JP2603189B2 - 感光性ハロゲン化銀乳剤 - Google Patents

感光性ハロゲン化銀乳剤

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JP2603189B2 JP5268879A JP26887993A JP2603189B2 JP 2603189 B2 JP2603189 B2 JP 2603189B2 JP 5268879 A JP5268879 A JP 5268879A JP 26887993 A JP26887993 A JP 26887993A JP 2603189 B2 JP2603189 B2 JP 2603189B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性ハロゲン化銀乳
剤に関し、更に詳しくは、該乳剤の感度、粒状性、かぶ
り及びカバリングパワー等の改良に関する。
【0002】
【発明の背景】近年、写真用のハロゲン化銀乳剤に対す
る要請はますます厳しく、高感度、優れた粒状性、高鮮
鋭性、低いかぶり濃度及び十分高い光学濃度等の写真性
能に対してますます高水準の要求がなされている。
【0003】これらの要請に対して、高感度乳剤として
は、沃臭化銀乳剤で沃素を0〜10モル%含む乳剤が良く
知られている。これらの乳剤を調製する方法としては、
従来からアンモニア法、中性法、酸性法等のpH条件、pA
g条件を制御する方法、混合法としてはシングルジェッ
ト法、ダブルジェット法等が知られている。これらの公
知技術を基盤にして、更なる高感度化、粒状性の改良、
高鮮鋭性及び低かぶりを達成する目的の為に、精緻なま
でに技術手段が検討され、実用されてきた。本発明で主
として対象としている沃臭化銀乳剤においては、晶癖、
粒度分布はもとより、個々のハロゲン化銀粒子内での沃
素の濃度分布まで制御された乳剤が研究されてきた。
【0004】上記に述べてきたような高感度、優れた粒
状性、高鮮鋭性、低いかぶり濃度及び十分高いカバリン
グパワー等の写真性能を達成する為の最も正統な方法は
ハロゲン化銀の量子効率を向上させることである。この
目的の為に、固体物理の知見等が積極的に取り入れられ
ている。この量子効率を理論的に計算し、粒度分布の影
響を考察した研究が、例えば写真の進歩に関する1980年
東京シンポジュームの予稿集“インターラクションズ
ビトウィーン ライト アンド マテリアルズフォー
フォトグラフィック アプリケーションズ”91頁に記載
されている。この研究によれば粒度分布を狭くして、単
分散乳剤をつくることが量子効率を向上させるのに有効
であることが予言されている。更に加えて、ハロゲン化
銀乳剤の増感を達成する為に、後で詳細に述べる化学増
感と呼ばれる工程に於いて、低かぶりを保ったまま、効
率よく高感度を達成する為にも、単分散乳剤が有利であ
ろうという推論も理にかなったものと考えられる。
【0005】しかしながら現実の乳剤系に於いて、単分
散乳剤の単独又は混合系を利用したものは少く、特にネ
ガ型高感度乳剤については皆無と言ってよい。この理由
は、通常知られている方法で単分散乳剤を作成し、正規
の化学増感を施こしても、増感が達せられないばかり
か、通常使用されている多分散乳剤よりも劣った結果を
招くことが当該技術分野では広く知られていたからであ
る。
【0006】工業的に単分散乳剤をつくる為には、特開
昭54-48521号公報に記載されているように厳密なpAg及
びpHの制御のもとに、理論上求められた銀イオン、ハロ
ゲンイオンの反応系への供給速度の制御及び十分な撹拌
条件が必要とされる。これらの条件下で製造されるハロ
ゲン化銀乳剤は立方体、八面体、(100)面と(111)面
とを様々な割合で有している14面体のいずれかの形状を
有しているいわゆる正常晶粒子からなる。我々はこれら
の形状の単分散乳剤を製造し、通常知られている化学増
感を施こしたが、確かに当業界で通常使用されている多
