JP2586239B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2586239B2
JP2586239B2 JP3139098A JP13909891A JP2586239B2 JP 2586239 B2 JP2586239 B2 JP 2586239B2 JP 3139098 A JP3139098 A JP 3139098A JP 13909891 A JP13909891 A JP 13909891A JP 2586239 B2 JP2586239 B2 JP 2586239B2
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toner
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上原康博
宮里和彦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機等の転
写トナー像を定着するための定着装置及びこれを有する
画像形成装置に関し、特に、定着ロール又は加圧ロール
にトナーがオフセットするのを防止するために離型剤を
塗布するタイプの加熱ロール型定着装置及びこれを有す
る画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような加熱ロール型定着装置
によって定着された複写用紙には、定着ロール又は加圧
ロールに供給された離型剤(オイル)の一部が転移する
ことが知られている。複写用紙に転移したオイルは、比
較的短時間にトナー粒子間又はピンホールを通って用紙
繊維中に拡散する。また、トナー像が存在しない用紙表
面に転移したオイル、つまり、直接用紙表面に転移した
オイルも同様に用紙繊維中に拡散して行き、その画像等
に与える影響は殆どないものであった。
【0003】ところが、カラー複写機、特に3色又は4
色のトナーを重ね合わせて多数の色を再現するカラー複
写機の定着装置においては、従来の単色の複写機に比較
して以下の点が大きく異なる。
【0004】(1)トナーの重ね合わせによって多数の
色を再現するため、膜厚の厚いトナーを定着せねばなら
ない。
【0005】(2)定着によって色の異なるトナーを混
色して発色させるために、トナーを十分加熱流動化させ
ねばならない。
【0006】これらの点は、定着装置にとっては、先に
述べたようなオフセット現象が起こりやすい条件にな
る。
【0007】このようなオフセットを防止するために、
カラー複写機には高い離型性能を持つ定着装置が要求さ
れる。このためには、シリコーンゴム等のゴム状弾性体
を被覆した定着ロールに多量の離型剤つまりシリコーン
オイルを離型層として塗布する定着装置が、カラー複写
機用定着装置として用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に多量のシリコーンオイルを供給した場合に、トナー膜
厚の厚い用紙表面には多量のシリコーンオイルが存在す
ることになる。このシリコーンオイルは、トナー粒子同
士が十分溶融して合体しているため、トナー粒子間を通
って用紙繊維中に拡散することなく、比較的長い間トナ
ー表面に残存することになる。このような画像を指で触
れた場合に、指紋等の跡がつきやすい。また、オイルの
残存量は時間と共に緩やかに変化して行くものであり、
このことは、画像の濃度や光沢が経時的に低下し、不安
定な画像となってしまうことを意味する。
【0009】また、トナー層が外力つまり紙の吸湿によ
る伸び縮みや紙の変形によって割れた場合、その付近の
オイルは割れたトナー部分を通して用紙繊維中に比較的
に早く拡散するため、トナー表面にはオイルが残存する
部分としない部分が共存することになる。オイルが残存
する部分は画像濃度が高く、残存しない部分は低くな
り、元々均一な画像濃度であっても、不均一なオイルの
分布によって画像濃度のむらが生じ、見苦しい画像にな
ってしまう。
【0010】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、以上のように用紙上のトナー
表面に残存する離型剤の不均一な分布によって生じる画
像濃度むらを解決すると共に、経時的に変化のない安定
した画像濃度を得るための定着装置及びこれを有する画
像形成装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、定着後に
トナー表面に残存する離型剤を除去する方法として、比
較的柔らかいゴム状の弾性体を画像表面に接触させる方
法を見い出した。この方法によれば、トナー表面に残存
する離型剤は、弾性体にその大部分が転移し、トナー表
面には極くわずかな離型剤しか残存せず、画像濃度むら
や、濃度や光沢の経時変化が殆ど起きないことが確認さ
