JP2012050503A - 電動式移乗器 - Google Patents

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Abstract

【課題】移乗介助技術に係る移乗器において、比較的小型で、遠くの移乗先へ移乗させることができ、しかも移乗作業が簡単な移乗器を提供する。
【解決手段】キャスタ付きの台車部と、台車部に搭載された駆動源および駆動源によって作動する座板部とを有する。座板部は、駆動源の駆動によって、腰掛けた姿勢の移乗者に対しその股間から臀部の下方へ当該座板部を差し込む前進作動と、差し込んだ状態から移乗者を当該座板部に載せた状態で持ち上げる上昇作動と、持ち上げた状態から移乗者を降ろす下降作動と、降ろした状態で移乗者の下方から当該座板部を引き抜く後退作動とを行なう。
【選択図】図4

Description

本発明は、移乗介助技術に係る電動式移乗器に関する。
高齢化社会の到来に伴い、高齢者介護時の福祉用具の役割が大きくなってきている。その中で例えば、高齢者(含む身体障害者)や患者など歩行の困難な人がベッドから車椅子へ乗り換えるような動作(移乗)においては、ベッドと車椅子の座面の高さの違いで、移乗が困難になると云う問題がある。これを人手で移乗介助する際は、介助する側に大きな負担がかかり、腰痛などの障害を引き起こすこともある。
また、このような場合に用いる装置として従来、図7に示す介護リフト装置51が提案されている(特許文献1参照)。しかしながらこの装置51は、垂直支柱52、水平アーム53および吊り下げアーム54等を備えるクレーン機構によって移乗者Eをその上方から吊り下げるものであって、装置としてきわめて大掛かりであり、以下の不都合がある。
(1)装置が大型であるため、スペースを取り、また大型の装置は一般に重量が重いため、取り回しがよくない。
(2)装置自体は移動しないため、移乗作業を行なうことができるのが、装置の近辺に限られる。したがって遠くの移乗先へ移乗させることができない。
(3)移乗者Eを吊り下げるのに先立って、移乗者Eを籠などの移乗具55に載せる(移乗者Eの身体の下に移乗具55を敷く)必要があり、準備作業に手間がかかる。
特開2000−296156号公報
本発明は以上の点に鑑みて、移乗介助技術に係る移乗器において、比較的小型で、遠くの移乗先へ移乗させることができ、しかも移乗作業が簡単な移乗器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による電動式移乗器は、キャスタ付きの台車部と、前記台車部に搭載された駆動源および前記駆動源によって作動する座板部とを有し、前記座板部は、前記駆動源の駆動によって、腰掛けた姿勢の移乗者に対しその股間から臀部の下方へ当該座板部を差し込む前進作動と、前記差し込んだ状態から移乗者を当該座板部に載せた状態で持ち上げる上昇作動と、前記持ち上げた状態から移乗者を降ろす下降作動と、前記降ろした状態で移乗者の下方から当該座板部を引き抜く後退作動とを行なうことを特徴とする。
また、本発明の請求項2による電動式移乗器は、上記した請求項1記載の電動式移乗器において、前記座板部は、前記駆動源に連結された連結部と、前記連結部の前進方向先端側で同一平面状に設けられた差し込み部とを一体に有し、前記差し込み部を移乗者の下方へ差し込みやすいように、前記差し込み部はその先端へ向けて漸次薄肉状に形成され、かつ前記移乗者の座りが良いように、前記差し込み部はその上面の幅方向中央部がその両側部位よりも凹んだ形状に形成されていることを特徴とする。
上記構成を備える本発明の移乗器は、上記従来技術のように移乗者を吊り下げるのではなく、座板部の上に跨った姿勢で座らせることにより移乗を行なうものである。また、移乗者がベッドの縁や車椅子などに腰掛けた姿勢から立ち上がれないことを想定して、座板部のほうで動くものである。座板部は電動式アクチュエータなどの駆動源によって動き、以下のように作動する。
(1)前進作動
