JP3285515B2 - パイプコネクタ装置 - Google Patents

パイプコネクタ装置

Info

Publication number
JP3285515B2
JP3285515B2 JP16025297A JP16025297A JP3285515B2 JP 3285515 B2 JP3285515 B2 JP 3285515B2 JP 16025297 A JP16025297 A JP 16025297A JP 16025297 A JP16025297 A JP 16025297A JP 3285515 B2 JP3285515 B2 JP 3285515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
engagement concave
connector
concave surface
clip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16025297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH116591A (ja
Inventor
忠三 岩田
裕司 堀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=15710993&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3285515(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP16025297A priority Critical patent/JP3285515B2/ja
Publication of JPH116591A publication Critical patent/JPH116591A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3285515B2 publication Critical patent/JP3285515B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Quick-Acting Or Multi-Walled Pipe Joints (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料などの液体を
送る配管を接続するのに使用するパイプコネクタ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種のパイプコネクタ装置としては、
例えば特表平8−512381号公報に開示された技術
がある。これは図4及び図5に示すように、一端部に大
径の保持部14が形成された筒状のコネクタ本体10
と、根元部に環状突起3を形成した先端部2が保持部1
4を通してコネクタ本体10内に液密に挿入されるパイ
プ1と、先端部2がコネクタ本体10内に挿入されるこ
とは許容するが先端部2がコネクタ本体10内に充分に
挿入された状態では環状突起3に係止してパイプ1がコ
ネクタ本体10から離脱されることを阻止する抜止め爪
部32aを有するリテーナ30と、このリテーナ30と
は別にパイプ1がコネクタ本体10から離脱されるのを
阻止する冗長クリップ5を備えたものである。
【0003】主として図5に示すように、リテーナ30
の環状の基部31には、四方に延びる4本のフィンガ3
2が一体的に形成されている。各フィンガ32はパイプ
1の軸線方向に曲げられ、その先端部は内側に折り返さ
れて抜止め爪部32aを形成している。このリテーナ3
0はコネクタ本体10の保持部14内に支持され、リテ
ーナ30の折り返し部分が保持部14先端の内向きフラ
ンジ14aに係合することにより外部への離脱が阻止さ
れている。各抜止め爪部32aの先端部となる係止端部
32bはパイプ1の外周面に弾性的に押圧され、パイプ
1の先端部2がコネクタ本体10内に挿入される際に
は、環状突起3が抜止め爪部32aを押し開いて係止端
部32bを越える所定位置まで充分に挿入されることを
許容するが、この所定位置まで挿入された状態では逆向
きに移動すれば環状突起3が抜止め爪部32aの係止端
部32bに係止するので、パイプ1がコネクタ本体10
から離脱されることは阻止される。
【0004】冗長クリップ5はコ字状断面形状で(図5
参照)、その一端側の1対のフィンガ6は内向きフラン
