JP2591508Y2 - コネクタの養生密封キャップ - Google Patents

コネクタの養生密封キャップ

Info

Publication number
JP2591508Y2
JP2591508Y2 JP1993019660U JP1966093U JP2591508Y2 JP 2591508 Y2 JP2591508 Y2 JP 2591508Y2 JP 1993019660 U JP1993019660 U JP 1993019660U JP 1966093 U JP1966093 U JP 1966093U JP 2591508 Y2 JP2591508 Y2 JP 2591508Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer peripheral
cap
knob piece
cap body
mounting surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1993019660U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0678696U (ja
Inventor
義仁 藤本
健二 小椋
成洋 立岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP1993019660U priority Critical patent/JP2591508Y2/ja
Publication of JPH0678696U publication Critical patent/JPH0678696U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2591508Y2 publication Critical patent/JP2591508Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、Oリングが嵌まったコ
ネクタの未使用時における塵埃等の侵入を防止し、コネ
クタの保管・輸送時に保護キャップとして使用するため
の養生密封キャップに関し、特に、この養生密封キャッ
プの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Oリングが挿嵌されたコネクタの
養生密封キャップとしては、例えば、図4(a)に示す
自動車用の低圧ホースのチューブコネクタに用いられて
いるものがある。この図において、養生密封キャップ2
1は、樹脂材料、例えば、ポリプロピレンなどで作られ
ており、チューブコネクタ31の挿嵌部31aに挿嵌さ
れる袋状のキャップ本体21aと、このキャップ本体2
1aと一体に形成され、取付け面31bをカバーするツ
バ部21bと、取付け孔31cに挿入される突起21c
と、ツバ部21bから外側に突出するように形成された
ツマミ片22とで構成されている。そして、キャップ本
体21aの内側面に形成された突起部21dが、挿嵌部
31aのOリングを収めた外周溝と係合することによっ
て、挿嵌部31aと取付け面31bが保護される。一
方、養生密封キャップ21の取り外しは、ツマミ片22
を、挿嵌部31aの方向に持ち上げることで行える。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】このチューブコネクタ
の養生密封キャップは、チューブコネクタの組立工程ま
での運搬時と、保守部品として保管する間に用いられる
一過性のものであるため、使用後の廃棄処理の容易性と
安価を実現する必要性から、特に軽薄短小化が望まれ
る。しかしながら、従来のチューブコネクタの養生密封
キャップは、挿嵌部31aの他に取付け面31b全体を
覆うツバ部21dを有しているため、廃棄時に不要に嵩
張る一方、取付け面31bの種々な形状に対する汎用性
に劣り、ツバ部21d自体の形状も複雑になるので、廃
棄処理の容易性と安価を実現できないという問題があっ
た。
【0004】これを解決するためには、図4(b)に示
すように、養生密封キャップ21自体を薄肉にして、挿
嵌部31aのみを保護するキャップ本体21aとツマミ
片22とで構成することが提案されるが、養生密封キャ
ップ21を挿嵌部31aから取外す際、ツマミ片22を
矢印方向に摘み上げると、キャップ本体21aの突起部
21dが挿嵌部31aの外周溝に係合しており、また薄
肉であるが故、キャップ本体21a自体の形状が変形し
易い。このため、僅少な操作力では係合の離脱が達成し
難い。大きな操作力を掛けると、屈曲部の基端部22e
に過大な応力が発生し、基端部22eの破損を招く。