移乗作動の初動位置として、座板部はこれを、腰掛けた姿勢の移乗者の正面に正対させ、またその高さ位置を、移乗者が腰掛けている座面の高さ位置に合わせる。そしてこの初動位置から座板部は移乗者に向けて前進し、移乗者の股間を通過して臀部の下方へ差し込まれる。座板部は、腰掛けた姿勢の移乗者の下方に差し込まれることになり、また腰掛けた姿勢の移乗者とこの移乗者が腰掛けている座面との間に差し込まれることになる。移乗者は、腰掛けた姿勢で両足を若干左右に開き、座板部が差し込まれてくるのを待つことになる。
(2)上昇作動
座板部が移乗者の下方へ差し込まれた状態で、座板部は上昇し、移乗者を持ち上げる。移乗者は座板部の上に跨った姿勢で座った状態で持ち上げられることになる。
(3)下降作動
移乗先へ移動後、座板部は下降し、移乗者を移動先へ降ろす。尚、移乗の元位置から移乗先への移動は、介助者がキャスタ付きの台車部を押したり引いたりすることにより移乗器全体を方向転換させたり走行させたりする。移乗は例えばベッドから車椅子へ、または反対に車椅子からベッドへ移乗者を移乗させることになるが、これらに限られず例えば一般の椅子やソファなどを移乗の元位置や移乗先としても良く、移乗の元位置や移乗先は移乗作業の開始時および終了時に移乗者が腰掛けた姿勢となるものであれば良い。
(4)後退作動
移乗者を降ろした状態で、座板部は後退し、移乗者の下方から引き抜かれる。移乗者は、移乗先で腰掛けた状態で移乗器から解放されることになる。
上記のように作動する座板部の操作系に関しては、介助者が操作する操作部(例えば有線または無線式のリモートコントロールボックス)が用意され、この操作部に座板部の前進、上昇、下降、後退を指示するスイッチ(例えば4つの押しボタンスイッチ)が設定される。そして介助者が例えば前進の指示ボタンを押すと、押している間、座板部が一定の速度で前進し、ボタンを離すと停止する。ベッドや車椅子など移乗の元位置や移乗先は座面の高さがまちまちであるので、移乗作動の初動位置を調整する場合にもこの操作部で操作が行なわれる。
上記前進作動で、座板部は、腰掛けた姿勢の移乗者に対しその股間から臀部の下方へ差し込まれるので、移乗者の体重が差し込みを阻害する一因となり、また移乗者の衣服や座面(例えばベッドシーツ)との摺動抵抗が差し込みを阻害する一因となる。したがって移乗者には可能な範囲で上体を前屈みとして臀部を浮かせてもらう恰好となるが、座板部についてこれを差し込みやすいようその形状に工夫を凝らす必要がある。そこで本発明では、座板部の差し込み部をその先端へ向けて漸次薄肉状に形成することにし、これにより移乗者と座面との間に差し込み部を差し込みやすい形状とした。
また、座板部は、腰掛けた姿勢の移乗者に対しその股間から臀部の下方へ差し込まれるので、座板部の幅寸法は人の幅寸法よりも小さく設定される。したがって座板部についてこれを移乗者の座りが良くなるようその形状に工夫を凝らす必要がある。そこで本発明では、座板部の差し込み部をその上面の幅方向中央部がその両側部位よりも凹んだ形状に形成することにし、これにより移乗者が座板部の上に跨った姿勢で座ったときに座板部幅方向のバランスを取りやすい形状とした。差し込み部上面の幅方向中央がその両側よりも凹んだ形状であると、これに移乗者が跨がる姿勢で座ったときに移乗者の臀部の肉が幅方向中央の凹み部位へ両側から寄せられることになり、よって座板部幅方向のバランスを取りやすくなる。これに対し反対に、差し込み部上面の幅方向中央がその両側よりも上方へ突出していると、座板部は鞍状を呈することになるので、移乗者はよほど慎重にバランスを取らないと重心位置が座板部幅方向の左右一方へずれ、倒れてしまうことになる。
座板部の材質としては、摩擦抵抗が小さくかつ荷重(移乗者の体重など)が作用しても破断しにくい材質であることが望ましく、例えば、超高分子量ポリエチレン、ニューライト材などとするのが好適である。
本発明は、以下の効果を奏する。
(1)上記従来技術では、移乗者を吊り下げるため、装置は少なくとも腰掛けた姿勢の移乗者よりも大型である必要がある。これに対し本発明では、移乗者を座板部の上に跨った姿勢で座らせるため、装置は腰掛けた姿勢の移乗者よりも小型で良い。小型の装置は軽量で、取り回しも容易である。