れた。このようなゴム状弾性体を定着後の画像に接触さ
せる装置は、少なくとも定着画像面側のロール表面に用
紙の幅全域以上にわたってゴム状弾性体が被覆された一
対以上の加圧接触回転するロール間を、定着後の用紙が
通過するように構成される。ここで用いられるゴム状弾
性体としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム、EPD
M、ウレタンゴム、NBR、ABSゴム、等の一般のゴ
ムが使用可能であるが、その中でもシリコーンゴムが最
適である。
【0012】離型剤として用いられるものは、通常シリ
コーンオイルであり、シリコーンゴムはシリコーンオイ
ルとの相溶性がよく、トナー表面上のシリコーンオイル
を効果的にその表面へ転移することが可能である。
【0013】すなわち、本発明の定着装置は、トナーが
付着したシートを通過させてトナーを定着する定着ロー
ル及び加圧ロールと、該定着ロール及び加圧ロールの少
なくとも一方の表面に離型剤を塗布する離型剤塗布手段
と、前記定着ロール及び加圧ロール間を通過したシート
から前記定着ロールを経て付着した離型剤を除去する離
型剤除去手段とを具備することを特徴とするものであ
る。
【0014】この場合、離型剤除去手段は、互いに回転
する一対の離型剤除去ロールから構成する場合、互いに
回転する一対の離型剤除去ベルトから構成する場合、互
いに回転する離型剤除去ロールと離型剤除去ベルトから
構成する場合がある。また、離型剤除去手段を、互いに
回転する離型剤除去ロールの対をシートの送り方向に複
数配置して構成してもよい。
【0015】離型剤除去手段を互いに回転する一対の離
型剤除去ロールから構成する場合、一対の離型剤除去ロ
ールは、それぞれコアとこのコアに被覆された弾性体と
を有するように構成するのが望ましい。なお、この場合
は、一対の離型剤除去ロールは、それぞれ最大シート幅
以上の長さを有するように構成する。
【0016】離型剤除去手段を、互いに回転する離型剤
除去ロールの対をシートの送り方向に複数配置して構成
する場合、各対の離型剤除去ロールをシート送り方向と
直交する方向において相互にずれて配置する。そして、
複数対の中一対の離型剤除去ロールは、最大シート幅よ
り短い長さであって他の短いシート幅より若干長い長さ
を有するようにする。また、各対の離型剤除去ロール
は、他の対の離型剤除去ロールとシート送り方向と直交
する方向において相互にエッジが一致するか若干オーバ
ーラップする位置に配置するのが望ましい。
【0017】一対の離型剤除去ロールをそれぞれコアと
このコアに被覆された弾性体とを有するように構成する
場合、離型剤はシリコーンオイルからなり、かつ、弾性
体はシリコーンゴムからなるのが望ましい。
【0018】なお、本発明は、以上の定着装置を具備す
る画像形成装置であって、この画像形成装置は、さら
に、複数色のトナーを重ね合わせてシートに付着させる
現像器を具備するものを含むものである。
【0019】
【作用】本発明においては、トナーが付着したシートを
通過させてトナーを定着する定着ロール及び加圧ロール
と、この定着ロール及び加圧ロールの少なくとも一方の
表面に離型剤を塗布する離型剤塗布手段と、定着ロール
及び加圧ロール間を通過したシートから定着ロールを経
て付着した離型剤を除去する離型剤除去手段とを設け
て、トナー画像上に残存する離型剤を離型剤除去手段に
より除去するものである。これにより、従来発生してい
た離型剤の不均一な分布によって生じる画像濃度むらの
問題を解決すると共に、経時的に変化のない安定した画
像濃度を得ることが可能となる。また、シートの送り方
向に離型剤除去手段を複数配置することにより、離型剤
除去手段の経時変化による離型剤除去むらの発生をなく
すことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の定着装置及びこれを有する画
像形成装置の実施例を図面を参照しつつ説明する。図1
は、本発明に係わる定着装置を用いる画像形成装置をカ
ラー電子写真複写機に適用した例を示す構成図である。
なお本発明は、このようなカラー電子写真複写機に限定
されるものではなく、1枚の用紙上に順次画像を重ねて
転写する方式の画像形成装置に適用できるものである。
【0021】カラー電子写真複写機は、自動原稿供給装
置1、画像入力部2、画像出力部3及び用紙供給部4か
らなる。カラー原稿は、自動原稿供給装置1によりプラ
テンガラス5上に載置される。画像入力部2は、イメー
ジングユニット6、該ユニットを駆動するためのワイヤ
7、駆動プーリ9等からなり、イメージングユニット6
内のCCDラインセンサ、カラーフィルタを用いて、4
色フルカラーの場合には、カラー原稿を光の原色である
B(青)、G(緑)、R(赤)毎に読みとり、デジタル
画像信号に変換した後、この信号をトナーの原色である
Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンダ)、K
(ブラック)に変換し、さらに、色、階調、精細度等の
再現性を高めるために、種々のデータ処理を施してカラ
ーの階調トナー信号をオン/オフの2値化信号に変換し
て画像出力部3に出力する。
【0022】画像出力部3は、スキャナ10、感光体ド
ラム11を有し、感光体ドラム11の周囲には、感光体
ドラム11に一様に帯電させるための帯電器12、静電
潜像をトナー像に現像させるための現像器ユニット1
3、トナー像を用紙に転写させるための転写ドラム1
5、転写されなかった残留トナーを回収するためのクリ
ーナ16が配置され、感光体ドラム11は電動モータに
より図示矢印の如く回転駆動される。
【0023】スキャナ10のレーザ出力部10aにおい
て、前記画像入力部2からの例えばイエローの画像信号
を光信号に変換し、ポリゴンミラー10b、f/θレン
ズ10c及び反射レンズ10dを介して感光体ドラム1
1上に原稿画像に対応した潜像を形成させる。このイエ
ローの潜像が現像を経て用紙に転写されれば、感光体ド
ラム11はクリーナ16により残留トナーが除去された
後、帯電器12により帯電され、レーザ出力部10a
は、シアンの画像信号を出力する。以下、マゼンダ、ブ
ラックの各画像信号の潜像を順番に形成させる。なお、
上記レーザスキャナにより感光体ドラムに潜像を形成す
る方式以外に、原稿を走査光学系及び色分解光学系によ
り直接感光体ドラムに露光する方式を採用してもよい。
【0024】現像器ユニット13は、イエロー用現像器
13Y、シアン用現像器13C、マゼンダ用現像器13
M、ブラック用現像器13Kを有し、各現像器は回転軸
の周囲に配設されている。そして、例えばイエローのト
ナー像を形成するときは、図の位置でイエロー用現像器
13Yにより現像を行い、シアンのトナー像を形成する
ときは、現像器ユニット13を回転させて、感光体ドラ
ム11に接する位置にシアン用現像器13Cを配置させ
る。マゼンダ、ブラックの現像も同様にして動作させ
る。
【0025】転写ドラム15の外周には、誘電体のフィ
ルム又はメッシュスクリーンが張られており、転写ドラ
ム15は、専用の電動モータ或いは感光体ドラム11と
歯車によって連結され、図示矢印の如く回転駆動され
る。転写ドラム15の周囲には、転写用帯電器17、分
離用帯電器19、剥離爪20、除電器21、クリーナ2
2、押し付けロール23、吸着用帯電器25が配置され
ている。そして、用紙供給部4から給紙ローラ4a、給
紙ガイド4bを経て搬送される用紙は、転写ドラム15
に固定されたグリッパ26により保持され、吸着用帯電
器25のコロナにより誘電体のフィルム又はメッシュス
クリーンに保持される。転写ドラム15は、感光体ドラ
ム11と同期して回転しており、例えばイエローで現像
されたトナー像は転写等帯電器17により用紙に転写さ
れ、さらに、転写ドラム15の回転により順次他の色が
転写される。
【0026】転写ドラムが4回転し4色の転写が終了す
ると、転写ドラム15の内側及び外側に設けられた分離
用帯電器19によりAC除電され、用紙は剥離爪20に
より分離され、搬送ベルト27により後記する定着装置
29に送られトナー像が溶融定着され、コピーサイクル
が終了する。
【0027】さて、図2に定着装置29の定着ロールの
後方に設けられるオイル除去装置の基本形の断面図を示
す。このオイル除去装置は、一対の接触回転するロール
により構成される。画像面側のロール31は、シリコー
ンゴム33が比較的厚く被覆され、用紙37の裏面側の
ロール32は、同じシリコーンゴム35が薄く被覆さ
れ、両ロール31、32は主にロール31のロール表面
が変形することによってニップを形成している。このよ
うな配置の場合、用紙37は下向きにカールする傾向に
あるが、元々下向きにカールしてしまう用紙を用いる場
合には、変形するロールの位置を上記とは逆にして上向
きに強制的にカールするようにして、用紙カールを防止
するような機能を持たせることが可能である。
【0028】用紙37上のトナー画像38の表面には、
定着装置において転移した離型剤39が存在している
が、ニップを通過することによってこの離型剤39はロ
ール31の表面に転移し、ロール31、32通過後のト
ナー38表面には殆ど離型剤39が残存しない状態とな
る。連続的に用紙37が通過する場合には、ロール31
上の離型剤39は、前の用紙が通過した後で次の用紙が
くる前に、対向するロール32の表面に転移し、また、
この転移した離型剤39は、次の用紙が通過するときに
その用紙の裏側に転移する。このように連続的に用紙が
通過する場合においても、両ロール31、32の表面に
離型剤が蓄積することはなく、安定的にトナー画像38
上の離型剤39を除去すること可能である。
【0029】ロール32の表面に被覆されたシリコーン
ゴムの薄層35は、ロール31からロール32、及び、
ロール32から次の用紙の裏側への離型剤の転移割合を
増大するために設けられたものであり、場合によって
は、金属ロール又はプラスチックロールだけであっても
よい。
【0030】また、この離型剤除去装置は、定着後の排
紙装置としての機能を持たせることも可能である。さら
に、ロール31、32表面のクリーニングのために、ウ
エブやローラ等のクリーニング部材を設けたりしてもよ
い。
【0031】また、この離型剤除去装置での紙のしわの
発生を防止するために、両ロール31、32間の荷重は
なるべく小さいことが望ましい。このために、ゴム状弾
性体層33、35の構造を、スポンジの表面にゴム層を
設けた多層構造にすることにより、低荷重で広いニップ
幅を得ることが可能となる。
【0032】また、弾性体ゴム33、35と紙の摩擦帯
電を防ぐために、ゴム材に帯電防止剤、界面活性剤、導
電性充填剤を添加したり、ロールの表面に除電装置を設
けたりしてもよい。
【0033】また、これまで、離型剤除去装置として一
対のロールを用いることについて説明してきたが、これ
に限るものではなく、弾性体ベルトとロールの組み合わ
せやベルト同士の組み合わせであってもよい。図3は、
用紙37の画像面側にロールの代わりに、駆動ロール4
2、43間に張り渡されたシリコンゴム製のベルト41
を用いるものであり、図4は、画像面側、裏面側共、駆
動ロール42、43間及び45、46間に張り渡された
シリコンゴム製のベルト41、44を用いるものであ
り、何れの場合も作用は図2の場合と同様であるが、こ
れら図3、図4の場合は、用紙37との接触面積がより
広くなり、離型剤が用紙37からより効率的に転移可能
である。
【0034】ところで、以上のオイル除去装置は、ロー
ル31、32の長さ、及び、ベルト41、44の幅は、
複写用紙の最大寸法(例えば、A4用紙の縦寸法)より
若干大きく形成されている。ところが、それより短い用
紙幅(例えば、B5の縦送り)の連続コピーを多用する
場合、ロール1、2の表面のゴム3、5、ゴムベルト4
1、44は、その幅の狭い通紙エリアだけでオイル(例
えば、シリコーンオイル)を除去することになり、通紙
エリアのゴムだけが除去されるオイルで膨潤してしま
い、それ以外の部分より径又は厚みが大きくなる。その
ため、膨潤が大きくなり過ぎた場合に、通紙エリア以外
の部分が、ロール間、ベルトとロール間又はベルト間で
接触しなくなってニップを形成しなくなるおそれがあ
り、その部分において離型剤を除去できなくなる可能性
がある。
【0035】このような問題点を解決するために、別の
実施例においては、図5に平面図と正面図を示すよう
に、定着ロール70の用紙送り方向下流にオイル除去ロ
ール51と対向ロール52からなる第1の除去装置とオ
イル除去ロール53と対向ロール54からなる第2の除
去装置とを分割して千鳥状に配置し、両者のエッジが用
紙送り横断方向で若干オーバラップするようにしたもの
である。また、各ロール対の延長部の一部に用紙の搬送
を助ける搬送ロール55を設けてある。図示の場合、A
4の縦送りを多用する場合を前提にしており、また、全
てのサイズの用紙は装置手前側のレジストレーション位
置に側辺を位置合わせして送られるものとしている。こ
の場合、第1の除去装置のオイル除去ロール51の長さ
はA4の短い方の幅(210mm)より若干長くなって
おり、A4の縦送りの場合にこのロール51によって用
紙上のオイルが除去される。また、それより短いB5の
縦送りの場合(182mm)もこのロール51によって
除去される。そして、第2の除去装置のオイル除去ロー
ル53の装置奥側のエッジはA4横送りの装置奥側側辺
より若干奥側に配置され、その装置手前側のエッジは、
A4縦送りの装置奥側側辺と用紙送り方向に直交する方
向において一致するか若干装置手前側に配置されてい
る。したがって、A4縦より大きいB5横、A4横の場
合、ロール51、52が膨潤していても、A4縦サイズ
の領域までは第1の除去装置によってオイルが除去さ
れ、それ以上の部分は第2の除去装置のロール53、5
4によって除去されるようになり、上記した問題は解決
される。なお、対向ロール52、54については、オイ
ル除去ロール51、53と同じ長さにするか、それより
長くなるようにしてもよい。また、オイル除去ロール5
1、53、対向ロール52、54を全て同サイズ、同構
造、同材質のロールで構成して、製造、組み立ての容易
さを確保し、寿命を延ばすこともできる。搬送ロール5
5については、ロール51〜54と同質のものにしても
よく、通常の搬送ロールで構成してもよい。
【0036】なお、以上はロール対により離型剤を除去
する場合について述べたが、図3、図4の場合について
も同様に構成できる。また、レジストレーション位置を
感光体ドラム軸方向中心に配置する場合は、第1の除去
装置の両側下流に第2、第3の除去装置を設ける必要が
ある。さらに、図5のような場合においても、2分割よ
り細かい3分割以上にして3個以上の除去装置を配置す
るようにすることもできる。
【0037】さて、図2に示したオイル除去装置を用い
た定着装置の具体的な実施例について詳しく説明する。
図6は定着装置29の1実施例の断面図であり、定着ロ
ール70は、アルミコア73に肉厚3mmのシリコーン
ゴム72を被覆して形成した直径50mmの弾性体ロー
ルであり、コア73の内部に熱源として赤外線ランプ7
5を有している。定着ロール70の表面温度は温度セン
サー81にて検知され、図示しない温度制御回路により
175℃にコントロールされている。
【0038】加圧ロール71はアルミコア77にテフロ
ン(商品名:デュポン社製)74を50μm被覆した直
径50mmのロールであり、コア77内部に熱源として
同じく赤外線ランプ76を有している。加圧ロール71
の表面温度は温度センサー82にて検知され、図示しな
い温度制御回路により165℃にコントロールされてい
る。
【0039】両ロール70、71は荷重80キログラ
ム、ニップ幅5mmにて接触され、互いに160mm/
sの速度で回転するように駆動される。
【0040】なお、図6において、符号78で示したも
のは剥離づめであり、加圧ロール71に巻き付く用紙を
剥離する手段である。さらに、符号83は、定着ロール
70に離型剤であるシリコーンオイルを供給するための
手段を示しており、これ自体は周知の種々のものを用い
ることができる。なお、符号84はペーパーシュートを
示している。
【0041】さて、図1のようなカラー電子写真複写機
にて、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色の
トナーが転写された未定着用紙79は、両ロール70、
71間にて定着、発色されてカラー画像が形成され、そ
の後、離型剤除去装置60に導かれる。離型剤除去装置
60は、図2において説明したように、一対の弾性体ロ
ール31、32によって構成されており、画像面側のロ
ール31は、アルミのコア34にシリコーンゴム(ゴム
硬度30度)33が4mmの肉厚に被覆され、もう一方
のロール32は、アルミコアに同じシリコーンゴム35
が1mmの肉厚に被覆され、両ロール31、32はニッ
プ幅2.5mmにて定着ロール70と同じ速度にて回転
される。
【0042】前記したように、定着後のトナー画像の表
面に残存する離型剤39は、ロール31の表面に転移
し、トナー画像表面から除去される。
【0043】以上のような構成の定着装置29によって
定着した画像の濃度、光沢度について、それらの時間的
変化を調べたところ、表−1に示すデータが得られ、濃
度、光沢度とも殆ど変化しない結果となった。ここで用
いた測定機は、濃度計はマクベス/910、光沢度計は
ガードナーグロスメーター−IIである。また、この画像
表面を指で触れても、画像上に指紋の発生はなく、安定
した画像であることが分かった。
【0044】表−1 これに対して、上記定着装置29からオイル除去装置
60を除いて定着させたところ、濃度、光沢度の変化は
表−2に示すデータとなり、この表から明らかなよう
に、濃度と光沢度は徐々に減少し、約5日目にしてよう
やく安定するというデータになった。
【0045】表−2 また、濃度むらに関し、50人に対して官能検査を実施
した結果を表−3に示す。それによると、本発明によ
り、オイル除去装置60を取り付けたものでは、濃度む
らに関しては、全く問題としないと判断した人が殆どで
あったのに対して、オイル除去装置60を付けなかった
ものでは、定着後1日を経た時点で最も濃度むらが大き
いと判断され、それ以降は徐々に低下し、1週間後には
よく見ないと気づかないレベルになっている。
【0046】表−3 (数字は50人の平均値)(注) グレード1:全く気が付かない。 グレード2:よく見ないと気が付かない。 グレード3:気付くけれどあまり気にならい。 グレード4:気になる。 グレード5:非常にひどく、見苦しい。
【0047】特に、上記表−2の定着装置29からオイ
ル除去装置60を除いたものの濃度と光沢度の減少は、
定着後のトナー表面に皮膜として残存するシリコーンオ
イルが、トナー層の割れ目や部分的に存在するトナー粒
子界面やピンホールを通して用紙に拡散していくことに
よるものである。このため、表−3のように定着後1時
間から5日目の間は、トナー層の割れ目や粒子界面、ピ
ンホールの周囲の画像濃度が他の部分に比較して低くな
り、濃度むらの存在する見苦しい画像となってしまう。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着装置
及びこれを有する画像形成装置は、トナーが付着したシ
ートを通過させてトナーを定着する定着ロール及び加圧
ロールと、この定着ロール及び加圧ロールの少なくとも
一方の表面に離型剤を塗布する離型剤塗布手段と、定着
ロール及び加圧ロール間を通過したシートから定着ロー
ルを経て付着した離型剤を除去する離型剤除去手段とを
設けて、トナー画像上に残存する離型剤を離型剤除去手
段により除去するものである。これにより、従来発生し
ていた離型剤の不均一な分布によって生じる画像濃度む
らの問題を解決すると共に、経時的に変化のない安定し
た画像濃度を得ることが可能となるものであり、その工
業的利用価値は非常に大きい。
【0049】なお、シートの送り方向に離型剤除去手段
を複数配置することにより、離型剤除去手段の経時変化
による離型剤除去むらの発生をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる定着装置を用いる画像形成装
置をカラー電子写真複写機に適用した例を示す構成図で
ある。
【図2】 定着ロールの後方に設けられるオイル除去装
置の基本形の断面図である。
【図3】 オイル除去装置の別の実施例の断面図であ
る。
【図4】 オイル除去装置のさらにもう1つの実施例の
断面図である。
【図5】 オイル除去装置を2個で構成する場合の配置
を説明するための図である。
【図6】 本発明の定着装置の1実施例の断面図であ
る。
【符号の説明】 29…定着装置、31…オイル除去ロール、32…対向
ロール、33…ゴム状弾性体層、34…アルミコア、3
5…ゴム状弾性体層、37…用紙、38…トナー層、3
9…離型剤、60…オイル除去装置、70…定着ロー
ル、71…加圧ロール、72…シリコーン層、73…定
着ロールコア、74…テフロン層、75…赤外線ラン
プ、76…赤外線ランプ、77…加圧ロールコア、78
…剥離づめ、79…未定着用紙、81…定着ロール用温
度センサー、82…加圧ロール用温度センサー、83…
オイル供給システム、84…ペーパーシュート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤秀夫 神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (56)参考文献 特開 平3−51871(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーが付着したシートを通過させてト
    ナーを加熱定着する定着ロール及び該定着ロールに圧接
    する加圧ロールと、該定着ロール及び該加圧ロールの少
    なくとも一方の表面に離型剤としてシリコーンオイルを
    塗布する離型剤付与手段と、表面がシリコーンゴムから
    なり前記定着ロール及び前記加圧ロール間を通過したシ
    ートから前記定着ロールを経て付着した離型剤を除去す
    る離型剤除去手段とを具備することを特徴とする定着装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の定着装置において、前
    記シートは複数色の重ね合わせのトナーが付着したもの
    であることを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 トナーが付着したシートを通過させてト
    ナーを加熱定着する定着ロール及び該定着ロールに圧接
    する加圧ロールと、該定着ロール及び該加圧ロールの少
    なくとも一方の表面に離型剤を塗布する離型剤付与手段
    と、前記定着ロール及び前記加圧ロール間を通過したシ
    ートから前記定着ロールを経て付着した離型剤を除去す
    る離型剤除去ロールとを具備しており、該離型剤除去ロ
    ールの対がシート送り方向に複数配置されると共に、各
    離型剤除去ロール対がシート送り方向と直交する方向に
    おいて相互にずれて配置されていることを特徴とする定
    着装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の定着装置において、複
    数対の中の一対の離型剤除去ロールは、最大シート幅よ
    り短い長さであって他の短いシート幅より若干長い長さ
    を有することを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の定着装置において、各対
    の離型剤除去ロールは、他の対の離型剤除去ロールとシ
    ート送り方向と直交する方向において相互にエッジが一
    致するか若干オーバーラップする位置に配置されている
    ことを特徴とする定着装置。
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