JP3594166B2 - 耐火電線 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐火電線に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2に示すように、一般的な耐火電線20は、導体21が耐火層22,絶縁層23,シース層24に覆われている。
耐火層22は、厚さが0.09mmないし0.15mmに設定されたシート状の軟質マイカと、PP(ポリプロピレン),PE(ポリエチレン)等の樹脂フィルムやガラスクロス等の裏打材とを相互貼着したマイカテープにより構成されている。具体的には、この耐火層22は、マイカテープを2分の1ないし10分の1ラップで2枚ないし4枚積層巻回させることにより形成されている。
【0003】
この耐火電線20は、耐火層22を覆うようにポリオレフィン系樹脂を押出成形することにより絶縁層23が形成され、次いで、絶縁層23を覆うようにPVCを押出成形することによりシース層24が形成されている。
このように構成された耐火電線20によれば、消防庁告示第3号による30分耐火試験を満足させ得るとされている(従来例1)。
【0004】
また、図3に示すように、特開平8−7668号公報により開示された耐火電線30は、耐火テープ35を採用することにより耐火性能を向上させている。
耐火テープ35は、シリコンレジンにフィラを混合したコーティング剤を有機繊維あるいは無機繊維に含浸させた基布とされ、耐火層22を巻回被覆している。
この耐火電線30によっても、前述した30分耐火試験を満足させるとともに、従来例1よりも長い耐火時間が得られるとされている(従来例2)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、防災意識の高まりから、耐火電線の更なる性能向上が望まれていて、従来例1および従来例2に比較して、耐火時間が長い耐火電線が求められている。
本発明は、前述した要望に鑑みてなされたものであり、その目的は従来に比較して耐火時間が長い耐火電線を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、請求項1に記載したように、線状の導体が耐火層に被覆された耐火電線であって、前記耐火層は、シリコンゴム,マイカ粉および架橋剤を混合したシート状の基材と、前記基材に貼着された無機質の裏打材とを有する耐火テープの巻き付けにより形成されていることを特徴としている。ここで、裏打材としては、例えばガラスクロス等が採用でき、基材の表面および裏面のうちの一方あるいは双方に貼着させておけばよい。このように構成された耐火電線においては、周囲が高温化すると、架橋剤を介してマイカ粉が強固に結合され、ガラスクロス等の裏打材と協働して良好な耐火性能を得られることになる。そして、この耐火電線においては、裏打材が無機質であるため、従来のように、PP(ポリプロピレン)等の樹脂フィルムを裏打材として採用した場合に比較して、耐火性能を向上できることになる。
【0007】
また、本発明においては、請求項2に記載したように、前記裏打材が前記基材の表裏両面に貼着されていれば、基材の一面にのみ裏打材が貼着された場合に比較して、一層耐火性能を向上できることになる。
さらに、本発明においては、請求項3に記載したように、前記裏打材がガラスクロスであれば、比較的安価であるとともに容易に取り扱えることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る実施の形態を示す断面図である。
なお、以下に説明する実施の形態例において、既に図2ないし図3において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略する。
【0009】
図1(A)に示すように、耐火電線10は、導体21が耐火層11,絶縁層23,シース層24に覆われている。
図1(B)に示すように、耐火層11を構成する耐火テープ12は、耐火層11は、シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤(例えば2.4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等)を混合したシート状の基材13と、この基材13に貼着された無機質の裏打材14とを有している。裏打材14はガラスクロスとされ、基材13の一面にのみ貼着されている。
なお、図1(C)に示す耐火テープ15のように、裏打材14は、基材13の表裏両面に貼着しておいてもよい。
【0010】
このような耐火電線10は、導体21に対して耐火テープ12を例えば2分の1ないし10分の1LAPあるいは縦添えにより1層ないし3層巻き付けることにより耐火層11が形成されている。
そして、耐火層22を覆うようにポリオレフィン系樹脂を押出成形することにより絶縁層23が形成され、次いで、絶縁層23を覆うようにPVCを押出成形することによりシース層24が形成される。
【0011】
このように構成された耐火電線10によれば、消防庁告示第3号による30分耐火試験を満足させ得る。
そして、この耐火電線10によれば、周囲が高温化すると、基材13を構成するマイカ粉間に二酸化珪素が密に存在するとともに、これらの二酸化珪素が裏打材14により固定されるため、従来の耐火電線に比較して長い耐火時間が得られる。特に、裏打材14が基材13の表裏両面に貼着されていれば、基材13の一面にのみ裏打材14が貼着されている場合に比較して、一層耐火性能を向上できる。
また、この耐火電線10によれば、裏打材14がガラスクロスであるため、比較的安価であるとともに容易に取り扱える。
【0012】
次に、本発明に基づいて耐火層を構成した耐火電線を複数種類制作し、これらの耐火電線および従来の耐火電線にJIS A1304の火災温度曲線に対応した耐火試験を行った。その結果を示す表1を説明する。
【0013】
【表1】
【0014】
表中、絶縁抵抗の評価は、加熱前後で絶縁性に変化が生じない場合に○とし、加熱前後で絶縁性に変化が生じた場合に×とした。
また、絶縁耐力の評価は、加熱中あるいは加熱後に30分間あるいは60分間、定格値以上の電圧を印加し、絶縁層が絶縁性を維持している場合に○とし、絶縁層が破壊された場合に×とした。
