JPH1166975A - 耐火電線 - Google Patents

耐火電線

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JPH1166975A
JPH1166975A JP9223875A JP22387597A JPH1166975A JP H1166975 A JPH1166975 A JP H1166975A JP 9223875 A JP9223875 A JP 9223875A JP 22387597 A JP22387597 A JP 22387597A JP H1166975 A JPH1166975 A JP H1166975A
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fire
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Minoru Nagata
実 永田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来に比較して耐火時間が長い耐火電線を提
供する。 【解決手段】 耐火電線10は、線状の導体21を被覆する
耐火層11がシリコンゴム,マイカ粉および架橋剤を混合
したシート状の基材13と、基材13に貼着された無機質の
裏打材14とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐火電線に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図2に示すように、一般的な耐火電線20
は、導体21が耐火層22,絶縁層23,シース層24に覆われ
ている。耐火層22は、厚さが0.09mmないし0.15mmに
設定されたシート状の軟質マイカと、PP(ポリプロピ
レン),PE(ポリエチレン)等の樹脂フィルムやガラ
スクロス等の裏打材とを相互貼着したマイカテープによ
り構成されている。具体的には、この耐火層22は、マイ
カテープを2分の1ないし10分の1ラップで2枚ないし
4枚積層巻回させることにより形成されている。
【0003】この耐火電線20は、耐火層22を覆うように
ポリオレフィン系樹脂を押出成形することにより絶縁層
23が形成され、次いで、絶縁層23を覆うようにPVCを
押出成形することによりシース層24が形成されている。
このように構成された耐火電線20によれば、消防庁告示
第3号による30分耐火試験を満足させ得るとされている
(従来例1)。
【0004】また、図3に示すように、特開平8-7668号
公報により開示された耐火電線30は、耐火テープ35を採
用することにより耐火性能を向上させている。耐火テー
プ35は、シリコンレジンにフィラを混合したコーティン
グ剤を有機繊維あるいは無機繊維に含浸させた基布とさ
れ、耐火層22を巻回被覆している。この耐火電線30によ
っても、前述した30分耐火試験を満足させるとともに、
従来例1よりも長い耐火時間が得られるとされている
(従来例2)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、防災
意識の高まりから、耐火電線の更なる性能向上が望まれ
ていて、従来例1および従来例2に比較して、耐火時間
が長い耐火電線が求められている。本発明は、前述した
要望に鑑みてなされたものであり、その目的は従来に比
較して耐火時間が長い耐火電線を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載したように、線状の導体が耐火層に被覆された耐火電
線であって、前記耐火層は、シリコンゴム,マイカ粉お
よび架橋剤を混合したシート状の基材と、前記基材に貼
着された無機質の裏打材とを有していることを特徴とし
ている。ここで、裏打材としては、例えばガラスクロス
等が採用でき、基材の表面および裏面のうちの一方ある
いは双方に貼着させておけばよい。このように構成され
た耐火電線においては、周囲が高温化すると、架橋剤を
介してマイカ粉が強固に結合され、ガラスクロス等の裏
打材と協働して良好な耐火性能を得られることになる。
そして、この耐火電線においては、裏打材が無機質であ
るため、従来のように、PP(ポリプロピレン)等の樹
脂フィルムを裏打材として採用した場合に比較して、耐
火性能を向上できることになる。
【0007】また、本発明においては、請求項2に記載
したように、前記裏打材が前記基材の表裏両面に貼着さ
れていれば、基材の一面にのみ裏打材が貼着された場合
に比較して、一層耐火性能を向上できることになる。さ
らに、本発明においては、請求項3に記載したように、
前記裏打材がガラスクロスであれば、比較的安価である
とともに容易に取り扱えることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る実
施の形態を示す断面図である。なお、以下に説明する実
施の形態例において、既に図2ないし図3において説明
した部材等については、図中に同一符号あるいは相当符
号を付すことにより説明を簡略化あるいは省略する。
【0009】図1(A)に示すように、耐火電線10は、
導体21が耐火層11,絶縁層23,シース層24に覆われてい
る。図1(B)に示すように、耐火層11を構成する耐火
テープ12は、耐火層11は、シリコンゴム,マイカ粉およ
び適宜な架橋剤(例えば2.4-ジクロロベンゾイルパーオ
キサイド等)を混合したシート状の基材13と、この基材
13に貼着された無機質の裏打材14とを有している。裏打
材14はガラスクロスとされ、基材13の一面にのみ貼着さ
れている。なお、図1(C)に示す耐火テープ15のよう
に、裏打材14は、基材13の表裏両面に貼着しておいても
よい。
【0010】このような耐火電線10は、導体21に対して
耐火テープ12を例えば2分の1ないし10分の1LAPあ
るいは縦添えにより1層ないし3層巻き付けることによ
り耐火層11が形成されている。そして、耐火層22を覆う
ようにポリオレフィン系樹脂を押出成形することにより
絶縁層23が形成され、次いで、絶縁層23を覆うようにP
VCを押出成形することによりシース層24が形成され
る。
【0011】このように構成された耐火電線10によれ
ば、消防庁告示第3号による30分耐火試験を満足させ得
る。そして、この耐火電線10によれば、周囲が高温化す
ると、基材13を構成するマイカ粉間に二酸化珪素が密に
存在するとともに、これらの二酸化珪素が裏打材14によ
