JP3224600B2 - 油圧式動力伝達継手 - Google Patents

油圧式動力伝達継手

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JP3224600B2
JP3224600B2 JP19792692A JP19792692A JP3224600B2 JP 3224600 B2 JP3224600 B2 JP 3224600B2 JP 19792692 A JP19792692 A JP 19792692A JP 19792692 A JP19792692 A JP 19792692A JP 3224600 B2 JP3224600 B2 JP 3224600B2
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剛央 山田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動力配分に使
用する油圧式動力伝達継手に関する。
【0002】
【従来の技術】オイル密閉式の油圧式動力伝達継手にお
いては、内部のオイルの温度変化による体積膨張を吸収
するために、ある一定の率で気体を封入したり、また機
械式の、例えば、ピストン−シリンダタイプの様に、体
積吸収装置(アキュムレータ)を設けたりしている。し
かし、前者の気体封入の方法は、オイルポンプを利用し
た動力伝達継手は、密封したオイルが見掛け上圧縮性流
体となってしまうため、継手の特性を損なう場合があ
り、成立が難しい。例えば、ピストンポンプ式ではピス
トンストローク中にデットストロークが生じることにな
るためトルク脈動を生じる、あるいはトルクが発生しな
い等の問題が考えられる。
【0003】機械式の体積変動吸収装置としては継手軸
心、継手端面等にピストン式のアキュムレータを設け
る、また、継手外径をタンクとしスライドさせることに
よって体積変動を吸収するものなどが提案、または実施
されている。しかし、機械式体積変動装置は次に述べる
理由から継手構成上非常に邪魔になり、継手の小型化を
阻害する原因になる。 (1)まず、継手搭載性の要求から継手軸を中空とした
い場合、軸心に体積変動吸収装置を設けることができな
い。 (2)また、継手内外径側、あるいは継手外径部は継手
使用時継手自体が高速回転するため、密閉したオイルに
大きな遠心圧がかかるため、この遠心圧を例えばスプリ
ングの力で押さえ込むと継手内部の油圧が常時大きくな
り、回転シール等成立しなくなるため、この位置での体
積変動吸収装置の成立は困難である。 (3)継手の一方の端面は構成上入力あるいは出力のた
め動力伝達部とすることが一般的であるが、もう一方の
端面に体積変動吸収装置を設けることは可能である。
【0004】例えば、本出願人は、軸方向に摺動可能な
ドーナツ型のピストンを継手の一方の端面に設けた油圧
式動力伝達継手を提案している。しかしながらいま、こ
の継手を外部から制御しようとした場合、継手一方の端
面は外部よりの制御入力のために使用したい。このた
め、体積変動吸収装置の設置は継手構成上困難であり、
このような機械式体積変動吸収装置を設けることは、継
手の大型化、重量増を招くものである。
【0005】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、設計の自由度が高く、小型
で、信頼性が高い、低コストの油圧式動力伝達継手を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】相対回転可能な第1、第
2の回転部材間の回転速度差により駆動される油圧ポン
プと、前記油圧ポンプの吐出部に流動抵抗を発生する手
段を備え、前記流動抵抗により前記第1、第2の回転部
材間の伝達トルクが制御される油圧式動力伝達継手にお
いて、継手軸芯内径部と入力軸との間に空間を形成し、
該空間内に管状の弾性体の両端を固定し、前記継手軸芯
内径部と前記弾性体との間に前記弾性体の変形により体
積可能な空間を成し、該体積可変空間と継手内部油室を
連通する油路を設けたものである。
【0007】
【作用】継手内部温度が上昇し、オイルが熱膨張する
と、オイルは弾性体外径側の体積可変空間に流れ込み弾
性体を圧迫し、弾性体は変形する。これにより、オイル
の熱膨張を吸収することができる。このように、更に管
状の弾性体を継手内径側に設けるだけで継手高速回転
時、遠心圧の影響を受けない継手最内径部に体積変動吸
収装置を形成することができる。
【0008】従来のピストン−シリンダタイプの体積変
動吸収装置に比較し、場所をとらないため、設計の自由
度が高まり、継手を小型化することができる。また、ピ
ストンの引っ掛かりのような問題もなく、信頼性を向上
させることができる。部品点数も減少し、組立コストも
下がり、コストを低減することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1および図2は本発明の一実施例を示す図であ
