JP2584211B2 - 耐衝撃性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents
耐衝撃性スチレン系樹脂組成物Info
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- JP2584211B2 JP2584211B2 JP61151492A JP15149286A JP2584211B2 JP 2584211 B2 JP2584211 B2 JP 2584211B2 JP 61151492 A JP61151492 A JP 61151492A JP 15149286 A JP15149286 A JP 15149286A JP 2584211 B2 JP2584211 B2 JP 2584211B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、優れた耐衝撃性と着色性を有し、かつ表面
光沢の良好な耐衝撃性スチレン系樹脂組成物に関するも
のである。
光沢の良好な耐衝撃性スチレン系樹脂組成物に関するも
のである。
[従来の技術] ポリスチレンは剛性,透明性,光沢などに優れ、かつ
良好な成形性を有していることから各種用途に広く使用
されている。しかしながら、このポリスチレンは耐衝撃
性に劣るという大きな欠点があり、したがって、この欠
点を改良する方法として、例えばポリスチレンにゴム状
重合体を機械的にブレンドする方法、ゴム状重合体のス
チレン溶液を塊状重合又は塊状懸濁重合する方法などが
提案されている。特に塊状重合又は塊状懸濁重合する方
法は、得られた重合体の物性が優れていて工業的に広く
実施されている。このような方法において、強靭化剤と
して用いられるゴム状重合体には、ポリブタジエンゴム
やスチレン−ブタジエン共重合体ゴムなどがあり、特に
ポリブタジエンゴムは優れた耐衝撃性を付与するため広
く使用されている。
良好な成形性を有していることから各種用途に広く使用
されている。しかしながら、このポリスチレンは耐衝撃
性に劣るという大きな欠点があり、したがって、この欠
点を改良する方法として、例えばポリスチレンにゴム状
重合体を機械的にブレンドする方法、ゴム状重合体のス
チレン溶液を塊状重合又は塊状懸濁重合する方法などが
提案されている。特に塊状重合又は塊状懸濁重合する方
法は、得られた重合体の物性が優れていて工業的に広く
実施されている。このような方法において、強靭化剤と
して用いられるゴム状重合体には、ポリブタジエンゴム
やスチレン−ブタジエン共重合体ゴムなどがあり、特に
ポリブタジエンゴムは優れた耐衝撃性を付与するため広
く使用されている。
近年、耐衝撃性スチレン系樹脂の用途が、家庭電気機
器のハウジングやその部品,車軸部品,事務機器の部
品,日曜雑貨品及び玩具などに広がるに伴い、より優れ
た各種特性が要求されるようになってきた。
器のハウジングやその部品,車軸部品,事務機器の部
品,日曜雑貨品及び玩具などに広がるに伴い、より優れ
た各種特性が要求されるようになってきた。
一般的に、ポリスチレン、すなわち、強靭化剤を含有
しない、いわゆる一般ポリスチレンは、他の樹脂に較べ
て着色性の良好な樹脂であるが、耐衝撃性を改善する目
的でゴム状の強靭化剤がこれに添加されると、その着色
性が著しく損なわれる事が知られいてる。
しない、いわゆる一般ポリスチレンは、他の樹脂に較べ
て着色性の良好な樹脂であるが、耐衝撃性を改善する目
的でゴム状の強靭化剤がこれに添加されると、その着色
性が著しく損なわれる事が知られいてる。
このような事から、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂組成
物の特性を維持し、さらに着色性の改良された樹脂組成
物の要求が高まっている。
物の特性を維持し、さらに着色性の改良された樹脂組成
物の要求が高まっている。
従来、耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を改良する方法
として、使用するゴム状弾性体の面からの改良と樹脂の
面からの改良の2つの方法が知られており、前者のゴム
状弾性体の面からの改良方法としては、例えばゴム状重
合体のミクロ構造の特定化(特公昭52−86444号公報,
特公昭53−44188号公報),溶液粘度の特性化(特公昭5
8−4934号公報),溶液粘度とムーニー粘度の関係の特
定化(特公昭53−44188号公報,特公昭58−4934号公
報),分子量分布の特定化(特公昭54−15912号公報)
などの方法が提案されている。
として、使用するゴム状弾性体の面からの改良と樹脂の
面からの改良の2つの方法が知られており、前者のゴム
状弾性体の面からの改良方法としては、例えばゴム状重
合体のミクロ構造の特定化(特公昭52−86444号公報,
特公昭53−44188号公報),溶液粘度の特性化(特公昭5
8−4934号公報),溶液粘度とムーニー粘度の関係の特
定化(特公昭53−44188号公報,特公昭58−4934号公
報),分子量分布の特定化(特公昭54−15912号公報)
などの方法が提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの方法においては、耐衝撃性強
度などの物性は改善されるものの着色性の改良は満足す
るものではなかった。
度などの物性は改善されるものの着色性の改良は満足す
るものではなかった。
そこで最近は着色性の改良についても種々検討がなさ
れている。例えば、特公昭60−23691号公報に記載され
たミクロ構造,粘度,分子量分布などを限定する方法が
ある。このような手法では着色性については改善される
ものの、我々が目的の一つとしている樹脂の表面光沢に
ついては、満足されるまで改善されていない。
れている。例えば、特公昭60−23691号公報に記載され
たミクロ構造,粘度,分子量分布などを限定する方法が
ある。このような手法では着色性については改善される
ものの、我々が目的の一つとしている樹脂の表面光沢に
ついては、満足されるまで改善されていない。
