JP2607581Y2 - 耐火ケーブル - Google Patents

耐火ケーブル

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JP2607581Y2
JP2607581Y2 JP1993072624U JP7262493U JP2607581Y2 JP 2607581 Y2 JP2607581 Y2 JP 2607581Y2 JP 1993072624 U JP1993072624 U JP 1993072624U JP 7262493 U JP7262493 U JP 7262493U JP 2607581 Y2 JP2607581 Y2 JP 2607581Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は耐火ケーブルの改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に耐火ケーブルは、導体上に耐火層
を設け、その上に電気絶縁体、プラスチックシースを施
したものを基本構成としている。そして、このような耐
火ケーブルは、消防法告示で定められた燃焼炉中で所定
の温度曲線に従って常温から所定の温度まで上昇させ、
その間の絶縁耐力特性、絶縁抵抗特性及び加熱終了後の
絶縁耐力特性が所定の値を有することが要求されてい
る。
【0003】従来、耐火ケーブルの耐火層としては、硬
質又は軟質の集成マイカを抄造した集成マイカ箔と、ガ
ラスクロスをシリコン系ワニス接着剤で貼り合せたガラ
スマイカテープ、あるいは硬質又は軟質の集成マイカ箔
とポリエチレン、ポリエステルのプラスチックテープを
シリコン系ワニス接着剤で貼り合せたプラスチックマイ
カテープを、1枚以上導体上に縦添え又は巻回により構
成されていた。
【0004】例えば実公昭60-23855号公報に示されるよ
うに、軟質集成マイカ箔と延伸ポリエチレンテープある
いは延伸ポリエステルテープをシリコン系ワニス接着剤
で貼着したプラスチックマイカテープを内層に、軟質集
成マイカ箔とガラステープを貼着したガラスマイカテー
プを外層に、それぞれマイカ面を導体側に向けて1枚以
上巻回して形成した耐火層が知られている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】従来、耐火層に用いら
れているガラスマイカテープは実績も多く、信頼性も高
いが、高価であるという欠点がある。又ポリエチレンや
ポリエステルのプラスチックマイカテープは、ガラスマ
イカテープより安価であるが、強度が劣り、巻回加工時
の加工張力によってマイカが剥れ落ちてしまう傾向や、
耐火試験時にプラスチックが燃焼するためにマイカの形
状と特性を維持し難い傾向がある。このため、ガラスマ
イカテープを耐火層とした耐火ケーブルと同等の性能を
維持させるには、巻枚数をガラスマイカテープのものよ
り多くする必要があり、又縦添えする場合には縦添テー
プの開き防止のためガラスヤーン等を横巻きする必要が
あり、テープ単価としては安価であるが、ケーブルのコ
ストとしてはガラスマイカテープを耐火層としたものよ
り高くなり、外径も増大するという問題がある。
【0006】又前述の実公昭60-23855号公報に示された
耐火層の構造は、ケーブルコストとしてはガラスマイカ
テープのみを耐火層としたケーブルより安価となり、耐
火性はプラスチックマイカテープのみを耐火層としたケ
ーブルより向上するが、プラスチックマイカテープを巻
回しているために、耐火性にばらつきが多く、ポリエチ
レンやポリエステルのプラスチックマイカテープはガラ
スマイカテープに比べ強度が劣るためにテープ厚さを厚
くする必要があり、結果としてケーブル外径が大きくな
り、価格が高くなるという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、上述の問題を
解消し、安価で耐火性にすぐれ、絶縁耐力特性及び絶縁
抵抗などの電気的性能に優れた耐火ケーブルを提供する
もので、その特徴は、耐火層として、導体上に軟質集成
マイカ箔を貼着した延伸ポリプロピレンテープからなる