ジ14aの内周からパイプ1の両側に沿って保持部14
内に差し込まれ、その各先端部6aはパイプ1の外面と
これに当接された1対の抜止め爪部32aの係止端部3
2bの間に入って環状突起3と当接する。冗長クリップ
5の他端側の脚部部材7はコネクタ本体10の小径部1
2の外周部を挟むように弾性的に当接保持され、フィン
ガ6方向への軸方向の動きは小径部12と中間部11の
間の段部の当接により阻止される。従ってパイプ1は、
リテーナ30に加えて冗長クリップ5によっても、コネ
クタ本体10からの離脱が阻止されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、リ
テーナ30に加えて冗長クリップ5によっても、コネク
タ本体10からのパイプ1の離脱が阻止されるが、冗長
クリップ5のフィンガ6の先端部6aはパイプ1の外面
とこれに当接された1対の抜止め爪部32aの係止端部
32bの間に入ってこの1対の係止端部32bと第1環
状突起22との係合を離脱させるので、コネクタ本体1
0からのパイプ1の離脱を阻止する力は、係合が離脱さ
れた係止端部32bの分だけ減少する。従ってコネクタ
本体10からのパイプ1の離脱を阻止する力の増大は必
ずしも充分にはならない。また冗長クリップ5を長期間
使用すると、その先端部6aにより離脱された抜止め爪
部32aは次第に塑性変形するので、何らかの理由で冗
長クリップ5が外れた場合には、その抜止め爪部32a
のパイプ1外周面に対する弾性的押圧力が減少し、パイ
プ1が離脱されるおそれが増大する。
【0006】またコネクタ本体10とパイプ1はリテー
ナ30及び冗長クリップ5により離脱が阻止された状態
でも軸方向に多少の相対移動が可能であるので、振動を
受けるとフィンガ32の係止端部32bまたはフィンガ
6の先端部6aは局部的に環状突起3を叩くように断続
的に接触し、この接触の際の慣性力で環状突起3に摩耗
を生じ、この摩耗が進行すると環状突起3に穴があいて
内部の液体が漏れるおそれがある。
【0007】本発明は、リテーナに加えてコネクタ本体
からパイプが離脱するのを阻止する力を与えるクリップ
の構造を改良して、このような各問題を解決することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるパイプコネ
クタ装置は、一端部に大径の保持部が形成された筒状の
コネクタ本体と、根元部に第1環状突起を形成した先端
部が保持部を通してコネクタ本体内に液密に挿入される
パイプと、保持部内に離脱不能に設けられパイプの先端
部がコネクタ本体内に所定位置まで挿入されることは許
容するが同所定位置まで挿入された状態では第1環状突
起に係止してパイプがコネクタ本体から離脱されること
を阻止する抜止め爪部を有するリテーナと、このリテー
ナとは別にコネクタ本体に対するパイプの離脱方向の移
動を阻止するクリップよりなるパイプコネクタ装置に関
するものであり、パイプには所定位置までコネクタ本体
内に挿入された状態において少なくとも一部が保持部よ
りも外側となる第2環状突起を形成し、クリップは保持
部を収容可能なU字状中間部と、その両端に一体的に形
成されてパイプの外面及びコネクタ本体の保持部よりも
小径の部分にそれぞれ係合する第1及び第2係合凹面を
それぞれ有する第1及び第2横壁を備えると共に、第1
横壁には第1係合凹面の両端部に連結されて同第1係合
凹部をU字状中間部の解放側となる外部に解放する互い
に平行な1対の第1案内面を形成し、第2横壁には第2
係合凹面の両端部に連結されて同第2係合凹部をU字状
中間部の解放側となる外部に解放する互いに平行な1対
の第2案内面を形成してなり、クリップは、所定位置ま
でパイプを挿入したコネクタ本体の保持部をU字状中間
部内に収容し、パイプの第2環状突起より外側の部分を
第1係合凹面に係合し、コネクタ本体の保持部より小径
の部分を第2係合凹面に係合して装着することにより、
第1環状突起が抜止め爪部に当接する前に第2環状突起
を第1係合凹面の周辺となる第1横壁の内面に当接させ
てコネクタ本体に対するパイプの離脱方向の移動を阻止
することを特徴とするものである第1横壁には第1係
合凹面と第1案内面の間に設けられてパイプの自由な通
過に抵抗を与える1対の第1内向き突起をさらに形成
し、また第2横壁には第2係合凹面と第2案内面の間に
設けられてコネクタ本体の小径の部分の自由な通過に抵
抗を与える1対の第2内向き突起をさらに形成すること
が好ましい。