(2)介助者がキャスタ付きの台車部を押したり引いたりすることにより移乗器を方向転換させたり走行させたりすることができるため、遠くの移乗先へ移乗させることができる。
(3)移乗者が腰掛けた姿勢をとれば、ほかに準備をしなくても介助者によって移乗作業が開始される。したがって移乗者を移乗具に載せたりなどの手間を一切省くことができる。
したがって本発明によれば所期の目的どおり、比較的小型で、遠くの移乗先へ移乗させることができ、しかも移乗作業が簡単な移乗器装置を提供することができる。
またこれに加えて、座板部の差し込み部をその先端へ向けて漸次薄肉状に形成することにより、差し込み部を差し込みやすくすることができ、座板部の差し込み部をその上面の幅方向中央部がその両側部位よりも凹んだ形状に形成することにより、移乗者が座板部の上に跨った姿勢で座ったときに座板部幅方向のバランスを取りやすくすることができる。したがって本発明の移乗器は、作業性および安全性にも優れたものである。
本発明の実施例に係る移乗器の概略斜視図 本発明の実施例に係る移乗器の内部構造を示す説明図(正面図) 同移乗器の内部構造を示す説明図(平面図) 同移乗器の作動状態を示す説明図(正面図) 同移乗器の作動状態を示す説明図(平面図) 同移乗器における座板部を示す図で、(A)は座板部の平面図、(B)は正面図、(C)は拡大右端面図、(D)は(B)におけるD−D線拡大断面図 従来例に係る介護リフト装置の説明図
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係る移乗器1の概略斜視図を示しており、この移乗器1から主立った外カバー2を取り外すと、その構造は図2の正面図および図3の平面図のようになる。尚、図3の平面図は、装置全部ではなく、座板部31より下方の部位のみの平面を示している。以下の説明では、図2および図3における矢印Xの方向を前進方向または正面方向または先端方向と称し、その反対の方向を後退方向または背面方向または後端方向と称する。
当該実施例に係る移乗器1は先ず、キャスタ16を取り付けた台車部11を備えており、この台車部11に駆動源21,23および座板部31などの作動部が搭載されている。
台車部11は、前後方向に延びる左右一対の側面フレーム13の後端同士を幅方向に延びる後端フレーム14によって連結した平面略コ字形の水平フレーム12を有し、この水平フレーム12の上に固定フレーム15が垂直に立設されている。左右一対の側面フレーム13は互いに平行でなく、図3に示すように前端間の幅寸法が後端間の幅寸法よりも大きく設定されている。キャスタ16は、左右一対の側面フレーム13の前端および後端にそれぞれ取り付けられ、都合4つが取り付けられている。尚、安全性を期するため、キャスタ16としてはブレーキ機構の付いたものが採用され、更にワンタッチの操作で4つのキャスタすべてのブレーキをON・OFFできる機構が採用されている。キャスタ16はそれぞれ台車部11の方向転換を可能とする縦軸回転式のものである。固定フレーム15の上端部には、介助者が当該移乗器1を移動(方向転換および走行)させるためのハンドル部17が取り付けられている。
水平フレーム12の上に立設された固定フレーム15の正面側に、上下方向に移動可能な移動フレーム18が配置され、この移動フレーム18が、固定フレーム15に固定した上下動駆動源である第1電動式アクチュエータ21の駆動ロッド端に接続されている。また固定フレーム15および移動フレーム18間に、移動フレーム18の上下動を高精度にガイドするLMガイド(直動ガイド)22が組み付けられており、以上により第1アクチュエータ21が駆動すると、これに伴って移動フレーム18が上下動する。