【0005】そこで、上記問題点に鑑みて、本考案の課
題は、僅少な操作力で取外しが可能で、全体的な薄肉化
を実現でき、しかも過大な取外し操作力が加わってもツ
マミ片の破損を招かずに済むコネクタの養生密封キャッ
プを実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本考案の講じた手段は、取付け面から突出した中
空円筒状の挿嵌部のうち上記取付け面から先端までの途
中位置にて形成された外周溝にOリングを嵌め込んで成
る雄型コネクタに対して、上記挿嵌部を密封状態で外嵌
して塞ぐキャップ本体と、このキャップ本体の開口縁に
一体的に形成された外周ツバ部と、この外周ツバ部の一
部から径方向外側へ一体的に張り出たツマミ片とを有す
るコネクタの養生密封キャップにおいて、上記キャップ
本体は、上記挿嵌部のうち上記外周溝から上記先端まで
を覆う上部縮径蓋部と、これに中間段部を介して連結し
上記挿嵌部のうち上記取付け面から上記Oリングまでを
覆う下部拡径胴部と、上記中間段部の内周側から径方向
内側へ張り出て上記外周溝に係合可能な複数の突片とを
一体的に備えており、上記ツマミ片は、その基部が上記
キャップ本体及び上記外周ツバ部に比して厚肉に形成さ
れていることを特徴とする。
【0007】コネクタの挿嵌部への取付けには、キャッ
プ本体を挿嵌部へ被せることにより、Oリングに中間段
部が当接し、その中間段部の内周側から径方向内側へ張
り出た複数の突片がOリングの嵌まっている外周溝の隙
間に一挙に係合する。キャップ本体の上部が縮径蓋部と
なっているので、挿嵌部のうち外周溝から先端までは密
封状態で保護され、またキャップ本体の下部は拡径胴部
となっているため、挿嵌部のうち外周溝よりやや外側に
はみ出たOリングから取付け面に到るまでが比較的緩く
包囲されて保護される。複数の突片による係合でキャッ
プ本体が位置決めされるが、挿嵌部の外周溝から先端部
までは中間段部とOリングとのシールにより密封状態に
維持されるため、輸送・保管期間中、先端部に開口する
内部流路(中空部)への塵埃等の侵入を効果的に防止で
きる。
【0008】コネクタの使用に際し、挿嵌部から養生密
封キャップを取外す場合は、ツマミ片を挿嵌部の先端方
向へ向け引っ張ると、そのツマミ片と外周ツバ部とが連
結したツマミ片の基部に対し集中的に操作力が加わるも
のの、その基部は厚肉に形成されているため、破壊耐力
が強く、基部の破損を回避できる。また、取外し操作力
は基部からキャップ本体に波及し弾性変形を生じさせる
ものであるが、キャップ本体が中間段部を持つ段付きカ
ップ形状を呈しているため、中間段部が節部として機能
し、そこから上部の縮径蓋部では比較的変形し難く、挿
嵌部を締め付けてしまう状態になり難い。その分、下部
拡径胴部のツマミ片側では拡開変形が比較的生じ易いの
で、まず最初にツマミ片側の突片が集中的に撓んで外周
溝との係合が解除する。つまり、取外し操作力はツマミ
片の基部から開放されてキャップ本体の全体的弾性変形
に消費されるのではなく、ツマミ片側の突片に対し比較
的集中的に作用し、その大きな弾性変形(撓み)を促
す。そして、その最初の解除によりキャップ本体のツマ
ミ片側が僅少持ち上がると、それを契機にそのツマミ片
側の突片に隣接する他の突片が係合解除し、次々とツマ
ミ片側とは反対側の突片に係合解除が波及して、キャッ
プ本体が挿嵌部から外れる。取外し操作力が大きいと、
このような一連の係合解除はほぼ瞬間的に起こるが、い
ずれにせよ、複数の突片の係合解除が時間差順序的に連
動して起こるものであるから、僅少な取外し操作力を以
て養生密封キャップを外すことができる。また、養生密
封キャップが挿嵌部から外れる際、キャップ本体の下部
が拡径胴部となっているため、Oリングとの摩擦力は抜
き抵抗となり難く、その分、取外し操作力の僅少化に寄
与している。
【0009】このように、僅少な取外し操作力でキャッ
プ本体を取り外すことができるため、キャップ本体及び
外周ツバ部の薄肉化を実現でき、樹脂材料の軽量化によ
る低コストと廃棄・再生時の環境阻害の防止を図ること
ができる。なお、キャップ本体及び外周ツバ部を薄肉化
しても、キャップ本体は中間段部を有しているため、全
体として適度な剛性を得ることができ、ツマミ片に取外
し操作力が加わらない限り、自立的に形状を保持できる
ため、密封キャップの役割を充分果たす。
【0010】本考案では、ツマミ片の基部が外周ツバ部
の一所で厚肉に形成されているものである。ツマミ片の
幅が外周ツバ部の直径近くまで幅広に形成した場合は問
題ないが、樹脂材料の軽量化のため、ツマミ片を幅狭と
すると、その基部が厚肉でも、ツマミ片を引っ張った場
