JP2584286Y2 - 油圧式動力伝達継手 - Google Patents

油圧式動力伝達継手

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JP2584286Y2
JP2584286Y2 JP6885792U JP6885792U JP2584286Y2 JP 2584286 Y2 JP2584286 Y2 JP 2584286Y2 JP 6885792 U JP6885792 U JP 6885792U JP 6885792 U JP6885792 U JP 6885792U JP 2584286 Y2 JP2584286 Y2 JP 2584286Y2
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suction
discharge
oil
plunger
cam
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和寿 嶌田
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株式会社フジユニバンス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両の駆動力配分に使
用する油圧式動力伝達継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の油圧式動力伝達継手としては、例
えば図5に示すようなものがある。図5において、1は
内側面に2つ以上の山を有するカム面2を形成したカム
であり、カム1は図示しない出力軸に連結され、出力軸
と一体で回転する。また、カム1は溶接部3でカムハウ
ジング4に固定され、カム1はカムハウジング4と一体
で回転する。
【0003】5はカムハウジング4内に回転自在に収納
されたロータであり、ロータ5は入力軸6に結合され、
入力軸6と一体で回転する。ロータ5には、軸方向に複
数個のプランジャー室7が形成され、プランジャー室7
内は複数個のプランジャー8がリターンスプリング9を
介して摺動自在に収納されている。また、ロータ5には
複数の吸入吐出孔10が各プランジャー室7に通じるよ
うに形成されている。
【0004】11は表面に吸入ポート12、吸入路13
および吐出ポート14が形成されたロータリバルブであ
り、このロータリバルブ11の裏面には吐出ポート14
のそれぞれに連通する連通溝15が形成されている。ま
た、前記裏面には密着して蓋部材16が設けられてい
る。そして、吐出ポート14にはオリフィス(流動抵抗
発生手段)17が形成されている。
【0005】また、ロータリバルブ11はカムハウジン
グ4の内周に形成した切欠き18に係合する位置決め用
の突起19を有する。ロータリバルブ11は、吸入吐出
孔10の開閉タイミングを決定するタイミング部材を構
成し、切欠き18と突起19がカム1とロータリバルブ
11の位相関係を規制する位置決め機構を構成してい
る。
【0006】プランジャー8が吸入行程にある場合は、
ロータリバルブ11の吸入ポート12とロータ5の吸入
吐出孔10が通じる位置関係となり、オリフィス17、
吸入ポート12、吸入路13、ロータ5の吸入吐出孔1
0を通じて、プランジャー室7にオイルを吸入すること
ができる。また、プランジャー8が吐出行程にある場合
は、吸入行程と逆の関係となり、ロータ5の吸入吐出孔
10はロータリバルブ11の吐出ポート14を介して連
通溝15に通じる。
【0007】20はカムハウジング4と一体で回転する
ベアリングリテーナであり、ベアリング21を介して入
力軸6を支持している。ベアリングリテーナ20とロー
タリバルブ11との間にはニードルベアリング22が介
装され、このニードルベアリング22側のフリクション
トルクはロータ5とロータリバルブ11の間のフリクシ
ョントルクより小さくなるように設定されている。した
がって、差動回転の方向が変わると、ロータリバルブ1
1はロータ5とともにつれ回りし、ロータリバルブ11
の位置決め用の突起19がカムハウジング4の切欠き1
8に当たるまで回転した後、カムハウジング4と一体で
回転する。これにより、正転時または逆転時にも所定の
タイミングで吸入吐出孔10を強制的に開閉する。
【0008】ベアリングリテーナ20と入力軸6の内に
はオイルシール23が設けられ、また、入力軸6の内部
にはオイルの熱膨張を吸収するためのアキュムレータピ
ストン24が摺動自在に収納されている。25はアキュ
ムレータピストン室への泥水の侵入を防止するリテーナ
である。カム1とロータ5との間に回転差が生じないと
きは、プランジャー8は作動せず、トルクは伝達されな
い。なお、このとき、プランジャー8はリターンスプリ
ング9によりカム面2に押しつけられている。
【0009】次に、カム1とロータ5との間に回転差が
生じると、吐出行程にあるプランジャー8はカム1のカ
