JPH08196573A - 介護移動装置 - Google Patents

介護移動装置

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JPH08196573A
JPH08196573A JP7031587A JP3158795A JPH08196573A JP H08196573 A JPH08196573 A JP H08196573A JP 7031587 A JP7031587 A JP 7031587A JP 3158795 A JP3158795 A JP 3158795A JP H08196573 A JPH08196573 A JP H08196573A
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JP
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care
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frame member
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JP7031587A
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English (en)
Inventor
Hideo Minaki
秀雄 皆木
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MINAGI GIKEN KK
Original Assignee
MINAGI GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被介護者にベッド、車椅子、トイレ等の生活
上必要な場所の間を安全、容易に移動させ得る介護移動
装置の提供。 【構成】 台車2に鉛直にガイド支柱3を固設し、これ
に上体保持部4と腰掛部5とを配する。上体保持部4に
は、電動モータ8で昇降させ得るアーム4bを設ける。
腰掛部5には前後方向移動自在に環状部材10を設け、
アーム4bを被介護者の脇の下に合わせて差し込み、か
つ引き上げた場合に、浮いている被介護者の腰の下に差
し込み得るようにする。環状部材10には、これを最大
限前方に引き出した場合に、腰掛部5の上枠部材5cの
横枠14をその間に位置させて動きを規制する上向き突
起10a、10bと上向き突起10c、10dとを突設
する。腰掛部5は電動モータ17により昇降する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、介護移動装置に関し、
詳細には、ベッド、浴槽及びトイレ等の生活上必要な設
備の間の移動を安全、かつ、容易に行えるようにする介
護移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】老人や身体障害者等のように移動に際し
て介護を必要とする被介護者や、けが等により歩行が困
難でリハビリを行う必要のある被介護者等のための補助
装置が、従来から種々提案されている。
【0003】このような従来の補助装置としては、例え
ば、特公平3−56059号公報に記載された立ち上が
り補助装置がある。この立ち上がり補助装置は、補助対
象者の胸部収容空間を形成する一対のフォーク部材の後
側に背もたれ部を構成した支持部材を、台車に構成した
昇降機構の昇降部材に横方向に突設支持するとともに、
該支持部材の少なくとも上側にはクッション部を構成し
たことを特徴としている。したがって、この立ち上がり
補助装置を利用すると、自力では立ち上がることが困難
な人であっても、支持部材により他人の力を借りずに容
易に立ち上がることができる。
【0004】また、このような従来の補助装置として
は、特開平2−180260号公報に記載された歩行補
助器がある。この歩行補助器は、使用者踏立空間前方の
支柱適所に、腰掛板を横設又は垂下自在に構成したこと
を特徴としている。しかしてこの歩行補助器を利用する
と、長い距離を歩行する場合にも、途中で腰掛板を横設
状態にすることにより、腰掛板に腰を掛けて休むことが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の補助装置にあっては、立ち上がり動作を容易
にするためのものであったり、歩行を保持するためのも
ので、目的が限定されており、また、その限定された目
的を達成するために適切な構成となっていたため、老人
や身体障害者等のように移動に際して介護を必要とする
被介護者を、介護者が、風呂に入れたり、トイレで排便
させたり、また、車椅子に移したりする場合には、不向
きであり、このような被介護者を介護者が介護する場合
の補助装置の必要性が要望されている。
【0006】即ち、老人や身体障害者等のように移動に
際して、介護を必要とする被介護者を、介護者が肩で支
えたり、抱き上げて、浴槽、トイレ及び車椅子等に移動
させるのは、相当な労力を必要とし、このような労力を
軽減し、かつ、被介護者にとって安心感のある介護移動
装置が要望されている。そこで、本発明は、上記要望に
鑑みてなされたものであって、ベッド、車椅子、及びト
イレ等の生活上必要な場所間の移動を容易にする介護移
動装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の構成の要旨とす
