JP2584339B2 - トナー受容性印刷版 - Google Patents

トナー受容性印刷版

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は平版印刷版、特に電子写真像形成による平版
印刷版を得るための方法に関する。
平版印刷は特別に作った面から印刷する方法であり、
その面のある部域は平版インクを受容することができ、
他の部域は水で湿潤したときインクを受容しない。イン
クを受容する部域は印刷像部域を形成し、インク不受容
部域は背景部域を形成する。
電子写真により作られた二つの異なる種類の平版印刷
版が開発された。
一つの種類の印刷版は下記の工程で作られる:(i)
樹脂バインダー中に分散された酸化亜鉛光導電性顔料の
被覆の如き光導電性層をコロナ放電によって均に静電的
に帯電する、(ii)前記光電導性層を、それが感光性で
ある電磁放射線に対してそれを露光することによって像
に従って放電する、(iii)形成された静電荷パターン
を現像するため静電的に帯電した親油性トナー粒子を付
与する、そして(iv)光導電性層にトナーを定着する。
定着は、トナー樹脂粉末を融合し、光導電性層に接着せ
しめる熱を使用して通常達成する。
溶融した親油性層部分を有するコピーシートは次いで
変換溶液で処理して平版印刷マスターに変換される。変
換工程は、水受容性背景部域が得られるよう光導電性層
を処理する。インク受容性部分は融着した親油性トナー
像である。
別の種類の印刷版においては、工程(iii)から形成
されたトナー像を、光導電性層からトナー受容性版に転
写し、その上でトナー転写像を定着させる。この方法に
おいては、光導電体は清浄にした後再使用できる。トナ
ー受容性版は光導電性被覆を必要とせず、任意の通常の
石版印刷被覆で充分である。使用する被覆によっては、
背景部域を水受容性にするため続いての化学処理を必要
とすることがある。
ポリビニルアルコール、テトラエチルシリケート、二
酸化チタン及び湿潤剤からなる平版印刷被覆を設けたト
ナー受容版の例は米国特許第3971660号に記載されてい
る。しかしながら通常の電子写真法を適用したこれらの
トナー受容版から得られた印刷版は、例えば産業上利用
しうる高品質及び高解像力PS印刷版を用いて得られる所
望の品質及び解像を生ぜしめない。これらのPS(presen
sitized)印刷版の欠点は、これらの版の処理が薬品及
び/又は有機溶媒の使用を通常含むことにある。これら
の版の別の欠点は、密着露光及びフイルム原画を含めて
紫外放射線に対してのみそれらが感光性であることであ
る。
本発明の一般的目的は、通常の平版印刷インク及びイ
ンク溶液に完全に匹敵しうるすぐれた印刷性能を有する
高品質、高解像力平版印刷版を提供することにある。
本発明の別の目的は、光導電体が再使用できる電子写
真像形成法を使用して、前記印刷用平版印刷版を得るた
めの便利にして生態学的に許容しうる方法を提供するこ
とにある。
他の目的は以下の説明から明らかになるであろう。
本発明は下記の工程を含む平版印刷版を得る方法を提
供する:(i)光導電体材料を均一に静電的に帯電す
る、(ii)前記光導電体材料を像に従って放電する、
(iii)形成された静電荷パターンを、90容量%以上が1
0μ未満の等しい粒度直径を有し、50容量%以上が7μ
未満の等しい粒度直径を有する乾燥トナー粒子で現像す
る、(iv)現像された像を静電的にトナー受容性版に転
写する、前記トナ受容性版は少なくとも140℃の温度に
対して熱安定性であるプラスチツクフイルム支持体及び
その上の架橋した親水性層を含有する、そして前記層は
可視スペクトルにおける前記層の反射濃度が0.4〜1.4で
あるような量で赤外線吸収物質を含有する、そして
(V)転写されたトナーを前記トナー受容性版に赤外線
融着によって定着する。
本発明は更に、少なくとも140℃の温度に対して熱安
定性であるプラスチツクフイルム支持体及びその上の架
橋した親水性層を含み、前記層が可視スペクトルにおけ
る前記層の反射濃度が0.4〜1.4であるような量で赤外線
吸収物質を含有する平版印刷版プリカーサーを提供す
る。
温度T1に対して熱安定性であるプラスチツクフイルム
は、下記要件に合致するプラスチツクフイルムである:T
1未満の全ての温度で大きさにおける相対変化の絶対値
が5×10-3未満であり、温度に対する大きさにおける相
対変化の導関数の絶対値が、T1未満の全ての温度で5×
10-5/℃未満である。これはプラスチツクフイルムの幅
の変化のみならず長さの変化に適用する。
熱安定性フイルムの大きさ変化及び大きさ変化の割合
はパーキン・エルマーから入手しうるサーモメカニカル
・アナライザーTMS1装置で測定でき、これによって大き
さ変化は5℃/分の速度で温度を上昇させながら測定す
る。
本発明方法を適用することによって、高品質及び高解
像の平版印刷版が得られる、即ち寸法的に安定であり、
容易に裂けることなく、良好なスクリーン再現及び実質
的にかぶり又はスカムのない数万のコピーの範囲で複製
実施できる平版印刷版が得られる。
更に最も市場で入手しうる高解像及び高品質平版印刷
版と異なり、本発明の印刷版の処理は溶媒の使用を含ま
ず、従って使用者にとって好都合であり、環境に対して
無害である。
本発明を更に詳細に以下に説明する。
本発明の基本的電子写真処理工程、即ち帯電、放電、
現像、転写、定着及び続いての光導電体の洗浄化は、例
えばザ・フオーカル・プレス(ロンドン)で発行され、
アーム・エム・シヤフアートによって書かれた「エレク
トロフオトグラフイ」拡大改訂版(1975年)に記載され
ている如く、当業者に知られている方法で実施する。
要求された点解像を得るため、90容量%以上が10μ未
満の等しい粒度直径を有し、50容量%以上が7μ未満の
等しい粒度直径を有するトナー粒子を本発明の現像工程
で使用しなければならないことが見出された。好ましく
は、70容量%以上が4〜6.5μの等しい粒度直径を有す
るトナー粒子を使用する。転写されたトナー粒子が大き
すぎると、像中に微細な詳細部は満足できるように解像
できない。
微細トナー粒子は例えば英国特許第2180948号、ヨー
ロッパ特許第255716号、米国特許第4737433号及びCP60
−192711号に記載されている。
一般に知られているように、トナーは着色材料及び他
の添加剤を溶融樹脂に加え、均質混合物が得られるまで
混練して作られる。冷却後得られた固体塊体を微粉砕
し、微細粉末化する。
その後予定した粒度に相当するトナー粒子を得るよう
に、好適な粒子分級法を使用する。代表的な粒子分級法
には空気分級、スクリーニング、サイクロン分離、エリ
ユトリエーシヨン、遠心分離及びそれらの組合せを含
む。
本発明の電子写真法に必要な微細トナー粒子を得る好
ましい方法は遠心空気分級によるものである。
好適な微粉化し、空気分級結果は、微粉化及び空気分
級装置として、A.T.P(アルパイン・ターボプレツクス
・ウインドシヒター)タイプ50G.S.と組合せたA.F.G.
(アルパイン・フリースベト・ゲゲンシユトラールミユ
ーレ)タイプ100の如き装置を使用するとき得ることが
できる、このモデルはCheshire.Runcorn.Industrial Es
−tate,Rivington Road.WhitehouseのAlpine Process T
echnology Ltdから入手できる。かくして得られたトナ
ー粒子の粒度分布は英国LV33R4、Bedfordshire Luton,N
orthwell DriveのCoulter Electronics Corp.から入手
しうるモデルのCoulter Counter type TA II/PCA1を用
いて通常の方法で測定できる。
前述した空気分級装置においては、平滑なシリンター
状室を通るらせん浴中に内に向って空気又はあるガスを
流す。空気流中に含有された粒子は二つの拮抗作用力、
即ち空気の内側に向いたけん引力及び粒子の外側に向い
た遠心力に曝される。粒子の一定の大きさ、即ち「カツ
トサイズ」を得るため、二つの力がバランスされる。よ
り大きい(重い)粒子は質量依存遠心力によって支配さ
れ、より小さい(軽い)粒子は粒子直径に比例する摩擦
力によって支配される。結果的に、大きいか又は重い粒
子は粗大画分として外に向って飛び、一方小さいか又は
軽い粒子は微細画分として空気によって内側に向って運
ばれる。
トナー粒子に使用する着色物質は、乾式静電トナー組
成物に普通に使用される任意の無機顔料(炭素を含む)
又は固体有機顔料もしくは染料、又はそれらの混合物で
あることができる。例えばランプブラツク、チヤンネル
ブラツク、及びフアーネスブラクの如きカーボンブラツ
ク及びその類似物を使用でき、例えばSPEZIALSCHWARZ
IV(西ドイツ国、フランクフルトのデグツサの商標)及
びCABOT REGAL400(米国ボストンのキヤボツト・コーポ
レイシヨンの商標)を使用できる。
版へのトナーの定着のため本発明において赤外線を使
用することは、トナー中に赤外線吸収物質の存在を含
む。これらの赤外線吸収物質により、良好な融合及び版
の凹凸内への侵入が実現するような程度にトナー粒子の
粘度を低下させるに充分な加熱が実現する。本質的に赤
外線吸収物質はトナー内に存在するカーボンブラツクで
ある。しかしながら他の赤外線吸収種例えばアンモニウ
ム誘導体、ナフタロシアニン及びカルボシアンを使用で
き又は加えることができる。
トナー組成物について重要なことは、ガラス転移温度
が充分に高くなければならない(50℃より大、好ましく
は55℃より大)よう主重合体バインダーを選択するこ
と、一方溶融処理中の粘度は、15000P範囲に達するとき
高溶融温が必要であるので充分に低くあるべき(100rad
/s及び120℃で15000P未満、好ましくは7500P未満)であ
るべきである。有用な市場で入手しうる重合体バインダ
ーの例には、負に帯電されるトナーの製造のためにはプ
ロポキシル化ビスフエノールAフマール酸(Tg=58℃、
100rad/s及び120℃での粘度=2000P)であるインペリア
ル・ケミカル・インダストリーで市販されているATLAC
T500、正に帯電されるトナーの製造のためにはスチレン
/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(85:1
5)(Tg=65℃、100rad/s及び120℃での粘度=5500P)
であるサンヨー・ケミカル・インダストリーで市販され
ているHimer SAM995、正及び負に帯電されるトナーの製
造のためにはプロポキシル化ビスフエノールAエポキサ
イド(Tg=61℃、100rad/s及び120℃での粘度=1500P)
であるシエル・ケミカルで市販されているEpikote100
8、正又は負に帯電されるトナーの製造のためには純粋
のポリスチレン(Tg=50℃、100rad/s、120℃での粘度
=2250P)であるサンヨー・ケミカル・インダストリー
のHimer SBM100がある。
トナーは又着色物質、赤外線吸収物質及び主樹脂以外
に、小量の成分例えばトナー粒子の負方向又は正方向へ
の帯電正を増強するための電荷制御剤、流動増強剤、粘
度調整剤等も含有できる。正電荷極性を与えるのに非常
に有用な電荷制御剤には、樹脂酸変性ニグロシン染料で
あるBONTRON NO4(日本のオリエンタル・ケミカル・イ
ンダストリーズの商品名)がある。負電荷極性を与える
のに非常に有用な電荷制御剤には、金属錯塩染料である
BONTRON S36(日本のオリエンタル・ケミカル・インダ
ストリーの商標)がある。
流動増強添加剤の例には、ヒユームド無機物(シリ
カ、アルミナ、酸化シルコニウム)、金属石けん及びサ
ブミクロンの大きさの弗素含有重合体の如き極度に微細
な無機又は有機材料がある。
粘度調整剤の例には二酸化チタン、硫酸バリウム、炭
酸カルシウム、酸化第二鉄、四三酸化鉄、酸化第二銅が
ある。
所望のトナーを製造した後、それらは更に添加するこ
となく現像剤中に混入できる。それらはそのまま単一成
分現像剤として使用できる。別法として、かつ好ましく
はトナーは二成分現像剤を形成するためキヤリヤー粒子
と組合せる。
現像は静電荷パターンを含有する像形成面上にトナー
粒子をいわゆるカスケードすることによって又磁気ブラ
シで行うことができる。キヤリヤー粒子は、トナー粒子
がキヤリヤー粒子に接着し、とりまくようにトナー粒子
の極性と反対の極性の電荷を摩擦電気的に得ることがで
きる限り、導電性、絶縁性、磁性又は非磁性であること
ができる(磁気ブラシのためにはそれらは磁性でなけれ
ばならない)。
カスケード現像に有用なキヤリヤー材料には塩化ナト
リウム、塩化アンモニウム、塩化アルミニウムナトリウ
ム、ロツシエル塩、硝酸ナトリウム、硝酸アルミニウ
ム、塩素酸ナトリウム、粒状ジルコン、粒状シリコン、
シリカ、メチルメタクリレート、ガラスを含む。磁気ブ
ラシ現像のために有用なキヤリヤー材料には鋼、ニツケ
ル、鉄、フエライト、強磁性材料例えばマグネタイト
(重合体で被覆された又はされていない)を含む。他の
好適なキヤリヤー粒子には例えば米国特許第4600675号
に記載されている如きバインダー中に粉末の形で分散さ
れた磁性又は磁化性材料を含む。
好ましくはキヤリヤーは磁性であり、本発明により現
像された像を形成するため磁気ブラシで使用できる。
最終的に被覆されたキヤリヤー粒子直径は約30〜約10
00μが好ましい。キヤリヤーは任意好適な組合せでトナ
ー組成物と共に使用でき、一般に満足できる結果は、キ
ヤリヤーの量を基準にしてトナー約1.5〜15重量%を用
いるとき得られた。
原画のポジ再現を形成するため静電像を現像するに当
り、キヤリヤー粒子組成物及び/又はトナー粒子組成物
は、トナー付着が像部域で生ずるよう静電潜像の極性に
対し反対の極性を有する電荷をトナー粒子が得るように
選択する。或は静電潜像の反転再現においては、キヤリ
ヤー粒子組成物及びトナー粒子組成物は、非像部域上に
トナー粒子付着を生ぜしめるため静電潜像の極性と同じ
極性を有する電荷をトナー粒子が得るように選択する。
現像後、トナー像はトナー受容性版に静電的に転写す
る。この転写は、トナー受容性版を光導電体上の現像さ
れたトナー像と接触させて置き、潜像の極性と同じ極性
で電気的に版を帯電させ、次いで版を光導電体から剥離
することによって行う。版に印加した電荷はトナー粒子
に対する潜像の吸引を克服し、それらを版上に引きつけ
る。
本発明のトナー受容性版はプラスチツクフイルム支持
体及びその上の架橋された親水性層を含有する。
架橋された親水性層は親水性(共)重合体又は(共)
重合体混合物及び架橋剤を含む。
親水性(共)重合体としては、例えばビニルアルコー
ル、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メチ
ロールメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタク
リレートのホモポリマー又はコポリマー又は無水マレイ
ン酸/ビニルメチルエーテルコポリマーを使用できる。
使用する(共)重合体又は(共)重合体混合物の親水性
度は、少なくとも60重量%、好ましくは80重量%の程度
に加水分解されたポリビニルアセテートの親水性度と同
じか又はそれより大である。
親水性層に使用する架橋剤の例には加水分解したテト
ラメチルオルソシリケート、加水分解したテトラエチル
オルソシリケート、ジイソシアネート、ビスエポキシサ
イド、メラミンホルマール又はメチロール尿素がある。
被覆は、代表的には約0.1〜1μの範囲の平均直径を
有する顔料サイズの二酸化チタンで顔料化するのが好ま
しい。明らかに二酸化チタンは層の他の構成成分と反応
して、非常に耐久性ある版を形成する相互連結ネツトワ
ークを形成してもよい。二酸化チタンは例えば二酸化ア
ルミニウムで被覆してもよい。二酸化チタンの代りに又
はそれと共に使用しうる他の顔料にはシリカ又はアルミ
ナ粒子、硫酸バリウム、チタン酸マグネシウム等、及び
それらの混合物を含む。本発明の架橋された親水性層中
にこれらの粒子を混入することによって、層の機械的強
度が増大せしめられ、層の表面には、背景部域における
水のための保留場所として作用する顕微鏡的な岡と谷か
らなる均一な粗組織が与えられる。
好ましくは本発明の架橋された親水性層はポリビニル
アルコール、加水分解したテトラ(メ)エチルオルソシ
リケート及び二酸化チタンの親水性、均質反応生成物を
含有する。
架橋剤の量は親水性(共)重合体1重量部について少
なくとも0.2重量部、好ましくは0.5〜2重量部、最も好
ましくは1重量部である。顔料は親水性(共)重合体1
重量部について1〜10重量部の量で混入する。
前述した架橋された親水性背景層は、すぐれたトナー
接着及び版耐久性を有する長時間運転平版印刷版を与え
るのに所望される硬度及び水に対する親和性を有する。
本発明の平版印刷版製造法における非常に重要な工程
は、トナー受容性版の面への転写されたトナー像の融着
にあり、かくしてそれはそれに強力に結合し、平版印刷
法の厳しさに耐え、これによって長時間運転印刷版を生
ぜしめる。
本発明による方法にとって、すぐれている融着法は赤
外線融着であることが見出された。
電子写真法において普通に使用される熱ローラー融着
法においては、トナー像を有する支持体が、加圧作用ロ
ーラーと溶融ローラーの間で同時に加圧され、加熱され
る。溶融ローラー上でのトナーオフセツトを防止するた
め、溶融ローラーはシリコーンオイルで湿潤させる。
シリコーンオイルは印刷版の全面を疎水性にする。こ
の印刷版面の疎水性汚染は、スカム形成即に非像(即ち
非着色)部域に印刷工程中インク付けを誘起する。更に
トナーかぶり、即ち非像部域で付着する見せかけの顕微
鏡的トナー粒子が、版面上にトナー粒子の同時加熱と押
圧により強調される。従って、現在普通の電子写真法に
おける好ましい融着法であるけれども熱ローラー融着を
印刷版の電子写真製造法に使用するとき、所望の品質を
得ることができない。
赤外線融着においては、黒色像部域が選択的に溶融さ
れ、未溶融の見せかける顕微鏡的トナー粒子を残す、こ
れは、これらの見せかけのトナー粒子が適切に溶融する
には非常に早く放射線加熱を消散するという事実によっ
て非像部域に付着する。この未溶融粒子はこの方法の終
りで通常落下し、平版印刷版上には出現しない。この現
象は赤外線が非接触溶融法であるという事実と共に、ト
ナーかぶりの減少をもたらし、印刷版の品質に有利であ
る。
赤外線吸収材料は、小さな点部域で吸収された赤外線
の全部又は殆んど全部が全部の像部分を溶融するために
効率的に利用され、かくしてそれらが層に堅く定着され
るよう独自のバランスが達成され、これによって被覆が
周囲より上の温度に上昇せしめられるように親水性被覆
中に混入する。トナー像からの熱の流速は実質的に低下
せしめられる、何故なら像部と残余の間の温度差は実質
的に減少し、これによって像からの熱損失速度を生ぜし
める駆動力を減ずるからである。従って小さい点部域で
のトナーを融合させ、融着させるのに要する温度は適切
に実質的に低下し、これによってプラスチツク支持体を
溶融し又は変形する危険を減少させる。更に赤外線照射
したとき像部域と非像部域の間の低下した温度差によ
り、フイルム支持体の収縮差はこれらの部域で減少す
る。
小さい点部域を充分に溶融し、見かけるトナー粒子の
溶融を避けるため、赤外線吸収物質は、可視スペクトル
における反射濃度0.4〜1.4、好ましくは0.6〜1を得る
ような量で本発明のトナー受容性版の架橋した親水性層
に混入しなければならないことが見出された。
赤外線吸収物質の例にはカーボンブラツク、黒色酸化
鉄(Fe3O4)及びニグロシンを含み、カーボンブラツク
が好ましい。
架橋した親水性層中にカーボンブラツクを分散させる
とき、その粒度は1μ未満が好ましく、200〜300nmであ
るのが好ましい。
本発明の好ましい実施態様によれば、トナー受容性版
のための被覆組成物は、ポリビニルアルコール中の二酸
化チタンの分散液及びポリビニルアルコール中のカーボ
ンブラツクの分散液を一緒に混合し、形成された分散液
に加水分解したテトラ(メ)エチルオルソシリケート及
びポリビニルアルコールを加えて作る。被覆組成物中の
加水分解したテトラ(メ)エチルオルソシリケートの量
は、TiO2を基準にしてテトラ(メ)エチルオルソシリケ
ート5〜60重量%、好ましくは15〜30重量%に相当する
量である、ポリビニルアルコールの量はTiO2を基準にし
て10〜50重量%、好ましくは15〜30重量%の量である、
そしてカーボンブラツクの量は二酸化チタンの量を基準
にして1〜10重量%、好ましくは約4重量%である。好
ましくは被覆組成物に幾らかの湿潤剤を加える。
安定な分散液を得るため、使用するカーボンブラツク
(酸性又は塩基性カーボンブラツク)は層のpHとの組合
せにおいて使用するTiO2の種類と調和させなければなら
ない。使用する分散剤もこの観点で適切に選択しなけれ
ばならない。
その後被覆組成物は任意の従来の被覆法を用いて熱安
定性プラスチツクフイルム支持体に被覆する。プラスチ
ツクフイルム支持体、例えばポリエチレンテレフタレー
トの如きポリエステル、ポリカーボネート、ポリフエニ
レンサルファイド又はポリエーテルケトン支持体は、そ
れが容易に引き裂かれないこと及びそれが強いことで紙
又はポリエチレン被覆紙支持体に比して利点を有する。
被覆は30〜38℃の温度、好ましくは36℃の温度で行う
のが好ましい。
本発明のトナー受容性版における架橋した親水性層の
厚さは0.1〜10μの範囲で変えることができ、0.5〜3μ
であるのが好ましい。
プラスチツクフイルム支持体はそれへの平版印刷被覆
の接着を改良するため下塗層で被覆してもよい。支持体
(下塗りしてある又はしてない)及び架橋した親水性層
の間に、ポリビニルアルコールマトリツクスの凝着を進
めるためボラツクスを含有する層を設けることができ
る。
トナー像をトナー受容性版に転写した後、トナー像は
赤外線によって版に定着させる。代表的な赤外線溶融装
置として、トナー像形成した面を赤外線ラジエターの下
に通す。ラシエーターは2000〜3000℃の範囲でフイラメ
ント温度に達する。ラシエーターには反射性被覆を設け
ることができ、反射性被覆はランプの周囲に設けるとよ
い。照射温度は赤外線ラジエーターへの電力を変えるこ
とによって調整できる。版の裏側に、別の赤外線ラジエ
ーター又は別の加熱装置を設けてもよい。実験では高連
続運転長の利点を得るため、版の表面は1/2〜1秒の照
射によって140℃以上の温度にもたらさなければならな
いことが示された。
予防的処置をとらないとき、トナー受容性版のプラス
チツクフイルム支持体は、140℃より上の温度になった
とき不可逆的な収縮をするであろう。収縮に加えて、版
は、印刷機に装着することが不可能になる程変形するこ
とがある。複製すべき原画の真に忠実な再現を得ること
を欲することから、寸法不安定性は複製の品質に有害で
あり、避けなければならない。
従って本発明によれば前述した如き熱安定性プラスチ
ツクフイルム支持体を使用する。
本発明により使用するプラスチツクフイルム支持体の
例にはポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレー
ト;ポリカーボネート;ポリフエニレンサルフアイド;
ポリエーテルケトンを含み、ポリエチレンテレフタレー
トが好ましい。
本発明で使用する熱安定性ポリエチレンテレフタレー
トフイルム支持体は二軸配向ポリエチレンテレフタレー
トフィルムを熱緩和することによって得られ、これによ
って二軸配向フイルムの内部応力は緩和させることがで
きる。
熱緩和すべきポリエチレンテレフタレートフイルムは
予め二軸延伸し、熱固定して増強された結晶度を達成さ
せてある。ポリエステルを二軸延伸し、熱固定するため
使用する方法及び原理は良く知られている。一般に延伸
は、フイルムがガラス転移温の上であるが重合体の溶融
温度未満の温度に加熱されたとき行う。加熱されたフイ
ルムを長手方向にそして続いて横方向に延伸する。結晶
化度を増強し、延伸されたフイルムの寸法安定性を増大
するため、その長さ及び幅寸法を一定に保ちながら、そ
のガラス転移温の上であるがその溶融温度(通常150〜2
30℃である)の下でそれを加熱して熱固定する。
熱固定してあるが二軸配向ポリエステルフイルムは、
後で高温で使用するとき収縮するであろう。これは、フ
イルムが後で使用される温度より上の温度でフイルムを
熱緩和するから予備収縮させ、同時に両次元でフイルム
を収縮(緩和)させることによって避けることができ
る。熱緩和装置は例えば米国特許第2779684号、第41607
99号及び第3632726号(これらはここに引用して組入れ
る)に記載されている。
熱緩和した二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイ
ルムは高度の寸法安定性及び熱緩和温度以下の高温での
収縮に対する抵抗を示す。
トナー像を本発明のトナー受容性版に定着させた後、
版は印刷に供する。親油性トナー像部域はインク受容性
部分を形成し、非調色親水性背景部域は水受容性部分を
形成する。この示差親水性−疎水性特性を有効にするた
めのこれ以上の処理及び現像は必要としない。
印刷機に装着し、定着したトナーを含む部域を通常の
平版印刷用グリース又は脂肪インクでインク付けし、な
おもとのままの親水性層部を通常の平版印刷水性液で湿
潤させたトナー像担持版は良好な品質のコピーを数千も
作ることができる。
下記実施例は本発明を示すが、これに限定するもので
はない。
実施例 1 トナー製造 ガラス転移温度58℃、融点65〜85℃、酸化13.9及びフ
エノール/オルソジクロロベンゼン(60/40重量)の混
合物中で25℃で測定した固有粘度0.175を有するプロポ
キシル化ビスフエノールAフマレートポリエステルであ
るATLAC T500(米国デウラエア州、ウイルミントンのア
トラス・ケミカル・インダストリーズ・インコーポレー
テツドの商品名)90部、及びカーボンブラツクであるCA
BOT REGAL400(米国マサチユーセツツ州、ボストンのキ
ヤボツト・コーポレーシヨンの商品名)10部を混練機に
入れ、120℃で加熱し、溶融物を形成し、混練を開始し
た。約30分後混練を停止し、混合物を室温(20℃)に冷
却した。その温度で混合物を破砕し、微粉砕して粉末を
形成した。
微粉砕及び空気分級は、空気分級装置としてA.T.P.
(Alpine Turboplex Windsichter)タイプ50GS及び追加
の分級装置としてAlpine Multiplex Labor Zich−zachs
ichter,タイプ100MZRを備えた微粉砕装置としてのA.F.
G.(Alpine Fliessbeth Gegenstrahl−muehle)タイプ1
00(これらすべてがAlpine Process Technologyより入
手できる)を用いて行った。
次に混合装置にトナー粒子を導入した。250m2/gの非
表面積及び7nmの平均粒子直径を有し、表面が疎水性で
あるヒユームドシリカであるAerosil R812(西ドイツ国
デグツサ・アー・ゲーの商品名)をトナーに混合し、前
記混合物を次いで約30分間強力に振とうしてその流動性
を増強した。
粒度分布は70μの測定管を有するCoulter Multisizer
装置で測定した、その結果を下記に示す。この表の第2
欄は、第1欄に示した等しい球直径(μ)間に占めるト
ナー粒子の容量での示差百分率を示す。第3欄は累積基
準での第2欄の百分率値を示す。直 径 示差容積% 累積容積% 1.59 0.15 100.00 2.00 0.61 99.85 2.52 3.00 99.24 3.18 10.92 96.24 4.01 26.79 85.32 5.05 45.02 58.53 6.36 12.00 13.51 9.01 0.68 1.51 10.09 0.07 0.83 12.71 0.14 0.76 16.01 0.29 0.62 20.17 0 0.33 トナー粒子の97.04容量%は3μより大なる等しい直
径を有し、85.41容量%は4μより大なる等しい直径を
有し、59.87容量%は5μより大なる等しい直径を有
し、8.74容量%は7μより大なる等しい直径を有し、0.
53容量%は10μより大なる等しい直径を有する。
得られたトナー粒子の容量での平均直径(dv)は5.11
μであった。数での平均直径(dn)は4.10μであった、
平均直径(dv×dn)1/2は4.6μであった。
現像剤製造 磁気ブラシ現像剤は、得られたトナーを、50EMU/gの
磁化を有するフエライトキヤリヤー(Ni−Znタイプ)の
如き代表的なキヤリヤーと混合して得た。平均キヤリヤ
ー粒子直径は約65μであった。
4重量%の濃度でキヤリヤーにトナー粒子を加えた
後、現像剤は、30容量%の見掛け装填度で、30分間300r
pmで6cmの直径を有する金属箱中でローリングして活性
化した。
TiO2分散液の製造 11kgのポリビニルアルコール(PVA)を308.56の水
に加え、ゆっくりと撹拌しつつ90℃に加熱した。混合物
を90℃で30分保ち、その後25℃に冷却した。
ゆっくりと撹拌しつつこの混合物に殺生物剤としてホ
ルムアルデヒド17.6mg及び1.2N塩酸8を加えた。撹拌
を5分間続けた。
その後市場で入手しうるTiO2 BAYERTITAN R−KB2
(西ドイツ国バイエル・アー・ゲーより市販されてい
る)100kgを効率的に撹拌しつつ徐々に加えた、撹拌を1
5分続けた。
形成された混合物を、残存TiO2凝集体を破砕するた
め、下記の如く設定した条件下で、0.8〜1.25mmの直径
を有するZrO2球を用い、ボールミル装置Dynomillタイプ
KD15中で処理した: 流量=3/分、周速度=16m/秒、温度=40〜50℃。
カーボンブラツク分散液の製造 200gのポリビニルアルコールを撹拌しつつ室温で3800
mlの水に加えた。完全に溶解するまで(約30分)、混合
物を90℃に加熱し、撹拌を続けた。
分散剤としてジイソブチルクレソキシエトキシエチル
−ジメチル−ベンジルアンモニウムクロライドであるRu
hm−Hassから市販されているHYAMINE10×150gを4800ml
の水に加え、徐々に溶解した。この溶液にデグツサから
市販されているカーボンブラツクPRINTE U1000gを撹拌
しつつ加えた。ゆっくりと撹拌しつつこれにポリビニル
アルコール溶液を加えた。pH3を得るため1.2Nの塩酸を
加えた、約50mlを要した。
残存カーボンブラツク粉末凝集体を破砕するため、下
記設定条件下でボールミル装置Dyno MillタイプKDL中で
この分散液を3回処理した: 直径0.5〜0.7mmを有するガラス球Draguniet31/7、450
0t/分、流量=15/時間、温度=20〜25℃。
加水分解したテトラメチルオルソシリケート(TMOS)の
製造 24のエタノールを容器に入れた。これに12.48kgの
テトラメチルオルソシリケート及び1135mlの水を加え
た。別の漏斗から更に15のエタノールを加えた。続い
て撹拌しながら1510mlの水と170mlの塩酸の混合物を加
えた。撹拌を2時間続けた。混合物を10℃に冷却し、貯
蔵した。
トナー受容性版の製造 160℃まで熱安定性とするため、180℃で熱緩和した下
塗りした厚さ125μのポリエチレンテレフタレートフイ
ルムを、下記成分を含む組成物で被覆してトナー受容性
版R1を作った: 2100gのTiO2分散液、810mlの水、1100mlの5%RVA、5
00mlのTMOS、200gのカーボンブラツク分散液、湿潤剤、
及びpH6を得るための量水酸化ナトリウム。
乾燥後0.8の可視スペクトルにおける反射濃度を有す
る層が得られた。
トナー受容性版R2は、支持体とPVA層の間にボラツク
ス層を設けたこと以外はR1と同様にして作った。ボラツ
クス層は972.5mlの水、7.5gのボラツクス及び湿潤剤を
含有する組成物から被覆した。被覆組成物のpHは11であ
った、ボラツクス層の湿潤厚さは200μであった。
トナー受容性層R3は、160℃まで熱安定性にするた
め、180℃で熱緩和した下塗りした厚さ125μのポリエチ
レンテレフタレートフイルムを下記成分を含有する組成
物で被覆して作った: 2100gのTiO2分散液、1260mlの水、1100mlの5%PVA、
50mlの75%メラミンホルモル、200gのカーボンブラツク
分散液、湿潤剤及びpH4を得るための量の水酸化ナトリ
ウム。
層の湿潤厚さは50μであった。乾燥後0.8の可視スペ
クトルにおける反射濃度を有する層が得られた。
トナー受容性版R4は、PVA層のpH6としたこと、R2のボ
ラツクス層と同じボラツクス層を支持体とPVA層の間に
設けたこと以外はR3と同様にして作った。
トナー受容性版R5は、加水分解したテトラメチルオル
ソシリケートの代りに加水分解したテトラエチルオルソ
シリケートを用いたこと以外はR1と同様にして作った。
トナー受容性版R6は、R2のボラツクス層と同じボラツ
クス層を支持体とPVA層の間に設けたこと以外はR5と同
様にして作った。
トナー受容性版R7は被覆組成物に可塑剤として10mlの
グリセリンも含有させたこと以外はR1と同様にして作っ
た。
トナー受容性版R8は、被覆組成物に10mlのソルビトー
ルを可塑剤として含有させたこと以外はR1と同様にして
作った。
現像及び転写 電子写真記録材料、即ちコロナ格子放電によって正に
帯電させ、移動原画及び固定305mmレンズを有する光学
走査装置で像に従って露光したAs2Se3被覆導電性ドラム
上に形成した静電像を、得られた現像剤を用い磁気ブラ
シで現像した。
静電的に付着したトナーの転写はDC転写コロナに7KV
の正電圧を印加して行った、これはトナー受容性版の裏
側に近接させ保ち、従って前面側は光導電体上のトナー
像と近接させて保った。DC転写コロナの適用に続いて直
ちに受容性版の裏にACコロナ放電を適用して、光導電体
面から転写されたトナー像を有する受容性版を除去する
のを容易にした。
定着 トナー像形成した版を、反射性被覆を設けた赤外線ラ
ジエーターで操作する融着装置に送った。受容性版の裏
側に加熱板を設けた。赤外線ラジエーターは、トナー像
形成版面から10mmの距離に置き、版面は5cm/秒の速度で
ラジエーターを通過させるようにした。
加熱板は125℃の温度にした。赤外線ラジエーターに5
50Wの電力を印加した、これは約2600Kの温度に相当し
た。版は約0.5〜1秒間照射した。
複写品質の評価 スクリーン原画のボジトナー再現を担持する得られた
印刷版を平版印刷機に装着し、通常のフアンテン溶液及
び平版印刷インクで印刷するため使用した。
現像、転写、定着、及び印刷工程を、得られたトナー
受容性版の各々について繰返した。
得られた印刷されたスクリーン解像は、1inについて1
00本のスクリー罫線で10〜90%ドツトであった。各トナ
ー受容性版について、すぐれた品質の約2000回の再現が
得られた。
実施例 2 トナー受容性材料を、可視スペクトルにおけるPVA層
の反射濃度がそれぞれ0,0.4及び0.8であるように異なる
量のカーボンブラツクを用いて、R1と同様にして作っ
た。
これらの版は実施例1の如く処理した。
各版の摩耗性を、1inについて100本の線で、10%ドツ
トのスクリーンの良好な再現性を有する複写の連続運転
試験を行った。連続運転の長さはそれぞれ10000,17000
及び25000であった。
これらの結果は、PVA層中にカーボンブラツクを混入
することによって、小さいドツト部域がより効率的に融
着し、所望解像を有するより多くの印刷複写を得ること
ができることを示している。
実施例 3 R1と同じトナー受容性版を作り、定着工程における放
射線電力をそれぞれ400W,500W及び600Wとして実施例1
と同様に処理した。
版の摩耗性を、1inについて100本の線で10%ドツトの
スクリーンの良好な再現を有する複写の連続運転長で試
験した。400Wで定着した版は500の複写、500Wで定着し
た版は10000の複写、そして600Wで定着した版は25000の
複写を生ぜしめた。
これらの結果は、融着温度を上昇させることによっ
て、小さいドツト部域が益々効率的に融着し、従って所
望解像を有するより多くの印刷複写を得ることができる
ことを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/09 G03G 9/08 321 361 (72)発明者 ポール・メルクシユ ベルギー国ベ 2008 アントベルパン、 ニケルストラート 18 (72)発明者 マルク・ペトリユス・ステバン ベルギー国ベ 9180 ブルスル、ベルグ ストラート 64 (72)発明者 ニコラス・シリエル・ド・ジヤゲル ベルギー国ベ 2540 ウベ、ウベルエド 35 (56)参考文献 特開 昭60−229032(JP,A) 特公 昭55−42753(JP,B2) 米国特許3971660(US,A) 西独国特許公開1910748(DE,A)

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)光導電体材料を均一に静電的に帯電
    し、(ii)前記光導電体材料を像に従って放電し、(ii
    i)形成された静電荷パターンを、90容量%以上が10μ
    未満の等しい粒度直径を有し、50容量%以上が7μ未満
    の等しい粒度直径を有する乾燥トナー粒子で現像し、
    (iv)現像された像をトナー受容性版に静電的に転写
    し、前記トナー受容性版が少なくとも140℃の温度に対
    し熱安定性であるプラスチツクフイルム支持体及びその
    上の架橋した親水性層を含有し、前記層が可視スペクト
    ルにおける前記層の反射濃度が0.4〜1.4であるような量
    で赤外線吸収物質を含有し、(v)赤外線溶融によって
    転写されたトナーを前記トナー受容性版に定着する工程
    を含む平版印刷版を得るための電子写真法。
  2. 【請求項2】乾燥トナー粒子の70容量%以上が4〜6.5
    μの等しい粒度直径を有する請求項1記載の平版印刷版
    を得るための電子写真法。
  3. 【請求項3】トナー粒子がカーボンブラツクを含有する
    請求項1又は2記載の平版印刷版を得るための電子写真
    法。
  4. 【請求項4】トナー粒子が、ガラス転移温度が50℃より
    高く、100rad/秒及び120℃での粘度が15000Pより小であ
    る樹脂バインダーを含有する請求項1〜3の何れかに記
    載の平版印刷版を得るための電子写真法。
  5. 【請求項5】プラスチツクフイルム支持体がポリエチレ
    ンテレフタレートである請求項1〜4の何れかに記載の
    平版印刷版を得るための電子写真法。
  6. 【請求項6】ポリエチレンテレフタレート支持体が160
    ℃の温度に対して熱安定性である請求項5記載の平版印
    刷版を得るための電子写真法。
  7. 【請求項7】架橋した親水性層が、親水性度が少なくと
    も60重量%の程度に加水分解されたポリビニルアセテー
    トの親水性度に等しいかそれより大である親水性(共)
    重合体又は(共)重合体混合物を含有する請求項1〜6
    の何れかに記載の平版印刷版を得るための電子写真法。
  8. 【請求項8】架橋した親水性層がポリビニルアルコール
    を含む請求項7記載の平版印刷版を得るための電子写真
    法。
  9. 【請求項9】架橋した親水性層が、加水分解したテトラ
    メチルオルソシリケート又は加水分解したテトラエチル
    オルソシリケートを含む請求項1〜8の何れかに記載の
    平版印刷版を得るための電子写真法。
  10. 【請求項10】架橋した親水性層が顔料を含有する請求
    項1〜9の何れかに記載の平版印刷版を得るための電子
    写真法。
  11. 【請求項11】顔料が二酸化チタンである請求項10記載
    の平版印刷版を得るための電子写真法。
  12. 【請求項12】赤外線吸収物質がカーボンブラツクであ
    る請求項1〜11の何れかに記載の平版印刷版を得るため
    の電子写真法。
  13. 【請求項13】カーボンブラツクの粒度が1μ未満であ
    る請求項12記載の平版印刷版を得るための電子写真法。
  14. 【請求項14】架橋した親水性層が0.6〜1の可視スペ
    クトルにおける反射濃度を有する請求項1〜13の何れか
    に記載の平版印刷版を得るための電子写真法。
  15. 【請求項15】架橋した親水性層が、二酸化チタン、二
    酸化チタンの量を基準にして15〜30重量%の量のポリビ
    ニルアルコール、二酸化チタンの量を基準にしてテトラ
    (メ)エチルオルソシリケート15〜30重量%に相当する
    量の加水分解したテトラ(メ)エチルオルソシリケー
    ト、及び二酸化チタンの量を基準にして1〜10重量%の
    量のカーボンブラツクを含有する請求項1〜14の何れか
    に記載の平版印刷版を得るための電子写真法。
  16. 【請求項16】少なくとも140℃の温度に対して熱安定
    性であるプラスチツクフイルム支持体及びその上の架橋
    した親水性層を含み、前記層が、可視スペクトルにおけ
    る前記層の反射濃度が0.4〜1.4であるような量で赤外線
    吸収物質を含有することを特徴とする平版印刷版プリカ
    ーサー。
  17. 【請求項17】プラスチツクフイルム支持体がポリエチ
    レンテレフタレートである請求項16記載の平版印刷版プ
    リカーサー。
  18. 【請求項18】ポリエチレンテレフタレート支持体が、
    160℃の温度に対して熱安定性である請求項17記載の平
    版印刷版プリカーサー。
  19. 【請求項19】架橋した親水性層が、親水性度が少なく
    とも60重量%の程度に加水分解されたポリビニルアセテ
    ートの親水性度と同じかそれより大である親水性(共)
    重合体又は(共)重合体混合物を含む請求項16〜18の何
    れかに記載の平版印刷版プリカーサー。
  20. 【請求項20】架橋した親水性層がポリビニルアルコー
    ルを含む請求項19記載の平版印刷版プリカーサー。
  21. 【請求項21】架橋した親水性層が、加水分解したテト
    ラメチルオルソシリケート又は加水分解したテトラエチ
    ルオルソシリケートを含む請求項16〜20の何れかに記載
    の平版印刷版プリカーサー。
  22. 【請求項22】架橋した親水性層が顔料を含む請求項16
    〜21の何れかに記載の平版印刷版プリカーサー。
  23. 【請求項23】顔料が二酸化チタンである請求項22記載
    の平版印刷版プリカーサー。
  24. 【請求項24】赤外線吸収物質がカーボンブラツクであ
    る請求項16〜23の何れかに記載の平版印刷版プリカーサ
    ー。
  25. 【請求項25】カーボンブラツクの粒度が1μ未満であ
    る請求項24記載の平版印刷版プリカーサー。
  26. 【請求項26】架橋した親水性層が0.6〜1の可視スペ
    クトルにおける反射濃度を有する請求項16〜25の何れか
    に記載の平版印刷版プリカーサー。
  27. 【請求項27】架橋した親水性層が、二酸化チタン、二
    酸化チタンの量を基準にして15〜30重量%の量のポリビ
    ニルアルコール、二酸化チタンの量を基準にしてテトラ
    (メ)エチルオルソシリケート15〜30重量%に相当する
    量の加水分解したテトラ(メ)エチルオルソシリケー
    ト、及び二酸化チタンの量を基準にして1〜10重量%の
    量のカーボンブラツクを含有する請求項16〜26の何れか
    に記載の平版印刷版プリカーサー。
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