JP2584930B2 - 電子写真感光体、それを用いた電子写真装置及び装置ユニット - Google Patents

電子写真感光体、それを用いた電子写真装置及び装置ユニット

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JP2584930B2
JP2584930B2 JP4062306A JP6230692A JP2584930B2 JP 2584930 B2 JP2584930 B2 JP 2584930B2 JP 4062306 A JP4062306 A JP 4062306A JP 6230692 A JP6230692 A JP 6230692A JP 2584930 B2 JP2584930 B2 JP 2584930B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関
し、詳しくは特定の樹脂を含有する保護層と、特定の化
合物を含有する感光層を有する電子写真感光体に関す
る。また、本発明は上記電子写真感光体を有する電子写
真装置及び装置ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体には、当然ながら、適用
される電子写真プロセスに応じた所要の感度、電気特性
及び光学特性を有することが要求される。特に、繰り返
し使用される感光体にあっては、感光体の表面にはコロ
ナ帯電、画像露光、トナー現像、紙への転写及びクリー
ニング等の電気的、機械的外力が直接に加えられるため
に、それらに対する耐久性が要求される。具体的には、
転写やクリーニング等の際の感光体表面の摺擦によって
生じる表面の摩耗やキズ、またコロナ帯電時に発生する
オゾンによる感光体及び電位特性の劣化等に対する耐久
性が要求される。更に、トナー現像とクリーニングの繰
り返しによる感光体表面へのトナー付着という問題もあ
り、良好なクリーニング性も要求されている。
【0003】上記のような感光体に要求される特性を満
足するために、感光層上に樹脂を主成分とする表面保護
層を設ける試みがなされている。例えば特開昭56−4
2863号公報及び特開昭53−103741号公報等
には、硬化型樹脂を主成分とする保護層を用いることに
より、硬度や耐摩耗性を向上させることが提案されてい
る。
【0004】しかしながら、これら硬化型の樹脂を表面
保護層として用いた場合、特に下層となる感光層が樹脂
を主成分とする有機系感光層の場合には、硬化性樹脂が
硬化する際に生じる収縮によって保護層や感光層に亀裂
が入り、得られる画像に欠陥が発生してしまうこともあ
った。
【0005】また、より優れた画像を得るためには、感
光体の保護層には高い硬度及び優れた耐摩耗性等の特性
だけでなく、保護層自体の抵抗が適当であることが要求
される。保護層の抵抗が高すぎる場合、帯電−露光とい
った電子写真プロセスを繰り返すことにより、保護層に
電荷が蓄積されていく、所謂残留電位の増加が起こり、
感光体の繰り返し使用時に電位が安定しないために、画
質も不安定になる。また、抵抗が低すぎる場合には、静
電潜像が保護層中を面方向に流れてしまい、画像のにじ
みやボケ等の問題が発生してしまう。この問題を解決す
るために、例えば特開昭57−30843号公報には保
護層に導電性微粒子として金属酸化物を添加することに
よって層の抵抗を制御することが提案されている。
【0006】しかしながら、この保護層においても、樹
脂として硬化性樹脂を用い、感光層として有機系感光層
を用いた場合には、保護層や感光層に亀裂が入ってしま
うことがあった。
【0007】近年の更なる高画質化、高耐久化に伴い、
より優れた耐久性を有し、優れた画像を安定して提供で
きる電子写真感光体が検討されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、保護
層形成の際の感光体の亀裂発生をおさえ、耐久性が高
く、かつ画像欠陥も生じない電子写真感光体を提供する
ことにある。
【0009】また本発明の目的は、繰り返し電子写真プ
ロセスにおいて残留電位の蓄積がなく、高品位の画質を
保つことのできる電子写真感光体を提供することにあ
る。
【0010】更に、本発明の目的は、上記電子写真感光
体を有する電子写真装置及び装置ユニットを提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
支持体、感光層及び保護層を有する電子写真感光体にお
いて、該保護層が官能基を0.004mol/g以上有
するアクリル系モノマー及び導電性粒子を含有する液を
塗布後、光を用いて硬化することにより形成される保護
層であり、かつ該感光層が下記(A)、(B)及び
(C) (A)下記式(1)で示される構造を有し、かつ融点が
135℃以下であるスチリル化合物
【0012】
【外4】 (式中、Ar1及びAr2は芳香環基を示し、Ar3は2
価の芳香環基又は2価の複素環基を示し、R1はアルキ
ル基又は芳香環基を示し、R2は水素原子、アルキル基
又は芳香環基を示し、n1は1又は2であり、n1=1の
ときR1とR2は結合して環を形成してもよい。) (B)下記式(2)で示される構造を有し、かつ融点が
150℃以下であるトリアリールアミン化合物
【0013】
【外5】 (式中、Ar4、Ar5及びAr6はそれぞれ芳香環基又
は複素環基を示す。) (C)下記式(3)で示される構造を有し、かつ融点が
155℃以下であるヒドラゾン化合物
【0014】
【外6】 (式中、R3は水素原子又はアルキル基を示し、R4及び
5はアルキル基、アラルキル基又は芳香環基を示し、
2は1又は2であり、Aは芳香環基、複素環基又は−
CH=C(R6)R7(R6及びR7は水素原子、芳香環基
又は複素環基を示すがR6とR7が同時に水素原子である
ことはない)を示す。)からなる群より少なくともひと
つ選ばれる化合物を含有することを特徴とする電子写真
感光体である。
【0015】また、本発明は、上記電子写真感光体を有
する電子写真装置及び装置ユニットである。
【0016】本発明の電子写真感光体が有する保護層
は、アクリル系モノマー(以下、本発明のアクリルモノ
マーともいう)を光を用いて硬化させることにより得ら
れる樹脂を含有する。
【0017】硬化型アクリル樹脂を感光体用保護層に用
いる試みとしては、例えば特開昭61−5253号公
報、特開平1−178972号公報に熱を用いて硬化さ
れるアクリル樹脂を用いる例が示されている。しかし、
これら熱硬化型のアクリル樹脂を有機系感光層上に塗布
し、熱硬化する場合には昇温時に硬化剤、アクリルモノ
マー及びアクリルオリゴマー等が感光層内にマイグレー
トし電荷輸送材料や電荷発生材料と反応して感度低下、
残留電位増加等の弊害が発生する。
【0018】そこで、本発明者らは種々の検討の結果、
この弊害がアクリル系モノマーを光を用いて硬化するこ
とにより解消することを見い出した。
【0019】また、本発明のアクリルモノマーから得ら
れる樹脂は、保護層に求められる重要な特性のひとつで
ある硬度も十分なものである。
【0020】本発明のアクリルモノマーの例を以下に示
すが、これらに限られるものではない。
【0021】
【外7】
【0022】
【外8】
【0023】
【外9】
【0024】
【外10】
【0025】
【外11】
【0026】但し、上記式中のR及びR′はそれぞれ下
記式である。
【0027】
【外12】
【0028】本発明においては、2種以上のアクリル系
モノマーを用いることができ、また、他の樹脂、例えば
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹
脂及び塩ビ−酢ビ共重合体等の樹脂と混合して用いるこ
ともできる。
【0029】本発明のアクリルモノマーを硬化させる際
には、光開始剤を用いる。光開始剤の添加量は、アクリ
ルモノマーの全重量に対し、0.1〜40重量%である
ことが好ましく、特には0.5〜20重量%であること
が好ましい。用いられる光開始剤を以下に示すが、これ
らに限られるものでない。
【0030】
【外13】
【0031】本発明の保護層は、保護層の抵抗をコント
ロールするという観点から、金属酸化物粒子などの導電
性粒子を分散含有することが好ましい。
【0032】斯かる導電性金属酸化物としては、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化イン
ジウム、酸化ビスマス、インジウムをドープした酸化ス
ズ、アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニ
ウム等の粒子が挙げられる。これら金属酸化物は一種類
もしくは二種類以上を混合して用いる。二種類以上を混
合した場合には固溶体または融着の形をとってもよい。
本発明における金属酸化物粒子の含有量は保護層の全重
量に対し5〜90重量%であることが好ましく、特には
10〜90重量%であることが好ましい。金属酸化物の
含有量が5重量%未満の場合には、保護層としての抵抗
値が高くなりすぎることがあり、90重量%より多い場
合には、感光体表面層として低抵抗となり易く、帯電能
の低下やピンホールの原因となることがある。
【0033】保護層に導電性粒子を分散する際、分散粒
子による入射光の散乱を防ぐためには、粒子径が入射光
の波長よりも小さいことが好ましく、一般には数平均粒
径で0.3μm以下であることが好ましい。このように
分散粒子の粒径が小さくなればなる程分散粒子は分散さ
れにくくなるので、本発明においては、単位重量当りの
官能基数が0.004モル/g以上であるアクリル系モ
ノマーを用い、更には一分子当りの官能基数が3つ以上
であるアクリル系モノマーを用いることが好ましい。こ
のように、一分子中の官能基数が多いということは、樹
脂の構造がより三次元的になり易いので硬度の点でも好
ましい。
【0034】また、本発明においては、分散性、接着性
および耐環境性などを更に向上させるため、保護層に各
種カップリング剤や酸化防止剤を添加しても良い。
【0035】本発明に用いられる保護層の膜厚は0.1
〜10μmであることが好ましく、特には0.5〜7μ
mであることが好ましい。
【0036】保護層の塗工方法としては、スプレーコー
ティング法、ビームコーティング法及び浸漬コーティン
グ法などが挙げられる。
【0037】前述したように、硬化性樹脂を用いた保護
層を有機系感光層上に設ける場合、保護層や感光層に亀
裂が入り易くなるという傾向がある。この保護層の塗
布、硬化による感光体の亀裂発生の詳細な機構について
は現在のところ不明であるが、保護層硬化時に生じる膜
の収縮が一因となっていることは容易に推察でき、保護
層用樹脂に用いるモノマーの構造にも起因するものと考
えられる。具体的には、モノマー一分子当りの官能基数
が多ければ多い程、またモノマーの単位重量当りの官能
基数が多ければ多い程、亀裂は生じ易くなる傾向にある
と考えられる。しかしながら前述のように、保護層用の
モノマーとしては、アクリル系モノマーの一分子当りの
官能基数が多い程、又は単位重量当りの官能基数が多い
程、硬度が高く、耐削れ性や耐キズ性といった特性は向
上し、しかも保護層に導電性粒子を分散する場合には、
アクリル系モノマーの官能基数が多い程、分散性が向上
する。従って、これら官能基数の多いアクリル系モノマ
ーを保護層用の樹脂のモノマーとして用いる効果は大き
く、この樹脂を用いて、亀裂が発生することなく有機系
感光層上に保護層を形成する技術を発明することは非常
に有益であった。
【0038】そこで本発明者らは種々の検討の結果、本
発明の保護層を、特定の構造及び融点を有する電荷輸送
材料を含有する感光層上に設けることにより、感光体の
亀裂を防止できることを見い出し、本発明に至った。
【0039】本発明において用いられる化合物(A)、
(B)及び(C)について更に詳しく説明する。
【0040】式(1)において、Ar1 及びAr2 はフ
ェニル、ナフチル及びアンスリル等の芳香環基を示す。
Ar3 はベンゼン、ナフタレン及びアントラセン等の芳
香環又はチオフェン及びフラン等の複素環より2個の水
素原子を取った2価の芳香環基又は2価の複素環基を示
す。R1 はメチル、エチル、プロピル及びブチル等のア
ルキル基又はフェニル及びナフチル等の芳香環基を示
す。R2 はメチル、エチル、プロピル及びブチル等アル
キル基;フェニル及びナフチル等の芳香環基又は水素原
子を示す。またn1 は1又は2を示す。
【0041】Ar1 ,Ar2 ,Ar3 ,R1 及びR2
いずれも置換基を有してもよく、有してもよい置換基と
しては、メチル、エチル、プロピル及びブチル等のアル
キル基;メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等のアルコ
キシ基;フェノキシ及びナフトキシ等のアリールオキシ
基;フッ素、塩素及び臭素等のハロゲン原子;又はジメ
チルアミノ、ジエチルアミノ及びジフェニルアミノ等の
ジ置換アミノ基等が挙げられる。またn1 =1の場合、
1 とR2 は直接、又は炭素原子、硫黄原子及び酸素原
子等を介して結合することにより環を形成してもよい。
【0042】式(2)において、Ar4 ,Ar5 及びA
6 はフェニル、ナフチル、アンスリル、ピレニル、フ
ルオレニル、フェナンスリル、9,10−ジヒドロフェ
ナンスリル及びフルオレノニル等の芳香環基、又はピリ
ジル、キノリル、ジベンゾチェニル、ジベンゾフリル、
N−メチルカルバゾル、N−エチルカルバゾル及びN−
トリルカルバゾル等の複素環基を示す。
【0043】Ar4 ,Ar5 及びAr6 はいずれも置換
基を有してもよく、有してもよい置換基としては、メチ
ル、エチル、プロピル及びブチル等のアルキル基;ベン
ジル、フェネチル及びナフチルメチル等のアラルキル
基;メトキシ、エトキシ及びプロポキシ等のアルコキシ
基;フェノキシ及びナフトキシ等のアリールオキシ基;
フッ素、塩素、臭素及びヨウ素等のハロゲン原子;フェ
ニル及びビフェニル等の芳香環基;ジフェニルアミノ及
びジトリルアミノ等のジアリールアミノ基;ジメチルア
ミノ及びジエチルアミノ等のジアルキルアミノ基;ジベ
ンジルアミノ及びジフェネチルアミノ等のジアラルキル
アミノ基;ベンジルメチルアミノ及びベンジルエチルア
ミノ等のアルキルアラルキルアミノ基;ニトロ基及びヒ
ドロキシ基等が挙げられる。
【0044】式(3)において、R3 はメチル、エチル
及びプロピル等のアルキル基又は水素原子を示す。R4
及びR5 はメチル、エチル及びプロピル等のアルキル
基、ベンジル及びフェネチル等のアラルキル基、又はフ
ェニル、ナフチル及びアンスリル等の芳香環基を示す。
尚、R4 とR5 は結合して環を形成してもよい。n2
1又は2を示す。また、R3 ,R4 及びR5 はいずれも
置換基を有してもよく、有してもよい置換基としてはメ
チル及びエチル等のアルキル基;メトキシ及びエトキシ
等のアルコキシ基;又はフッ素、塩素及び臭素等のハロ
ゲン原子が挙げられる。
【0045】Aはフェニル、ナフチル、アンスリル及び
ピレニル等の芳香環基;チェニル、フリル、N−メチル
カルバゾール及びN−エチルカルバゾール等の複素環
基;又は−CH=C(R6 )R7 (ここでR6 及びR7
は水素原子、芳香環基又は複素環基を示すが、R6 とR
7 が同時に水素原子であることはない)を示す。また、
これらの芳香環基及び複素環基は置換基を有してもよ
く、有してもよい置換基としてはメチル及びエチル等の
アルキル基;メトキシ及びエトキシ等のアルコキシ基;
フッ素、塩素及び臭素等のハロゲン原子;ジメチルアミ
ノ及びジエチルアミノ等のジアルキルアミノ基;ジベン
ジルアミノ及びジフェネチルアミノ等のジアラルキルア
ミノ基;又はジフェニルアミノ及びジ(p−トリル)ア
ミノ等のジアリールアミノ基等が挙げられる。
【0046】以下に、式(1)で示される構造式を有す
るスチリル化合物とその融点を示す。例示化合物No.
(1)−1〜(1)−22は融点135℃以下の本発明
に用いられるスチリル化合物で、No.(1)−23〜
(1)−40は式(1)で示される構造は有するが13
5℃以下の融点を有さないので本発明外のスチリル化合
物である。もちろん本発明に用いられるスチリル化合物
は、これらに限られるものではない。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】次に、式(2)で示される構造式を有する
トリアリールアミン化合物とその融点を示す。例示化合
物No.(2)−1〜(2)−45は融点150℃以下
の本発明に用いられるトリアリールアミン化合物で、N
o.(2)−46〜(2)−72は式(2)で示される
構造は有するが150℃以下の融点を有さないので本発
明外のトリアリールアミン化合物である。もちろん本発
明に用いられるトリアリールアミン化合物は、これらに
限られるものではない。
【0056】
【表9】
【0057】
【表10】
【0058】
【表11】
【0059】
【表12】
【0060】
【表13】
【0061】
【表14】
【0062】
【表15】
【0063】
【表16】
【0064】
【表17】
【0065】
【表18】
【0066】
【表19】
【0067】
【表20】
【0068】
【表21】
【0069】
【表22】
【0070】
【表23】
【0071】次に、式(3)で示される構造式を有する
ヒドラゾン化合物とその融点を示す。例示化合物No.
(3)−1〜(3)−27は融点155℃以下の本発明
に用いられるヒドラゾン化合物で、No.(3)−28
〜(3)−47は式(3)で示される構造は有するが1
55℃以下の融点を有さないので本発明外のヒドラゾン
化合物である。もちろん本発明に用いられるヒドラゾン
化合物は、これらに限られるものではない。
【0072】
【表24】
【0073】
【表25】
【0074】
【表26】
【0075】
【表27】
【0076】
【表28】
【0077】
【表29】
【0078】
【表30】
【0079】
【表31】
【0080】
【表32】
【0081】
【表33】
【0082】本発明の電子写真感光体の感光層の構成
は、電荷発生材料と電荷輸送材料を同一の層に含有する
単層型、或は、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層とを
電荷発生材料を含有する電荷発生層に機能分離された積
層型のいずれでも良い。
【0083】以下、積層型の感光層について説明する。
積層型の感光層の構成としては、電荷発生層上に電荷輸
送層を積層したものと、電荷輸送層上に電荷発生層を積
層したものがある。
【0084】本発明における電荷輸送層は、電荷輸送材
料である化合物(A),(B)及び(C)の少なくとも
ひとつを成膜性を有する樹脂に適当な溶剤を用いて溶解
した塗工液を塗布、乾燥することによって形成される。
斯かる樹脂としては、本発明のアクリルモノマーを硬化
することにより得られる樹脂に加えて、従来用いられる
電荷輸送層用の樹脂を用いることができ、例えば、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステ
ル及びポリスチレン等が挙げられる。電荷輸送層の厚さ
は、5〜40μmであることが好ましく、特には10〜
30μmであることが好ましい。本発明においては、化
合物(A),(B)及び(C)以外の電荷輸送材料を更
に添加することもできる。
【0085】本発明における電荷発生層は、電荷発生材
料を結着樹脂に分散した分散液を塗布、乾燥することに
よって形成される。結着樹脂としては、本発明のアクリ
ルモノマーを硬化することにより得られる樹脂、ポリビ
ニルブチラール、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アク
リル樹脂、酢酸セルロース及びエチルセルロース等が挙
げられる。電荷発生材料としては、スーダンレッド及び
ダイアンブルー等のアゾ顔料;ピレンキノン及びアント
アントロン等のキノン顔料;キノシアニン顔料;ペリレ
ン顔料;インジゴ及びチオインジゴ等のインジゴ顔料;
アズレニウム塩顔料;銅フタロシアニン及びチタニルフ
タロシアニン等のフタロシアニン顔料等が挙げられる。
電荷発生層の厚さは、5μm以下であることが好まし
く、特には0.05〜2μmであることが好ましい。
【0086】次に、単層型の感光層について説明する。
単層型感光層は、化合物(A),(B)及び(C)の少
なくともひとつ、及び電荷発生材料を前記樹脂に溶解、
分散した液を塗布、乾燥することによって形成される。
単層型感光層の厚さは、5〜40μmであることが好ま
しく、特には10〜30μmであることが好ましい。
【0087】本発明で用いる導電性支持体は導電性を有
するものであれば、何れのものでも良く、例えばアルミ
ニウム、クロム、ニッケル、ステンレス、銅及び亜鉛等
の金属や合金;アルミニウムや銅等の金属箔をプラスチ
ックフィルムにラミネートしたもの;アルミニウム、酸
化インジウム及び酸化スズなどをプラスチックフィルム
に蒸着したもの;あるいは、導電性物質を単独または適
当なバインダー樹脂とともに塗布して導電層を設けた金
属、プラスチックフィルム及び紙等が挙げられる。
【0088】この導電層に用いられる導電性物質として
は、アルミニウム、銅、ニッケル及び銀等の金属粉体、
金属箔及び金属繊維;酸化アンチモン、酸化インジウム
及び酸化スズ等の導電性金属酸化物;ポリピロール、ポ
リアニリン及び高分子電解質等の高分子導電材;カーボ
ンブラック、グラファイト粉体及び有機もしくは無機の
電解質;またはこれらの導電性物質で表面を被覆した導
電性粉体等が挙げられる。
【0089】導電性支持体の形状としては、ドラム状、
シート状及びベルト状等が挙げられるが、適用される電
子写真装置に最も適した任意の形状であることが好まし
い。
【0090】また、導電性支持体と感光層との間に下引
き層を設けても良い。下引き層は、感光層との界面での
電荷注入制御をするバリヤー層や接着層として機能す
る。下引き層は主に結着樹脂から成るが、前記金属や合
金、又はそれらの酸化物、塩類及び界面活性剤等を含ん
でも良い。下引き層を形成する結着樹脂としては、ポリ
エステル、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、フェノ
ール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミ
ドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリア
セタール及びブチラール樹脂等が挙げられる。下引き層
の膜厚は、好ましくは0.05μm〜7μmであり、よ
り好ましくは0.1μm〜2μmである。
【0091】上記の各種層は、蒸着や塗布により形成す
ることができる。特に塗布による方法は、薄膜から厚膜
まで広い範囲で、しかもさまざまな組成の膜が形成可能
であるので好ましい。塗布方法としては、浸漬コーティ
ング法、スプレーコーティング法、ビームコーティング
法、バーコーティング法、ブレードコーティング法及び
ローラーコーティング法等が挙げられる。
【0092】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、
CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンタ
ー、ファクシミリ、及びレーザー製版機等の電子写真応
用分野にも広く用いることができる。
【0093】図1に本発明の電子写真感光体を用いた転
写式電子写真装置の概略構成例を示した。
【0094】図において、1は像担持体としての本発明
のドラム型電子写真感光体であり軸1aを中心に矢印方
向に所定の周速度で回転駆動される。該感光体1はその
回転過程で帯電手段2によりその周面に正または負の所
定電位の均一帯電を受け、次いで露光部3にて不図示の
像露光手段により光像露光L(スリット露光・レーザー
ビーム走査露光など)を受ける。これにより感光体周面
に露光像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0095】その静電潜像は次いで現像手段4でトナー
現像されそのトナー現像像が転写手段5により不図示の
給紙部から感光体1と転写手段5との間に感光体1の回
転と同期取りされて給紙された転写材Pの面に順次転写
されていく。
【0096】像転写を受けた転写材Pは感光体面から分
離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けて複写
物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
【0097】像転写後の感光体1の表面はクリーニング
手段6にて転写残りトナーの除去を受けて清浄面化さ
れ、更に前露光手段7により除電処理されて繰り返して
像形成に使用される。
【0098】感光体1の均一帯電手段2としてはコロナ
帯電装置が一般に広く使用されている。また転写装置5
もコロナ転写手段が一般に広く使用されている。電子写
真装置として、上述の感光体や現像手段、クリーニング
手段などの構成要素のうち、複数のものを装置ユニット
として一体に結合して構成し、このユニットを装置本体
に対して着脱自在に構成しても良い。例えば、感光体1
とクリーニング手段6とを一体化してひとつの装置ユニ
ットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着
脱自在の構成にしても良い。このとき、上記の装置ユニ
ットの方に帯電手段および/または現像手段を伴って構
成しても良い。
【0099】光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプ
リンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や
透過光を感光体に照射すること、あるいはセンサーで原
稿を読取り、信号化し、この信号に従ってレーザービー
ムの走査、LEDアレイの駆動、または液晶シャッター
アレイの駆動を行い感光体に光を照射することなどによ
り行われる。
【0100】ファクシミリのプリンターとして使用する
場合には、光像露光Lは受信データをプリントするため
の露光になる。図2はこの場合の一例をブロック図で示
したものである。
【0101】コントローラ11は画像読取部10とプリ
ンター19を制御する。コントローラ11の全体はCP
U17により制御されている。画像読取部10からの読
取データは、送信回路13を通して相手局に送信され
る。相手局から受けたデータは受信回路12を通してプ
リンター19に送られる。画像メモリ16には所定の画
像データが記憶される。プリンタコントローラ18はプ
リンター19を制御している。14は電話である。
【0102】回線15から受信された画像情報(回線を
介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受
信回路12で復調された後、CPU17で復号処理が行
われ、順次画像メモリ16に格納される。そして、少な
くとも1ページの画像情報がメモリ16に格納される
と、そのページの画像記録を行う。CPU17は、メモ
リ16より1ページの画像情報を読出し、プリンタコン
トローラ18に復号化された1ページの画像情報を送出
する。プリンタコントローラ18は、CPU17からの
1ページの画像情報を受け取るとそのページの画像情報
記録を行うべく、プリンター19を制御する。
【0103】尚、CPU17はプリンター19による記
録中に、次のページの受信を行っている。
【0104】以上のようにして、画像の受信と記録が行
われる。
【0105】以下、実施例により、本発明を更に詳細に
説明する。
【0106】
【実施例】1.アルコール可溶性共重合ナイロン樹脂
(重量平均分子量29000)10部、メトキシメチル
化6ナイロン樹脂(重量平均分子量32000)30部
をメタノール260部、ブタノール40部の混合溶媒中
に溶解した。この調合液をガラス基板上に浸漬塗工して
1μm厚の下引き層を設けた。
【0107】次に、電荷輸送材料として前記例示スチリ
ル化合物(1)−4を10部、及びポリカーボネート
(重量平均分子量46000)10部をジクロルメタン
20部、モノクロルベンゼン40部の混合溶媒中に溶解
し、この溶液を上記の下引き層上に浸漬塗布し、120
℃で60分間乾燥させ、膜厚18μmの電荷輸送層を形
成した。次に、下記式
【0108】
【外14】 で示されるジスアゾ顔料4部、ポリビニルブチラール
(ブチラール化率68%、重量平均分子量24000)
2部及びシクロヘキサノン34部をφ1mmガラスビー
ズを用いたサンドミル装置で12時間分散した後、テト
ラヒドロフラン(THF)60部を加えて電荷発生層用
分散液を調製した。この分散液を上記電荷輸送層上にス
プレー塗布し、80℃で15分間乾燥させ、膜厚0.2
0μmの電荷発生層を形成し積層型の感光層を得た。
【0109】次に前記例示アクリル系モノマー(20)
60部、分散前の平均粒径が400Åの酸化スズ超微粒
子30部、光開始剤として2−メチルチオキサントン2
部、トルエン100部およびメチルセロソルブ200部
をサンドミルにて48時間分散を行った。
【0110】この分散液を用いて、先の感光層上にビー
ムコーティング法により、膜を成膜し、乾燥した後、高
圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で、20秒間硬化
を行い保護層を得た。この時、保護層の膜厚は4μmで
あった。又、保護層調合液の分散性は良く、保護層表面
はムラのない均一な面であった。
【0111】次にこの感光体に対して、15°の角度で
裏面より光を当てながら透過型顕微鏡にて亀裂の発生状
況を観察した。
【0112】評価は10倍の顕微鏡の全視野での亀裂の
発生状況で判断し○、△及び×でランク付けした。○は
亀裂全くなし、△は比較的小さい(1cm以内のもの)
亀裂が5個以下、×は6個以上の亀裂個数又は1cmを
越える大きな亀裂が発生したことを示す。
【0113】同様の方法で、第1表に示されるスチリル
化合物を用いた感光体についても評価した。
【0114】結果を第1表に示す。
【0115】
【表34】
【0116】第1表に示すように感光体亀裂の発生は電
荷輸送材料の融点が低くなるに従って軽微になり、13
5℃以下で全く発生しない。
【0117】2.10%の酸化アンチモンを含有する酸
化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50部、フェノ
ール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール
部及びシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリ
オキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.
002部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装
置で、2時間分散して導電層用塗料を調製した。アルミ
ニウムシリンダー(φ30mm×260mm)上に、上
記塗料を浸漬塗布し、140℃で、30分間乾燥させ、
膜厚20μmの導電層を形成した。
【0118】次に実施例1と同様の方法で下引き層を形
成した後、電荷輸送材料として前記例示スチリル化合物
No.(1)−17を用いる他は実施例1と全く同様の
方法で感光層及び保護層を形成し感光体を作製した。
【0119】このようにして製造した電子写真感光体
を、帯電−露光−現像−転写−クリーニングのプロセス
を1.5秒サイクルで繰り返す正現像方式の複写機にと
りつけ、常温常湿下で電子写真特性の評価を行い、さら
に繰り返し画出し耐久試験を10000回行った。
【0120】結果を第2表に示す。第2表に示される通
り比較例1の保護層なしの感光体と比較して感度、残留
電位は同等であり、ムラや黒ポチのない安定した画像を
保つことができた。さらに本発明の感光体において黒帯
(黒色の帯状の画像欠陥)などの画像劣化のおこらない
安定画像を得ることができた。
【0121】3〜7.電荷輸送材料として前記例示スチ
リル化合物No.(1)−7,(1)−9,(1)−1
3,(1)−16,及び(1)−20を用い、保護層用
のアクリル系モノマーとしてそれぞれ前記例示モノマー
(2),(7),(13),(15)及び(18)を用
いる他は実施例2と同様にして感光体を作製し、評価を
した。
【0122】その結果を第2表に示す。
【0123】8.実施例2と同様の方法でアルミニウム
シリンダー上に導電層及び下引き層を設けた。
【0124】次に、下記式
【0125】
【外15】 で示されるジスアゾ顔料4部、ポリビニルベンザール
(ベンザール化率80%、重量平均分子量11000)
2部、及びシクロヘキサノン30部をφ1mmガラスビ
ーズを用いたサンドミル装置で20時間分散した後、メ
チルエチルケトン60部を加えて電荷発生層用分散液を
調製した。
【0126】この分散液を上記下引き層上にスプレー塗
布し、80℃で15分間乾燥させ、膜厚0.20μmの
電荷発生層を形成した。
【0127】次に前記例示スチリル化合物No.(1)
−21の電荷輸送材料10部及びポリカーボネート(重
量平均分子量25000)10部をジクロルメタン20
部、モノクロルベンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、
この液を前記電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で6
0分間乾燥して、膜厚15μmの電荷輸送層を形成し
た。
【0128】この電荷輸送層上に実施例2と同様の保護
層を設け、電子写真感光体を得た。
【0129】このように製造した電子写真感光体を帯電
−レーザー露光−現像−転写−クリーニングのプロセス
を1.5秒サイクルで繰り返す反転現像方式のレーザー
プリンタに取り付け、常温常圧下で電子写真特性の評価
を行い、更に繰り返し画出し耐久試験を10000回行
った。
【0130】結果を第2表に示す。
【0131】9.実施例8と全く同様にして感光層まで
形成した。次に前記例示アクリル系モノマー(21)を
20部、メタノール30部、メトキシプロパノール50
部及び光開始剤として2−メチルチオキサントン2部の
混合液を感光層上に浸漬塗布し、60℃で1時間乾燥し
た後、実施例1と同様の方法で高圧水銀灯にて硬化する
ことにより保護層を設けた。保護層の膜厚は0.8μm
であった。得られた感光体を実施例8と同様にして評価
した。
【0132】結果を第2表に示す。
【0133】10〜12.電荷輸送材料を下記に示す組
成のものとした以外は実施例2と同様にして感光体を作
製し、評価した。
【0134】結果を第2表に示す。
【0135】実施例10:例示スチリル化合物 No.
(1)−15 50部、No.(1)−29 50部 実施例11:例示スチリル化合物 No.(1)−3
20部、No.(1)−30 80部 実施例12:例示スチリル化合物 No.(1)−21
60部、No.(1)−31 40部 (比較例1) 実施例2の保護層を形成しなかった他は、実施例2と同
様にして感光体を作製し、評価をした。結果は、第2表
に示されるように初期の電子写真特性は良かったが、耐
久試験を行ったところ300枚で、表面の電荷発生層が
削れ、良好な画像を得ることが困難となった。
【0136】(比較例2) 実施例2の保護層中の結着樹脂をポリカーボネート樹脂
に変えた他は、実施例2と同様にして感光体を作製し
た。この感光体を用いて、実施例2と同様の評価を行っ
た。
【0137】結果を第2表に示す。
【0138】(比較例3〜5) 電荷輸送材料として前記例示スチリル化合物No.
(1)−26,(1)−28及び(1)−38を用いた
他は、実施例2と同様にして感光体を作製し、評価し
た。
【0139】結果を第2表に示す。
【0140】
【表35】
【0141】13.電荷輸送材料として第3表に示され
るトリアリールアミン化合物を用いた以外は、実施例1
と同様にして感光体を作製し、評価した。
【0142】結果を第3表に示す。
【0143】
【表36】
【0144】第3表に示すように感光体亀裂の発生は電
荷輸送材料の融点が低くなるに従って軽微になり、15
0℃以下で全く発生しない。
【0145】14.電荷輸送材料として、前記例示トリ
アリールアミン化合物No.(2)−18を用いた以外
は、実施例2と同様にして感光体を作製し評価した。
【0146】結果を第4表に示す。第4表に示される通
り比較例6の保護層なしの感光体と比較して感度、残留
電位は同等であり、ムラや黒ポチのない安定した画像を
保つことができた。さらに本発明の感光体において黒帯
(黒色の帯状の画像欠陥)などの画像劣化のおこらない
安定画像を得ることができた。
【0147】15〜19.電荷輸送材料として前記例示
トリアリールアミン化合物No.(2)−4,(2)−
17,(2)−19,(2)−30,及び(2)−38
を用い、保護層用のアクリル系モノマーとしてそれぞれ
前記例示モノマー(2),(7),(13),(15)
及び(18)を用いる他は実施例2と同様にして感光体
を作製し、評価した。
【0148】結果を第4表に示す。
【0149】20.電荷発生層の厚さを0.10μmと
し、電荷輸送材料として前記例示トリアリールアミン化
合物No.(2)−8を用いた以外は、実施例8と同様
にして感光体を作製し、評価した。
【0150】結果を第4表に示す。
【0151】21.感光層までは実施例20と同様に
し、アクリル系モノマーとして例示化合物No.(2
0)のものを用いた以外は、実施例9と同様にして感光
体を作製し、評価した。
【0152】結果を第4表に示す。
【0153】22〜24.電荷輸送材料を下記に示す組
成のものとした以外は実施例14と同様にして感光体を
作製し、評価した。
【0154】結果を第4表に示す。
【0155】実施例22:例示トリアリールアミン化合
物 No.(2)−3 50部、No.(2)−50
50部 実施例23:例示トリアリールアミン化合物 No.
(2)−18 20部、No.(2)−53 80部 実施例24:例示トリアリールアミン化合物 No.
(2)−40 60部、No.(2)−57 40部 (比較例6) 実施例14の保護層を形成しなかった他は、実施例14
と同様にして感光体を作製し、評価した。
【0156】結果は、第4表に示されるように初期の電
子写真特性は良かったが、耐久試験を行ったところ30
0枚で、表面の電荷発生層が削れ、良好な画像を得るこ
とが困難となった。
【0157】(比較例7) 実施例14の保護層中の結着樹脂をポリカーボネート樹
脂に変えた他は、実施例14と同様にして感光体を作製
した。この感光体を用いて、実施例14と同様の評価を
行った。
【0158】結果を第4表に示す。
【0159】(比較例8〜10) 電荷輸送材料として、前記トリアリールアミン化合物N
o.(2)−53,(2)−59及び(2)−72を用
いた他は、実施例14と同様にして感光体を作製し、評
価した。
【0160】結果を第4表に示す。
【0161】
【表37】
【0162】25.電荷輸送材料として第5表に示され
るヒドラゾン化合物を用いた以外は、実施例1と同様に
して感光体を作製し、評価した。
【0163】結果を第5表に示す。
【0164】
【表38】
【0165】第5表に示すように感光体亀裂の発生は、
電荷輸送材料の融点が低くなるに従って軽微になり、1
55℃以下で全く発生しない。
【0166】26.電荷輸送材料として前記例示ヒドラ
ゾン化合物No.(3)−17を用いた以外は、実施例
2と同様にして感光体を作製し、評価した。
【0167】結果を第6表に示す。第6表に示される通
り比較例11の保護層なしの感光体と比較して感度、残
留電位は同等であり、ムラや黒ポチのない、安定した画
像を保つことができた。さらに本発明の感光体において
黒帯(黒色の帯状の画像欠陥)などの画像劣化のおこら
ない安定画像を得ることができた。
【0168】27〜31.電荷輸送材料として前記例示
ヒドラゾン化合物No.(3)−4,(3)−13,
(3)−15,(3)−18,及び(3)−27を用
い、保護層用のアクリル系モノマーとしてそれぞれ前記
例示モノマー(2),(7),(13),(15)及び
(18)を用いる他は実施例2と同様にして感光体を作
製し、評価した。
【0169】結果を第6表に示す。
【0170】32.電荷発生層の厚さを0.10μmと
し、電荷輸送材料として前記例示ヒドラゾン化合物N
o.(3)−19を用いた以外は、実施例8と同様にし
て感光体を作製し、評価した。
【0171】結果を第6表に示す。
【0172】33.感光層までは実施例32と同様に形
成し、アクリル系モノマーとして例示化合物No.(2
0)のものを用いた以外は、実施例9と同様にして感光
体を作製し、評価した。
【0173】結果を第6表に示す。
【0174】34〜36.電荷輸送材料を下記に示す組
成のものとした以外は実施例26と同様にして感光体を
作製し、評価した。
【0175】結果を第6表に示す。
【0176】実施例34:例示ヒドラゾン化合物No.
(3)−7 50部、No.(3)−29 50部 実施例35:例示ヒドラゾン化合物No.(3)−4
20部、No.(3)−28 80部 実施例36:例示ヒドラゾン化合物No.(3)−11
60部、No.(3)−31 40部 (比較例11) 実施例26の保護層を形成しなかった他は、実施例26
と同様に感光体を作製し、評価した。結果は、第6表に
示されるように初期の電子写真特性は良かったが、耐久
試験を行ったところ300枚で表面の電荷発生層が削
れ、良好な画像を得ることが困難となった。
【0177】(比較例12) 実施例26の保護層中の結着樹脂をポリカーボネート樹
脂に変えた他は、実施例26と同様にして感光体を作製
した。この感光体を用いて、実施例26と同様の評価を
行った。
【0178】結果を第6表に示す。
【0179】(比較例13〜15) 電荷輸送材料として前記ヒドラゾン化合物No.(3)
−32,(3)−35,及び(3)−40を用いた他
は、実施例26と同様にして感光体を作製し、評価し
た。
【0180】結果を第6表に示す。
【0181】
【表39】
【0182】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、硬度が
高く耐久性に富む保護層を、保護層や感光体に亀裂を生
じさせることなく形成することができ、更に分散性にも
優れ、残留電位も小さく、初期から繰り返し使用後まで
高品位な画像を得られる電子写真感光体、それを用いた
電子写真装置及び装置ユニットを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有する電子写真装置
の該略構成例示す図である。
【図2】本発明の電子写真感光体を有するファクシミリ
のブロック図例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 328 G03G 5/06 328 H04N 1/29 H04N 1/29 D (72)発明者 雨宮 昇司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 青木 活水 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 辻 晴之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−157047(JP,A) 特開 昭59−46652(JP,A) 特開 昭62−275271(JP,A) 特開 平1−233459(JP,A) 特開 昭63−65449(JP,A) 特開 昭62−67553(JP,A) 特開 平1−221461(JP,A) 特開 平3−156465(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体、感光層及び保護層を有す
    る電子写真感光体において、該保護層が官能基を0.0
    04mol/g以上有するアクリル系モノマー及び導電
    性粒子を含有する液を塗布後、光を用いて硬化すること
    により形成される保護層であり、かつ該感光層が下記
    (A)、(B)及び(C) (A)下記式(1)で示される構造を有し、かつ融点が
    135℃以下であるスチリル化合物 【外1】 (式中、Ar1及びAr2は芳香環基を示し、Ar3は2
    価の芳香環基又は2価の複素環基を示し、R1はアルキ
    ル基又は芳香環基を示し、R2は水素原子、アルキル基
    又は芳香環基を示し、n1は1又は2であり、n1=1の
    ときR1とR2は結合して環を形成してもよい。) (B)下記式(2)で示される構造を有し、かつ融点が
    150℃以下であるトリアリールアミン化合物 【外2】 (式中、Ar4、Ar5及びAr6はそれぞれ芳香環基又
    は複素環基を示す。) (C)下記式(3)で示される構造を有し、かつ融点が
    155℃以下であるヒドラゾン化合物 【外3】 (式中、R3は水素原子又はアルキル基を示し、R4及び
    5はアルキル基、アラルキル基又は芳香環基を示し、
    2は1又は2であり、Aは芳香環基、複素環基又は−
    CH=C(R6)R7(R6及びR7は水素原子、芳香環基
    又は複素環基を示すがR6とR7が同時に水素原子である
    ことはない)を示す。)からなる群より少なくともひと
    つ選ばれる化合物を含有することを特徴とする電子写真
    感光体。
  2. 【請求項2】 前記化合物が(A)である請求項1記載
    の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記化合物が(B)である請求項1記載
    の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記化合物が(C)である請求項1記載
    の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記アクリル系モノマーが、1分子当り
    3個以上の官能基を有する請求項1記載の電子写真感光
    体。
  6. 【請求項6】 前記導電性粒子が金属酸化物粒子である
    請求項1記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の電子写真感光体、静電
    潜像形成手段、形成した静電潜像を現像する手段及び現
    像した像を転写材に転写する手段を有することを特徴と
    する電子写真装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の電子写真感光体、帯電
    手段及びクリーニング手段を一体に支持する装置ユニッ
    トであって、該装置ユニットが装置本体に着脱自在であ
    ることを特徴とする装置ユニット。
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