るところは、水平方向に移動可能な台車と、上記台車に
鉛直方向に取り付けられた支柱と、被介護者の脇の下に
挿入してその上体を保持する上体保持手段と、上記上体
保持手段を前記支柱に沿って上下方向に移動させる上部
駆動手段と、前記被介護者が腰掛け可能な腰掛手段であ
って、ほぼ水平に前後方向に移動可能な腰掛手段と、上
記腰掛手段を支持する支持枠部材と、上記支持枠部材を
前記支柱に沿って上下方向に移動させる下部駆動手段
と、を備えた介護移動装置であり、これによって前記課
題を解決することができる。
【0008】この場合、例えば、請求項2に記載するよ
うに、前記上体保持手段の、少なくとも前記被介護者の
脇の下が接触する部分には、所定の弾力のある部材を被
覆することとするのが良い。
【0009】また、例えば、請求項3に記載するよう
に、前記腰掛手段の、少なくとも前記被介護者が腰をか
ける部分には、所定の弾力のある部材を被覆することと
するのが良い。
【0010】更に、例えば、請求項4に記載するよう
に、前記上体保持手段は、先端の開いたほぼコの字型の
アーム部材により形成するのが適当である。また、上記
の場合は、例えば、請求項5に記載するように、上記上
体保持手段のアーム部材を垂直方向に回動可能に形成す
るのが好ましい。
【0011】また、例えば、請求項6に記載するよう
に、前記腰掛手段は、前記支柱の後部側から前部側にほ
ぼ水平にかつ前後方向に移動可能に長く延在するほぼ四
辺形の辺に沿った枠材からなる環状部材であって、後端
に後記第1の枠部材の横枠にその間を係止させ前後方向
の移動を防止する一対以上の上向き突起を備えるととも
に、前端の辺を前方に膨らむ曲線状とした環状部材に構
成し、また前記支持枠部材は、前記支柱の後部側に位置
して、前記環状部材の後端部を、その上方への移動を規
制しつつ支持し、かつ後端の一対以上の上向き突起間に
係止させて、前記環状部材の前後方向の移動を防止する
横枠を備えた第1の枠部材と、前記支柱の前部側に位置
して、前記環状部材の前部側を、その下方への移動を規
制しつつ支持する第2の枠部材と、前記下部駆動手段に
よって上下方向に移動されるべく前記支柱に沿って上下
方向に移動自在に配した保持部材であって、前記第1の
枠部材及び上記第2の枠部材を固設した保持部材と、で
構成するのが好ましい。
【0012】
【作用】本発明の介護移動装置によれば、水平方向に移
動可能な台車に鉛直方向に支柱が取り付けられ、この支
柱に沿って上下方向に上部駆動手段により移動される上
体保持手段を、被介護者の脇の下に挿入して前記被介護
者の上体を保持することができる。また、支柱に沿って
上下方向に下部駆動手段により移動される腰掛手段が、
取り付けられており、この腰掛手段は、被介護者が腰掛
け可能であって、ほぼ水平に前後方向に移動可能であ
る。
【0013】この介護移動装置に被介護者を乗せるに
は、まず、腰掛手段を後方に引いた状態でベッド上にベ
ッドの側方に向いて、あるいは、ベッドの側方に背を向
けて座っている被介護者に介護移動装置を接近させ、上
体保持手段を、上部駆動手段により上下方向に移動させ
ることにより、被介護者の脇の下に位置調整し、次いで
介護移動装置を被介護者に接近させることにより、その
上体保持手段を被介護者の脇の下に差し込む。
【0014】次に、上部駆動手段により上体保持手段を
上方にゆっくりと所定高さだけ移動させて、被介護者の
上体を少し浮かせ、腰掛手段を前方に移動させて、浮い
た被介護者の腰の下に差し込む。このとき、腰掛手段
を、これを支持する支持枠部材を下部駆動手段により上
下方向に移動して、被介護者の腰の下の位置にくるよう
に上下方向の位置調整を行う。
【0015】その後、上部駆動手段により上体保持手段
を適宜下方に下げて、被介護者が楽な姿勢で腰掛け手段
に座れる状態とし、この状態で、また、必要に応じて、
腰掛手段及び上体保持手段の上下位置を調整して、介護
移動装置を押して、目的の場所に移動する。このとき、
被介護者の上体は、脇の下に差し込まれた上体保持手段
により保持され、安定した状態で移動させることができ
る。
【0016】また、介護移動装置に載っている被介護者
をベッドや車椅子等に移す場合には、上記動作と反対の
動作を行うことにより、行う。即ち、上部駆動手段及び
下部駆動手段により上体保持手段と腰掛手段を上下方向
に同時に又は順次移動させ、被介護者が安定した状態
で、ベッド上や車椅子の座部上に対応する位置に腰掛手
段を位置させる。この状態で、上部駆動手段により上体
保持手段のみを上方に適量移動させて、被介護者の腰を
少し浮かせ、この状態で、腰掛手段を、後方に移動させ
て、被介護者の腰の下から引き抜く。
【0017】その後、上部駆動手段により上体保持手段
を必要なだけ下方に下げて、被介護者をベッド上や車椅
子上に座らせ、被介護者の脇の下から上体保持手段が離
れると、介護移動装置を後方に移動させて、上体保持手
段を被介護者の脇の下から引き抜く。
【0018】したがって、介護者が、被介護者に肩を貸
したり、抱き上げたりする必要がなく、ベッドや車椅子
等から目的の場所に簡単、容易、かつ、安全に被介護者
を移動させることができる。
【0019】この場合、例えば、請求項2に記載するよ
うに、上体保持手段の少なくとも被介護者の脇の下が接
触する部分を、所定の弾力のある部材で被覆すると、被
介護者の脇の下に不快な痛みを与えることなく、適切に
移動させることができる。
【0020】また、例えば、請求項3に記載するよう