分散乳剤に比べて、同等かむしろ劣った結果しか得られ
なかった。
【0007】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、感度、粒状
性、かぶり及びカバリングパワーが優れた感光性ハロゲ
ン化銀乳剤を提供することである。
【0008】
【発明の構成】本発明の目的は、単分散でかつ基板上に
配向させて塗布したハロゲン化銀乳剤の粉末法X線回折
における〔111〕面の回折線強度に対する〔220〕面の回
折線強度が8%以上検出される実質的に球型である感光
性沃臭化銀コア/シェル型粒子を含有することを特徴と
する感光性ハロゲン化銀乳剤によって達成される。
【0009】我々は理論的には予測されていながら、期
待されるような結果の得られていない、単分散乳剤の高
感度を得る為の研究を鋭意行なった結果、実質的に球型
の単分散乳剤を製造する方法を見出し、該球型単分散乳
剤が期待された効果を発揮し、多分散乳剤に比べ飛躍的
に、感度、粒状性、かぶり性能及びカバリングパワーが
改善されることを発見し本発明を完成した。
【0010】多分散乳剤の球型粒子やじゃがいも型をし
た粒子は一般によく知られている。しかし、単分散球型
粒子は全く知られていなかった。その理由は、該球型粒
子を得る為には、オストワルド熟成と呼ばれている、ハ
ロゲン銀粒子の溶解を伴なう反応が必要であり、この反
応は単分散乳剤を製造する条件とは相反する方向である
ことが例えば特開昭54-48521号公報に記載されている。
【0011】ハロゲン化銀粒子の表面が写真性能に様々
の大きな影響を与えることは固体物性論から予測され、
例えば「写真工学の基礎・銀塩写真編」日本写真学会編
52頁にその記載がある。しかし具体的に写真性能に有効
な最適の表面の性質については全く触れられていない。
【0012】我々は特開昭54-48521号公報に記載されて
いる方法で正常晶単分散乳剤を製造し、例えばその後ロ
ダン塩、アンモニア、テトラメチルチオウレア等の適当
なハロゲン化銀溶剤によって制御された条件下で処理す
ると球型単分散乳剤が得られることを見出し、該乳剤に
一般に知られている硫黄増感、金増感、セレン増感等を
施こすことによって、予想外に大きな効果が得られるこ
とを発見した。
【0013】本発明において、「単分散でかつ基板上に
配向させて塗布したハロゲン化銀乳剤の粉末法Xray回折
における〔111〕面の回折線強度に対する〔220〕面の回
折線強度が8%以上検出される実質的に球型である感光
性ハロゲン化銀粒子」とは、実質的に球型である感光性
ハロゲン化銀粒子からなる粒子群であって、該粒子群の
粒子サイズのバラツキが平均粒子サイズに対して下記に
示すようなある割合以下の粒度分布を有するものをい
う。感光性ハロゲン化銀粒子の粒子形態が揃いかつ粒子
サイズのバラツキが小さい群子群からなる乳剤(以下、
単分散乳剤という)の粒度分布は殆ど正規分布をなす
為、標準偏差が容易に求められ、関係式 (標準偏差/平均粒径)×100=分布の広さ(%) によって分布の広さを定義したとき、本発明に係る単分
散で実質的に球型であるハロゲン化銀粒子の分布の広さ
は15%以下であり、好ましくは10%以下の単分散性をも
ったものが望ましい。
【0014】実質的に球型である感光性ハロゲン化銀粒
子からなる粒子群とは、ブレタンオブ ザ ソサエティ
オブ サイエンティフィック フォトグラフィー オ
ブジャパン 13巻5頁に記載されているように、基板上
に配向させて塗布した乳剤の粉末法Xray回折において、
〔111〕面の回折線強度に対し、〔220〕面の回折線の強
度が8%以上、好ましくは15%以上検出される乳剤に含
まれるハロゲン化銀粒子群をいう。
【0015】本発明のハロゲン化銀乳剤を製造するに
は、公知の方法により、〔I00〕面から形成される立方
体粒子、〔111〕面から形成される正八面体粒子、また
は〔I00〕面と〔111〕面とから形成される14面体粒子の
