JP2591492B2 - 新規なジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸及びその製造法 - Google Patents

新規なジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸及びその製造法

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミド樹脂の原料
として有用な脂環式テトラカルボン酸である新規なジシ
クロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸
及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、芳香族テトラカルボン酸を水素化
反応させ、対応する脂環式テトラカルボン酸を得る方法
に関する報告は非常に少なく、以下に示すピロメリット
酸又はそのエステルに関するものだけである。すなわ
ち、ジャーナル オブ オーガニツク ケミストリー(J.O
rg.Chem.)・第28巻 1770頁(1963年)にはピロメリツト
酸又はピロメリツト酸テトラエチルエステルをラネーニ
ッケル触媒下に水素圧力3,000PSi(210kg/c
m2)、温度150℃、反応時間3日間で水素化し、対応
するシクロヘキサンテトラカルボン酸又はシクロヘキサ
ンテトラカルボン酸テトラエチルエステルとする方法が
示される。他方、ジャーナル オブ オーガニツク ケミ
ストリー(J.Org.Chem.)・第31巻3438頁(1966年)に
は、ピロメリツト酸水溶液をロジウム触媒存在下に水素
圧力2.7気圧、温度60℃、反応時間1時間で水素化
し、対応する脂環式テトラカルボン酸であるシクロヘキ
サンテトラカルボン酸を得る方法が示される。
【0003】本発明者らは、ジャーナル オブ オーガニ
ツク ケミストリー 第31巻 3438頁(1966年)で述べられ
ている方法でシクロヘキサンテトラカルボン酸を合成
し、これを無水酢酸を用いて脱水閉環させ、シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物を得た。この酸無水物と
4,4′−ジアミノジフェニルエーテルとを用いてN−
メチルピロリドン溶媒下にポリアミド酸とし、次いでガ
ラス板に流延させ250℃1時間の加熱処理を行ってポ
リイミド化させた。しかしながら、こうして得たポリイ
ミドは非常にもろく、塗膜はリン片状にぼろぼろに割
れ、フイルムを形成できなかった。また、製造法に関し
て、本発明のジシクロヘキシル−3,3′,4,4′−
テトラカルボン酸を合成するに当り、ジャーナル オブ
オーガニツク ケミストリー 第31巻 3438頁(1966年)で
述べられている方法を検討した。すなわち、ビフェニル
−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸の水溶液をロ
ジウム触媒存在下に水素反応を試みた。しかしながら、
ビフェニル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸は
水に不溶であり、不均一系反応となるため水素圧力を5
0kg/cm2とし、温度を150℃まで上げ反応条件を過酷
にしたが、水素の消費は見られず、反応は進行しなかっ
た。また、ビフェニル−3,4,3′,4′−テトラカ
ルボン酸を水酸化カリウム溶液に溶解させ、ロジウム触
媒を用いて水素化反応を試みたが、反応は進行しなかつ
た。さらに、ビフェニル−3,4,3′,4′−テトラ
カルボン酸二無水物を無水酢酸に溶解させて同様の水素
化反応を試みたがこれも反応は進行しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、芳香族テト
ラカルボン酸を水素化反応させて得られる脂環式テトラ
カルボン酸において、耐熱性が高く、透明性に優れる、
ポリイミドを与えることができる新規なジシクロヘキシ
ル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸及びその製
造法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ジシクロ
ヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸に関
する。ジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラ
カルボン酸は次式〔I〕で表わされる化合物である。
【化1】
【0006】第2の発明は、ビフェニル−3,4,
3′,4′−テトラカルボン酸テトラメチルエステルを
ロジウム触媒を用いて水素化反応させ、さらにその後加
水分解することを特徴とするジシクロヘキシル−3,
4,3′,4′−テトラカルボン酸の製造法に関する。
【0007】このジシクロヘキシル−3,4,3′,
4′−テトラカルボン酸を用いてジシクロヘキシル−
3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物を製造
できる。ジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テト
ラカルボン酸二無水物は次式〔II〕で表わされる化合物
である。
【化2】
【0008】例えば、ジシクロヘキシル−3,4,
3′,4′−テトラカルボン酸を脱水閉環することによ
りジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカル
ボン酸二無水物を得ることができる。
【0009】以下に、本発明について詳しく説明する。
ビフェニル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸テ
トラメチルエステルは融点が102〜103℃の白色結
晶であるため、水素化反応を行わせるためには、溶媒に
溶解させて行わせる。用いる溶媒は、ビフェニル−3,
4,3′,4′−テトラカルボン酸テトラメチルエステ
ルを溶解させ、水素化反応時に副反応を生じない溶媒で
あればよく、そのような溶媒としては、メタノール、エ
タノール、イソプロパノールなどのアルコール類、酢酸
メチル、酢酸エチルなどのエステル類、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなど
のエーテル類、ノルマルヘキサン、シクロヘキサンなど
のパラフィン類等の溶媒が挙げられる。
【0010】用いる溶媒の量は特に限定されるものでは
なく、ビフェニル−3,4,3′,4′−テトラカルボ
ン酸テトラメチルエステルが反応条件で溶解し得る量で
用いることができる。
【0011】次いで、水素化反応の触媒としては、金属
ロジウム粉末あるいは活性炭、アルミナ、ケイソウ土、
シリカ等の担体に担持させたロジウム触媒が挙げられ
る。触媒量は通常ビフェニル−3,4,3′,4′−テ
トラカルボン酸テトラメチルエステルに対して、2〜5
0重量%用いるが、担体に担持させたロジウム量によっ
て変化する。
【0012】反応時の水素圧力は2〜100kg/cm2であ
り、好ましくは20〜50kg/cm2である。水素圧力が低
い場合、反応時間が長くなる傾向がある。一方、水素圧
力が高い場合は、反応が急激に進み反応温度の制御が行
いにくくなる傾向がある。
【0013】反応温度は室温〜150℃であり、好まし
くは50〜120℃である。反応温度が低い場合は反応
時間が長くなる傾向となる。一方、反応温度が150℃
を越えると、エステルのカルボニルが攻撃を受け、副生
成物が出来やすくなる傾向となる。
【0014】このような反応条件の場合、反応時間は3
0分〜20時間程度で反応が完結する。反応の進行状態
及び終了に関しては、圧力計から消費水素量を求めるこ
とで判断することができる。
【0015】反応が終了したならば、反応混合物から濾
過操作で触媒を除き、さらにエバポレーションで溶媒を
除去してジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テト
ラカルボン酸テトラメチルエステルを得ることができ
る。
【0016】得られたジシクロヘキシル−3,4,
3′,4′−テトラカルボン酸テトラメチルエステルを
加水分解してジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−
テトラカルボン酸とするには、常法に従って酸加水分解
あるいはアルカリ加水分解その後の酸析の操作によって
行うことができる。
【0017】酸加水分解の場合、硫酸、塩酸等の鉱酸を
触媒にして行うが、ジシクロヘキシル−3,4,3′,
4′−テトラカルボン酸テトラメチルエステルは水に不
溶のため、あらかじめ酢酸に溶解させ、これに鉱酸触媒
の入った水溶液を加えて、加熱リフラックスさせ加水分
解を行う。加水分解後のジシクロヘキシル−3,4,
3′,4′−テトラカルボン酸は水に難溶のため、白色
微粉末状結晶として析出するので濾過操作によってこれ
を得ることができる。
【0018】また、アルカリ加水分解では、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリを触媒にするが、
この時ジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラ
カルボン酸テトラメチルエステルをメタノールに溶解さ
せておき、これにアルカリ触媒の入った水溶液を加えて
加熱リフラックスさせ加水分解を行う。
【0019】反応終了後は、ジシクロヘキシル−3,
4,3′,4′−テトラカルボン酸はアルカリ塩となっ
て水溶液中に溶解しているので、これに塩酸、硫酸等の
鉱酸を加えて酸析を行い、白色微粉末状の結晶として得
ることができる。
【0020】ジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−
テトラカルボン酸を脱水閉環させ二無水物とするには常
法に従って減圧下加熱する方法あるいは無水酢酸に加熱
溶解させ再結晶させる方法がある。
【0021】減圧下加熱する方法では、30〜100mm
Hgの減圧下で180〜220℃の加熱条件下に1〜5時
間保つことで二無水物を得ることができる。
【0022】無水酢酸による方法では、ジシクロヘキシ
ル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸1gに対し
て12gの無水酢酸を加え、リフラックス1時間行い、
熱濾過、放冷し結晶のジシクロヘキシル−3,4,
3′,4′−テトラカルボン酸二無水物を得ることがで
きる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 (1)ジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラ
カルボン酸テトラメチルエステルの製造 電磁石による上下撹拌装置の付いた容量500mlオート
クレーブ(坂下化学機器(株)製 SE−50型 電磁上下
撹拌式オートクレーブ)にビフェニル−3,4,3′,
4′−テトラカルボン酸テトラメチルエステル38.6
g(0.100モル)、テトラヒドロフラン193g及
び活性炭に5重量%ロジウムを担持させた触媒(日本エ
ンゲルハルド社製)3.86gを仕込み、水素圧力30
kg/cm2、反応温度100℃で水素化反応を行った。反応
時間3.5時間で水素の消費が停止し、その時の蓄圧器
内の水素圧力の減少量から求めた消費水素量は理論消費
水素量(0.60モル)の98.7%であった。反応液
中の活性炭担持ロジウム触媒を濾過操作により除去した
のち、エバポレーションで溶媒テトラヒドロフランを除
去し、白色ワックス状のジシクロヘキシル−3,4,
3′,4′−テトラカルボン酸テトラメチルエステルを
36.87g(0.0925モル)得た。1H−NMR
(日立製作所(株)製 日立R−250型核磁気共鳴スペ
クトロメーター)による分析の結果、ベンゼ核水素及び
炭素−炭素二重結合に付いている水素は見出されず、水
素化反応は完結していることがわかった。
【0024】(2)ジシクロヘキシル−3,4,3′,
4′−テトラカルボン酸の製造 冷却管を取付けた1リットルナス形フラスコにジシクロ
ヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸テト
ラメチルエステル29.9g(0.075モル)を入
れ、これにメタノール200gを加え均一溶液としたの
ち、10%水酸化ナトリウム溶液200gを加え、10
0℃の油浴に入れ、リフラックスを6時間行った。この
後、エバポレーションによりメタノールを留去し、反応
液量が140gになるまで濃縮し、これに36%塩酸4
8mlを加え、pH1とした。pH4〜5で液は白濁し、pH1
では白色の微細な粉末が沈殿した。沈殿物を濾過で取出
し、このあと水洗、乾燥し17.8gの白色微粉末状結
晶のジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカ
ルボン酸を得た(0.052モル)。この結晶の赤外吸
収スペクトル(日立製作所(株)製 日立260−30型
赤外分光光度計を用いKBr法で測定)を図1に示し、
その1H−NMRスペクトルを図2に示す。図2におい
て2.50ppmの吸収は溶媒d6−ジメチルスルホキシド
にもとづく吸収であり、3.35ppmの吸収は溶媒に含
まれている水による吸収である。これら2つを除いた吸
収において、11.95ppmのカルボキシル基プロトン
にもとづく吸収と、0.87〜3.00ppmのシクロヘ
キサン環プロトンに基づく吸収の積分強度比は、前者:
後者が29:132(=4:18.2)であり、理論値
(式〔I〕の化合物)に一致した。また、この結晶の融
点は219〜222℃であり、元素分析の結果、炭素5
6.24%、水素6.53%であり、式〔I〕の化合物
の計算値炭素56.13%、水素6.48%に一致し
た。
【0025】参考製造例1 ジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボ
ン酸二無水物の製造冷却管を取付けた300mlナス形フ
ラスコにジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テト
ラカルボン酸15.0g(0.044モル)と無水酢酸
180gとを仕込み、150℃の油浴に入れ、1時間リ
フラックスさせた。この後、熱時濾過を行い、瀘液を放
冷させたところ、白色結晶が析出した。この結晶を濾過
操作で取出し、圧力30mmHg、温度100℃で2時間乾
燥した後の結晶量は10.8g(0.035モル)であ
った。結晶の融点は231〜234℃であり、元素分析
の結果炭素62.59%、水素6.01%であり、理論
値(式〔II〕の化合物)の炭素62.74%、水素5.
92%とよく一致した。この結晶の赤外吸収スペクトル
を図3に示す。1H−NMRスペクトルを図4に示す。
図4において、10〜13ppmの低磁場におけるカルボ
ン酸プロトンの吸収はなく、無水物になっていることが
わかる。
【0026】比較例1 実施例1で用いた500mlオートクレーブに、イオン交
換水250ml、ビフェニル−3,4,3′,4′−テト
ラカルボン酸20.0g及び実施例1で用いたロジウム
触媒4.0gを仕込み、水素圧力50kg/cm2、反応温度
150℃とし5時間撹拌を続けたが水素の消費は認めら
れず、反応は進行しなかった。
【0027】応用例1 温度計、撹拌機および塩化カルシウム管を備えた200
mlの三つ口フラスコに4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル12.014g(60ミリモル)及び反応溶媒と
してN−メチル−2−ピロリドン70.92gを入れ室
温で撹拌溶解させた。これに参考製造例1で合成したジ
シクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン
酸二無水物18.379g(60ミリモル)を加え、室
温で8時間撹拌を続けた。この間反応時間の経過ととも
にポリアミド酸反応液の粘度は上昇してゆき、8時間撹
拌を行った時の粘度は25℃で86ポアズに達した。つ
いで、この反応液を80℃で約5時間加熱(クッキン
グ)し粘度を15ポアズに調整した後、ガラス板上に塗
布して乾燥後、250℃で1時間熱処理してガラス板か
ら剥離したところ35μm厚さの透明性良好なポリイミ
ドのフィルムが得られた。次にこのフィルムを以下に示
す試験方法により評価した。結果を表1に示す。
【0028】試験方法 (1)熱分解温度 上記フィルム10mgを用い、熱点秤(デュポン社製91
0型DSC)で空気気流中昇温速度5℃/minで測定し、
5%重量減少した温度を熱分解温度とした。 (2)透過率 分光光度計(日立製作所(株)製 日立200−20型ダ
ブルビーム分光光度計)を用いて、波長700nm、60
0nm及び500nmにおける可視光透過率を測定した。
【0029】応用例2 4,4′−ジ(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスル
ホン19.463g(45ミリモル)、ジシクロヘキシ
ル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物1
3.784g(45ミリモル)、N−メチル−2−ピロ
リドン77.58gを用いて応用例1と同様にしてポリ
アミド酸溶液及びポリイミドのフイルムを作製し、応用
例1と同様の評価を行った結果を表1に併せて示す。
【0030】比較応用例1 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル8.010g
(40ミリモル)、ピロメリット酸二無水物8.725
g(40ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン9
4.83gを用いて応用例1と同様にしてポリアミド酸
溶液を得、350℃1時間熱処理してポリイミドのフイ
ルムを作製し、応用例1と同様の評価を行った結果を表
1に併せて示す。
【0031】比較応用例2 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル15.018g
(75ミリモル)、1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボン酸二無水物14.860g(75ミリモル)及びN
−メチル−2−ピロリドン69.72gを用い応用例1
と同様にしてポリアミド酸溶液及びポリイミドのフイル
ムを作成し、応用例1と同様の評価を行った結果を表1
に併せて示す。
【0032】比較応用例3 ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.Org.C
hem.)・第31巻 3438頁(1966年)で述べられている方法
で、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
を合成し、これを無水酢酸を用いて脱水閉環させ、1,
2,4,5−シクロヘキサンカルボン酸二無水物を得
た。この酸無水物15.692g(70ミリモル)と
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル14.017g
(70ミリモル)及びN−メチル−2−ピロリドン6
9.321gを用い、応用例1と同様にしてポリアミド
酸の溶液を作成した。次に、応用例1と同様にしてポリ
アミド酸溶液をガラス板に塗布し、乾燥後250℃1時
間の熱処理を行ったところ、塗膜はリン片状にぼろぼろ
に割れ、フイルムを形成出来なかった。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】第1の発明に係る又は第2の発明によっ
て得られるジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テ
トラカルボン酸を用いて得られるジシクロヘキシル−
3,4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物は、ポ
リイミド樹脂の原料として有用な新規化合物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得たジシクロヘキシル−3,4,
3′,4′−テトラカルボン酸の赤外吸収スペクトル
【図2】実施例1で得たジシクロヘキシル−3,4,
3′,4′−テトラカルボン酸の1H−NMRスペクト
【図3】参考製造例1で得たジシクロヘキシル−3,
4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物の赤外吸収
スペクトル
【図4】参考製造例1で得たジシクロヘキシル−3,
4,3′,4′−テトラカルボン酸二無水物の1H−N
MRスペクトル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジシクロヘキシル−3,4,3′,4′
    −テトラカルボン酸。
  2. 【請求項2】 ビフェニル−3,4,3′,4′−テト
    ラカルボン酸テトラメチルエステルをロジウム触媒を用
    いて水素化反応させ、ついで加水分解することを特徴と
    するジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカ
    ルボン酸の製造法。
JP6212832A 1994-09-06 1994-09-06 新規なジシクロヘキシル−3,4,3′,4′−テトラカルボン酸及びその製造法 Expired - Lifetime JP2591492B2 (ja)

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JP4543575B2 (ja) * 2001-04-25 2010-09-15 宇部興産株式会社 rac−trans−ジシクロヘキシル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、ジ無水物およびそれらの製法
JP4543576B2 (ja) * 2001-04-25 2010-09-15 宇部興産株式会社 rac−cis−ジシクロヘキシル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、ジ無水物およびそれらの製法

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