に、腰掛手段の少なくとも被介護者が腰をかける部分
を、所定の弾力のある部材で被覆すると、被介護者が腰
掛手段に座ったとき、被介護者の臀部に弾性部材が当接
して、被介護者の臀部に不快な痛みを与えることなく、
適切に移動させることができる。
【0021】更に、例えば、請求項4に記載するよう
に、上体保持手段を、先端の開いたほぼコの字型のアー
ム部材により形成すると、上体保持手段を容易に被介護
者の脇の下に差し込むことができる。また、例えば、請
求項5に記載するように、上体保持手段のアーム部材を
ほぼ垂直方向に回動可能に形成すると、これを上方又は
下方回動させることで、介護移動装置を使用しない場合
に、保管スペースを狭くすることができる。
【0022】更に、例えば、請求項6に記載するよう
に、前記腰掛手段を、前記支柱の後部側から前部側にほ
ぼ水平にかつ前後方向に移動可能に長く延在するほぼ四
辺形の辺に沿った枠材からなる環状部材であって、後端
に後記第1の枠部材の横枠にその間を係止させ前後方向
の移動を防止する一対以上の上向き突起を備えるととも
に、前端の辺を前方に膨らむ曲線状とした環状部材に構
成し、前記支持枠部材を、前記支柱の後部側に位置し
て、前記環状部材の後端部を、その上方への移動を規制
しつつ支持し、かつ後端の一対以上の上向き突起間に係
止させて、前記環状部材の前後方向の移動を防止する横
枠を備えた第1の枠部材と、前記支柱の前部側に位置し
て、前記環状部材の前部側を、その下方への移動を規制
しつつ支持する第2の枠部材と、前記下部駆動手段によ
って上下方向に移動されるべく前記支柱に沿って上下方
向に移動自在に配した保持部材であって、前記第1の枠
部材及び上記第2の枠部材を固設した保持部材と、で構
成した場合には、腰掛手段を簡単な構造のものとするこ
とができ、介護移動装置を安価で、かつ、軽量なものと
することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、
本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種
々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説
明に於いて特に本発明を限定する旨の記載がない限り、
これらの態様に限られるものではない。
【0024】図1〜図7は、本発明の介護移動装置の一
実施例を示す図である。図1は、本発明の一実施例の介
護移動装置1の斜視図であり、図2は、本発明の一実施
例の介護移動装置1の側面図である。
【0025】図1及び図2に於いて、介護移動装置1
は、台車2に鉛直に所定長さのガイド支柱(支柱)3が
取り付けられており、台車2は、平行に配された一対の
シャフト2a、2bと、これらのシャフト2a、2b間
に該シャフト2a、2bの長手方向中央部よりも多少後
方側に於いて張り渡された板材2cと、シャフト2a及
びシャフト2bの前後端付近の下部に取り付けられたキ
ャスタ2d〜2gとで構成されている。台車2中、特
に、シャフト2a、2bと板材2cとは、所定の剛性を
有した部材により形成されている。その他の部材も必要
な強度を備えていることは云うまでも内。
【0026】前記台車2は、キャスタ2d〜2gが取り
付けられているため、床上を水平方向に容易に移動可能
となっている。また、図示しないが、このキャスタ2d
〜2gには、ストッパー機構が取り付けられており、後
述するように、被介護者が介護移動装置1に乗るとき
や、介護移動装置1から降りるときに、ストッパー機構
をロックすることにより、介護移動装置1の不用意な移
動を規制することができる。
【0027】前記ガイド支柱3は、所定の剛性を有し、
かつ、軽量の部材で角柱状に形成されており、その上部
側には、上体保持部(上体保持手段)4が、また、その
下部側には、腰掛部(腰掛手段及び支持枠部材)5が、
それぞれ取り付けられている。
【0028】前記上体保持部4は、前記ガイド支柱3
に、これに沿って上下方向に摺動自在に取り付けられた
保持部材4aと、該保持部材4aに取り付けられたほぼ
コの字型のアーム4bとを備えており、アーム4bは、
被介護者の脇の下に挿入して、被介護者の上体を保持す
るとともに、被介護者が介護移動装置1に乗り降りする
際に、その上体を持ち上げて、介護移動装置1への乗り
移りを容易にするためのものである。
【0029】前記保持部材4aは、前記ガイド支柱3の
周囲を取り囲んだ状態の四角のリング状部材に構成さ
れ、該ガイド支柱3の外周面に摺接しつつ、これに沿っ
て上下方向に移動し得るものである。前記アーム4b
は、被介護者の上体を持ち上げるのに充分な剛性を有し
た部材で形成されるとともに、その表面の少なくとも被
介護者の脇の下に挿入される部分が被介護者にとって上
体が持ち上げられる際に不快な痛みを与えない所定の弾
力のある部材(合成ゴム部材等)で被覆されている。ま
た、アーム4bは、保持部材4aに取り付けられた部分
を基端部として、介護移動装置1の前方側(図1及び図
2中右側)の先端部が開いた状態で、ほぼ水平に形成さ
れている。
【0030】なお、アーム4bは、この実施例では、水
平方向に固定された状態で保持部材4aに固定されてい
るが、これに限るものではなく、上下方向の少なくとも
一方側に回動可能とし、必要なないかぎり、ほぼ水平方
向でアーム4bを保持することができることとした保持
機構を備えるようにしても良い。このようにすると、被