プラスチックマイカテープをマイカ面を導体側に向けて
縦添えし、その上に軟質集成マイカ箔を貼着したガラス
テープからなるガラスマイカテープをマイカ面を導体側
に向けて巻回し、プラスチックマイカテープとガラスマ
イカテープのそれぞれを1枚以上用いたことにある。
【0008】
【作用】本考案の耐火ケーブルにおいては、内層の耐火
層にプラスチックマイカテープが縦添えされているた
め、巻回加工では耐火性の低下やばらつきを発生させる
マイカ剥がれの要因となる加工張力を大幅に低減でき、
さらにプラスチックマイカテープの基材として、ポリエ
チレンやポリエステルより強度は劣るが安価な延伸ポリ
プロピレンテープの使用が可能となる。
【0009】又外層の耐火層としてガラスマイカテープ
を巻回することから、ガラスマイカテープの耐火性を生
かしながら、内層のプラスチックマイカテープのプラス
チック層が焼失しても、マイカの形状と性能を維持する
ことができ、従来縦添えの場合に必要であったガラスヤ
ーンの横巻きによる縦添えテープの開き防止も不要とな
り、耐火層の低価格化、耐火性能の向上や安定化を図る
ことができる。
【0010】
【実施例】図1は本考案の耐火ケーブルの具体例の説明
図で、図1(イ)は横断面図、図1(ロ)は図1(イ)
の絶縁線心の横断面図である。又図2(イ)はプラスチ
ックマイカテープの横断面図、図2(ロ)はガラスマイ
カテープの横断面図である。
【0011】図面において、1は絶縁線心で、導体11上
に、内層の耐火層12として軟質集成マイカ箔12a と延伸
ポリプロピレンテープ12b とをシリコン系ワニス接着剤
で貼り合せたプラスチックマイカテープ12を、マイカ面
を導体11側に向けて縦添えし、その上に外層の耐火層13
として軟質集成マイカ箔13a とガスラテープ13b とをシ
リコン系ワニス接着剤で貼り合せたガラスマイカテープ
13を、マイカ面を導体11側に向けて巻回し、その外側に
ポリエチレン等のプラスチック絶縁体層14を設けて構成
されている。このような絶縁線心1の所要本数を適当な
介在物2とともに撚合せ、その上に押え巻きテープ3を
施しさらにその外側にポリエチレン等のプラスチックシ
ース4を設けて本考案の耐火ケーブルを構成している。
【0012】
【実験例】本考案耐火ケーブル:公称断面積14mm2 の導
体上に、厚さ約0.13mmの延伸ポリプロピレンマイカテー
プ1枚をマイカ面を導体側に向けて縦添えし、その上に
厚さ約0.15mmのガラスマイカテープ1枚をマイカ面を導
体側に向けて1/6ラップで重ね巻きし、その外側に厚
さ約1.0mm のポリエチレン絶縁体を被覆して絶縁線心を
得た。得られた絶縁線心の3本を介在物とともに撚合
せ、その上に押え巻きテープを施し、さらにその外側に
耐燃ポリエチレンシースを施して耐火ケーブルを作成し
た。
【0013】比較例1:公称断面積14mm2 の導体上に、
厚さ約0.13mmの延伸ポリエチレンマイカテープ2枚をマ
イカ面を導体側に向けて1/4ラップで重ね巻きし、そ
の上に厚さ約1.0mm のポリエチレン絶縁体層を設けて絶
縁線心を得た。得られた絶縁線心の3本を前記同様に構
成して耐火ケーブルを作成した。
【0014】比較例2:公称断面積14mm2 の導体上に、
厚さ約0.13mmの延伸ポリエチレンマイカテープ1枚をマ
イカ面を導体側に向けて1/4ラップで重ね巻きし、そ
の上に厚さ約0.15mmのガラスマイカテープ1枚をマイカ
面を導体側に向けて1/4ラップで重ね巻きし、その外
側に厚さ約1.0mm のポリエチレン絶縁体層を設けて絶縁
線心を得た。得られた絶縁線心の3本を前記同様に構成
して耐火ケーブルを作成した。
【0015】比較例3:公称断面積14mm2 の導体上に、
厚さ約0.13mmの延伸ポリエチレンマイカテープ1枚をマ
イカ面を導体側に向けて1/6ラップで巻回し、その上
に厚さ約0.15mmのガラスマイカテープ1枚をマイカ面を
導体側に向けて1/6ラップで重ね巻きし、その外側に
厚さ約1.0mm のポリエチレン絶縁体層を設けて絶縁線心
を得た。得られた絶縁線心の3本を前記同様に構成して
耐火ケーブルを作成した。