このような事情に鑑み、耐衝撃性、特にアイゾット衝
撃強度及び着色性が共に優れ、かつ光沢の良好な耐衝撃
性スチレン系樹脂組成物を開発すべく、従来と異なる概
念と知見にもとづいて検討した。
撃強度及び着色性が共に優れ、かつ光沢の良好な耐衝撃
性スチレン系樹脂組成物を開発すべく、従来と異なる概
念と知見にもとづいて検討した。
すなわち、耐衝撃性スチレン系樹脂組成物に用いるゴ
ム状強靭化剤の1,2−ビニル含量は15〜35%の範囲にお
いて、落錘衝撃強度及びアイゾット衝撃強度が優れると
されている(特公昭53−44188号公報、特公昭58−4934
号公報参照)。
ム状強靭化剤の1,2−ビニル含量は15〜35%の範囲にお
いて、落錘衝撃強度及びアイゾット衝撃強度が優れると
されている(特公昭53−44188号公報、特公昭58−4934
号公報参照)。
しかし我々は、着色性の改良という観点からさらに広
範囲のゴム状強靭性剤について、鋭意検討したところ、
驚くべきことに、従来衝撃強度の面から物ましくないと
されていたゴム状強靭化剤の1,2−ビニル含量35%以上
の領域において、アイゾット衝撃強度と着色性に優れ、
かつ光沢の良好な樹脂組成物が得られる事を発見した。
範囲のゴム状強靭性剤について、鋭意検討したところ、
驚くべきことに、従来衝撃強度の面から物ましくないと
されていたゴム状強靭化剤の1,2−ビニル含量35%以上
の領域において、アイゾット衝撃強度と着色性に優れ、
かつ光沢の良好な樹脂組成物が得られる事を発見した。
[問題点を解決するための手段] 即ち、本発明はポリブタジエンゴム2〜25重量%を含
有するスチレン系単量体またはスチレン系単量体とこれ
と共重合可能な単量体との混合物をラジカル重合して得
られる、樹脂中に分散しているゴム粒子相の平均粒径が
0.7〜2.5μである耐衝撃性スチレン系樹脂組成物であっ
て、用いるポリブタジエンゴムが1,2ビニル含量35.9〜7
0%,1,4シス含量10〜60%で、かつムーニー粘度(M
L1+4)20〜90、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘
度(SV)20〜120cps、重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)の比Mw/Mnが、3.8以下で、 0.6ML1+4≦SV≦2.5ML1+4 の関係にあるポリブタジエンゴムであることを特徴とす
る耐衝撃性スチレン系樹脂組成物である。
有するスチレン系単量体またはスチレン系単量体とこれ
と共重合可能な単量体との混合物をラジカル重合して得
られる、樹脂中に分散しているゴム粒子相の平均粒径が
0.7〜2.5μである耐衝撃性スチレン系樹脂組成物であっ
て、用いるポリブタジエンゴムが1,2ビニル含量35.9〜7
0%,1,4シス含量10〜60%で、かつムーニー粘度(M
L1+4)20〜90、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘
度(SV)20〜120cps、重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)の比Mw/Mnが、3.8以下で、 0.6ML1+4≦SV≦2.5ML1+4 の関係にあるポリブタジエンゴムであることを特徴とす
る耐衝撃性スチレン系樹脂組成物である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明で用いられる特定のポリブタジエンゴムは、有
機リチウム化合物を触媒として溶液重合することにより
得ることが出来る。有機リチウムとしては、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウム等の有機モノリチウム
が一般的であるが、さらに特開昭57−40513に示される
様に、1,2−ジリチオ−1,2−ジフェニルエタン、1,4−
ジリチオ−2−エチルシクロヘキサンの如き多官能性有
機リチウムと有機モノリチウムとの混合物、或いは有機
モノリチウムとポリビニル芳香族化合物(例えばジビニ
ルベンゼン)の二者を含む反応生成物等がある。
機リチウム化合物を触媒として溶液重合することにより
得ることが出来る。有機リチウムとしては、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウム等の有機モノリチウム
が一般的であるが、さらに特開昭57−40513に示される
様に、1,2−ジリチオ−1,2−ジフェニルエタン、1,4−
ジリチオ−2−エチルシクロヘキサンの如き多官能性有
機リチウムと有機モノリチウムとの混合物、或いは有機
モノリチウムとポリビニル芳香族化合物(例えばジビニ
ルベンゼン)の二者を含む反応生成物等がある。
本発明で用いる特定のポリブタジエンゴムは、1,2ビ
ニル含量35.9〜70%、好ましくは35.9〜55%であり、1,
4シス含量が10〜60%である。この範囲外であれば、着
色性の低下が大きい。
ニル含量35.9〜70%、好ましくは35.9〜55%であり、1,
4シス含量が10〜60%である。この範囲外であれば、着
色性の低下が大きい。
このような特定のミクロ構造を有するポリブタジエン
ゴムを製造する方法は、上記構造になるような方法であ
れば従来公知のいかなる方法であってもよいが、具体的
な方法として、たとえば重合重合系にジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、ジメチルサルファイド、ジエチルサルファイド等
のチオエーテル類、ジメチルエチルアミン、トリエチル
アミン、トリn−プロピルアミン等のアミン類などの極
性化合物を添加して重合を行なう方法が挙げられる。ビ
ニル結合は、分子鎖中に均一にあっても、特公昭48−87
5号に示されるように分子鎖に沿って漸減的に変化する
ようなものでも、あるいはブロック的に結合していても
よく、全体として35.9〜70重量%含まれていればよい。
1,2−ビニル結合を分子鎖中に均一になるように重合す
るには、通常重合開始温度を30〜90℃として、できるか
ぎり定温重合する方法がとられる。