正常晶の単分散ハロゲン化銀乳剤を製造し、該乳剤のハ
ロゲン化銀粒子が形成された時から化学熟成開始時まで
の任意の時点で該乳剤にハロゲン化銀溶剤、例えばロダ
ン塩、アンモニア、チオ尿素誘導体(例えばテトラメチ
ルチオウレア)、チオエーテル等を添加し、処理するの
が好ましい。
【0016】単分散乳剤を製造する方法としては、コア
粒子が単分散性のハロゲン化銀粒子であるハロゲン化銀
乳剤を用い、該コア粒子にシェルを被覆することによ
り、シェルの厚さがほぼ均一な単分散性のハロゲン化銀
乳剤を得る方法が好ましい。
【0017】本発明の単分散で実質的に球型である感光
性ハロゲン化銀粒子のハロゲン化銀組成は、単分散乳剤
が得られる範囲で任意であり、かかるハロゲン化銀組成
範囲において、単分散の正常晶粒子を球型にすることに
より、正常晶粒子そのままのものと比べて本発明の効果
が付与される。
【0018】しかし、高感度という観点からは、このハ
ロゲン化銀組成は0.1〜10モル%の沃化銀を含む沃臭化
銀、特に2〜8モル%の沃化銀を含む沃臭化銀から実質
的になることが好ましい。
【0019】本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤は、ハロ
ゲン化銀沈澱生成時、粒子生長時あるいは生長終了後に
おいて各種金属塩あるいは金属錯塩によってドーピング
を施してもよい。例えば金、白金、パラジウム、イリジ
ウム、ロジウム、ビスマス、カドミウム、銅等の金属塩
または錯塩及びそれらの組合わせを適用できる。
【0020】また本発明の乳剤の調製時に生ずる過剰ハ
ロゲン化合物あるいは副生するまたは不要となった硝酸
塩、アンモニア等の塩類、化合物類は除去されてもよ
い。除去の方法は一般乳剤において常用されるヌーデル
水洗法、透析法あるいは凝析沈澱法等を適宜用いること
ができる。
【0021】また本発明の乳剤は一般乳剤に対して施さ
れる各種の化学増感法を施すことができる。すなわち活
性ゼラチン、水溶性金塩、水溶性白金塩、水溶性パラジ
ウム塩、水溶性ロジウム塩、水溶性イリジウム塩等の貴
金属増感剤;硫黄増感剤;セレン増感剤;ポリアミン、
塩化第1錫等の還元増感剤等の化学増感剤等により単独
にあるいは併用して化学増感することができる。更にこ
のハロゲン化銀は所望の波長域に光学的に増感すること
ができる。本発明の乳剤の光学増感方法には特に制限は
なく、例えばゼロメチン色素、モノメチン色素、ジメチ
ン色素、トリメチン色素等のシアニン色素あるいはメロ
シアニン色素等の光学増感剤を単独あるいは併用して
(例えば超色増感)光学的に増感することができる。こ
れらの技術については米国特許2,688,545号、同2,912,3
29号、同3,397,060号、同3,615,635号、同3,628,964
号、英国特許1,195,302号、同1,242,588号、同1,293,86
2号、西独特許(OLS)2,030,326号、同2,121,780
号、特公昭43-4936号、同44-14030号等にも記載されて
いる。その選択は増感すべき波長域、感度等、感光材料
の目的、用途に応じて任意に定めることが可能である。
【0022】本発明の単分散性のハロゲン化銀乳剤は、
その粒度分布のまま使用に供しても、また平均粒径の異
なる2種類以上の単分散性乳剤を粒子形成以後の任意の
時期にブレンドして所定の階調度を得るよう調合して使
用に供してもよい。しかし、そのほか本発明の効果を阻
害しない範囲で本発明以外のハロゲン化銀粒子を含むも
のを包含する。
【0023】本発明の乳剤は、目的に応じて通常用いら
れる種々の添加剤を含むことができる。これらの添加剤
としては、例えばアザインデン類、トリアゾール類、テ
トラゾール類、イミダゾリウム塩、テトラゾリウム塩、
ポリヒドロキシ化合物等の安定剤やカブリ防止剤;アル
デヒド系、アジリジン系、イソオキサゾール系、ビニル
スルホン系、アクリロイル系、アルポジイミド系、マレ
イミド系、メタンスルホン酸エステル系、トリアジン系