ム面2により軸方向に押し込まれる。この時、吸入吐出
孔10は吐出ポート14と通じているため、プランジャ
ー8はプランジャー室7のオイルを吸入吐出孔10から
ロータリバルブ11の吐出ポート14に押し出す。
【0010】吐出ポート14に押し出されたオイルは、
連通溝15、オリフィス17を通って吸入ポート12に
供給される。このとき、オリフィス17の抵抗により連
通溝15、吐出ポート14およびプランジャー室7の油
圧が上昇し、プランジャー8に反力が発生する。このプ
ランジャー反力に逆ってカム1を回転させることにより
トルクが発生し、カム1とロータ5との間でトルクが伝
達される。なお、吐出ポート14は連通溝15で連通さ
れているため、吐出行程にあるすべてのプランジャー室
7の油圧は等しくなる。
【0011】さらに、カム1が回転すると、吸入行程と
なり、吸入吐出孔10は吸入ポート12と通じるため、
吸入路13のオイルは、吸入ポート12、吸入吐出孔1
0を介してプランジャー室7に吸入され、プランジャー
8はカム1のカム面2に沿って戻る。このときのトルク
特性は、差動回転数ΔNの2乗に比例したトルク特性と
なる。
【0012】ここで、差動回転数が高い状態が長時間続
くと、継手内の油温が上昇し、オイルが体積膨張する。
このオイルの体積膨張をアキュムレータピストン24が
図中右方向に移動することで吸収する。すなわち、アキ
ュムレータピストン24は、リテーナ25に当って止ま
る、底付き状態となるまで図中右方向に移動してオイル
の体積膨張を吸収する。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の油圧式動力伝達継手にあっては、アキュムレ
ータピストンが油温上昇に伴なって移動し、ある温度以
上ではリテーナに当って底付きしてしまい、オイルの体
積膨張を吸収することができず、オイルシールなどから
オイルが洩れてしまうという問題点があった。
【0014】本考案は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、ある差動回転数に達したとき
弁体内の油路をふさぐことで、油温上昇を防止し、油洩
れを防止することができる油圧式動力伝達継手を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本考案は、相対回転可能な入出力軸間に設けられ、
前記一方の軸に連結され、内側面に2つ以上の山を有す
るカム面を形成したカムハウジングと;前記他方の軸に
連結されるとともに、前記カムハウジング内に回転自在
に収納され、複数のプランジャー室を軸方向に形成した
ロータと;前記複数のプランジャー室のそれぞれに、リ
ターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納さ
れるとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によ
って駆動される複数のプランジャーと;前記ロータに形
成され、前記プランジャー室と通じる吸入吐出孔と;前
記ロータの端面に回転自在に摺接するとともに、前記カ
ムハウジングとの間で所定の関係に位置決めされ、前記
吸入吐出孔との位置関係によって吸入弁および吐出弁の
作用をする複数の吸入ポート、吐出ポートを表面に形成
した弁体と、前記プランジャーの駆動による吐出油の流
動により流動抵抗を発生する手段を備え;前記両軸の回
転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手
において、前記弁体に形成され前記流動抵抗発生手段ま
で通じる油路内に、所定の差動回転数に達したとき吐出
圧により弾性部材に抗して移動して前記油路を閉止する
スプール部材を設けたものである。
【0016】また、本考案は、前記スプール部材の外周
に複数の切欠きを形成したものである。
【0017】
【作用】このような構成を有する本考案の油圧式動力伝
達継手によれば、所定の差動回転数に達したとき、吐出
圧によりスプール部材が下側に移動し、油路を閉止し
て、ロックするようにしたため、過大な油温上昇を防止
することができ、アキュムレータ容量を確保することが
できる。
【0018】その結果、オイルシールなどからの油洩れ
を防止することができる。また、高回転域でロックする
ため、車両の悪路脱出が可能となり、高い走破性を得る
ことができる。
【0019】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図4は本考案の一実施例を示す図である。
まず、構成を説明すると、図1において、31は弁体と
してのロータリバルブであり、ロータリバルブ31の表
面には図示しない吸入ポート、吸入路および吐出ポート
32が形成されている。ロータリバルブ31の裏面には
吐出ポート32に連通する連通溝33が形成され、連通
溝33の開口部は図示しないスラストニードルベアリン
グにより閉止される。
【0020】ロータリバルブ31には吐出ポート32に
連通する油路34が形成され、油路34の開口部は蓋部
材35でねじ止めされる。蓋部材35には、油路34に
連通する大径の油路36と、油路36に連通する小径の
油路37と、油路37に連通するオリフィス(流動抵抗
発生手段)38および平面部39がそれぞれ形成されて
いる。
【0021】油路34内にはスプール(スプール部材)
40が摺動自在に収納され、図2に示すように、スプー
ル40の外周には複数個の切欠き41が形成されてい
る。スプール40と蓋部材35の油路36の間にはリタ
ーンスプリング(弾性部材)42が介装されている。次
に、動作を説明する。
【0022】差動回転数ΔNの低回転域では、吐出ポー
ト32からの吐出圧が、リターンスプリング42のスプ
リング力より弱いので、スプール40はリターンスプリ
ング42により蓋部材35から上方に押し上げられた状
態にある(図1、参照)。したがって、オイルは、矢印
Aで示すように、スプール40の切欠き41、油路3
4,36,37を経て、オリフィス38を通過する。
【0023】このときのトルク特性は、通常のトルク特
性を示し、図4のBに示すように、差動回転数ΔNの2
乗に比例したトルク特性となる。次に、差動回転数ΔN
がある回転数ΔN1に達すると、吐出圧がリターンスプ
リング42のスプリング力以上となり、図3に示すよう
に、スプール40が蓋部材35の平面部39に密着する
まで下がる。このため、スプール40の切欠き41は蓋
部材35の平面部39によりシールされ、オイルは矢印
Cで示すように、油路34を流れなくなり、油路34が
ふさがれる。こうして、図4のDに示すように、トルク
特性は、ロック状態となる。
【0024】このように、ある差動回転数ΔN1に達し
たときは、油路34をスプール40によりふさいで、ロ
ックすることで、過大な油温上昇を防止し、アキュムレ
ータ容量を確保することができる。その結果、オイルシ
ールなどからの油洩れを防止することができる。また、
高差動回転域でロックすることにより、車両の悪路脱出
が可能となり、高い走破性を得ることができる。
【0025】
【考案の効果】以上説明してきたように、本考案によれ
ば、ある差動回転数に達したときに弁体内の油路をスプ
ールにより閉止してロックするようにしたため、過大な
油温上昇を防止し、アキュムレータ容量を確保すること
ができるので、オイルシールなどからの油洩れを防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る要部断面図
【図2】スプールの平面図
【図3】ロック状態を示す図
【図4】トルク特性を示すグラフ
【図5】従来例を示す図
【符号の説明】
31:ロータリバルブ(弁体) 32:吐出ポート 33:連通溝 34,36,37:油路 35:蓋部材 38:オリフィス(流動抵抗発生手段) 39:平面部 40:スプール(スプール部材) 41:切欠き 42:リターンスプリング(弾性部材)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前
    記一方の軸に連結され、内側面に2つ以上の山を有する
    カム面を形成したカムハウジングと;前記他方の軸に連
    結されるとともに、前記カムハウジング内に回転自在に
    収納され、複数のプランジャー室を軸方向に形成したロ
    ータと;前記複数のプランジャー室のそれぞれに、リタ
    ーンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納され
    るとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によっ
    て駆動される複数のプランジャーと;前記ロータに形成
    され、前記プランジャー室と通じる吸入吐出孔と;前記
    ロータの端面に回転自在に摺接するとともに、前記カム
    ハウジングとの間で所定の関係に位置決めされ、前記吸
    入吐出孔との位置関係によって吸入弁および吐出弁の作
    用をする複数の吸入ポート、吐出ポートを表面に形成し
    た弁体と、前記プランジャーの駆動による吐出油の流動
    により流動抵抗を発生する手段を備え;前記両軸の回転
    速度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手に
    おいて、 前記弁体に形成され前記流動抵抗発生手段まで通じる油
    路内に、所定の差動回転数に達したとき吐出圧により弾
    性部材に抗して移動して前記油路を閉止するスプール部
    材を設けたことを特徴とする油圧式動力伝達継手。
  2. 【請求項2】前記スプール部材の外周に複数の切欠きを
    形成したことを特徴とする請求項1の油圧式動力伝達継
    手。
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