JP2002088659A - 溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法 - Google Patents
溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法Info
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- JP2002088659A JP2002088659A JP2000283610A JP2000283610A JP2002088659A JP 2002088659 A JP2002088659 A JP 2002088659A JP 2000283610 A JP2000283610 A JP 2000283610A JP 2000283610 A JP2000283610 A JP 2000283610A JP 2002088659 A JP2002088659 A JP 2002088659A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フィブリル化の進行を抑制し、ソフトな風合
いを有する溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛の加工方法
を提供する。 【解決手段】 溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛を酵素
処理し、ポリウレタン樹脂を含有する水溶液を付与し、
熱処理を行う。
いを有する溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛の加工方法
を提供する。 【解決手段】 溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛を酵素
処理し、ポリウレタン樹脂を含有する水溶液を付与し、
熱処理を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶剤紡糸セルロー
ス繊維含有布帛のフィブリル化を抑制する技術に関する
ものである。
ス繊維含有布帛のフィブリル化を抑制する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】溶剤紡糸セルロース繊維は、主原料であ
るパルプを副原料のアミンオキサイド溶剤で物理的に溶
解し、セルロース分子を極力分断せずに繊維とする画期
的な製法によって製造されるので、既存のセルロース系
繊維、例えば、ビスコース法にて製造されるレーヨン等
に比べて、湿潤強度や繊維収縮等に優れ、ソフトで肌触
りが良く、湿潤状態で摩擦・揉布処理を行うと単繊維が
繊維軸方向に割繊しフィブリル化するという特徴を有し
ている。このフィブリル化特性を利用した起毛調の独特
の表面間による溶剤紡糸セルロース繊維商品が多く上市
されているが、着用時の繰り返し洗濯によってフィブリ
ルの生成が進行し、ピリングが生じたり、生地表面が白
化するといった問題がある。
るパルプを副原料のアミンオキサイド溶剤で物理的に溶
解し、セルロース分子を極力分断せずに繊維とする画期
的な製法によって製造されるので、既存のセルロース系
繊維、例えば、ビスコース法にて製造されるレーヨン等
に比べて、湿潤強度や繊維収縮等に優れ、ソフトで肌触
りが良く、湿潤状態で摩擦・揉布処理を行うと単繊維が
繊維軸方向に割繊しフィブリル化するという特徴を有し
ている。このフィブリル化特性を利用した起毛調の独特
の表面間による溶剤紡糸セルロース繊維商品が多く上市
されているが、着用時の繰り返し洗濯によってフィブリ
ルの生成が進行し、ピリングが生じたり、生地表面が白
化するといった問題がある。
【0003】溶剤紡糸セルロース繊維のフィブリル化を
抑制する加工方法として、特表平9−512591号公
報や特開平7−70930号公報には、N―メチロール
化合物等の繊維素反応型樹脂を用い、溶剤紡糸セルロー
ス繊維の分子間架橋を行う方法が開示されているが、染
色後の仕上げ加工時に、該樹脂を付与するため、染色ま
での工程中にスレ・アタリが発生し,製品としての品位
が乏しくなり、さらに強力が低下し、風合いも粗硬とな
るという問題がある。
抑制する加工方法として、特表平9−512591号公
報や特開平7−70930号公報には、N―メチロール
化合物等の繊維素反応型樹脂を用い、溶剤紡糸セルロー
ス繊維の分子間架橋を行う方法が開示されているが、染
色後の仕上げ加工時に、該樹脂を付与するため、染色ま
での工程中にスレ・アタリが発生し,製品としての品位
が乏しくなり、さらに強力が低下し、風合いも粗硬とな
るという問題がある。
【0004】また、特開平8−13336号公報には、
多官能カチオン化剤を用いたフィブリル化抑制加工方法
が開示されている。この方法では、多官能カチオン化剤
