JPH085419Y2 - 伸縮部を有する金属ガスケット - Google Patents

伸縮部を有する金属ガスケット

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JPH085419Y2
JPH085419Y2 JP1991081690U JP8169091U JPH085419Y2 JP H085419 Y2 JPH085419 Y2 JP H085419Y2 JP 1991081690 U JP1991081690 U JP 1991081690U JP 8169091 U JP8169091 U JP 8169091U JP H085419 Y2 JPH085419 Y2 JP H085419Y2
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Inventor
進 稲村
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石川ガスケット株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、金属薄板からなる伸縮
部を有する金属ガスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、内燃機関のヘッドガスケットな
どの金属ガスケットは、従来から、弾性を有する金属薄
板からなるガスケット構成板にビードを形成したり、ワ
イヤーリングを設けて、燃焼室穴などのシール穴の周囲
をシールする面圧を発生させるようにし、しかも、一方
の表面板をシール穴の周縁で反対側に折り返し、前記ビ
ードやワイヤーリングを覆うようにして、ガスケット内
部に流体が侵入しないようにしている。前記ビードやワ
イヤーリングは、圧縮されて弾性変形し、その反発力で
接合面を密着しシール性能を発生させるものであること
は周知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、例えば、ア
ルミ合金製で高性能内燃機関など燃焼圧が高く、ヘッド
ボルトの締め付け力が大きくなり、しかも、使用時・不
使用時の温度差が大きな場合には、シリンダヘッドの熱
膨張・収縮が大きくなり、材質の異なるガスケットの膨
張・収縮との差が大きくなる。前記ビードやワイヤーリ
ングを、前記折り返した板で覆う構造は、該部分が強い
力で接合面に押し付けられるので、表面板が接合面上を
滑ることが困難となり、該部分に引裂き力が発生する。
このような条件のもとで、ガスケットを長期間使用し、
熱疲労や金属疲労などで金属薄板の機械強度が劣化し、
前記引裂き力に対する強度以下となると、折返し部の周
辺に亀裂を生じるという問題がある。
【0004】本考案は、前記問題に着目してなされたも
のであり、シールする穴の周縁で、ビードなどのシール
手段を覆って反対側折り返す構造の金属ガスケットにお
いて、該ガスケットとシールする対象の部材との熱膨張
の差などによって、前記折返し部周辺に亀裂が発生する
ことを防止した伸縮部を有する金属ガスケットを提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本考案は、弾性を有する金属薄板からなる表面板に
厚み調整板を積層し、該表面板のシール穴周縁を折り返
して形成した折返し部で、前記シール穴をシールするよ
うにした金属ガスケットにおいて、前記折返し部の外周
縁とこの外周縁よりもシール穴外側の前記厚み調整板の
シール穴用開口の周縁との間に設けた隙間部分の前記表
面板に、シール穴を囲繞する溝条からなり、装着した際
に圧縮力が他の部分よりも低くなる伸縮部を形成し、か
つ該伸縮部の溝条をシール穴の外周に沿って蛇行形成し
たことを特徴とするものである。
【0006】 前記伸縮部の横断面形状は、伸縮できる
形状であれば特に限定されず、例えば、円弧状、山形
状、台形状などに形成したものを1個又は複数設け
ことができる。該伸縮部は、シール穴の外周に沿って蛇
行させた形状に形成されている。前記伸縮部は、その
分の合計板厚を薄くしているので圧縮力が他の部分より
低くなり、シール穴の周囲に作用する張力に対して伸縮
