JP3830017B2 - 耐火電線 - Google Patents

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Description

【0001 】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撚り線である導体の上に、軟質集成マイカ箔を含んで耐火層を形成した耐火電線に関する。
【0002 】
【従来の技術】
一般に、劇場、デパート等の多数の人が集合する場所においては、火災等が発生した場合、場内の人を安全に非常口に案内するために、非常口案内灯などの避難誘導灯などを避難が完了する程度の一定の時間、点灯させておくことが要求されている。そこで耐火対象物等における消火設備、警報設備、避難設備の配線に用いられる耐火電線に関しては、社団法人日本電線工業会が自主的に独自の耐火電線等に関する認定基準を設け、その性能、構造および材料等の品質の確保を図っている。尚、本明細書において耐火電線という場合は、平成9年消防庁告示第10号で規定された耐火性能を有するケーブルの総称を指すものとする。
【0003 】
図2において、従来の耐火電線は、絶縁線心1を複数本図示しない介在物と共に撚り合わせ、その外側にプラスチックシース(不図示)を施したものであり、各絶縁線心1は、導体2と、その導体2の上に形成される二種類の耐火テープの層から成る耐火層3と、耐火層3の外側に被覆される絶縁体4とを備えて構成されている。
【0004 】
耐火層3の上記二種類の耐火テープの層としては、導体2側に配置されるプラスチックマイカテープ5の層、及び絶縁体4側に配置されるガラスマイカテープ(不図示)の層6であり、プラスチックマイカテープ5の層は、プラスチックテープ7と、そのプラスチックテープ7の片面に張り付けられる集成マイカ箔8とを有するプラスチックマイカテープ5を一枚若しくは複数枚用いることにより形成されている。尚、上記プラスチックマイカテープ5は、集成マイカ箔8を導体2側に向けて巻き回するようになっている。
【0005 】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記従来の耐火電線にあっては、各絶縁線心1の集成マイカ箔8が導体2に接触するように巻き回されていることから、導体2が撚り線である場合、ガラスマイカテープの層6を形成する際のガラスマイカテープを巻き回するテープ圧力や、絶縁体4を被覆する際の樹脂圧力等により、集成マイカ箔8が導体2を構成する素線間に落ち込んでしまうという問題点があった。
【0006 】
そして、集成マイカ箔8が上記素線間に落ち込んでしまうと、耐火電線の燃焼時の絶縁性能の低下、及び施工時の端末処理性の低下、或いは残留する集成マイカ箔8による施工後の接触不良などの不具合を引き起こしてしまう恐れがあった。
【0007 】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされるもので、導体素線間に集成マイカ箔が落ち込んでしまうことのない耐火電線を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明の耐火電線は、電気的な導電性を有する複数の素線を撚り合わせてなる導体と,導体の上に軟質集成マイカ箔の両面にプラスチックテープを配設してなる両面プラスチックマイカテープを縦添えし、プラスチックマイカテープの上にガラスマイカテープを巻き付けて構成される耐火層と,耐火層の上に被覆する絶縁体と,からなる絶縁線心を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載された本発明によれば、導体の上に軟質集成マイカ箔の両面にプラスチックテープを配設してなる両面プラスチックマイカテープを縦添えしてあるため、導体と軟質集成マイカ箔との間にプラスチックテープが存在することになる。これにより、集成マイカ箔が導体素線間に落ち込むことはない。
【0010 】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の耐火電線の一実施の形態を示す断面図である。
【0011 】
図1において、本発明の耐火電線は、複数本(一本のみ図示)の絶縁線心11と、その複数本の絶縁線心11と共に撚り合わせられる図示しない介在物と、これらの外側に施されるプラスチックシース(不図示)とを備えて構成されている(一本の絶縁線心11の外側に上記プラスチックシースを施したものでもよい)。また、絶縁線心11は、導体12と耐火層13と絶縁体14とを備えて構成されている。
【0012 】
絶縁線心11についてもう少し詳しく説明すると、導体12は、電気的な導電性を有する複数の素線を撚り合わせて成る撚り線であり、その導体12の上に形成される耐火層13は、両面プラスチックマイカテープ15の巻き回により形成される層と、ガラスマイカテープ(不図示)の巻き回により形成される層16とを有している。また、耐火層13を被覆する絶縁体14は、ポリオレフィン系樹脂の押出により形成されている。
【0013 】
両面プラスチックマイカテープ15は、耐火テープであって、軟質集成マイカ箔17と、その軟質集成マイカ箔17の両面にそれぞれ配設されるプラスチックテープ18、18とで構成されている。また、これら軟質集成マイカ箔17とプラスチックテープ18、18は、プラスチックテープ18、18それぞれの片方の面に形成された図示しない適宜接着手段によって張り付け固定されている。
【0014 】
軟質集成マイカ(金雲母)箔17は、例えばその厚さが0.09〜0.15mmの範囲内となるように形成されており、また、プラスチックテープ18は、例えば厚さが0.015〜0.030mmの範囲となるポリエチレン、ポリプロピレン等からなるフィルム(裏打材)と上記図示しない適宜接着手段とによって構成されている。
【0015 】
尚、両面プラスチックマイカテープ15の巻き回とは、両面プラスチックマイカテープ15を導体12に対してラップさせながら巻き付けるか、縦添えで巻き付けることを指すものとする(上記ガラスマイカテープ(不図示)の巻き回も同様とする)。また、両面プラスチックマイカテープ15は一枚又はそれ以上用いられるものとする。
【0016 】
一方、ガラスマイカテープ(不図示)は、ガラス繊維等を貼り合わせてクロス状にしたガラスクロス(裏打材)を有するガラステープの片面に上記同様の軟質集成マイカ箔を張り着したものである。
【0017 】
上記プラスチックシースは、ポリオレフィン系樹脂又は塩化ビニル樹脂の押出によって形成されている。
【0018 】
上記構成において、本発明の耐火電線は、絶縁線心11を複数本図示しない介在物と共に撚り合わせた後、その外側にプラスチックシース(不図示)を施すことによって製造されている。また、絶縁線心11は、導体12の直上に両面プラスチックマイカテープ15を巻き回するとともに、その上にガラスマイカテープ(不図示)を巻き回して耐火層13を形成し、その外側に絶縁体14を被覆することによって製造されている。
【0019 】
そして、本発明の耐火電線は、両面プラスチックマイカテープ15を導体12に接するように用いていることから、導体12と軟質集成マイカ箔17と間にプラスチックテープ18が存在することになり、ガラスマイカテープ(不図示)の巻き回時におけるテープ圧力や、絶縁体14を被覆する際の樹脂圧力等を受けても集成マイカ箔17が導体12の素線間に落ち込むことがないようになっている(マイカテープ本来の形状が維持できる)。
【0020 】
従って、本発明の耐火電線は、燃焼時における絶縁性能の低下、及び施工時の端末処理性の低下、或いは残留する集成マイカ箔による施工後の接触不良などの各種不具合の発生を防止することができるものである。また、以下の表1の結果からも分かるように、両面プラスチックマイカテープ15の厚さを薄く、言い換えれば軟質集成マイカ箔17の厚さを薄くすることが可能であり、コスト低減に寄与することもできるものである。
【0021 】
以下の表1における実施例1は厚さが0.13mmとなる両面プラスチックマイカテープを導体直上に設けた耐火電線であるものとする。また、実施例2は厚さが0.11mmとなる両面プラスチックマイカテープを導体直上に設けた耐火電線であるものとする。これに対し比較例1は厚さが0.13mmとなる片面のプラスチックマイカテープ(従来のプラスチックマイカテープ6(図2参照)と同じものである)を導体直上に設けた耐火電線であるものとする。また、比較例2は厚さが0.11mmとなる片面のプラスチックマイカテープ(従来のプラスチックマイカテープ5(図2参照)と同じものである)を導体直上に設けた耐火電線であるものとする。
【0022 】
尚、実施例1、実施例2、比較例1、及び比較例2の各マイカテープのフィルム(裏打材)の厚さは同じになっている。また、表1の耐火特性の評価は、平成9年消防庁告示第10号によるものであり、表1中の『○』は耐火特性が良いことを示している。表1中の『×』は耐火特性が悪いことを示している。
【0023 】
【表1】
Figure 0003830017
【0024 】
表1の結果を見ると、厚さ0.13mmである両面プラスチックマイカテープを用いた実施例1の耐火電線の耐火特性は良好であることが分かった。また、厚さ0.11mmである両面プラスチックマイカテープを用いた実施例2の耐火電線の耐火特性も良好であることが分かった。さらに、厚さ0.13mmである片面のプラスチックマイカテープを用いた比較例1の耐火電線の耐火特性も良好であることが分かった。しかしながら、厚さ0.11mmである片面のプラスチックマイカテープを用いた比較例2の耐火電線は、評価において、加熱後1100Vで絶縁破壊を起こしてしまうことが分かった。
【0025 】
また、表1の結果を見ると、実施例1及び実施例2の耐火電線は、両面プラスチックマイカテープの厚さが異なっても耐火特性が良好であることが分かった。これにより、両面プラスチックマイカテープを用いた耐火電線は、耐火特性が安定するということが分かった。従って、軟質集成マイカ箔の厚さを薄くしてコスト低減を図ることができると言える。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載された本発明によれば、導体の上に軟質集成マイカ箔の両面にプラスチックテープを配設してなる両面プラスチックマイカテープを縦添えしてあるため、導体と軟質集成マイカ箔との間にプラスチックテープが存在することにな、集成マイカ箔が導体素線間に落ち込んでしまうのを防止することができる。また、これにより、燃焼時の絶縁性能の低下を防止することができる。さらに、集成マイカ箔が導体素線間に落ち込んでしまわないことから、端末処理の際の皮むきが容易になって施工時の端末処理性の低下を防止することができる。さらにまた、残留する集成マイカ箔による施工後の接触不良などの不具合を防止することができる。また、コスト低減を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による耐火電線の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来例の耐火電線の断面図である。
【符号の説明】
11 絶縁線心
12 導体
13 耐火層
14 絶縁体
15 両面プラスチックマイカテープ
17 軟質集成マイカ箔
18 プラスチックテープ

Claims (1)

  1. 電気的な導電性を有する複数の素線を撚り合わせてなる導体と,
    前記導体の上に軟質集成マイカ箔の両面にプラスチックテープを配設してなる両面プラスチックマイカテープを縦添えし、前記プラスチックマイカテープの上にガラスマイカテープを巻き付けて構成される耐火層と,
    前記耐火層の上に被覆する絶縁体と,
    からなる絶縁線心を備えたことを特徴とする耐火電線。
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