る。まず、構成を説明すると、図1において、1は磁性
体のハウジングであり、出力軸と一体的に回転する。
【0010】6はカムであり、カム6はハウジング1の
内側面に所定の角度回転可能に支持される。カム6は、
複数のカム山とカム谷からなるカム面6Aを有し、その
外周であって、側面にカム山があるところに位置決め兼
トルク伝達用の複数の突起6Bを有する。カム6は、そ
の突起6Bがハウジング1に形成した切欠き1Aに所定
の角度相対回転可能に係合して、ロータ7に対しハウジ
ング1と一体で回転し、ロータ7とハウジング1の相対
回転方向が変わると、カム6はロータ7とともにつれ回
りし、カム6の突起6Bがハウジング1の切欠き1Aに
当るまで回転した後に、ハウジング1と一体で回転す
る。
【0011】ロータ7はハウジング1内に回転自在に収
納され、入力軸3に結合された中空軸3Aに結合され、
入力軸3および中空軸3Aと一体で回転する。ロータ7
には、軸方向に複数個のプランジャー室8が形成され、
プランジャー室8内は複数個のプランジャー9がリター
ンスプリング10を介して摺動自在に収納されている。
また、ロータ7には複数の吸入吐出孔11が各プランジ
ャー室8に通じるように形成されている。
【0012】12は吸入ポート13および吐出ポート1
4が形成された磁性体のロータリバルブであり、ロータ
リバルブ12は、ハウジング1の切欠き1Aに突起12
Aを係合させることにより、ハウジング1に位置決め固
定されている。ロータリバルブ12の内部には高圧室1
5が形成され、高圧室15は吐出ポート14に連通して
いる。ロータリバルブ12には高圧室15に連通する第
1収納孔17が形成され、第1収納孔17内には溝16
Aを有するフリーバルブ16が摺動自在に収納される。
フリーバルブ16が図中左方向に移動すると、高圧室1
5は第1収納孔17、溝16Aを介して吸入ポート13
に連通するようになっている。
【0013】また、ロータリバルブ12には高圧室15
に連通する第2収納孔18が形成され、第2収納孔18
内には溝20Aを有するロックバルブ20が摺動自在に
収納される。19Aはロータリバルブ12に形成された
流動抵抗発生手段としてのオリフィスであり、オリフィ
ス19Aを介して第2収納孔18は低圧室21に連通し
ている。ロックバルブ20が図中左方向に移動すると、
オリフィス19Aは閉止されるようになっている。
【0014】プランジャー9が吸入行程にある場合は、
ロータリバルブ12の吸入ポート13とロータ7の吸入
吐出孔11が通じる位置関係となり、低圧室21、吸入
ポート13、ロータ7の吸入吐出孔11を通じて、プラ
ンジャー室8にオイルを吸入することができる。また、
プランジャー9が吐出行程にある場合は、吸入行程と逆
の関係となり、ロータ7の吸入吐出孔11はロータリバ
ルブ12の吐出ポート14、高圧室15に通じる。
【0015】22は磁気枠であり、磁気枠22はトラン
スファ装置のケーシングに固定され、継手と非接触状態
に保持される。磁気枠22は継手軸に対して同心状に配
置され、磁気枠22内にはソレノイドコイル23が収納
される。24はソレノイドコイル23の通電により磁気
吸引力を発生する可動磁性体であり、可動磁性体24は
ハウジング1内に移動可能に収納される。
【0016】可動磁性体24には、ロックバルブ20の
一端が連結され、また図示しない弱いスプリングが可動
磁性体24とロックバルブ20の間に介装されている。
また、可動磁性体24にはフリーバルブ16の一端が連
結され、また、図示しない強いスプリングが可動磁性体
24とフリーバルブ16との間に介装されている。ここ
で、入力軸3には、軸方向に油路25が形成され、油路
25に連通して放射方向に油孔26,27が形成されて
いる。
【0017】入力軸3と中空軸3Aの間には所定の体積
の空間28が形成され、空間28内には端部29Aが入
力軸3と中空軸3Aの間に挟み込まれて管状の弾性体2
9が収納される。弾性体29の外部空間30と継手内部
油室とを連通する連通油路31が中空軸3Aに形成され
ている。外部空間30は弾性体29の変形により、封入
油の熱膨張を吸収する機能を有する。
【0018】なお、32,33はニードルベアリング、
34,35はオイルシール、36,37,38はスナッ
プリング、39はOリング、40はベアリング、41は
リテーナ、42は注油孔である。次に、動作を説明す
る。まず、通常特性について説明する。
【0019】ソレノイドコイル23に通電しないとき
は、可動磁性体24は磁気吸引力を発生せず、図1の位
置に保持される。このため、フリーバルブ16により吸
入ポート13と高圧室15の連通を遮断した状態にあ
る。一方、ロックバルブ20はオリフィス19Aを開放
しているので、高圧室15のオイルはオリフィス19A
を通って、低圧室21に流れる。
【0020】すなわち、吐出ポート14に押し出された
オイルは、高圧室15、第2収納孔18、オリフィス1
9Aを通って低圧室21に供給される。このとき、オリ
フィス19Aの抵抗により第2収納孔18、高圧室1
5、吐出ポート14およびプランジャー室8の油圧が上
昇し、プランジャー9に反力が発生する。このプランジ
ャー反力にさからってカム6を回転させることによりト
ルクが発生し、カム6とロータ7との間でトルクが伝達
される。
【0021】このときのトルク特性は、図2のAに示さ
れ、差動回転数ΔNの2乗に比例したトルクTとなる。
次に、ロックの特性について説明する。ソレノイドコイ
ル23に弱通電したときは、強いスプリングは圧縮しな
いが、弱いスプリングを圧縮するので、可動磁性体24
の図中上側は、ロータリバルブ12に当接した状態にな
る。
【0022】このため、フリーバルブ16は高圧室15
と吸入ポート13との連通を遮断した状態のままである
が、ロックバルブ20は弱いスプリングの圧縮力に打ち
勝って図中左方向に移動し、オリフィス19Aを閉止す
る。このときのトルク特性は、図2のBに示され、継手
はロックの状態になる。次に、フリーの特性について説
明する。
【0023】ソレノイドコイル23に強通電したとき
は、可動磁性体24は弱いスプリングだけでなく、強い
スプリングを圧縮して移動し、上側も下側もスナップリ
ング37に当接した状態になる。このため、ロックバル
ブ20はオリフィス19Aを閉止した状態を保持し、フ
リーバルブ16は、高圧室15と吸入ポート13を連通
させる。このため、高圧室15のオイルが溝16Aから
吸入ポート13に供給される。
【0024】このときのトルク特性は、図2のCに示さ
れ、フリーの状態になる。次に体積変動吸収装置につい
て説明する。油路25からのオイルは、油孔26を介し
て弾性体29の内に入り、弾性体29を変形させる。こ
れにより、低温時のオイルの熱膨張のないときは、オイ
ルに予圧を与える。高差動により温度が上昇し、オイル
の熱膨張が生じると、継手内部油室からのオイルは、連
通油路31を通って、弾性体29を外部から押圧する。
弾性体29が縮小することにより、オイルの熱膨張を吸
収することができる。
【0025】このように、弾性体29を中空軸3Aと入
力軸3の間に挾み込むだけで、遠心圧の影響を受けない
軸芯近傍に体積変動吸収装置を形成することができ、従
来のピストン−シリンダタイプの体積変動吸収装置に比
較して、スプリングが不要で、軸中空化可能のため、場
所をとることがない。したがって、設計の自由度が上
り、継手を小型化することができる。また、ピストンの
引っ掛かりのような問題もなく、信頼性を向上させるこ
とができる。さらに、部品点数も減少するので、コスト
を低減することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、弾性体により軸芯近傍に体積変動吸収装置を形成す
るようにしたため、場所をとらないので、設計の自由度
を高め、継手を小型化することができる。また、信頼性
を高め、コストを低減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図
【図2】トルク特性を示すグラフ
【符号の説明】
1:ハウジング 1A:切欠き 3:入力軸 3A:中空軸 6:カム 6A:カム面 6B:突起 7:ロータ 8:プランジャー室 9:プランジャー 10:リターンスプリング 11:吸入吐出孔 12:ロータリバルブ(弁体) 12A:突起 13:吸入ポート 14:吐出ポート 15:高圧室 16:フリーバルブ(制御弁) 16A:溝 17:第1収納孔 18:第2収納孔 19A:オリフィス 20:ロックバルブ 20A:溝 21:低圧室 22:磁気枠 23:ソレノイドコイル 24:可動磁性体 25:油路 26,27:油孔 28:空間 29:弾性体 29A:端部 30:外部空間 31:連通油路 32,33:ニードルベアリング 34,35:オイルシール 36〜38:スナップリング 39:Oリング 40:ベアリング 41:リテーナ 42:注油孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 31/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転可能な第1、第2の回転部材間の
    回転速度差により駆動される油圧ポンプと、 前記油圧ポンプの吐出部に流動抵抗を発生する手段を備
    え、 前記流動抵抗により前記第1、第2の回転部材間の伝達
    トルクが制御される油圧式動力伝達継手において、継手軸芯内径部と入力軸との間に空間を形成し、該空間
    内に管状の弾性体の両端を固定し 、前記継手軸芯内径部
    と前記弾性体との間に前記弾性体の変形により体積可能
    な空間を成し、該体積可変空間と継手内部油室を連通す
    る油路を設けたことを特徴とする油圧式動力伝達継手。
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