JPS61232445A - ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （１）産業上の利用分野 本発明は、写真技術分野において利用に供されるもので
あシ、特にコアΦシェル乳剤の製造方法に関する。更に
詳しくは、単分散性および粒子形態の完全性が著しく改
良されたコア・シェル乳剤の製造方法に関する。

β）　従来技術及びその問題点 写真材料の製造においてハロゲン化銀粒子が相互に組成
の異なるコアと、１層又は、それ以上のシェル層から成
るコア・シェル乳剤を使用すれば好ましい性質を有する
写真材料が得られることは良く知られている。例えば臭
化銀のコアと塩化銀のシェルから成る乳剤では両者のハ
ロゲン化銀の有利な作用を完全に利用することができる
。この乳剤は比較的高い臭化銀乳剤の感光性を有し同時
に塩化銀乳剤の容品且つ迅速な現像性を有する。

上記乳剤の反転構造すなわち塩化銀のコアと臭化銀のシ
ェルから成る乳剤では感光性に関しては塩化銀乳剤の様
に挙動し臭化銀乳剤よシも高い暗室安全性を有する。

コア・シェル乳剤の技術については、特公昭５６−１８
９３９号、特開昭５７−１５４２３２号、同５８−９５
７３６号、同５８−２１５６４４号、同５９−２４８４
１号、同５９−４８７５５号、同５９−５２２３７号等
に記載されている。

上に述べたようなコア・シェル乳剤の好ましい性質はコ
ア粒子がシェルによりて完全に被覆された形態を有する
コア・シェル乳剤粒子によって有効に実現される。たと
えばハロゲン化銀粒子に沃化銀を含有させることによシ
、光に対する量子効率を上げることができる。しかしな
がら、該粒子表面にわずか数モルチ程度の沃化銀が存在
することによって化学増感の効果が抑制され、しかも現
像、定着効率が低下するため、総合的には高感度化の目
的が果九されない。特開昭５７−１５４２３２号明細書
によれば上記の問題点は沃化銀を含まないハロゲン化銀
のシェルで被覆することによって解決できる。シェルに
よるコアの被覆が完全でなければこの効果は著しく低下
することＫなる。

この様な例が示すように、コア・シェル乳剤においては
、シェルによるコアの被覆が完全であることが重要であ
る。

臭化銀粒子上への塩化銀の成長については、Ｃ０Ｒ，Ｂ
ｅｒｒｙ　ａｎｄ　Ｄ、Ｃ，８ｋｉｌ１ｍｉｎ、　＠５
ｕｒｆａｃｅ　５ｔｒｕｃｔｕｒｅｓ　ａｎｄ　Ｅｐｉ
ｔａｘｉａｌ　Ｇｒｏｗｔｈｓ　ｏｎ　ＡｇＢｒ　Ｍｉ
ｃｒｏｃｒｙｓｔａｌｇ”、　Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆ　
Ａｐｐｌｉｅｄ　Ｐｈｙｓｉｃｓ。

Ｖｏｌ、３５．１９６４年、Ｐ、２１６５〜２１６９．
に論じられている。それによれば、塩化銀は臭化銀粒子
上の活性な位置にのみ成長し、臭化銀粒子を完全に被覆
するまでには至９ておらず臭化銀のコア粒子を塩化銀の
シェルで完全に被覆することは非常に困難であった。

＾化銀を主体としたコアに塩化銀を主体としたシェルを
被覆したコアーシェル乳剤は、前述した著しく優れた写
真特性を持っておシ、その有効な特性を完全に利用する
ためにはシェルの被覆が完全であることが望ましい。

又、近年の鉄資源事情からは低銀量でしかも高光学濃度
が得られる即ちカバリングパワーの高い乳剤が求められ
ておシ、そのためには単分散性の改良された乳剤が必要
とされる。

（Ｑ　発明の目的 本発明の目的はコア・シェル乳剤の好ましい性質を完全
に利用することのできる、単分散性及び粒子形態の完全
性が著しく改良されたコア・シェル乳剤の製造方法を提
供することである。