することができる。したがって、折返し部の周辺に生じ
る引き裂き力を吸収して、亀裂の発生を防止することが
できる。更に、伸縮部を蛇行させることにより、蛇行部
分は作用する張力に対して、必ず近傍に該張力の作用す
る方向と交差する部分が存在する。したがって、張力の
作用する方向に関係なく亀裂発生を防止することができ
る。
【0007】本考案の金属ガスケットは、通常は積層形
ガスケットを使用するが、単板ガスケットとすることも
できる。また、従来の金属ガスケットと同様に、接合面
にある細かな傷、いわゆるツールマークを密封するため
に、ガスケット表面にシール材を塗布してもよい。
【0008】
【実施例】以下添付の図を対照して、実施例により本考
案を具体的に説明する。図1及び図2に示す実施例1の
金属ガスケット1は、金属薄板からなる表面板2を、例
えば内燃機関(図示せず)のシリンダ穴など、シール対
象の穴(以下シール穴という)4の周縁で折り返して折
返し部6を形成し、該折返し部6の外周縁8より外側に
シール穴4の周囲に、伸縮部10を形成した。該伸縮部10
は、図1に示すように、幅方向断面を円弧状に形成し、
その凸側を折返し部6側、即ち、金属ガスケット1の中
側に突出させ、且つ、図2に示すように、周方向に蛇行
した形状に形成した。なお、図2は、前記蛇行を誇張し
て記載している。そして、該伸縮部10の突側に、厚み調
整用の金属薄板からなる厚み調整板12と、もう一方の表
面板14とを積層した。
【0009】 表面板14は、表面板14が折返し部6
と重なるように、シール穴4を囲む開口16を設け、開
口16の周縁に近接させてビード20を形成し、折返し
部6に重なるようにした。また、厚み調整板12は、ビ
ード20に圧縮力が集中するように、表面板2より僅か
に薄い板を使用し、伸縮部10と干渉しないようにシー
ル穴4を囲む開口18を設け、折返し部6の外周縁8と
この外周縁8よりもシール穴4の外側に位置する厚み調
整板12のシール穴用開口18の周縁との間に隙間Δ
が生じるようにした。その隙間部分に対応する表面板
2に、シール穴4を囲繞する溝条からなり、装着した際
に圧縮力が他の部分よりも低くなる伸縮部10を形成し
てあるのである。この伸縮部10の溝条をシール穴4の
外周に沿って蛇行形成し、厚み調整板12の開口18の
平面形状も、図2に示すように蛇行させて、伸縮部10
と略等間隔を保つように形成されている
【0010】前記金属ガスケット1を、該ガスケットと
熱膨張率に差のある接合面(図示せず)間に取り付けた
場合の動作について図2により説明する。例えば、大型
車両用内燃機関は、機関が稼働中と停止中との長手方向
の熱膨張長さが100 ミクロンにも達する場合がある。し
たがって、ばね鋼など、高弾性金属を使用したガスケッ
トとの熱膨張率の相違による接合面の滑り長さはかなり
大きなものになる。ところで、伸縮部10を設けた部分
は、合計板厚が薄いために、作用する圧縮力が小さいた
めに、伸縮することが可能である。そのために、前記滑
り長さが大きくなるために、折返し部6に沿う引き裂き
力が作用すると、伸縮部10が伸び、引き裂き力を吸収
し、亀裂発生を防止することができる。
【0011】 次に、金属ガスケット1を圧縮した状態
で、表面板2の折返し部6の部分22(図2)に、熱膨
張率の差が大きいなどの原因で、白抜き矢印で示した張
力Tが作用した場合について説明する。厚み調整板12
を配置した側、即ち、合計板厚を僅かに薄くした側の表
面板2は変形可能であるので、前記張力Tは折返し部6
付近に集中する。ところが、伸縮部10は、その溝条の
幅方向が張力Tの作用する方向内にある部分が必ず存在
し、該部分が弾性変形して伸長し、引裂き力を吸収する
ことができる。したがって、長期間の使用によりシール
する折返し部6周辺の強度が低下するなどの原因で、前
記張力Tがそれを越えるようになっても伸縮部10の
伸縮により折返し部6の周辺に亀裂が発生することを防
止することができる。
【0012】 図3に示す実施例2の金属ガスケット1
も、伸縮部10をを表面板2の折返し部6の外周縁8と
この外周縁よりもシール穴外側の厚み調整板12の開口
18の周縁との間に設けた隙間Δ部分に形成してある。