【0015】
(実施例1)
シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合した基材にガラスクロスを貼着した耐火テープを導体に対して2分の1LAPで1枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分および加熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価は、加熱中,加熱後に関わらずすべて○評価であった。
(実施例2)
シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合した基材にガラスクロスを貼着した耐火テープを導体に対して10分の1LAPで2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分および加熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価は、加熱中,加熱後に関わらずすべて○評価であった。
(実施例3)
シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合した基材にガラスクロスを貼着した耐火テープを導体に対して2分の1間隙で2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分および加熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価は、加熱中,加熱後に関わらずすべて○評価であった。
【0016】
(比較例1)
軟質マイカにPPフィルムを貼着したマイカテープを導体に対して4分の1LAPで2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分が○評価であったが、加熱後60分が×評価となった。また、絶縁耐力の評価は、加熱中30分および加熱後30分が○評価であったが、加熱中60分および加熱後60分が×評価となった。
(比較例2)
軟質マイカにガラスクロスを貼着したマイカテープを導体に対して2分の1LAPで2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分が○評価であったが、加熱後60分が×評価となった。また、絶縁耐力の評価は、加熱中30分および加熱後30分が○評価であったが、加熱中60分および加熱後60分が×評価となった。
【0017】
以上の評価から、実施例1ないし実施例3は、シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合した基材と、裏打材としてガラスクロスとを採用しているため、比較例1および比較例2に比較して絶縁抵抗の評価および絶縁耐力の評価が向上していることが判る。 すなわち、実施例1ないし実施例3は、比較例1および比較例2に比較して、加熱後にも初期特性を維持できるため、耐火性能が向上していることが判る。
【0018】
なお、本発明の耐火電線は、前述した形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した実施の形態において、架橋剤として2.4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドを例示したが、ジクシルパーオキサイド,ベンゾイルパーオキサイド,ジターシャリーブチルパーオキサイド等を採用してもよい。
また、裏打材としては、ガラスクロスに限定せず、例えばシリコンクロスを採用してもよく、織り方等も任意である。
【0019】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、請求項1に記載したように、シリコンゴム,マイカ粉および架橋剤を混合したシート状の基材と、基材に貼着された無機質の裏打材とを有する耐火テープにより耐火層が構成されているため、周囲が高温化すると、マイカ粉間に密に存在する二酸化珪素が裏打材により固定されて、従来の耐火電線に比較して長い耐火時間が得られる。
また、請求項2に記載したように、裏打材が基材の表裏両面に貼着されていれば一層耐火性能を向上でき、請求項3に記載したように、裏打材がガラスクロスであれば比較的安価であるとともに容易に取り扱える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来の耐火電線を示す断面図である。
【図3】従来の耐火電線を示す断面図である。
【符号の説明】
10 耐火電線
11 耐火層
13 基材
14 裏打材
21 導体
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐火電線に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2に示すように、一般的な耐火電線20は、導体21が耐火層22,絶縁層23,シース層24に覆われている。
耐火層22は、厚さが0.09mmないし0.15mmに設定されたシート状の軟質マイカと、PP(ポリプロピレン),PE(ポリエチレン)等の樹脂フィルムやガラスクロス等の裏打材とを相互貼着したマイカテープにより構成されている。具体的には、この耐火層22は、マイカテープを2分の1ないし10分の1ラップで2枚ないし4枚積層巻回させることにより形成されている。
【0003】
この耐火電線20は、耐火層22を覆うようにポリオレフィン系樹脂を押出成形することにより絶縁層23が形成され、次いで、絶縁層23を覆うようにPVCを押出成形することによりシース層24が形成されている。
このように構成された耐火電線20によれば、消防庁告示第3号による30分耐火試験を満足させ得るとされている(従来例1)。
【0004】
また、図3に示すように、特開平8−7668号公報により開示された耐火電線30は、耐火テープ35を採用することにより耐火性能を向上させている。
耐火テープ35は、シリコンレジンにフィラを混合したコーティング剤を有機繊維あるいは無機繊維に含浸させた基布とされ、耐火層22を巻回被覆している。