移動フレーム18に、前後動駆動源である第2電動式アクチュエータ23がその駆動ロッド23aを正面方向へ向けて固定され、この駆動ロッド23aの先端に座板部31が連結されている。座板部31については後述する。また第2アクチュエータ23および座板部31の下方に位置して座板部31を下方から支持するLMガイド付きの支持フレーム24が移動フレーム18に固定され、また第2アクチュエータ23および座板部31の上方に位置して、移乗者が握る左右一対のグリップ26を備えた移乗者保護フレーム25が移動フレーム18に固定されている。左右一対のグリップ26はオプション部品であって省略されても良く、省略される場合、移乗者はグリップ26の代わりとして保護フレーム25を直接掴むことになる。保護フレーム25は、上記水平フレーム12と同様、平面略コ字形を呈する部位を備えて移乗時に移乗者の周りを囲み、移乗者が寄りかかることも可能なものであって、更にコの字の開放部に、移乗者がその背中方向へ倒れるのを防止するための安全ベルト27が着脱自在に取り付けられている。安全ベルト27の取付位置としては、座板部31の後端部に上向き突片状を呈する左右一対のベルト取付部29を設けて、このベルト取付部29に安全ベルト27の両端部を着脱自在に連結するようにしても良く、何れにしても安全ベルト27は座板部31に座った状態の移乗者の背中側へ巡らされる。
以上により第1アクチュエータ21が駆動すると、これに伴って移動フレーム18が上下動し、これに伴って第2アクチュエータ23、座板部31、支持フレーム24および保護フレーム25が同時に上下動する。また、第2アクチュエータ23が駆動すると、これに伴って座板部31が単独で前後動する。
また、平面略コ字形の水平フレーム12の内側に、移乗者が足裏を載せるための左右一対の足載せ部28が設けられている。また当該移乗器1には、電動式アクチュエータ21,23を駆動するためのバッテリ電源(図示せず)が搭載されている。また当該移乗器1には、アクチュエータ21,23の駆動を制御するためのリモートコントロール式の制御部(図示せず)が設けられている。制御部には4つの押しボタン式スイッチが設けられており、以下のようにしてアクチュエータ21,23の駆動を制御する。
第1スイッチ・・・これを押すと、押している間、第2アクチュエータ23が駆動し、第2アクチュエータ23の駆動ロッド23aが正面方向へ向けて伸長動作する。したがってこれに伴って座板部31が前進作動する。
第2スイッチ・・・これを押すと、押している間、第1アクチュエータ21が駆動し、第1アクチュエータ21の駆動ロッドが上方向へ向けて伸長動作する。したがってこれに伴って座板部31が上昇作動する。
第3スイッチ・・・これを押すと、押している間、第1アクチュエータ21が駆動し、第1アクチュエータ21の駆動ロッドが縮退動作する。したがってこれに伴って座板部31が下降作動する。
第4スイッチ・・・これを押すと、押している間、第2アクチュエータ23が駆動し、第2アクチュエータ23の駆動ロッド23aが縮退動作する。したがってこれに伴って座板部31が後退作動する。
つぎに、図6にしたがって座板部31の詳細を説明する。この座板部31は上記したようにベッドの縁などに腰掛けた姿勢の移乗者の下方へ差し込まれるものであって、以下のように構成されている。
すなわちこの座板部31は、第2アクチュエータ23の駆動ロッド23aの先端に連結された所定の長さL(約230mm(寸法数値は実寸値を示す、以下同じ))を備える連結部32と、この連結部32の前進方向先端側で同一平面状に設けられた所定の長さL(約290mm)を備える差し込み部33とを一体に有し、超高分子量ポリエチレン(ニューライト材)によって1枚の板状に成形されている。またこの座板部31はその形状・構造として以下の特徴を有している。
(a)図6(B)に示すように、差し込み部33を移乗者の下方へ差し込みやすいように、差し込み部33はその先端33aへ向けて漸次薄肉状に形成されている。同図に示すように連結部32の厚みTは約35mmで一定のところ、この連結部32の先端側に下降角度約14度の第1傾斜面部34、下降角度約2.4度の第2傾斜面部35および下降角度約11.2度の第3傾斜面部36が順々に設けられ、第2傾斜面部35と第3傾斜面部36との境界部において差し込み部33の厚みTは約20mmとされている。差し込み部33の先端33aは、ベッドシーツなどが引っかかることがないように約R5mmの丸みが付けられている。座板部31の下面は平坦面状に形成されている。