【0009】第1係合凹面及び第2係合凹面は何れも1
80度以上にわたる円弧面とすることが好ましい。
【0010】第1係合凹面及び第2係合凹面は、それぞ
れパイプ及びコネクタ本体の保持部よりも小径の部分を
弾性的に締め付けるようにすることが好ましい。
【0011】第1横壁には、第1係合凹面が解放される
先端縁に、第2横壁と反対向きに延びる突出部を一体的
に形成することが好ましい。
【0012】クリップのU字状中間部には、U字状断面
の底部に貫通孔を形成することが好ましい。
【0013】クリップは、各第1及び第2係合凹面、各
第1及び第2案内面並びに各第1及び第2内向き突起に
沿った部分を形成する柔軟な弾性材料と、それ以外の部
分を形成する剛性のある材料により一体的に成形するこ
とが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図3は、本発明によるパイ
プコネクタ装置の一つの実施の形態を示している。この
パイプコネクタ装置は、コネクタ本体10、パイプ2
0、リテーナ30及びクリップ40により構成されてお
り、コネクタ本体10とリテーナ30は図4及び図5に
示す従来技術のものと実質的に変わりはない。
【0015】コネクタ本体10は鉄等の金属からなる薄
肉の筒状で、中間部11の一端側にはそれよりも大径の
保持部14が形成され、中間部11の他端側にはそれよ
りも細い小径部12と更に細いジョイント部13が連続
して形成され、各部分11〜14は互いに同軸的に形成
されている。保持部14側となる一端には内向きフラン
ジ14aが形成され、その内径は中間部11の外径と同
程度である。中間部11の内面の入口部と中央部にはブ
ッシュ15とスペーサ16が固定され、スペーサ16と
ブッシュ15及び小径部12の間にはOリング17が嵌
装されている。ジョイント部13には、ナイロンチュー
ブの外側をゴムのプロテクタで覆ったホース25が連結
されている。
【0016】パイプ20は鉄等の金属製で、コネクタ本
体10内への挿入を容易にするために先端をテーパ状に
絞った先端部21の根元部には第1環状突起22が形成
され、第1環状突起22の後方には第2環状突起23が
形成されている。パイプ20の先端部21は、図1に示
すように、後述するリテーナ30の基部31に第1環状
突起22が当接するまでコネクタ本体10内に挿入可能
であり、その状態では先端部21とコネクタ本体10の
中間部11の間はOリング17により液密にシールされ
る。パイプ20の第2環状突起23は、この図1に示す
状態でも、保持部14の外側に位置している。第1及び
第2環状突起22,23はアプセットなどにより形成す
ればよい。
【0017】リテーナ30はばね鋼板等の金属製で、環
状の基部31とそれから四方に延びる4本のフィンガ3
2を一体的に形成したものである(図5参照)。各フィ
ンガ32は環状の基部31の軸線に沿った方向に曲げら
れ、その先端部は内側にかつ逆向きとなるように折り返
されて抜止め爪部32aを形成し、基部31と接近した
各抜止め爪部32aの先端は外向きに折り返されて係止
端部32bを形成している。このリテーナ30は内向き
フランジ14aの内周からコネクタ本体10の保持部1
4内に差し込まれ、基部31の内周に形成したフランジ
がコネクタ本体10内に固定されたブッシュ15により
軸方向移動可能に保持され、フィンガ32の折り返し部
分が保持部14先端の内向きフランジ14aに係合する
ことにより外部への離脱が阻止されている。互いに対向
する対をなす抜止め爪部32aの各係止端部32bの間
の距離はパイプ20の外径よりも小であるが、弾性的に
半径方向に移動可能であり、この弾性は各フィンガ32
の一部に形成された窓孔32cにより調整することがで
きる。
【0018】次に本発明の要部をなすクリップ40を、
主として図3により説明をする。クリップ40はポリア
ミド樹脂(例えばナイロン66(登録商標))のような
合成樹脂製で、U字状断面形状でコネクタ本体10の保
持部14を収容可能なU字状中間部41と、その両端に
形成された第1及び第2横壁42,43と、U字状中間
部41の解放側となる第1横壁42の先端縁から第2横
壁43と反対向きに延びる突出部46よりなる一体成形
品である。クリップ40のU字状中間部41には、U字
状断面の底部に貫通孔47が形成されている。
【0019】主として図3(b) に示すように、クリップ
40の第1横壁42には、パイプ20の外面と係合可能
な円弧状の第1係合凹面44aと、この第1係合凹面4
