JPH0650180U - 耐熱マイカシート及びテープ - Google Patents
耐熱マイカシート及びテープInfo
- Publication number
- JPH0650180U JPH0650180U JP8739892U JP8739892U JPH0650180U JP H0650180 U JPH0650180 U JP H0650180U JP 8739892 U JP8739892 U JP 8739892U JP 8739892 U JP8739892 U JP 8739892U JP H0650180 U JPH0650180 U JP H0650180U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mica
- heat
- resistant
- mica sheet
- tape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
- Insulating Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】この考案は、安価でテープの巻回作業性に優れ
た耐熱マイカシート及びテープを得ることを主要な目的
とする。 【構成】天然マイカよりなる集成マイカと補強材を耐熱
性接着剤で貼り合わせたマイカシート基材(1)の少な
くとも片面に、合成マイカ細鱗片よりなる絶縁層(5)
を形成したことを特徴とする耐熱マイカシート(6)及
びこの耐熱マイカシートを裁断してなることを特徴とす
る耐熱テープ。
た耐熱マイカシート及びテープを得ることを主要な目的
とする。 【構成】天然マイカよりなる集成マイカと補強材を耐熱
性接着剤で貼り合わせたマイカシート基材(1)の少な
くとも片面に、合成マイカ細鱗片よりなる絶縁層(5)
を形成したことを特徴とする耐熱マイカシート(6)及
びこの耐熱マイカシートを裁断してなることを特徴とす
る耐熱テープ。
Description
【0001】
この考案は耐熱マイカシート及びテープに関し、特に耐火絶縁層形成に使用す る電気絶縁材料に関する。
【0002】
近年、安全上の見地から、多人数の集まる建造物に対して、火災発生時に非常 用電源及びこれに連結される消防用設備が義務づけられている。この目的のため に耐火電線及び耐火バスダクトが使用されており、その耐火絶縁層として集成マ イカと補強材を耐熱性接着剤で貼合わせた集成マイカシート及びテープが使用さ れている。
【0003】 集成マイカの材料としては、天然産硬質マイカ及び天然産軟質マイカが使用さ れている(以下、これらを総称して天然集成マイカと呼ぶ)。これらの天然集成 マイカを材料とする耐火層は、30分間で室温から840℃まで昇温する、いわ ゆる30分耐火には十分な特性を持ち、実用されている。
【0004】 更に、耐熱性を向上し、例えば管内配線用として、天然集成マイカテープ上に 無機質耐熱製粉末を主成分とする耐熱絶縁層を形成したものがある(特開平3− 37907号)。
【0005】
しかし、これらのものは、840℃を越える温度(例えば、常温から925℃ まで1時間で昇温するいわゆる1時間耐火)になった場合、天然マイカの耐熱性 不足及び無機粉末層のバリアー効果不足のために、初期の特性を得ることが困難 である。
【0006】 このため、合成マイカを材料として合成集成マイカを補強材と貼合せた合成集 成マイカテープにより、1時間耐火試験を満足できることが示された(特開平4 −67511号、特開平4−121906号、特開平4−147519号)。こ れらは、いずれも高価で抄造しにくい合成集成マイカを主成分としたもので、ま た合成マイカ本来の硬い性質のために、テープの巻回作業性も劣る等の欠点があ る。
【0007】 この考案はこうした事情を考慮してなされたたもので、比較的安価に量産され ている耐火電線用天然集成マイカと補強材を耐熱性接着剤で貼り合わせたマイカ シート基材の少なくとも片面に、合成マイカ細鱗片よりなる絶縁層を形成するこ とにより、安価でテープの巻回作業性に優れた耐熱マイカシート及びテープを提 供することを目的とする。
【0008】
本願第1の考案は、天然マイカよりなる集成マイカと補強材を耐熱性接着剤で 貼り合わせたマイカシート基材の少なくとも片面に、合成マイカ細鱗片よりなる 絶縁層を形成したことを特徴とする耐熱マイカシートである。 本願第2の考案は、この耐熱マイカシートを裁断してなることを特徴とする耐 熱テープである。
【0009】 この考案において、補強材としては、ガラスクロス、ガラスたて組布(日東紡 績製造)、プラスチックフィルムあるいはこれらを組み合わせたものが挙げられ る。 この考案において、マイカシート基材の面に合成マイカ細鱗片よりなる絶縁層 を形成する方法としては、例えば、次の方法がある。
【0010】 (1) 接着剤溶液又は接着剤エマルジョン中に合成マイカ細鱗片を練り込み、ロ ールコーター,ナイフコータース又は吹き付けにより天然集成マイカシート基材 上に形成する方法。 (2) 天然集成マイカシート基材上に適当な方法で接着剤を塗布した上に、合成 マイカ細鱗片を塗布・流動浸漬法又は静電気植毛法等により形成する方法。
【0011】
この考案においては、比較的安価に量産されている耐火電線用天然集成マイカ と補強材を耐熱性接着剤で貼り合わせたマイカシート基材の少なくとも片面に、 合成マイカ細鱗片よりなる絶縁層を形成することにより、安価でテープの巻回作 業性に優れ、耐電圧特性,絶縁抵抗性に優れた耐熱マイカシート及びテープを得 ることができる。
【0012】
以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。 (実施例1) 図1を参照する。
【0013】 図中の1は、マイカシート基材としての片ガラスシリコーン軟質集成マイカシ ート(商品名:AM864G、日本理化工業所製)であり、その厚さは0.13 mmである。この軟質集成マイカシート1は、天然マイカよりなる集成マイカ2と 補強材3としてのガラスクロスを耐熱性接着剤4で貼り合わせたものである。前 記軟質集成マイカシート1上には合成マイカ細鱗片よりなる厚さ0.05mmの絶 縁層5が形成されて、厚さ0.18mmの耐熱マイカシート6が構成されている。 ここで、前記絶縁層5は、シリコーン樹脂100重量部に対して、合成マイカで あるフッ素金マイカ細鱗片250重量部を含む塗料を、ナイフコーターにより0 .05mmになるように均一に塗布乾燥することにより得られる。
【0014】 しかして、実施例1によれば、マイカシート基材としての片ガラスシリコーン 軟質集成マイカ1シート上に絶縁層6を形成し、この絶縁層6がシリコーン樹脂 ,合成マイカであるフッ素金マイカ細鱗片を適宜含む塗料を均一に塗布乾燥して なる構成になっているため、耐熱性に優れた耐熱マイカシートを安価に得ること ができる。
【0015】 また、上記構成の耐熱マイカシート6を10mm幅のテープに切断し、直径2mm の銅線上に絶縁層2を外側にしてハーフラップで2回巻いた。この線を2本並べ て0.10mm厚のガラステープをつき合わせて巻き、更にその上にビニルフィル ムを約0.5mm厚に巻いた。但し、2本の線の両端は外側に曲げて互いに接触し ないようにし、これにリード線を接続した。
【0016】 かかるリード線を炉中に置き、約1時間で室温から925℃まで昇温し、この 温度のままで2線間の絶縁抵抗を測定した結果は1.3MΩで、1.5kV・1 分間の耐電圧試験にも耐えた。これにより、上記耐熱マイカシートを切断してな るテープを銅線に巻回してなる線が絶縁抵抗特性,耐電圧特性に優れていること が確認できる。 (実施例2) 図2を参照する。
【0017】 図中の11は、マイカシート基材としての厚さは0.17mmの天然集成マイカシ ートである。この天然集成マイカシート11は、軟質集成マイカ12の片面にガラス たて組布及びポリエチレンフィルム(補強材)13をシリコーンレジン(接着剤) 14で接着したもの(商品名:AM864VY、日本理化工業所製)である。前記 天然集成マイカシート11上には絶縁層15が形成されて、厚さ0.22mmの耐熱マ イカシート16が構成されている。ここで、前記絶縁層15は、前記天然集成マイカ シート11上にシリコーンレジン14を塗布し、この面を負電位として、上部に設け た静電植毛装置に合成フッ素マイカ細鱗片を入れて正に帯電させて、前記シート 11上のシリコーンレジン14上に植え込んだ後にシリコーンレジン14を硬化させる ことにより得られる。 しかして、実施例2によれば、実施例1と同様、耐熱性に優れた耐熱マイカシ ートを安価に得ることができる。
【0018】 また、上記構成の耐熱マイカシートを切断してなるテープを銅線に巻回した線 を、上記実施例1に記載した方法と同様に試験を行ったところ、925℃の高温 での絶縁抵抗は1.1MΩで、耐電圧試験にも合格した。 (比較例) 図3を参照する。但し、図1と同部材は同符号を付して説明を省略する。
【0019】 図中の21は絶縁層である。この絶縁層21は、軟質集成マイカシート1面に、シ リコーン樹脂100重量部に対して、水酸化アルミニウム150重量部,ケイ酸 アルミニウム150重量部,チタン酸カリウム5重量部及び軟質マイカ粉末5重 量部を加えて十分に混練したものを0.05mmになるように均一に塗布,乾燥す ることにより得られる。
【0020】 図3の耐熱マイカシート22を切断してなるテープを巻いた線を、実施例1と同 様な方法で試験した結果、1.5kV1分間の耐電圧試験には合格したが、92 5℃での絶縁抵抗は0.4MΩであった。
【0021】 以上より、この考案に係る耐熱マイカシートを切断してなるテープを銅線に巻 回した線が比較例の場合と比べ、耐電圧特性のみならず,絶縁抵抗特性の点でも 優れていることが確認できた。
【0022】 なお、上記実施例では、マイカシート基材の片面に絶縁層を形成する場合につ いて述べたが、これに限らず、マイカシート基材の両面に絶縁層を形成した構成 としてもよい。
【0023】
以上詳述した如くこの考案によれば、比較的安価に量産されている耐火電線用 天然集成マイカと補強材を耐熱性接着剤で貼り合わせたマイカシート基材の少な くとも片面に、合成マイカ細鱗片よりなる絶縁層を形成することにより、安価で テープの巻回作業性に優れ、耐電圧特性,絶縁抵抗性に優れた耐熱マイカシート 及びテープを提供できる。
【図1】この考案の実施例1に係る耐熱マイカシートの
断面図。
断面図。
【図2】この考案の実施例2に係る耐熱マイカシートの
断面図。
断面図。
【図3】比較例に係る耐熱マイカシートの断面図。
1…軟質集成マイカシート、 2…集成マイカ、
3,13…補強材、 4,14…接着剤、
5,15…絶縁層。
3,13…補強材、 4,14…接着剤、
5,15…絶縁層。
Claims (2)
- 【請求項1】 天然マイカよりなる集成マイカと補強材
を耐熱性接着剤で貼り合わせたマイカシート基材の少な
くとも片面に、合成マイカ細鱗片よりなる絶縁層を形成
したことを特徴とする耐熱マイカシート。 - 【請求項2】 請求項1記載の耐熱マイカシートを裁断
してなることを特徴とする耐熱テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8739892U JPH0650180U (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 耐熱マイカシート及びテープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8739892U JPH0650180U (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 耐熱マイカシート及びテープ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0650180U true JPH0650180U (ja) | 1994-07-08 |
Family
ID=13913773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8739892U Pending JPH0650180U (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 耐熱マイカシート及びテープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0650180U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016065573A (ja) * | 2014-09-24 | 2016-04-28 | 日本バルカー工業株式会社 | うず巻形ガスケット |
US9943794B2 (en) | 2016-02-26 | 2018-04-17 | Lg Electronics Inc. | Air cleaner |
-
1992
- 1992-12-21 JP JP8739892U patent/JPH0650180U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016065573A (ja) * | 2014-09-24 | 2016-04-28 | 日本バルカー工業株式会社 | うず巻形ガスケット |
US9943794B2 (en) | 2016-02-26 | 2018-04-17 | Lg Electronics Inc. | Air cleaner |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0337907A (ja) | 集成マイカ絶縁薄膜 | |
JPH0650180U (ja) | 耐熱マイカシート及びテープ | |
JPH11213771A (ja) | 耐火電線 | |
JPH11203953A (ja) | 耐火電線 | |
JP3594166B2 (ja) | 耐火電線 | |
JP2008027878A (ja) | 耐火電線 | |
JPH08124430A (ja) | 高圧耐火ケーブル | |
JPH0935545A (ja) | 耐火電線 | |
US3540976A (en) | Composite insulating laminate and method for making the same | |
JP2604827Y2 (ja) | 耐火ケーブル | |
JPS6023855Y2 (ja) | 耐火電線 | |
CN219546903U (zh) | 一种绝缘胶带 | |
JPS6313616Y2 (ja) | ||
JPH0982162A (ja) | 高温電気絶縁用シート状部材 | |
US557830A (en) | Conduit for electrical conductors | |
JP3539608B2 (ja) | 耐火電線 | |
JPH076568Y2 (ja) | 絶縁電線 | |
JPS6313614Y2 (ja) | ||
JPS6313612Y2 (ja) | ||
JP3246600B2 (ja) | 常温ガラスコーティング絶縁紙 | |
JPS6128332Y2 (ja) | ||
JPH07105738A (ja) | 耐火ケーブル | |
JPH04359815A (ja) | 耐火心線及び耐火ケーブルの製造方法 | |
JPS6137137Y2 (ja) | ||
JPH057803B2 (ja) |