り固定されるため、従来の耐火電線に比較して長い耐火
時間が得られる。特に、裏打材14が基材13の表裏両面に
貼着されていれば、基材13の一面にのみ裏打材14が貼着
されている場合に比較して、一層耐火性能を向上でき
る。また、この耐火電線10によれば、裏打材14がガラス
クロスであるため、比較的安価であるとともに容易に取
り扱える。
【0012】次に、本発明に基づいて耐火層を構成した
耐火電線を複数種類制作し、これらの耐火電線および従
来の耐火電線にJIS A1304の火災温度曲線に対
応した耐火試験を行った。その結果を示す表1を説明す
る。
【0013】
【表1】
【0014】表中、絶縁抵抗の評価は、加熱前後で絶縁
性に変化が生じない場合に○とし、加熱前後で絶縁性に
変化が生じた場合に×とした。また、絶縁耐力の評価
は、加熱中あるいは加熱後に30分間あるいは60分間、定
格値以上の電圧を印加し、絶縁層が絶縁性を維持してい
る場合に○とし、絶縁層が破壊された場合に×とした。
【0015】(実施例1)シリコンゴム,マイカ粉およ
び適宜な架橋剤を混合した基材にガラスクロスを貼着し
た耐火テープを導体に対して2分の1LAPで1枚巻き
付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後
30分および加熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価
は、加熱中,加熱後に関わらずすべて○評価であった。 (実施例2)シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋
剤を混合した基材にガラスクロスを貼着した耐火テープ
を導体に対して10分の1LAPで2枚巻き付けて被覆し
た。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分および加
熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価は、加熱中,
加熱後に関わらずすべて○評価であった。 (実施例3)シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋
剤を混合した基材にガラスクロスを貼着した耐火テープ
を導体に対して2分の1間隙で2枚巻き付けて被覆し
た。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分および加
熱後60分が○評価であり、絶縁耐力の評価は、加熱中,
加熱後に関わらずすべて○評価であった。
【0016】(比較例1)軟質マイカにPPフィルムを
貼着したマイカテープを導体に対して4分の1LAPで
2枚巻き付けて被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価
は、加熱後30分が○評価であったが、加熱後60分が×評
価となった。また、絶縁耐力の評価は、加熱中30分およ
び加熱後30分が○評価であったが、加熱中60分および加
熱後60分が×評価となった。 (比較例2)軟質マイカにガラスクロスを貼着したマイ
カテープを導体に対して2分の1LAPで2枚巻き付け
て被覆した。この結果、絶縁抵抗の評価は、加熱後30分
が○評価であったが、加熱後60分が×評価となった。ま
た、絶縁耐力の評価は、加熱中30分および加熱後30分が
○評価であったが、加熱中60分および加熱後60分が×評
価となった。
【0017】以上の評価から、実施例1ないし実施例3
は、シリコンゴム,マイカ粉および適宜な架橋剤を混合
した基材と、裏打材としてガラスクロスとを採用してい
るため、比較例1および比較例2に比較して絶縁抵抗の
評価および絶縁耐力の評価が向上していることが判る。
すなわち、実施例1ないし実施例3は、比較例1およ
び比較例2に比較して、加熱後にも初期特性を維持でき
るため、耐火性能が向上していることが判る。
【0018】なお、本発明の耐火電線は、前述した形態
に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能で
ある。例えば、前述した実施の形態において、架橋剤と
して2.4-ジクロロベンゾイルパーオキサイドを例示した
が、ジクシルパーオキサイド,ベンゾイルパーオキサイ
ド,ジターシャリーブチルパーオキサイド等を採用して
もよい。また、裏打材としては、ガラスクロスに限定せ
ず、例えばシリコンクロスを採用してもよく、織り方等
も任意である。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、請求項1に記載したように、シリコンゴム,マイカ
粉および架橋剤を混合したシート状の基材と、基材に貼
着された無機質の裏打材とを有する耐火テープにより耐
火層が構成されているため、周囲が高温化すると、マイ
カ粉間に密に存在する二酸化珪素が裏打材により固定さ
れて、従来の耐火電線に比較して長い耐火時間が得られ
る。また、請求項2に記載したように、裏打材が基材の
表裏両面に貼着されていれば一層耐火性能を向上でき、
請求項3に記載したように、裏打材がガラスクロスであ
れば比較的安価であるとともに容易に取り扱える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来の耐火電線を示す断面図である。
【図3】従来の耐火電線を示す断面図である。
【符号の説明】
10 耐火電線 11 耐火層 13 基材 14 裏打材 21 導体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状の導体が耐火層に被覆された耐火電
    線であって、 前記耐火層は、シリコンゴム,マイカ粉および架橋剤を
    混合したシート状の基材と、前記基材に貼着された無機
    質の裏打材とを有していることを特徴とする耐火電線。
  2. 【請求項2】 前記裏打材が前記基材の表裏両面に貼着
    されていることを特徴とする請求項1に記載した耐火電
    線。
  3. 【請求項3】 前記裏打材がガラスクロスであることを
    特徴とする請求項1に記載した耐火電線。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008506234A (ja) * 2004-07-07 2008-02-28 ケー.デー.ジー.イーエヌジー コイルのイグナイタを含んだバルブ
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