4aの両端部に連結されて第1係合凹面44aをU字状
中間部41の解放側となる外部に解放する互いに平行な
1対の第1案内面44bよりなる第1切欠溝44が形成
され、第1係合凹面44aと各第1案内面44bの間に
はパイプ20の自由な通過に抵抗を与える1対の第1内
向き突起44cが形成されている。また主として図3
(c) に示すように、第2横壁43には、コネクタ本体1
0の中間部11の外面と係合可能な円弧状の第2係合凹
面45aと、第1横壁42の場合と同様この第2係合凹
面45aをU字状中間部41の解放側となる外部に解放
する互いに平行な1対の第2案内面45bよりなる第2
切欠溝45が形成され、第2係合凹面45aと各第2案
内面45bの間には中間部11の自由な通過に抵抗を与
える1対の第2内向き突起45cが形成されている。円
弧状の各係合凹面44a,45aは各内向き突起44
c,45cまで連続して延びており、従ってパイプ20
及び中間部11と係合する各係合凹面44a,45aは
180度以上にわたる円弧面である。
【0020】例えばパイプ20の外径が8.0mmの場
合、第1切欠溝44の第1係合凹面44aは直径7.8
mmの円筒面の一部であり、第1案内面44bの間の間隔
は7.8mmであり、第1内向き突起44cの間の間隔は
7.4mmである。また中間部11の外径が12.0mmの
場合、第2切欠溝45の第2係合凹面45aは直径1
1.9mmの円筒面の一部であり、第2案内面45bの間
の間隔は11.9mmであり、第2内向き突起45cの間
の間隔は11.3mmである。従って、パイプ20及び中
間部11は第1及び第2係合凹面44a,45aに対し
自由に出入りすることはないが、適当な力を加えること
により出し入れすることはでき、係合された状態ではパ
イプ20及び中間部11は第1及び第2係合凹面44
a,45aにより弾性的に締め付けられる。
【0021】突出部46は第1切欠溝44の両側に形成
され、第1切欠溝44の解放側端縁の両側から第2横壁
43とは反対向きに延びており、第1横壁42との間に
は補強リブ46aが形成されている。
【0022】次に上記各部分の組付けにつき説明する。
図1において、パイプ20の先端部21は左側の保持部
14を通してコネクタ本体10内に挿入される。先ず先
端部21の先端が抜止め爪部32aの係止端部32bを
押し開いてブッシュ15内に入り、次いで第1環状突起
22がパイプ20の外周面に弾性的に押圧された係止端
部32bを押し開いて係止端部32bを越える所定位置
まで挿入され、リテーナ30の基部31を介して第1環
状突起22がブッシュ15に当接して停止される。この
状態ではパイプ20を引き抜こうとすれば、第1環状突
起22がリテーナ30のフィンガ32の係止端部32b
に当接して係止され、リテーナ30の移動はフィンガ3
2の折り返し部分が保持部14先端の内向きフランジ1
4aに係合して停止されるので、パイプ1がコネクタ本
体10から離脱されることは阻止される。以上の状態で
は、先端部21とコネクタ本体10の中間部11の間は
Oリング17により液密にシールされる。
【0023】図1に示すように、パイプ20が停止する
までコネクタ本体10内に挿入した状態において、矢印
Xに示すようにクリップ40をコネクタ本体10及びパ
イプ20に接近させて保持部14にかぶせ、力を加えて
第2環状突起23の直後となるパイプ20を第1案内面
44b及び第1内向き突起44cを通して第1係合凹面
44a内に係合し、これと同時にコネクタ本体10の中
間部11を第2案内面45b及び第2内向き突起45c
を通して第2係合凹面45a内に係合し、保持部14を
クリップ40内に収容して、二点鎖線に示すようにクリ
ップ40を装着する。この状態では第2環状突起23と
第1横壁42の内面及び保持部14の傾斜段部14bと
第2横壁43の内面が、僅かの隙間をおいてそれぞれ互
いに接近され、従ってパイプ20を引き抜こうとすれ
ば、第1環状突起22がリテーナ30の抜止め爪部32
aの係止端部32bに当接する前に、第2環状突起23
と第1横壁42の内面及び保持部14の傾斜段部14b
と第2横壁43の内面が当接して、コネクタ本体10に
対するパイプ20の離脱方向の移動は阻止される。
【0024】このように、クリップ40を装着した状態
では、リテーナ30の抜止め爪部32aの係止端部32
bが第1環状突起22と当接することはないので、第1
環状突起22には係止端部32bとの局部的当接により
摩耗が生じて穴があくことはない。一方、第1係合凹面