等の硬膜剤;ベンジルアルコール、ポリオキシエチレン
系化合物等の現像促進剤;クロマン系、クラマン系、ビ
スフェノール系、亜リン酸エステル系の画像安定剤;ワ
ックス、高級脂肪酸のグリセライド、高級脂肪酸の高級
アルコールエステル等の潤滑剤等が挙げられる。また、
界面活性剤として塗布助剤、処理液等に対する浸透性の
改良剤、消泡剤あるいは感光材料の種々の物理的性質の
コントロールのための素材として、アニオン型、カチオ
ン型、非イオン型あるいは両性の各種のものが使用でき
る。帯電防止剤としてはジアセチルセルロース、スチレ
ンパーフルオロアルキルリジウムマレエート共重合体、
スチレン−無水マレイン酸共重合体とp-アミノベンゼン
スルホン酸との反応物のアルカリ塩等が有効である。マ
ット剤してはポリメタアクリル酸メチル、ポリスチレン
及びアルカリ可溶性ポリマーなどが挙げられる。またさ
らにコロイド状酸化珪素の使用も可能である。また膜物
性を向上するために添加するラテックスとしてはアクリ
ル酸エステル、ビニルエステル等と他のエチレン基を持
つ単量体との共重合体を挙げることができる。ゼラチン
可塑剤としてはグリセリン、グリコール系化合物を挙げ
ることができ、増粘剤としてはスチレン−マレイン酸ソ
ーダ共重合体、アルキルビニルエーテル−マレイン酸共
重合体等が挙げられる。
【0024】上記のようにして調製された本発明の乳剤
を用いて作られる感光材料の支持体としては、たとえ
ば、バライタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプロピレン
合成紙、ガラス紙、セルロースアセテート、セルロース
ナイトレート、ポリビニルアセタール、ポリプロピレ
ン、たとえばポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テルフィルム、ポリスチレン等がありこれらの支持体は
それぞれのハロゲン化銀写真感光材料の使用目的に応じ
て適宜選択される。
【0025】これらの支持体は必要に応じて下引加工が
施される。
【0026】本発明の乳剤は、白黒一般用、Xレイ用、
カラー用、赤外用、マイクロ用、銀色素漂白法用、反転
用、拡散転写法用等の種々の用途の感光材料に有効に適
用することができる。
【0027】もし本発明の乳剤によってラチチュードの
広い特性を得るには、少くとも2種の平均粒径が異るか
感度の異る単分散性の乳剤を混合することによって、あ
るいは複層塗布することによって豊かなラチチュードを
有し、しかも本発明の乳剤の特性に由来する塗布銀量が
少くてカバリングパワーの高い即ち光学濃度の高い感光
材料を得ることができる。
【0028】また本発明の乳剤をカラー用の感光材料に
適用するには、赤感性、緑感性及び青感性に調節された
本発明の乳剤にシアン、マゼンタ及びイエローカプラー
を組合せて含有せしめる等カラー用感光材料に使用され
る手法及び素材を充当すればよく、イエローカプラーと
しては公知の閉鎖ケトメチレン系カプラーを用いること
ができる。これらのうちベンゾイルアセトアニリド系及
びピバロイルアセトアニリド系化合物が有効である。
【0029】マゼンタカプラーとしてはピラゾロン系化
合物、インダゾロン系化合物、シアノアセチル化合物、
シアンカプラーとしてはフェノール系化合物、ナフトー
ル系化合物などを用いることができる。
【0030】本発明の乳剤を用いて作られた感光材料は
露光後通常用いられる公知の方法により現像処理するこ
とができる。
【0031】黒白現像液は、ヒドロキシベンゼン類、ア
ミノフェノール類、アミノベンゼン類等の現像主薬を含
むアルカリ溶液であり、その他アルカリ金属塩の亜硫酸
塩、炭酸塩、重亜硫酸塩、臭化物及び沃化物等を含むこ
とができる。また該感光材料がカラー用の場合には通常
用いられる発色現像法で発色現像することができる。反
転法ではまず黒白ネガ現像液で現像し、次いで白色露光
を与えるか、あるいはカブリ剤を含有する浴で処理し、