介護者が、前記腰掛部5に腰掛けているとき等に、アー
ム4bを上方、あるいは、下方に回動させることによ
り、被介護者の上体の自由度を容易に広げることがで
き、また、介護移動装置1を使用しない保管時に、保管
スペースを小さくすることができる。
【0031】前記保持部材4aの後部面には、ナット部
材6が取り付けられており、このナット部材6には、前
記ガイド支柱3と平行に所定長さに亘って配設されたス
クリュー7が螺合している。上記スクリュー7は、その
上端部がガイド支柱3の上端部に取り付けられた電動モ
ータ8のシャフトに連結されており、上記電動モータ8
は、図示しない操作部の操作に応じて、正逆転して、前
記スクリュー7を正転及び逆転させる。上記スクリュー
7が正転すると、ナット部材6が保持部材4aに固設さ
れているため、上体保持部4は、ガイド支柱3に沿って
上昇し、スクリュー7が逆転すると、上体保持部4は、
ガイド支柱3に沿って下降する。したがって、上記ナッ
ト部材6、スクリュー7及び電動モータ8は、全体とし
て、上体保持部4をガイド支柱3に沿って上下動させる
上部駆動手段として機能する。
【0032】前記腰掛部5は、前記ガイド支柱3に沿っ
て上下方向に摺動自在に取り付けられた保持部材5a
と、該保持部材5aに固設され介護移動装置1の前側に
延在する下枠部材(第2の枠部材)5bと、該保持部材
5aに固設され介護移動装置1の後側に延在する上枠部
材(第1の枠部材)5cとを基本構成要素とする前記支
持枠部材と、これらの下枠部材5bと上枠部材5cの間
に介護移動装置1の前後方向に移動可能に配設された可
動腰掛部(腰掛手段)5dと、で構成されるものであ
り、後者の可動腰掛部5dは、被介護者の腰の下に位置
して、被介護者が腰掛けた状態で被介護者を保持するも
のである。また前記保持部材5aは、前記ガイド支柱3
の周囲を取り囲んだ状態の四角のリング状部材に構成さ
れ、該ガイド支柱3の外周面に摺接しつつこれに沿って
上下方向に移動し得るものである。
【0033】前記可動腰掛部5dは、ほぼ四辺形の辺に
沿った枠材で構成され、その辺のうち前端の辺について
は前方に膨らむ曲線状とした環状部材10を主たる構成
要素として構成されており、該環状部材10は、被介護
者が腰掛けたとき、その体重を支えるのに充分な剛性を
有した部材で形成されるとともに、少なくとも被介護者
が腰掛ける部分には、その表面が被介護者が腰掛けた際
に不快な痛みを与えない所定の弾力のある部材(合成ゴ
ム等)で被覆されている。
【0034】前記下枠部材5bは、前記保持部材5aの
両側面に前記可動腰掛部5dよりも下側に位置して固設
された一対の縦枠11a、11bと、この一対の縦枠1
1a、11bにその両端が固設された2本の横枠12
a、12bとで構成されており、可動腰掛部5dの環状
部材10の前方側の下部を横枠12a、12bにより保
持する。したがって、縦枠11aと縦枠11bは、保持
部材5aから少なくとも可動腰掛部5dの環状部材10
の太さ分だけ、側方側に突出した状態で該保持部材5a
に取り付けられている。
【0035】前記上枠部材5cは、保持部材5aの両側
面に前記可動腰掛部5dよりも上側に位置して固設され
た一対の縦枠13a、13bと、この一対の縦枠13
a、13bにその両端が固設された1本の横枠14とで
構成されており、可動腰掛部5dの環状部材10の後方
側の上部を横枠14により保持する。したがって、縦枠
13aと縦枠13bは、保持部材5aから少なくとも可
動腰掛部5dの環状部材10の太さ分だけ、側方側に突
出した状態で該保持部材5aに取り付けられている。
【0036】また、前記可動腰掛部5dの環状部材10
は、前記のように、四辺形の辺に沿った枠材からなる環
状に構成したものであり、その前端の辺のみが、前方に
膨らむ曲線状に構成してあるもので、その前方側に被介
護者が腰を掛けるようになっている。可動腰掛部5d
は、その環状部材10の後方側の両端部に、各々上側に
突出した一個の上向き突起10a、10bが形成されて
おり、これらの上向き突起10a、10bは、該可動腰
掛部5dが前方側に移動されたとき、前記上枠部材5c
の横枠14に当接して、その介護移動装置1の前方側へ
の移動を規制する。
【0037】また、可動腰掛部5dは、その環状部材1
0の後方側両端部の前記上向き突起10a、10bより
も少なくとも前記横枠14の幅分だけ前方側に、各々そ
の内部に侵入後退可能な上向き突起10c、10dが配
設されており、上向き突起10c、10dは、環状部材
10内に縮設された弾性部材、例えば、圧縮バネ等によ
り環状部材10外に突出する方向に付勢されている。
【0038】前記保持部材5aの後部面には、ナット部
材15が固設されており、このナット部材15には、前
記ガイド支柱3と平行に所定長さに亘って配設されたス
クリュー16が螺合している。スクリュー16は、その
下端部がガイド支柱3の下端部付近に取り付けられた電
動モータ17のシャフトに連結されており、該電動モー
タ17は、図示しない操作部の操作に応じて、正逆転し
て、スクリュー16を正転及び逆転させるようになって
いる。
【0039】スクリュー16が正転すると、ナット部材
15が保持部材5aに固設されているため、腰掛部5
は、ガイド支柱3に沿って上昇し、スクリュー16が逆
転すると、腰掛部5は、ガイド支柱3に沿って下降す
る。したがって、上記ナット部材15、スクリュー16
及び電動モータ17は、全体として、腰掛部5をガイド