この伸縮部10は圧縮する接合面(図示せず)に当接す
る構成になっている。この実施例では、折返し部6にシ
ール穴4を囲むリング状の薄い厚み調整板24を介装
し、その部分に圧縮力が集中するようにしたものであ
る。この場合、一方の表面板を形成する厚み調整板12
は、図示しないかしめなどの手段で、折返し部6及び伸
縮部10を形成した表面板2と一体にしている。このよ
うに、伸縮部10を圧縮する接合面に接触させた場合で
あっても、その伸縮部10には高い締めつけ力が作用し
ない。したがって、実施例1と同様に、いずれの方向の
引裂き力に対しても、その作用点の近くに、幅方向に配
置された伸縮部10が存在し、引裂き力を吸収すること
ができる。この実施例においても、伸縮部10の溝条は
シール穴4の外周に沿って蛇行形成するようになってい
【0013】
【考案の効果】上述したように本考案は、弾性を有する
金属薄板からなる表面板に厚み調整板を積層し、該表面
板のシール穴周縁を折り返して形成した折返し部で、前
記シール穴をシールするようにした金属ガスケットにお
いて、前記折返し部の外周縁とこの外周縁よりもシール
穴外側の前記厚み調整板のシール穴用開口の周縁との間
に設けた隙間部分の前記表面板に、シール穴を囲繞する
溝条からなり、装着した際に圧縮力が他の部分よりも低
くなる伸縮部を形成し、かつ該伸縮部の溝条をシール穴
の外周に沿って蛇行形成したので、以下のような優れた
効果を奏するものである。 即ち、シール穴をシールする
折返し部の近傍の表面板の部分に、溝条で、装着した際
に圧縮力が他の部分よりも低くなる伸縮部を設けたの
で、長期間使用し、熱劣化などで強度が引裂き力以下に
低下しても、その伸縮部の伸縮により折返し部の周辺に
亀裂が発生するを防止することができる。 しかも、伸縮
部の溝条をシール穴の外周に沿って蛇行形成したため、
蛇行部分は作用する張力に対して、必ず近傍に該張力の
作用する方向と交差し伸縮する溝条があるので、張力の
作用する方向に関係なく該溝条の伸縮により折返し部周
辺の亀裂発生を極めて有効に防止することができ、ガス
ケットの信頼性を高めて長期間安定して使用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1の金属ガスケットの要部断面
図である。
【図2】図1の要部の部分平面図である。
【図3】本考案の実施例2の金属ガスケットの要部断面
図である。
【符号の説明】
1 金属ガスケット 2 表面板 4 シール穴 6 折返し部 8 外周縁 10 伸縮部 12 厚さ調整板 14 表面18 開口 Δ 隙間

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性を有する金属薄板からなる表面板に
    厚み調整板を積層し、該表面板のシール穴周縁を折り返
    して形成した折返し部で、前記シール穴をシールするよ
    うにした金属ガスケットにおいて、前記折返し部の外周
    縁とこの外周縁よりもシール穴外側の前記厚み調整板の
    シール穴用開口の周縁との間に設けた隙間部分の前記表
    面板に、シール穴を囲繞する溝条からなり、装着した際
    に圧縮力が他の部分よりも低くなる伸縮部を形成し、か
    つ該伸縮部の溝条をシール穴の外周に沿って蛇行形成し
    た伸縮部を有する金属ガスケット。
JP1991081690U 1991-10-08 1991-10-08 伸縮部を有する金属ガスケット Expired - Lifetime JPH085419Y2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP4734899B2 (ja) * 2004-11-19 2011-07-27 国産部品工業株式会社 メタルガスケット
KR100755900B1 (ko) * 2005-09-27 2007-09-06 이시카와 가스킷 가부시키가이샤 금속 적층형 개스킷

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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