合、その厚肉部と薄肉部の境界で屈曲が生じ易い。特
に、ツマミ片を斜めに引っ張るときには、その境界線と
輪郭線との交点から破断が生じる虞れがある。
【0011】そこで、本考案は、ツマミ片の厚肉の基部
を外周ツバ部で左右周りに分けた二股対称状厚肉部とし
てある。二股対称状厚肉部のそれぞれが外周ツバ部を一
部周回するように形成されているため、厚肉部と薄肉部
との境界が屈曲部からずれた位置になるので、その境界
線では破断が起こらない。勿論、屈曲部は厚肉部に生じ
るだけであるから、その部分でも破断は起こらない。こ
れによって、ツマミ片の幅狭化を実現でき、樹脂材料の
軽量化による低コストと廃棄・再生時の環境阻害の防止
を図ることができることは勿論のこと、嵩張りを減らす
ことができる。
【0012】そしてまた、ツマミ片を斜めに引っ張ると
きには、二股対称状厚肉部が外周ツバ部を効果的に引き
回し変位させるので、相対的に斜め引張が解消し、二股
対称状厚肉部の中心線上にある突片を平等に変形させ、
支障なく、最初にその突片の係合を解除する。従って、
ツマミ片を引っ張る方向の如何に拘らず、養生密封キャ
ップをワンタッチで取り外すことができる。
【0013】ツマミ片が外周ツバ部の面と沿面方向に張
り出している場合、ツマミ片は取り付け面に重なってし
まうので、指で掴み難い。また、ツマミ片が外周ツバ部
の面から直角に起立している場合、キャップ本体の上面
より上方に突出した部分を掴まなくてはならず、その
分、ツマミ片が長くなり、樹脂材料の軽重化を損なう。
【0014】その上、挿嵌部に密封キャップを被せる
際、ツマミ片がキャップ本体に近接しその上面より上方
に突出しているため、邪魔になり、取付容易性に劣る。
【0015】そこで、本考案では、ツマミ片は外周ツバ
部の面からキャップ本体の上部側に向けて鋭角の勾配姿
勢で起立している。取付け時には邪魔にならず、取外し
時には掴み易く操作性が良く、また、短くしても良いの
で樹脂材料の軽重化にも役立つ。
【0016】
【実施例】次に、添付図面を参照して、本考案の一実施
例について説明する。図1(a)は、本例の実施例に係
る養生密封キャップが装着されるチューブコネクタを示
す外観図、図1(b)は、そのチューブコネクタの使用
例を示す説明図、図2(a)は、本例の養生密封キャッ
プの平面図、図2(b)は、その正面断面図、図2
(c)は、正面断面図の部分拡大図、図3(a)は、本
例の養生密封キャップの装着時を示す説明図、図3
(b)は、その取外しの状態を示す説明図である。
【0017】チューブコネクタ3は、取付け面3bより
突出した中空の挿嵌部3aと、この挿嵌部3aの先端側
と取付け面3bの途中位置に形成された外周溝3dに嵌
まったOリング7と、取付け面3bに貫通して形成され
た取付け孔3cと、連結ホース5を接続する接続パイプ
4とで構成されている。そして、この連結ホース5の他
端側に、同様の構造を持つチューブコネクタ3が接続さ
れたホースアセンブリ6は、例えば、図1(b)に示す
ように、自動車のコンプレッサとエバポレータ・エキス
パンションバルブとの間の接続部材として用いられる。
ここで、チューブコネクタ3の挿嵌部3aと、雌コネク
タ(図示せず)の嵌合部とが接続された状態において、
これらの内部を作動流体が流れるため、挿嵌部3aは、
精密に作られている。そして、チューブコネクタ3は、
ホースアセンブリ6の状態で組立工程へ運搬される。ま
た、このホースアセンブリ6のうちの連結ホース5は、
経年変化により交換を要するため、ホースアセンブリ6
を保守部品として長期間保管する必要があるので、挿嵌
部3aの傷付防止と、ホースアセンブリ6の内部流路
(中空部)への埃の混入を防ぐための養生密封キャップ
1が用いられる。
【0018】この養生密封キャップ1は、ポリエチレン
などの樹脂材料で作られており、挿嵌部3aを密封状態
で外嵌して塞ぐキャップ本体1aと、このキャップ本体
1aの開口縁に一体的に形成された外周ツバ部1bと、
この外周ツバ部1bの一部から径方向外側へ一体的に張
り出た幅狭のツマミ片2とを有する。キャップ本体1a
は、挿嵌部3aのうち外周溝から先端までを覆う上部縮
径蓋部Aと、これに中間段部Cを介して連結し挿嵌部3
aのうち取付け面3bからOリング7までを覆う下部拡
径胴部Bと、中間段部Cの内周側から径方向内側へ張り
出て外周溝に係合可能な複数の突片(突起部)1cとを
一体的に備えている。都合6個の突片1cは舌状で、円
周に沿って60°間隔で形成されている。キャップ本体
1aの開口側端縁には、チューブコネクタ3の取付け面
3bのうち、接続される雌コネクタの取付け面に相当す
る範囲をカバーするための肉厚0.3〜0.5mm程度
の外周ツバ部1bが開口の全周にわたって形成されてい