44aは180度以上にわたりパイプ20の外周面と当
接し、従って第2環状突起23は実質的に約180度の
範囲にわたり第1横壁42の内面と当接されるのでその
間の接触面積は大となり、その間の面圧は減少する。し
かも図示の実施の形態では、前述のようにパイプ20及
び中間部11は第1及び第2係合凹面44a,45aに
より弾性的に締め付けられているので、クリップ40と
コネクタ本体10及びパイプ20の間の摩擦により振動
が吸収減衰されて第1横壁42の内面が第2環状突起2
3を叩く力も減少する。従って第2環状突起23の摩耗
の進行はきわめて遅くなり、このような摩耗により第2
環状突起23に穴があいてパイプ20内部の液体が漏れ
るおそれは大幅に減少する。
【0025】また、クリップ40を装着した状態では、
リテーナ30の抜止め爪部32aの係止端部32bはパ
イプ20の外周面に弾性的に押圧されており、無理な力
が加わることはないので、時間の経過により抜止め爪部
32aと第1環状突起22の係合によるパイプ20の離
脱防止機能に変化が生じることはない。従って、何らか
の理由でリテーナ30が外れた場合でも抜止め爪部32
aによるパイプ20の離脱防止機能は常に期待通りに発
揮される。
【0026】また、図2に示すようにパイプ20がコネ
クタ本体10内に完全に装着されていない状態でクリッ
プ40を装着しようとしても、第1横壁42の先端縁の
突出部46が第2環状突起23と当接するのでパイプ2
0が第1係合凹面44a内に係合することができず、従
ってクリップ40を装着することはできない。これによ
りコネクタ本体10に対するパイプ20の挿入不完全と
いう組付け不良をチェックすることができる。なお上述
した実施の形態では突出部46を第1切欠溝44の両側
に設けているが、片側にのみ設けた場合でも同様の効果
を得ることができる。
【0027】また上述した実施の形態では、クリップ4
0のU字状中間部41の底部に貫通孔47を形成してお
り、これによれば各切欠溝44,45が上向きとなるよ
うにクリップ40を組み付けた場合でも、クリップ40
内に水やゴミなどの異物が溜まることはない。
【0028】また上述した実施の形態では、クリップ4
0は単一の材料から一体的に成形したが、各第1及び第
2係合凹面44a,45a、各第1及び第2案内面44
b,45b並びに各第1及び第2内向き突起44c,4
5cに沿った部分を形成する材料を柔軟な弾性材料と
し、それ以外の部分を形成する材料を剛性のある材料に
してこの両材料を一体的に成形すれば、柔軟な弾性材料
によりクリップ40の着脱が容易になるのに加え、振動
の吸収減衰が増大するので摩耗により第2環状突起23
に穴があいて内部の液体が漏れるおそれは更に一層減少
し、全体としての剛性も得られるのでクリップ40が外
れ易くなることもない。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、クリップを装着した状
態では、第1環状突起がリテーナの抜止め爪部に当接す
る前にクリップの第1係合凹面の周辺となる第1横壁の
内面が第2環状突起に当接してコネクタ本体に対するパ
イプの離脱方向の移動を阻止する。従ってクリップを装
着した状態では、リテーナの抜止め爪部の係止端部が第
1環状突起と当接することはない。一方、第1係合凹面
はその両端部に連結された互いに平行な1対の第2案内
面により外部に解放されているので、第2環状突起は実
質的に約180度の範囲にわたり第1横壁の内面と当接
され、その間の接触面積は大である。これにより第2環
状突起と第1横壁42の間の面圧が減少するので第2環
状突起の摩耗の進行はきわめて遅くなり、このような摩
耗により第2環状突起に穴があいてパイプ内部の液体が
漏れるおそれは大幅に減少する。またクリップを装着し
た状態では、リテーナの抜止め爪部に無理な力が加わる
ことはないので、何らかの理由でリテーナが外れた場合
でも抜止め爪部によるパイプの離脱防止機能は期待通り
に発揮される。第1横壁にはパイプの自由な通過に抵抗
を与える1対の第1内向き突起をさらに形成し、また第
2横壁にはコネクタ本体の小径の部分の自由な通過に抵
抗を与える1対の第2内向き突起をさらに形成したもの
によれば、パイプ及び中間部は第1及び第2係合凹面に
対し自由に出入りすることはないが、適当な力を加える
ことにより出し入れすることはでき、係合された状態で
はパイプ及び中間部は第1及び第2係合凹面により弾性
的に締め付けられる。
