JPH08291481A - 再生セルロース系繊維を含む複合繊維織編物の染色加工方法 - Google Patents
再生セルロース系繊維を含む複合繊維織編物の染色加工方法Info
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- JPH08291481A JPH08291481A JP7092875A JP9287595A JPH08291481A JP H08291481 A JPH08291481 A JP H08291481A JP 7092875 A JP7092875 A JP 7092875A JP 9287595 A JP9287595 A JP 9287595A JP H08291481 A JPH08291481 A JP H08291481A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピーチ感および膨らみのあるソフトで優美な
外観を有する独特の風合い、および、表面の凹凸感によ
る微妙な色相を有する、再生セルロース系繊維とポリエ
ステルとを含む複合繊維織編物の染色加工方法を提供す
ること。 【構成】 平均重合度300〜600の再生セルロース
系繊維15〜90重量%、および、ポリエステル繊維8
5〜10重量%を含む複合繊維織編物の染色加工方法。
この染色加工方法は、染色機内部の染液と複合繊維織編
物とが共に循環または反転しながら動く機構を有する染
色機を用いて、複合繊維織編物を染色する工程、およ
び、この染色された複合繊維織編物を熱風下で揉みなが
ら、または、たたきながら攪拌乾燥を行う工程、を包含
する。
外観を有する独特の風合い、および、表面の凹凸感によ
る微妙な色相を有する、再生セルロース系繊維とポリエ
ステルとを含む複合繊維織編物の染色加工方法を提供す
ること。 【構成】 平均重合度300〜600の再生セルロース
系繊維15〜90重量%、および、ポリエステル繊維8
5〜10重量%を含む複合繊維織編物の染色加工方法。
この染色加工方法は、染色機内部の染液と複合繊維織編
物とが共に循環または反転しながら動く機構を有する染
色機を用いて、複合繊維織編物を染色する工程、およ
び、この染色された複合繊維織編物を熱風下で揉みなが
ら、または、たたきながら攪拌乾燥を行う工程、を包含
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生セルロース系繊維
とポリエステルとを含む複合繊維織編物の染色加工方法
に関し、さらに詳しくは、ドレス、ブラウスなどの衣料
分野に適した「ピーチ感」と膨らみのあるソフトで独特
の風合いおよび優美な外観を有し、そして表面の凹凸感
による微妙な色相を有するように染色加工する方法に関
する。
とポリエステルとを含む複合繊維織編物の染色加工方法
に関し、さらに詳しくは、ドレス、ブラウスなどの衣料
分野に適した「ピーチ感」と膨らみのあるソフトで独特
の風合いおよび優美な外観を有し、そして表面の凹凸感
による微妙な色相を有するように染色加工する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】再生セルロース系繊維とポリエステルと
を含む複合繊維織編物の染色加工としては、通常、連続
精練−連続染色が一般的である。再生セルロース系繊維
とポリエステルとを含む複合繊維織編物に、特徴ある風
合いおよび色相を出現させるための再生セルロース系繊
維のフィブリル化(再生セルロース系単繊維の側面ある
いは末端部が繊維軸方向に枝分れ状に細分化した状態と
すること)が行われているが、このフィブリル化は、通
常の染色加工では生じない。無理に染色加工で化学的処
理および物理的処理を加えてフィブリル化を生じさせた
場合には、再生セルロース系繊維が強度低下を起こし、
この再生セルロース系繊維とポリエステルとを含む複合
繊維織編物は、痩せたり、硬くなったり、毛羽を生じた
りし、しばしば、織編物に「すれきず」、「染色むら」
などを発生させる。例えば、液流染色機を使用してフィ
ブリル化を起こさせた場合(すなわち、染色機内部の染
液と織編物とが、共に循環または反転しながら動く機構
を有する染色機での処理を行う場合)には、強アルカリ
の使用、湿潤時の強いテンション、および長時間処理を
必要とするため、得られる織編物の強度低下や織編物の
表面が荒れる、いわゆる「すれきず」、「毛羽」が生じ