る。外周ツバ部1bの一部には、外周ツバ部1bからそ
の外周方向に向けて、キャップ本体1aより厚肉に形成
されたツマミ片2が設けられており、キャップ本体1a
の先端方向に角度(約45°)を有している。外周ツバ部
1bとツマミ片2との基部1dは、そこにかかる応力の
集中を回避するために、ツマミ片2の幅より広い範囲に
二股対称状厚肉部S,Sを有しており、キャップ本体1
a及び外周ツバ部の肉厚の1.6〜2.7倍程度の厚肉
に形成されている。そして、ツマミ片2の先端縁は、指
の掛かりを容易にするために厚肉に形成された把持部2
aになっている。ここで、把持部2aは両側に曲率半径
R1mm程度の丸みを有しており、厚み3mm程度の厚
肉形状である。
【0019】チューブコネクタ3の挿嵌部3aへ養生密
封キャップ1を取付ける場合、キャップ本体1aを挿嵌
部3aへ被せることにより、Oリング7に中間段部Cが
当接し、その中間段部Cの内周側から径方向内側へ張り
出た複数の突片1cがOリング7の嵌まっている外周溝
の隙間に一挙に係合する。キャップ本体1aの上部が縮
径蓋部Aとなっているので、挿嵌部3aのうち外周溝か
ら先端までは密封状態で保護され、またキャップ本体1
aの下部は拡径胴部Bとなっているため、挿嵌部3aの
うち外周溝よりやや外側にはみ出たOリング7から取付
け面3bに到るまでが比較的緩く包囲されて保護され
る。複数の突片1cによる係合でキャップ本体1aが位
置決めされるが、挿嵌部3aの外周溝から先端部までは
中間段部CとOリング7とのシールにより密封状態に維
持されるため、輸送・保管期間中、先端部に開口する内
部流路(中空部)への塵埃等の侵入を効果的に防止でき
る。
【0020】チューブコネクタ3の使用に際し、挿嵌部
3aから養生密封キャップ1を取外す場合は、ツマミ片
2を挿嵌部3aの先端部方向へ向け引っ張ると、そのツ
マミ片2と外周ツバ部1bとが連結したツマミ片2の基
部1dに対し集中的に操作力が加わるものの、その基部
1dは厚肉に形成されているため、破壊耐力が強く、基
部の破損を回避できる。また、取外し操作力は基部1d
からキャップ本体1aに波及するものであるが、キャッ
プ本体1aが中間段部Cを持つ段付きカップ形状を呈し
ているため、中間段部Cから上部の縮径蓋部Aでは比較
的変形し難く、挿嵌部3aを締め付けてしまう状態にな
り難い。その分、下部拡径胴部Bのツマミ片2側では拡
開変形が比較的生じ易いので、まず最初にツマミ片2側
の突片1c−1が集中的に撓んで外周溝との係合が解除
する。つまり、取外し操作力はツマミ片2の基部2から
開放されてキャップ本体1aの全体的弾性変形に消費さ
れるのではなく、ツマミ片2側の突片1c−1対し比較
的集中的に作用し、その大きな弾性変形(撓み)を促
す。そして、その最初の解除によりキャップ本体のツマ
ミ片2側が僅少持ち上がると、それを契機にそのツマミ
片2側の突片1c−1に隣接する他の突片1cが係合解
除し、次々とツマミ片2側とは反対側の突片1cに係合
解除が波及して、キャップ本体1aが挿嵌部から外れ
る。取外し操作力が大きいと、このような一連の係合解
除はほぼ瞬間的に起こるが、いずれにせよ、複数の突片
1cの係合解除が時間差順序的に連動して起こるもので
あるから、僅少な取外し操作力を以て養生密封キャップ
1を簡単に外すことができる。また、養生密封キャップ
1が挿嵌部3aから外れる際、キャップ本体の下部が拡
径胴部となっているため、Oリングとの摩擦力は抜き抵
抗となり難く、その分、取外し操作力の僅少化に寄与し
ている。
【0021】このように、僅少な取外し操作力でキャッ
プ本体1aを取り外すことができるため、キャップ本体
1a及び外周ツバ部1bの薄肉化を実現でき、樹脂材料
の軽量化による低コストと廃棄・再生時の環境阻害の防
止を図ることができる。なお、キャップ本体1a及び外
周ツバ部1bを薄肉化しても、キャップ本体1aは中間
段部Cを有しているため、全体として適度な剛性を得る
ことができ、ツマミ片2に取外し操作力が加わらない限
り、自立的に形状を保持できるため、養生密封キャップ
1の役割を充分果たす。
【0022】ツマミ片2の幅が外周ツバ部1bの直径近
くまで幅広に形成した場合は問題ないが、樹脂材料の軽
量化のため、ツマミ片2を幅狭とすると、その基部2b
が厚肉でも、ツマミ片2を引っ張った場合、その厚肉部
と薄肉部の境界で屈曲が生じ易い。特に、ツマミ片2を
斜めに引っ張るときには、その境界線と輪郭線との交点
から破断が生じる虞れがある。そこで、本例では、ツマ
ミ片2の厚肉の基部2bを外周ツバ部1bで左右周りに
分けた二股対称状厚肉部S,Sとしてある。二股対称状