ゴムを製造する方法は、上記構造になるような方法であ
れば従来公知のいかなる方法であってもよいが、具体的
な方法として、たとえば重合重合系にジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、ジメチルサルファイド、ジエチルサルファイド等
のチオエーテル類、ジメチルエチルアミン、トリエチル
アミン、トリn−プロピルアミン等のアミン類などの極
性化合物を添加して重合を行なう方法が挙げられる。ビ
ニル結合は、分子鎖中に均一にあっても、特公昭48−87
5号に示されるように分子鎖に沿って漸減的に変化する
ようなものでも、あるいはブロック的に結合していても
よく、全体として35.9〜70重量%含まれていればよい。
1,2−ビニル結合を分子鎖中に均一になるように重合す
るには、通常重合開始温度を30〜90℃として、できるか
ぎり定温重合する方法がとられる。
また、1,2−ビニル結合を分子鎖に沿って漸減的に変
化するように重合するためには、重合を昇温下で実施す
る方法、すなわち、通常重合開始温度を30〜80℃とし、
重合終了温度を85〜120℃とする方法が用いられる。
化するように重合するためには、重合を昇温下で実施す
る方法、すなわち、通常重合開始温度を30〜80℃とし、
重合終了温度を85〜120℃とする方法が用いられる。
本発明で用いるポリブタジエンゴムは、ムーニー粘度
(ML1+4)20〜90、好ましくは24〜75であり、25℃で測
定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)20〜120cps、好
ましくは30〜110cps、さらに好ましくは40〜110cpsであ
り、0.6ML1+4≦SV≦2.5ML1+4の範囲、好ましくは0.7ML
1+4≦SV≦2.5ML1+4の範囲であり、かつ重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが3.8以下、好ま
しくは3.4以下である。
(ML1+4)20〜90、好ましくは24〜75であり、25℃で測
定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)20〜120cps、好
ましくは30〜110cps、さらに好ましくは40〜110cpsであ
り、0.6ML1+4≦SV≦2.5ML1+4の範囲、好ましくは0.7ML
1+4≦SV≦2.5ML1+4の範囲であり、かつ重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが3.8以下、好ま
しくは3.4以下である。
このようにして得られた共役ジエン系重合体ゴムの分
子量分布については、GPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー)の分子量分布曲線がモノモーダルであ
ってもよいし、バイモーダル,トリモーダなどのポリモ
ーダルであってもよい。
子量分布については、GPC(ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー)の分子量分布曲線がモノモーダルであ
ってもよいし、バイモーダル,トリモーダなどのポリモ
ーダルであってもよい。
ムーニー粘度20未満では、得られる耐衝撃性スチレン
系樹脂組成物のアイゾット衝撃強度が劣り、ムーニー粘
度90を越えると、ゴムをスチレンに溶解する時に時間が
かかり生産性が劣る。さらにゴム製造時の乾燥が困難で
あり、工業的に不利である。
系樹脂組成物のアイゾット衝撃強度が劣り、ムーニー粘
度90を越えると、ゴムをスチレンに溶解する時に時間が
かかり生産性が劣る。さらにゴム製造時の乾燥が困難で
あり、工業的に不利である。
また、SV 20cps未満では、得られる耐衝撃性スチレン
系樹脂組成物のアイゾット衝撃強度が劣り、SV120を越
えると、分散ゴム粒子相を0.7〜2.5μにコントロールす
る事が難しく、光沢が劣る。
系樹脂組成物のアイゾット衝撃強度が劣り、SV120を越
えると、分散ゴム粒子相を0.7〜2.5μにコントロールす
る事が難しく、光沢が劣る。
驚くべきことは、分散ゴム粒子相が0.7〜2.5μであ
り、用いるポリブタジエンゴムが0.6ML1+4≦SV≦2.5ML
1+4の範囲であり、かつ(Mw/Mn)の比が3.8以下である
場合、優れた耐衝撃性と光沢を維持し、かつ着色性の改
善効果が大きい事を見い出した事である。
り、用いるポリブタジエンゴムが0.6ML1+4≦SV≦2.5ML
1+4の範囲であり、かつ(Mw/Mn)の比が3.8以下である
場合、優れた耐衝撃性と光沢を維持し、かつ着色性の改
善効果が大きい事を見い出した事である。
また、0.6ML1+4>SVでは、分散ゴム粒子相を0.7〜2.5
μに安定にコントロールする事が難しくなりアイゾット
衝撃強度が劣る。SV>2.5ML1+4では光沢が劣る。
μに安定にコントロールする事が難しくなりアイゾット
衝撃強度が劣る。SV>2.5ML1+4では光沢が劣る。
また、(Mw/Mn)の比が3.8を越えると、優れた光沢と
着色性を維持できなくなる。
着色性を維持できなくなる。
本発明を構成する特定のポリブタジエンゴムの含量は
2〜25重量%であり、特に好ましくは4〜15重量%であ
る。ゴムの含量が2重量%未満では、アイゾット衝撃強
度の改善が見られず、ゴム含量が25重量%を越えると溶
液粘度が高くゴム粒子径のコントロールが困難になる。
2〜25重量%であり、特に好ましくは4〜15重量%であ
る。ゴムの含量が2重量%未満では、アイゾット衝撃強
度の改善が見られず、ゴム含量が25重量%を越えると溶
液粘度が高くゴム粒子径のコントロールが困難になる。
本発明に用いられるポリブタジエンゴムは、前述した
ようにML1+4とSVの関係、さらに(Mw/Mn比が限定される
為、このようなポリブタジエンゴムを得るための一つの
方法としては、一定の温度好ましくは20℃〜130℃に保
たれた重合器中にブタジエン単量体および炭化水素溶媒
を入れ、この溶液中に有機リチウム系触媒を一定速度で
供給し、重合反応を完結させる方法において、有機リチ