【0016】比較例4:公称断面積14mm2 の導体上に、
厚さ約0.13mmの延伸ポリエチレンマイカテープ1枚をマ
イカ面を導体側に向けて縦添えし、その上に厚さ約0.15
mmの延伸ポリエチレンマイカテープ1枚をマイカ面を導
体側に向けて1/6ラップで重ね巻きし、その外側に厚
さ約1.0mm のポリエチレン絶縁体層を設けて絶縁線心を
得た。得られた絶縁線心の3本を前記同様に構成して耐
火ケーブルを作成した。
【0017】上記本考案耐火ケーブル及び比較例1〜4
の耐火ケーブルについて、消防庁告示の 840℃、30分間
の耐火試験を行った。結果は表1に示す通りである。
【0018】
【表1】
【0019】比較例1は価格は安価となるが、絶縁抵抗
値が低く、加熱終了後の1500V、1分の耐電圧試験にお
いて昇圧中1000Vで絶縁破壊を起こす。比較例2は耐火
性は良好となるが、価格高となる。比較例3はマイカテ
ープのラップ率を1/6としたため絶縁抵抗値が低下
し、加熱終了後の1500V、1分の耐電圧試験において昇
圧中1300Vで絶縁破壊を起こす。比較例4は価格は安価
となるが、比較例1と同様に絶縁抵抗値が低く、加熱終
了後の1500V、1分の耐電圧試験において昇圧中1000V
で絶縁破壊を起こす。
【0020】本考案の耐火ケーブルは耐火性能は比較例
3よりも向上し、比較例2と同等で、耐火性能の向上、
安定化に大きく寄与しており、しかも価格面においても
すぐれている。
【0021】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の耐火ケー
ブルによれば、安価な延伸ポリプロピレンマイカテープ
を導体上に縦添えすることにより、耐火層の厚さを低減
するとともに、テープの巻回時に発生する加工張力によ
るマイカ剥れを防止し、延伸ポリプロピレンマイカテー
プ単体の耐火性能を有効に生かすことができる。しか
も、その外側にガラスマイカテープの巻回層を有するこ
とにより、縦添えの場合に必要なガラスヤーン等の横巻
きを省略することができ、従来の耐火ケーブルに比べて
耐火性能の向上、安定化とケーブルコストの低減に効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の耐火ケーブルの具体例の説明図で、図
1(イ)は横断面図、図1(ロ)は絶縁線心の横断面図
である。
【図2】図2(イ)はプラスチックマイカテープの横断
面図、図2(ロ)はガラスマイカテープの横断面図であ
る。
【符号の説明】
1 絶縁線心 11 導体 12 延伸プラスチックマイカテープ 13 ガラスマイカテープ 14 プラスチック絶縁体層 2 介在物 3 押え巻きテープ 4 プラスチックシース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−118305(JP,A) 実開 昭60−69422(JP,U) 実開 平3−131025(JP,U) 実開 昭59−175209(JP,U) 実開 平4−25117(JP,U) 実開 昭58−79910(JP,U) 実開 昭58−95515(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 7/295 H01B 3/04 H01B 7/02

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に耐火層を設け、その上にプラス
    チック絶縁体層を設けた絶縁線心の所要本数を介在物と
    共に撚り合わせ、その外側にプラスチックシースを施し
    た耐火ケーブルにおいて、前記耐火層として、導体上に
    軟質集成マイカ箔を貼着した延伸ポリプロピレンテープ
    からなるプラスチックマイカテープをマイカ面を導体側
    に向けて縦添えし、その上に軟質集成マイカ箔を貼着し
    たガラステープからなるガラスマイカテープをマイカ面
    を導体側に向けて巻回したことを特徴とする耐火ケーブ
    ル。
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