厚肉部S,Sのそれぞれが外周ツバ部1bを一部周回す
るように形成されているため、厚肉部と薄肉部との境界
が屈曲部からずれた位置になるので、その境界線では破
断が起こらない。勿論、屈曲部は厚肉部に生じるだけで
あるから、その部分でも破断は起こらない。これによっ
て、ツマミ片2の幅狭化を実現でき、樹脂材料の軽量化
による低コストと廃棄・再生時の環境阻害の防止を図る
ことができることは勿論のこと、嵩張りを減らすことが
できる。そしてまた、ツマミ片2を斜めに引っ張るとき
には、二股対称状厚肉部S,Sが外周ツバ部1bを効果
的に引き回し変位させるので、相対的に斜め引張が解消
し、二股対称状厚肉部S,Sの中心線上にある突片1c
−1を平等に変形させ、支障なく、最初にその突片1c
−1の係合を解除する。従って、ツマミ片2を引っ張る
方向の如何に拘らず、養生密封キャップ1をワンタッチ
で取り外すことができる。
【0023】ツマミ片2が外周ツバ部1bの面と沿面方
向に張り出している場合、ツマミ片2は取り付け面に重
なってしまうので、指で掴み難い。また、ツマミ片2が
外周ツバ部1bの面から直角に起立している場合、キャ
ップ本体1aの上面より上方に突出した部分を掴まなく
てはならず、その分、ツマミ片2が長くなり、樹脂材料
の軽重化を損なう。その上、挿嵌部3aに密封キャップ
1を被せる際、ツマミ片2がキャップ本体1aに近接し
その上面より上方に突出しているため、邪魔になり、取
付容易性に劣る。
【0024】そこで、本例では、ツマミ片2は外周ツバ
部1bの面からキャップ本体1aの上部側に向けて鋭角
(45°前後)の勾配姿勢で起立している。取付け時には
邪魔にならず、取外し時には掴み易く操作性が良く、ま
た、短くしても良いので樹脂材料の軽重化にも役立つ。
【0025】なお、突片1cは薄板状の小張出片である
ため、比較的軟らかく可撓性があるため、成形時、雄金
型を容易に脱型できる。特に、中間段差Cを設けたので
そこから内方への張出長さは、中間段差Cを設けないと
き比べて微小で済み、それ故、脱型の容易化も実現でき
る。
【0026】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係るコネ
クタの養生密封キャップは、キャップ本体が上部縮径蓋
部とこれに中間段部を介して連結した下部拡径胴部とか
ら成る段付きカップ形状であり、且つ、ツマミ片の基部
が厚肉に形成されていることから、次のような効果を奏
する。
【0027】 キャップ本体を挿嵌部へ被せると、挿
嵌部の外周溝から先端部までは中間段部とOリングとの
シールにより密封状態に維持されるため、輸送・保管期
間中、先端部に開口する中空部への塵埃等の侵入を効果
的に防止できる。
【0028】挿嵌部から養生密封キャップを取外す場
合、ツマミ片の基部が厚肉に形成されているため、破壊
耐力が強く、基部の破損を回避できる。また、キャップ
本体が中間段部を持つ段付きカップ形状を呈しているた
め、取外し操作力は基部からキャップ本体に波及し弾性
変形を生じさせるものであるが、キャップ本体が中間段
部を持つ段付きカップ形状を呈しているため、中間段部
が節部として機能し、そこから上部の縮径蓋部では比較
的変形し難く、その分、下部拡径胴部のツマミ片側では
拡開変形が生じ易い。このため、まず最初にツマミ片側
の突片が集中的に撓んで外周溝との係合が解除し、複数
の突片の係合解除が時間差順序的に連動して起こるか
ら、僅少な取外し操作力を以て養生密封キャップを簡単
に外すことができる。しかも、キャップ本体の下部が拡
径胴部となっているため、Oリングとの摩擦力は抜き抵
抗となり難く、その分、取外し操作力の僅少化に寄与し
ている。従って、僅少な取外し操作力でキャップ本体を
取り外すことができるため、キャップ本体及び外周ツバ
部の薄肉化を実現でき、樹脂材料の軽量化による低コス
トと廃棄・再生時の環境阻害の防止を図ることができ
る。
【0029】 ツマミ片の厚肉の基部は外周ツバ部で
左右周りに分けた二股対称状厚肉部となっているため、
厚肉部と薄肉部との境界が屈曲部からずれた位置になる
ので、その境界線では破断が起こらない。屈曲部は厚肉
部に生じるだけであるから、その部分でも破断は起こら
ない。これによって、ツマミ片の幅狭化を実現でき、樹
脂材料の軽量化による低コストと廃棄・再生時の環境阻
害の防止を図ることができることは勿論のこと、嵩張り
を減らすことができる。そしてまた、ツマミ片を斜めに
引っ張るときには、二股対称状厚肉部が外周ツバ部を効
果的に引き回し変位させるので、ツマミ片を引っ張る方
向の如何に拘らず、養生密封キャップをワンタッチで取
り外すことができる。
【0030】 ツマミ片は外周ツバ部の面からキャッ