この耐火電線30によっても、前述した30分耐火試験を満足させるとともに、従来例1よりも長い耐火時間が得られるとされている(従来例2)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、防災意識の高まりから、耐火電線の更なる性能向上が望まれていて、従来例1および従来例2に比較して、耐火時間が長い耐火電線が求められている。
本発明は、前述した要望に鑑みてなされたものであり、その目的は従来に比較して耐火時間が長い耐火電線を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、請求項1に記載したように、線状の導体が耐火層に被覆された耐火電線であって、前記耐火層は、シリコンゴム,マイカ粉および架橋剤を混合したシート状の基材と、前記基材に貼着された無機質の裏打材とを有する耐火テープの巻き付けにより形成されていることを特徴としている。ここで、裏打材としては、例えばガラスクロス等が採用でき、基材の表面および裏面のうちの一方あるいは双方に貼着させておけばよい。このように構成された耐火電線においては、周囲が高温化すると、架橋剤を介してマイカ粉が強固に結合され、ガラスクロス等の裏打材と協働して良好な耐火性能を得られることになる。そして、この耐火電線においては、裏打材が無機質であるため、従来のように、PP(ポリプロピレン)等の樹脂フィルムを裏打材として採用した場合に比較して、耐火性能を向上できることになる。
【0007】
また、本発明においては、請求項2に記載したように、前記裏打材が前記基材の表裏両面に貼着されていれば、基材の一面にのみ裏打材が貼着された場合に比較して、一層耐火性能を向上できることになる。
さらに、本発明においては、請求項3に記載したように、前記裏打材がガラスクロスであれば、比較的安価であるとともに容易に取り扱えることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る実施の形態を示す断面図である。
なお、以下に説明する実施の形態例において、既に図2ないし図3において説明した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略する。
【0009】
図1(A)に示すように、耐火電線10は、導体21が耐火層11,絶縁層23,シース層24に覆われている。
図1(B)に示すように、耐火層11を構成する耐火テープ12は、耐火層11は、シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤(例えば2.4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等)を混合したシート状の基材13と、この基材13に貼着された無機質の裏打材14とを有している。裏打材14はガラスクロスとされ、基材13の一面にのみ貼着されている。
なお、図1(C)に示す耐火テープ15のように、裏打材14は、基材13の表裏両面に貼着しておいてもよい。
【0010】
このような耐火電線10は、導体21に対して耐火テープ12を例えば2分の1ないし10分の1LAPあるいは縦添えにより1層ないし3層巻き付けることにより耐火層11が形成されている。
そして、耐火層22を覆うようにポリオレフィン系樹脂を押出成形することにより絶縁層23が形成され、次いで、絶縁層23を覆うようにPVCを押出成形することによりシース層24が形成される。
【0011】
このように構成された耐火電線10によれば、消防庁告示第3号による30分耐火試験を満足させ得る。
そして、この耐火電線10によれば、周囲が高温化すると、基材13を構成するマイカ粉間に二酸化珪素が密に存在するとともに、これらの二酸化珪素が裏打材14により固定されるため、従来の耐火電線に比較して長い耐火時間が得られる。特に、裏打材14が基材13の表裏両面に貼着されていれば、基材13の一面にのみ裏打材14が貼着されている場合に比較して、一層耐火性能を向上できる。
また、この耐火電線10によれば、裏打材14がガラスクロスであるため、比較的安価であるとともに容易に取り扱える。
【0012】
次に、本発明に基づいて耐火層を構成した耐火電線を複数種類制作し、これらの耐火電線および従来の耐火電線にJIS A1304の火災温度曲線に対応した耐火試験を行った。その結果を示す表1を説明する。
【0013】
【表1】
【0014】
表中、絶縁抵抗の評価は、加熱前後で絶縁性に変化が生じない場合に○とし、加熱前後で絶縁性に変化が生じた場合に×とした。
また、絶縁耐力の評価は、加熱中あるいは加熱後に30分間あるいは60分間、定格値以上の電圧を印加し、絶縁層が絶縁性を維持している場合に○とし、絶縁層が破壊された場合に×とした。
【0015】
(実施例1)
シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合した基材にガラスクロスを貼着した耐火テープを導体に対して2分の1LAPで1枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分および加熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価は、加熱中,加熱後に関わらずすべて○評価であった。
(実施例2)
シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合した基材にガラスクロスを貼着した耐火テープを導体に対して10分の1LAPで2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分および加熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価は、加熱中,加熱後に関わらずすべて○評価であった。
(実施例3)
シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合した基材にガラスクロスを貼着した耐火テープを導体に対して2分の1間隙で2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分および加熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価は、加熱中,加熱後に関わらずすべて○評価であった。