(b)図6(A)に示すように、同じく差し込み部33を移乗者の下方へ差し込みやすいように、差し込み部33はその先端33aを平面半円形ないし円弧形に形成されている。差し込み部33の幅Wは約145mmであるので、半円形ないし円弧形の半径はその半分に設定されている。
(c)図6(D)に示すように、移乗者の座りが良いように、差し込み部33はその上面の幅方向中央部33bがその両側部位33cよりも凹んだ形状に形成されている。凹み形状は断面円弧形の曲線(R400〜450mm)をもって形成され、凹み量(深さ)は最大で4mm程度とされている。凹み形状は差し込み部33の長手方向に沿って延びる溝状に形成されている。
(d)移乗者の座りを良くするには差し込み部33はその幅寸法が可及的に大きいことが望ましいが、この差し込み部33の幅寸法に対し連結部32の幅寸法が同じ大きさに設定されると、移乗者にとっては差し込み部33上に座った状態で内股が連結部32の側面に当たりやすく、移乗者の不快となりやすい。そこで図6(A)に示すように、差し込み部33の幅W(約145mm)に対し連結部32の幅W(約120mm)が比較的小さく(狭く)設定されている。
(e)移乗作業中、移乗器1を操作する介助者が、座板部31おける差し込み部33の下面が移乗先または移乗元の座面に接触したことを速やかにかつ正確に知ることができれば、移乗の安全性が確保されるとともに操作・作業が頗る行ないやすくなる。そこで図6(A)に示すように、座板部31における差し込み部33の下面にセンサ41が組み付けられており、このセンサ41が座面に接触すると、そのことを介助者に知らしめる。センサ41としては薄型の接触式センサが好適であり、センサ面(センサスイッチ)を下方へ向けて設置されている。センサ41が座面から離れているとき接触面圧は零であり、このときセンサ回路は切れている。そしてセンサ41が座面に接触すると接触面圧が発生してセンサ回路が通じ、センサ信号が発せられる。信号に基づいて知らしめる手段としては例えば、座板部31における連結部32に発光LED(発光色としては例えば、緑色)42を所要数(図では4つ)埋設しておき、センサ信号が発せられるとその間、LED42が発光し、これを介助者が上方から視認するようにする。これにより介助者は、座面と座板部31との間に高低差がないことを確認することができる。
尚、この安全性の確保などについては、図2などに示すように、支持フレーム24の先端部にもセンサ43が組み付けられており、センサ43が移乗先または移乗元の側面(垂直面部)に接触すると、そのことを介助者に知らしめる。センサ43としては薄型の接触式センサが好適であり、センサ面(センサスイッチ)を正面方向へ向けて設置されている。センサ43が側面から離れているとき接触面圧は零であり、このときセンサ回路は切れている。そしてセンサ43が側面に接触すると接触面圧が発生してセンサ回路が通じ、センサ信号が発せられる。信号に基づいて知らしめる手段としては例えば図6(A)に示すように、座板部31における連結部32に発光LED(発光色としては例えば、赤色)44を所要数(図では2つ)埋設しておき、センサ信号が発せられるとその間、LED44が発光し、これを介助者が上方から視認するようにする。これにより介助者は、移乗先または移乗元の側面と当該移乗器1との間に水平方向の隙間がないことを確認することができる。
(f)上記したように座板部31は超高分子量ポリエチレンなどの樹脂系材料によって成形されるが、人1人分の重量(例えば最大120kgを想定)を支えるためには、強度の不足が懸念される。そこで図6(C)(D)に示すように、、座板部31の下面に補強材設置用の凹部39が設けられて、ここに鉄板などよりなる補強材(図示せず)が組み付けられている。またこのように補強材が組み付けられる場合には、この補強材を介してアクチュエータ23の駆動ロッド23aと座板部31とを連結するようにしても良い。尚、図6(A)に示すように連結部32には、これを駆動ロッド23aに組み付けるための切欠部40が上下面および後端面に開口するように設けられている。
つぎに、上記移乗器1を使っての移乗作業を説明する。想定としては、移乗者をベッドから車椅子へ移乗させるものとする。
移乗者がベッドの縁で両足を若干開いて腰掛けており、介助者が移乗器1を持ってきて、移乗者の正面に正対させる。座板部31はその初動位置として図2および図3に示す後退位置にあり、介助者は支持フレーム24の先端をベッドの側面に突き当てて位置決めし(このときセンサ43で位置確認することは上記したとおりである)、座板部31の高さ位置をベッドの高さ位置に合わせて、初動位置の調整を完了する。ついで介助者は、移乗器1が以下の手順で作動するように当該移乗器1を操作する。
(1)座板部31が図2および図3の初動位置から図4および図5の位置へ前進し、これにより座板部31が移乗者Eの股間を通過して臀部の下方へ差し込まれる。移乗者Eは可能な範囲で上体を前屈みとして両手で保護フレーム25またはグリップ26を掴み、臀部を浮かせるような姿勢をとると、座板部31が円滑に差し込まれる。座板部31の前進ストロークは350mm程度に設定されているので、ストローク限に達すれば、差し込み完了となる。座板部31の前進(および後退)速度としては、36mm/秒程度が好適である。
(2)座板部31が上昇し、移乗者Eを持ち上げる。移乗者Eは座板部31の上に跨った姿勢で座った状態で持ち上げられる。座板部31の上昇(および下降)速度としては、18mm/秒程度が好適である。この(1)および(2)を通して、座板部31は前進するとともに上昇することにより移乗者Eを持ち上げるので、作動として移乗者Eを掬い上げるイメージとなる。
(3)座板部31が移乗者Eを載せたまま後退し、移乗先への移動態勢をとる。
(4)移乗先へ移動後、座板部31が移乗者Eを載せたまま前進し、移乗先への移乗態勢をとる。
(5)座板部31が下降し、移乗者Eを移動先へ降ろす(このときセンサ41で高さ位置の確認をすることは上記したとおりである)。
(6)座板部31が後退し、移乗者Eの下方から引き抜かれる。移乗者Eは、移乗先で腰掛けた状態で移乗器1から解放される。
したがって以上のように構成され作動する本発明実施例の移乗器1によれば、本発明所期の目的どおり、小型で、遠くへ移乗させることができ、しかも移乗作業が簡単な移乗器装置を提供することができる。
1 移乗器
11 台車部
15 固定フレーム
16 キャスタ
18 移動フレーム
21,23 電動式アクチュエータ(駆動源)
31 座板部
32 連結部
33 差し込み部
33a 先端
33b 幅方向中央部
33c 両側部位
34,35,36 傾斜面部
41,43 センサ
42,44 LED
E 移乗者

Claims (2)

  1. キャスタ付きの台車部と、前記台車部に搭載された駆動源および前記駆動源によって作動する座板部とを有し、
    前記座板部は、前記駆動源の駆動によって、腰掛けた姿勢の移乗者に対しその股間から臀部の下方へ当該座板部を差し込む前進作動と、前記差し込んだ状態から移乗者を当該座板部に載せた状態で持ち上げる上昇作動と、前記持ち上げた状態から移乗者を降ろす下降作動と、前記降ろした状態で移乗者の下方から当該座板部を引き抜く後退作動とを行なうことを特徴とする電動式移乗器。
  2. 請求項1記載の電動式移乗器において、
    前記座板部は、前記駆動源に連結された連結部と、前記連結部の前進方向先端側で同一平面状に設けられた差し込み部とを一体に有し、
    前記差し込み部を移乗者の下方へ差し込みやすいように、前記差し込み部はその先端へ向けて漸次薄肉状に形成され、かつ前記移乗者の座りが良いように、前記差し込み部はその上面の幅方向中央部がその両側部位よりも凹んだ形状に形成されていることを特徴とする電動式移乗器。
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