プ本体の上部側に向けて鋭角の勾配姿勢で起立している
ため、取付け時には上面から突出せずに邪魔にならず、
取外し時には掴み易く操作性が良く、また、短くしても
良いので樹脂材料の軽重化にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本例の実施例に係る養生密封キャッ
プが装着されるチューブコネクタを示す外観図、(b)
は、そのチューブコネクタの使用例を示す説明図であ
る。
【図2】(a)は、本例の養生密封キャップの平面図、
(b)は、その正面断面図、(c)は、正面断面図の部
分拡大図である。
【図3】(a)は、本例の養生密封キャップの装着状態
を示す説明図、(b)は、その取外しの状態を示す説明
図である。
【図4】(a)は、従来の自動車用の低圧ホースのチュ
ーブコネクタと養生密封キャップを示す分解斜視図、
(b)は、その装着状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…養生密封キャップ 1a…キャップ本体 1b…外周ツバ部 1c…突片(突起部) 2…ツマミ片 2b…基部 3…チューブコネクタ 3a…挿嵌部 3b…取付け面 4…接続パイプ 5…連結ホース 6…ホースアセンブリ 7…Oリング A…上部縮径蓋部 B…下部拡径胴部 C…中間段部 S…二股対称状厚肉部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 立岩 成洋 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−125537(JP,A) 実開 昭58−193192(JP,U) 実公 平3−25506(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16L 55/10 B60H 1/32 F25B 41/00

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付け面から突出した中空円筒状の挿嵌
    部のうち前記取付け面から先端までの途中位置にて形成
    された外周溝にOリングを嵌め込んで成る雄型コネクタ
    に対して、前記挿嵌部を密封状態で外嵌して塞ぐキャッ
    プ本体と、このキャップ本体の開口縁に一体的に形成さ
    れた外周ツバ部と、この外周ツバ部の一部から径方向外
    側へ一体的に張り出たツマミ片とを有するコネクタの養
    生密封キャップにおいて、前記キャップ本体は、前記挿
    嵌部のうち前記外周溝から前記先端までを覆う上部縮径
    蓋部と、これに中間段部を介して連結し前記挿嵌部のう
    ち前記取付け面から前記Oリングまでを覆う下部拡径胴
    部と、前記中間段部の内周側から径方向内側へ張り出て
    前記外周溝に係合可能な複数の突片とを一体的に備えて
    おり、前記ツマミ片は、その基部が前記キャップ本体及
    び前記外周ツバ部に比して厚肉に形成されていることを
    特徴とするコネクタの養生密封キャップ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ツマミ片の厚肉
    の基部は前記外周ツバ部で左右周りに分けた二股対称状
    厚肉部であることを特徴とするコネクタの養生密封キャ
    ップ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記ツ
    マミ片は、前記外周ツバ部の面から前記キャップ本体の
    上部側に向けて鋭角の勾配姿勢で起立して成ることを特
    徴とするコネクタの養生密封キャップ。
JP1993019660U 1993-04-19 1993-04-19 コネクタの養生密封キャップ Expired - Fee Related JP2591508Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993019660U JP2591508Y2 (ja) 1993-04-19 1993-04-19 コネクタの養生密封キャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993019660U JP2591508Y2 (ja) 1993-04-19 1993-04-19 コネクタの養生密封キャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0678696U JPH0678696U (ja) 1994-11-04
JP2591508Y2 true JP2591508Y2 (ja) 1999-03-03

Family

ID=12005408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993019660U Expired - Fee Related JP2591508Y2 (ja) 1993-04-19 1993-04-19 コネクタの養生密封キャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2591508Y2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4822394B2 (ja) * 2005-03-16 2011-11-24 臼井国際産業株式会社 細径配管接続用コネクタ
KR101055968B1 (ko) * 2005-12-08 2011-08-11 주식회사 만도 유압 브레이크의 마스터 실린더 플러그
DE102019211700B4 (de) 2018-08-09 2023-02-23 Hanon Systems Spaltfüllende Transportsicherung für Hebel-Kältemittelanschluss
US11060653B2 (en) 2018-08-09 2021-07-13 Hanon Systems Gap filling shipping cap for leveraged refrigerant fitting
KR102361702B1 (ko) * 2021-04-30 2022-02-14 평화산업주식회사 유동방지구조의 호스캡

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58193192U (ja) * 1982-06-18 1983-12-22 トキコ株式会社 盲栓
US4561558A (en) * 1984-10-15 1985-12-31 The Babcock & Wilcox Company Vent cover
JPH0325506U (ja) * 1989-07-20 1991-03-15

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0678696U (ja) 1994-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3432237B2 (ja) 可撓ホース接続継手
EP0743481B1 (en) Pipe joint
JP3452599B2 (ja) 車両用パイプ−コンテナ継手組立体
US5503189A (en) Flange protector having flexible coupling insert and method for detachably coupling same to a conduit
JP2591508Y2 (ja) コネクタの養生密封キャップ
EP1087165B1 (en) Holderless hose clamp
JP3285515B2 (ja) パイプコネクタ装置
JP2002159121A (ja) グロメット
JPS6114790Y2 (ja)
JP3207373B2 (ja) 液圧カプラー用防塵カバー
JP3875717B1 (ja) 袋内内容物排出用の着脱可能な開閉型キャップ
KR200373433Y1 (ko) 정화통 보관용구
JPH0628738Y2 (ja) ワイヤハーネスグロメット
JPH1054488A (ja) 管体接続構造
JP3200370B2 (ja) 内燃機関における大気空気取り入れ用空気ダクトの接続装置
JPH0516480Y2 (ja)
JP5781378B2 (ja) 継手におけるインナーコアの保護構造
JPH06298267A (ja) オープン缶の蓋締付バンド
JP3030508B1 (ja) 可撓管継手用閉塞具
JPS6329990Y2 (ja)
JP3441137B2 (ja) 締付けバンド
JP6731735B2 (ja) 管継手と継手に用いる栓体
JP2002257281A (ja) ホースの接続構造体
JP2569294Y2 (ja) 線条体用プロテクター
JP2001268743A (ja) コルゲート管の補助部材

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19981201

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323532

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees