JP2587756Y2 - 人体吊上げ装置 - Google Patents

人体吊上げ装置

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JP2587756Y2
JP2587756Y2 JP1992063159U JP6315992U JP2587756Y2 JP 2587756 Y2 JP2587756 Y2 JP 2587756Y2 JP 1992063159 U JP1992063159 U JP 1992063159U JP 6315992 U JP6315992 U JP 6315992U JP 2587756 Y2 JP2587756 Y2 JP 2587756Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、たとえば、病人、身
障者、寝たきり老人(以下、単に「病人等」と言う。)
の介護に際して、病人等を吊上げるための人体吊上げ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、特開平2−215462号公
報において、改良されたベッド装置が提案されている。
このベッド装置は、日本における住宅事情を考慮して、
たとえば6畳または4畳半程度の部屋においても使用す
ることができるようにされており、また、病人等をベッ
ド本体から持上げたり、ベッド本体上へ降ろしたり、ベ
ッド本体の側方にまで移したりすることを行なえる人体
吊上げ装置が付加されている。また、このベッド装置
は、病人等のリハビリテーションの助けとなり得るよう
にも工夫されている。
【0003】上述したベッド装置に備える人体吊上げ装
置は、具体的には、互いの間に所定の間隔を置いてそれ
ぞれ直立する1対の支柱と、各支柱に沿って移動可能か
つ移動された位置で停止可能に取付けられる、1対の支
柱間にそれぞれ延びる2本の平行な側棒を備える、支持
部材とを備える。さらに、上述した1対の支柱は、それ
ぞれ、ベッド本体の長手方向の各端部においてベッド本
体の幅方向に移動可能なように案内される。
【0004】上述した人体吊上げ装置において、1対の
支柱は、ベッド本体の幅方向寸法内の位置とベッド本体
の幅方向寸法からはずれた位置との間で移動可能であ
る。また、支持部材は、支柱がどの位置にあっても、各
支柱に沿って上下方向に移動可能でありかつ移動された
位置で停止可能である。その結果、支持部材に備える2
本の側棒は、ベッド本体の上方の空間およびベッド本体
の側方の空間の範囲内において、任意の位置をとること
ができる。
【0005】したがって、このような側棒の動きを利用
して、ベッド本体上に寝かされている病人等をベッド本
体の側方にまで移動させることができ、また、逆の方向
へも移動させることができる。そのため、この人体吊上
げ装置によれば、病人等を、ベッド本体から降ろして、
入浴させたり、車椅子に乗せたりすることや、逆に、ベ
ッド本体に戻したりすることを、容易に行なうことがで
きる。
【0006】なお、上述した病人等の移動に際して、実
際には、病人等の体の下に適当なハンガー部材を置き、
ハンガー部材を側棒に掛けた状態とされる。したがっ
て、ハンガー部材の種類を選ぶことにより、病人等を寝
たままの姿勢、あるいは座った姿勢等、任意の姿勢で移
動させることができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】上述した人体吊上げ装
置において、病人等を上下方向に移動させる動作を与え
る支持部材、より特定的には、2本の側棒は、通常、モ
ータのような駆動手段の駆動に従って、支柱に沿って移
動される。この場合、支持部材あるいは側棒の上下方向
の移動のために与えられる駆動力は、病人等の体重に打
ち勝つ程度に大きくなければならない。
【0008】しかしながら、上述のように比較的大きな
駆動力をもって移動される側棒の下方に病人等が位置し
ていて、その状態で、側棒が下方へ誤って移動されたと
き、側棒が病人等の身体に衝突して、これを強く圧迫す
る事態を招くことがある。このことは、病人等に対して
傷害を引起こす危険性があり、絶対に防止されなければ
ならない。また、人体吊上げ装置の機械的損傷も招くこ
とになる。
【0009】それゆえに、この考案の目的は、上述した
側棒の下方への移動において生じ得る事故を防止するこ
とができる、人体吊上げ装置を提供しようとすることで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この考案に係る人体吊上
げ装置は、前述した従来のベッド装置の場合と同様、互
いの間に所定の間隔を置いてそれぞれ直立する1対の支
柱と、各支柱に沿って移動可能かつ移動された位置で停
止可能に取付けられる支持部材とを備える。この考案で
