4】 セルロース繊維のカルボキシメチール化
の処理条件とポリエステル繊維の微細デニール化による
アルカリ減量処理が、15〜25%の水酸化ナトリウ
ム、20〜30%のモノクロール酢酸ナトリウム及び数
%の浸透剤からなる処理液である請求項3記載の繊維構
造物の加工方法。
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