ＣＤ）　　発明の構成 すなわち、本発明の目的は臭化銀を主体としたハロゲン
化銀粒子を分散して含む液体に水溶性銀塩水溶液と水溶
性ハライド水溶液とをダブルジェット法で混合して塩化
銀を主体としたシェルを形成させる工程を含むコア・シ
ェル乳剤の製造方法において、シェル形成時のＰＡｇ　
ｌ　５．５以下及びＰＨｆ：３．５以下の条件下で実施
することを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法
によって達成することができる。

又、本発明のハロゲン化銀粒子は、粒径に関する変動係
数が０．２０以下の粒径分布を有することが望ましい。

但し変動係数は、粒径の標準偏差を、平均粒径で割りた
値として定義される。

以下、本発明について詳細な説明を行なう。

本発明に使用するコア粒子は臭化銀を主体としているが
塩化銀３０モルチ、沃化銀数モルチまで含有できる。又
、本発明のコア春シェル乳剤のシェルは、塩化銀を主体
としているが、臭化銀３０モルチ、沃化銀数モルチまで
含有できる。

単分散性ハロゲン化銀のコアの製造は公知であるコンド
ロールドダブルジェット法を用いることができる。すな
わちゼラチン水溶液に水溶性銀塩水溶液及び水溶性ハラ
イド水溶液を同時に一定ＰＡｇとなるように添加する方
法である。

ダブルジェット法で使用する水溶性銀塩としては硝酸銀
、過塩素酸銀等が挙げられ、水溶性アルカリ金属ハライ
ドとしては、ナトリウムハライド、カリウムハライド等
が用いられる。さらにハロゲン化銀の保護コロイドとし
てはゼラチン、ゼラチン誘導体、コロイド状アルブミン
、カゼイン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース等のセルロース誘導体、寒天、アルギ
ン酸ソーダ、澱粉−導体等の糖誘導体、合成親水性コロ
イド、例えばポリビニルアルコール、ポリＮ−ビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリルアミ
ド、又はその誘導体等があシ、必要に応じてこれらのコ
ロイドの二つ以上の相溶性混合物、例えばアクリルアミ
ド、アクリル酸及びメチルビニルイミダゾールの共重合
体等を使用することができる。

本発明は低ＰＡｇでしかも低ＰＨの条件下でシェル形成
をすることに特徴がある。　ＰＡｇは５．５以下でよい
が、　ＰＡｇが低すぎる場合カブリが生じ易くなるため
２〜５．５の範囲のＰＡｇが好ましＩｎ、　ＰＨは低い
方が効果的であるが保護コロイドの加水分解その他によ
る保護膠質性の低下あるいは酸による混合槽の腐蝕とい
う問題があシ１〜３．５の範囲のＰＨが好ましい。

ＰＡｇが５．５以上、ＰＨが３．５以下の場合粒子形態
ノ完全性（シェルによるコアの被俊）は比較的良好であ
るが単分散性が著しく悪くなる。逆にＰＡｇが５．５以
下、ＰＨが３．５以上の場合、単分散性は良好であるが
粒子形態の完全性（シェルによるコアの被ａ）が著しく
悪くなる。従って、単分散性並びに粒子形態の完全性の
両方を満足するためにはＰＡｇが５．５以下でしかもＰ
Ｈが３．５以下の条件が必要である。

本発明のハロゲン化銀写真乳剤は結晶成長時あるいは成
長終了後、各穐金属塩あるいは金属錯塩ニヨ−）てドー
ピングを施してもよい。例エバ金、白金、パラジウム、
イリジウム、ロジウム、ビスマス、カドミウム、鋼、鉛
等の金属塩又は錯塩およびそれらの組合わせを適用でき
る。

又、本発明の乳剤は一般乳剤に対して施される各種の化
学増感法を施すことができる。すなわち活性ゼラチン、
水溶性金塩、水溶性白金塩、水溶性パラジウム塩、水溶
性ロジウム塩、水溶性イリジウム塩等の貴金属増感剤；
硫黄増感剤：セレン増感剤；ポリアミン、塩化第１錫等
の還元増感剤等の化学増感剤等により、単独にあるいは
併用して化学増感することができる。

更に、この乳剤は、所望の波長域に色素増感を施すこと
もできる。

本発明の乳剤は、目的に応じて通常用いられる種々の添
加剤を含むことができる。例えばアザインデン類、トリ
アゾール類、テトラゾール類、イミダゾリウム塩、テト
ラゾリウム塩、ポリヒドロキシ化合物等の安定剤やカブ
リ防止剤；アルデヒド系、アジリジン系、イノオキサゾ
ール系、ビニルスルホン系、アクリロイル系、アルボジ
イミド系、マレイミド系、メタンスルホン酸エステル系
、トリアジン系等の硬膜剤；ベンジルアルコール、ポリ
オキシエチレン系化合物等の現像促進剤；クロマン系、
クラマン系、ビスフェノール系、ｉリン酸エステル系の
画像安定剤；ワックス、高級脂肪酸のグリセライド、高
級脂肪酸の高級アルコールエステル等の潤滑剤等がある
。また、界面活性剤として塗布助剤、処理液等に対する
浸透性の改良剤、消泡剤あるいは感光材料の種々の物理
的性質のコントロールのための素材として、アニオン型
、カチオン型、非イオン型あるいは両性の各種の物質を
使用できる。帯電防止剤としては、ジアセチルセルロー
ス、スチレンパーフルオロアルキルリジウムマレエート
共重合体、スチレン−無水マレイー４を共Ｘ合体とＰ−
アミンベンゼンスルポン酸との反応物のアルカリ塩等が
有効である。マット剤としては、ポリメタアクリル酸メ
チル、ポリスチレンおよびアルカリ可溶性ポリマーなど
が挙げられる。又、さらにコロイド状酸化珪素の使用も
可能である。又、膜物性を向上するために添加するラテ
ックスとしては、アクリル酸エステル、ビニルエステル
等と他のエチレン基金持つ単量体との共重合体を挙げる
ことができる。ゼラチン可塑剤としてはグリセリン、グ
リコール系化合物等を挙げることができ、増粘剤として
はスチレン−マレイン酸ソーダ共重合体、アルキルビニ
ルエーテル−ｉレイン酸共重合体等が挙げられる。

上記のようにして間装された本発明の乳剤を用いて作ら
れる写真感光材料の支持体としては、例えば、バライタ
紙、ポリエチレン被覆紙、ボリプ０　ヒＬ’　：／合成
紙、ガラス紙、セルロースアセテート、セルロースナイ
トレート、ポリビニルアセタール、ボリグロビレン、た
とえば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
フィルム、ポリスチレン等があシ、これらの支持体はそ
れぞれのハロゲン化銀写真感光材料の使用目的に応じて
適宜選択される。又、これらの支持体は必要に応じて下
引加工が施される。

本発明の乳剤は、白黒一般用、Ｘレイ用、カラー用、赤
外用、マイクロ用、銀色素漂白法用、反転用、拡散転写
法用等の種々の用途の感光材料に有効に適用することが
できる。

本発明の乳剤をカラー用の感光材料に適用するには、赤
感性、緑感性および青感性に調節された本発明の乳剤に
シアン、マゼンタおよびイエローカブラ−を組合せて含
有せしめる等、カラー用感光材料に使用される手法及び
素材を充当すればよい。

本発明の乳剤を用いて作られた感光材料は、露光後通常
用いられる公知の方法により現像処理することができる
。

黒白現像液は、ヒドロキシベンゼン類、アミノフェノー
ル類、アミンベンゼン類等の現像主Ｊｋ含むアルカリ溶
液であり、その他アルカリ金属塩の亜硫酸塩、炭酸塩、
重亜硫酸塩、臭化物及び沃化物等を含むことができる。