は、上述した技術的課題を解決するため、次のような構
成を備えることを特徴としている。
【0011】まず、前記支持部材は、各前記支柱に沿っ
て移動するように案内される1対の移動体と、前記1対
の移動体の間でそれぞれ延びる2本の平行な側棒と、前
記側棒とは直交する方向に延び、かつ前記2本の側棒の
それぞれの各端部に設けられるアーム部と、各前記移動
体に取付けられ、かつ前記アーム部を水平姿勢から起立
姿勢の間で回動可能なように保持するブラケット部と、
一方の前記側棒の各端部に設けられた前記アーム部と一
体に回動するものであり、各前記ブラケット部から各前
記移動体まで延びるように設けられた制御シャフトと、
各前記制御シャフトに固定されるカムと、前記カムの従
節となるものであって、各前記移動体に保持される係合
体とを備える。
【0012】また、各前記支柱には、各前記移動体を支
柱に沿って移動させるように駆動するための駆動体が設
けられる。前記カムは、前記一方の側棒の各端部に設け
られた前記アーム部が水平姿勢にあるとき、前記係合体
を前記駆動体に係合させるように前記係合体を変位さ
せ、他方、前記アーム部が起立姿勢にあるとき、前記係
合体を前記駆動体から離脱させるように前記係合体を変
位させる。
【0013】
【作用】この考案による人体吊上げ装置において、通
常、支持部材の上下方向への移動は、駆動体から係合体
を介して移動体に与えられる駆動力によって達成される
が、一方の側棒の各端部に設けられたアーム部が起立姿
勢とされたときには、カムの作用により、係合体の駆動
体に対する係合が解除される。このように、一方の側棒
のアーム部を起立姿勢とすることにより、駆動体の動作
が支持部材に伝達されない状態を得ることができる。
【0014】
【考案の効果】したがって、この考案によれば、支持部
材の下方への移動に際して、側棒が誤って病人等の身体
に当接しながらも、駆動体による駆動により支持部材が
なおも下方へ移動したとき、この側棒の各端部にあるア
ーム部は、起立姿勢にもたらされる。このように、アー
ム部が起立姿勢にもたらされたとき、上述したように、
駆動体による駆動が支持部材に伝達されない状態が得ら
れるので、側棒が病人等を下方へ強く圧迫して病人等の
傷害を招くことは、確実に防止される。したがって、安
全性の高い人体吊上げ装置とすることができる。
【0015】また、上述した過誤による側棒の下方への
移動に際して、側棒が当接するのは病人等には限らな
い。病人等以外に、ベッド、車椅子、便器、浴槽等が考
えられる。これらいずれの障害物に対しても、側棒が過
誤により当接したときには、駆動体の駆動力が側棒に伝
達されないので、この人体吊上げ装置ばかりでなく、上
述のように例示した障害物に対しても、機械的損傷を引
起こすことを防止できる。
【0016】また、この考案における駆動体から支持部
材に至る駆動の伝達を選択的に遮断するための機構は、
上述した事故の防止以外の場面でも役立たせることがで
きる。すなわち、人為的に、一方の側棒を持ち上げ、そ
の側棒のアーム部を起立姿勢にすれば、係合体が駆動体
から離脱されるので、支持部材を、駆動体とは無関係
に、手動により支柱に沿って上下方向に移動させること
ができる。一般に、駆動体による支持部材の移動は、人
体の移動を伴うため、低速にされるのが通常であるた
め、人体の移動を伴わないときには、このような駆動体
による支持部材の移動が極めてもどかしく感じられるこ
とがある。この考案によれば、人体の移動を伴わない場
合には、前述したように、手動により任意の速度で支持
部材を上下方向に移動させることができる。このような
手動による支持部材の移動が望まれるのは、たとえば、
人体を吊上げようとして、支持部材を所望の高さまでも
たらす場合、あるいは、人体の吊上げを終えた後、支持
部材を支柱の上端部にまでもたらし、病人等に対して圧
迫感を与えない状態とする場合、などが考えられる。こ
のように、支持部材の手動による移動が可能にされる
と、この人体吊上げ装置の操作における能率化を図るこ
とができる。
【0017】
【実施例】図1は、この考案の一実施例による人体吊上
げ装置1を、ベッド2とともに示す正面図である。図1
に示すように、人体吊上げ装置1は、互いの間に所定の
間隔、この実施例では、ベッド2の長手方向寸法を越え
る間隔を置いてそれぞれ直立する1対の支柱3および4
を備える。
【0018】支柱3および4のそれぞれの下端部には、
ベース部材5および6が設けられる。これらベース部材
5および6には、床面7上を転動する複数の車輪8およ
び9がそれぞれ取付けられる。なお、図示しないが、床
面7上にレールが敷かれ、車輪8および9はレール上を
転動し、車輪8および9の転動の軌道がレールによって
規制されるようにしてもよい。
【0019】1対の支柱3および4の間隔を一定に保つ
ことによって1対のベース部材5および6の互いの位置
関係を一定に保つため、支柱3および4の各上端間は、
連結棒10によって互いに連結される。
【0020】また、支柱3および4の各々に沿って移動
可能かつ移動された位置で停止可能に、人体を支えるた
めの支持部材11が取付けられる。
【0021】1対の支柱3および4の各々に備える構造
は、互いに対称である。一方の支柱3に関連する構成の
詳細が、図2および図3に示されている。ここで、図2
は、図1の線II−IIに沿う断面図であり、図3は、
支柱3の内部を透視して示した左側面図であり、その一
部が拡大されて示されている。
【0022】支持部材11は、支柱3および4の各々に
沿って移動するように案内される1対の移動体12を備
える。より詳細には、支柱3および4の各々には、支柱
3および4の各々に沿って上下方向に延びるガイドレー
ル13が設けられる。移動体12には、ガイドレール1
3を挟みかつガイドレール13上で転動する複数対のロ
ーラ14が回転可能に取付けられる。
【0023】支持部材11は、また、1対の移動体12
の間でそれぞれ延びる2本の平行な側棒15および16
を備える。これら側棒15および16のそれぞれの各端
部には、側棒15および16とは直交する方向に延びる
アーム部17および18が設けられる。
【0024】支持部材11は、また、移動体12の各々
に取付けられるブラケット部19を備える。ブラケット
部19は、支柱3および4の各々の外部に配置され、移
動体12に対して制御シャフト20および連結ブロック
21(図1)により連結される。支柱3および4には、
これら制御シャフト20および連結ブロック21の貫通
を許容するスロット22が上下方向に延びて形成され
る。ブラケット部19は、アーム部17および18を水
平姿勢から起立姿勢の間で回動可能なように保持する。
【0025】より詳細には、上述した制御シャフト20
は、移動体12およびブラケット部19に対して、その
軸線まわりに回転可能なように保持される。一方の側棒
15の各端部に設けられたアーム部17は、制御シャフ
ト20上に回転可能に配置されたスリーブ23に固定さ
れる。したがって、アーム部17は、制御シャフト20
の回転とは独立して、制御シャフト20のまわりで回動
可能である。他方の側棒15の各端部に設けられたアー
ム部18は、制御シャフト20上に配置されたもう1つ
のスリーブ24に固定される。スリーブ24は、固定ね
じ25によって、制御シャフト20に固定され、それに
よって、アーム部17の回動によって、制御シャフト2
0はその軸線まわりに回動する。
【0026】上述した制御シャフト20には、図3によ
く示されているように、カム26が固定される。移動体
12には、カム26の従節となる係合体27が保持され
る。係合体27は、移動体12に設けられた長穴28に
沿って図3において左右方向に移動可能である。また、
移動体12に設けられたピン29と係合体27との間に
は、引張りばね30が連結され、これによって、係合体
27は、図3において左方向へ変位するように常に付勢
される。
【0027】支柱3および4の各々には、移動体12を
支柱3および4に沿って移動させるように駆動するため
の駆動体が設けられる。この実施例では、駆動体は、エ
ンドレスのローラチェーン31を含む。ベース部材5の
内部には、ブレーキ機能を有するモータ32が取付けら
れ、モータ32の回転は、プーリ33、ベルト34およ
びプーリ35を介して、スプロケットホイール36に伝
達される。支柱3の上端部には、もう1つのスプロケッ
トホイール37が設けられ、これらスプロケットホイー
ル36および37に、上述したローラチェーン31が巻
掛けされる。
【0028】ローラチェーン31は、支柱3および4の
各々の長手方向に延びる2つの経路を有しており、これ
ら経路は、共に移動体12を貫通するように与えられて
いる。移動体12には、ローラチェーン31のこれら経
路を規制するガイドリブ38および39がそれぞれ設け
られる。前述した係合体27は、一方のガイドリブ39
に対向するように配置されている。図3に実線で示した
カム26の状態は、アーム部18が水平姿勢にあるとき
に実現される。この状態において、カム26は、引張り
ばね30の弾性に抗して、係合体27をガイドリブ39
に向かって変位させ、係合体27をローラチェーン31
に係合させる。係合体27には、ローラチェーン31に
備える複数のローラ40の間に噛合う爪41が設けられ
ている。したがって、この状態において、移動体12
は、ローラチェーン31に対して固定される。他方、ア
ーム部18が起立姿勢にあるとき、カム26は、図3に
おいて想像線で示す状態となる。カム26がこのような
状態にもたらされたときには、引張りばね30の作用
で、係合体27はローラチェーン31から離脱する。し
たがって、ローラチェーン31の動作は、移動体12に
伝達されなくなる。
【0029】前述したように、図2および図3に示した
支柱3に関連する構成は、他方の支柱4においても設け
られている。なお、支柱4においては、モータ32から
プーリ35に至る駆動系を省略して、スプロケットホイ
ール37とこれに対応するスプロケットホイールとを同
期シャフトにより連結してもよい。このような同期シャ
フトは、たとえば、前述した連結棒10の内部に配置さ
れることができる。
【0030】次に、この人体吊上げ装置1の使用方法に
ついて説明する。図4には、2本の側棒15および16
を用いて、病人等を保持している典型的な状態が示され
ている。図4に示すように、病人等は、寝たままの姿勢
で、複数個のハンガーシャベル42を介して2本の側棒
15および16によって保持される。
【0031】ハンガーシャベル42は、たとえば、硬質
プラスチック、アルミニウム合金、ステンレス鋼のよう
な比較的剛性のある材料から構成される。ハンガーシャ
ベル42には、全体としてL字状をなすように湾曲され
た形状が与えられ、その一方端には、側棒15および1
6のいずれかに係合させることができるフック部43が
形成される。
【0032】このようなハンガーシャベル42は、その
水平方向に延びる底面部44を、たとえばベッド2(図
1)上に寝かされている病人等の身体の下に差し込んだ
後、フック部43を側棒15および16のいずれかに係
合させる。複数個のハンガーシャベル42は、病人等の
身体の両側において、病人等の体重を考慮して適当に分
布される。
【0033】上述したようなハンガーシャベル42によ
れば、病人等を持ち上げずに、病人等の身体の下にこれ
を挿入することができる点で有利である。
【0034】このように、ハンガーシャベル42を介し
て、図4に示すように、病人等を2本の側棒15および
16によって保持した状態において、モータ32により
ローラチェーン31を循環駆動すれば、移動体12が上
下方向に移動し、それによって、側棒15および16が
上下方向に移動する。これに伴い、病人等を上下方向に
移動させることができる。また、車輪8および9を床面
7上で転動させるように、人体吊上げ装置1を手で押し
たり引いたりして、人体吊上げ装置1全体を移動させる
ことによって、病人等を水平方向に移動させることがで
きる。これらの動きを利用して、病人等を、ベッド2か
ら持ち上げたり、ベッド2上に降ろしたり、ベッド2の
側方へ移動させ、浴槽内に入れたりすることができる。
また、ハンガーシャベル42に代えて、病人等を座った
姿勢で保持するハンモックのようなハンガー部材を用い
れば、病人等を座った姿勢のままベッド2の側方へ移動
させ、車椅子または便器上に乗せることができる。
【0035】上述した使用方法において、側棒15およ
び16を下方へ移動させることが、たとえば、ハンガー
シャベル42のフック部43を側棒15および16の各
々に係合させようとするときに行なわれる。すなわち、
側棒15および16は、使用しないときには、支柱3お
よび4の上端部近くに位置されるが、ハンガーシャベル
42のフック部43を側棒部15および16の各々に係
合させようとするとき、ベッド2上に寝かされている病
人等の身体の両側近くに位置されるように、下方へ移動
させる。このとき、ベッド2と人体吊上げ装置1との位
置関係が適正でないとき、側棒15および16のいずれ
かが病人等の身体に触れることがある。側棒15および
16を下方へ移動させるとき、このことに気付けば、側
棒15および16を停止させ、側棒15および16のい
ずれかが病人等の身体にぶつかることを未然に防止でき
るが、それに気付かなかった場合、側棒15および16
のいずれかを病人等の身体にぶつけてしまうことがあ
る。
【0036】しかしながら、この実施例によれば、側棒
15および16の下方への移動において、側棒15およ
び16のいずれかが何らかの障害物に衝突したとして
も、その場合には、衝突した側棒15または16をその
位置にとどめながら、移動体12のみをローラチェーン
31の駆動により下方へ所定の距離だけ移動させること
ができる。なぜなら、アーム部17および18は、ブラ
ケット部19に対して上方へ回動することができるから
である。したがって、少なくともアーム部17および1
8が上方へ回動し得る範囲にある間、側棒15および1
6が病人等を強く圧迫することが確実に防止されること
ができる。
【0037】また、上述したように、何らかの障害物に
衝突する側棒が、側棒16である場合には、係合体27
をローラチェーン31から離脱させることができる。し
たがって、モータ32によって与えられるローラチェー
ン31の駆動力が移動体12には及ぼされない状態とす
ることができる。それゆえに、このような駆動力が側棒
15および16に及ぼされることによって、側棒15お
よび16が病人等を強く圧迫し、病人等に傷害を及ぼす
ことが確実に防止される。したがって、病人等に対して
極めて安全性の高いものとすることができる。
【0038】上述したベッド2上に寝かされている病人
等の他、車椅子または便器に座っている病人等、または
ベッド、車椅子、便器もしくは浴槽のような器具も、側
棒15および16の下方への移動において障害物となり
得る。特に、器具が障害物となる場合には、この実施例
によれば、そのような障害物の機械的損傷の問題も回避
することができる。
【0039】また、この実施例によれば、前述したよう
に、係合体27をローラチェーン31から離脱させるた
め、アーム部18を起立姿勢にもたらすことは、側棒1
6を意図的に持ち上げることによっても達成されること
ができる。この状態では、手動により、支持部材11を
上下方向へ移動させることが可能である。したがって、
側棒15および16にハンガーシャベル42のフック部
43を係合させるために病人等の近くまで支持部材11
を移動させる場合や、使用を終えた支持部材11を支柱
3および4の上端部近くまで移動させる場合などにおい
て、このような操作を手動により行なえば、モータ32
による駆動に基づく場合に比べて、迅速に操作すること
ができる。支持部材11を所望の位置まで移動させた
後、アーム部18を再び水平姿勢にもたらせば、係合体
27がローラチェーン31に係合して、その位置を維持
することができる。
【0040】以上、この考案を図示した実施例に関連し
て説明したが、この考案の範囲内において、その他、い
くつかの変形例が可能である。
【0041】たとえば、上述した実施例では、駆動体と
して、ローラチェーン31を用いたが、これに代えて、
ベルトを用いてもよい。さらには、駆動体として、リー
ドスクリュを用い、移動体に保持される係合体として、
このリードスクリュに選択的に係合する雌ねじを備える
部材を用いてもよい。
【0042】また、上述した実施例では、人体吊上げ装
置1は、ベッド2とは別体として取扱えるものであった
が、支柱がベッドに設けられたガイド手段によってベッ
ドの幅方向に移動可能なように取付けられてもよい。し
たがって、この場合には、ベース部材5および6ならび
に車輪8および9は不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例による人体吊上げ装置1
を、ベッド2とともに示す正面図である。
【図2】図1の線II−IIに沿う拡大断面図である。
【図3】図1に示した支柱3に関連する構成を透視して
示した左側面図であり、その一部を拡大して示してい
る。
【図4】人体吊上げ装置1に備える側棒15および16
によって病人等を保持している状態を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 人体吊上げ装置 3,4 支柱 11 支持部材 12 移動体 15,16 側棒 17,18 アーム部 19 ブラケット部 20 制御シャフト 23,24 スリーブ 25 固定ねじ 26 カム 27 係合体 30 引張りばね 31 ローラチェーン(駆動体) 32 モータ 42 ハンガーシャベル

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いの間に所定の間隔を置いてそれぞれ
    直立する1対の支柱と、 各前記支柱に沿って移動可能かつ移動された位置で停止
    可能に取付けられる支持部材とを備え、 前記支持部材は、 各前記支柱に沿って移動するように案内される1対の移
    動体と、 前記1対の移動体の間でそれぞれ延びる2本の平行な側
    棒と、 前記側棒とは直交する方向に延び、かつ前記2本の側棒
    のそれぞれの各端部に設けられるアーム部と、 各前記移動体に取付けられ、かつ前記アーム部を水平姿
    勢から起立姿勢の間で回動可能なように保持するブラケ
    ット部と、 一方の前記側棒の各端部に設けられた前記アーム部と一
    体に回動するものであり、各前記ブラケット部から各前
    記移動体まで延びるように設けられた制御シャフトと、 各前記制御シャフトに固定されるカムと、 前記カムの従節となるものであって、各前記移動体に保
    持される係合体とを備え、 各前記支柱には、各前記移動体を支柱に沿って移動させ
    るように駆動するための駆動体が設けられ、 前記カムは、前記一方の側棒の各端部に設けられた前記
    アーム部が水平姿勢にあるとき、前記係合体を前記駆動
    体に係合させるように前記係合体を変位させ、他方、前
    記アーム部が起立姿勢にあるとき、前記係合体を前記駆
    動体から離脱させるように前記係合体を変位させる、人
    体吊上げ装置。
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