ウム系触媒の供給速度および重合温度を調節する方法、
あるいは重合系中に若干量のジビニルベンゼンを添加す
る方法(特公昭39−17074号参照)、または有機リチウ
ム化合物を触媒として重合したポリブタジエンリビング
ポリマーを四塩化ケイ素,メチルトリクロルシラン,四
塩化炭素等のハロゲン化物類,アジピン酸ジエチル等の
ジエステル類等の多官能性カップリング剤でカップリン
グ反応させること[例えば、ジャーナル・オブ・ポリマ
ーサイエンス(Journal of Polymer Science Part A,Vo
l 3,93〜103,65),英国特許第1223079号等]によって
行なう方法、あるいは、前述したような各方法の組み合
せによる方法も有用である。リビングポリマーを、多官
能性カップリング剤でカップリングする方法の場合、そ
のリビングポリマーの重合法として単にn−ブチルリチ
ウムの如き有機モノリチウムで重合する方法、1,2ジリ
チオ−1,2−ジフェニルエタンの如き有機ジリチウムと
有機モノリチウムとの混合物で重合する方法、有機モノ
リチウムとポリビニル芳香族化合物(例えばジビニルベ
ンゼン)の二者を含む反応生成物で重合する方法等があ
る。
ようにML1+4とSVの関係、さらに(Mw/Mn比が限定される
為、このようなポリブタジエンゴムを得るための一つの
方法としては、一定の温度好ましくは20℃〜130℃に保
たれた重合器中にブタジエン単量体および炭化水素溶媒
を入れ、この溶液中に有機リチウム系触媒を一定速度で
供給し、重合反応を完結させる方法において、有機リチ
ウム系触媒の供給速度および重合温度を調節する方法、
あるいは重合系中に若干量のジビニルベンゼンを添加す
る方法(特公昭39−17074号参照)、または有機リチウ
ム化合物を触媒として重合したポリブタジエンリビング
ポリマーを四塩化ケイ素,メチルトリクロルシラン,四
塩化炭素等のハロゲン化物類,アジピン酸ジエチル等の
ジエステル類等の多官能性カップリング剤でカップリン
グ反応させること[例えば、ジャーナル・オブ・ポリマ
ーサイエンス(Journal of Polymer Science Part A,Vo
l 3,93〜103,65),英国特許第1223079号等]によって
行なう方法、あるいは、前述したような各方法の組み合
せによる方法も有用である。リビングポリマーを、多官
能性カップリング剤でカップリングする方法の場合、そ
のリビングポリマーの重合法として単にn−ブチルリチ
ウムの如き有機モノリチウムで重合する方法、1,2ジリ
チオ−1,2−ジフェニルエタンの如き有機ジリチウムと
有機モノリチウムとの混合物で重合する方法、有機モノ
リチウムとポリビニル芳香族化合物(例えばジビニルベ
ンゼン)の二者を含む反応生成物で重合する方法等があ
る。
かかる方法によって本発明に用いる特定のポリブタジ
エンゴムが製造可能であるが、前記範囲を満足するなら
ば、これ以外の従来公知の方法を用いてもよい。
エンゴムが製造可能であるが、前記範囲を満足するなら
ば、これ以外の従来公知の方法を用いてもよい。
本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物においては、
ゲル含有量(トルエン不溶分の含有量)は10〜40重量%
の範囲であるのが好ましく、また樹脂組成物中のゲルの
トルエン中での膨潤指数は7〜13の範囲にあるのが好ま
しい。さらに、樹脂部の分子量は通常重量平均分子量で
好ましくは10万〜40万、より好ましくは18万〜28万の範
囲である。樹脂組成物中に残存するスチレンオリゴマー
の量は耐熱性に影響を与えるので、通常は1重量%以下
が好ましく、特に耐熱性が要求されるものでは、0.5重
量%以下であることが望ましい。
ゲル含有量(トルエン不溶分の含有量)は10〜40重量%
の範囲であるのが好ましく、また樹脂組成物中のゲルの
トルエン中での膨潤指数は7〜13の範囲にあるのが好ま
しい。さらに、樹脂部の分子量は通常重量平均分子量で
好ましくは10万〜40万、より好ましくは18万〜28万の範
囲である。樹脂組成物中に残存するスチレンオリゴマー
の量は耐熱性に影響を与えるので、通常は1重量%以下
が好ましく、特に耐熱性が要求されるものでは、0.5重
量%以下であることが望ましい。
本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を得る方法
は、本発明が満足される様に配慮されているかぎり、公
知の方法を用いてもよいが、特に塊状重合法,塊状−懸
濁重合法が好ましい。
は、本発明が満足される様に配慮されているかぎり、公
知の方法を用いてもよいが、特に塊状重合法,塊状−懸
濁重合法が好ましい。
以下、塊状重合法と塊状−懸濁重合法の実施の態様を
述べる。一般に塊状重合においては、本発明の特定のポ
リブタジエンゴムをスチレンに溶解し、無触媒の場合は
通常95〜200℃において加熱重合し、触媒重合において
は一般に、より低い温度において、すなわち60〜150℃
において、実質的にスチレンの重合が完了するまで重合
操作が継続される。
述べる。一般に塊状重合においては、本発明の特定のポ
リブタジエンゴムをスチレンに溶解し、無触媒の場合は
通常95〜200℃において加熱重合し、触媒重合において
は一般に、より低い温度において、すなわち60〜150℃
において、実質的にスチレンの重合が完了するまで重合
操作が継続される。
触媒重合の場合は、開始剤として、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
等のパーオキシケタール類、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド等のジアルキル
パーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、m−ト
ルオイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等
のジアシルパーオキサイド類、ジ−ミリスチルパーオキ
シジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート等のパーオキシジカーボネート類、t−ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオ
キシアセテート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタ
レート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオ
キシエステル類、シクロヘキサノンパーオキサイド、メ
チルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサ
イド類、p−メンタハイドロパーオキサイド、t−ブチ
ルハイドロパーオイサイド、クメンハイドロパーオキサ
イド等のハイドロパーオキサイド類、アゾビスイソブチ
ロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカーボニトリル等
のアゾ化合物類などが用いられる。これらは1種あるい
は2種以上の組み合せで用いられる。さらに必要に応じ
て、連鎖移動剤例えばメルカプタン類、α−メチルスチ
レンリニアダイマー、テルピノーレンを用いることがで
きる。
ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
等のパーオキシケタール類、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド等のジアルキル
パーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、m−ト
ルオイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等
のジアシルパーオキサイド類、ジ−ミリスチルパーオキ
シジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート等のパーオキシジカーボネート類、t−ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオ
キシアセテート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタ
レート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオ
キシエステル類、シクロヘキサノンパーオキサイド、メ
チルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサ
イド類、p−メンタハイドロパーオキサイド、t−ブチ
ルハイドロパーオイサイド、クメンハイドロパーオキサ
イド等のハイドロパーオキサイド類、アゾビスイソブチ
ロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカーボニトリル等
のアゾ化合物類などが用いられる。これらは1種あるい
は2種以上の組み合せで用いられる。さらに必要に応じ
て、連鎖移動剤例えばメルカプタン類、α−メチルスチ
レンリニアダイマー、テルピノーレンを用いることがで
きる。
この塊状重合に際しては、しばしば公知の内部潤滑
剤、たとえば流動パラフィンが重合体100重量部に対し
て1〜5重量部添加される。重合終了後、生成ポリマー
中に少量(1〜5%)の未反応スチレンを含有する場合
は、かかるスチレンを公知の方法、たとえば減圧除去あ
るいは揮発分除去の目的に設計された押出装置で除去す
るなどの方法によって除去することが望ましい。かかる
塊状重合中の撹拌は、必要に応じて行なわれるが、スチ
レンの、重合体への転化率、すなわちスチレンの重合率
が80%以上まで進んだ後、撹拌を停止するか緩和するの
が望ましい。過度の撹拌は得られる重合体の強度を低下
させることがある。また、必要ならば少量のトルエン,
エチルベンゼン等の希釈剤の存在下で重合し、重合終了
後に未反応スチレンとともにこれら希釈剤は加熱除去し
てもよい。
剤、たとえば流動パラフィンが重合体100重量部に対し
て1〜5重量部添加される。重合終了後、生成ポリマー
中に少量(1〜5%)の未反応スチレンを含有する場合
は、かかるスチレンを公知の方法、たとえば減圧除去あ
るいは揮発分除去の目的に設計された押出装置で除去す
るなどの方法によって除去することが望ましい。かかる
塊状重合中の撹拌は、必要に応じて行なわれるが、スチ
レンの、重合体への転化率、すなわちスチレンの重合率
が80%以上まで進んだ後、撹拌を停止するか緩和するの
が望ましい。過度の撹拌は得られる重合体の強度を低下
させることがある。また、必要ならば少量のトルエン,
エチルベンゼン等の希釈剤の存在下で重合し、重合終了
後に未反応スチレンとともにこれら希釈剤は加熱除去し
てもよい。
塊状懸濁併用重合も本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂
組成物の製造に有用である。この方法は、まず前半の反
応を塊状で行ない、後半の反応を懸濁状態で行なうもの
である。すなわち、本発明の特定のブタジエンゴムのス
チレン溶液を先の塊状重合の場合と同様に無触媒下で加
熱重合または触媒添加重合し、スチレンの通常50%以
下、好ましくは10〜40%までを部分的に重合させる。こ
れが前後の塊状重合である。
組成物の製造に有用である。この方法は、まず前半の反
応を塊状で行ない、後半の反応を懸濁状態で行なうもの
である。すなわち、本発明の特定のブタジエンゴムのス
チレン溶液を先の塊状重合の場合と同様に無触媒下で加
熱重合または触媒添加重合し、スチレンの通常50%以
下、好ましくは10〜40%までを部分的に重合させる。こ
れが前後の塊状重合である。
次いで、この部分的に重合した混合物を懸濁安定剤ま
たはこれと界面活性剤の両者の存在下に水性媒体中に撹
拌下に分散させ、反応の後半を懸濁重合で完結させ、最
終的に洗浄、乾燥し、必要によりペレットまたは粉末化
し、実用に供するものである。
たはこれと界面活性剤の両者の存在下に水性媒体中に撹
拌下に分散させ、反応の後半を懸濁重合で完結させ、最
終的に洗浄、乾燥し、必要によりペレットまたは粉末化
し、実用に供するものである。
以上の他、これらの従来の改変,改良を行なった従来
公知の方法により、有用な耐衝撃性スチレン系樹脂組成
物が得られる。
公知の方法により、有用な耐衝撃性スチレン系樹脂組成
物が得られる。
また、本発明における特定のポリブタジエンゴムとと
もに耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を形成するスチレン
の一部をスチレン以外のスチレンとラジカル共重合可能
な単量体で置換してもよい。かかるスチレン以外の共重
合可能な単量体は、スチレンを含む全単量体中の50重量
%以下の範囲で用いられる。このようなスチレン以外の
共重合可能な単量体としては、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレ
ン、ビニルナフタレン等のモノビニル芳香族炭化水素、
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類、またはアク
リロニトリル、メタクリル酸メチルなどから選ばれた1
種または2種以上のモノマーが用いられる。
もに耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を形成するスチレン
の一部をスチレン以外のスチレンとラジカル共重合可能
な単量体で置換してもよい。かかるスチレン以外の共重
合可能な単量体は、スチレンを含む全単量体中の50重量
%以下の範囲で用いられる。このようなスチレン以外の
共重合可能な単量体としては、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレ
ン、ビニルナフタレン等のモノビニル芳香族炭化水素、
ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類、またはアク
リロニトリル、メタクリル酸メチルなどから選ばれた1
種または2種以上のモノマーが用いられる。
本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物は、射出成
形,押出成形等の加工法で多種多様に実用上有用な製品
として使用できる。さらに加工に際し、必要に応じて酸
化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、離型剤、充填
剤等さらに他の熱可塑性樹脂たとえば一般用ポリスチレ
ン、メタクリル樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリカ
ーボネート、スチレン・ブタジエンブロック共重合体樹
脂、メチルメタクリレート・スチレン共重合体樹脂、無
水マレイン酸・スチレン共重合体樹脂などと混合して用
いてもよい。
形,押出成形等の加工法で多種多様に実用上有用な製品
として使用できる。さらに加工に際し、必要に応じて酸
化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、離型剤、充填
剤等さらに他の熱可塑性樹脂たとえば一般用ポリスチレ
ン、メタクリル樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリカ
ーボネート、スチレン・ブタジエンブロック共重合体樹
脂、メチルメタクリレート・スチレン共重合体樹脂、無
水マレイン酸・スチレン共重合体樹脂などと混合して用
いてもよい。
[発明の効果] このようにして得られる本発明の耐衝撃性スチレン系
樹脂組成物は、従来の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物と
比較して、耐衝撃性,着色性,光沢が共に優れ、極めて
バランスのとれた樹脂であり、本発明の工業的意義は大
きい。
樹脂組成物は、従来の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物と
比較して、耐衝撃性,着色性,光沢が共に優れ、極めて
バランスのとれた樹脂であり、本発明の工業的意義は大
きい。
[実施例] 以下に若干の実施例を示し、本発明の具体的実施態様
を示すが、これは本発明の趣旨をより具体的に説明する
ためのものであって、本発明を限定するものではない。
を示すが、これは本発明の趣旨をより具体的に説明する
ためのものであって、本発明を限定するものではない。
(1)ゴム状重合体試料の製造 次に示す方法により、表1の仕込み量及び、条件で、
ポリブタジエンゴムを重合した。
ポリブタジエンゴムを重合した。
内容量10の撹拌装置,ジャケット付のオートクレー
ブを洗浄乾燥し、窒素置換後、予め精製,乾燥したn−
ヘキサン7を加え、さらにビニル化剤としてテトラヒ
ドロフランを加え、オートクレーブ内液温度を開始温度
に調整後、n−ブチルリチウムの5重量%n−ヘキサン
溶液と、乾燥したブタジエンを、それぞれ連続的に添加
して、重合した。得られたポリマーにカップリング剤と
して四塩化ケイ素を加えて30分間反応した。
ブを洗浄乾燥し、窒素置換後、予め精製,乾燥したn−
ヘキサン7を加え、さらにビニル化剤としてテトラヒ
ドロフランを加え、オートクレーブ内液温度を開始温度
に調整後、n−ブチルリチウムの5重量%n−ヘキサン
溶液と、乾燥したブタジエンを、それぞれ連続的に添加
して、重合した。得られたポリマーにカップリング剤と
して四塩化ケイ素を加えて30分間反応した。
得られたポリマー溶液に安定剤として2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を0.5phr加
え、溶媒を加熱除去して、表−1のポリブタジエンゴム
試料A〜I,Nを得た。
−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を0.5phr加
え、溶媒を加熱除去して、表−1のポリブタジエンゴム
試料A〜I,Nを得た。
試料J〜Mはジビニルベンゼンをn−ヘキサンと同時
に添加し、表−1に示した条件にて試料Aと同様の方法