また該感光材料が力２−用の場合には通常用いられる発
色現像法で発色現像することができる。

反転法ではまず黒白ネガ現像液で現像し、次いで白色露
光を与えるか、あるいは、カブリ剤を含有する浴で処理
し、さらに発色現像主薬を含むアルカリ現像液で発色現
像する。処理方法については、特に制限はなくあらゆる
処理方法が適用できるが、たとえばその代表的なものと
しては、発色現像後、漂白定着処理を行ない必要に応じ
さらに水洗、安定処理を行なう方式、あるいは発色現像
後、漂白と定着を分離して行ない必要に応じさらに水洗
、安定処理を行なう方式によるものをあげることができ
る。又、過酸化水素コバルト錯塩の如きアンブリファイ
ヤー剤を用いて低ハロゲン化銀量の感光材料を処理する
ことも知られておシ、これらの方式を用いて処理するこ
ともできる。又、これらの処理は、迅速に行なうため高
温で行なわれる場合もあシ、室温または、特殊な場合に
は、それ以下で行なわれることもある。高温迅速処理を
行なう際には、前硬膜処理も行なうことができる。

■　実施例 以下、本発明の効果を明らかにするため、実施例を掲る
が、本発明は、これらによって限定されるものではない
。

実施例１ ２Ｎの硝酸銀水溶液と、２Ｎの臭化カリウム水溶液’ｉ
ＰＡｇ７．０にてゼラチン溶液中にダブルジェット法で
添加することにより平均粒径０．２８μｍの単分散性立
方晶臭化銀コア乳剤を得た。

次の三種類の溶液を用いて臭化銀コア乳剤の上に塩化銀
のシェル形成を実施した。

〔溶液Ａ〕

臭化銀コア乳剤　２００ｍ（Ｂｒ：０．０７４モル）〔
溶液Ｂ〕 １Ｎ−硝酸銀 〔溶液Ｃ〕 ＩＮ−塩化ナトリウム 溶液Ａｔ−５０℃に保ち攪拌しながら溶液Ｂと溶液Ｃｆ
ｔダブルジェット法で溶液人に１分間に２−の速度で２
０分間添加した。添加中のＰＨ及びＰＡｇは表−１に示
す一定値となるように調整して計２０棟類の乳剤を作製
した。

（以下余白） 表−１ 各乳剤を電子顕微鋺で観察することにより、粒度分布及
び粒子形態の完全性（シェルによるコアの被ａＦ）を調
べ次。その結果を表−２に示す。

（以下余白） 表−２ 表−２から明らかなように、低ＰＨ及び低ＰＡｇで作製
した乳剤は、単分散性、粒子形態の完全性（シェルによ
るコアの被覆）の両方共著しく優れていることがわかる
。

Ｖ）発明の効果 本発明の製造方法を用いることにより、単分散性及び粒
子形態の完全性（シェルによるコアの被覆）の優れたコ
ア・シェル乳剤が製造可能であシコア・シェル乳剤の好
ましい性質を完全に利用できる。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）臭化銀を主体としたハロゲン化銀粒子を分散して
   含む液体に水溶性銀塩水溶液と水溶性ハライド水溶液と
   をダブルジェット法で混合して塩化銀を主体としたシェ
   ルを形成させる工程を含むコア・シェル乳剤の製造方法
   において、シェル形成時のＰＡｇを５．５以下、及びｐ
   Ｈを３．５以下の条件下で実施することを特徴とするハ
   ロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
2. （２）コア・シェル乳剤粒子の粒径に関する変動係数が
   ０．２０以下の粒径分布を有することを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方
   法。
3. （３）コア・シェル乳剤粒子において、該コアがシェル
   によって完全に被覆された形態を有することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項または第２項記載のハロゲン化
   銀写真乳剤の製造方法。