支柱3に沿って上下方向に移動させる下部駆動手段とし
て機能する。
【0040】次に、この実施例の作用を説明する。この
実施例の介護移動装置1は、上体保持部4により被介護
者の脇の下を持ち上げることにより、その腰を浮かし、
浮いた腰の下に腰掛部5の環状部材10を差し込んで、
被介護者を腰掛部5に乗せた状態で、所定の場所から目
的の場所に、例えば、ベッドからトイレへ、あるいは、
ベッドから車椅子等への移動を容易に行わせることがで
きるところにその特徴がある。
【0041】しかして介護移動装置1は、使用しないと
きには、図3に示すように、腰掛部5の環状部材10を
後方側一杯に引き戻し、その先端部を保持部材5aに当
接させた状態で、後端部を斜め下方に垂れ下がらせて保
管するものである。
【0042】この介護移動装置1を使用して、図4に示
すように、被介護者をベッド20から所定の場所に移動
する場合に、これに載せる場合の使用方法の一例につい
て説明する。
【0043】ベッド20に寝ている被介護者を介護移動
装置1に乗せるには、まず、被介護者をベッド20上で
起こし、ベッド20の側方に背を向けて座らせ、あるい
は、ベッド20の側方に向かって座らせる。ベンド20
上で被介護者をどちらの方向に向かって座らせるかは、
被介護者を介護移動装置1で移動させる目的や、移動先
がどこであるか等により異なる。即ち、被介護者を散歩
や遠く離れた場所に移動するためには、図4に示すよう
に、被介護者をベッド20の側方に背を向けて座らせ、
また、被介護者を車椅子に移動させたり、トイレに移動
させたりする場合には、被介護者をベッド20の側方に
向かって座らせる。前者のように被介護者をベッド20
の側方に背を向けて座らせる場合は、その脚を反対側側
方に向けて延ばした状態にさせることになる。図4は、
被介護者を載せた上で、介護移動装置1がベッド20か
ら若干後退した状態を示している。
【0044】いま、被介護者を、図4に示すように、ベ
ッド20の側方に背を向けて(ただし図4とは異なり、
脚をベッド20の反対側側方に延ばした状態で)座らせ
たときに、介護移動装置1に移動する手順について説明
する。先ず被介護者をベッド20の側方に背を向けて座
らせ、介護移動装置1の可動腰掛部5dの環状部材10
を後方側に最も引いた状態、あるいは、図3に示したよ
うに、環状部材10の後端側を下方に垂下させた状態
で、介護者が、該介護移動装置1を押して、被介護者の
背中に接近させ、操作部で電動モータ8の駆動を制御し
て、上体保持部4をガイド支柱3に沿って上下方向に移
動させ、そのアーム4bの位置を被介護者の脇の下に対
応する位置に位置調整する。そうした上で、介護移動装
置1を被介護者の背中に接近させ、アーム4bを被介護
者の脇の下に差し込む。
【0045】このとき、介護移動装置1の台車2には、
キャスタ2d〜2gが取り付けられているので、容易に
被介護者に接近移動させることができる。そして、介護
移動装置1を被介護者の背中に充分接近させ、アーム4
bを被介護者の脇の下に充分差し込んだ上で、操作部を
操作して、電動モータ8を駆動させ、アーム4bを上方
に移動させて、被介護者の脇の下を持ち上げることによ
り、被介護者の腰を多少浮いた状態とする。このとき、
アーム4bが弾性部材で被覆されているため、被介護者
の脇の下が痛くなるようなことはない。
【0046】この状態で、下枠部材5bと上枠部材5c
により案内支持される可動腰掛部5dの環状部材10
を、被介護者の方向に押し込んで、これを被介護者の腰
の下に差し込む。このとき、前記環状部材10が被介護
者の腰の下の高さ位置に位置していないときには、操作
部を操作して電動モータ17の駆動を制御することによ
り、腰掛部5をガイド支柱3に沿って昇降移動させ、該
環状部材10の前方側の上下方向の位置を被介護者の腰
の下に合わせる。
【0047】こうして環状部材10を被介護者の腰の下
に合わせておけば、その後端部等を介護者が押すことに
より、該環状部材10を被介護者の腰の下に充分差し込
むことができる。このとき、環状部材10の上向き突起
10c、10dが陥没可能となっているため、環状部材
10を被介護者の腰の下に押し込むと、前記上枠部材5
cの横枠14が上向き突起10c、10dを陥没させつ
つ乗り越え、上向き突起10a、10bに当接して停止
することとなる。横枠14が上向き突起10a、10b
に当接するまで環状部材10が押し込まれると、上向き
突起10c、10dは、横枠14による下方への押し込
み力から開放され、横枠14の前方側で環状部材10外
に突出することとなる。
【0048】したがって、上向き突起10a、10bと
上向き突起10c、10dが上枠部材5cの横枠14を
前後位置で挟む状態となり、環状部材10は、横枠14
を介して、上枠部材5cにより前後方向への移動が規制
される。また、このとき、キャスタ2d〜2gにストッ
パー機構が設けられているので、これをロックすること
により、不用意に介護移動装置1が移動することを防止
することができ、作業の安全性を確保することができ
る。
【0049】環状部材10の被介護者の腰の下への差込
が完了すると、操作部を操作して、まず、電動モータ8
を駆動し、アーム4bを少し下げて、被介護者を楽な状
態で、環状部材10上に腰掛けた状態にする。
【0050】次に、操作部を操作して、電動モータ17
を駆動し、環状部材10を少し上方に上げて、該環状部
材10及び被介護者をベッド20から少し浮かせた状態
とする。この状態で、介護移動装置1をベッド20の側