【0016】
(比較例1)
軟質マイカにPPフィルムを貼着したマイカテープを導体に対して4分の1LAPで2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分が○評価であったが、加熱後60分が×評価となった。また、絶縁耐力の評価は、加熱中30分および加熱後30分が○評価であったが、加熱中60分および加熱後60分が×評価となった。
(比較例2)
軟質マイカにガラスクロスを貼着したマイカテープを導体に対して2分の1LAPで2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分が○評価であったが、加熱後60分が×評価となった。また、絶縁耐力の評価は、加熱中30分および加熱後30分が○評価であったが、加熱中60分および加熱後60分が×評価となった。
【0017】
以上の評価から、実施例1ないし実施例3は、シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合した基材と、裏打材としてガラスクロスとを採用しているため、比較例1および比較例2に比較して絶縁抵抗の評価および絶縁耐力の評価が向上していることが判る。 すなわち、実施例1ないし実施例3は、比較例1および比較例2に比較して、加熱後にも初期特性を維持できるため、耐火性能が向上していることが判る。
【0018】
なお、本発明の耐火電線は、前述した形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した実施の形態において、架橋剤として2.4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドを例示したが、ジクシルパーオキサイド,ベンゾイルパーオキサイド,ジターシャリーブチルパーオキサイド等を採用してもよい。
また、裏打材としては、ガラスクロスに限定せず、例えばシリコンクロスを採用してもよく、織り方等も任意である。
【0019】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、請求項1に記載したように、シリコンゴム,マイカ粉および架橋剤を混合したシート状の基材と、基材に貼着された無機質の裏打材とを有する耐火テープにより耐火層が構成されているため、周囲が高温化すると、マイカ粉間に密に存在する二酸化珪素が裏打材により固定されて、従来の耐火電線に比較して長い耐火時間が得られる。
また、請求項2に記載したように、裏打材が基材の表裏両面に貼着されていれば一層耐火性能を向上でき、請求項3に記載したように、裏打材がガラスクロスであれば比較的安価であるとともに容易に取り扱える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来の耐火電線を示す断面図である。
【図3】従来の耐火電線を示す断面図である。
【符号の説明】
10 耐火電線
11 耐火層
13 基材
14 裏打材
21 導体
Claims (3)
- 線状の導体が耐火層に被覆された耐火電線であって、前記耐火層は、シリコンゴム,マイカ粉および架橋剤を混合したシート状の基材と、前記基材に貼着された無機質の裏打材とを有する耐火テープの巻き付けにより形成されていることを特徴とする耐火電線。
- 前記裏打材が前記基材の表裏両面に貼着されていることを特徴とする請求項1に記載した耐火電線。
- 前記裏打材がガラスクロスであることを特徴とする請求項1に記載した耐火電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22387597A JP3594166B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 耐火電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22387597A JP3594166B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 耐火電線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1166975A JPH1166975A (ja) | 1999-03-09 |
JP3594166B2 true JP3594166B2 (ja) | 2004-11-24 |
Family
ID=16805088
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22387597A Expired - Fee Related JP3594166B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 耐火電線 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3594166B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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JP5804684B2 (ja) * | 2009-10-09 | 2015-11-04 | 株式会社ビスキャス | 電気ケーブル終端接続部の組立方法 |
CN105632592A (zh) * | 2016-03-30 | 2016-06-01 | 陶铠高分子材料(上海)科技中心 | 一种无机矿物质陶瓷化防火耐火隔氧填充泥组合物 |
-
1997
- 1997-08-20 JP JP22387597A patent/JP3594166B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH1166975A (ja) | 1999-03-09 |
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TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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