JP2578236Y2 - 伸縮部付き金属積層形ガスケット - Google Patents

伸縮部付き金属積層形ガスケット

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JP2578236Y2
JP2578236Y2 JP1991081688U JP8168891U JP2578236Y2 JP 2578236 Y2 JP2578236 Y2 JP 2578236Y2 JP 1991081688 U JP1991081688 U JP 1991081688U JP 8168891 U JP8168891 U JP 8168891U JP 2578236 Y2 JP2578236 Y2 JP 2578236Y2
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gasket
wire ring
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cylinder
laminated
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JP1991081688U
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Inventor
芳男 宮應
Original Assignee
石川ガスケット 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、伸縮部付き金属積層形
ガスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、内燃機関のシリンダヘッドとシ
リンダボディとの接合面をシールするガスケットなど
に、従来から、金属薄板を積層したガスケットが使用さ
れており、該ガスケットのシリンダ穴をシールする手段
は、シリンダ穴の周囲に配置したワイヤーリングや、
リンダ穴の周囲の金属薄板に形成したビードにより行う
ことは周知である。そして、シリンダ穴の周縁で一方の
表面板を反対側に折り返したり、グロメットを設け、ワ
イヤーリングをシール流体から保護したり、積層した金
属板の間に該流体が侵入することを防止し、更に、シ
ル条件の厳しい場合には、ワイヤーリングと、その外側
に設けたビードとで、2重にシールした金属積層形ガス
ケットが従来から使用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、前記折返し
部を設けた金属積層形ガスケットは、グロメットを設け
るものよりも、部品点数が少なく、構造が簡単であり、
組立工数も少なくなるなどの利点がある反面、表面板を
ワイヤーリングの所で折り返した部分は、ワイヤーリン
グの近傍で、ワイヤーリングの周方向に亀裂が入り易い
という欠点がある。
【0004】本考案は、前記問題に着目してなされたも
のであり、シリンダヘッドガスケットのシリンダ穴の周
縁で、一方の表面板を反対側に折り返してワイヤーリン
グを覆う折返し部を形成する構造の金属積層形ガスケッ
トにおいて、前記表面板がワイヤーリングの近傍で亀裂
が生じるおそれのない伸縮部付き金属積層形ガスケット
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本考案の伸縮部付き金属積層形ガスケットの構成
は、シリンダヘッドガスケットのシリンダ穴の周囲を囲
むワイヤーリングを設け、該ワイヤーリングの上に配置
した表面板を、シリンダ穴の周囲で反対側に折り返して
ワイヤーリングを覆う折返し部を形成し、前記表面板に
厚み調整板を積層し、該厚み調整板は、シリンダ穴を囲
繞する開口を設け、該開口は、前記折返し部の外周縁と
の間にリング状の隙間を設けて形成し、該隙間部分の前
記表面板に、シリンダ穴を囲繞する溝条から成る伸縮部
を形成し、前記溝条の溝深さを、ガスケットが圧縮され
たときでも伸縮できる深さにしたものである。
【0006】ガスケットが接合面の間で締め付けられる
と、前記ワイヤーリングで表面板を接合面に強く押圧す
る。したがって、ガスケットに熱応力や振動が作用し、
ワイヤーリングで押圧する部分の表面板に、該表面板の
強度を越える応力が作用すると亀裂が発生する。前記伸
縮部は、前記隙間を設けたために、ワイヤーリングなど
のシール手段を設けた部位より低い圧縮力で押圧される
ので伸縮が可能であり、前記応力を吸収し亀裂の発生を
防止するように作用する。該伸縮部は、円弧状、台形状
など、通常のビードと同様の断面形状に形成することが
できる。
【0007】前記伸縮部を設けたワイヤーリングによる
シール手段の外に、ビードなどの他のシール手段を、前
記厚み調整板を配置した部位に、しかも、互いに接近し
て配置した場合には、これら2つのシール手段の間の表
面板に、高い張力が作用し、該部分の表面板に亀裂を発
生させるおそれがある。前記伸縮部は、かかる構成のガ
スケットに対しても、前記張力を効果的に吸収し、亀裂
が発生することを防止することができる。
【0008】また、前記伸縮部は、シリンダ穴の接線方
向に作用する伸縮力に対応できるように蛇行させて設け
てもよい。
【0009】
【実施例】以下添付の図を対照して、実施例により本考
案を具体的に説明する。図1に示す実施例1の金属積層
形ガスケット(以下単にカスケットという)1は、図示
しない内燃機関のシリンダヘッドガスケットであり、シ
リンダ穴2を囲むワイヤーリング4を設け、該ワイヤー
リング4の上に配置した表面板6を、シリンダ穴2の周
縁で、ワイヤーリング4を覆うように反対側に折り返
し、折返し部8を形成し、表面板6に、厚み調整板10
と、もう一方の表面板12とを積層した。該厚み調整板
10は、折返し部8の外周縁14との間に隙間Δを与え
る開口16を設けており、また、前記もう一方の表面板
12は、折返し部8に重なる径の開口18を設け、折返
し部8の外周縁14との間から、ガスケット1内にシー
ルする流体が浸入しないようにしている。そして、前記