る。
を含む複合繊維織編物の染色加工としては、通常、連続
精練−連続染色が一般的である。再生セルロース系繊維
とポリエステルとを含む複合繊維織編物に、特徴ある風
合いおよび色相を出現させるための再生セルロース系繊
維のフィブリル化(再生セルロース系単繊維の側面ある
いは末端部が繊維軸方向に枝分れ状に細分化した状態と
すること)が行われているが、このフィブリル化は、通
常の染色加工では生じない。無理に染色加工で化学的処
理および物理的処理を加えてフィブリル化を生じさせた
場合には、再生セルロース系繊維が強度低下を起こし、
この再生セルロース系繊維とポリエステルとを含む複合
繊維織編物は、痩せたり、硬くなったり、毛羽を生じた
りし、しばしば、織編物に「すれきず」、「染色むら」
などを発生させる。例えば、液流染色機を使用してフィ
ブリル化を起こさせた場合(すなわち、染色機内部の染
液と織編物とが、共に循環または反転しながら動く機構
を有する染色機での処理を行う場合)には、強アルカリ
の使用、湿潤時の強いテンション、および長時間処理を
必要とするため、得られる織編物の強度低下や織編物の
表面が荒れる、いわゆる「すれきず」、「毛羽」が生じ
る。
【0003】上記のように、染色加工によって、生地を
痛めずに特徴ある風合いおよび色相を出現させるため
に、再生セルロース系繊維のフィブリル化を行うこと
は、非常に困難とされている。
痛めずに特徴ある風合いおよび色相を出現させるため
に、再生セルロース系繊維のフィブリル化を行うこと
は、非常に困難とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
欠点を解決するものであり、その目的とするところは、
再生セルロース系繊維とポリエステル繊維とを含む複合
繊維織編物を痛めることなく、フィブリル化による独特
の風合いおよび独特の色相を有するように、染色加工す
る方法を提供することにある。
欠点を解決するものであり、その目的とするところは、
再生セルロース系繊維とポリエステル繊維とを含む複合
繊維織編物を痛めることなく、フィブリル化による独特
の風合いおよび独特の色相を有するように、染色加工す
る方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の染色加工方法
は、平均重合度300〜600の再生セルロース系繊維
15〜90重量%、および、ポリエステル繊維85〜1
0重量%を含む、複合繊維織編物の染色加工方法であっ
て、染色機内部の染液と複合繊維織編物とが共に循環ま
たは反転しながら動く機構を有する染色機を用いて、複
合繊維織編物を染色する工程、および、この染色された
複合繊維織編物を熱風下で揉みながら、または、たたき
ながら攪拌乾燥を行う工程を包含し、そのことにより、
上記目的が達成される。
は、平均重合度300〜600の再生セルロース系繊維
15〜90重量%、および、ポリエステル繊維85〜1
0重量%を含む、複合繊維織編物の染色加工方法であっ
て、染色機内部の染液と複合繊維織編物とが共に循環ま
たは反転しながら動く機構を有する染色機を用いて、複
合繊維織編物を染色する工程、および、この染色された
複合繊維織編物を熱風下で揉みながら、または、たたき
ながら攪拌乾燥を行う工程を包含し、そのことにより、
上記目的が達成される。
【0006】好適な実施態様においては、上記染色工程
の前に、上記複合繊維織編物を水酸化ナトリウム5〜5
0%OWFで前処理する工程をさらに包含し、上記染液の
pHは3〜6である。
の前に、上記複合繊維織編物を水酸化ナトリウム5〜5
0%OWFで前処理する工程をさらに包含し、上記染液の
pHは3〜6である。
【0007】本発明に用いられる再生セルロース系繊維
は、平均重合度が300〜600であり、フィブリル化
と強度とのバランスの点から400〜550が好まし
い。再生セルロース系繊維の平均重合度が300より小
さい場合には、該繊維がアルカリ処理によって劣化し、
発生したフィブリルがその形態を保持できないおそれが
あり、600を越える場合には、フィブリル化しにく
い。本発明に用いられるポリエステル繊維は、繊維長、
ポリエステルの組成、いずれも特に限定されないが、好
ましくは、3.0デニール以下であって、アルカリ処理
によって3〜30重量%減量するものが用いられ得る。
3.0デニールを越えるポリエステル繊維を用いる場合
には、風合いが硬くなることがある。アルカリ処理によ