【0030】クリップの第1係合凹面及び第2係合凹面
を180度以上にわたる円弧面としたものによれば、第
2環状突起と第1横壁の内面との接触面積が一層増大す
るので、摩耗により第2環状突起に穴があいてパイプ内
部の液体が漏れるおそれは更に減少する。
【0031】クリップの第1係合凹面及び第2係合凹面
がパイプ及びコネクタ本体の保持部よりも小径の部分を
弾性的に締め付けるようにしたものによれば、クリップ
とコネクタ本体及びパイプの間の摩擦により振動が吸収
減衰されてクリップの第1横壁の内面が第2環状突起を
叩く力が減少するので、摩耗により第2環状突起に穴が
あいてパイプ内部の液体が漏れるおそれは更に一層減少
する。
【0032】クリップの第1横壁の第1案内面の先端縁
に、第2横壁とは反対向きに延びる突出部を一体的に形
成したものによれば、パイプの先端部が所定位置までコ
ネクタ本体内に挿入されていない場合にはこの突出部が
第2環状突起に当接するので、クリップを装着すること
ができない。これによりコネクタ本体に対するパイプの
挿入不完全という組立不良をチェックすることができ
る。
【0033】クリップのU字状中間部の底部に貫通孔を
形成したものによれば、U字状中間部の上側が解放され
るようにクリップを組み付けた状態において、クリップ
内に水やゴミなどの異物が溜まることを防ぐことができ
る。
【0034】クリップを、各第1及び第2係合凹面、各
第1及び第2案内面並びに各第1及び第2内向き突起に
沿った部分を形成する柔軟な弾性材料と、それ以外の部
分を形成する剛性のある材料により一体的に成形したも
のによれば、柔軟な弾性材料によりクリップの着脱が容
易になるのに加え、振動の吸収減衰が増大するので摩耗
により第2環状突起に穴があいて内部の液体が漏れるお
それは更に一層減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるパイプコネクタ装置の一実施形
態の構造及び組付け状態を示す側断面図である。
【図2】 図1に示す実施の形態の、組付け不良の防止
の説明図である。
【図3】 図1に示す実施の形態のクリップの構造を示
す図面である。
【図4】 従来技術によるパイプコネクタ装置の一例を
示す側断面図である。
【図5】 図4の5−5断面図である。
【符号の説明】
10…コネクタ本体、14…保持部、20…パイプ、2
1…先端部、22…第1環状突起、23…第2環状突
起、30…リテーナ、32a…抜止め爪部、40…クリ
ップ、41…U字状中間部、42…第1横壁、43…第
2横壁、44a…第1係合凹面、44b…第1案内面、
44c…第1内向き突起、45a…第2係合凹面、45
b…第2案内面、45c…第2内向き突起、46…突出
部、47…貫通孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−262145(JP,A) 特開 平2−240495(JP,A) 特開 昭50−41120(JP,A) 実開 昭61−55581(JP,U) 実開 昭63−96391(JP,U) 実開 平3−91593(JP,U) 特許3174343(JP,B2) 実公 平7−43583(JP,Y2) 実公 昭43−3599(JP,Y1) 実公 平3−15908(JP,Y2) 特表 平8−512381(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 37/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に大径の保持部が形成された筒状
    のコネクタ本体と、根元部に第1環状突起を形成した先
    端部が前記保持部を通して前記コネクタ本体内に液密に
    挿入されるパイプと、前記保持部内に離脱不能に設けら
    れ前記パイプの先端部が前記コネクタ本体内に所定位置
    まで挿入されることは許容するが同所定位置まで挿入さ
    れた状態では前記第1環状突起に係止して前記パイプが
    前記コネクタ本体から離脱されることを阻止する抜止め
    爪部を有するリテーナと、このリテーナとは別に前記コ
    ネクタ本体に対する前記パイプの離脱方向の移動を阻止
    するクリップよりなるパイプコネクタ装置において、前
    記パイプには前記所定位置まで前記コネクタ本体内に挿
    入された状態において少なくとも一部が前記保持部より
    も外側となる第2環状突起を形成し、前記クリップは前