隙間Δを設けた部分の表面板1に、シリンダ穴2を囲繞
する伸縮部20を設けた。
【0010】前記ガスケット1を、シリンダヘッドとシ
リンダボディ(いずれも図示せず)の間に装着し、同様
に図示しないヘッドボルトで締め付け、接合面の間で圧
縮すると、ワイヤーリング4を設けた部分に高い面圧が
発生する。この状態で、内燃機関を作動・停止させる
と、発熱によりシリンダヘッド及びシリンダボディがそ
れぞれ熱膨張・収縮を起こす。その際の各部材の熱膨張
係数の差や、作動中の振動などによる部分的変移など
で、金属積層形ガスケット1の表面板6に伸縮力が作用
する。
【0011】このような伸縮力が作用した場合、従来の
金属積層形ガスケットでは、ワイヤーリング4に接して
いる部分及びその近傍の表面板6は、ワイヤーリング4
によって強く接合面に押圧されているために、伸縮する
ことができない。したがって、かかる従来の金属積層形
ガスケットは、長期間の使用により前記の内部熱応力や
伸縮力に対する強度が低下すると表面板6に亀裂が生じ
るという問題があった。これに対し、本実施例のガスケ
ット1は、伸縮部26の溝条が変形して伸縮することを
可能にし、高温・高圧が作用するような条件の厳しい場
合であっても、これらの応力を変形により吸収し、亀裂
の発生を防止することができる
【0012】図2に示す実施例2のガスケット1は、ワ
イヤーリング4、表面板6、及び、厚み調整板10によ
って構成し、折返し部8の外周縁14と厚み調整板10
の開口16との間の隙間Δに、伸縮部20を形成してい
る。該伸縮部20は、シリンダ穴2やワイヤーリング4
などと平行にではなく、図3に示すように、蛇行して平
面形状をしている。したがって、接合面(図示せず)の
熱膨張によって、線Lに図3に示すような張力Tが作用
した場合でも、その近傍の部分Mに、表面板6が伸長す
る余地ができ、ワイヤーリング4に沿う亀裂の発生を防
止することがてきる。前記蛇行部分は、伸縮部20の全
周にではなく、必要とする箇所にだけ、部分的に設けて
もよい。
【0013】図4及び図5に示す実施例3のガスケット
1は、実施例1と同様に、シリンダヘッドガスケットで
あり、シリンダ穴2の近くに水穴からなるシール穴28
が形成されている場合を例示したものであり、シリンダ
穴2とシール穴28とは互いに接近している。実施例3
のガスケット1は、実施例1のガスケット1の構成板
6,10,12の外に、ビード22,24を形成したビ
ード板26を積層している。前記ビード22は、ワイヤ
ーリング4の周囲に配置してシリンダ穴2を2重にシー
ルするものである。また、ビード24は、シール穴28
の周囲をシールするものであり、該ビード24は、厚み
調整板10を配置した部分に設けている。
【0014】本実施例3のワイヤーリング4とビード2
4との間の表面板6に高い張力が作用すると、その間に
ある伸縮部20が、前記各実施例と同様に張力を吸収し
て、該部分の亀裂を防止することができる。
【0015】
【考案の効果】以上説明したように本考案の伸縮部付き
金属積層形ガスケットを構成したので、ワイヤーリング
を用いた場合に、表面板をシリンダ穴の周縁で折り返し
た部分に発生する亀裂を防止することができる。したが
って、高温・高圧が作用するような厳しい条件のシリン
ダ穴であっても長期間にわたり高いシール性能を発揮さ
せることがてきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1の伸縮部付き金属積層形ガス
ケットの要部断面図である。
【図2】本考案の実施例2の伸縮部付き金属積層形ガス
ケットの要部断面図である。
【図3】図2の要部を拡大して示す部分平面図である。
【図4】本考案の実施例3の伸縮部付き金属積層形ガス
ケットの要部平面図である。
【図5】図4のV−V線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 金属積層形ガスケット 2 シリンダ穴 4 ワイヤーリング 6 表面板 8 折返し部 10 厚み調整板 12 表面板 14 外周縁 16 開口 18 開口 20 伸縮部 22 ビード 24 ビード 26 ビード板

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドガスケットのシリンダ
    の周囲を囲むワイヤーリングを設け、該ワイヤーリン
    グの上に配置した表面板を、シリンダ穴の周囲で反対側
    に折り返してワイヤーリングを覆う折返し部を形成し、
    前記表面板に厚み調整板を積層し、該厚み調整板は、
    リンダ穴を囲繞する開口を設け、該開口は、前記折返し
    部の外周縁との間にリング状の隙間を設けて形成し、該
    隙間部分の前記表面板に、シリンダ穴を囲繞する溝条か
    ら成る伸縮部を形成し、前記溝条の溝深さを、ガスケッ
    トが圧縮されたときでも伸縮できる深さに形成した伸縮
    部付き金属積層形ガスケット。
JP1991081688U 1991-10-08 1991-10-08 伸縮部付き金属積層形ガスケット Expired - Lifetime JP2578236Y2 (ja)

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JPS61169647A (ja) * 1985-01-21 1986-07-31 Yanmar Diesel Engine Co Ltd ラミネ−ト構造のガスケツト
US4861046A (en) * 1988-05-16 1989-08-29 Ishikawa Gasket Co., Ltd. Steel laminate gasket with separate beads

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JPH0532871U (ja) 1993-04-30

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