さらに発色現像主薬を含むアルカリ現像液で発色現像す
る。処理方法については特に制限はなくあらゆる処理方
法が適用できるが、たとえばその代表的なものとして
は、発色現像後、漂白定着処理を行ない必要に応じさら
に水洗、安定処理を行なう方式、あるいは発色現像後、
漂白と定着を分離して行ない必要に応じさらに水洗、安
定処理を行なう方式を適用することができる。
【0032】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0033】実施例 1 特開昭54-48521号公報の方法により沃化銀1.5モル%を
含む沃臭化銀からなる平均粒径1.2μの下記3種の単分
散立方晶乳剤a及びbならびに平均粒径1.2μの純臭化
銀からなる単分散立方晶乳剤cを作成した。ここでaは
臭化銀のシェル(厚さが0.2μ)の沃臭化銀乳剤、bは
臭化銀のシェルがない沃臭化銀乳剤である。その後各乳
剤を2分し一方はそのまま過剰の塩をとる脱塩操作を行
なって比較乳剤とした。この乳剤をa,b及びcと名付
ける。もう一方の乳剤には、ロダンアンモン100mg/lを
添加し、60℃で30分撹拌して処理した後比較乳剤と同様
の脱塩処理を行なった。この乳剤は球型をした単分散乳
剤であり、それぞれA,B及びCと名付ける。以上6種
の乳剤に各々最適と思われる金増感及び硫黄増感をほど
こし、熟成終了後4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テ
トラザインデンを加えた後、これらの乳剤に、それぞれ
延展剤、増粘剤、硬膜剤等の一般的な写真用添加剤を加
えた後、下引きされたポリエチレンテレフタレートフィ
ルムベース上にAg量が50mg/100cm2になるように両面に
塗布、乾燥して試料No.1〜6を作成した。
【0034】これらの試料のセンシメトリーを次のよう
に行なった。露光は色温度5,400°Kの光源を用い、光
学ウェッジを通して1/50秒間露光した。露光量は各片面
で3.2CMSであった。現像は下記の現像液で35℃で30秒間
行った。
【0035】 現像液 無水亜硫酸ナトリウム 70g ハイドロキノン 10g 無水硼酸 1g 炭酸ナトリウム一水塩 20g 1-フェニル-3-ピラゾリドン 0.35g 水酸化ナトリウム 5g 5-メチル-ベンゾトリアゾール 0.05g 臭化カリウム 5g グルタルアルデヒド重亜硫酸塩 15g 氷酢酸 8g 水を加えて1lに仕上げる。
【0036】結果を表1に示す。感度は試料1の感度を
100として相対感度で表わした。
【0037】
【表1】
【0038】以上の結果から明らかなように、本発明の
球型単分散乳剤Aは各々比較の単分散乳剤a,b,c,
B,Cに対して増感効果に優れている。
【0039】実施例2 実施例1と同様な方法でpAgを9.5に保ちながら、八面体
の単分散乳剤を作成した。沃化銀のモル%は4モル%の
沃臭化銀乳剤で、実施例1のa乳剤と同様に臭化銀のシ
ェル厚が0.2μのものであった。この乳剤をdとする。
【0040】dの一部を分割し、テトラメチルチオウレ
アを50mg/lの濃度になるように添加し、60℃で30分撹拌
した後、通常の脱塩処理を行なった。この乳剤は球型単
分散乳剤であった。この乳剤をDとする。これら2種の
乳剤に、各々最適の硫黄増感、金増感を施し、オルソの
増感色素を用いて、緑感光性とした。次いでカプラーと
して、1-(2,4,6-トリクロロフェニル)-3-[3-(2,4-ジ-t-
アミルフェノキシアセトアミド)ベンツアミド]-5-ピラ
ゾロン15gを酢酸エチル30ml及びジブチルフタレート15
mlに溶解し、これをアルカノールB(アルキルナフタレ
ンスルホネート、デュポン社製)の10%水溶液20ml及び
5%ゼラチン水溶液200mlと混合し、コロイドミルで乳
化分散したものを該乳剤1kgに添加して、トリアセテー
トベース上に塗布した試料No.7及びNo.8を作成した。
【0041】
【表2】