とセルロースとを化学反応させるのにアルカリ触媒を使
用するので、染色後にこのフィブリル化抑制加工を行っ
た場合は、染料がアルカリにより加水分解され、変色し
てしまうという問題があり、また染色を行う前にこのフ
ィブリル化抑制加工を行った場合は、セルロースと染料
の親和性が非常に高くなるので、淡色に染めることがで
きなくなり、濃色においては染めむらが発生しやすくな
るという問題がある。
多官能カチオン化剤を用いたフィブリル化抑制加工方法
が開示されている。この方法では、多官能カチオン化剤
とセルロースとを化学反応させるのにアルカリ触媒を使
用するので、染色後にこのフィブリル化抑制加工を行っ
た場合は、染料がアルカリにより加水分解され、変色し
てしまうという問題があり、また染色を行う前にこのフ
ィブリル化抑制加工を行った場合は、セルロースと染料
の親和性が非常に高くなるので、淡色に染めることがで
きなくなり、濃色においては染めむらが発生しやすくな
るという問題がある。
【0005】また、特開平9−158050号公報に
は、ジグリシジルエーテルまたはポリグリシジルエーテ
ルと反応触媒として硫酸ナトリウムまたは硫酸カリウム
を50g/リットル以上用い、溶剤紡糸セルロース繊維
の架橋改質反応を行い、抗ピリング性を付与した加工方
法が開示されている。この方法は、溶剤紡糸セルロース
繊維がフィブリル化し、このフィブリル化した繊維が絡
み合ってピリングになるのを抑制するもので、溶剤紡糸
セルロース繊維のフィブリル化を防止するまでには至っ
ていない。
は、ジグリシジルエーテルまたはポリグリシジルエーテ
ルと反応触媒として硫酸ナトリウムまたは硫酸カリウム
を50g/リットル以上用い、溶剤紡糸セルロース繊維
の架橋改質反応を行い、抗ピリング性を付与した加工方
法が開示されている。この方法は、溶剤紡糸セルロース
繊維がフィブリル化し、このフィブリル化した繊維が絡
み合ってピリングになるのを抑制するもので、溶剤紡糸
セルロース繊維のフィブリル化を防止するまでには至っ
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑みで行われたもので、風合いがソフトで染色仕
上げ工程中および着用時の繰り返し洗濯によるフィブリ
ル生成を抑制することを目的とした溶剤紡糸セルロース
繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法を提供するも
のである。
現状に鑑みで行われたもので、風合いがソフトで染色仕
上げ工程中および着用時の繰り返し洗濯によるフィブリ
ル生成を抑制することを目的とした溶剤紡糸セルロース
繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するもので、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は、溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛を酵素
処理し、次いでポリウレタン樹脂を含有する水溶液を付
与し、熱処理を行うことを特徴とする溶剤紡糸セルロー
ス繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法を要旨とす
るものである。
成するもので、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は、溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛を酵素
処理し、次いでポリウレタン樹脂を含有する水溶液を付
与し、熱処理を行うことを特徴とする溶剤紡糸セルロー
ス繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法を要旨とす
るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる溶剤紡糸セルロース繊維とは、パルプを
原料に用い、これを溶解し得る溶剤、例えばN−メチル
モルフォリン−N−オキサイド、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピペリジン−N−オキサイド、ジメチル
アセトアミド等に溶解させ、濾過して不純分を取り除い
た後、溶液を乾式または湿式紡糸法により紡糸すること
により得られる繊維である。本発明では上記の溶剤紡糸
セルロース繊維からなる綿、糸、織物、編物、不織布ま
たは溶剤紡糸セルロース繊維を混用する綿、糸、織物、
編物、不織布を用いる。溶剤紡糸セルロース繊維と混用
する他の繊維としては、木綿、麻等の天然セルロース繊
維、レーヨン、キュプラ、ポリノジック、ハイウェット
モジュラスレーヨン等の再生セルロース繊維、羊毛、絹
等の天然繊維、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の
合成繊維を挙げることができ、混用方法としては一般的
に用いられている方法、具体的には混綿、混紡、交撚、
精紡交撚、交織、交編等の方法で混用すればよく、他の
繊維の混用質量比率はは70質量%以下、好ましくは5
0%以下がよい。
本発明で用いる溶剤紡糸セルロース繊維とは、パルプを
原料に用い、これを溶解し得る溶剤、例えばN−メチル
モルフォリン−N−オキサイド、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピペリジン−N−オキサイド、ジメチル
アセトアミド等に溶解させ、濾過して不純分を取り除い
た後、溶液を乾式または湿式紡糸法により紡糸すること
により得られる繊維である。本発明では上記の溶剤紡糸
セルロース繊維からなる綿、糸、織物、編物、不織布ま
たは溶剤紡糸セルロース繊維を混用する綿、糸、織物、
編物、不織布を用いる。溶剤紡糸セルロース繊維と混用
する他の繊維としては、木綿、麻等の天然セルロース繊
維、レーヨン、キュプラ、ポリノジック、ハイウェット
モジュラスレーヨン等の再生セルロース繊維、羊毛、絹
等の天然繊維、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の
合成繊維を挙げることができ、混用方法としては一般的
に用いられている方法、具体的には混綿、混紡、交撚、
精紡交撚、交織、交編等の方法で混用すればよく、他の
繊維の混用質量比率はは70質量%以下、好ましくは5
0%以下がよい。
【0009】本発明は、上述の溶剤紡糸セルロース繊維
含有布帛を用い、まず、酵素処理を行う。ここで用いる
酵素とは、セルロース分解酵素で、具体的には、エキソ
グルカナーゼ、エンドグルカナーゼ、セルビアーゼ等の
セルラーゼ系酵素、微生物セルラーゼおよび、これらの
複合体等を挙げることができる。酵素の使用量は、酵素
の有する活性によっても異なるが、一般には0.5〜1
0.0g/リットル程度の濃度が適当である。処理温度
は、40〜65℃、処理時間は30〜180分間、浴比
は1:10〜1:50の範囲で行う。
含有布帛を用い、まず、酵素処理を行う。ここで用いる
酵素とは、セルロース分解酵素で、具体的には、エキソ
グルカナーゼ、エンドグルカナーゼ、セルビアーゼ等の
セルラーゼ系酵素、微生物セルラーゼおよび、これらの
複合体等を挙げることができる。酵素の使用量は、酵素
の有する活性によっても異なるが、一般には0.5〜1
0.0g/リットル程度の濃度が適当である。処理温度
は、40〜65℃、処理時間は30〜180分間、浴比
は1:10〜1:50の範囲で行う。
【0010】また、用いる酵素の活性に最適pHとなる
ように、pH調整剤で調整を行えばよく、酸性活性酵素
の場合には、酢酸やクエン酸を、中性活性酵素の場合に
は、リン酸ナトリウムを、アルカリ活性酵素の場合に
は、アンモニアや炭酸ナトリウム等を用いてpH調整を
行えばよい。
ように、pH調整剤で調整を行えばよく、酸性活性酵素
の場合には、酢酸やクエン酸を、中性活性酵素の場合に
は、リン酸ナトリウムを、アルカリ活性酵素の場合に
は、アンモニアや炭酸ナトリウム等を用いてpH調整を
行えばよい。
【0011】酵素処理に際しては、一般的に用いられて
いる回転式染色装置を使用することができ、具体的に
は、ロータリードラム染色機、パドル染色機、ウインス
リール染色機、ジッガー染色機、液流染色機、気流染色
機等の染色機を使用することができる。
いる回転式染色装置を使用することができ、具体的に
は、ロータリードラム染色機、パドル染色機、ウインス
リール染色機、ジッガー染色機、液流染色機、気流染色
機等の染色機を使用することができる。
【0012】本発明では、酵素処理を行った後、該布帛
にポリウレタン樹脂を含有する水溶液を付与し、熱処理
を行うが、酵素処理を行った後に、染色を行ってもよ
い。ここでいう染色とは、公知の染料を用いて公知の染
色方法を用いて行えばよく、特に限定はしない。
にポリウレタン樹脂を含有する水溶液を付与し、熱処理
を行うが、酵素処理を行った後に、染色を行ってもよ
い。ここでいう染色とは、公知の染料を用いて公知の染
色方法を用いて行えばよく、特に限定はしない。
【0013】本発明で用いるポリウレタン樹脂とは、具
体的には、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル
系ポリウレタン、ポリエステル・ポリエーテル共重合系
ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタン等のポ
リウレタンプレポリマー、イソシアネート系のウレタン
樹脂等を挙げることができ、好ましくは活性イソシアネ
ート基を有する熱反応性ウレタン樹脂を用いるのがよ
い。
体的には、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル
系ポリウレタン、ポリエステル・ポリエーテル共重合系
ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタン等のポ
リウレタンプレポリマー、イソシアネート系のウレタン
樹脂等を挙げることができ、好ましくは活性イソシアネ
ート基を有する熱反応性ウレタン樹脂を用いるのがよ
い。
【0014】ポリウレタン樹脂を含有する水溶液の付与
方法としては、公知の方法を用いればよく、実用的に
は、パディング法を用いるのが好ましい。ポリウレタン
樹脂の使用量は1〜20質量%の範囲で用いればよく、
使用量が1質量%以下になると、フィブリル抑制の効果
が得にくい。また、20質量%以上になると、風合い硬
化をもたらすうえ、コストも高くなり好ましくない。ま
た耐久性や風合い向上のために、触媒や柔軟剤を併用す
るのが好ましい。ポリウレタン樹脂を含有する水溶液を
布帛に付与した後、80〜120℃で0.5〜5分間の
乾燥を行い、次いで150〜200℃で0.5〜5分間
の熱処理を行う。本発明は、以上の構成よりなるもので
ある。
方法としては、公知の方法を用いればよく、実用的に
は、パディング法を用いるのが好ましい。ポリウレタン
樹脂の使用量は1〜20質量%の範囲で用いればよく、
使用量が1質量%以下になると、フィブリル抑制の効果
が得にくい。また、20質量%以上になると、風合い硬
化をもたらすうえ、コストも高くなり好ましくない。ま
た耐久性や風合い向上のために、触媒や柔軟剤を併用す
るのが好ましい。ポリウレタン樹脂を含有する水溶液を
布帛に付与した後、80〜120℃で0.5〜5分間の
乾燥を行い、次いで150〜200℃で0.5〜5分間
の熱処理を行う。本発明は、以上の構成よりなるもので
ある。
【0015】
【作用】本発明のごとく、溶剤紡糸セルロース繊維含有
布帛を、酵素処理し、ポリウレタン樹脂を含有する水溶
液を付与し熱処理を行うと、なぜにフィブリルの生成を
抑制し、かつ、ソフトな風合いを有した溶剤紡糸セルロ
ース繊維含有布帛を得ることができるのか、その理由
は、定かでないが、発明者は、次のように推測してい
る。酵素処理により、布帛表面の毛羽が除去され、さら
に、繊維表面がエッチングされる。ここに、ポリウレタ
ン樹脂を付与すると、エッチングされた表面にウレタン
が深く浸透し、耐久性のある皮膜を表面に形成し、フィ
ブリル化を抑制するものと推測する。
布帛を、酵素処理し、ポリウレタン樹脂を含有する水溶
液を付与し熱処理を行うと、なぜにフィブリルの生成を
抑制し、かつ、ソフトな風合いを有した溶剤紡糸セルロ
ース繊維含有布帛を得ることができるのか、その理由
は、定かでないが、発明者は、次のように推測してい
る。酵素処理により、布帛表面の毛羽が除去され、さら
に、繊維表面がエッチングされる。ここに、ポリウレタ
ン樹脂を付与すると、エッチングされた表面にウレタン
が深く浸透し、耐久性のある皮膜を表面に形成し、フィ
ブリル化を抑制するものと推測する。
【0016】
【実施例】本発明を実施例により、さらに、具体的に説
明するが、実施例における布帛の測定・評価は、以下の
方法で行った. フィブリルの状態 布帛のフィブリル生成状態を、加工上がり、および家庭
洗濯法(JIS L−0217 103法)30洗後の
試料を、視覚判定により相対的に次の3段階で評価し
た。 ○:フィブリルの生成が少ない △:フィブリルの生成がやや多い ×:フィブリルの生成が多い 風合い 家庭洗濯法(JIS L−0217 103法)30洗
後の布帛を、手触りによる官能テストにより相対的に次
の3段階で評価した。 ○:柔らかい △:やや硬い ×:硬い
明するが、実施例における布帛の測定・評価は、以下の
方法で行った. フィブリルの状態 布帛のフィブリル生成状態を、加工上がり、および家庭
洗濯法(JIS L−0217 103法)30洗後の
試料を、視覚判定により相対的に次の3段階で評価し
た。 ○:フィブリルの生成が少ない △:フィブリルの生成がやや多い ×:フィブリルの生成が多い 風合い 家庭洗濯法(JIS L−0217 103法)30洗
後の布帛を、手触りによる官能テストにより相対的に次
の3段階で評価した。 ○:柔らかい △:やや硬い ×:硬い
【0017】
【実施例1】溶剤紡糸セルロース繊維(リヨセル:レン
チング社製)100%の30番手単糸使いの綾織物(経
糸密度120本/2.54cm、緯糸密度80本/2.
54cm)を用意し、通常の方法で糊抜き精練を行っ
た。この織物をロータリードラム染色機を用い、下記処
方1の処理液を用いて、浴比1:30、処理pH6.
0、55℃にて60分処理した後、水洗、失活(80℃
にて10分処理する。)、水洗、乾燥を行った。次い
で、下記処方2にて浴比1:30、60℃で60分間の
染色を行った。
チング社製)100%の30番手単糸使いの綾織物(経
糸密度120本/2.54cm、緯糸密度80本/2.
54cm)を用意し、通常の方法で糊抜き精練を行っ
た。この織物をロータリードラム染色機を用い、下記処
方1の処理液を用いて、浴比1:30、処理pH6.
0、55℃にて60分処理した後、水洗、失活(80℃
にて10分処理する。)、水洗、乾燥を行った。次い
で、下記処方2にて浴比1:30、60℃で60分間の
染色を行った。
【0018】処方1 セルソフトプラスL 2%o.m.f (セルラーゼ:ノボノルディスクバイオインダストリー
株式会社製)
株式会社製)
【0019】 処方2 Sumifix Black EXconc 10.0%o.m.f (反応染料:住友化学工業株式会社製) 無水芒硝 60g/リットル ソーダ灰 20g/リットル
【0020】次いで、下記処方3の水溶液に浸漬し、マ
ングルで絞液率90%にて圧搾絞液後、100℃で1分
間乾燥した後、180℃にて0.5分の熱処理を行い、
本発明の加工織物を得た。
ングルで絞液率90%にて圧搾絞液後、100℃で1分
間乾燥した後、180℃にて0.5分の熱処理を行い、
本発明の加工織物を得た。
【0021】 処方3 エラストロンMF−8 50.0g/リットル (ウレタン樹脂:第一工業製薬株式会社製) エラストロンキャタリスト64 2.5g/リットル (キャタリスト:第一工業製薬株式会社製) ポロンMF−14 5.0g/リットル (シリコン系柔軟剤:信越化学工業株式会社製)
【0022】比較例1 本発明の比較として、実施例1と同一の織物を用い、染
色までの工程は実施例1と全く同一の方法で行い、次い
で、下記処方4の処理液に浸漬し、マングルで絞液率9
0%にて圧搾絞液後、100℃で1分間乾燥し、比較用
の加工織物を得た。(比較例1とする。)
色までの工程は実施例1と全く同一の方法で行い、次い
で、下記処方4の処理液に浸漬し、マングルで絞液率9
0%にて圧搾絞液後、100℃で1分間乾燥し、比較用
の加工織物を得た。(比較例1とする。)
【0023】処方4 ポロンMF−14 5.0g/リットル (シリコン系柔軟剤:信越化学工業株式会社製)
【0024】比較例2 本発明の比較として、実施例1と同一の織物を用い、実
施例1の酵素処理の工程を省く以外は、実施例1と全く
同一の方法にて比較用の加工織物を得た。(比較例2と
する。)
施例1の酵素処理の工程を省く以外は、実施例1と全く
同一の方法にて比較用の加工織物を得た。(比較例2と
する。)
【0025】比較例3 本発明の比較として、実施例1と同一の織物を用い、糊
抜き精錬後、染色を行い、上記処方4の処理液に浸漬
し、マングルで絞液率90%にて圧搾絞液後、100℃
で1分間乾燥し、比較用の加工織物を得た。(比較例3
とする。)
抜き精錬後、染色を行い、上記処方4の処理液に浸漬
し、マングルで絞液率90%にて圧搾絞液後、100℃
で1分間乾燥し、比較用の加工織物を得た。(比較例3
とする。)
【0026】比較例4 本発明の比較として、実施例1と同一の織物を用い、糊
抜き精錬後、染色を行い、下記処方5の処理液に浸漬
し、マングルで絞液率90%にて圧搾絞液後、100℃
で1分間乾燥した後、180℃にて0.5分の熱処理を
行い、比較用の加工織物を得た。(比較例4とする。)
抜き精錬後、染色を行い、下記処方5の処理液に浸漬
し、マングルで絞液率90%にて圧搾絞液後、100℃
で1分間乾燥した後、180℃にて0.5分の熱処理を
行い、比較用の加工織物を得た。(比較例4とする。)
【0027】 処方5 スミテックスレジンNS−19 150g/リットル (グリオキザール系樹脂:住友化学工業株式会社製) スミテックスアクセラレータX−80 45g/リットル (触媒:住友化学工業株式会社製) ポロンMF−14 5g/リットル (シリコン系柔軟剤:信越化学工業株式会社製)
【0028】実施例2 溶剤紡糸セルロース繊維(リヨセル:レンチング社製)
100%、40番手単糸使いのニット(スムース、目付
150g/m2)を用意し、通常の方法で精練を行い、
実施例1と全く同一の方法にて加工を行い本発明の加工
編物を得た。
100%、40番手単糸使いのニット(スムース、目付
150g/m2)を用意し、通常の方法で精練を行い、
実施例1と全く同一の方法にて加工を行い本発明の加工
編物を得た。
【0029】比較例5〜8 本発明の比較として、実施例2と同一の編物を用い、比
較例1〜4と全く同一の方法にて加工を行い、比較用の
編物を得た。(比較例5〜8)
較例1〜4と全く同一の方法にて加工を行い、比較用の
編物を得た。(比較例5〜8)
【0030】実施例3 溶剤紡糸セルロース繊維(リヨセル:レンチング社製)
とポリエステルの混紡糸(混紡質量比率60/40)の
30番手使いの平織物(経糸密度120本/2.54c
m、緯糸密度80本/2.54cm)を用意し、通常の
方法で糊抜き・精練を行い、実施例1と全く同一の方法
にて加工を行い、本発明の加工織物を得た。
とポリエステルの混紡糸(混紡質量比率60/40)の
30番手使いの平織物(経糸密度120本/2.54c
m、緯糸密度80本/2.54cm)を用意し、通常の
方法で糊抜き・精練を行い、実施例1と全く同一の方法
にて加工を行い、本発明の加工織物を得た。
【0031】比較例9〜12 本発明の比較として、実施例3と同一の織物を用い、比
較例1〜4と全く同一の方法にて加工を行い、比較用の
編物を得た。(比較例9〜12) 本発明および比較用の加工布帛の性能を評価し、その結
果を合わせて表1に示した。
較例1〜4と全く同一の方法にて加工を行い、比較用の
編物を得た。(比較例9〜12) 本発明および比較用の加工布帛の性能を評価し、その結
果を合わせて表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】表1より明らかなごとく、本発明は風合い
がソフトで、加工上がり、洗濯30回後もフィブリルの
生成が少なかった。一方、ポリウレタン樹脂を付与しな
かった比較例1、5、9は、風合いはソフトであった
が、フィブリルが生成し、酵素処理を行わなかった比較
例2、6、10は、風合いがやや堅くフィブリルが生成
がやや多く、酵素処理・ポリウレタン樹脂を行わなかっ
た比較例3、7、11は、風合いがやや堅く、フィブリ
ルの生成が多く、酵素処理を行わず、ポリウレタン樹脂
の代わりにギリオキザール樹脂を付与した比較例4、
8、12は、風合いが堅く、フィブリルの生成がやや多
かった。
がソフトで、加工上がり、洗濯30回後もフィブリルの
生成が少なかった。一方、ポリウレタン樹脂を付与しな
かった比較例1、5、9は、風合いはソフトであった
が、フィブリルが生成し、酵素処理を行わなかった比較
例2、6、10は、風合いがやや堅くフィブリルが生成
がやや多く、酵素処理・ポリウレタン樹脂を行わなかっ
た比較例3、7、11は、風合いがやや堅く、フィブリ
ルの生成が多く、酵素処理を行わず、ポリウレタン樹脂
の代わりにギリオキザール樹脂を付与した比較例4、
8、12は、風合いが堅く、フィブリルの生成がやや多
かった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、フィブリルを抑制し、
しかも風合いがソフトな溶剤紡糸セルロース繊維含有布
帛を提供することがができる。
しかも風合いがソフトな溶剤紡糸セルロース繊維含有布
帛を提供することがができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛を酵素
処理し、次いでポリウレタン樹脂を含有する水溶液を付
与し、熱処理を行うことを特徴とする溶剤紡糸セルロー
ス繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000283610A JP2002088659A (ja) | 2000-09-19 | 2000-09-19 | 溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000283610A JP2002088659A (ja) | 2000-09-19 | 2000-09-19 | 溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002088659A true JP2002088659A (ja) | 2002-03-27 |
Family
ID=18767949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000283610A Withdrawn JP2002088659A (ja) | 2000-09-19 | 2000-09-19 | 溶剤紡糸セルロース繊維含有布帛のフィブリル化抑制加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002088659A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117364330A (zh) * | 2023-10-10 | 2024-01-09 | 诸暨市维纳斯针纺有限公司 | 一种抗起毛起球环保面料 |
-
2000
- 2000-09-19 JP JP2000283610A patent/JP2002088659A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
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CN117364330A (zh) * | 2023-10-10 | 2024-01-09 | 诸暨市维纳斯针纺有限公司 | 一种抗起毛起球环保面料 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071204 |