    記保持部を収容可能なU字状中間部と、その両端に一体
    的に形成されて前記パイプの外面及び前記コネクタ本体
    の前記保持部よりも小径の部分にそれぞれ係合する第1
    及び第2係合凹面をそれぞれ有する第1及び第2横壁を
    備えると共に、前記第1横壁には前記第1係合凹面の両
    端部に連結されて同第1係合凹部を前記U字状中間部の
    解放側となる外部に解放する互いに平行な1対の第1案
    面を形成し、前記第2横壁には前記第2係合凹面の両
    端部に連結されて同第2係合凹部を前記U字状中間部の
    解放側となる外部に解放する互いに平行な1対の第2案
    面を形成してなり、前記クリップは、前記所定位置ま
    で前記パイプを挿入した前記コネクタ本体の前記保持部
    を前記U字状中間部内に収容し、前記パイプの前記第2
    環状突起より外側の部分を前記第1係合凹面に係合し、
    前記コネクタ本体の前記保持部より小径の部分を前記第
    2係合凹面に係合して装着することにより、前記第1環
    状突起が前記抜止め爪部に当接する前に前記第2環状突
    起を前記第1係合凹面の周辺となる前記第1横壁の内面
    に当接させて前記コネクタ本体に対する前記パイプの離
    脱方向の移動を阻止することを特徴とするパイプコネク
    タ装置。
  2. 【請求項2】 前記第1横壁には前記第1係合凹面と第
    1案内面の間に設けられて前記パイプの自由な通過に抵
    抗を与える1対の第1内向き突起をさらに形成し、また
    前記第2横壁には前記第2係合凹面と第2案内面の間に
    設けられて前記コネクタ本体の小径の部分の自由な通過
    に抵抗を与える1対の第2内向き突起をさ らに形成して
    なる請求項1に記載のパイプコネクタ装置。
  3. 【請求項3】 前記第1係合凹面及び第2係合凹面は何
    れも180度以上にわたる円弧面である請求項1または
    請求項2に記載のパイプコネクタ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1係合凹面及び第2係合凹面は、
    それぞれ前記パイプ及び前記コネクタ本体の保持部より
    も小径の部分を弾性的に締め付けている請求項1〜請求
    項3の何れか1項に記載のパイプコネクタ装置。
  5. 【請求項5】 前記第1横壁には、前記第1係合凹面が
    解放される先端縁に、前記第2横壁と反対向きに延びる
    突出部を一体的に形成してなる請求項1〜請求項の何
    れか1項に記載のパイプコネクタ装置。
  6. 【請求項6】 前記クリップのU字状中間部には、U字
    状断面の底部に貫通孔を形成してなる請求項1〜請求項
    の何れか1項に記載のパイプコネクタ装置。
  7. 【請求項7】 前記クリップは、前記各第1及び第2係
    合凹面、各第1及び第2案内面並びに各第1及び第2内
    向き突起に沿った部分を形成する柔軟な弾性材料と、そ
    れ以外の部分を形成する剛性のある材料により一体的に
    成形してなる請求項1〜請求項の何れか1項に記載の
    パイプコネクタ装置。
JP16025297A 1997-06-17 1997-06-17 パイプコネクタ装置 Expired - Lifetime JP3285515B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16025297A JP3285515B2 (ja) 1997-06-17 1997-06-17 パイプコネクタ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16025297A JP3285515B2 (ja) 1997-06-17 1997-06-17 パイプコネクタ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH116591A JPH116591A (ja) 1999-01-12
JP3285515B2 true JP3285515B2 (ja) 2002-05-27

Family