で得た。
に添加し、表−1に示した条件にて試料Aと同様の方法
で得た。
試料Oは、n−ブチルリチウムに変えて少なくともモ
ノ有機リチウム化合物とポリビニル芳香族化工物の二者
を含む反応生成物でうる有機リチウム基材触媒を用いる
以外は表−1に示した条件にて試料Aと同様の方法で得
た。
ノ有機リチウム化合物とポリビニル芳香族化工物の二者
を含む反応生成物でうる有機リチウム基材触媒を用いる
以外は表−1に示した条件にて試料Aと同様の方法で得
た。
試料Oに用いた有機リチウム基材触媒の調整方法を表
−Aに示す。
−Aに示す。
表−Aの方法で調整された触媒は、n−ヘキサンに可
溶であった。ジビニルベンゼンは、ジビニルベンゼン異
性体混合物57重量%を含有し、残部がエチルビニルベン
ゼン及びジエチルベンゼンから成る市販のジビニルベン
ゼンを用いた。
溶であった。ジビニルベンゼンは、ジビニルベンゼン異
性体混合物57重量%を含有し、残部がエチルビニルベン
ゼン及びジエチルベンゼンから成る市販のジビニルベン
ゼンを用いた。
得られたポリブタジエンゴムの特性は表1に示す。
ムーニー粘度はML1+4(100℃)であり、5重量%スチ
レン溶融粘度はキヤノンフェンスケ型粘度計を用いて25
℃にて測定した。さらに、ミクロ構造は、赤外分光々度
計を用いてモレロ法[La chimica E L′imdustria,41,7
58(1959)による]にて測定し、(Mw/Mn)の比は、GPC
(米国Waters社製M−6000型)を用いて、下記の条件に
より測定した。
レン溶融粘度はキヤノンフェンスケ型粘度計を用いて25
℃にて測定した。さらに、ミクロ構造は、赤外分光々度
計を用いてモレロ法[La chimica E L′imdustria,41,7
58(1959)による]にて測定し、(Mw/Mn)の比は、GPC
(米国Waters社製M−6000型)を用いて、下記の条件に
より測定した。
溶媒:テトラヒドロフラン カラム:米国Waters社製μ−スタイラゲル網目寸法103
Å,104Å,105Å,106Å各1本 カラム温度:35℃ 送液流量:1.0ml/分 送液圧力:700psi 試料濃度:0.1重量% 試料液量:0.5ml 検出器:示差屈折計 (2)耐衝撃性スチレン系樹脂組成物の製造 表1の各ゴムを用いて、以下に述べる塊状重合法によ
り耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を得た。
Å,104Å,105Å,106Å各1本 カラム温度:35℃ 送液流量:1.0ml/分 送液圧力:700psi 試料濃度:0.1重量% 試料液量:0.5ml 検出器:示差屈折計 (2)耐衝撃性スチレン系樹脂組成物の製造 表1の各ゴムを用いて、以下に述べる塊状重合法によ
り耐衝撃性スチレン系樹脂組成物を得た。
即ち、表1の各種ゴムを夫々、7重量部をスチレン93
重量部、トルエン10重量部に均一に溶解させた。これを
撹拌装置,ジャケット付反応器に移し、スチレン1モル
に付き、1×10-4モルのジ−tert−ブチルパーオキサイ
ドを加えて110℃で3時間、140℃で5時間、160℃で2
時間反応させた。
重量部、トルエン10重量部に均一に溶解させた。これを
撹拌装置,ジャケット付反応器に移し、スチレン1モル
に付き、1×10-4モルのジ−tert−ブチルパーオキサイ
ドを加えて110℃で3時間、140℃で5時間、160℃で2
時間反応させた。
反応中、ゴム粒子相の平均粒径を調整する為に、撹拌
数をコントロールした。
数をコントロールした。
得られた重合体を230℃にて未反応物を減圧除去後、B
HTを重合体100重量部当り0.5重量部添加し、押出機にて
ペレット化した。平均粒径はコールターカウンターを用
いて測定し50%メジアン径として表現した。
HTを重合体100重量部当り0.5重量部添加し、押出機にて
ペレット化した。平均粒径はコールターカウンターを用
いて測定し50%メジアン径として表現した。
アイゾット衝撃強度は圧縮形成によって作製した厚さ
3.2mmの試験片を用い、JIS K−7110に従って測定した。
3.2mmの試験片を用い、JIS K−7110に従って測定した。
光沢は150mm×150mm,厚さ2mmの片ピンゲート付金型で
射出成形を行ない、ゲート部とゲート反対側部の光沢の
平均値をJIS K 8741に従って測定した。
射出成形を行ない、ゲート部とゲート反対側部の光沢の
平均値をJIS K 8741に従って測定した。
着色性は樹脂100部に対しミクロカーボンブラックを
0.3部添加し、150mm×150mm,厚さ2mmの片ピンゲート付
金型で射出成形を行ない、これらの組成物中で、着色性
が最もすぐれるものを4、着色性が最も劣るものを1と
し、その中間を3および2の評価とした。
0.3部添加し、150mm×150mm,厚さ2mmの片ピンゲート付
金型で射出成形を行ない、これらの組成物中で、着色性
が最もすぐれるものを4、着色性が最も劣るものを1と
し、その中間を3および2の評価とした。
得られた結果を表−2に示す。
表−2の実施例1〜9の結果から明らかな通り本発明
のポリブタジエンゴムを用いて耐衝撃性ポリスチレンを
重合する場合、耐衝撃性と着色性に優れ、かつ光沢の良
好な樹脂組成物が得られる事がわかる。
のポリブタジエンゴムを用いて耐衝撃性ポリスチレンを
重合する場合、耐衝撃性と着色性に優れ、かつ光沢の良
好な樹脂組成物が得られる事がわかる。
実施例10,11においてスチレンの一部にメチルメタク
リレートあるいはアクリロニトリルを使用した場合に
も、耐衝撃性,光沢,着色性の良好な樹脂組成物が得ら
れる事がわかる。
リレートあるいはアクリロニトリルを使用した場合に
も、耐衝撃性,光沢,着色性の良好な樹脂組成物が得ら
れる事がわかる。
これに対して比較例1,5に示した通り、ポリブタジエ
ンゴムの1,2ビニル含量あるいは(Mw/Mn)の比が、本発
明の範囲外の場合、着色性が劣る。
ンゴムの1,2ビニル含量あるいは(Mw/Mn)の比が、本発
明の範囲外の場合、着色性が劣る。
また比較例2,3,4,6に示した通りポリブタジエンゴム