方からゆっくりと離し、被介護者の足がベッド20から
離れると、被介護者は、図4及び図5に示すように、ガ
イド支柱3を背にし、足を降ろし、脇の下をアーム4b
で支えられた状態で安定して、環状部材10に腰を掛け
た状態となる。このとき、環状部材10は、弾性部材で
被覆されているので、被介護者の臀部が痛くなることは
ない。
【0051】その後、操作部を操作して、電動モータ8
及び電動モータ17を駆動し、被介護者の身長や足の長
さ及び安定性を考慮して、アーム4b及び環状部材10
の上下方向の位置を調整する。
【0052】この状態で、介護者は、被介護者が座った
状態の介護移動装置1を押し、目的の場所へ移動させ
る。このとき、台車2にキャスタ2d〜2gが取り付け
られているので、容易に、介護移動装置1を押して、目
的の場所に移動することができる。
【0053】次に、被介護者をガイド支柱3の方に向い
た状態で介護移動装置1に乗せる場合について説明す
る。いま、被介護者をベッド20から車椅子に移動させ
るものとすると、先ず被介護者をベッド20上でその側
方に向けさせ、足をベッド20の側方に垂らした状態で
座らせる。このとき、被介護者の足を後で環状部材10
が差し込めるように、適当に開いた状態で座らせる。
【0054】この状態で、前記したところと同様に、環
状部材10を介護移動装置1の後方側に引いた上で被介
護者に近付ける。その後、アーム4bを被介護者の脇の
下の高さ位置に調整した上で、更に、介護移動装置1を
被介護者に徐々に接近させて、アーム4bをその脇の下
に差し込む。
【0055】アーム4bを充分に被介護者の脇の下に差
し込んだ後は、電動モータ8を駆動させて、該アーム4
bを上方に移動させ、被介護者の上体を少し浮かせた状
態とする。次いで、この状態で、環状部材10を前方側
に押して、被介護者の開いた足の間から被介護者の腰の
下に差し込む。このとき、環状部材10が被介護者の腰
の下の位置に対応していないときには、予め、操作部を
操作して、電動モータ17を駆動させることにより、該
環状部材10を昇降させ、これを被介護者の腰の下の位
置に対応するように調整する。
【0056】こうして、環状部材10を、横枠14が上
向き突起10a、10bと上向き突起10c、10dの
間に位置することとなるまで被介護者の腰の下に差し込
んだ上で、操作部を操作して、電動モータ17を駆動
し、該環状部材10を少し上方に上げて、ベッド20か
ら浮かせる。引き続いて、操作部を操作して、電動モー
タ8を駆動し、アーム4bを少し下げて、被介護者を環
状部材10に楽な姿勢で座らせるとともに、アーム4b
で上体を安定させ得る位置に調整する。
【0057】この状態で、介護移動装置1をベッド20
から引き離し、目的の場所、例えば、図7に示す車椅子
30の位置する場所に移動させる。介護移動装置1は、
車椅子30の近傍に移動させた後、被介護者を車椅子3
0に対して背中を向けた状態で、これを、接近させ、操
作部により電動モータ8及び電動モータ17を同時に駆
動して、アーム4bと環状部材10を同時に上方向ある
いは下方向に移動させることにより、被介護者が安定し
て介護移動装置1に腰掛けた状態のままで、環状部材1
0の位置を車椅子30の座部30aよりも多少高い位置
に調整する。
【0058】この状態で、図7に示すように、介護移動
装置1を車椅子30に更に接近させ、被介護者の腰掛け
ている環状部材10を車椅子30の座部30a上に差し
込む。こうした上で、キャスタ2d〜2gのストッパー
機構によりキャスタ2d〜2gをロックして、介護移動
装置1の移動を規制する。
【0059】環状部材10を車椅子30の座部30a上
に差し込んだ後は、該環状部材10及びアーム4bを同
時に下方に移動させ、該環状部材10を車椅子30の座
部30a上に近接させた状態とする。次に、電動モータ
8のみを駆動して、アーム4bのみを少し上方に移動さ
せ、被介護者の腰が環状部材10から多少浮いた状態と
する。そしてこの状態で、環状部材10を被介護者の腰
の下から引き抜き、その後、電動モータ8を駆動してア
ーム4bを下げ、被介護者を車椅子30の座部30a上
に腰掛けさせる。更に引き続いて、アーム4bを下げ
て、これが被介護者の脇の下よりも下がった後に、介護
移動装置1を車椅子30から引き離す。以上により、車
椅子30への移動を完了する。
【0060】また、被介護者がトイレに行きたいときに
は、以上と同様にして、介護移動装置1に乗せ、トイレ
に移動するが、トイレでは、被介護者を洋式トイレの便
座に直接に座らせる必要がない。即ち、この実施例の腰
掛部5は、被介護者が腰を掛ける部分が、ほぼ四辺形の
辺に沿った枠材で環状に構成した環状部材10であた
め、下半身の衣服類を脱いでおけば、腰掛部5の環状部
材10に被介護者が腰を掛けた状態で、そのまま排便を
することができる。
【0061】このように、この実施例によれば、介護者
が、被介護者に肩を貸したり、抱き上げたりすることな
く、ベッドや車椅子等から目的の場所に簡単、容易、か
つ、安全に被介護者を移動させることができる。
【0062】また、この実施例によれば、上体保持部4
のアーム4bの少なくとも被介護者の脇の下が接触する
部分及び腰掛部5の環状部材10の少なくとも被介護者
が腰掛ける部分を、所定の弾力のある部材で被覆してい
るので、被介護者の脇の下及び臀部に不快な痛みを与え
ることなく、適切に移動させることができる。
【0063】また、この実施例によれば、上体保持部4
のアーム4bを、先端の開いたほぼコの字型の部材に形
成しているので、アーム4bを容易に被介護者の脇の下
に差し込むことができる。
【0064】また、この実施例によれば、腰掛部5を、
支持枠部材と可動腰掛部5dとで構成し、上記支持枠部
材は、ガイド支柱3に沿ってその上下方向に摺動自在に
取り付けられた保持部材5aと、該保持部材5aに固設
され、介護移動装置1の前側に延在する下枠部材(第2
の枠部材)5bと、該保持部材5aに固設され、介護移
動装置1の後側に延在する上枠部材(第1の枠部材)5
cとで構成し、更に前記可動腰掛部5dは、上記下枠部
材5bと上枠部材5cの間に介護移動装置1の前後方向
に移動可能に配設された環状部材10で構成し、加えて
上記環状部材10は、これを前方に延ばした状態では、
その後端の上向き突起10a、10bと上向き突起10
c、10dにより上枠部材5cの横枠14を挟んで、前
後方向の移動が規制される構成となっているので、被介
護者が腰掛けた状態で、これが外れる等と云うことがな
い。したがって腰掛部5は安全で、かつ、簡単な構造の
ものとなっており、介護移動装置1を安価で、かつ、軽
量なものとすることができる。
【0065】なお、以上の実施例に於いては、上体保持
部4及び腰掛部5を、それぞれ、電動モータ8又は電動
モータ17によりガイド支柱3に沿って昇降移動させる
ようにしているが、電動モータに限るものではなく、例
えば、油圧シリンダ又は空気圧シリンダ等を用いてもよ
い。また、以上の実施例に於いては、ガイド支柱3や各
種枠材等を角柱あるいは角筒形状としているが、円柱あ
るいは円筒形状としても良い。更に、以上の実施例に於
いては、可動腰掛部5dの環状部材10を介護者が手動
により前後方向に移動するようにしているが、これに限
るものではなく、モータあるいは油圧等を利用して移動
させるようにしても良い。
【0066】
【発明の効果】本発明の介護移動装置によれば、水平方
向に移動可能な台車に鉛直方向に支柱が取り付けられ、
この支柱に沿って上下方向に上部駆動手段により移動さ
れる上体保持手段が、被介護者の脇の下に挿入されてそ
の上体を保持する。また、支柱に沿って上下方向に下部
駆動手段により移動される腰掛手段が取り付けられてお
り、この腰掛手段はほぼ水平かつ前後方向に移動可能で
あり、当然、被介護者の腰掛が可能となっている。
【0067】この介護移動装置に被介護者を乗せるに
は、まず、腰掛手段を後方に引いた状態でベッド上にそ
の側方に向いて、あるいは、その側方に背を向けて座っ
ている被介護者に介護移動装置を接近させ、先ず上体保
持手段を上部駆動手段により上下方向に移動させること
により、被介護者の脇の下の高さに位置調整し、また更
に介護移動装置を被介護者に接近させることにより、上
体保持手段を被介護者の脇の下に差し込む。
【0068】次に、上部駆動手段により上体保持手段を
ゆっくりと若干引き上げ、被介護者の上体を少し浮かせ
た上で、腰掛手段を前方に移動させ、これを浮いた被介
護者の腰の下に差し込む。このとき、予め、腰掛手段の
高さ位置を下部駆動手段により上下方向に移動して、被
介護者の腰の下の位置に対応するように上下方向の位置
調整を行っておくこととする。
【0069】その後、上部駆動手段により上体保持手段
を適宜下方に下げて、介護者が楽な姿勢で腰掛け手段に
座れる状態とし、この状態で、また、必要に応じて、腰
掛手段及び上体保持手段の上下位置を調整した上で、介
護移動装置を押して、目的の場所に移動する。このと
き、被介護者の上体は、脇の下に差し込まれた上体保持
手段により保持され、被介護者を安定した状態で移動さ
せることができる。
【0070】また、介護移動装置に載っている被介護者
をベッドや車椅子等に移す場合には、上記動作と反対の
動作を行うことにより、行う。即ち、上部駆動手段及び
下部駆動手段により上体保持手段と腰掛手段を上下方向
に同時に移動させ、被介護者が安定した状態で、ベッド
上や車椅子の座部上に腰掛手段を移動させる。この状態
で、上部駆動手段により上体保持手段のみを上方に適宜
高さ移動させて、被介護者の腰を少し浮かせ、こうした
上で、腰掛手段を、後方に移動させて、被介護者の腰の
下から引き抜く。その後、上部駆動手段により上体保持
手段を適宜高さ分だけ下方に下げて、被介護者をベッド
上や車椅子上に座らせ、その脇の下から上体保持手段を
離れさせる。そしてその後、介護移動装置を後方に移動
させて、上体保持手段を被介護者の脇の下から引き抜
く。
【0071】したがって、介護者が、被介護者に肩を貸
したり、抱き上げたりすることなく、ベッドや車椅子等
に簡単、容易、かつ、安全に移動させることができる。
【0072】この場合、例えば、請求項2に記載するよ
うに、上体保持手段の少なくとも被介護者の脇の下が接
触する部分を、所定の弾力のある部材で被覆しておけ
ば、被介護者の脇の下に不快な痛みを与えることなく、
適切に移動させることができる。
【0073】また、例えば、請求項3に記載するよう
に、腰掛手段の少なくとも被介護者が腰をかける部分
を、所定の弾力のある部材で被覆しておけば、被介護者
が腰掛手段に座ったとき、その臀部に弾性部材が当接し
て、不快な痛みを与えることなく、適切に移動させるこ
とができる。
【0074】更に、例えば、請求項4に記載するよう
に、上体保持手段を、先端の開いたほぼコの字型のアー
ム部材により形成した場合いは、これを容易に被介護者
の脇の下に差し込むことができる。
【0075】また、例えば、請求項5に記載するよう
に、上体保持手段のアーム部材をほぼ垂直方向に回動可
能に構成した場合には、これを上向き又は下向き上体に
回動させておくことにより、介護移動装置を使用しない
場合に、保管スペースを狭くすることができる。
【0076】更に、例えば、請求項6に記載するよう
に、前記腰掛手段を、前記支柱の後部側から前部側にほ
ぼ水平にかつ前後方向に移動可能に長く延在するほぼ四
辺形の辺に沿った枠材からなる環状部材であって、後端
に後記第1の枠部材の横枠にその間を係止させ前後方向
の移動を防止する一対以上の上向き突起を備えるととも
に、前端の辺を前方に膨らむ曲線状とした環状部材に構
成し、前記支持枠部材を、前記支柱の後部側に位置し
て、前記環状部材の後端部を、その上方への移動を規制
しつつ支持し、かつ後端の一対以上の上向き突起間に係
止させて、前記環状部材の前後方向の移動を防止する横
枠を備えた第1の枠部材と、前記支柱の前部側に位置し
て、前記環状部材の前部側を、その下方への移動を規制
しつつ支持する第2の枠部材と、前記下部駆動手段によ
って上下方向に移動されるべく前記支柱に沿って上下方
向に移動自在に配した保持部材であって、前記第1の枠
部材及び上記第2の枠部材を固設した保持部材と、で構
成した場合には、被介護者の腰掛時にも安全であり、か
つ腰掛手段を簡単な構造のものとすることができ、介護
移動装置を安価で、軽量なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の介護移動装置の斜視図。
【図2】一実施例の介護移動装置の側面説明図。
【図3】一実施例の介護移動装置の不使用時の側面説明
図。
【図4】ベッド上の被介護者を一実施例の介護移動装置
に背を向けた状態で乗せる場合の作用説明図。
【図5】一実施例の介護移動装置に被介護者が背を向け
て乗っている状態の後面説明図。
【図6】一実施例の介護移動装置に被介護者が正面を向
いて乗っている状態の側面説明図。
【図7】一実施例の介護移動装置から被介護者を車椅子
に移動する場合の作用説明図。
【符号の説明】
1 介護移動装置 2 台車 2a、2b シャフト 2c 板材 2d〜2g キャスタ 3 ガイド支柱 4 上体保持部 4a 保持部材 4b アーム 5 腰掛部 5a 保持部材 5b 下枠部材 5c 上枠部材 5d 可動腰掛部 6 ナット部材 7 スクリュー 8 電動モータ 10 環状部材 10a、10b、10c、10d 上向き突起 11a、11b 縦枠 12a、12b 横枠 13a、13b 縦枠 14 横枠 15 ナット部材 16 スクリュー 17 電動モータ 20 ベッド 30 車椅子 30a 座部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向に移動可能な台車と、 上記台車に鉛直方向に取り付けられた支柱と、 被介護者の脇の下に挿入してその上体を保持する上体保
    持手段と、 上記上体保持手段を前記支柱に沿って上下方向に移動さ
    せる上部駆動手段と、 前記被介護者が腰掛け可能な腰掛手段であって、ほぼ水
    平に前後方向に移動可能な腰掛手段と、 上記腰掛手段を支持する支持枠部材と、 上記支持枠部材を前記支柱に沿って上下方向に移動させ
    る下部駆動手段と、 を備えた介護移動装置。
  2. 【請求項2】 前記上体保持手段の、少なくとも前記被
    介護者の脇の下が接触する部分に、所定の弾力のある部
    材を被覆した請求項1の介護移動装置。
  3. 【請求項3】 前記腰掛手段の、少なくとも前記被介護
    者が腰をかける部分に、所定の弾力のある部材を被覆し
    た請求項1又は2の介護移動装置。
  4. 【請求項4】 前記上体保持手段を、 先端の開いたほぼコの字型のアーム部材により形成した
    請求項1、2又は3の介護移動装置。
  5. 【請求項5】 上記上体保持手段のアーム部材を垂直方
    向に回動可能に形成した請求項4の介護移動装置。
  6. 【請求項6】 前記腰掛手段を、 前記支柱の後部側から前部側にほぼ水平にかつ前後方向
    に移動可能に長く延在するほぼ四辺形の辺に沿った枠材
    からなる環状部材であって、後端に後記第1の枠部材の
    横枠にその間を係止させ前後方向の移動を防止する一対
    以上の上向き突起を備えるとともに、前端の辺を前方に
    膨らむ曲線状とした環状部材に構成し、 前記支持枠部材を、 前記支柱の後部側に位置して、前記環状部材の後端部
    を、その上方への移動を規制しつつ支持し、かつ後端の
    一対以上の上向き突起間に係止させて、前記環状部材の
    前後方向の移動を防止する横枠を備えた第1の枠部材
    と、 前記支柱の前部側に位置して、前記環状部材の前部側
    を、その下方への移動を規制しつつ支持する第2の枠部
    材と、 前記下部駆動手段によって上下方向に移動されるべく前
    記支柱に沿って上下方向に移動自在に配した保持部材で
    あって、前記第1の枠部材及び上記第2の枠部材を固設
    した保持部材と、 で構成した請求項1、2、3、4又は5の介護移動装
    置。
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Cited By (8)

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