る減量率が、3重量%未満のポリエステル繊維を用いた
場合には、風合いにソフトさが欠け、風合いの良い織編
物が得られないおそれがあり、30重量%を越えるポリ
エステル繊維を用いた場合には、風合いに弾撥力が欠
け、風合いの良い織編物が得られないおそれがあるだけ
でなく、さらに該織編物の強力が小さくなるおそれがあ
る。
は、平均重合度が300〜600であり、フィブリル化
と強度とのバランスの点から400〜550が好まし
い。再生セルロース系繊維の平均重合度が300より小
さい場合には、該繊維がアルカリ処理によって劣化し、
発生したフィブリルがその形態を保持できないおそれが
あり、600を越える場合には、フィブリル化しにく
い。本発明に用いられるポリエステル繊維は、繊維長、
ポリエステルの組成、いずれも特に限定されないが、好
ましくは、3.0デニール以下であって、アルカリ処理
によって3〜30重量%減量するものが用いられ得る。
3.0デニールを越えるポリエステル繊維を用いる場合
には、風合いが硬くなることがある。アルカリ処理によ
る減量率が、3重量%未満のポリエステル繊維を用いた
場合には、風合いにソフトさが欠け、風合いの良い織編
物が得られないおそれがあり、30重量%を越えるポリ
エステル繊維を用いた場合には、風合いに弾撥力が欠
け、風合いの良い織編物が得られないおそれがあるだけ
でなく、さらに該織編物の強力が小さくなるおそれがあ
る。
【0008】本発明に用いられる複合繊維織編物中に
は、上記再生セルロース系繊維15〜90重量%、好ま
しくは30〜70重量%、および、上記ポリエステル繊
維85〜10重量%、好ましくは20〜70重量%が含
まれる。複合繊維織編物中の再生セルロース系繊維が1
5重量%より少ない場合には、フィブリル化による独特
な風合いが得られる織編物に十分に得られず、ポリエス
テル繊維が10重量%より少ない場合には、織編物全体
の強度が弱くなるため好ましくない。
は、上記再生セルロース系繊維15〜90重量%、好ま
しくは30〜70重量%、および、上記ポリエステル繊
維85〜10重量%、好ましくは20〜70重量%が含
まれる。複合繊維織編物中の再生セルロース系繊維が1
5重量%より少ない場合には、フィブリル化による独特
な風合いが得られる織編物に十分に得られず、ポリエス
テル繊維が10重量%より少ない場合には、織編物全体
の強度が弱くなるため好ましくない。
【0009】本発明に用いられる複合繊維織編物は、上
記再生セルロース系繊維および上記ポリエステル繊維
を、例えば、混紡または混繊により混合糸(例えば、長
繊維と短繊維との混合糸、短繊維と短繊維との混合糸な
ど)とし、このような混合糸を用いて公知の種々の形態
に形成され得る。このとき、経糸および緯糸に用いられ
る、上記混合糸の再生セルロース系繊維とポリエステル
繊維との混合比率は、同一であっても異なっていてもよ
い。経糸あるいは緯糸のどちらか一方にポリエステル繊
維単独の糸を用いてもよい。再生セルロース系繊維単独
の糸とポリエステル繊維単独の糸を交織、交編すること
による混交織編物により、本発明に用いられる複合繊維
織編物を得てもよい。
記再生セルロース系繊維および上記ポリエステル繊維
を、例えば、混紡または混繊により混合糸(例えば、長
繊維と短繊維との混合糸、短繊維と短繊維との混合糸な
ど)とし、このような混合糸を用いて公知の種々の形態
に形成され得る。このとき、経糸および緯糸に用いられ
る、上記混合糸の再生セルロース系繊維とポリエステル
繊維との混合比率は、同一であっても異なっていてもよ
い。経糸あるいは緯糸のどちらか一方にポリエステル繊
維単独の糸を用いてもよい。再生セルロース系繊維単独
の糸とポリエステル繊維単独の糸を交織、交編すること
による混交織編物により、本発明に用いられる複合繊維
織編物を得てもよい。
【0010】上記複合繊維織編物には、通常、リラック
ス処理が行われる。リラックス処理の条件は特に限定さ
れず、公知の方法、装置が適用され得る。再生セルロー
ス系繊維とポリエステル繊維との沸水収縮率差、および
糸の撚の解撚による適当な風合いを得るためには、液流
タイプの染色機を用い、100〜135℃の常圧〜高圧
高温水下で5〜60分間処理することが好ましい。この
ことにより、再生セルロース系繊維のフィブリル化が生
じる。
ス処理が行われる。リラックス処理の条件は特に限定さ
れず、公知の方法、装置が適用され得る。再生セルロー
ス系繊維とポリエステル繊維との沸水収縮率差、および
糸の撚の解撚による適当な風合いを得るためには、液流
タイプの染色機を用い、100〜135℃の常圧〜高圧
高温水下で5〜60分間処理することが好ましい。この
ことにより、再生セルロース系繊維のフィブリル化が生
じる。
【0011】上記リラックス処理後、好ましくは、同様
の染色機にてアルカリ側および酸性側で、それぞれ高温
・高圧で一定時間処理し、再生セルロース系繊維を膨潤
させて、さらにフィブリル化させる。このようなアルカ
リ処理は、好ましくは水酸化ナトリウム5〜50%OWF
にて、例えば、80〜135℃の温度で10〜120
分、浴比1:10〜20にて液流タイプの染色機を用い
て行う。その後、中和、および水洗する。このアルカリ
処理によって再生セルロース系繊維は5〜10重量%減
量される。上記アルカリ処理の後に酸性処理が行われ、
これは、以下で述べる分散染料によるポリエステル繊維
の染色と同時に行われ得る。このような酸性処理は、好
ましくは、酢酸にてpH3〜6に調整し、100〜13
5℃の温度で10分〜120分、浴比1:10〜20に
て行う。このようにして再生セルロース系繊維の表面は
フィブリル化され、この再生セルロース系繊維を含む複
合織編物は、以下のように直接染料または反応染料によ
って染色されることにより、さらに落ち着いた独特の色
相となる。
の染色機にてアルカリ側および酸性側で、それぞれ高温
・高圧で一定時間処理し、再生セルロース系繊維を膨潤
させて、さらにフィブリル化させる。このようなアルカ
リ処理は、好ましくは水酸化ナトリウム5〜50%OWF
にて、例えば、80〜135℃の温度で10〜120
分、浴比1:10〜20にて液流タイプの染色機を用い
て行う。その後、中和、および水洗する。このアルカリ
処理によって再生セルロース系繊維は5〜10重量%減
量される。上記アルカリ処理の後に酸性処理が行われ、
これは、以下で述べる分散染料によるポリエステル繊維
の染色と同時に行われ得る。このような酸性処理は、好
ましくは、酢酸にてpH3〜6に調整し、100〜13
5℃の温度で10分〜120分、浴比1:10〜20に
て行う。このようにして再生セルロース系繊維の表面は
フィブリル化され、この再生セルロース系繊維を含む複
合織編物は、以下のように直接染料または反応染料によ
って染色されることにより、さらに落ち着いた独特の色
相となる。
【0012】上記再生セルロース系繊維とポリエステル
繊維とを含む複合繊維織編物の染色加工は、まずはじめ
に染色機内部の染液と複合繊維織編物とが、共に循環ま
たは反転しながら動く機構を有する染色機を用いて行わ
れる。ポリエステル繊維の染色および再生セルロース系
繊維の染色は、2浴法または1浴法で行われる。ポリエ
ステル繊維の染色は、通常、分散染料を用いて、高圧下
で行われ、再生セルロース系繊維の染色は、通常、直接
染料または反応染料を用いて行われる。
繊維とを含む複合繊維織編物の染色加工は、まずはじめ
に染色機内部の染液と複合繊維織編物とが、共に循環ま
たは反転しながら動く機構を有する染色機を用いて行わ
れる。ポリエステル繊維の染色および再生セルロース系
繊維の染色は、2浴法または1浴法で行われる。ポリエ
ステル繊維の染色は、通常、分散染料を用いて、高圧下
で行われ、再生セルロース系繊維の染色は、通常、直接
染料または反応染料を用いて行われる。
【0013】染色された複合繊維織編物に、仕上剤を付
与した後、次いで、熱風攪拌乾燥が行われる。この乾燥
は、染色された織編物を熱風下で揉みながら、または、
たたきながら行う。例えば、100℃〜180℃の熱風
による乾熱攪拌乾燥にて乾燥仕上げを行う。このよう
に、揉みながら、または、たたきながら、乾熱攪拌乾燥
を行うことにより、フィブリル化したうぶ毛のような微
細な割繊は、方向性のない均一な状態に保たれ、複合繊
維織編物の最終風合いが整えられ得る。
与した後、次いで、熱風攪拌乾燥が行われる。この乾燥
は、染色された織編物を熱風下で揉みながら、または、
たたきながら行う。例えば、100℃〜180℃の熱風
による乾熱攪拌乾燥にて乾燥仕上げを行う。このよう
に、揉みながら、または、たたきながら、乾熱攪拌乾燥
を行うことにより、フィブリル化したうぶ毛のような微
細な割繊は、方向性のない均一な状態に保たれ、複合繊
維織編物の最終風合いが整えられ得る。
【0014】このように、本発明の染色加工方法におい
ては、湿、乾、両条件下で、十分揉み効果が加えられ
る。上記染色加工方法においては、全工程、縦横方向共
できるだけテンションをかけないことが望ましい。
ては、湿、乾、両条件下で、十分揉み効果が加えられ
る。上記染色加工方法においては、全工程、縦横方向共
できるだけテンションをかけないことが望ましい。
【0015】このようにして染色加工された再生セルロ
ース系繊維およびポリエステル繊維を含む複合繊維織編
物は、フィブリル化による独特の風合いおよび独特の色
相を有する。通常、再生セルロース系繊維の糸束の20
%以上がフィブリル化されている場合、再生セルロース
系繊維とポリエステル繊維とを含む複合繊維織編物に独
特の風合いおよび色相がもたらされる。このとき、繊維
表面はうぶ毛のような微細な割繊で均一に覆われてい
る。
ース系繊維およびポリエステル繊維を含む複合繊維織編
物は、フィブリル化による独特の風合いおよび独特の色
相を有する。通常、再生セルロース系繊維の糸束の20
%以上がフィブリル化されている場合、再生セルロース
系繊維とポリエステル繊維とを含む複合繊維織編物に独
特の風合いおよび色相がもたらされる。このとき、繊維
表面はうぶ毛のような微細な割繊で均一に覆われてい
る。
【0016】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳述す
る。
る。
【0017】(実施例1)平均重合度が480のポリノ
ジック短繊維60重量%と、ポリエステル長繊維40重
量%との混繊糸を使った複合繊維織物ブロード(40×
40/110本×70本)を用い、液流染色機を使用
し、糊抜精練剤として水酸化ナトリウム0.5g/リッ
トル、非イオン活性剤1.5g/リットルにて、浴比
1:10、温度100℃で30分、精練リラックス処理
を行った。
ジック短繊維60重量%と、ポリエステル長繊維40重
量%との混繊糸を使った複合繊維織物ブロード(40×
40/110本×70本)を用い、液流染色機を使用
し、糊抜精練剤として水酸化ナトリウム0.5g/リッ
トル、非イオン活性剤1.5g/リットルにて、浴比
1:10、温度100℃で30分、精練リラックス処理
を行った。
【0018】酸性処理、および、分散染料によるポリエ
ステル繊維の染色は、同様の液流染色機を用いて、分散
染料0.5%OWF、分散均染剤1.0g/リットル、酢
酸および酢酸ソーダにてpH4.0に調整した浴比1:
10の浴中で130℃で60分間行い、その後、水洗し
た。
ステル繊維の染色は、同様の液流染色機を用いて、分散
染料0.5%OWF、分散均染剤1.0g/リットル、酢
酸および酢酸ソーダにてpH4.0に調整した浴比1:
10の浴中で130℃で60分間行い、その後、水洗し
た。
【0019】ポリノジック繊維の染色も同様の液流染色
機を使用し、反応染料3.5%OWF、無水芒硝50g/
リットル、ソーダ灰20g/リットルの浴比1:10の
染浴中で60℃にて60分間行い、その後、温水で洗浄
し、ソーピングした。
機を使用し、反応染料3.5%OWF、無水芒硝50g/
リットル、ソーダ灰20g/リットルの浴比1:10の
染浴中で60℃にて60分間行い、その後、温水で洗浄
し、ソーピングした。
【0020】染色後、乾燥し、仕上剤およびフィックス
剤をパッドし、そのままタンブルドライヤーにて乾燥
し、仕上げた。
剤をパッドし、そのままタンブルドライヤーにて乾燥
し、仕上げた。
【0021】得られた製品を200倍顕微鏡で観察した
結果、織物表面の繊維が美しいフィブリル化によるうぶ
毛のような割繊で均一に覆われていることが確認でき
た。さらに、この製品は、ソフトで弾撥力、ピーチ感が
あり、染色濃度がおさえられた艶のある独特の色相、お
よび優美な外観を有していた。
結果、織物表面の繊維が美しいフィブリル化によるうぶ
毛のような割繊で均一に覆われていることが確認でき
た。さらに、この製品は、ソフトで弾撥力、ピーチ感が
あり、染色濃度がおさえられた艶のある独特の色相、お
よび優美な外観を有していた。
【0022】(実施例2)精練リラックス処理の後、該
精練リラックス処理に用いた染色機と同様の液流染色機
を使用し、水酸化ナトリウム10.0%OWFにて130
℃の温度で60分間アルカリ処理を行い、温水で洗浄
後、酢酸で中和し、さらに水洗したこと以外は、実施例
1と同様にして操作を行った。
精練リラックス処理に用いた染色機と同様の液流染色機
を使用し、水酸化ナトリウム10.0%OWFにて130
℃の温度で60分間アルカリ処理を行い、温水で洗浄
後、酢酸で中和し、さらに水洗したこと以外は、実施例
1と同様にして操作を行った。
【0023】得られた製品を200倍顕微鏡で観察した
結果、織物表面の繊維が美しいフィブリル化によるうぶ
毛のような割繊でさらに均一に覆われていることが確認
できた。この製品は、実施例1で得られた複合織物より
さらに、ソフトで弾撥力、ピーチ感があり、染色濃度が
おさえられた艶のある独特の色相、および優美な外観を
有していた。
結果、織物表面の繊維が美しいフィブリル化によるうぶ
毛のような割繊でさらに均一に覆われていることが確認
できた。この製品は、実施例1で得られた複合織物より
さらに、ソフトで弾撥力、ピーチ感があり、染色濃度が
おさえられた艶のある独特の色相、および優美な外観を
有していた。
【0024】(比較例1)各処理に液流染色機を用い
ず、静止状態の連続染色を用いたこと、およびタンブル
ドライヤーを用いずに乾燥したこと以外は、実施例1と
同様にして操作を行った。
ず、静止状態の連続染色を用いたこと、およびタンブル
ドライヤーを用いずに乾燥したこと以外は、実施例1と
同様にして操作を行った。
【0025】得られた製品を200倍顕微鏡で観察した
結果、織物表面の繊維にはフィブリル化によるうぶ毛の
ような割繊は見られなかった。この製品は、染色濃度が
おさえられた艶のある独特の色相を有していたが、弾撥
力およびピーチ感はなかった。
結果、織物表面の繊維にはフィブリル化によるうぶ毛の
ような割繊は見られなかった。この製品は、染色濃度が
おさえられた艶のある独特の色相を有していたが、弾撥
力およびピーチ感はなかった。
【0026】(実施例3)ポリノジック70重量%、ポ
リエステル30重量%の混紡糸を使った複合繊維織物
(平織60/2×60/2/90本×80本)を用い、毛
焼き後、液流染色機を用いて、水酸化ナトリウム15%
OWF、芒硝5.0g/リットル、非イオン活性剤1.0
g/リットル、精練分散剤2.0g/リットルにて13
5℃の温度で90分間精練・リラックス処理・アルカリ
処理を同時に行い、温水で十分に洗浄し、酢酸で中和
し、そして水洗した。
リエステル30重量%の混紡糸を使った複合繊維織物
(平織60/2×60/2/90本×80本)を用い、毛
焼き後、液流染色機を用いて、水酸化ナトリウム15%
OWF、芒硝5.0g/リットル、非イオン活性剤1.0
g/リットル、精練分散剤2.0g/リットルにて13
5℃の温度で90分間精練・リラックス処理・アルカリ
処理を同時に行い、温水で十分に洗浄し、酢酸で中和
し、そして水洗した。
【0027】そして、酸性処理、ならびに、分散染料お
よび直接染料によるポリエステル繊維およびポリノジッ
ク繊維の一浴染色を、同様の液流染色機を用いて、分散
染料0.3%OWF、直接染料0.7%OWF、分散均染剤
1.0g/リットル、無水芒硝50g/リットル、酢酸
および酢酸ソーダにてpH5.0に調整した浴比1:1
0の浴中で130℃で60分間行い、その後、水洗し、
次いで、フィックス剤1.0g/リットルで60℃で1
5分処理し、水洗した。
よび直接染料によるポリエステル繊維およびポリノジッ
ク繊維の一浴染色を、同様の液流染色機を用いて、分散
染料0.3%OWF、直接染料0.7%OWF、分散均染剤
1.0g/リットル、無水芒硝50g/リットル、酢酸
および酢酸ソーダにてpH5.0に調整した浴比1:1
0の浴中で130℃で60分間行い、その後、水洗し、
次いで、フィックス剤1.0g/リットルで60℃で1
5分処理し、水洗した。
【0028】染色後、乾燥し、仕上剤をパッドし、タン
ブルドライヤーにて乾燥し、仕上げた。
ブルドライヤーにて乾燥し、仕上げた。
【0029】得られた製品を200倍顕微鏡で観察した
結果、織物表面の繊維表面に40%以上の均一なフィブ
リル化(顕微鏡の視野内におけるフィブリル化が占める
面積率)が見られた。この製品は、ソフトで、はり・こ
しがあり、ピーチ感に優れた風合いと、独特の深味ある
色相を有した高級感のある織物であった。
結果、織物表面の繊維表面に40%以上の均一なフィブ
リル化(顕微鏡の視野内におけるフィブリル化が占める
面積率)が見られた。この製品は、ソフトで、はり・こ
しがあり、ピーチ感に優れた風合いと、独特の深味ある
色相を有した高級感のある織物であった。
【0030】
【発明の効果】本発明の染色加工方法によれば、再生セ
ルロース系繊維を含む複合繊維織編物の風合いに関する
優れた特徴をいかし、かつこの再生セルロース系繊維に
効果的なフィブリルを発生させることにより、使用可能
範囲の強力を維持しながら、「毛羽」、「すれきず」、
「染色むら」などを発生させることなく、独特の表面タ
ッチを有する複合繊維織編物を得ることができる。
ルロース系繊維を含む複合繊維織編物の風合いに関する
優れた特徴をいかし、かつこの再生セルロース系繊維に
効果的なフィブリルを発生させることにより、使用可能
範囲の強力を維持しながら、「毛羽」、「すれきず」、
「染色むら」などを発生させることなく、独特の表面タ
ッチを有する複合繊維織編物を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 平均重合度300〜600の再生セルロ
ース系繊維15〜90重量%、および、ポリエステル繊
維85〜10重量%を含む複合繊維織編物の染色加工方
法であって、 染色機内部の染液と複合繊維織編物とが共に循環または
反転しながら動く機構を有する染色機を用いて、該複合
繊維織編物を染色する工程、および、 該染色された複合繊維織編物を熱風下で揉みながら、ま
たは、たたきながら攪拌乾燥を行う工程、 を包含する、染色加工方法。 - 【請求項2】 前記染色工程の前に、前記複合繊維織編
物を水酸化ナトリウム5〜50%OWFで前処理する工程
をさらに包含し、前記染液のpHが3〜6である、請求
項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7092875A JPH08291481A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 再生セルロース系繊維を含む複合繊維織編物の染色加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7092875A JPH08291481A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 再生セルロース系繊維を含む複合繊維織編物の染色加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08291481A true JPH08291481A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14066627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7092875A Withdrawn JPH08291481A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 再生セルロース系繊維を含む複合繊維織編物の染色加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08291481A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114929962A (zh) * | 2020-01-14 | 2022-08-19 | 旭化成株式会社 | 原纤维化的再生纤维素纤维及使用其而成的布帛 |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP7092875A patent/JPH08291481A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114929962A (zh) * | 2020-01-14 | 2022-08-19 | 旭化成株式会社 | 原纤维化的再生纤维素纤维及使用其而成的布帛 |
EP4092185A4 (en) * | 2020-01-14 | 2023-01-25 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | FIBRILLATED REGENERATED CELLULOSE FIBER AND FABRIC USING SAID FIBER |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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