【0042】上記表2記載の試料をウェッジ露光し、下
記組成の発色現像液を用いて38℃3分間発色現像を行な
い、漂白定着を行なってから水洗し、感度及びかぶりを
測定した。結果を表3に示す。
【0043】 (発色現像液組成) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)-アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ酢酸・3ナトリウム(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1lとし水酸化カリウムを用いてpH 10.0に調整する。
【0044】
【表3】
【0045】表3から明らかなように、本発明の球型単
分散乳剤は、八面体の単分散乳剤に比べ増感効果が著し
く優れている。八面体乳剤に本発明の表面処理を施した
効果は、実施例1で示した立方体乳剤の表面処理の効果
より大きい。
【0046】実施例3 沃化銀2モル%を含む沃臭化銀からなるコアと臭化銀か
らなるシェルとからなるコア/シェル型粒子を有する乳
剤を特公昭51-1417号公報記載の従来法によって作成し
た。平均粒径は1.2μ、分布の広さは35%であった(こ
の乳剤をEとする)。この乳剤の粒型はじゃがいも型を
している多分散乳剤であった。
【0047】この乳剤を実施例1と同様にして熟成、添
加剤添加、塗布、乾燥を行ない試料9を作成した。
【0048】一方試料9と同じラチチュードを有するよ
うに、沃化銀2モルを含む沃臭化銀のコアと平均厚さ0.
03μの臭化銀のシェルをもつ平均粒子径1.0μと0.5μの
2種類の立方晶単分散乳剤をつくり、(分布の広さは各
々8%であった)各々に実施例1の方法でロダンアンモ
ンの処理を行なった。この結果、平均粒子サイズ1.0
μ、0.5μ分布が8%、8.5%の単分散球型乳剤F及びG
の2種を得た後、各々の乳剤に最適の化学熟成を施し
た。これらF,Gの乳剤をハロゲン化銀の重量比F:G
=7:3の割合で混合して作成した乳剤Hを実施例1で
記載されているのと同様な方法で調製し、塗布して試料
10を得た。
【0049】センシトメトリー、現像処理共実施例1と
同様な方法で行なった。この結果を表4に示す。
【0050】
【表4】
【0051】表4から明らかなように、ほぼ同じ感度及
びラチチュードを有する2種の試料のうち、本発明の試
料No.10がカバリングパワー及び粒状性において大幅に
優れていることがわかる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、感度、粒状性、かぶり
及びカバリングパワーが優れた感光性ハロゲン化銀乳剤
が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−121432(JP,A) 特開 昭54−65521(JP,A) 特開 昭54−99419(JP,A) 特開 昭55−36892(JP,A) 特開 昭56−30122(JP,A) 特開 昭57−182730(JP,A) 特公 平3−60107(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単分散でかつ基板上に配向させて塗布し
    たハロゲン化銀乳剤の粉末法X線回折における〔111〕
    面の回折線強度に対する〔220〕面の回折線強度が8%
    以上検出される実質的に球型である感光性沃臭化銀コア
    /シェル型粒子を含有することを特徴とする感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤。
JP5268879A 1993-10-27 1993-10-27 感光性ハロゲン化銀乳剤 Expired - Lifetime JP2603189B2 (ja)

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