ID=15710993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16025297A Expired - Lifetime JP3285515B2 (ja) 1997-06-17 1997-06-17 パイプコネクタ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3285515B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4783518B2 (ja) * 2001-05-08 2011-09-28 櫻護謨株式会社 結合器具
JP3988188B2 (ja) 2001-11-22 2007-10-10 東海ゴム工業株式会社 コネクタ用半嵌合防止クリップ
JP3925170B2 (ja) 2001-11-26 2007-06-06 東海ゴム工業株式会社 コネクタ用遮水カバー
JP4663254B2 (ja) 2004-05-25 2011-04-06 三桜工業株式会社 クイックコネクタ
JP4767912B2 (ja) * 2007-06-12 2011-09-07 本田技研工業株式会社 コネクタの脱落防止構造およびコネクタの脱落防止方法
JP4922126B2 (ja) * 2007-10-18 2012-04-25 本田技研工業株式会社 コネクタの脱落防止構造
CN114645983B (zh) * 2022-03-31 2024-03-26 山东之华管业有限公司 一种管道连接免拆斜卡机构
KR102631607B1 (ko) * 2023-07-19 2024-01-31 공필주 원터치 체결식 분리형 연통

Also Published As

Publication number Publication date
JPH116591A (ja) 1999-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0460791B1 (en) Pipe joint with pipe slipout prevention means
KR930006022B1 (ko) 작은 직경의 금속파이프와 가요성 호스를 연결하기 위한 컨넥터
JP3436847B2 (ja) チューブカップリング
US6186561B1 (en) Retainer for piping connector
JP3505589B2 (ja) 管継手用リテーナ
JP3285515B2 (ja) パイプコネクタ装置
US5979910A (en) Retainer for use in fluid couplings
JPH05196184A (ja) 確実な移動による急速接続カップリング
SK118694A3 (en) Coupling body for quick soldering of pipe
US6773040B2 (en) Spacer-less type pipe joint and packing ring used for the same
JP2947756B2 (ja) 締め付けバンド
JP3340553B2 (ja) 管継手
JP2001074185A (ja) 配管用継手
JP2006300127A (ja) 止め具
JP2000018460A (ja) ブーツバンド
JP3278563B2 (ja) 離脱防止管継手
JP2591508Y2 (ja) コネクタの養生密封キャップ
JP3308782B2 (ja) 差し込み継手構造
JP3370777B2 (ja) ホースエンド用継手
JP3006359B2 (ja) クイックコネクタ
JPH07110087A (ja) フレキシブル管用継手
JPH11210968A (ja) コネクタにおけるパイプ組付け状態の確認構造
KR100251619B1 (ko) 파형관용이음구
JP2758098B2 (ja) 離脱防止管継手
JP3243557B2 (ja) コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110308

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110308

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120308

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130308

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140308

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term