のML1+4値,SV値,及びML1+4値とSV値の相関が、本発明
の範囲外の場合、耐衝撃性あるいは光沢が低下する事が
わかる。
のML1+4値,SV値,及びML1+4値とSV値の相関が、本発明
の範囲外の場合、耐衝撃性あるいは光沢が低下する事が
わかる。
(3)他の樹脂とのブレンド 本発明の耐衝撃性スチレン系樹脂組成物をポリフェニ
レンエーテル(PPE)にブレンドした例を表−3に示し
た。
レンエーテル(PPE)にブレンドした例を表−3に示し
た。
(PPEの製造法) 2,6−ジメチルフェノール、臭化第2銅、ジ−n−ブ
チルアミン及びトルエンの混合溶液中に酸素を吹き込み
ながら[η]0.40(クロロホルム,30℃測定)のポリフ
ェニレンエーテルを得た。
チルアミン及びトルエンの混合溶液中に酸素を吹き込み
ながら[η]0.40(クロロホルム,30℃測定)のポリフ
ェニレンエーテルを得た。
ポリフェニレンエーテルにブレンドした場合も同様
に、耐衝撃性が良好であった。
に、耐衝撃性が良好であった。
Claims (1)
- 【請求項1】ポリブタジエンゴム2〜25重量%を含有す
るスチレン系単量体またはスチレン系単量体とこれと共
重合可能な単量体との混合物をラジカル重合して得られ
る、樹脂中に分散しているゴム粒子相の平均粒径が、0.
7〜2.5μである耐衝撃性スチレン系樹脂組成物であっ
て、用いるポリブタジエンゴムが (1)1,2ビニル含量が35.9〜70%、1,4シス含量が10〜
60% (2)ムーニー粘度(ML1+4)が20〜90 (3)25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)
が20〜120cps (4)重量平均分子量(Mw)と、数平均分子量(Mn)の
比Mw/Mnが3.8以下で、 0.6ML1+4≦SV≦2.5ML1+4 の関係にあるポリブタジエンゴムである事を特徴とする
耐衝撃性スチレン系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61151492A JP2584211B2 (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | 耐衝撃性スチレン系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61151492A JP2584211B2 (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | 耐衝撃性スチレン系樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS638410A JPS638410A (ja) | 1988-01-14 |
JP2584211B2 true JP2584211B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=15519677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61151492A Expired - Fee Related JP2584211B2 (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | 耐衝撃性スチレン系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2584211B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2588701B2 (ja) * | 1986-09-17 | 1997-03-12 | 日本エラストマ−株式会社 | ゴム変性されたスチレン系樹脂組成物 |
NL8700208A (nl) * | 1987-01-28 | 1988-08-16 | Dow Chemical Nederland | Verbeterde met rubber versterkte monovinylideen-aromatische polymeerharsen en een werkwijze voor de bereiding daarvan. |
JP2707700B2 (ja) * | 1989-03-31 | 1998-02-04 | 日本合成ゴム株式会社 | ゴム変性熱可塑性樹脂およびゴム変性熱可塑性樹脂組成物 |
DE102006031317A1 (de) * | 2006-07-01 | 2008-01-03 | Lanxess Deutschland Gmbh | Schichtartig aufgebaute Vulkanisate auf Basis von hydriertem Vinylpolybutadien |
IT1393666B1 (it) * | 2008-12-16 | 2012-05-08 | Polimeri Europa Spa | (co)polimero vinilaromatico rinforzato con gomma avente un ottimo bilancio di proprieta' fisico-meccaniche ed una elevata lucentezza |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6023691B2 (ja) * | 1977-04-20 | 1985-06-08 | 旭化成株式会社 | 耐衝撃性ポリスチレンの製造方法 |
JPS59217712A (ja) * | 1983-05-26 | 1984-12-07 | Nippon Erasutomaa Kk | 耐衝撃性スチレン系樹脂 |
-
1986
- 1986-06-30 JP JP61151492A patent/JP2584211B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS638410A (ja) | 1988-01-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |